JPH089606A - 誘導電動機の回転子及びその製造方法 - Google Patents
誘導電動機の回転子及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH089606A JPH089606A JP6134149A JP13414994A JPH089606A JP H089606 A JPH089606 A JP H089606A JP 6134149 A JP6134149 A JP 6134149A JP 13414994 A JP13414994 A JP 13414994A JP H089606 A JPH089606 A JP H089606A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- induction motor
- cross
- strands
- slot
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/64—Electric machine technologies in electromobility
Landscapes
- Induction Machinery (AREA)
- Windings For Motors And Generators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】インバータ運転時において、漂遊損・抵抗損の
両方を十分に低減できる誘導電動機の回転子及びその製
造方法を提供する。 【構成】バー71は、外周が熱硬化性粘着樹脂で絶縁被
覆された複数本(例えば9本)の銅の素線71Aが1つ
に束ねられた素線群で構成されており、また横断面形状
がスロット61の横断面形状(すなわち径方向に細長い
なす型形状)とほぼ等しくなるように成形されている。
そして、素線71Aは、軸方向(図中左右方向)に向か
って螺旋状にねじられて転位されている。このねじりの
回数としては、なす型の横断面の周方向(例えば図中矢
印B方向)に、1回転又は2回転だけねじられている。
両方を十分に低減できる誘導電動機の回転子及びその製
造方法を提供する。 【構成】バー71は、外周が熱硬化性粘着樹脂で絶縁被
覆された複数本(例えば9本)の銅の素線71Aが1つ
に束ねられた素線群で構成されており、また横断面形状
がスロット61の横断面形状(すなわち径方向に細長い
なす型形状)とほぼ等しくなるように成形されている。
そして、素線71Aは、軸方向(図中左右方向)に向か
って螺旋状にねじられて転位されている。このねじりの
回数としては、なす型の横断面の周方向(例えば図中矢
印B方向)に、1回転又は2回転だけねじられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機に係わり、
特に、誘導電動機の回転子及びその製造方法に関する。
特に、誘導電動機の回転子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、公害対策として電気自動車が実用
化されつつある。乗用車クラスの駆動電動機としてはそ
の構造上の堅牢さ・低価格の点から誘導電動機が本命と
されており、その制御としてはインバータによる可変速
運転が採用されている。そして走行距離を伸ばすために
は、高効率であることが重要である。
化されつつある。乗用車クラスの駆動電動機としてはそ
の構造上の堅牢さ・低価格の点から誘導電動機が本命と
されており、その制御としてはインバータによる可変速
運転が採用されている。そして走行距離を伸ばすために
は、高効率であることが重要である。
【0003】この誘導電動機の回転子巻線は、一般に、
大形・中型の電動機においては効率向上のために回転子
材として銅を使用しており、電気自動車用の誘導電動機
等、小形機では、主として製作性の観点からアルミダイ
カストによって製作されている。
大形・中型の電動機においては効率向上のために回転子
材として銅を使用しており、電気自動車用の誘導電動機
等、小形機では、主として製作性の観点からアルミダイ
カストによって製作されている。
【0004】このアルミダイカストによる回転子巻線の
製作に関する公知技術として、例えば、以下のものがあ
る。 実開昭57−47875号公報 この公知技術は、細いCu素線を束ねたものを軸方向に
転位して撚り線とした後、その周囲をアルミダイカスト
で鋳込んで誘導電動機の回転子の導体を構成する。これ
により、導体をアルミダイカストのみで製作する場合に
比し、インバータ運転時における基本波に対する抵抗損
を低減するとともに、高調波に対する漂遊損(ストレー
ロス)を抑えるものである。
製作に関する公知技術として、例えば、以下のものがあ
る。 実開昭57−47875号公報 この公知技術は、細いCu素線を束ねたものを軸方向に
転位して撚り線とした後、その周囲をアルミダイカスト
で鋳込んで誘導電動機の回転子の導体を構成する。これ
により、導体をアルミダイカストのみで製作する場合に
比し、インバータ運転時における基本波に対する抵抗損
を低減するとともに、高調波に対する漂遊損(ストレー
ロス)を抑えるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には以下の課題が存在する。すなわち、公知技術
は、束ねた素線を転位して撚り線とすることで漂遊損
の低下を図るものであるが、アルミダイカスト時の高温
で素線の絶縁被覆が部分的に破壊して導通し、転位の効
果が減少して、漂遊損の低下が不十分となるおそれがあ
るという不都合があった。また、Cu素線部分は抵抗損
の低下に寄与するが、このCu素線の周囲には固有抵抗
の高いアルミニウムが充填されているので、抵抗損の低
下も不十分であった。したがって、インバータ運転時に
おける効率の向上が困難となり、回転子・ベアリングの
温度上昇や長寿命化の困難等の課題があった。
知技術には以下の課題が存在する。すなわち、公知技術
は、束ねた素線を転位して撚り線とすることで漂遊損
の低下を図るものであるが、アルミダイカスト時の高温
で素線の絶縁被覆が部分的に破壊して導通し、転位の効
果が減少して、漂遊損の低下が不十分となるおそれがあ
るという不都合があった。また、Cu素線部分は抵抗損
の低下に寄与するが、このCu素線の周囲には固有抵抗
の高いアルミニウムが充填されているので、抵抗損の低
下も不十分であった。したがって、インバータ運転時に
おける効率の向上が困難となり、回転子・ベアリングの
温度上昇や長寿命化の困難等の課題があった。
【0006】一方、撚り線に関する公知技術としては、
例えば、以下のものがある。 特開昭61−33726号公報 この公知技術は、円形断面の超特強鋼線の撚り線上に、
複数の異形断面素線の撚り線を層状に配置するように撚
り合わせた後、これら撚り線間の空隙が減少するように
圧縮するものである。 特開昭62−293958号公報 この公知技術は、コイルを冷却する円形の冷却パイプの
周囲に、複数の素線を撚って形成した素線絶縁導体を配
置した後、これらを圧縮して断面を四角形状とするもの
である。
例えば、以下のものがある。 特開昭61−33726号公報 この公知技術は、円形断面の超特強鋼線の撚り線上に、
複数の異形断面素線の撚り線を層状に配置するように撚
り合わせた後、これら撚り線間の空隙が減少するように
圧縮するものである。 特開昭62−293958号公報 この公知技術は、コイルを冷却する円形の冷却パイプの
周囲に、複数の素線を撚って形成した素線絶縁導体を配
置した後、これらを圧縮して断面を四角形状とするもの
である。
【0007】しかしながら、上記公知技術を、誘導
電動機の回転子の構造に適用する場合には、以下の問題
点が存在する。すなわち、公知技術の構成は、中心部
に強度保持用の撚り線を設けるのが前提で、その周囲に
断面形状の異なる撚り線を撚り合わせるものであり、誘
導電動機の回転子の導体に適用は困難である。また、公
知技術の構成は、冷却パイプの存在を前提とするコイ
ルの固定子側の構成であり、誘導電動機の回転子の導体
に適用は困難である。
電動機の回転子の構造に適用する場合には、以下の問題
点が存在する。すなわち、公知技術の構成は、中心部
に強度保持用の撚り線を設けるのが前提で、その周囲に
断面形状の異なる撚り線を撚り合わせるものであり、誘
導電動機の回転子の導体に適用は困難である。また、公
知技術の構成は、冷却パイプの存在を前提とするコイ
ルの固定子側の構成であり、誘導電動機の回転子の導体
に適用は困難である。
【0008】本発明の目的は、インバータ運転時におい
て、漂遊損・抵抗損の両方を十分に低減できる誘導電動
機の回転子及びその製造方法を提供することである。
て、漂遊損・抵抗損の両方を十分に低減できる誘導電動
機の回転子及びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によれば、誘導電動機に備えられ、シャフ
トと、そのシャフトに固定された略円筒形の鉄心と、そ
の鉄心の径方向外周近傍に軸方向に形成された複数のス
ロットと、そのスロットに収納された複数の導体とを有
する誘導電動機の回転子において、前記複数の導体のそ
れぞれは、絶縁被覆が施された複数本の銅の素線が1つ
に束ねられ、横断面形状が前記スロットの横断面形状と
ほぼ等しくなるように成形されている素線群であり、か
つ、その素線群に含まれる素線のそれぞれは、前記軸方
向に螺旋状にねじられて転位されていることを特徴とす
る誘導電動機の回転子が提供される。
めに、本発明によれば、誘導電動機に備えられ、シャフ
トと、そのシャフトに固定された略円筒形の鉄心と、そ
の鉄心の径方向外周近傍に軸方向に形成された複数のス
ロットと、そのスロットに収納された複数の導体とを有
する誘導電動機の回転子において、前記複数の導体のそ
れぞれは、絶縁被覆が施された複数本の銅の素線が1つ
に束ねられ、横断面形状が前記スロットの横断面形状と
ほぼ等しくなるように成形されている素線群であり、か
つ、その素線群に含まれる素線のそれぞれは、前記軸方
向に螺旋状にねじられて転位されていることを特徴とす
る誘導電動機の回転子が提供される。
【0010】好ましくは、前記誘導電動機の回転子にお
いて、前記スロットの横断面は、径方向に細長い開口部
をなすことを特徴とする誘導電動機の回転子が提供され
る。
いて、前記スロットの横断面は、径方向に細長い開口部
をなすことを特徴とする誘導電動機の回転子が提供され
る。
【0011】また好ましくは、前記誘導電動機の回転子
において、前記素線群に含まれる素線は、前記スロット
の横断面の周方向に1回転以上2回転以下ねじられてい
ることを特徴とする誘導電動機の回転子が提供される。
において、前記素線群に含まれる素線は、前記スロット
の横断面の周方向に1回転以上2回転以下ねじられてい
ることを特徴とする誘導電動機の回転子が提供される。
【0012】さらに上記目的を達成するために、本発明
によれば、誘導電動機に備えられ、シャフトに固定され
た略円筒形の鉄心の径方向外周近傍に軸方向に形成され
たスロットと、前記スロットに収納された導体と、前記
鉄心の軸方向両端にそれぞれ設けられ前記導体の両端を
短絡結合する2つのエンドリングとを有する誘導電動機
の回転子の製造方法において、絶縁被覆が施された複数
本の銅の素線を束ねて細長い輪状にする第1の工程と、
前記細長い輪状の複数の素線を、長手方向を軸としその
軸のまわりに1回転以上2回転以下ねじって転位させる
第2の工程と、前記転位された複数の素線を、横断面形
状が前記スロットの横断面形状とほぼ等しくなるように
圧縮成形する第3の工程と、前記圧縮成形された複数の
素線の長手方向両端部を切断し前記導体を形成する第4
の工程と、を有することを特徴とする誘導電動機の回転
子の製造方法が提供される。
によれば、誘導電動機に備えられ、シャフトに固定され
た略円筒形の鉄心の径方向外周近傍に軸方向に形成され
たスロットと、前記スロットに収納された導体と、前記
鉄心の軸方向両端にそれぞれ設けられ前記導体の両端を
短絡結合する2つのエンドリングとを有する誘導電動機
の回転子の製造方法において、絶縁被覆が施された複数
本の銅の素線を束ねて細長い輪状にする第1の工程と、
前記細長い輪状の複数の素線を、長手方向を軸としその
軸のまわりに1回転以上2回転以下ねじって転位させる
第2の工程と、前記転位された複数の素線を、横断面形
状が前記スロットの横断面形状とほぼ等しくなるように
圧縮成形する第3の工程と、前記圧縮成形された複数の
素線の長手方向両端部を切断し前記導体を形成する第4
の工程と、を有することを特徴とする誘導電動機の回転
子の製造方法が提供される。
【0013】好ましくは、前記誘導電動機の回転子の製
造方法において、前記第1〜第4の工程を繰り返して前
記スロットの数と同数の導体を形成した後、前記スロッ
トに収納する前にこれらの導体を前記2つのエンドリン
グのうちの1つとあらかじめ結合する第5の手順をさら
に有することを特徴とする誘導電動機の回転子の製造方
法が提供される。
造方法において、前記第1〜第4の工程を繰り返して前
記スロットの数と同数の導体を形成した後、前記スロッ
トに収納する前にこれらの導体を前記2つのエンドリン
グのうちの1つとあらかじめ結合する第5の手順をさら
に有することを特徴とする誘導電動機の回転子の製造方
法が提供される。
【0014】
【作用】以上のように構成した本発明においては、絶縁
被覆が施された複数本の銅の素線を1つに束ねた素線群
で導体を構成することにより、銅はアルミニウムより固
有抵抗の値が小さいので、従来のアルミニウムのダイカ
ストのみで導体を構成する場合や銅の素線の周囲にアル
ミニウムが充填される場合よりも抵抗損が小さくなる。
このとき、この素線群の横断面形状はスロットの横断面
形状とほぼ等しくなるように成形されていることによ
り、もともと横断面が円形である各素線が楕円形等に変
形し、スロット横断面積に占める導体の横断面積すなわ
ち占積率を向上させるので、占積率の減少によって抵抗
損を増加させることがない。したがって、抵抗損を十分
に低減することができる。また、素線群に含まれる素線
のそれぞれが、軸方向に螺旋状にねじられて転位されて
いることにより、インバータ運転時の漂遊損を少なくす
ることができる。そしてこのとき、従来のようにアルミ
ダイカストで絶縁が破壊され転位の効果が減少すること
なく、転位の効果が有効に働くので、インバータ運転時
の漂遊損を十分に低減することができる。
被覆が施された複数本の銅の素線を1つに束ねた素線群
で導体を構成することにより、銅はアルミニウムより固
有抵抗の値が小さいので、従来のアルミニウムのダイカ
ストのみで導体を構成する場合や銅の素線の周囲にアル
ミニウムが充填される場合よりも抵抗損が小さくなる。
このとき、この素線群の横断面形状はスロットの横断面
形状とほぼ等しくなるように成形されていることによ
り、もともと横断面が円形である各素線が楕円形等に変
形し、スロット横断面積に占める導体の横断面積すなわ
ち占積率を向上させるので、占積率の減少によって抵抗
損を増加させることがない。したがって、抵抗損を十分
に低減することができる。また、素線群に含まれる素線
のそれぞれが、軸方向に螺旋状にねじられて転位されて
いることにより、インバータ運転時の漂遊損を少なくす
ることができる。そしてこのとき、従来のようにアルミ
ダイカストで絶縁が破壊され転位の効果が減少すること
なく、転位の効果が有効に働くので、インバータ運転時
の漂遊損を十分に低減することができる。
【0015】また、スロットの横断面は径方向に細長い
開口部をなすことにより、このスロットに収納される素
線を、径方向の大きな距離にわたって分布させることが
できる。さらに、素線群に含まれる素線をスロットの横
断面の周方向にねじる回数を、1回転以上2回転以下に
抑えることにより、多数回巻きで長さが増加し実効横断
面積が減少するのを防止しつつ、転位の効果を確保する
ことができる。
開口部をなすことにより、このスロットに収納される素
線を、径方向の大きな距離にわたって分布させることが
できる。さらに、素線群に含まれる素線をスロットの横
断面の周方向にねじる回数を、1回転以上2回転以下に
抑えることにより、多数回巻きで長さが増加し実効横断
面積が減少するのを防止しつつ、転位の効果を確保する
ことができる。
【0016】また本発明においては、第1の工程で絶縁
被覆が施された複数本の銅の素線を束ねて細長い輪状に
し、第2の工程で細長い輪状の複数の素線を長手方向を
軸としその軸のまわりに1回転以上2回転以下ねじって
転位させ、第3の工程で転位された複数の素線を横断面
形状がスロットの横断面形状とほぼ等しくなるように圧
縮成形し、第4の工程で圧縮成形された複数の素線の長
手方向両端部を切断し導体を形成することにより、イン
バータ運転時の抵抗損・漂遊損を十分に低減できる回転
子を製造することができる。
被覆が施された複数本の銅の素線を束ねて細長い輪状に
し、第2の工程で細長い輪状の複数の素線を長手方向を
軸としその軸のまわりに1回転以上2回転以下ねじって
転位させ、第3の工程で転位された複数の素線を横断面
形状がスロットの横断面形状とほぼ等しくなるように圧
縮成形し、第4の工程で圧縮成形された複数の素線の長
手方向両端部を切断し導体を形成することにより、イン
バータ運転時の抵抗損・漂遊損を十分に低減できる回転
子を製造することができる。
【0017】さらに、第1〜第4の工程を繰り返してス
ロットの数と同数の導体を形成した後、第5の手順でス
ロットに収納する前にこれらの導体を2つのエンドリン
グのうちの1つとあらかじめ結合することにより、導体
をスロットに収納するとき各導体がバラバラにならず取
扱いが簡単になる。
ロットの数と同数の導体を形成した後、第5の手順でス
ロットに収納する前にこれらの導体を2つのエンドリン
グのうちの1つとあらかじめ結合することにより、導体
をスロットに収納するとき各導体がバラバラにならず取
扱いが簡単になる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図9により説
明する。本発明の第1の実施例を図1〜図4により説明
する。本実施例は、誘導電動機の回転子の実施例であ
る。誘導電動機の縦断面構造を図2に示す。図2におい
て、誘導電機機1は、ハウジング9、このハウジング9
の内周面に固定された固定子鉄心4、及びこの固定子鉄
心4に巻回された多相の固定子巻線5を備えた固定子2
と、シャフト8、シャフト8に固定された略円筒形の回
転子鉄心6、及び回転子鉄心6に設けられた回転子巻線
7を備えた回転子3と、エンドブラケット10と、エン
ドブラケット10に設けられシャフト8を回転自在に保
持するベアリング11とを有する。
明する。本発明の第1の実施例を図1〜図4により説明
する。本実施例は、誘導電動機の回転子の実施例であ
る。誘導電動機の縦断面構造を図2に示す。図2におい
て、誘導電機機1は、ハウジング9、このハウジング9
の内周面に固定された固定子鉄心4、及びこの固定子鉄
心4に巻回された多相の固定子巻線5を備えた固定子2
と、シャフト8、シャフト8に固定された略円筒形の回
転子鉄心6、及び回転子鉄心6に設けられた回転子巻線
7を備えた回転子3と、エンドブラケット10と、エン
ドブラケット10に設けられシャフト8を回転自在に保
持するベアリング11とを有する。
【0019】本実施例は、回転子3の構造に係わるもの
であり、その詳細を以下に説明する。本実施例による回
転子3の一部破断斜視図を図1に、図1中A方向からみ
た正面図(一部横断面図)を図3に示す。図1及び図3
において、前述したように、回転子3は、シャフト8、
回転子鉄心6、及び回転子巻線7を備えている。回転子
鉄心6は積層珪素鋼板からなっており、径方向外周近傍
に複数のスロット61が軸方向に形成されている。この
スロット61の横断面は、図3に示すように径方向に細
長いなす型の開口部をなしている。また回転子巻線7
は、複数のスロット61に収納された複数のバー71
と、固定子鉄心6の軸方向両端にそれぞれ設けられ、複
数のバー71の両端を短絡結合する2つのエンドリング
72a,72bとを有する。エンドリング72a,bはい
ずれも銅で構成されており、複数のバー71に電気的に
接続されている。
であり、その詳細を以下に説明する。本実施例による回
転子3の一部破断斜視図を図1に、図1中A方向からみ
た正面図(一部横断面図)を図3に示す。図1及び図3
において、前述したように、回転子3は、シャフト8、
回転子鉄心6、及び回転子巻線7を備えている。回転子
鉄心6は積層珪素鋼板からなっており、径方向外周近傍
に複数のスロット61が軸方向に形成されている。この
スロット61の横断面は、図3に示すように径方向に細
長いなす型の開口部をなしている。また回転子巻線7
は、複数のスロット61に収納された複数のバー71
と、固定子鉄心6の軸方向両端にそれぞれ設けられ、複
数のバー71の両端を短絡結合する2つのエンドリング
72a,72bとを有する。エンドリング72a,bはい
ずれも銅で構成されており、複数のバー71に電気的に
接続されている。
【0020】バー71の詳細構造を図4に示す。バー7
1は、外周が熱硬化性粘着樹脂で絶縁被覆された複数本
(例えば9本)の銅の素線71Aが1つに束ねられた素
線群で構成されており、また横断面形状がスロット61
の横断面形状(すなわち径方向に細長いなす型形状)と
ほぼ等しくなるように成形されている。そして、素線7
1Aは、軸方向(図中左右方向)に向かって螺旋状にね
じられて転位されている。このねじりの回数としては、
なす型の横断面の周方向(例えば図中矢印B方向)に、
1回転又は2回転だけねじられている。このようにねじ
り回数を抑えることにより、多数回巻きで長さが増加し
て実効横断面積が減少するのを防止しつつ、転位の効果
を確保することができる。また素線71Aの両端には、
エンドリング72a,bに接続するための絶縁剥離部7
1Aa,71Abが設けられており、これら絶縁剥離部7
1Aa,71Abとエンドリング72a,bとは、例えば銀
ロー付け、溶接等によって結合される。
1は、外周が熱硬化性粘着樹脂で絶縁被覆された複数本
(例えば9本)の銅の素線71Aが1つに束ねられた素
線群で構成されており、また横断面形状がスロット61
の横断面形状(すなわち径方向に細長いなす型形状)と
ほぼ等しくなるように成形されている。そして、素線7
1Aは、軸方向(図中左右方向)に向かって螺旋状にね
じられて転位されている。このねじりの回数としては、
なす型の横断面の周方向(例えば図中矢印B方向)に、
1回転又は2回転だけねじられている。このようにねじ
り回数を抑えることにより、多数回巻きで長さが増加し
て実効横断面積が減少するのを防止しつつ、転位の効果
を確保することができる。また素線71Aの両端には、
エンドリング72a,bに接続するための絶縁剥離部7
1Aa,71Abが設けられており、これら絶縁剥離部7
1Aa,71Abとエンドリング72a,bとは、例えば銀
ロー付け、溶接等によって結合される。
【0021】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の誘導電動機の回転子3においては、絶縁被覆が施さ
れた複数本の銅の素線71Aを1つに束ねた素線群でバ
ー71を構成する。ここで銅はアルミニウムより固有抵
抗の値が小さいので、従来のアルミダイカストのみで導
体を構成する場合や銅の素線の周囲をアルミダイカスト
する場合よりも抵抗損を小さくすることができる。また
このとき、この素線群の横断面形状はスロット61の横
断面形状とほぼ等しくなるように成形されており、もと
もと横断面が円形である各素線71Aが楕円形等に変形
して占積率(=バー71の横断面積/スロット61の横
断面積)が向上されている。よって、占積率の減少によ
って抵抗損を増加させることがなく、抵抗損を十分に低
減することができる。また、バー71の素線71Aのそ
れぞれが、軸方向に螺旋状にねじられて転位されている
ことにより、インバータ運転時の漂遊損を少なくするこ
とができる。そしてこの素線71Aは上記のように成形
されていることから、単に丸型の素線を転位したときの
ように占積率が小さくなることがない。また従来のよう
に、アルミダイカストで絶縁が破壊され転位の効果が減
少することないので、転位の効果が有効に働き、インバ
ータ運転時の漂遊損を十分に低減することができる。さ
らに、一般に、回転子のバーにおいては、シャフト側で
はインダクタンスが大きいことから電流が流れにくく、
バーの外周側ではインダクタンスが小さいことから電流
が流れやすくなる傾向がある。特に、周方向に比し半径
方向が長い形状のバーではこの傾向が大である。これ
は、深溝効果と呼ばれ、実際の抵抗よりも数倍の抵抗値
となって損失を発生せしめる。そしてインバータ運転時
には高調波の電流がバーに流れて、バーの実際の抵抗値
の数十倍にも匹敵する損失を発生して効率を低下させ
る。ここにおいて、本実施例の回転子3のスロット61
の横断面は径方向に細長いなす型の開口部をなしてお
り、上記したように、本来、深溝効果が顕著に表れやす
い構造となっている。しかしながら、本実施例の回転子
3においては、このスロット61に収納された素線71
Aが軸方向に螺旋状にねじられて転位されているので、
素線71Aがスロット61の径方向の大きな距離にわた
って分布している。すなわち、ある軸方向位置において
スロット61内の最も外周寄りにあった素線71Aは、
ねじられた他の位置ではスロット61内の最もシャフト
8寄りに存在することとなり、深溝効果を効果的に打ち
消すことができる。よってインダクタンスの不平衡をな
くして電流分布を十分に均一化し、損失の増加を抑える
ことができる。
例の誘導電動機の回転子3においては、絶縁被覆が施さ
れた複数本の銅の素線71Aを1つに束ねた素線群でバ
ー71を構成する。ここで銅はアルミニウムより固有抵
抗の値が小さいので、従来のアルミダイカストのみで導
体を構成する場合や銅の素線の周囲をアルミダイカスト
する場合よりも抵抗損を小さくすることができる。また
このとき、この素線群の横断面形状はスロット61の横
断面形状とほぼ等しくなるように成形されており、もと
もと横断面が円形である各素線71Aが楕円形等に変形
して占積率(=バー71の横断面積/スロット61の横
断面積)が向上されている。よって、占積率の減少によ
って抵抗損を増加させることがなく、抵抗損を十分に低
減することができる。また、バー71の素線71Aのそ
れぞれが、軸方向に螺旋状にねじられて転位されている
ことにより、インバータ運転時の漂遊損を少なくするこ
とができる。そしてこの素線71Aは上記のように成形
されていることから、単に丸型の素線を転位したときの
ように占積率が小さくなることがない。また従来のよう
に、アルミダイカストで絶縁が破壊され転位の効果が減
少することないので、転位の効果が有効に働き、インバ
ータ運転時の漂遊損を十分に低減することができる。さ
らに、一般に、回転子のバーにおいては、シャフト側で
はインダクタンスが大きいことから電流が流れにくく、
バーの外周側ではインダクタンスが小さいことから電流
が流れやすくなる傾向がある。特に、周方向に比し半径
方向が長い形状のバーではこの傾向が大である。これ
は、深溝効果と呼ばれ、実際の抵抗よりも数倍の抵抗値
となって損失を発生せしめる。そしてインバータ運転時
には高調波の電流がバーに流れて、バーの実際の抵抗値
の数十倍にも匹敵する損失を発生して効率を低下させ
る。ここにおいて、本実施例の回転子3のスロット61
の横断面は径方向に細長いなす型の開口部をなしてお
り、上記したように、本来、深溝効果が顕著に表れやす
い構造となっている。しかしながら、本実施例の回転子
3においては、このスロット61に収納された素線71
Aが軸方向に螺旋状にねじられて転位されているので、
素線71Aがスロット61の径方向の大きな距離にわた
って分布している。すなわち、ある軸方向位置において
スロット61内の最も外周寄りにあった素線71Aは、
ねじられた他の位置ではスロット61内の最もシャフト
8寄りに存在することとなり、深溝効果を効果的に打ち
消すことができる。よってインダクタンスの不平衡をな
くして電流分布を十分に均一化し、損失の増加を抑える
ことができる。
【0022】以上説明したように、本実施例によれば、
バー71の抵抗損・漂遊損を十分に低減し、また深溝効
果を打ち消して損失増加を抑えるので、回転子3全体の
損失を低減でき、よってバッテリの一充電走行距離を伸
ばすことが可能となる。またベアリング等他の部品の負
担が軽くなるので、故障を少なくし、誘導電動機1全体
の信頼性を向上することができる。
バー71の抵抗損・漂遊損を十分に低減し、また深溝効
果を打ち消して損失増加を抑えるので、回転子3全体の
損失を低減でき、よってバッテリの一充電走行距離を伸
ばすことが可能となる。またベアリング等他の部品の負
担が軽くなるので、故障を少なくし、誘導電動機1全体
の信頼性を向上することができる。
【0023】なお上記実施例においては、エンドリング
72a,72bはいずれも銅で構成されていたが、材質
は特に限定されるものではなく、アルミダイカスト等で
構成されていても良い。また一方が銅、他方がアルミニ
ウムのように材質が異なっても良い。この場合も同様の
効果を得る。
72a,72bはいずれも銅で構成されていたが、材質
は特に限定されるものではなく、アルミダイカスト等で
構成されていても良い。また一方が銅、他方がアルミニ
ウムのように材質が異なっても良い。この場合も同様の
効果を得る。
【0024】本発明の第2の実施例を図5及び図6によ
り説明する。本実施例は、バーの構成が異なる実施例で
ある。第1の実施例と同等の部材には同一の符号を付
す。本実施例の誘導電動機の回転子のバー171の詳細
構造を図5に示す。図5において、本実施例のバー17
1が第1の実施例のバー71と異なる点は、バー171
が、複数本の(例えば4本の)の平角の銅の素線171
Aの素線群で構成されている点である。また、第1の実
施例と同様、この素線群は横断面形状が細長いなす型形
状となるように成形されており、素線171Aは螺旋状
にねじられて転位されている。このように成形・転位さ
れる前のバー171の構造を図6に示す。図6に示すよ
うに、成形・転位前の素線171Aは横断面が矩形とな
っている。その他の構成は第1の実施例とほぼ同様であ
る。
り説明する。本実施例は、バーの構成が異なる実施例で
ある。第1の実施例と同等の部材には同一の符号を付
す。本実施例の誘導電動機の回転子のバー171の詳細
構造を図5に示す。図5において、本実施例のバー17
1が第1の実施例のバー71と異なる点は、バー171
が、複数本の(例えば4本の)の平角の銅の素線171
Aの素線群で構成されている点である。また、第1の実
施例と同様、この素線群は横断面形状が細長いなす型形
状となるように成形されており、素線171Aは螺旋状
にねじられて転位されている。このように成形・転位さ
れる前のバー171の構造を図6に示す。図6に示すよ
うに、成形・転位前の素線171Aは横断面が矩形とな
っている。その他の構成は第1の実施例とほぼ同様であ
る。
【0025】本実施例によっても、第1の実施例と同様
の効果を得る。本発明の第3の実施例を図7により説明
する。本実施例は、第1の実施例による誘導電動機の回
転子3の製造方法の実施例である。第1及び第2の実施
例と同等の部材には同一の符号を付す。本実施例による
回転子の製造方法の要部は、回転子3のうち、特に、回
転子巻線7のバー71(図1参照)の製造工程に係わる
ものであり、この工程を図7(a)〜(d)で順に説明
する。図7において、まず、外周が熱硬化性粘着樹脂で
絶縁被覆された複数本(例えば9本)の銅の素線71A
を束ねて細長い輪状にする(図7(a))。次に、この
細長い輪状の複数の素線71Aを、長手方向(図中左右
方向)を軸12としその軸12のまわりに(例えば図中
矢印C方向へ)1回転以上2回転以下ねじって転位させ
る。さらに、この転位された複数の素線71Aを、横断
面形状がスロット61の横断面形状(図3参照)とほぼ
等しくなるように圧縮成形する(図7(c))。
の効果を得る。本発明の第3の実施例を図7により説明
する。本実施例は、第1の実施例による誘導電動機の回
転子3の製造方法の実施例である。第1及び第2の実施
例と同等の部材には同一の符号を付す。本実施例による
回転子の製造方法の要部は、回転子3のうち、特に、回
転子巻線7のバー71(図1参照)の製造工程に係わる
ものであり、この工程を図7(a)〜(d)で順に説明
する。図7において、まず、外周が熱硬化性粘着樹脂で
絶縁被覆された複数本(例えば9本)の銅の素線71A
を束ねて細長い輪状にする(図7(a))。次に、この
細長い輪状の複数の素線71Aを、長手方向(図中左右
方向)を軸12としその軸12のまわりに(例えば図中
矢印C方向へ)1回転以上2回転以下ねじって転位させ
る。さらに、この転位された複数の素線71Aを、横断
面形状がスロット61の横断面形状(図3参照)とほぼ
等しくなるように圧縮成形する(図7(c))。
【0026】この図7(c)の圧縮成形工程の詳細を図
8に示す。図7(c)の圧縮成形工程の前の、図7
(b)の工程において転位された複数の素線71AのVI
I−VII横断面を図8(a)に示す。図示のように、それ
ぞれの素線71aの横断面が円形であり、また複数の素
線71Aはその横断面がほぼ円形となるように束ねられ
ている。次に、これらスロット61の横断面形状と同一
の横断面形状を備えた成形手段13L,Rでこの複数の
素線71Aを押圧して成形する(図8(b)(c))。
このとき必要に応じ図示しない加熱手段で加熱しつつ押
圧する。これにより、複数の素線71Aは横断面形状が
スロット61の横断面形状とほぼ等しいなす型となる
(図8(d))。
8に示す。図7(c)の圧縮成形工程の前の、図7
(b)の工程において転位された複数の素線71AのVI
I−VII横断面を図8(a)に示す。図示のように、それ
ぞれの素線71aの横断面が円形であり、また複数の素
線71Aはその横断面がほぼ円形となるように束ねられ
ている。次に、これらスロット61の横断面形状と同一
の横断面形状を備えた成形手段13L,Rでこの複数の
素線71Aを押圧して成形する(図8(b)(c))。
このとき必要に応じ図示しない加熱手段で加熱しつつ押
圧する。これにより、複数の素線71Aは横断面形状が
スロット61の横断面形状とほぼ等しいなす型となる
(図8(d))。
【0027】以上のような圧縮成形工程の後、図7に戻
り、複数の素線71Aの長手方向両端部をa1−a2面で
切断して取り去り、所定の長さのバー71を形成する
(図7(d))。切断面であるD部の拡大斜視図を図7
(e)に示す。
り、複数の素線71Aの長手方向両端部をa1−a2面で
切断して取り去り、所定の長さのバー71を形成する
(図7(d))。切断面であるD部の拡大斜視図を図7
(e)に示す。
【0028】本実施例の製造方法によれば、上記第1の
実施例において説明したバー71を備えた回転子3を製
造することができる。
実施例において説明したバー71を備えた回転子3を製
造することができる。
【0029】なお、上記実施例においては、第1の実施
例のバー71を備えた回転子3を製造する場合であった
が、第2の実施例において説明したバー171を備えた
回転子を製造する場合についても同様に適用することが
でき、これによって第2の実施例の回転子3を製造する
ことができる。また、2つのエンドリング72a,72
bのうちの1つ、例えばエンドリング72aとバー71
とをあらかじめ結合しておく構成もある。この変形例を
図9により説明する。第1〜第3の実施例と同等の部材
には同一の符号を付す。この変形例においては、図7
(a)〜(d)により説明した上記手順を繰り返してス
ロット61の数と同数(例えば12本)のバー71を形
成しておき、その後、これらのバー71をスロット61
に収納する前に、バー71をエンドリング72aとあら
かじめ結合しておく。この状態を図9に示す。図9にお
いて、12本のバー71はその一端をエンドリング72
aと銀ロー付け・溶接等によって櫛歯状にあらかじめ結
合される。このようにエンドリング72aとバー71と
が結合された状態で、それぞれのバー71が回転子鉄心
6のスロット61に挿入され、その後、残りのエンドリ
ング72bと各バー71とが銀ロー付け・溶接等によっ
て結合される。これにより、バー71をスロット61に
収納するとき各バー71がバラバラにならず取扱いが簡
単となり、バー71が動いて位置が狂い製品ごとに不均
一が発生するのを防止できる。さらに、以上第1〜第3
の実施例においては、回転型のモータ駆動に適用した場
合について示したが、リニアモータ駆動にも適用するこ
とができる。また、同期電動機のダンパー巻線等にも使
用可能である。
例のバー71を備えた回転子3を製造する場合であった
が、第2の実施例において説明したバー171を備えた
回転子を製造する場合についても同様に適用することが
でき、これによって第2の実施例の回転子3を製造する
ことができる。また、2つのエンドリング72a,72
bのうちの1つ、例えばエンドリング72aとバー71
とをあらかじめ結合しておく構成もある。この変形例を
図9により説明する。第1〜第3の実施例と同等の部材
には同一の符号を付す。この変形例においては、図7
(a)〜(d)により説明した上記手順を繰り返してス
ロット61の数と同数(例えば12本)のバー71を形
成しておき、その後、これらのバー71をスロット61
に収納する前に、バー71をエンドリング72aとあら
かじめ結合しておく。この状態を図9に示す。図9にお
いて、12本のバー71はその一端をエンドリング72
aと銀ロー付け・溶接等によって櫛歯状にあらかじめ結
合される。このようにエンドリング72aとバー71と
が結合された状態で、それぞれのバー71が回転子鉄心
6のスロット61に挿入され、その後、残りのエンドリ
ング72bと各バー71とが銀ロー付け・溶接等によっ
て結合される。これにより、バー71をスロット61に
収納するとき各バー71がバラバラにならず取扱いが簡
単となり、バー71が動いて位置が狂い製品ごとに不均
一が発生するのを防止できる。さらに、以上第1〜第3
の実施例においては、回転型のモータ駆動に適用した場
合について示したが、リニアモータ駆動にも適用するこ
とができる。また、同期電動機のダンパー巻線等にも使
用可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁被覆が施された複
数本の銅の素線を1つに束ねた素線群で導体を構成し、
その素線群の横断面形状はスロットの横断面形状とほぼ
等しくなるように成形され占積率が減少しないので、従
来よりも抵抗損を十分に低減することができる。また、
素線群に含まれる素線のそれぞれが、軸方向に螺旋状に
ねじられて転位され、この転位の効果は従来のように減
少されることがないので、インバータ運転時の漂遊損を
十分に低減することができる。したがって、回転子の損
失を低減し効率を向上させ、バッテリの一充電走行距離
を伸ばすことが可能となる。またベアリング等他の部品
の負担が軽くなるので、故障を少なくし誘導電動機全体
の信頼性を向上することができる。
数本の銅の素線を1つに束ねた素線群で導体を構成し、
その素線群の横断面形状はスロットの横断面形状とほぼ
等しくなるように成形され占積率が減少しないので、従
来よりも抵抗損を十分に低減することができる。また、
素線群に含まれる素線のそれぞれが、軸方向に螺旋状に
ねじられて転位され、この転位の効果は従来のように減
少されることがないので、インバータ運転時の漂遊損を
十分に低減することができる。したがって、回転子の損
失を低減し効率を向上させ、バッテリの一充電走行距離
を伸ばすことが可能となる。またベアリング等他の部品
の負担が軽くなるので、故障を少なくし誘導電動機全体
の信頼性を向上することができる。
【0031】また、スロットの横断面は径方向に細長い
開口部をなすので、このスロットに収納される素線を径
方向の大きな距離にわたって分布させる。よって、シャ
フト側で電流が流れにくく外周側で電流が流れやすくな
る深溝効果を、この収納された素線を転位することによ
って効果的に打ち消し、電流分布を十分に均一化し、損
失の増加を抑えることができる。さらに、素線群に含ま
れる素線をスロットの横断面の周方向にねじる回数を1
回転以上2回転以下に抑えるので、多数回巻きで長さが
増加し実効横断面積が減少するのを防止しつつ、転位の
効果を確保することができる。また、スロットに収納す
る前に導体を2つのエンドリングのうちの1つとあらか
じめ結合するので、導体をスロットに収納するときの取
扱いが簡単になり、導体が動いて位置が狂い製品ごとに
不均一が発生するのを防止できる。
開口部をなすので、このスロットに収納される素線を径
方向の大きな距離にわたって分布させる。よって、シャ
フト側で電流が流れにくく外周側で電流が流れやすくな
る深溝効果を、この収納された素線を転位することによ
って効果的に打ち消し、電流分布を十分に均一化し、損
失の増加を抑えることができる。さらに、素線群に含ま
れる素線をスロットの横断面の周方向にねじる回数を1
回転以上2回転以下に抑えるので、多数回巻きで長さが
増加し実効横断面積が減少するのを防止しつつ、転位の
効果を確保することができる。また、スロットに収納す
る前に導体を2つのエンドリングのうちの1つとあらか
じめ結合するので、導体をスロットに収納するときの取
扱いが簡単になり、導体が動いて位置が狂い製品ごとに
不均一が発生するのを防止できる。
【図1】本発明の第1の実施例による回転子の構造を示
す一部破断斜視図である。
す一部破断斜視図である。
【図2】誘導電動機の構造を示す縦断面図である。
【図3】図1に示した回転子の構造を示す一部横断正面
図である。
図である。
【図4】図1に示したバーの詳細構造を示す斜視図であ
る。
る。
【図5】本発明の第2の実施例による回転子のバーの構
造を示す斜視図である。
造を示す斜視図である。
【図6】図5に示したバーの加工前の状態を示す斜視図
である。
である。
【図7】本発明の第3の実施例による回転子の製造方法
の手順を示す図である。
の手順を示す図である。
【図8】図7に示した圧縮成形工程の詳細手順を示す図
である。
である。
【図9】第3の実施例の変形例による回転子のエンドリ
ングとバーの構成を示す斜視図である。
ングとバーの構成を示す斜視図である。
1 誘導電動機 2 固定子 3 回転子 6 回転子鉄心 7 回転子巻線 8 シャフト 13L,R 成形手段 61 スロット 71 バー 71A 素線 72a,b エンドリング 171 バー 171A 素線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原木 春雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 長沼 良一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 種田 幸記 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 桝田 正美 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小泉 修 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内
Claims (5)
- 【請求項1】 誘導電動機に備えられ、シャフトと、そ
のシャフトに固定された略円筒形の鉄心と、その鉄心の
径方向外周近傍に軸方向に形成された複数のスロット
と、そのスロットに収納された複数の導体とを有する誘
導電動機の回転子において、 前記複数の導体のそれぞれは、絶縁被覆が施された複数
本の銅の素線が1つに束ねられ、横断面形状が前記スロ
ットの横断面形状とほぼ等しくなるように成形されてい
る素線群であり、かつ、その素線群に含まれる素線のそ
れぞれは、前記軸方向に螺旋状にねじられて転位されて
いることを特徴とする誘導電動機の回転子。 - 【請求項2】 請求項1記載の誘導電動機の回転子にお
いて、前記スロットの横断面は、径方向に細長い開口部
をなすことを特徴とする誘導電動機の回転子。 - 【請求項3】 請求項1記載の誘導電動機の回転子にお
いて、前記素線群に含まれる素線は、前記スロットの横
断面の周方向に1回転以上2回転以下ねじられているこ
とを特徴とする誘導電動機の回転子。 - 【請求項4】 誘導電動機に備えられ、シャフトに固定
された略円筒形の鉄心の径方向外周近傍に軸方向に形成
されたスロットと、前記スロットに収納された導体と、
前記鉄心の軸方向両端にそれぞれ設けられ前記導体の両
端を短絡結合する2つのエンドリングとを有する誘導電
動機の回転子の製造方法において、 絶縁被覆が施された複数本の銅の素線を束ねて細長い輪
状にする第1の工程と、 前記細長い輪状の複数の素線
を、長手方向を軸としその軸のまわりに1回転以上2回
転以下ねじって転位させる第2の工程と、 前記転位された複数の素線を、横断面形状が前記スロッ
トの横断面形状とほぼ等しくなるように圧縮成形する第
3の工程と、 前記圧縮成形された複数の素線の長手方向両端部を切断
し前記導体を形成する第4の工程と、を有することを特
徴とする誘導電動機の回転子の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の誘導電動機の回転子の製
造方法において、前記第1〜第4の工程を繰り返して前
記スロットの数と同数の導体を形成した後、前記スロッ
トに収納する前にこれらの導体を前記2つのエンドリン
グのうちの1つとあらかじめ結合する第5の手順をさら
に有することを特徴とする誘導電動機の回転子の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6134149A JPH089606A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 誘導電動機の回転子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6134149A JPH089606A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 誘導電動機の回転子及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH089606A true JPH089606A (ja) | 1996-01-12 |
Family
ID=15121619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6134149A Pending JPH089606A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 誘導電動機の回転子及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH089606A (ja) |
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6093835A (en) * | 1997-07-22 | 2000-07-25 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing maleic anhydride |
| US6458971B1 (en) | 1999-05-25 | 2002-10-01 | Mitsubishi Chemical Coporation | Process for the production of maleic anhydride |
| WO2004057735A1 (de) * | 2002-12-20 | 2004-07-08 | Siemens Aktiengesellschaft | Elektrische maschine |
| ITBO20090262A1 (it) * | 2009-04-29 | 2010-10-30 | Magneti Marelli Spa | Macchina elettrica rotante |
| JP2010279119A (ja) * | 2009-05-27 | 2010-12-09 | Railway Technical Res Inst | かご形誘導機 |
| CN103840583A (zh) * | 2012-11-27 | 2014-06-04 | 住友重机械工业株式会社 | 笼型感应电动机 |
| JP2015527043A (ja) * | 2012-08-24 | 2015-09-10 | キャタピラー インコーポレイテッドCaterpillar Incorporated | 回転電気機械のコイル及び固定子アセンブリ |
| JP2016528872A (ja) * | 2013-09-09 | 2016-09-15 | カッツフォース インコーポレイテッドCutsforth,Inc. | 発電電動機械のシャフト接地装置用接地ロープ |
| JP2017184394A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 回転電機用ステータ |
| WO2018220677A1 (ja) * | 2017-05-29 | 2018-12-06 | 三菱電機株式会社 | 回転電機の回転子及び回転電機 |
| WO2019043812A1 (ja) * | 2017-08-30 | 2019-03-07 | 三菱電機株式会社 | 回転子及び回転子を備えた回転電機 |
| EP3644481A1 (de) * | 2018-10-23 | 2020-04-29 | Wieland-Werke AG | Kurzschlussläufer |
-
1994
- 1994-06-16 JP JP6134149A patent/JPH089606A/ja active Pending
Cited By (19)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6093835A (en) * | 1997-07-22 | 2000-07-25 | Mitsubishi Chemical Corporation | Process for producing maleic anhydride |
| US6458971B1 (en) | 1999-05-25 | 2002-10-01 | Mitsubishi Chemical Coporation | Process for the production of maleic anhydride |
| WO2004057735A1 (de) * | 2002-12-20 | 2004-07-08 | Siemens Aktiengesellschaft | Elektrische maschine |
| US7215056B2 (en) | 2002-12-20 | 2007-05-08 | Siemens Aktiengesellschaft | Electrical machine |
| ITBO20090262A1 (it) * | 2009-04-29 | 2010-10-30 | Magneti Marelli Spa | Macchina elettrica rotante |
| JP2010279119A (ja) * | 2009-05-27 | 2010-12-09 | Railway Technical Res Inst | かご形誘導機 |
| JP2015527043A (ja) * | 2012-08-24 | 2015-09-10 | キャタピラー インコーポレイテッドCaterpillar Incorporated | 回転電気機械のコイル及び固定子アセンブリ |
| US10128706B2 (en) | 2012-08-24 | 2018-11-13 | Caterpillar Inc. | Coil with twisted wires and stator assembly of a rotary electric machine |
| JP2014107940A (ja) * | 2012-11-27 | 2014-06-09 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | かご形誘導電動機 |
| CN103840583A (zh) * | 2012-11-27 | 2014-06-04 | 住友重机械工业株式会社 | 笼型感应电动机 |
| JP2016528872A (ja) * | 2013-09-09 | 2016-09-15 | カッツフォース インコーポレイテッドCutsforth,Inc. | 発電電動機械のシャフト接地装置用接地ロープ |
| US10734871B2 (en) | 2013-09-09 | 2020-08-04 | Cutsforth, Inc. | Grounding rope for a shaft grounding apparatus of a dynamo-electric machine |
| JP2017184394A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 回転電機用ステータ |
| WO2018220677A1 (ja) * | 2017-05-29 | 2018-12-06 | 三菱電機株式会社 | 回転電機の回転子及び回転電機 |
| JPWO2018220677A1 (ja) * | 2017-05-29 | 2019-11-07 | 三菱電機株式会社 | 回転電機の回転子及び回転電機 |
| WO2019043812A1 (ja) * | 2017-08-30 | 2019-03-07 | 三菱電機株式会社 | 回転子及び回転子を備えた回転電機 |
| JPWO2019043812A1 (ja) * | 2017-08-30 | 2019-11-07 | 三菱電機株式会社 | 回転子及び回転子を備えた回転電機 |
| EP3644481A1 (de) * | 2018-10-23 | 2020-04-29 | Wieland-Werke AG | Kurzschlussläufer |
| US11108309B2 (en) | 2018-10-23 | 2021-08-31 | Wieland-Werke Ag | Squirrel cage rotor |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR101120352B1 (ko) | 미니 캡을 갖는 기계-전기 변환기 고정자 코어 | |
| US6492757B2 (en) | Stator arrangement of rotary electric machine for vehicle | |
| US8164229B2 (en) | Armature for rotating electrical machine and manufacturing method thereof | |
| US6770999B2 (en) | Stator of vehicle ac generator | |
| US6604272B1 (en) | Method of manufacturing a vehicle AC generator | |
| US7034429B2 (en) | Stator for vehicular rotary electric machine and a manufacturing method thereof | |
| US4617725A (en) | Method of making multiple-element strap winding for rotor pole | |
| US5845389A (en) | Method of fabricating a wound core | |
| US8091206B2 (en) | Method of twisting coil wire to make coil assembly for use in electric rotary machine | |
| JP2002262497A (ja) | 回転電機及びその製造方法 | |
| KR102024972B1 (ko) | 고정자 | |
| JPH0614485A (ja) | チューブスタック構造体およびローベル・バー | |
| US20070145854A1 (en) | Motor | |
| JPH089606A (ja) | 誘導電動機の回転子及びその製造方法 | |
| JP5039598B2 (ja) | 回転電機の製造方法 | |
| JP6021772B2 (ja) | 回転電機 | |
| US8272119B2 (en) | Method of forming coil assembly for stator | |
| JP3419755B2 (ja) | 車両用交流発電機の固定子の製造方法 | |
| CN216959454U (zh) | 一种电机定子及电机 | |
| CN113937932B (zh) | 一种定子铁芯绕组结构及其绕线方法 | |
| CN213637234U (zh) | 一种电机定子及电机 | |
| CN216851441U (zh) | 定子、电机和压缩机 | |
| CN112260426B (zh) | 一种电机定子及电机 | |
| JP2001339891A (ja) | 車両用回転電機の固定子およびその製造方法 | |
| WO2022097062A1 (en) | Electric machine and method for manufacture |