JPH0892820A - キチン繊維及びフイルムの製造法 - Google Patents
キチン繊維及びフイルムの製造法Info
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- JPH0892820A JPH0892820A JP25286194A JP25286194A JPH0892820A JP H0892820 A JPH0892820 A JP H0892820A JP 25286194 A JP25286194 A JP 25286194A JP 25286194 A JP25286194 A JP 25286194A JP H0892820 A JPH0892820 A JP H0892820A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 キチンに対して10〜48重量%の苛性曹達
を溶液状で添加してアルカリキチンを製造し、圧搾粉砕
して二硫化炭素を減圧下で添加し、キチンのキサントゲ
ン化反応を行わせてキチンザンテ−トとなし、砕氷を加
えて該キチンザンテ−トを溶解してキチンビスコ−スを
製造し、ついでキチンビスコ−ス単独又はセルロ−スビ
スコ−スと混合して、通常のビスコ−ス法レ−ヨンの湿
式紡糸法及び通常のセロハンの製造法によって紡糸して
キチン単独又はセルロ−スとの混紡繊維及びフイルムを
製造する。 【効果】 抗菌性に優れ、酸性染料に対する染着性が大
である。従って医療用又は他の繊維との混紡用として種
々の用途に使用可能であり、フイルムは同様に医療用又
はフイルムとしての種々な用途に使用可能である。
を溶液状で添加してアルカリキチンを製造し、圧搾粉砕
して二硫化炭素を減圧下で添加し、キチンのキサントゲ
ン化反応を行わせてキチンザンテ−トとなし、砕氷を加
えて該キチンザンテ−トを溶解してキチンビスコ−スを
製造し、ついでキチンビスコ−ス単独又はセルロ−スビ
スコ−スと混合して、通常のビスコ−ス法レ−ヨンの湿
式紡糸法及び通常のセロハンの製造法によって紡糸して
キチン単独又はセルロ−スとの混紡繊維及びフイルムを
製造する。 【効果】 抗菌性に優れ、酸性染料に対する染着性が大
である。従って医療用又は他の繊維との混紡用として種
々の用途に使用可能であり、フイルムは同様に医療用又
はフイルムとしての種々な用途に使用可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はキチンを原料とするキチ
ンビスコ−スの製造法と該キチンビスコ−ス又は該キチ
ンビスコ−スとセルロ−スビスコ−スとを混合した原液
を紡糸して得られた再生キチン又は再生キチンと再生セ
ルロ−スよりなる染色性の改良された衣料用品等、更に
は衛生材料、抗菌効果のある繊維素材、日用雑貨品等に
有用なキチン関連繊維及びフイルムに関するものであ
る。
ンビスコ−スの製造法と該キチンビスコ−ス又は該キチ
ンビスコ−スとセルロ−スビスコ−スとを混合した原液
を紡糸して得られた再生キチン又は再生キチンと再生セ
ルロ−スよりなる染色性の改良された衣料用品等、更に
は衛生材料、抗菌効果のある繊維素材、日用雑貨品等に
有用なキチン関連繊維及びフイルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】キチンはその化学構造式がセルロ−スに
よく似ている。即ち、キチンはセルロ−スのグルコ−ス
残基のC−2の位置の水酸基がアミノアセチル基で置換
されたもので、セルロ−スの誘導体の一種と考えられ
る。そのため従来、キチンをセルロ−スと同様に繊維化
することが種々試みられた。即ち、キチンをトリクロル
酢酸溶液に溶解してキチンド−プを製造し、アセトン、
メタノ−ル又はエタノ−ル等よりなる凝固液を使用して
40〜55℃の温度で湿式紡糸する方法(特開昭57−
171712号)、(特開昭58−214512号)、
(特開平5−25289号)がある。しかしながらキチ
ンはセルロ−スとよく似た化学構造式を有するものの、
その性質はセルロ−スとは著しく異なる。従って、従来
はセルロ−スと同一の製造方法によっては例えば、均一
なキチンビスコ−スを製造することは不可能であった。
よく似ている。即ち、キチンはセルロ−スのグルコ−ス
残基のC−2の位置の水酸基がアミノアセチル基で置換
されたもので、セルロ−スの誘導体の一種と考えられ
る。そのため従来、キチンをセルロ−スと同様に繊維化
することが種々試みられた。即ち、キチンをトリクロル
酢酸溶液に溶解してキチンド−プを製造し、アセトン、
メタノ−ル又はエタノ−ル等よりなる凝固液を使用して
40〜55℃の温度で湿式紡糸する方法(特開昭57−
171712号)、(特開昭58−214512号)、
(特開平5−25289号)がある。しかしながらキチ
ンはセルロ−スとよく似た化学構造式を有するものの、
その性質はセルロ−スとは著しく異なる。従って、従来
はセルロ−スと同一の製造方法によっては例えば、均一
なキチンビスコ−スを製造することは不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記したようにキチン
はセルロ−スの誘導体の1種と考えられるが、キチン分
子内にアミノアセチル基が存在することによって、例え
ばセルロ−スと比較すると化学薬品に対する抵抗性が大
であり、そのため従来はキチンの利用度はセルロ−スに
比較すれば著しく低かったのである。しかしながらキチ
ンはセルロ−スと同様に分子内に水酸基が存在すること
からキチンのビスコ−ス化が試みられたことがあった
が、前記したようにセルロ−スのビスコ−ス化と同一条
件ではキチンビスコ−スはできなかった。即ち、キチン
のビスコ−ス化には凍結法を採用してキチンのミセル構
造を破壊し、しかもキチンの苛性曹達による脱アセチル
化をできるだけ防止すると共にキチンビスコ−ス生成の
ためのアルカリキチンのキサントゲン化の反応性を良好
ならしめることによってキチンビスコ−スが製造可能で
あるが、その場合におけるキチンのビスコ−ス化にはキ
チンの低温長時間のアルカリ浸漬と減圧下における長時
間の凍結工程を必要とした。そのため上記の方法によっ
て実験室的にのみキチンのビスコ−ス化は可能であった
が、工業的には著しく困難であるという問題点があっ
た。そこで本発明者等はキチンビスコ−スの工業的製造
法に関して鋭意研究した結果、本発明は通常のセルロ−
スビスコ−スの製造設備を使用して上記したような凍結
工程を使用することなく、通常のビスコ−スの製造工程
に改良を加えてキチンのビスコ−ス化に成功したもの
で、本発明はキチンのビスコ−ス化と本発明によって製
造されたキチンビスコ−ス又はキチンビスコ−スとセル
ロ−スビスコ−スとを混合した原液より通常のセルロ−
スビスコ−スの紡糸方法によって紡糸してキチン繊維を
製造するか、又は通常のビコ−ス法セルロ−スフイルム
(セロハンと略称)の製造法によってフイルムを製造す
ることを目的とするものである。
はセルロ−スの誘導体の1種と考えられるが、キチン分
子内にアミノアセチル基が存在することによって、例え
ばセルロ−スと比較すると化学薬品に対する抵抗性が大
であり、そのため従来はキチンの利用度はセルロ−スに
比較すれば著しく低かったのである。しかしながらキチ
ンはセルロ−スと同様に分子内に水酸基が存在すること
からキチンのビスコ−ス化が試みられたことがあった
が、前記したようにセルロ−スのビスコ−ス化と同一条
件ではキチンビスコ−スはできなかった。即ち、キチン
のビスコ−ス化には凍結法を採用してキチンのミセル構
造を破壊し、しかもキチンの苛性曹達による脱アセチル
化をできるだけ防止すると共にキチンビスコ−ス生成の
ためのアルカリキチンのキサントゲン化の反応性を良好
ならしめることによってキチンビスコ−スが製造可能で
あるが、その場合におけるキチンのビスコ−ス化にはキ
チンの低温長時間のアルカリ浸漬と減圧下における長時
間の凍結工程を必要とした。そのため上記の方法によっ
て実験室的にのみキチンのビスコ−ス化は可能であった
が、工業的には著しく困難であるという問題点があっ
た。そこで本発明者等はキチンビスコ−スの工業的製造
法に関して鋭意研究した結果、本発明は通常のセルロ−
スビスコ−スの製造設備を使用して上記したような凍結
工程を使用することなく、通常のビスコ−スの製造工程
に改良を加えてキチンのビスコ−ス化に成功したもの
で、本発明はキチンのビスコ−ス化と本発明によって製
造されたキチンビスコ−ス又はキチンビスコ−スとセル
ロ−スビスコ−スとを混合した原液より通常のセルロ−
スビスコ−スの紡糸方法によって紡糸してキチン繊維を
製造するか、又は通常のビコ−ス法セルロ−スフイルム
(セロハンと略称)の製造法によってフイルムを製造す
ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は10〜48重量
%、好適には25〜40重量%の苛性曹達を溶液状でキ
チンの重量の等量以上、好適には2〜20倍重量を添加
し、10〜60℃、好ましくは15〜35℃の温度で1
0分以上、好適には15〜150分撹拌し、次に原料キ
チンの重量の1〜10倍、好適には2〜5倍重量に圧搾
して粉砕する。ついで原料キチンの10〜80重量%、
好適には40〜50重量%の二硫化炭素を減圧下で添加
して10〜40℃の温度、好適には20〜30℃の温度
で少なくとも10分間撹拌してキチンのキサントゲン化
反応を行なわせ、ついで得られたキチンザンテ−トのキ
チン重量に対して2〜10倍量、好適には5〜20倍量
の砕氷を添加して、室温5〜30℃で少なくとも30分
間撹拌溶解することを特徴とするキチンビスコ−スを製
造する方法であり、更に製造されたキチンビスコ−ス単
独又は該キチンビスコ−スと従来公知の方法で製造され
たセルロ−スビスコ−スとを任意の重量比で混合し、減
圧下脱泡して通常のビスコ−ス法レ−ヨンの湿式紡糸法
によって紡糸するキチン単独の繊維又はセルロ−スとの
混紡繊維を製造する方法及び通常のビスコ−ス法セルロ
−スフイルムの製造法によって製造するキチン単独又は
セルロ−スとの混合フイルムを製造する方法を提供する
ものである。
%、好適には25〜40重量%の苛性曹達を溶液状でキ
チンの重量の等量以上、好適には2〜20倍重量を添加
し、10〜60℃、好ましくは15〜35℃の温度で1
0分以上、好適には15〜150分撹拌し、次に原料キ
チンの重量の1〜10倍、好適には2〜5倍重量に圧搾
して粉砕する。ついで原料キチンの10〜80重量%、
好適には40〜50重量%の二硫化炭素を減圧下で添加
して10〜40℃の温度、好適には20〜30℃の温度
で少なくとも10分間撹拌してキチンのキサントゲン化
反応を行なわせ、ついで得られたキチンザンテ−トのキ
チン重量に対して2〜10倍量、好適には5〜20倍量
の砕氷を添加して、室温5〜30℃で少なくとも30分
間撹拌溶解することを特徴とするキチンビスコ−スを製
造する方法であり、更に製造されたキチンビスコ−ス単
独又は該キチンビスコ−スと従来公知の方法で製造され
たセルロ−スビスコ−スとを任意の重量比で混合し、減
圧下脱泡して通常のビスコ−ス法レ−ヨンの湿式紡糸法
によって紡糸するキチン単独の繊維又はセルロ−スとの
混紡繊維を製造する方法及び通常のビスコ−ス法セルロ
−スフイルムの製造法によって製造するキチン単独又は
セルロ−スとの混合フイルムを製造する方法を提供する
ものである。
【0005】一般にキチンは節足動物、環形動物、軟体
動物の有機骨格物質として存在し、ことに節足動物の外
骨格部に著しく多く存在する。本発明に使用される原料
キチンはズアイガニの脚を細かく粉末にして、カルシウ
ム、蛋白質、その他の微量成分を希塩酸及び苛性曹達溶
液で短時間処理して除去して得られたもので、その成分
の分析値の一例を示すと下記の通りである。 水分 5.0% 灰分 0.08% 残留蛋白質 0.05% 粘度 450CPS 粒度 60メッシュパス(me Pass ) ここに粘度はN,Nジメチルアセトアミド−塩化リチウ
ム複合溶媒を使用して、濃度、0.4%、20℃で測定
した値である。
動物の有機骨格物質として存在し、ことに節足動物の外
骨格部に著しく多く存在する。本発明に使用される原料
キチンはズアイガニの脚を細かく粉末にして、カルシウ
ム、蛋白質、その他の微量成分を希塩酸及び苛性曹達溶
液で短時間処理して除去して得られたもので、その成分
の分析値の一例を示すと下記の通りである。 水分 5.0% 灰分 0.08% 残留蛋白質 0.05% 粘度 450CPS 粒度 60メッシュパス(me Pass ) ここに粘度はN,Nジメチルアセトアミド−塩化リチウ
ム複合溶媒を使用して、濃度、0.4%、20℃で測定
した値である。
【0006】原料キチンは必ずしも紅ズワイガニに由来
するものである必要はないが、本発明者の研究によると
ズワイガニに由来するキチンは上記によって測定した粘
度が高く、グルコシド結合が強固であると考えられるた
めか、化学的、物理的に安定度が高く本発明のキチン繊
維の製造には好適である。灰分、残留蛋白質の量は少な
い程良質の繊維が得られるが、その値は0.5%以下が
好適である。粒度は得られた繊維と密接な関係にある
が、セルロ−スビスコ−スと混合紡糸する場合はセルロ
−スビスコ−スの混合割合に応じて任意に選択可能であ
る。また粒度はアルカリキチン化の時間、キチンの下記
浸漬工程における脱アセチル化の進行と関係があるが、
好ましくは30メッシュパス以下が好適である。
するものである必要はないが、本発明者の研究によると
ズワイガニに由来するキチンは上記によって測定した粘
度が高く、グルコシド結合が強固であると考えられるた
めか、化学的、物理的に安定度が高く本発明のキチン繊
維の製造には好適である。灰分、残留蛋白質の量は少な
い程良質の繊維が得られるが、その値は0.5%以下が
好適である。粒度は得られた繊維と密接な関係にある
が、セルロ−スビスコ−スと混合紡糸する場合はセルロ
−スビスコ−スの混合割合に応じて任意に選択可能であ
る。また粒度はアルカリキチン化の時間、キチンの下記
浸漬工程における脱アセチル化の進行と関係があるが、
好ましくは30メッシュパス以下が好適である。
【0007】次に本発明の製造工程の詳細を説明する。 (1) 浸漬工程 原料キチンに使用する苛性曹達を溶液状で10〜48重
量%濃度で使用する。苛性曹達の濃度が10重量%未満
ではキチンのザンテ−ト化に対して充分なアルカリキチ
ンが得られないし、苛性曹達の濃度が48重量%の以上
ではアルカリキチン化のほかにキチンの脱アセチル化が
急激に進行してしまい目的とする繊維の紡糸に好適なビ
スコ−スが得られない。 (2) 圧搾、粉砕工程 アルカリキチンの圧搾が2倍未満の場合は通常の圧搾機
では圧搾が困難で、2倍を限度とするが、また4倍を超
過するとアルカリキチンとのアルカリ量が過多になり、
ビスコ−ス化工程における副生物の生成が過多でセルロ
−スビスコ−スと混合した場合、混合ビスコ−スの品質
低下を招き、圧搾の上限は4倍である。また粉末状キチ
ンを使用する場合は粉砕工程を省略する。 (3) 硫化、溶解工程 原料キチンに対して10〜80重量%の二硫化炭素を通
常セルロ−スビスコ−スの製造の場合に準じて減圧下で
常温で添加して少なくとも10分間以上撹拌してキチン
のキサントゲン化反応を行なわせる。二硫化炭素の添加
量が10重量%未満では水に溶解性の良好なキチンザン
テ−トが得られないし、80重量%を超過して使用する
と未反応二硫化炭素と苛性曹達との反応による副生物が
多量生成して満足すべきビスコ−スが得られない。更に
キチンザンテ−トのビスコ−ス化のために添加する砕氷
はキチンザンテ−トに対して2〜30倍量で2倍未満で
はキチンの含有量が高く、かつ溶解時の温度低下が充分
でなく、キチンの脱アセチル化が大きいため充分安定な
キチンビスコ−スが得られない。この場合の砕氷の添加
量はキチンビスコ−スのキチン含有量、溶解時の冷却温
度からして20倍量が限度である。溶解は少なくとも3
0分以上、好適には2〜10時間撹拌して完全に溶解せ
しめる。この場合溶解時の温度は氷点程度まで降下し、
溶解工程は同時に従来の凍結工程の効果を兼ねている。 (4) 濾過、熟成工程 従来のセルロ−スビスコ−スの製造の場合と全く同様に
濾過して単独又はセルロ−スビスコ−スとの混合紡糸及
び成膜に適当な粘度にまで熟成する。上記の工程を経て
セルロ−スビスコ−スと同様な紡糸及び成膜に可能なキ
チンビスコ−スが得られる。
量%濃度で使用する。苛性曹達の濃度が10重量%未満
ではキチンのザンテ−ト化に対して充分なアルカリキチ
ンが得られないし、苛性曹達の濃度が48重量%の以上
ではアルカリキチン化のほかにキチンの脱アセチル化が
急激に進行してしまい目的とする繊維の紡糸に好適なビ
スコ−スが得られない。 (2) 圧搾、粉砕工程 アルカリキチンの圧搾が2倍未満の場合は通常の圧搾機
では圧搾が困難で、2倍を限度とするが、また4倍を超
過するとアルカリキチンとのアルカリ量が過多になり、
ビスコ−ス化工程における副生物の生成が過多でセルロ
−スビスコ−スと混合した場合、混合ビスコ−スの品質
低下を招き、圧搾の上限は4倍である。また粉末状キチ
ンを使用する場合は粉砕工程を省略する。 (3) 硫化、溶解工程 原料キチンに対して10〜80重量%の二硫化炭素を通
常セルロ−スビスコ−スの製造の場合に準じて減圧下で
常温で添加して少なくとも10分間以上撹拌してキチン
のキサントゲン化反応を行なわせる。二硫化炭素の添加
量が10重量%未満では水に溶解性の良好なキチンザン
テ−トが得られないし、80重量%を超過して使用する
と未反応二硫化炭素と苛性曹達との反応による副生物が
多量生成して満足すべきビスコ−スが得られない。更に
キチンザンテ−トのビスコ−ス化のために添加する砕氷
はキチンザンテ−トに対して2〜30倍量で2倍未満で
はキチンの含有量が高く、かつ溶解時の温度低下が充分
でなく、キチンの脱アセチル化が大きいため充分安定な
キチンビスコ−スが得られない。この場合の砕氷の添加
量はキチンビスコ−スのキチン含有量、溶解時の冷却温
度からして20倍量が限度である。溶解は少なくとも3
0分以上、好適には2〜10時間撹拌して完全に溶解せ
しめる。この場合溶解時の温度は氷点程度まで降下し、
溶解工程は同時に従来の凍結工程の効果を兼ねている。 (4) 濾過、熟成工程 従来のセルロ−スビスコ−スの製造の場合と全く同様に
濾過して単独又はセルロ−スビスコ−スとの混合紡糸及
び成膜に適当な粘度にまで熟成する。上記の工程を経て
セルロ−スビスコ−スと同様な紡糸及び成膜に可能なキ
チンビスコ−スが得られる。
【0008】次に実施例によって本発明を説明する。
【実施例1】粘度120CPS(前記と同様にして測
定)のキチン粉末(三栄工業株式会社製)10gに40
重量%の苛性曹達水溶液50mlを加え室温下で撹拌し
た。生成したアルカリキチンをキチン重量の4倍重量に
圧搾した。圧搾されたアルカリキチンに二硫化炭素2.
4mlを減圧下で加えて3時間撹拌して反応せしめる。
得られたキチンザンテ−トに砕氷90gを加えて撹拌し
ながら溶解してキチンビスコ−スを得た。このキチンビ
スコ−スは落球粘度で72秒でキチン含量は5%であっ
た。
定)のキチン粉末(三栄工業株式会社製)10gに40
重量%の苛性曹達水溶液50mlを加え室温下で撹拌し
た。生成したアルカリキチンをキチン重量の4倍重量に
圧搾した。圧搾されたアルカリキチンに二硫化炭素2.
4mlを減圧下で加えて3時間撹拌して反応せしめる。
得られたキチンザンテ−トに砕氷90gを加えて撹拌し
ながら溶解してキチンビスコ−スを得た。このキチンビ
スコ−スは落球粘度で72秒でキチン含量は5%であっ
た。
【0009】
【実施例2】実施例1で得られたキチンビスコ−スを通
常の紡糸浴を使用して湿式紡糸法によりキチン糸を製造
した。精練、乾燥後のキチン繊維は 乾燥強度 0.8g/d 乾燥伸度 10% で
あった。
常の紡糸浴を使用して湿式紡糸法によりキチン糸を製造
した。精練、乾燥後のキチン繊維は 乾燥強度 0.8g/d 乾燥伸度 10% で
あった。
【0010】
【実施例3】実施例1で製造されたキチンビスコ−ス
(キチン含量5%)23gを公知の方法で製造されたセ
ルロ−スビスコ−ス(セルロ−ス含量9%)240gに
加えて撹拌混合する。撹拌混合後減圧脱泡した後、通常
のビスコ−ス繊維の製造方法に準じた湿式紡糸法によっ
てキチン繊維(キチン含量5%、セルロ−ス含量95
%)を得た。得られた繊維の 乾燥強度 2.4g/d 乾燥伸度 16.7% 湿潤強度 1.9g/d 湿潤伸度 24.3%
であった。
(キチン含量5%)23gを公知の方法で製造されたセ
ルロ−スビスコ−ス(セルロ−ス含量9%)240gに
加えて撹拌混合する。撹拌混合後減圧脱泡した後、通常
のビスコ−ス繊維の製造方法に準じた湿式紡糸法によっ
てキチン繊維(キチン含量5%、セルロ−ス含量95
%)を得た。得られた繊維の 乾燥強度 2.4g/d 乾燥伸度 16.7% 湿潤強度 1.9g/d 湿潤伸度 24.3%
であった。
【0011】
【実施例4】実施例3と同様にして製造したキチン含有
量1%のキチン/セルロ−ス混合ビスコ−スを使用して
通常のセロハンの製造法に従って、下記品質のキチンセ
ルロ−スフイルムを得た。 坪量 35.3g/m3 厚さ 0.02mm 引張強度 タテ 1.9Kg/15mm ヨコ 0.9
Kg/15mm 引張伸度 タテ 13.0% ヨコ 18% であった。
量1%のキチン/セルロ−ス混合ビスコ−スを使用して
通常のセロハンの製造法に従って、下記品質のキチンセ
ルロ−スフイルムを得た。 坪量 35.3g/m3 厚さ 0.02mm 引張強度 タテ 1.9Kg/15mm ヨコ 0.9
Kg/15mm 引張伸度 タテ 13.0% ヨコ 18% であった。
【0012】
(イ) 本発明はキチンビスコ−スを通常のセルロ−スビス
コ−スの製造工程を改良することによってビスコ−ス製
造設備をそのまま使用してキチンビスコ−スが製造可能
であり、製造されたキチンビスコ−スはセルロ−スビス
コ−スと各種の割合で混合して、種々な用途に使用可能
なキチン繊維並びにキチンフイルムが製造された。 (ロ) 本発明のキチン繊維又はフイルムは特に抗菌性に優
れ、実施例3で得られたキチン繊維は菌数測定法による
測定では菌数増減値差が洗濯前では4.5、洗濯後では
5.1であり、これは繊維製品衛生加工協議会の基準
(1.6以上)を充分満たしている。 (ハ) 通常のセルロ−スビスコ−スから得られた繊維又は
フイルムに比較して抗菌性のみならず、キチンの有する
カチオン性を利用して酸性染料によく染まる繊維又はフ
イルムとして利用される。またこのカチオン性は染料に
対してだけでなく、種々な化学的な捕獲力(吸着性、反
応性など)のある繊維としても応用可能である。 (ニ) 本発明のキチン繊維(セルロ−ス含有率0%以上、
100%未満)は単独の使用のみではなく。綿、絹、
麻、羊毛等の天然繊維、また再生繊維、人造繊維、ポリ
エステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維との混合、
混紡使用ができる。 (ホ) キチン繊維又はフイルムの使用法としては不織布又
はフイルムを始め紡績糸、織物、編物等の繊維製品に利
用できる。不織布又はフイルムの場合、衣料用として抗
菌効果のある手術着等、又は日用雑貨用としてカブレ防
止効果のあるほか紙オムツ、抗菌効果のあるウエットテ
ッシュ等、農業用として土壌改良効果のあるフイルム
等、寝装用として床づれ防止効果のあるベッドクッショ
ン等、産業用として抗菌効果のあるフイルタ−等に使用
可能である。 (ヘ) 編織物の場合、不織布と同様な効果のある用途のみ
ならず、染色性向上を利用した肌着、靴下、Tシャツ等
の衣料用品、バジャマ、ベッドカバ−、クッション等の
寝装用品、タオル、スリッパ、布袋等の日用雑貨用品、
またガ−ゼ、ホ−タイ、湿布剤用布等、バンソ−膏等の
医療用品等に利用可能である。
コ−スの製造工程を改良することによってビスコ−ス製
造設備をそのまま使用してキチンビスコ−スが製造可能
であり、製造されたキチンビスコ−スはセルロ−スビス
コ−スと各種の割合で混合して、種々な用途に使用可能
なキチン繊維並びにキチンフイルムが製造された。 (ロ) 本発明のキチン繊維又はフイルムは特に抗菌性に優
れ、実施例3で得られたキチン繊維は菌数測定法による
測定では菌数増減値差が洗濯前では4.5、洗濯後では
5.1であり、これは繊維製品衛生加工協議会の基準
(1.6以上)を充分満たしている。 (ハ) 通常のセルロ−スビスコ−スから得られた繊維又は
フイルムに比較して抗菌性のみならず、キチンの有する
カチオン性を利用して酸性染料によく染まる繊維又はフ
イルムとして利用される。またこのカチオン性は染料に
対してだけでなく、種々な化学的な捕獲力(吸着性、反
応性など)のある繊維としても応用可能である。 (ニ) 本発明のキチン繊維(セルロ−ス含有率0%以上、
100%未満)は単独の使用のみではなく。綿、絹、
麻、羊毛等の天然繊維、また再生繊維、人造繊維、ポリ
エステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維との混合、
混紡使用ができる。 (ホ) キチン繊維又はフイルムの使用法としては不織布又
はフイルムを始め紡績糸、織物、編物等の繊維製品に利
用できる。不織布又はフイルムの場合、衣料用として抗
菌効果のある手術着等、又は日用雑貨用としてカブレ防
止効果のあるほか紙オムツ、抗菌効果のあるウエットテ
ッシュ等、農業用として土壌改良効果のあるフイルム
等、寝装用として床づれ防止効果のあるベッドクッショ
ン等、産業用として抗菌効果のあるフイルタ−等に使用
可能である。 (ヘ) 編織物の場合、不織布と同様な効果のある用途のみ
ならず、染色性向上を利用した肌着、靴下、Tシャツ等
の衣料用品、バジャマ、ベッドカバ−、クッション等の
寝装用品、タオル、スリッパ、布袋等の日用雑貨用品、
またガ−ゼ、ホ−タイ、湿布剤用布等、バンソ−膏等の
医療用品等に利用可能である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 キチン繊維及びフイルムの製造法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赫 太郎 西宮市甲陽園目神山町26番20号
Claims (3)
- 【請求項1】 原料キチンに10〜48重量%濃度の苛
性曹達を溶液状でキチン重量の2〜20倍重量を添加
し、10〜60℃の温度で撹拌し、ついで原料キチンの
重量の1〜10倍重量に圧搾して粉砕する。ついで原料
キチンの10〜80重量%の二硫化炭素を減圧下で添加
して、10〜40℃の温度で少なくとも20分間撹拌し
てキチンのキサントゲル化反応を行なわせ、ついで得ら
れたキチンザンテ−トのキチン重量に対して2〜20倍
量の砕氷を添加して、少なくとも30分間室温で撹拌、
溶解することを特徴とするキチンビスコ−スを製造する
方法。 - 【請求項2】 請求項1で製造されたキチンビスコ−ス
単独又は該キチンビスコ−スと従来公知の方法で製造さ
れたセルロ−スビスコ−スとを任意の重量比で混合して
減圧下脱泡して通常のビスコ−ス法レ−ヨンの湿式紡糸
法によって紡糸することを特徴とするキチン単独繊維又
はキチンとセルロ−スとよりなる繊維を製造する方法。 - 【請求項3】 請求項1で製造されたキチンビスコ−ス
を単独又は、従来公知の方法で製造されたセルロ−スビ
スコ−スを任意の重量比で混合し、脱泡して両者共に通
常のビスコ−スセロハンの製造法に従って成膜し、乾燥
することを特徴とするキチンフイルム又はキチンセルロ
−スフイルムを製造する方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP25286194A JP2736868B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | キチン繊維及びフイルムの製造法 |
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| JP25286194A JP2736868B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | キチン繊維及びフイルムの製造法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0892820A true JPH0892820A (ja) | 1996-04-09 |
| JP2736868B2 JP2736868B2 (ja) | 1998-04-02 |
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ID=17243192
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25286194A Expired - Fee Related JP2736868B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | キチン繊維及びフイルムの製造法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2736868B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0794223A3 (en) * | 1996-03-01 | 1998-04-08 | Omikenshi Company Limited | Process for producing articles of regenerated chitin-chitosan containing material and the resulting articles |
| JP2001329433A (ja) * | 2000-05-22 | 2001-11-27 | Omikenshi Co Ltd | 不快臭を吸着除去する繊維製品、フィルムまたはこれらの二次製品 |
| KR20020044890A (ko) * | 2000-12-07 | 2002-06-19 | 김순기 | 섬유를 직조하기 위한 키토산이 함유된 실 제조방법 |
| JP2006225785A (ja) * | 2005-02-16 | 2006-08-31 | Unitika Textiles Ltd | 混紡糸及びそれを用いてなる抗菌性織編物 |
| WO2010146875A1 (ja) | 2009-06-18 | 2010-12-23 | オーミケンシ株式会社 | ヨウ素およびアミロースを含有する繊維、その製造法およびその利用 |
| CN103014914A (zh) * | 2011-09-26 | 2013-04-03 | 李永兴 | 一种用消毒剂生产医用高效杀菌消毒壳聚糖纤维的制备方法 |
| US8899277B2 (en) | 2012-08-03 | 2014-12-02 | Shin Era Technology Co., Ltd. | Manufacturing method of medical textiles woven from chitosan containing high wet modulus rayon fibre |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP25286194A patent/JP2736868B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| US8899277B2 (en) | 2012-08-03 | 2014-12-02 | Shin Era Technology Co., Ltd. | Manufacturing method of medical textiles woven from chitosan containing high wet modulus rayon fibre |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2736868B2 (ja) | 1998-04-02 |
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