JPH0892675A - 低融点チタン合金 - Google Patents

低融点チタン合金

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JPH0892675A
JPH0892675A JP6269225A JP26922594A JPH0892675A JP H0892675 A JPH0892675 A JP H0892675A JP 6269225 A JP6269225 A JP 6269225A JP 26922594 A JP26922594 A JP 26922594A JP H0892675 A JPH0892675 A JP H0892675A
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JP
Japan
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alloy
melting point
titanium
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low melting
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JP6269225A
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English (en)
Inventor
Michihiko Fujine
道彦 藤根
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 低融点で鋳型材料との反応性が小さく、か
つ製造性の良好なTi合金を得る。 【構 成】 Ag,Cu,Pdのうちから選んだ2種以
上を添加したTi合金であって、金属結晶組織が実質的
にTi相とC11b型結晶構造の金属間化合物からなる
低融点Ti合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋳造及び展伸加工により
製造される歯科材料、整形外科インプラント材料などに
利用される低融点で製造性、機械的特性、耐蝕性に優れ
たチタン合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チタン、チタン合金は密度が小さく、機
械的強度、耐蝕性などに優れた金属・合金であり、工業
用、民生用、医療用などにはなくてはならない材料とな
っている。しかし、チタンは高融点で活性な金属であ
り、大気中の酸素、窒素と反応しやすく、特に酸素との
反応部分は結晶粒が粗大化し、高硬度化して脆くなる傾
向があるので(アルファケースという),製造工程での
工夫・改善が必要である。即ち、展伸用チタンインゴッ
トは、真空アーク溶解炉、プラズマ溶解炉、電子ビーム
溶解炉などの雰囲気制御の可能な溶解炉を用いて大気を
遮断し、かつ溶解ルツボに水冷銅ルツボを使用し、また
鋳造鋳型にも水冷銅ルツボを使用するなどの対策のもと
で製造されている。
【0003】鋳造品では、雰囲気制御溶解法に加えて、
鋳型材料に種々の工夫・改善がなされている。即ち、一
般に工業的生産に使用されているシリカ系鋳型材料で
は、チタンとの反応により著しいアルファケースの生成
が認められるので、これに代わる材料としてアルミナ、
マグネシア、カルシア、ジルコニア、イットリアなどの
特殊な材料が適用されている。また、生体医療用金属材
料のうち、歯科用補綴物の多くは鋳造法により製造され
ている。この場合にも工業用鋳造品の場合と同様に、鋳
型材料とチタン・チタン合金との反応の抑制が課題とな
っており、シリカ系材料からスピネル系材料などへと転
換されつつある。このように、チタン・チタン合金の製
造には、溶解方法、鋳型材料などに種々の改善が施され
てきた。しかし、鋳造品については、未だアルファケー
スの生成防止には不十分な状況にあり、完全にアルファ
ケースの生成のない材料を製造しようとすると極めて高
価なものとなってしまうという課題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はチタン・チタ
ン合金の持つ種々の優れた特性を損なうことなく、かつ
製造性の良い実用的チタン合金の開発、具体的には低融
点で鋳型材料との反応性の小さいチタン合金の開発に関
するものである。
【0005】
【発明が解決するための手段】チタンは高融点(167
0℃)で、大気中などの酸素・窒素と反応しやすい活性
な金属である。これを工業用鋳造材料の炭素鋼、ステン
レス鋼、耐熱鋼などと、また歯科鋳造補綴物用の貴金属
合金、コバルトークロム系合金などの従来材料と比較す
ると、以下のような相違点がある。 (1)既存のチタン合金の融点は従来材料と比較して3
00〜700℃高い。 (2)チタン酸化物(TiO)の標準生成自由エネル
ギーΔGは300Kで−862KJ/mol−O
非常に小さい。これはSiOのΔGよりもかなり小
さく、鋳型材料にSiOを含んだものを使用すると、
数式(1)の反応でSiOがチタン(Ti)によって
還元されることとなり、チタン合金鋳造品表面に酸素含
有量の高い硬い層が形成され、高品質のチタン合金鋳造
品の製造を困難としている。
【数1】 本発明が解決しようとする課題は上記の2点である。更
に具体的に言えば、チタン合金の低融点化、或いは/及
び他の合金元素の添加によるチタン活性の希釈について
である。
【0006】これらの課題を解決する手段について種々
研究を進めたところ、チタンの鋳型材料などとの反応性
の低減には、合金化によるチタンの希釈よりも、チタン
合金の低融点化の方が鋳造品品質に及ぼす効果の大きい
ことが判明した。即ち、チタン合金を低融点化すれば、
溶融チタンと鋳型材料とが接触する温度も当然ながら低
下し、かつ高温での両者の接触時間も短縮されることと
なり、チタン合金と鋳型材料との反応を著しく抑制でき
る。
【0007】そこで、チタンに第2合金元素(以下X)
を種々添加して、チタン合金の機械的特性、耐蝕性など
について研究をした。Ti−Xの2元系合金の状態図か
ら、チタン合金の低融点化の効果の著しいX元素とし
て、共晶型合金を形成するAg,Co,Cu,Cr,F
e,Mn,Ni,Pdを選定して、それぞれ組成を変え
て溶解・鋳造した。その結果、鋳造品のビッカース硬さ
は、図1に示すようにAg,Cu,Pdでは添加量に対
して共晶点組成近傍まで著しい増加は認められず、鋳造
品も脆くはならないことを見出だした。
【0008】ここで、本発明者らはTi−Ag,Ti−
Cu,Ti−Pd系では、析出物がそれぞれTi
g,TiCu,TiPdであり、いずれもC11b
型の結晶構造をもつ金属間化合物であることに注目し
た。即ち、これらの合金は金属組織的には六方晶(hc
p)A3構造のチタン(Ti)とC11b結晶構造の金
属間化合物TiXの共存するものである。従って、同
じ結晶構造を持つC11b型金属間化合物の元素の一部
を他の元素に置き換えても、例えば、TiPd中のP
dの一部をCuに置き換えることをしても、その合金の
特性の劣化は起こりにくいと期待される。
【0009】以上の予備研究を踏まえて、Ti−Ag−
Cu−Pdの3〜4元系合金についてさらに詳しく研究
をした。即ち、各種組成のTi−Ag−Cu、Ti−A
g−Pd,Ti−Cu−Pd,Ti−Ag−Cu−Pd
系合金を溶解し、ビッカース硬さ試験、引張強度試験を
行った。その結果、Ti+C11b型金属間化合物系合
金は、低融点・低硬度で機械的特性などにも優れている
ことを見出だした。
【0010】
【表1】
【0011】表1はTi−X(X=Ag,Cu,Pd)
2元系の状態図から求めたα−Ti相、共析点、C11
b金属間化合物析出におけるXの重量比である。これを
図2のTi−Cu系の状態図を例に説明すると、α−T
i相はA点、共析点はB点、C11b金属間化合物析出
はC点である。結晶組織がα−Ti+C11bである範
囲はA〜Cの範囲であるが、A〜Bの範囲ではC11b
結晶の析出が比較的少なく、かつ合金の低融点化も難し
いので、望ましくはB〜Cの組成となる。C点を越える
と、延性のあるα−Ti相が無くなり、脆い金属間化合
物相のみとなってしまうので好ましくない。
【0012】
【表2】
【0013】表2はTi−Ag,Ti−Cu,Ti−P
d系合金の状態図から推定した融点(液相線温度)にお
けるAg,Cu,Pd組成を示している。合金化による
Ti合金の融点の低下効果はCu,Pdはかなり大きい
が、Agはあまり大きくはない。表1と表2の結果を同
一の図に現わすと図3のようになる(Ag,Cu,Pd
含有量を原子比で求め、重量比に換算した)。実線は表
1の点を結んだものであり(図中の符号B,Cは表1、
図1と同じ)、破線は表2の点を結んだものである。即
ち、太線で囲んだ領域がTi相+C11b金属間化合物
相の合金で、かつ融点が1550℃以下のTi合金であ
る。
【0014】純Tiの融点が1670℃、Ti−6Al
−4V合金の融点が約1600℃であることを考慮し
て、1550℃以下の融点を持つTi合金を低融点チタ
ン合金とした。しかし、歯科用などに使用する鋳造合金
では、鋳型材との反応の懸念があるので、できる限り融
点が低い方が望ましく、Co−Cr系合金の融点と同等
以下とすると1450℃以下の融点が望ましい。
【0015】図3のAg,Cu,Pdの組成範囲と延性
との関係について更に研究を重ねたところ、いずれの組
成も延性のあることが判明した。ビッカース硬さに関す
る研究結果の一例を図4に示す。横軸のΔrはTiの原
子半径1.47AとAg,Cu,Pdのそれぞれの原子
半径1.44,1,28,1.37Aの差である。な
お、比較ために図中にTi−Ag,Ti−Cu,Ti−
Pd2元系の硬さの変化を実線で示した。Ti−Ag−
Pd系はTi−Ag,Ti−Pd系とよく似た挙動を示
し、Ti−Ag−Cu、Ti−Cu−Pd,,Ti−A
g−Cu−Pd系はTi−Cu系とよく似た挙動を示し
ており、いずれも合金重量比を増大しても著しい硬化は
認められない。これはC11b結晶構造の金属間化合物
が比較的軟らかいためと推察される。
【0016】ここで、TiにAg,Cu,Pdのうち2
種以上を添加する目的を簡単に記載する。主たる目的は
Tiの融点の低下であることは既に述べたが、その他に
Ag,Cuの添加は原料コストの低減、Ag,Pdの添
加は耐蝕性の向上等の特性の改善を図ったためである。
本発明における合金元素の添加量の下限値はAg,C
u,Pdいずれも0.1重量%である。機械的特性は
0.1重量%の添加では顕著な効果は認められないが、
公知のTi−Pd合金にて0.2重量%PdでTiの耐
蝕性の著しい改善が認められるなどの例があり、また
0.1重量%は人為的に添加されたことを検証できうる
重量比であるためである。
【0017】なお、本研究の一部の溶解において、Ag
の著しい偏析の認められるものがあった。Ti−Ag系
の高温の状態図の明細は必ずしも明らかではないが、こ
の系では液相線と固相線の間隔が大きく、凝固時に密度
差による固液分離が起るのではないかと推察される。従
って、比較的多くのAgを含有する合金では撹拌溶解、
急速凝固などの工夫が必要である。ただし、10重量%
以下のAgを含む合金では偏析はかなり小さくなる。ま
た、当然のことながら、Agを実質的に含まないTi−
Cu−Pd合金ではこのような問題は生じなかった。
【0018】以上の研究はTi−Ag−Cu−Pd系の
3〜4元系合金のみについて実施したが、これらの合金
系に、他の合金元素を添加することは可能である。例え
ば、亜鉛(Zn)やロジウム(Rh)は上記検討金属元
素(X)と同様にC11b型結晶構造の金属間化合物T
Zn,TiRhを析出することがわかっているの
で、これらを本発明合金に添加することは可能である。
また、歯科用材料に広く使用されている金(Au)は、
C11b型結晶構造の金属間化合物は析出しないが、周
期律表でCu,Agと同族にあることから、添加するこ
とは可能である。
【0019】また、上記では鋳造材料を主体に記述した
が、本発明合金は常温にて延性があるので、当然のこと
ながら、溶解したインゴットを、熱間或いは温間にて鍛
造、圧延して板、棒、線などに加工して使用することも
可能である。そこで、確認のためにCaOルツボを有す
る真空誘導溶解炉でTi−30wt%Pd−15wt%
Cuを5kg溶解し、これを900℃で鍛造、850℃
で圧延し直径10mmの線材を試作した。試作線材には
表面割れ、内部割れはいずれも認められな買った。本発
明合金は、銀(Ag),パラジウム(Pd)などの貴金
属を含んでいるので、合金原料の価格が比較的高いとい
う難点があるが、現状にて貴金属合金系を使用している
歯科材料、医療用インプラント材料には最適である。
【0020】
【作用】チタンは低密度、高強度、高耐蝕性の金属であ
るが、高融点・高活性な金属でもあり、製造工程での種
々の改善が必要である。このような優れた特性を有する
チタン合金の低融点化、低活性化ができれば、歯科鋳造
材料、インプラント材料など医療への利用価値は更に拡
大できる可能性がある。チタンと共晶型合金を形成し、
かつC11b型結晶構造の金属間化合物を析出する銀
(Ag),銅(Cu)、パラジウム(Pd)を含んだ合
金は、融点が低下し、しかも硬さが高くならないことに
着目して、3〜4元系の低融点.低活性チタン合金を開
発した。特定した組成範囲は、合金融点、硬度、引張強
度、伸びを考慮して選定した。
【0021】
【実施例】各種組成の合金を真空誘導溶解炉で溶解し、
ロストワックス法により製造したイットリア鋳型に鋳造
して得られた鋳造品の機械的特性の測定結果を表3に示
す。本発明合金は比較例の純Tiと比較すると伸びは若
干小さいが強度は高くなっており、いずれも優れた機械
的特性を有している。
【0022】
【表3】
【0023】
【本発明の効果】本発明合金は、従来合金と比較して低
融点・低活性で機械的強度、室温延性などに優れたもの
である。従って、耐火物系の鋳型材を使用する歯科用鋳
造材料、生体医療用鋳造インプラント材料には、鋳型材
料との反応を著しく抑制できるので最適である。更に、
本合金は低融点、低活性であるので、真空誘導溶解炉な
どによる溶解が可能であり、これにより製造したインゴ
ットを熱間、温間での鍛造・圧延により板、棒、線に加
工すれば、チタン合金としての幅広い適用が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ti−X系合金(X=Ag,Co,Cu,C
r,Fe,Mn,Ni,Pd)鋳造品のビッカース硬さ
とX元素含有量との関係
【図2】Ti−Cu系状態図
【図3】Ti−Cu−Pd,Ti−Ag−Cu,Ti−
Ag−Pd系における低融点のTi相+C11b相の組
【図4】Ti−Ag−Cu−Pd3〜4元系合金のビッ
カース硬さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%Cuと重量%Pdの関係図におい
    て、(Cu,Pd)で表示したそれぞれの重量比が(0
    %,12.2%)と(9.1%,0%)である点を結ん
    だ線、(0%,19.5%)と(7.0%,0%)を結
    んだ線、及び(0%,52.6%)と(39.9%,0
    %)とを結んだ線の3本の線で囲まれた領域の重量比の
    Cu,Pdを含有し、残余がチタン(Ti)及び不可避
    的に混入される不純物からなるTi−Cu−Pd系の低
    融点チタン合金。
  2. 【請求項2】重量%Cuと重量%Agの関係図におい
    て、(Cu,Ag)で表示したそれぞれの重量比が(0
    %,37.4%)と(9.1%,0%)である点を結ん
    だ線、及び(0%,53.0%)と(39.9%,0
    %)とを結んだ線の2本の線で囲まれた領域の重量比の
    Cu,Agを含有し、残余がチタン(Ti)及び不可避
    的に混入される不純物からなるTi−Cu−Ag系の低
    融点チタン合金。
  3. 【請求項3】重量%Pdと重量%Agの関係図におい
    て、(Pd,Ag)で表示したそれぞれの重量比が(0
    %,15.6%)と(19.5%,0%)である点を結
    んだ線、(0%,37.4%)と(12.2%,0%)
    を結んだ線、及び(0%,52.6%)と(53.0
    %,0%)とを結んだ線の3本の線で囲まれた領域の重
    量比のCu,Pdを含有し、残余がチタン(Ti)及び
    不可避的に混入される不純物からなるTi−Pd−Ag
    系の低融点チタン合金。
  4. 【請求項4】特許請求項1,2及び3に記載された重量
    比のAg,Cu,Pdを含有し、残余がチタン(Ti)
    及び不可避的に混入される不純物からなるTi−Ag−
    Cu−Pd系の低融点チタン合金。
  5. 【請求項5】金属結晶組織が実質的にTi相とC11b
    型結晶構造の金属間化合物相とからなる特許請求項1,
    2,3及び4の低融点チタン合金。
  6. 【請求項6】上記合金を用いた歯科用鋳造物或いはその
    母合金,及び整形外科インプラント材料。
JP6269225A 1994-09-28 1994-09-28 低融点チタン合金 Pending JPH0892675A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000178669A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Metaux Precieux Sa Metalor ホワイトゴ―ルド合金
KR100480934B1 (ko) * 2002-12-05 2005-04-07 주식회사 바이오머테리얼즈코리아 강도 및 내식성이 우수한 생체재료용 티타늄-은 합금
JPWO2021241585A1 (ja) * 2020-05-26 2021-12-02

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000178669A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Metaux Precieux Sa Metalor ホワイトゴ―ルド合金
KR100480934B1 (ko) * 2002-12-05 2005-04-07 주식회사 바이오머테리얼즈코리아 강도 및 내식성이 우수한 생체재료용 티타늄-은 합금
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