JPH0892933A - 水棲生物の付着防止方法 - Google Patents

水棲生物の付着防止方法

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JPH0892933A
JPH0892933A JP25608694A JP25608694A JPH0892933A JP H0892933 A JPH0892933 A JP H0892933A JP 25608694 A JP25608694 A JP 25608694A JP 25608694 A JP25608694 A JP 25608694A JP H0892933 A JPH0892933 A JP H0892933A
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JP
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energy
water
aquatic organisms
magnetic
seawater
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JP25608694A
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Hitoshi Hatano
倫 波多野
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Nihon Solid Co Ltd
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Nihon Solid Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 海水や淡水と接触した状態で使用される物体
や構築物の存在する水域に、水棲生物の忌避作用を有す
る磁気エネルギー、超音波エネルギー、その他のエネル
ギーを作用させて、水棲生物が前記の物体や構築物の表
面に付着するのを防止又は低減させる方法、並びに水棲
生物の忌避作用を有するエネルギーを放出するエネルギ
ー源を備えた水棲生物の付着防止能または付着低減能を
有する水域設備。 【効果】 本発明による場合は、海水や淡水に接触した
状態で使用される物体や構築物の表面に水棲生物が付着
するのを長期に亙って円滑に防止又は低減させることが
でき、しかも海水、河川、湖沼などの水質環境を汚染す
る恐れのある生物付着防止剤などの化学物質を使用しな
いすみ、或いは前記化学物質を使用する場合はその使用
量を低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海水や淡水に接触した状
態で使用される物体および/または構築物の表面などに
水棲生物が付着するのを防止または低減させる方法、並
びに水棲生物の付着防止能または付着低減能を有する、
海水や淡水などの水域で使用される設備に関する。
【0002】
【従来の技術】オイルフェンス、汚濁防止フェンスなど
のフェンス類、魚介類の養殖用いけす、昆布やノリなど
の海藻養殖用の網やブロック、航路浮標、灯浮標、ブ
イ、魚網、護岸、消波ブロック、岸壁、橋脚、桟橋、発
電所、船底などの海水および/または淡水に接触した状
態で使用される物体や構築物、特に海水に長期間接触し
た状態で使用される物体や構築物などでは、海水および
/または淡水に長期間接触しているうちに、その表面な
どに、ムラサキイガイ、フジツボ、カキ、イソギンチャ
ク、イソカイメン、ゴカイ、ホヤなどの動物類、アオサ
やケイソウなど藻類などの種々の水棲生物が付着して棲
息するようになる。
【0003】例えば、フェンス類、航路浮標、灯浮標、
ブイなどでは、フェンス類の水中垂下膜(カーテン部
分)や、航路浮標、灯浮標、ブイなどの海水や淡水に接
触している部分、それらの係留ロープなどに上記した水
棲生物が付着して、重量が大幅に増加して沈下したり、
破損が生ずる。また、火力発電所や工場などにおける海
水の取水口、排水口、導水部分などにおいても、上記し
た種々の水棲生物が付着して、取水、排水、導水などが
妨害されて円滑に行われなくなる。また、魚網やいけす
などでは、水棲生物の付着による重量増加に伴う沈下、
破損、魚介類への被害などが生じ易く、海藻養殖用の網
やブロックでは昆布、ワカメ、ノリなどの有用海藻を毎
年繰り返して養殖することが困難になる。さらに、船底
に水棲生物が付着した場合は、水流抵抗や重量の増大に
よる減速などの種々の問題を生じている。
【0004】水棲生物の付着による上記したトラブルを
解決するための手段としては、海水および/または淡水
中で使用される上記した物体や構築物の表面などへの水
棲生物の付着量が所定以上に達したときに、付着した水
棲生物を機械的に掻き落とす方法、フェンス類などでは
浮体の下の水中垂下膜(カーテン部分)を切断して新し
いものと取り替える方法、係留ロープなどを新しいもの
と交換する方法などが採用されているが、極めて多大の
手間、時間、経費などがかかるという欠点がある。ま
た、物によっては水棲生物の掻き落とし作業によって物
体自体が破損して使用に耐えなくなることもある。
【0005】そのため、水棲生物が多量に付着したフェ
ンス類、いけす、養殖用網、魚網、航路浮標、灯浮標、
ブイ、ロープなどの物体では、水棲生物の掻き落としな
どを行わずにそのまま廃棄される場合が多く、これが多
量の産業廃棄物の発生につながっている。また、水中で
使用される物体や構築物の表面からそこに付着した水棲
生物を掻き落とす場合も、掻き落とされる貝類や海藻類
などの水棲生物の量が通常かなり多量であり、これが廃
棄物となって海水や淡水の汚染を生じており、水中から
取り出して廃棄する場合にはその取り扱いに苦慮してい
るのが現状である。そして、例えば水質環境の改善や浄
化などのために使用されるオイルフェンス、汚泥拡散防
止フェンス、その他の水質改善材などでは、それらの水
質改善材で集められたり浄化される汚染物質や汚濁物質
の量に比べて、水棲生物の付着によって廃棄されるフェ
ンスなどの水質改善材の量の方が多くなってしまう場合
もあり、全地球的な視野から見た場合には、環境の改善
にはつながらず、むしろ廃棄物量が多くなってしまうと
いう矛盾を多々生じている。
【0006】海水および/または淡水中で使用される物
体や構築物への水棲生物の付着量や付着速度などは、水
域環境や水中で使用される物体の種類などによって異な
るが、浮体の下部に汚濁防止膜(カーテン)を垂下させ
たオイルフェンスや汚濁拡散防止フェンスなどでは、海
水中に垂下したカーテン部分に1年間で10cm以上の
厚さに水棲生物が付着することが本出願人による海中実
験などで観察されている。そしてそれらのフェンス類で
は、カーテン部分の水中での垂下長さが大きくなるにつ
れて、水中に存在するカーテン部分の表面積が大きくな
ることによって、カーテン部分に付着する水棲生物の全
体量が多くなって大きな荷重がかかり、沈下や破損が一
層生じ易くなる。例えば、本出願人の会社で扱っている
汚濁拡散防止フェンスを用いた実験では、カーテン部分
の水中での垂下長さが2m、3mおよび5mの場合は、
カーテン部分の表面への水棲生物の付着厚さがそれぞれ
約33cm、約22cmおよび約13cmに達すると、
フェンス類の沈下や破損などのトラブルが生ずるように
なり、カーテン部分に付着した水棲生物の掻き落とし
や、カーテン部分の切断、取り替え作業などが必要とな
る。
【0007】上記の点から、水棲生物が付着するのを防
止するための対策として、トリブチルスズオキサイド、
トリフェニルスズオキサイドなどの有機スズ化合物を含
有する塗料を船底、魚網、フェンス、いけす網、航路浮
標、灯浮標、ブイ、護岸やその他の構築物などの表面に
塗布したり、水中で使用される物体を製造するための原
料中に上記の有機スズ化合物を直接配合することが従来
広く行われてきた。しかしながら、有機スズ化合物が海
水や淡水中に溶出して水質や汚泥の汚染を招いており、
有機スズ化合物を摂取した魚介類に種々の奇形が発生す
ると共に、魚介類の体内に蓄積された有機スズ化合物が
食物連鎖によって人間に摂取されると人体に大きな悪影
響を及ぼすため、有機スズ化合物の使用は全面禁止とな
る方向にある。
【0008】そこで、毒性の大きい有機スズ化合物の代
わりに、生物に対する毒性が低く、従来、農薬、殺菌
剤、防黴剤などとして用いられてきたベンゾチアゾール
類、チオフタルイミド類、スルホニルピリジン類、イソ
チオシアネート類などの有機硫黄化合物や尿素系の有機
窒素化合物などを生物付着防止剤として用いて、これら
の化合物を塗料などの被覆材中に配合して海水や淡水と
接触して使用される上記した種々の物体の表面に塗布す
ることや、或いはこれらの化合物を魚網、ロープ、フェ
ンスなどを構成する原材料中に直接配合することなどが
行われるようになっている。
【0009】しかしながら、上記した有機硫黄化合物や
有機窒素化合物などの生物付着防止剤も、その使用中に
塗料や物体から徐々に水中に溶け出すので、その水棲生
物付着防止能が長続きせず短期間に失われ易いという欠
点がある。しかも、上記した有機硫黄化合物や有機窒素
化合物などの生物付着防止剤は、有機スズ化合物に比べ
て毒性が低いものの、多少の毒性があり、魚介類などの
生物や人間にとって完全に安全であるというわけではな
いので、それらの化合物が水中に溶け出すことによって
水質環境の汚染を生ずるという問題が依然として残って
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、海水
および/または淡水に接触した状態で使用される物体お
よび/または構築物の表面などに水棲生物が付着するの
を、長期に亙って円滑に防止または低減させることので
きる方法、並びにそのための設備を提供することであ
る。 そして、本発明の目的は、海水および/または淡水に接
触した状態で使用される物体などが、水棲生物の付着に
よって短期間に使用不可能になって産業廃棄物などとし
て廃棄されるのを防止して、長期に亙って有効に使用で
きるようにする方法、並びにそのための設備を提供する
ことである。また、本発明の目的は、海水および/また
は淡水に接触した状態で使用される物体および/または
構築物の表面などに水棲生物が付着するのを防止または
低減して、それらの表面に付着した水棲生物の掻き落と
し作業を行わなくてすむか、または掻き落とし作業の回
数などを減らすことのできる方法並びにそのための設備
を提供することである。さらに、本発明の目的は、海
水、河川、湖沼などの水質環境を汚染する恐れのある生
物付着防止剤などの化学物質を使用せずに、或いは前記
化学物質を使用する場合はその使用量を低減させて、海
水および/または淡水に接触した状態で使用される物体
および/または構築物の表面などに水棲生物が付着する
のを円滑に防止または低減させることのできる方法、並
びにそのための設備を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成すべく
本発明者が検討を続けたところ、海水および/または淡
水と接触した状態で使用される物体および/または構築
物の存在する水域に、磁気エネルギー、電気エネルギ
ー、電磁気エネルギー、超音波エネルギー、音波エネル
ギーなどの、水棲生物の忌避作用を有するエネルギーを
作用させると、水棲生物がそれらのエネルギーを嫌うこ
とによって海水および/または淡水中に存在する物体お
よび/または構築物の表面などに近づかなくなり、上記
したベンゾチアゾール類、チオフタルイミド類、スルホ
ニルピリジン類、イソチオシアネート類などの水棲生物
の付着防止用化合物を使用しなくても、あるいはそれら
の化合物の低減された使用量でも、水棲生物が水中にあ
る物体および/または構築物に付着するのが防止または
低減されて、上記した目的が極めて有効に達成されると
いうことに想到して本発明を完成した。
【0012】したがって、本発明は、海水および/また
は淡水と接触した状態で使用される物体および/または
構築物の存在する水域に、水棲生物の忌避作用を有する
磁気エネルギー、電気エネルギー、電磁気エネルギー、
超音波エネルギー、音波エネルギー、低周波エネルギー
および/またはその他のエネルギーを作用させて、水棲
生物が前記の物体および/または構築物に付着すること
を防止または低減させる方法である。
【0013】そして、本発明は、水棲生物の忌避作用を
有する磁気エネルギー、電気エネルギー、電磁気エネル
ギー、超音波エネルギー、音波エネルギー、低周波エネ
ルギーおよび/またはその他のエネルギーを放出するエ
ネルギー源を、海水および/または淡水と接触した状態
で使用される物体および/または構築物の表面に配置す
るか、前記の物体および/または構築物内に含ませる
か、或いは前記の物体および/または構築物が存在する
水域中に配置することを特徴とする水棲生物の付着防止
能または付着低減能を有する水域設備である。
【0014】本発明でいう、「海水および/または淡水
と接触した状態で使用される物体および/または構築
物」とは、海水および/または淡水中での水域環境下に
水と接触した状態で用いられる物体および/または構築
物であって、その表面などに水棲生物が付着するのが望
ましくない物体および/または構築物、或いは水棲生物
が多少は付着してもよいが過度に付着するのが望ましく
ない物体および/または構築物であればいずれでもよ
く、特に制限されない。そのような物体および/または
構築物の例としては、水上にオイルが拡散するのを防止
するためのオイルフェンス、水上や水中での土木工事
(埋め立て工事等)などで発生する懸濁粒子などが周辺
水域に拡散するのを防止するための汚濁防止フェンスな
どのフェンス類;海水および/または淡水中で使用され
る各種の水浄化施設、設備、装置;魚介類の養殖などに
用いるいけす、コンブ、ワカメ、ノリなどの海藻の養殖
に用いる網、ブロック、綱、竿など;航路浮標、灯浮
標、ブイ、ロープ類;消波ブロック、岸壁、橋脚、桟
橋;火力発電所、化学工場やその他の工場などにおける
海水の取水口、排水口、導水部などを有する構築物;魚
網;船底などを挙げることができる。
【0015】そして、本発明では、水中に存在する上記
した物体や構築物の表面に水棲生物が付着するのを防止
したり低減させるための忌避作用を有するエネルギーと
して、例えば、磁気エネルギー、電気エネルギー、電磁
気エネルギー、超音波エネルギー、音波エネルギー、振
動エネルギー、光エネルギー、低周波エネルギーなどの
エネルギーを使用することができ、これらの水棲生物の
忌避作用を有するエネルギーは単独で使用しても2種以
上を併用してもよい。そして、上記した水棲生物の忌避
作用を有する磁気エネルギー、電気エネルギー、電磁気
エネルギー、超音波エネルギー、音波エネルギー、振動
エネルギー、光エネルギー、低周波エネルギーなどで
は、水棲生物の忌避に有効なエネルギーの強さの範囲、
周波数の範囲などを選んで使用するのが望ましい。また
その場合に、水棲生物の忌避作用を有するエネルギーを
放出するエネルギー源としては、水中に存在する物体や
構築物の所定以上の表面積に亙って水棲生物の忌避作用
を有するエネルギーを及ぼし得るものを使用するのが、
水中に存在する物体や構築物の表面への水棲生物の付着
を効果的に防止または低減させることができる点から望
ましい。
【0016】水棲生物の忌避作用を有するエネルギーを
放出するエネルギー源の例としては、磁気発生装置、電
気発生装置、電磁気発生装置、超音波発生装置、音波発
生装置、光発生装置、振動発生装置、磁性物質(例えば
鉄、コバルト、ニッケル、金、木炭など)、それらの磁
性物質を用いて製造した磁性材料(例えば磁性ゴム、磁
性シート、磁性粒、磁性塊、磁性棒体、磁性線体、磁性
繊維等々)などを挙げることができる。前記したエネル
ギー源は1種のみを使用しても、または2種以上を併用
してもよい。そのうちでも、磁気発生装置、電磁気発生
装置、磁性物質磁性材料、超音波発生装置、音波発生装
置などが、水中に存在する物体や構築物の表面などへの
水棲生物の付着を防止または低減するのに特に有効であ
る。
【0017】水棲生物の忌避作用を有するエネルギーを
放出するエネルギー源は、それから放出される水棲生物
忌避エネルギーが、物体や構築物の表面などに水棲生物
が付着するのを防止または低減できるのであれば、その
配置位置、用い方などはいずれでもよく、特に制限され
ず、各々の水域環境に応じて使用すればよい。例えば、
水棲生物の忌避作用を有するエネルギー源は、水棲生物
忌避エネルギーの大きさや種類などに応じて、水中に存
在する物体や構築物の表面の所々に直接取り付けても、
表面に塗ったりまたは被覆しても、水中で使用する物体
などを製造する際にその原料の一部としても用いても
(例えば魚網やフェンスなどを製造するための素材中に
磁性粉末を練り込んで製造する場合など)、水中に存在
する物体や構築物の表面から所定の距離だけ離して水中
に配置しても、或いはそれらのいくつかを組み合わせて
もよい。
【0018】また、海水および/または淡水に接触した
状態で使用される物体や構築物のなかには、水浄化作
用、有用生物の繁殖促進作用などの点から、それらの物
体や構築物の表面に、それらの物体や構築物の沈下や破
損を生じない範囲内で水棲生物がある程度付着した方が
望ましいものがあり、例えば、汚濁防止フェンスなどの
フェンス類、海水および/または淡水中で使用される各
種の水浄化施設や装置、コンブ、ワカメ、ノリなどの海
藻の養殖に用いるブロック、岩礁、網などでは、多少の
水棲生物の付着が水の浄化作用、コンブ、ワカメ、ノリ
などの有用海藻の成長に寄与することが知られている。
そのため、そのような物体や構築物の場合には、当初
は、それらの物体や構築物の表面にある程度の水棲生物
を付着・生息させた状態にしてから、それ以上水棲生物
が付着しないように、上記した水棲生物の忌避作用を有
するエネルギーを作用させてもよく、或いはそれらの物
体表面への水棲生物の付着状態をみながら、水棲生物の
忌避作用を有するエネルギー源を断続的に作動させて水
棲生物の付着量が過度にならないように調節するように
してもよい。したがって、本発明では、海水および/ま
たは淡水中に存在する物体や構築物の種類や使用目的、
水棲生物の付着状態、季節、気象条件などに応じて、水
棲生物の忌避作用を有するエネルギーを、継続して作用
させても、または断続的に作用させてもよい。
【0019】水棲生物の忌避作用を有するエネルギーを
放出するエネルギー源として、磁気発生装置、電磁気発
生装置、電気発生装置、超音波発生装置、音波発生装
置、光発生装置、振動発生装置などの装置を使用する場
合は、これらの装置の作動は、通常の商業電力、自家発
電による電力などを使用して行っても、適当な蓄電池、
乾電池、その他の発電装置など用いて行ってもよい。例
えば、太陽電池、太陽発電装置、波動発電装置などを前
記した磁気発生装置やその他の水棲生物忌避エネルギー
発生装置に組み込んで、水棲生物忌避エネルギー発生装
置を作動させるようにした場合には、該水棲生物忌避エ
ネルギー発生装置を設置する水域環境下における自然の
クリーンなエネルギー(光や波動)をそのまま活用し
て、海水および/または淡水中に存在する物体や構築物
の表面などへの水棲生物の付着を防止または低減するこ
とができる。
【0020】また、本発明では、上記した水棲生物の忌
避作用を有するエネルギー源と共に、場合により、水棲
生物や人間などに対する悪影響の小さい従来公知の水棲
生物の付着防止剤、例えば、上記したベンゾチアゾール
類、チオフタルイミド類、スルホニルピリジン類、イソ
チオシアネート類などの有機硫黄化合物、尿素やニコチ
ン酸アミドなどの有機窒素化合物、海洋生物の付着を忌
避し得ることが報告されているキサンタチン等のセスキ
テルペン類、カテキン等のポリフェノール類、糖アシル
化配糖体、複合脂質類等の植物からの抽出物など[「化
学と工業」第44巻第4号、666頁〜670頁(19
91);「色材」64(7),p464−470(19
91)]を併用してもよく、その場合にはこられの水棲
生物の付着防止剤の使用量を従来よりも低減することが
できる。
【0021】限定されるものではないが、本発明を図に
より具体的に例示する。図1は、海水中などの水域内で
埋め立て工事などを行う場合について例示したものであ
り、埋立地1の周囲の海域には埋め立て工事で発生する
汚泥や汚濁粒子などが海水中に拡がらないようにするた
めに、通常、複数の汚濁拡散防止フェンス2で埋立地1
を包囲している。その場合に、一般に汚濁拡散防止フェ
ンス2は、浮体3の下部に水中垂下膜(カーテン部分;
水を通すが汚濁粒子を通さない)4を取り付けた構造と
なっている。海水中などにおける埋め立て工事は通常1
年以上の長期に亙るところから、汚濁拡散防止フェンス
2のカーテン部分4の表面には、前記したムラサキイガ
イ、フジツボ、カキ、イソギンチャク、イソカイメン、
ゴカイ、ホヤ、オサやケイソウなどの種々の水棲生物水
棲生物が徐々に付着し堆積してゆく。そして、カーテン
部分4の表面に付着した水棲生物の厚さが所定以上にな
ると、汚濁拡散防止フェンス2の沈下や破損が生じて、
汚濁拡散防止フェンス2はその汚濁拡散防止機能を失
う。
【0022】そこで、本発明では、図1に示すように、
上記した汚濁拡散防止フェンス2のカーテン部分4の表
面に水棲生物が付着するのを防止または低減させるため
に、汚濁拡散防止フェンス2で包囲される水域の内側お
よび/または外側の水中の適当な箇所に、水棲生物の忌
避作用を有する磁気エネルギー、電磁気エネルギー、超
音波エネルギー、音波エネルギーまたはその他のエネル
ギーを発生する装置の1種または2種以上(以下それら
のエネルギー源を総称して「忌避エネルギー発生装置
5」という)を配置して、カーテン部分4の表面に水棲
生物が付着するのを防止または低減させる。
【0023】その場合に、水中に配置する忌避エネルギ
ー発生装置5の数や配置場所などは、忌避エネルギー発
生装置5から発生される忌避エネルギーの種類やその水
棲生物の忌避作用の強さ、汚濁拡散防止フェンス2のカ
ーテン部分4の水中における表面積などに応じて適宜決
めることができる。忌避エネルギー発生装置5から発生
される水棲生物の忌避作用を有するエネルギーが、汚濁
拡散防止フェンス2のすべてのカーテン部分4の表面に
対して有効に作用するようにして、忌避エネルギー発生
装置5の種類、発生されるエネルギーの強さ、数、配置
場所などを選ぶのが望ましい。忌避エネルギー発生装置
5の作動は、上記したように通常の商業電力によって行
っても、適当な蓄電池、乾電池、発電装置など用いて行
ってもよく、太陽電池、太陽発電装置、波動発電装置な
どを使用した場合は、クリーンなエネルギーを利用し
て、海水および/または淡水中に存在する物体や構築物
の表面などへの水棲生物の付着を防止または低減するこ
とができる。また、汚濁拡散防止フェンス2のカーテン
部分4の表面に多少の水棲生物が付着している方が水の
浄化などの点から望ましい場合があるので、カーテン部
分4の表面に多少の水棲生物を付着させてから忌避エネ
ルギー発生装置5を作動させて、水棲生物がそれ以上付
着しないようにしても、或いはカーテン部分4の表面へ
の水棲生物の付着状態を見ながら、水棲生物の付着量が
適性な範囲に保たれて、水棲生物が過剰に付着して汚濁
拡散防止フェンス2の沈下や破損が生じないように調節
しながら、忌避エネルギー発生装置5を断続的に作動さ
せてもよい。
【0024】そして、忌避エネルギー発生装置5を、水
中に存在する物体(図1の汚濁拡散防止フェンス2な
ど)の表面などに直接取り付けずに該物体の近傍の水域
中に独立して配置する図1に示した方法を採用する場合
は、海水および/または淡水中に既に存在する物体や構
築物の近傍の水域中に単に忌避エネルギー発生装置5を
配置するという極めて簡単な作業を行うだけで、水中に
存在する物体や構築物の表面などに水棲生物が付着する
のを円滑に防止または低減させることができる。しか
も、汚濁拡散防止フェンス2などの水浄化用の物体(装
置)の取り付け、配置、撤去、交換などと、忌避エネル
ギー発生装置5の配置や撤去などをそれぞれ独立して行
うことができるので、極めて便利である。
【0025】次に、図2は、オイルフェンス、汚濁拡散
防止フェンスなどのフェンス2の水中に垂下したカーテ
ン部分4の表面に、水棲生物の忌避作用を有する磁気エ
ネルギーを発生する磁石、磁性シートなどの磁性体6を
直接取り付けた場合の一例を示す図である。この図2の
方法による場合も、カーテン部分4の表面に取り付けた
磁性体6から磁気エネルギーが放射されて、水棲生物が
カーテン部分4に近づくのを防止または低減できるの
で、カーテン部分4への水棲生物の付着を防止または低
減させることができる。この図2の方法を行う場合に、
磁性体6の取り付け位置、数、種類などは、磁性体6か
ら放出される磁気エネルギーの強さ、フェンス2が配置
されている水域の状態などに応じて適宜決めることがで
きる。
【0026】また、海水および/または淡水中に存在す
る物体や構築物の表面に磁性体6などを直接取り付ける
上記図2のような方法を採用する場合には、図2のよう
に磁性体6などをカーテン部分4に取り付ける代わり
に、カーテン部分4の表面の全体または一部に磁性塗料
などを被覆層を設けてもよい(図示せず)。その場合
に、磁性塗料中における磁性物質の含有量などは、磁性
塗料から放出される磁力の強さ、フェンス2などを設置
する水域の状態(特にその水域における水棲生物の付着
度合)などに応じて適宜選択するとよい。
【0027】上記したいずれの場合も、フェンス2のカ
ーテン部分4に取り付ける磁性体6やカーテン部分4に
被覆する磁性塗料などの重量が大きくなりすぎると、フ
ェンス2の沈下や破損を生じ易くなるので、そのような
トラブルが生じないように注意をする必要がある。
【0028】更に、図3は、磁性粉末を含有する磁性塗
料7を表面に塗った魚網8[図3の(a)]、または磁
性粉末を配合して製造された糸(合成樹脂糸など)9を
用いて製造された魚網8[図3の(b)]の一例を示す
図である。そして、この図3の(a)および(b)の魚
網8の場合にも、魚網8から発生される磁気エネルギー
が水棲生物の忌避作用を有していて、水棲生物が魚網8
に付着するのが防止または低減される。また、図面では
示さないが、海水および/または淡水中で使用されるロ
ープや生け簀などにおいても、図3の場合と同様にし
て、その表面に磁性塗料を塗ったり、磁性物質を含有す
る原料からロープや生け簀などを形成することによっ
て、水棲生物の付着の防止または低減されたロープまた
は生け簀を得ることができる。
【0029】また、図4は、火力発電所、化学工場、そ
の他の工場などにおける、海水に接触した状態で使用さ
れる海水の取排水用の構築物における海水の取水口、導
水部などに忌避エネルギー発生装置5を配置した場合の
一例を示す図である。一般に、火力発電所、化学工場、
その他の工場などにおける、海水に接触した状態で使用
される前記した構築物の海水の取水口、排水口、導水部
などには貝類や海藻などの水棲生物が付着して、海水の
取入れ、排出、導入などが著しく妨害されるというトラ
ブルが極めて生じ易い。そのため、それらの構築物で
は、海水の取水口、排水口、導水部などにおける水棲生
物の付着状態をみながら、それらの部分に付着した水棲
生物を掻き落とす作業が定期的に行われており、かかる
掻き落とし作業は大きな負担をもたらしている。
【0030】図4に示す本発明では、図1の場合と同様
に、火力発電所、化学工場やその他の工場などにおけ
る、海水に接触した状態で使用される構築物の海水の取
水口(導水部)10や排水口(図示せず)の近傍の水中
に、忌避エネルギー発生装置5を設置して、水棲生物が
取水口(導水部)10や排水口に付着するのを防止また
は低減させるようにしたものである。そして、それによ
って、海水の取水口(導水部)10や排水口部分に付着
した水棲生物の掻き落とし作業を省略したり、掻き落と
し作業の回数を減らすことが可能になり、海水の取り入
れや排出業務における作業量が大幅に軽減される。
【0031】図4では、海水の取水口(導水部)10や
排水口の近傍の水中に忌避エネルギー発生装置5を配置
しているが、それに代わって、海水の取水口(導水部)
10や排水口の表面部分を水棲生物の忌避作用を有する
エネルギーを放出し得る素材(例えば磁性材料)から直
接形成してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明の方法および設備による場合は、
海水および/または淡水に接触した状態で使用される物
体および/または構築物の表面などに水棲生物が付着す
るか、または過度に付着するのを、長期に亙って円滑に
防止または低減させることができる。そのため、本発明
による場合は、水中に存在する前記物体および/または
構築物の表面などに付着した水棲生物の掻き落とし作業
を省略したり、低減させることができ、また前記物体の
水中で使用される部分の水棲生物の付着に伴う交換や撤
去作業、廃棄などを省略したり大幅に低減することがで
きる。そしてその結果、付着した水棲生物の掻き落とし
によって生ずる多量の廃棄水棲生物、水棲生物が付着し
た物品の廃棄などに伴う環境汚染の問題をも防ぐことが
できる。更に、本発明の方法および設備による場合は、
海水、河川、湖沼などの水質環境を汚染する恐れのある
生物付着防止剤などの化学物質を使用しないすみ、或い
は前記化学物質を使用する場合はその使用量を大幅に低
減させることができるので、かかる点からも水質環境の
汚染を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】海水中などで行われる埋め立て工事などで用い
られる汚濁防止フェンスの水中垂下膜(カーテン部分)
のある近傍の水域中に水棲生物の忌避エネルギー発生装
置を配置して、フェンスのカーテン部分の表面に水棲生
物が付着または過度に付着するのを防止または低減させ
るようにした例を示す図である。
【図2】オイルフェンス、汚濁拡散防止フェンスなどの
フェンス類の水中に垂下したカーテン部分の表面に、水
棲生物の忌避作用を有する磁気エネルギーを発生する磁
性体を直接取り付けた場合の一例を示す図である。
【図3】水棲生物の忌避作用を有する磁気エネルギー放
出能を付与した魚網の一例を示す図である。
【図4】火力発電所、化学工場やその他の工場などにお
ける、海水に接触した状態で使用される海水の取排水を
行う構築物の海水の取水口(導水部)の近傍に水棲生物
の忌避エネルギー発生装置を配置した場合の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1 埋立地 2 汚濁拡散防止フェンスまたはその他のフェンス 3 浮体 4 水中垂下膜(カーテン部分) 5 水棲生物の忌避エネルギー発生装置 6 磁性体 7 磁性塗料 8 魚網 9 磁性粉末を配合して製造された糸 10 構築物における海水の取水口(導水部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水および/または淡水と接触した状態
    で使用される物体および/または構築物の存在する水域
    に、水棲生物の忌避作用を有する磁気エネルギー、電気
    エネルギー、電磁気エネルギー、超音波エネルギー、音
    波エネルギー、低周波エネルギーおよび/またはその他
    のエネルギーを作用させて、水棲生物が前記の物体およ
    び/または構築物に付着することを防止または低減させ
    る方法。
  2. 【請求項2】 水棲生物の忌避作用を有するエネルギー
    として、磁気エネルギー、電気エネルギー、電磁気エネ
    ルギー、超音波エネルギー、音波エネルギーおよび低周
    波エネルギーのうちの1つまたは2つ以上を使用する請
    求項1の方法。
  3. 【請求項3】 水棲生物の忌避作用を有する磁気エネル
    ギー、電気エネルギー、電磁気エネルギー、超音波エネ
    ルギー、音波エネルギー、低周波エネルギーおよび/ま
    たはその他のエネルギーを放出するエネルギー源を、海
    水および/または淡水と接触した状態で使用される物体
    および/または構築物の表面に配置するか、前記の物体
    および/または構築物内に含ませるか、或いは前記の物
    体および/または構築物が存在する水域中に配置するこ
    とを特徴とする水棲生物の付着防止能または付着低減能
    を有する水域設備。
  4. 【請求項4】 水棲生物の忌避作用を有するエネルギー
    源として、磁気エネルギー、電気エネルギー、電磁気エ
    ネルギー、超音波エネルギー、音波エネルギーおよび低
    周波エネルギーのうちの1つまたは2つ以上を放出し得
    るエネルギー源を使用する請求項3の水域設備。
JP25608694A 1994-09-27 1994-09-27 水棲生物の付着防止方法 Pending JPH0892933A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003011025A1 (en) * 2001-07-27 2003-02-13 Seachange Technology Holdings Pty Ltd Shark repelling device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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