JPH0892794A - ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給方法 - Google Patents
ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給方法Info
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- JPH0892794A JPH0892794A JP23147494A JP23147494A JPH0892794A JP H0892794 A JPH0892794 A JP H0892794A JP 23147494 A JP23147494 A JP 23147494A JP 23147494 A JP23147494 A JP 23147494A JP H0892794 A JPH0892794 A JP H0892794A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属ニッケル粒を直接めっき液中に補給し、
溶解させる。 【構成】 溶解槽1内のめっき液を熱交換器5により75
〜100 ℃に昇温し、このめっき液中へ金属ニッケル投入
装置3により粒状あるいは粉状の金属ニッケルを投入
し、過酸化水素水注入装置9により過酸化水素水を連続
的に注入し、攪拌機2で攪拌しながら溶解させる。
溶解させる。 【構成】 溶解槽1内のめっき液を熱交換器5により75
〜100 ℃に昇温し、このめっき液中へ金属ニッケル投入
装置3により粒状あるいは粉状の金属ニッケルを投入
し、過酸化水素水注入装置9により過酸化水素水を連続
的に注入し、攪拌機2で攪拌しながら溶解させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶性陽極を用いる鋼
帯等の金属帯のニッケル系連続電気めっき設備におい
て、消費されるニッケルイオンをめっき液中に補充する
ニッケル原料の供給方法に関する。
帯等の金属帯のニッケル系連続電気めっき設備におい
て、消費されるニッケルイオンをめっき液中に補充する
ニッケル原料の供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電製品等において耐食
性向上の要求が高まり、従来から使用されている亜鉛め
っき鋼板に加え、亜鉛−ニッケルめっき鋼板等の合金め
っき鋼板の需要が著しい増加を見せている。こうした需
要増に対処するため、高能率生産の可能な高電流密度に
よる高速めっき法が採用されているが、高速めっき法に
おいては陽極交換を頻繁に行う必要がある可溶性陽極方
式よりも、陽極交換を必要としないイリジウム系等の不
溶性陽極を用い、消費される金属イオンをめっき液中へ
連続的に補給する方式の方が有利であることはいうまで
もない。
性向上の要求が高まり、従来から使用されている亜鉛め
っき鋼板に加え、亜鉛−ニッケルめっき鋼板等の合金め
っき鋼板の需要が著しい増加を見せている。こうした需
要増に対処するため、高能率生産の可能な高電流密度に
よる高速めっき法が採用されているが、高速めっき法に
おいては陽極交換を頻繁に行う必要がある可溶性陽極方
式よりも、陽極交換を必要としないイリジウム系等の不
溶性陽極を用い、消費される金属イオンをめっき液中へ
連続的に補給する方式の方が有利であることはいうまで
もない。
【0003】めっき液としては通常、硫酸系の電解液が
使用される。また、消費されるめっき液中のニッケル等
の金属イオンの補給方法としては、金属ニッケル等を直
接めっき液に接触させて溶解させる方法と、水酸化ニッ
ケル、炭酸ニッケル等の金属化合物の形で溶解させる方
法とがあり、こうした金属イオンの補充はライン内の循
環槽とは別に設けられる溶解槽において行われ、めっき
液は循環ポンプにより溶解槽と循環槽との間を循環する
のが普通である。
使用される。また、消費されるめっき液中のニッケル等
の金属イオンの補給方法としては、金属ニッケル等を直
接めっき液に接触させて溶解させる方法と、水酸化ニッ
ケル、炭酸ニッケル等の金属化合物の形で溶解させる方
法とがあり、こうした金属イオンの補充はライン内の循
環槽とは別に設けられる溶解槽において行われ、めっき
液は循環ポンプにより溶解槽と循環槽との間を循環する
のが普通である。
【0004】従来、工業的には、主として炭酸ニッケル
等の金属化合物を溶解させる方法が行われているが、こ
れらの金属化合物は特開昭63-50328号公報、特開平1-15
3534号公報に記載されているように、溶解、析出分離、
熱分解等の複雑な工程を経て製造される薬品であるから
高価であり、コスト低減を妨げる一因ともなっている
上、粉体であるため発塵等の環境問題もあり、さらにこ
れら金属化合物に通常含有されるナトリウム、カルシウ
ム、塩素、珪素等の不純物により、品質や設備面でさま
ざまな問題も発生している。そこで、ニッケルイオンソ
ースとして金属化合物を使用するめっき処理設備では、
これら不純物を除去するための専用設備を設けるのが一
般的である。
等の金属化合物を溶解させる方法が行われているが、こ
れらの金属化合物は特開昭63-50328号公報、特開平1-15
3534号公報に記載されているように、溶解、析出分離、
熱分解等の複雑な工程を経て製造される薬品であるから
高価であり、コスト低減を妨げる一因ともなっている
上、粉体であるため発塵等の環境問題もあり、さらにこ
れら金属化合物に通常含有されるナトリウム、カルシウ
ム、塩素、珪素等の不純物により、品質や設備面でさま
ざまな問題も発生している。そこで、ニッケルイオンソ
ースとして金属化合物を使用するめっき処理設備では、
これら不純物を除去するための専用設備を設けるのが一
般的である。
【0005】一方、粒状、あるいは塊状の金属ニッケル
は金属化合物と比較してニッケル重量当たりの単価が50
〜60%と安価であり、これらを直接溶解させる方法はコ
ストや作業環境面では問題がないが、通常のめっき液の
酸濃度においては溶解速度が低く、大量に溶解させるた
めには何らかの手段を必要とする。特開平1-234598号公
報には、溶解槽内に不溶性の陰極ならびに不溶性のバス
ケット状陽極を設け、バスケット状陽極内に金属ニッケ
ル粒を充填してめっき液を通液しながら電解して金属ニ
ッケル粒をめっき液中に溶解させることが記載されてい
る。
は金属化合物と比較してニッケル重量当たりの単価が50
〜60%と安価であり、これらを直接溶解させる方法はコ
ストや作業環境面では問題がないが、通常のめっき液の
酸濃度においては溶解速度が低く、大量に溶解させるた
めには何らかの手段を必要とする。特開平1-234598号公
報には、溶解槽内に不溶性の陰極ならびに不溶性のバス
ケット状陽極を設け、バスケット状陽極内に金属ニッケ
ル粒を充填してめっき液を通液しながら電解して金属ニ
ッケル粒をめっき液中に溶解させることが記載されてい
る。
【0006】しかし、この方法は、金属ニッケル粒表面
が酸化して不働態化する問題があるばかりでなく、バス
ケット状陽極の耐久性や、バスケット状陽極内への金属
ニッケル粒の連続的供給ができない等の問題点があり、
現実的方法とはいえない。また、特開平4-13900号公報
には、不働態化を防止するため陽極に使用する金属ニッ
ケルに硫黄を含有させるとともに、溶解を促進するため
金属ニッケルの形状を粒状、板状あるいは粉状とし、チ
タン等の耐食性金属のバスケットに充填し、めっき液を
通液しながら電解して金属ニッケル粒をめっき液中に溶
解させることが記載されている。この方法によれば、前
記特開平1-234598号公報記載の方法における問題点の大
半は一応解消されているものの、こうした電解法は、電
解電流を大きくできないため、実施しようとすると電解
槽が 100基以上必要となり、設備コスト、メンテナンス
コスト等を考慮すればやはり現実的方法ではない。
が酸化して不働態化する問題があるばかりでなく、バス
ケット状陽極の耐久性や、バスケット状陽極内への金属
ニッケル粒の連続的供給ができない等の問題点があり、
現実的方法とはいえない。また、特開平4-13900号公報
には、不働態化を防止するため陽極に使用する金属ニッ
ケルに硫黄を含有させるとともに、溶解を促進するため
金属ニッケルの形状を粒状、板状あるいは粉状とし、チ
タン等の耐食性金属のバスケットに充填し、めっき液を
通液しながら電解して金属ニッケル粒をめっき液中に溶
解させることが記載されている。この方法によれば、前
記特開平1-234598号公報記載の方法における問題点の大
半は一応解消されているものの、こうした電解法は、電
解電流を大きくできないため、実施しようとすると電解
槽が 100基以上必要となり、設備コスト、メンテナンス
コスト等を考慮すればやはり現実的方法ではない。
【0007】また、特開平5-25700号公報には、消費さ
れるニッケルイオンと亜鉛イオンの組成に合わせ、かつ
粒径を 1mm以下としたニッケル−亜鉛合金を溶解槽にお
いて溶解させることが記載されている。ニッケル−亜鉛
合金を酸性浴中で溶解させると、先ず亜鉛が優先的に溶
解し、残留ニッケルが微細化して表面積が飛躍的に増加
することによりニッケルの溶解も促進されるので、溶解
速度がきわめて高く、かつニッケル−亜鉛系合金めっき
において消費されるニッケルイオンと亜鉛イオンが同時
に補給される。しかし、使用するニッケル−亜鉛合金は
製造条件がきわめて厳しく、大量生産が出来ず、結果と
して合金のコストがきわめて高いものとなって現実性に
乏しい。
れるニッケルイオンと亜鉛イオンの組成に合わせ、かつ
粒径を 1mm以下としたニッケル−亜鉛合金を溶解槽にお
いて溶解させることが記載されている。ニッケル−亜鉛
合金を酸性浴中で溶解させると、先ず亜鉛が優先的に溶
解し、残留ニッケルが微細化して表面積が飛躍的に増加
することによりニッケルの溶解も促進されるので、溶解
速度がきわめて高く、かつニッケル−亜鉛系合金めっき
において消費されるニッケルイオンと亜鉛イオンが同時
に補給される。しかし、使用するニッケル−亜鉛合金は
製造条件がきわめて厳しく、大量生産が出来ず、結果と
して合金のコストがきわめて高いものとなって現実性に
乏しい。
【0008】上記のほか、めっき液をたとえば75〜100
℃に昇温し、めっき液に対する投入量を一定値以上とす
ることで金属ニッケルの直接溶解を促進することも検討
されているが、この方法では未溶解の金属ニッケルが大
量に存在し、これのめっき液への混入を防止するための
何らかの方策を必要とする。
℃に昇温し、めっき液に対する投入量を一定値以上とす
ることで金属ニッケルの直接溶解を促進することも検討
されているが、この方法では未溶解の金属ニッケルが大
量に存在し、これのめっき液への混入を防止するための
何らかの方策を必要とする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記の諸問題を解消し、金属ニッケルを直接め
っき液中に補給する方法を提供することを目的とする。
における上記の諸問題を解消し、金属ニッケルを直接め
っき液中に補給する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のニッケル系めっ
き液中へのニッケル原料の供給方法は、溶解槽内のめっ
き液を75〜100 ℃に昇温し、このめっき液中へ粒状ある
いは粉状の金属ニッケルを投入し、過酸化水素水を連続
的に注入し、攪拌しながら金属ニッケルを溶解させるこ
とを特徴とし、さらに望ましくは、注入する過酸化水素
水の濃度が10〜20%、および/または注入する過酸化水
素水の添加速度をめっき液 1m3に対して30〜100 l/hrと
した上記ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給
方法である。
き液中へのニッケル原料の供給方法は、溶解槽内のめっ
き液を75〜100 ℃に昇温し、このめっき液中へ粒状ある
いは粉状の金属ニッケルを投入し、過酸化水素水を連続
的に注入し、攪拌しながら金属ニッケルを溶解させるこ
とを特徴とし、さらに望ましくは、注入する過酸化水素
水の濃度が10〜20%、および/または注入する過酸化水
素水の添加速度をめっき液 1m3に対して30〜100 l/hrと
した上記ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給
方法である。
【0011】
【作 用】現在、工業的に使用されているめっき液(め
っき浴)は、pH2以下、液温55〜65℃程度の硫酸液が
一般的である。このような条件のめっき液に対しては、
金属ニッケルや酸化ニッケル等のニッケルイオンソース
はほとんど溶解しないことが知られている。
っき浴)は、pH2以下、液温55〜65℃程度の硫酸液が
一般的である。このような条件のめっき液に対しては、
金属ニッケルや酸化ニッケル等のニッケルイオンソース
はほとんど溶解しないことが知られている。
【0012】ところで、金属ニッケルを例にとると、溶
解反応は次のとおりである。 Ni + 2H+ → Ni2+ + H2↑ ・・・(1) また、この反応の反応速度は、次式で示される。 r = k・CNi a ・CH+ b ・・・(2) k = A・exp(−E/RT) ・・・(3) ただし、CNi: 金属ニッケル濃度、CH+: 水素イオン濃
度、 T:めっき液温度、a,b:定数 そこで、金属ニッケル濃度、水素イオン濃度、めっき液
温度のそれぞれを大きくしてやることによって、(3) 式
のkの値が大きくなり、(2) 式のrの値、すなわち溶解
速度を向上させることができる。
解反応は次のとおりである。 Ni + 2H+ → Ni2+ + H2↑ ・・・(1) また、この反応の反応速度は、次式で示される。 r = k・CNi a ・CH+ b ・・・(2) k = A・exp(−E/RT) ・・・(3) ただし、CNi: 金属ニッケル濃度、CH+: 水素イオン濃
度、 T:めっき液温度、a,b:定数 そこで、金属ニッケル濃度、水素イオン濃度、めっき液
温度のそれぞれを大きくしてやることによって、(3) 式
のkの値が大きくなり、(2) 式のrの値、すなわち溶解
速度を向上させることができる。
【0013】ところで、水素イオン濃度を高めるため多
量の硫酸を添加すると、溶解速度は向上するもののめっ
き浴中の過剰の硫酸根(SO4 2- )は操業上支障となるの
で、ニッケル溶解後に電気透析法等により過剰な硫酸根
を除去する必要があり、設備費ならびにランニングコス
トが上昇するという問題がある。また、未溶解金属ニッ
ケルを分離するため、濾過装置等が必要であるが、大量
の金属ニッケルの存在により、濾布が目詰まりし、濾過
速度が低下する問題がある。
量の硫酸を添加すると、溶解速度は向上するもののめっ
き浴中の過剰の硫酸根(SO4 2- )は操業上支障となるの
で、ニッケル溶解後に電気透析法等により過剰な硫酸根
を除去する必要があり、設備費ならびにランニングコス
トが上昇するという問題がある。また、未溶解金属ニッ
ケルを分離するため、濾過装置等が必要であるが、大量
の金属ニッケルの存在により、濾布が目詰まりし、濾過
速度が低下する問題がある。
【0014】したがって本発明においては、未溶解金属
ニッケルならびに水素イオン濃度についてはとくにアク
ションをとらず、溶解助剤として過酸化水素水を使用
し、これをめっき液中に連続的に添加することによって
(1) 式で生成された水素ガス(H2)を連続的に酸化して
水(H2O)に変えることでニッケル粒子回りの水素ガスを
除去し、図2に模式的に示すように、ニッケル粒子と水
素イオン( H+ ) 間の溶解に対する抵抗層をなくし、反
応を促進させることができる。図2(a)は過酸化水素
水のない場合、(b)は過酸化水素水を添加した場合で
ある。なお、余剰の過酸化水素水は水と酸素に分解され
るため、めっき液に対して何らの悪影響もない。
ニッケルならびに水素イオン濃度についてはとくにアク
ションをとらず、溶解助剤として過酸化水素水を使用
し、これをめっき液中に連続的に添加することによって
(1) 式で生成された水素ガス(H2)を連続的に酸化して
水(H2O)に変えることでニッケル粒子回りの水素ガスを
除去し、図2に模式的に示すように、ニッケル粒子と水
素イオン( H+ ) 間の溶解に対する抵抗層をなくし、反
応を促進させることができる。図2(a)は過酸化水素
水のない場合、(b)は過酸化水素水を添加した場合で
ある。なお、余剰の過酸化水素水は水と酸素に分解され
るため、めっき液に対して何らの悪影響もない。
【0015】
【実施例】図1は、溶解槽付近の設備構成を示す。1は
溶解槽、2は攪拌機、3は金属ニッケル投入装置、4は
送液配管、5、8は熱交換器、6は送液ポンプ、7はめ
っき液循環槽、9は過酸化水素水注入装置である。めっ
き液 1m3を溶解槽1に仕込み、熱交換器5、8により一
定温度に保持し、この中に金属ニッケル投入装置3によ
り金属ニッケルを投入すると同時に、過酸化水素水注入
装置9により過酸化水素水を注入し、攪拌機2を作動さ
せて溶解させる。
溶解槽、2は攪拌機、3は金属ニッケル投入装置、4は
送液配管、5、8は熱交換器、6は送液ポンプ、7はめ
っき液循環槽、9は過酸化水素水注入装置である。めっ
き液 1m3を溶解槽1に仕込み、熱交換器5、8により一
定温度に保持し、この中に金属ニッケル投入装置3によ
り金属ニッケルを投入すると同時に、過酸化水素水注入
装置9により過酸化水素水を注入し、攪拌機2を作動さ
せて溶解させる。
【0016】図3は、液温90℃、pH 1.5のめっき液 1m3
に対して、粒径 0.3mm以下の粒状ニッケルを10kgの割合
で投入するとともに15%の過酸化水素水を注入し、その
注入速度を変化させて溶解時間30分間における金属ニッ
ケルの溶解量を測定した結果を示す。過酸化水素水を添
加しない場合に比べ、15%の過酸化水素水を添加した場
合の方が溶解性が向上しており、とくに30 l/hr 以上に
おいて効果が顕著である。また、過酸化水素水を 100 l
/hr 以上添加しても溶解性はそれほど変化しない。した
がって、本発明では、過酸化水素水のコスト等を考慮
し、添加する上限を 100 l/hr とした。
に対して、粒径 0.3mm以下の粒状ニッケルを10kgの割合
で投入するとともに15%の過酸化水素水を注入し、その
注入速度を変化させて溶解時間30分間における金属ニッ
ケルの溶解量を測定した結果を示す。過酸化水素水を添
加しない場合に比べ、15%の過酸化水素水を添加した場
合の方が溶解性が向上しており、とくに30 l/hr 以上に
おいて効果が顕著である。また、過酸化水素水を 100 l
/hr 以上添加しても溶解性はそれほど変化しない。した
がって、本発明では、過酸化水素水のコスト等を考慮
し、添加する上限を 100 l/hr とした。
【0017】つぎに、注入する過酸化水素水の濃度の影
響について調査した。市販の過酸化水素水は35%のもの
が普通であるが、これを希釈して 0〜35%のものを準備
した。液温90℃、pH 1.5のめっき液 1m3に対して粒径
0.3mm以下の粒状ニッケルを10kgの割合で投入し、攪拌
しながら希釈した過酸化水素水を添加し、30分間溶解さ
せて金属ニッケルの溶解量を測定した結果を図4に示
す。この結果から、過酸化水素水は希釈して添加する方
が効果的であり、とくに濃度10〜20%の範囲において効
果が顕著である。
響について調査した。市販の過酸化水素水は35%のもの
が普通であるが、これを希釈して 0〜35%のものを準備
した。液温90℃、pH 1.5のめっき液 1m3に対して粒径
0.3mm以下の粒状ニッケルを10kgの割合で投入し、攪拌
しながら希釈した過酸化水素水を添加し、30分間溶解さ
せて金属ニッケルの溶解量を測定した結果を図4に示
す。この結果から、過酸化水素水は希釈して添加する方
が効果的であり、とくに濃度10〜20%の範囲において効
果が顕著である。
【0018】図5は、めっき液の温度と金属ニッケルの
溶解量との関係を示したものである。めっき液温度の上
昇に伴って金属ニッケルの溶解量も増大しており、とく
に75℃以上において増加が顕著である。一般にめっき設
備によく使用されるゴムライニングの場合、耐熱性は80
℃程度までであり、これ以上になるとゴムが変質、軟化
してしまう。したがってめっき浴の温度を上げるといっ
ても高々70〜75℃までのことであり、あまり有効な手段
とは考えられていなかったが、近年めっき槽にFRP
(繊維強化プラスチック)を採用できるようになったこ
とにより、設備面からは 100℃程度までが可能となっ
た。
溶解量との関係を示したものである。めっき液温度の上
昇に伴って金属ニッケルの溶解量も増大しており、とく
に75℃以上において増加が顕著である。一般にめっき設
備によく使用されるゴムライニングの場合、耐熱性は80
℃程度までであり、これ以上になるとゴムが変質、軟化
してしまう。したがってめっき浴の温度を上げるといっ
ても高々70〜75℃までのことであり、あまり有効な手段
とは考えられていなかったが、近年めっき槽にFRP
(繊維強化プラスチック)を採用できるようになったこ
とにより、設備面からは 100℃程度までが可能となっ
た。
【0019】したがって、本発明のめっき液温度として
は、75〜100 ℃の範囲とした。なお、溶解が完了した
ら、溶解槽内のめっき液は、熱交換器5により使用温度
まで冷却し、送液ポンプ6によりめっき液循環槽7に送
液される。
は、75〜100 ℃の範囲とした。なお、溶解が完了した
ら、溶解槽内のめっき液は、熱交換器5により使用温度
まで冷却し、送液ポンプ6によりめっき液循環槽7に送
液される。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、金属ニッケルを直接め
っき液中に溶解させることができるので、高価な炭酸ニ
ッケル等の薬品を使用する場合に比べて、めっき処理に
おけるコストが大きく削減されるばかりでなく、炭酸ニ
ッケル中に含有される各種マンガン、ナトリウム、カル
シウム、塩素、珪素等の不純物による種々の設備トラブ
ルが解消され、また、従来これら不純物を除去するため
に設置していた専用の除去設備が不要となることによっ
て年間数千万円におよぶ除去費用が節減される。さら
に、溶解効率が向上することにより、未溶解金属ニッケ
ルの分離などの設備が不要であり、溶解槽も小型にでき
るなどのすぐれた効果がある。
っき液中に溶解させることができるので、高価な炭酸ニ
ッケル等の薬品を使用する場合に比べて、めっき処理に
おけるコストが大きく削減されるばかりでなく、炭酸ニ
ッケル中に含有される各種マンガン、ナトリウム、カル
シウム、塩素、珪素等の不純物による種々の設備トラブ
ルが解消され、また、従来これら不純物を除去するため
に設置していた専用の除去設備が不要となることによっ
て年間数千万円におよぶ除去費用が節減される。さら
に、溶解効率が向上することにより、未溶解金属ニッケ
ルの分離などの設備が不要であり、溶解槽も小型にでき
るなどのすぐれた効果がある。
【図1】本発明に係わる溶解槽付近の設備構成を示す構
成図である。
成図である。
【図2】本発明の作用を説明するニッケル粒子付近の模
式図である。
式図である。
【図3】実施例における金属ニッケルの溶解性を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図4】同じく実施例における金属ニッケルの溶解性を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図5】同じく実施例における金属ニッケルの溶解性を
示すグラフである。
示すグラフである。
1 溶解槽 2 攪拌機 3 金属ニッケル投入装置 4 送液配管 5、8 熱交換器 6 送液ポンプ 7 めっき液循環槽 9 過酸化水素水注入装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池永 孝雄 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 進 修 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 桜井 昭雄 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内
Claims (3)
- 【請求項1】 ニッケル系めっき液中へのニッケル原料
の供給方法において、溶解槽内のめっき液を75〜100 ℃
に昇温し、このめっき液中へ粒状あるいは粉状の金属ニ
ッケルを投入し、過酸化水素水を連続的に注入し、攪拌
しながら金属ニッケルを溶解させることを特徴とするニ
ッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給方法。 - 【請求項2】 注入する過酸化水素水の濃度が10〜20%
である請求項1に記載のニッケル系めっき液中へのニッ
ケル原料の供給方法。 - 【請求項3】 注入する過酸化水素水の添加速度をめっ
き液 1m3に対して30〜100 l/hrとした請求項1または2
に記載のニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23147494A JPH0892794A (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23147494A JPH0892794A (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0892794A true JPH0892794A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16924066
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23147494A Pending JPH0892794A (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | ニッケル系めっき液中へのニッケル原料の供給方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0892794A (ja) |
Cited By (6)
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| CN119506984A (zh) * | 2024-11-29 | 2025-02-25 | 金川集团镍钴股份有限公司 | 一种硫酸盐溶液中制备含硫镍扣的方法 |
-
1994
- 1994-09-27 JP JP23147494A patent/JPH0892794A/ja active Pending
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