JPH0894613A - 溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法及び検出装置 - Google Patents

溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法及び検出装置

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JPH0894613A
JPH0894613A JP23348194A JP23348194A JPH0894613A JP H0894613 A JPH0894613 A JP H0894613A JP 23348194 A JP23348194 A JP 23348194A JP 23348194 A JP23348194 A JP 23348194A JP H0894613 A JPH0894613 A JP H0894613A
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JP
Japan
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fluorescent
molten polymer
ultraviolet
cell
fluorescence
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JP23348194A
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English (en)
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Shusuke Sako
秀典 佐古
Motohisa Takei
基寿 武居
Ryuichi Tawara
隆一 田原
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融重合体中に含まれる蛍光劣化物を短時
間で、精度良く検出する方法およびその装置を提案す
る。 【構成】 蛍光劣化物を含有する溶融重合体に紫外線
を照射し、紫外線の吸収に基づく励起により該溶融重合
体中の蛍光劣化物を蛍光させ、その蛍光量を検知するこ
とを特徴とする溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法お
よびその方法を用いた検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低密度ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ナイロ
ン、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂の製造装置及
び/又は加工装置におけるこれら重合体の品質制御に関
し、特に溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法及び検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重合体製造工程中や成形加工工程中で重
合体に混入する異物としては、重合体製造装置や成形加
工装置が設置されている雰囲気又は重合体製品ペレット
輸送水や輸送空気から混入する粉塵やファイバー、重合
体製造中に生成し混入する超高分子量重合体、熱劣化
物、酸化熱劣化物、炭化物や気泡などがあげられる。
【0003】一般にポリオレフィンなどの重合体は、製
造工程中では加熱溶融状態で、高温下の分離器、押出
機、配管などの器壁に、また成形加工工程においても押
出機から成形装置にいたる器壁に付着滞留する場合が多
く、長期に亘る滞留は、その付着重合体の熱劣化および
酸化熱劣化を生起する。
【0004】そして、これらの熱劣化物および酸化熱劣
化物、更に酸化熱劣化の進んだ炭化物などは、振動など
により器壁より脱離し、正常な重合体中に異物として混
入することになる。重合体製造工程中や成形加工工程中
で重合体に混入する異物は、これら重合体自体およびフ
ィルムなどの最終製品の品質に対し次に述べるような悪
影響を及ぼす。
【0005】すなわち、重合体は劣化が進むと溶融粘度
が上昇するものが多く、特にフィルム製品においては、
これら熱劣化物および酸化熱劣化物は粉塵やファイバー
と同様に核となり、核と同等ないしは核の周囲に正常な
重合体が付着するため、核の数倍の大きさの塊状欠点
(以下フィッシュアイという)となり、フィルムの光学
的および機械的品質の著しい低下をもたらす。また、中
空成形品や射出成形品においても光学的及び機械的品質
の低下の原因となる。
【0006】これら劣化物が器壁より剥がれ落ち、製品
へ混入することは不定期に発生するため、通常、重合体
メーカーや成形加工メーカーに於いてはこれら劣化物の
製品への混入を防止するために、溶融重合体が流動する
製造工程や成形加工工程の定期クリーニングを実施して
いるが、前述の理由のように不定期に発生するために完
全に防ぐことはできない。このため、これらの重合体の
劣化物を常時検出、モニターする必要がある。
【0007】従来の重合体中に含まれる熱劣化物および
酸化熱劣化物の検出方法としては、重合体を粒状にした
後の製品の一部をフィルム化し、フィルム中のフィッシ
ュアイの大きさおよび含有数をレーザー光法あるいはビ
デオカメラにて行う方法があり、重合体の品質管理が行
われている。
【0008】更に重合体中の異物の検出装置としては、
米国特許4,529,306号、特開昭60−1324
4号や特開平6−160026号公報にみられるよう
に、重合体製造装置より溶融重合体を投光及び受光窓を
備えたフローセルに導き、溶融重合体に可視光を照射
し、異物による照射光の屈折および散乱に基づいて生じ
る影を検出する方法が提案され、これらを応用したもの
も市販されている。
【0009】また、蛍光物が、照射した紫外線を吸収す
る性質を利用して、その吸光度から重合体中の蛍光を発
生する劣化物の存在を検知する方法(吸光光度法)が提
案される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のモニタ
ーする方法は重合体の実際の製造時とかなりの時間的な
遅れがあるため、製造目標値を越えた数の熱劣化物およ
び酸化熱劣化物を含む不合格品の発生に気付かずに製造
を続ける場合や、合格品に不合格品を混ぜてしまう場合
がしばしば発生している。また、フィルム成形装置及び
フィッシュアイ検出装置を重合体製造装置に隣接させて
検査、管理を行う場合は、検査時間の遅れは短縮できる
ものの、成形装置及び検出装置の設備費、フィルム成形
装置の条件管理、防塵対策などの雰囲気管理に難があ
る。
【0011】また、上記の検出装置を用いれば時間的な
遅れがなく、粉塵、ファイバーや炭化までに劣化した重
合体のような照射光の透過を妨げる異物や、屈折率が重
合体と異なるために照射光を散乱させる劣化物は検知で
きるものの、炭化まで至っていない熱劣化物および酸化
熱劣化物については屈折率や光線透過率は正常な重合体
とほぼ等しく、照射光の屈折や散乱に基づく照射光の減
衰を測定する原理を用いたこの装置では検知することが
できない。
【0012】そして、上記の提案された方法において
は、紫外線の照射光量と吸収光量との比は照射光量を増
加しても変わらず、照射光量の増加が検出感度の向上に
つながらないことや、対照としての紫外線の照射光量を
常に測定しておく必要があること、また吸光光度法で
は、蛍光を発生する劣化物の大きさや含有数は測定でき
ないなどの理由により実用的ではない。
【0013】そこで、本発明の目的は、屈折率や光線透
過率は正常な重合体とほぼ等しく、従来の方法では検知
できない蛍光劣化物を、時間的な遅れなく検知する事が
できる検出方法および検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、重合体中に重
合体製造装置や重合体成形加工装置などの押出機や配管
などから混入した蛍光劣化物のような望ましくない成分
が重合体中に存在しているかどうかを、蛍光劣化物を含
有する溶融重合体に紫外線を照射し、蛍光劣化物が吸収
した紫外線により励起されて蛍光した蛍光量の検出方法
及びその検出装置を提供するものである。
【0015】即ち、本発明は蛍光劣化物を含有する溶融
重合体に紫外線を照射し、紫外線の吸収に基づく励起に
より該溶融重合体中の蛍光劣化物を蛍光させ、その蛍光
量を検知することを特徴とする溶融重合体中の蛍光劣化
物の検出方法と、紫外線投光窓と蛍光受光窓を有する溶
融重合体セルと、該セルの紫外線投光側に該セル中の溶
融重合体に紫外線投光窓から紫外線を照射できるように
配置した紫外線発生器を設置し、かつ該セルの蛍光受光
窓側に、蛍光劣化物含有溶融重合体に紫外線を照射し個
々の蛍光劣化物から発生した各蛍光を集光し光学像とす
る対物レンズを配置し、その対物レンズの後に、この光
学像を電気信号に変換する電気信号変換器と該電気信号
変換器からの溶融重合体中の各蛍光劣化物の大きさ及び
含有数に適合する電気信号を画像変換する画像処理器、
及び各蛍光劣化物の大きさを計測し含有数を計数する演
算処理装置を設置してなる溶融重合体中の蛍光劣化物の
検出装置、紫外線投光窓と蛍光受光窓を有する溶融重合
体セルと、該セルの紫外線投光側に該セル中の溶融重合
体に紫外線投光窓から紫外線を照射できるように配置し
た紫外線発生器を設置し、かつ該セルの蛍光受光窓側
に、蛍光劣化物含有溶融重合体に紫外線を照射し発生し
た蛍光を受光できるように配置した蛍光光度計を設置し
てなる溶融重合体中の蛍光劣化物の検出装置、及び紫外
線投光窓と蛍光受光窓を有する溶融重合体セルと、該セ
ルの紫外線投光側に該セル中の溶融重合体に紫外線投光
窓から紫外線を照射できるように配置した紫外線発生器
を設置し、該セル中の蛍光劣化物含有溶融重合体に紫外
線を照射し個々の蛍光劣化物に蛍光させる溶融重合体中
の蛍光劣化物の検出装置にある。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明の第1の方法は、溶融重合体中の蛍
光劣化物の検出方法に関し、蛍光劣化物を含有する溶融
重合体に紫外線を照射し、紫外線の吸収に基づく励起に
より該溶融重合体中の蛍光劣化物を蛍光させ、その蛍光
量を検知する方法である。
【0018】本発明で言う蛍光劣化物とは、重合体の熱
劣化物や酸化熱劣化物で紫外線の照射により蛍光するも
のを意味する。
【0019】本発明に適用しうる溶融重合体としては、
紫外線および蛍光を透過する溶融重合体であればいかな
るものも使用することができ、例えば熱可塑性樹脂等で
あり、熱可塑性樹脂としては、好ましくは低密度ポリエ
チレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリエステ
ル、ナイロン、ポリカーボネートなどである。
【0020】本発明において、照射する紫外線は、紫外
線であればいかなるものも使用することができ、その波
長領域は1nm〜390nmである。好ましくは、蛍光
劣化物の励起に効果的であるため、その波長領域は22
0nm〜370nmである。この波長領域の紫外線は、
フィルターを透過させることにより選択することができ
る。
【0021】溶融重合体中の個々の蛍光劣化物は紫外線
を吸収し、そのエネルギーに基づく励起により蛍光を発
生するが、発生した個々の蛍光を光学像として結像さ
せ、この光学像を電気信号に変換する。この場合、溶融
重合体に照射した紫外線を遮断できるフィルターを設置
し、蛍光のみの光学像とする方が検出精度が向上し好ま
しい。この電気信号を画像変換し、画像情報の処理を行
う場合は、個々の蛍光劣化物が発する各蛍光量から各蛍
光劣化物の大きさ及び含有数を検出することができる。
【0022】また、溶融重合体中の個々の蛍光劣化物が
蛍光した各蛍光の総量を測定する場合は、溶融重合体中
の蛍光劣化物の含有度合いを検出することができる。
【0023】本発明の方法によれば、吸光光度法と違
い、対照としての照射紫外線量を常にモニターする必要
がなく、また紫外線の照射光量を増加することにより、
蛍光劣化物の検出感度を向上させることができ、更に蛍
光劣化物の大きさや含有数を検出することができる。
【0024】本発明における装置を図により、以下に説
明するが、本発明はこれらの図により限定されるもので
はない。
【0025】すなわち、本発明の第1の装置は、紫外線
投光窓と蛍光受光窓を有する溶融重合体セルと、該セル
の紫外線投光側に該セル中の溶融重合体に紫外線投光窓
から紫外線を照射できるように配置した紫外線発生器を
設置し、かつ該セルの蛍光受光窓側に、蛍光劣化物含有
溶融重合体に紫外線を照射し個々の蛍光劣化物から発生
した各蛍光を集光し光学像とする対物レンズを配置し、
その対物レンズの後に、この光学像を電気信号に変換す
る電気信号変換器と該電気信号変換器からの溶融重合体
中の各蛍光劣化物の大きさ及び含有数に適合する電気信
号を画像変換する画像処理器及び各蛍光劣化物の大きさ
を計測し、含有数を計数する演算処理装置を設置してな
る溶融重合体中の蛍光劣化物の検出装置である。本装置
により、溶融重合体中の蛍光劣化物の大きさ及び含有数
の検出を行うことが可能である。
【0026】本装置の基本構成を図1を用いて説明す
る。
【0027】図1は本発明に従って構成され動作する装
置を示す。この装置は溶融重合体1を連続的に移動させ
る溶融重合体セル2、紫外線発生器3、対物レンズ4、
電気信号変換器5、画像処理装置6、演算処理装置7、
紫外線投光窓8、蛍光受光窓9、円筒プローブ10、励
起に使用する紫外線だけを透過する紫外線透過フィルタ
ー11、紫外線カットフィルター12、紫外線投光用光
ファイバーケーブル13、蛍光受光用光ファイバーケー
ブル14からなる。
【0028】この装置は、紫外線発生器3より発生させ
た紫外線を紫外線透過フィルター11により蛍光劣化物
を励起するのにより効果的な波長領域の紫外線のみとし
た後に、紫外線投光用光ファイバーケーブル13をかい
して、溶融重合体セル2の紫外線投光窓8から蛍光劣化
物を含有する溶融重合体1に紫外線を照射し、蛍光劣化
物から発生した各蛍光および紫外線を該セル2の蛍光受
光窓9から受光し、対物レンズ4により焦点を合わせ、
蛍光受光用光ファイバーケーブル14を経て、紫外線カ
ットフィルター12に導き紫外線を除いた後、電気信号
変換器5により蛍光を電気信号に変換する。得られた電
気信号は画像処理器6により画像変換し、演算処理装置
7により画像処理を行い、個々の蛍光劣化物が発する各
蛍光量から、各蛍光劣化物の大きさおよび含有数を測定
するものである。
【0029】ここで、紫外線透過フィルター11および
紫外線カットフィルター12は、本発明の装置に不可欠
なものではないが、以下の理由により設置することが好
ましい。蛍光波長は励起光波長より長いので、蛍光受光
窓9から受光する蛍光が、光源に含まれる励起光より長
波長側の紫外線に妨害されないように、励起に使用する
紫外線だけを透過できる紫外線透過フィルター11を紫
外線発生器3と紫外線投光窓8の間に設置するのが好ま
しく、また蛍光受光窓9から受光する蛍光が、励起に使
用した紫外線に妨害されないように、この紫外線を遮断
できる紫外線カットフィルター12を蛍光受光窓9と電
気信号変換器5の間に設置するのが好ましい。
【0030】溶融重合体1は、紫外線および蛍光を透過
する溶融重合体であればいかなるものも使用することが
できる。好ましくは、低密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系
樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカ
ーボネートなどの熱可塑性樹脂である。また、重合体1
の流路断面は円形や三角形、正方形、長方形のような多
角形が使用できる。
【0031】溶融重合体セル2は、流路横断面の外周に
位置した紫外線投光窓8と蛍光受光窓9を備え、円筒プ
ローブ10を、先端面がセルの溶融重合体流路面と一致
するように設置してなる。該セル2は流動セル、密閉セ
ルのいずれのセルを用いても蛍光劣化物の検出を行うこ
とが可能であるが、一般的には流動セルを用いることが
好ましい。また該セル2は、例えば、鉄鋼、ステンレス
鋼、真鍮等の金属により作られている。
【0032】紫外線発生器3の光源としては、例えば、
重水素ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、
蛍光体付低圧水銀ランプ、光変調管などの連続スペクト
ル光源、又は、キャピラリーランプ、水銀ランプ、ホロ
カソードランプ、ジンクランプ、カドミウムランプなど
のラインスペクトル光源、さらにエキシマレーザー光源
等を用いることができるが、例えば水銀キセノンランプ
の場合には、254nm、296.5nm、302n
m、313nm、365nmのような相対出力強度の強
い波長領域を使用するのが好ましい。
【0033】対物レンズ4は、溶融重合体中の蛍光劣化
物が発生する蛍光をあとに配置する電気信号変換器5の
焦点を合わせる面または蛍光受光用光ファイバーケーブ
ル14の先端面に結像させるものであり、その倍率は3
〜10倍が好ましい。
【0034】電気信号変換器5は、光学像を電気信号に
変換するものであり、例えば、CCD固体映像素子やビ
ジコン、SIT管などの撮像管を用いた市販のビデオカ
メラを使用することができる。
【0035】画像処理器6は、得られた電気信号によ
り、重合体流動セル中を移動する蛍光劣化物を識別する
ものであり、画像処理器6としては、一般的な市販品を
使用することができる。
【0036】演算処理装置7は、蛍光劣化物の画像を走
査し、個々の蛍光劣化物が発する各蛍光量から、予め設
定した寸法にてらして各蛍光物の大きさを測定すると共
に含有数を測定するものであり、一般的な市販品を使用
することができる。
【0037】紫外線投光窓8は、紫外線発生器3からの
紫外線を溶融重合体セル中の重合体に照射するためのも
のである。
【0038】蛍光受光窓9は、蛍光劣化物が発した蛍光
を受光するためのものである。
【0039】円筒プローブ10は、対物レンズ4、紫外
線投光窓8、蛍光受光窓9、紫外線投光用ファイバーケ
ーブル13、蛍光受光用ファイバーケーブル14のそれ
ぞれを溶融重合体セル2に固定するものであり、その先
端には、光を透過させるために透明材料を備えている。
該透明材料は耐熱性、耐摩耗性を備えたものが好まし
く、例えば、サファイアガラス等である。
【0040】紫外線透過フィルター11は、蛍光劣化物
を励起するのに効果的な紫外線の波長±20nmの波長
範囲を透過することが好ましく、例えば、干渉フィルタ
ー等を使用することができる。蛍光劣化物を励起するの
に効果的な紫外線の波長は、蛍光劣化物の種類により変
化する。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体では、
313nm、低密度ポリエチレンでは、365nm、2
85nmである。
【0041】紫外線カットフィルター12は、励起に使
用した紫外線の波長領域以下の波長をカットできること
が好ましく、例えば、干渉フィルターや色ガラス等を使
用することが好ましい。
【0042】紫外線投光用光ファイバーケーブル13
は、紫外線発生器3からの紫外線を投光窓8へ伝達する
するものであり、紫外線の吸収の少ない材質が好まし
い。例えば石英ガラスファイバー束やリキッドライトガ
イド等である。
【0043】蛍光受光用光ファイバーケーブル14は、
蛍光受光窓9から受光する蛍光を電気信号変換器5へ伝
達するするものであり、例えば、ケイ酸塩ガラスファイ
バー束や石英ガラスファイバー等が使用できる。
【0044】図2は発明の一例である図1の破線Aによ
る拡大断面図である。
【0045】溶融重合体1を連続的に移動させる流路横
断面の形状は直径が5〜50mmの円形で、流路横断面
の外周の流路縦軸の周りに、60〜180゜離して紫外
線投光窓8と蛍光受光窓9を有し、これらの窓には耐熱
性や耐摩耗性を具備させるためのサファイアガラスを先
端にはめ込んだ円筒プローブ10を、サファイアガラス
の先端面がセルの溶融重合体流路面と一致するように、
ねじ込みにより設置してなる。紫外線発生器からの紫外
線は円筒プローブ10に通した紫外線投光用光ファイバ
ーケ−ブル13を介して紫外線投光窓8へ、また蛍光劣
化物が発する蛍光は蛍光受光窓9に設置した対物レンズ
4にて集光し、円筒プローブ10に通した蛍光受光用光
ファイバーケ−ブル14を介して電気信号変換器5へ導
く。
【0046】また、本発明で検出できる蛍光劣化物に加
えて、粉塵、ファイバーや炭化までに劣化した重合体の
ような異物の検出が必要な場合には、本発明の検出装置
に従来の可視光照射による溶融重合体中の異物検出器を
併設することにより、その目的を達成することができ
る。
【0047】また、本発明の第2の装置は、紫外線投光
窓と蛍光受光窓を有する溶融重合体セルと、該セルの紫
外線投光側に該セル中の溶融重合体に紫外線投光窓から
紫外線を照射できるように配置した紫外線発生器を設置
しかつ該セルの蛍光受光窓側に、蛍光劣化物含有溶融重
合体に紫外線を照射し発生した蛍光を受光できるように
配置した蛍光光度計を設置してなる溶融重合体中の蛍光
劣化物の検出装置である。本装置により、溶融重合体中
の個々の蛍光劣化物が蛍光した各蛍光の総量を検知する
ことが可能である。
【0048】本装置の一例を図3を用いて説明する。
【0049】図3はこの発明に従って構成され動作する
装置を示す(図1と同一のものについては、図1に用い
た付号と同一の付号を用いた)。
【0050】この装置は上記の第1の発明の装置におい
て、電気信号変換器5以降の装置に替えて蛍光光度計1
5を配置する以外は第1の発明の装置と同一である。
【0051】溶融重合体セル2中の蛍光劣化物含有溶融
重合体1に紫外線を照射し、個々の蛍光劣化物が発生し
た総蛍光量を、該セル2の蛍光受光窓9から受光し対物
レンズ4で集光した後、蛍光光度計15に導き測定する
ことにより達成しうる。
【0052】蛍光光度計としては、一般的な市販品を使
用することができる。
【0053】また、本発明の第3の装置は、紫外線投光
窓と蛍光受光窓を有する溶融重合体セルと、該セルの紫
外線投光側に該セル中の溶融重合体に紫外線投光窓から
紫外線を照射できるように配置した紫外線発生器を設置
し該セル中の蛍光劣化物含有溶融重合体に紫外線を照射
し個々の蛍光劣化物に蛍光させる溶融重合体中の蛍光劣
化物の検出装置である。本装置は溶融重合体中の蛍光劣
化物を検出する装置の主要部分であり、図4にその一例
を示す(各部材の説明については、図1と同様であ
る。)。本装置には、その検出目的によりいかなる装置
をも付随することが可能である。
【0054】
【実施例】本発明を、以下の実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明は、これら実施例により限定される
ものではない。
【0055】実施例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製 商品
名ウルトラセン630)を厚さ2mmのシートに成形
し、5cm×5cmの試験片を切りとり、密閉容器に入
れ容器内の空気を窒素で置換した後、200℃に保った
オーブン中に7日間放置し熱劣化させた。
【0056】次にこの熱劣化シートを粉砕機により、約
200μの大きさに粉砕した。
【0057】そして、未処理のエチレン−酢酸ビニル共
重合体1kgに、該熱劣化重合体0.1gを添加し、均
質化した後二分割した。
【0058】この劣化物を添加したエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体と、劣化物を添加しないエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の各500gをそれぞれ蛍光劣化物検出の測
定試料とした。
【0059】スクリュー径20mmφ、L/D=20の
押出機(ブラベンダー製)に、溶融重合体流路横断面の
形状が直径が10mmの円形で、流路横断面の外周の流
路縦軸の周りに120゜離して紫外線投光窓と蛍光受光
窓を有する、鋼鉄製の溶融重合体流動セル(フロービジ
ョン製)を接続した。
【0060】これらの窓にはサファイアガラスを先端に
はめ込んだ円筒プローブを、サファイアガラスの先端面
がセルの溶融重合体流路面と一致するように設置した。
【0061】該セルにはリボンヒーターを巻き160℃
に保ち10g/minの流速にて溶融エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を流動させた。
【0062】また、出力200wの水銀キセノンランプ
を光源とする紫外線発生器(大宮化成製、商品名Cur
e Macs 210)より発生させた紫外線を305
nm〜320nmの紫外線だけを透過する干渉フィルタ
ー(Barr Associates Inc.製)を
通して主波長領域が313nmの紫外線とし、4mmの
石英ガラスファイバー束を介して、溶融重合体流動セル
の投光窓に導き該セル中の溶融エチレン−酢酸ビニル共
重合体に照射した。
【0063】溶融エチレン−酢酸ビニル共重合体中に存
在する個々の蛍光劣化物が吸収した紫外線により励起さ
れ蛍光した各蛍光を溶融重合体流動セルの受光窓に設置
した対物レンズにて集光し、紫外線を遮断するフィルタ
ー(KENKO製、商品名L−40)を通し、紫外線を
除いた後にケイ酸塩ガラスファイバーを介しSIT管を
用いた高感度ビデオカメラ(浜松ホトニクス製、商品名
ビジコンカメラC2741ー08)の撮像面に導き光学
像として結像させた。
【0064】光学像はビデオカメラにより電気信号に変
換し、この電気信号を画像処理器(フロービョン製、商
品名Image Enhancement Compu
ter Model C−2)にて画像変換し演算処理
装置(フロービジョン製、商品名Model FQA−
1)により各蛍光劣化物の大きさ及び含有数測定を実施
した。その測定結果を表1に示す。
【0065】本発明の検出装置によれば蛍光劣化物含有
数は、劣化物を混入しなかったエチレン−酢酸ビニル共
重合体では、0個/10gであったのに対し、劣化物を
混入したエチレン−酢酸ビニル共重合体では155個/
10gであった。
【0066】実施例2 熱劣化させた重合体が低密度ポリエチレン(東ソー
(株) 商品名UPポリエチレン203)であること、
熱劣化させる時間が14日であること、溶融エチレン−
酢酸ビニル共重合体に照射する紫外線が365nmの主
波長領域を有するものであり、この波長領域を選択する
ために355nm〜375nmの干渉フィルターを用い
た以外は、実施例1と同様の方法により測定を行った。
その結果を表1に示す。
【0067】本発明の検出装置によれば蛍光劣化物含有
数は、劣化物を混入しなかったエチレンー酢酸ビニル共
重合体では、0個/10gであったのに対し、劣化物を
混入したエチレン−酢酸ビニル共重合体では138個/
10gであった。
【0068】実施例3 熱劣化させる重合体が低密度ポリエチレンであること、
熱劣化させる時間が14日間であること、さらに紫外線
光源として蛍光体付水銀ランプを用い、溶融エチレン−
酢酸ビニル共重合体に照射する紫外線が285nmの主
波長領域を有するものであり、この波長領域を選択する
ために275nm〜295nmの干渉フィルターを用い
たこと以外は実施例1と同様の方法により測定を行っ
た。その測定結果を表2に示す。
【0069】本発明の検出装置によれば蛍光劣化物含有
数は、劣化物を混入しなかったエチレン−酢酸ビニル共
重合体では、0個/10gであったのに対し、劣化物を
混入したエチレン−酢酸ビニル共重合体では168個/
10gであった。
【0070】比較例1 劣化物の検出装置として、可視光線を照射する溶融重合
体中異物検出器(フロービジョン製、商品名フロービジ
ョンアナライザー)を用いる以外は、実施例1と同様に
溶融重合体中の劣化物の測定を行った。測定結果を表2
に示す。
【0071】可視光照射による検出方法では、劣化物検
出数は劣化物混入の有無に拘らず0個/10gであり、
劣化物の検出はできなかった。
【0072】実施例4 厚さ2mmのエチレン−酢酸ビニル共重合体シートか
ら、5cm×5cmの試験片を切りとり、密閉容器に入
れ容器内の空気を窒素で置換した後、200℃に保った
オーブン中に7日間放置し熱劣化させた。次にこの熱劣
化シートを粉砕機により、約200μの大きさに粉砕し
た。低密度ポリエチレン1kgに、該劣化重合体0.1
gを添加し、均質化した後二分割した。
【0073】この劣化物を添加した低密度ポリエチレン
と劣化物を添加しない低密度ポリエチレンの各500g
をそれぞれ蛍光劣化物検出の測定試料とした。
【0074】検査する溶融重合体が低密度ポリエチレン
であり、電気信号変換器以降の装置に替えて蛍光光度計
を設置した以外は、実施例1と同様に溶融重合体中の蛍
光劣化物の総蛍光量測定を行った。
【0075】即ち、溶融低密度ポリエチレン中に存在す
る個々の劣化物が吸収した紫外線により励起され蛍光し
た総蛍光量を溶融重合体流動セルの受光窓に設置した対
物レンズにて集光し、紫外線を遮断するフィルター(K
ENKO製、商品名L−40)を通し、ケイ酸塩ガラス
ファイバーを介して蛍光光度計に導き総蛍光量を測定し
た。測定結果を表3に示す。
【0076】本発明の検出装置によれば、総蛍光量は劣
化物を混入しない低密度ポリエチレンでは蛍光光度計の
蛍光強度が0であったのに対し、劣化物を混入した低密
度ポリエチレンでは、蛍光強度が47であった。
【0077】比較例2 可視光を溶融重合体に照射し、透過光を光度計にて測定
した以外は、実施例4と同一の装置を用いて溶融低密度
ポリエチレン中の劣化物の測定を行った。
【0078】即ち、出力150wのハロゲンランプを光
源とする可視光線をケイ酸塩ガラスファイバー束を介し
て、溶融重合体流動セルの投光窓に導き該セル中の溶融
低密度ポリエチレンに照射した。
【0079】溶融低密度ポリエチレン中に存在する個々
の劣化物が吸収、散乱した光を溶融重合体流動セルの受
光窓に設置した対物レンズにて集光し、ケイ酸塩ガラス
ファイバーを介して光度計に導き総光量を測定した。測
定結果を表3に示す。
【0080】本比較例のように、劣化物を含有する溶融
重合体に可視光を照射し、総透過光量の減衰から劣化物
の含有状況を検知する装置では、劣化物混入の有無に拘
らず、透過光量は同じであり劣化物の検知はできなかっ
た。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【発明の効果】本発明の方法および装置により、溶融重
合体中の蛍光劣化物を短時間で、精度良く検出すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の装置の基本構成図で、溶融重合
体中の個々の蛍光劣化物が蛍光した各蛍光ごとに光学像
として検知することにより、溶融重合体中の蛍光劣化物
の大きさ及び含有数の検出を行う。
【図2】図1の破線Aにおける拡大断面図である。
【図3】本発明の第2の装置の基本構成図で、溶融重合
体中の個々の蛍光劣化物が蛍光した各蛍光の総量を検知
することにより、溶融重合体中の蛍光劣化物の検出を行
う。
【図4】本発明の装置の主要部分である。
【付号の説明】 1.溶融重合体 2.溶融重合体セル 3.紫外線発生器 4.対物レンズ 5.電気信号変換器 6.画像処理器 7.演算処理装置 8.紫外線投光窓 9.蛍光受光窓 10.円筒プローブ 11.紫外線透過フィルター 12.紫外線カットフィルター 13.紫外線投光用光ファイバーケーブル 14.蛍光量受光用光ファイバーケーブル 15.蛍光光度計

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光劣化物を含有する溶融重合体に紫外線
    を照射し、紫外線の吸収に基づく励起により該溶融重合
    体中の蛍光劣化物を蛍光させ、その蛍光量を検知するこ
    とを特徴とする溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法。
  2. 【請求項2】220nm〜370nmの波長領域の紫外
    線を照射することを特徴とする請求項1記載の溶融重合
    体中の蛍光劣化物の検出方法。
  3. 【請求項3】溶融重合体が熱可塑性樹脂であることを特
    徴とする請求項1記載の溶融重合体中の蛍光劣化物の検
    出方法。
  4. 【請求項4】蛍光量を溶融重合体中の蛍光劣化物が蛍光
    した総蛍光量として検知する請求項1記載の溶融重合体
    中の蛍光劣化物の検出方法。
  5. 【請求項5】蛍光量を溶融重合体中の個々の蛍光劣化物
    が蛍光した蛍光を各光学像として検知する請求項1記載
    の溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法。
  6. 【請求項6】紫外線投光窓と蛍光受光窓を有する溶融重
    合体セルと、該セルの紫外線投光側に該セル中の溶融重
    合体に紫外線投光窓から紫外線を照射できるように配置
    した紫外線発生器を設置し、かつ該セルの蛍光受光窓側
    に、蛍光劣化物含有溶融重合体に紫外線を照射し個々の
    蛍光劣化物から発生した各蛍光を集光し光学像とする対
    物レンズを配置し、その対物レンズの後に、この光学像
    を電気信号に変換する電気信号変換器と該電気信号変換
    器からの溶融重合体中の各蛍光劣化物の大きさ及び含有
    数に適合する電気信号を画像変換する画像処理器及び各
    蛍光劣化物の大きさを計測し、含有数を計数する演算処
    理装置を設置してなる溶融重合体中の蛍光劣化物の検出
    装置。
  7. 【請求項7】紫外線投光窓と蛍光受光窓を有する溶融重
    合体セルと、該セルの紫外線投光側に該セル中の溶融重
    合体に紫外線投光窓から紫外線を照射できるように配置
    した紫外線発生器を設置しかつ該セルの蛍光受光窓側
    に、蛍光劣化物含有溶融重合体に紫外線を照射し発生し
    た蛍光を受光できるように配置した蛍光光度計を設置し
    てなる溶融重合体中の蛍光劣化物の検出装置。
  8. 【請求項8】紫外線投光窓と蛍光受光窓を有する溶融重
    合体セルと、該セルの紫外線投光側に該セル中の溶融重
    合体に紫外線投光窓から紫外線を照射できるように配置
    した紫外線発生器を設置し該セル中の蛍光劣化物含有溶
    融重合体に紫外線を照射し個々の蛍光劣化物に蛍光させ
    る溶融重合体中の蛍光劣化物の検出装置。
JP23348194A 1994-09-28 1994-09-28 溶融重合体中の蛍光劣化物の検出方法及び検出装置 Pending JPH0894613A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009092413A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Frontier Lab Kk 高分子試料分析装置
JP2016535267A (ja) * 2013-11-01 2016-11-10 インテグリス−ジェタロン・ソリューションズ・インコーポレイテッド 溶存酸素センサー
JP2017020790A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 東レ株式会社 粒状樹脂検査装置ならびに検査方法

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