JPH08961B2 - 加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法 - Google Patents
加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法Info
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- JPH08961B2 JPH08961B2 JP60001177A JP117785A JPH08961B2 JP H08961 B2 JPH08961 B2 JP H08961B2 JP 60001177 A JP60001177 A JP 60001177A JP 117785 A JP117785 A JP 117785A JP H08961 B2 JPH08961 B2 JP H08961B2
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法に係
り、特に、材料の塑性異方性に関して極めて好ましい性
状を備えていて、加圧水型原子炉用として優れた性能を
発揮するZr基合金製核燃料被覆管を安定・確実に製造す
る方法に関するものである。
り、特に、材料の塑性異方性に関して極めて好ましい性
状を備えていて、加圧水型原子炉用として優れた性能を
発揮するZr基合金製核燃料被覆管を安定・確実に製造す
る方法に関するものである。
〈従来技術並びにその問題点〉 現在、商業炉として稼動している軽水型原子炉は、更
に沸騰水型と加圧水型とに大別されるが、このうちの加
圧水型原子炉では、その炉心に第1図で示されるような
燃料要素が設置されてエネルギー源として使用されてい
る。
に沸騰水型と加圧水型とに大別されるが、このうちの加
圧水型原子炉では、その炉心に第1図で示されるような
燃料要素が設置されてエネルギー源として使用されてい
る。
上述のように、第1図は加圧水型原子炉に使用される
燃料要素の概略構成図であり、この燃料要素は、両端を
端栓1,2で密封される核燃料被覆管3内に二酸化ウラン
(UO2)ペレツト4が装填され、かつプレナムスプリン
グ5により二酸化ウランペレツト4を押圧固定して成る
もので、符号6で示されるものは、核燃料被覆管内上部
に設けられた核分裂生成ガス蓄積用のプレナムである。
燃料要素の概略構成図であり、この燃料要素は、両端を
端栓1,2で密封される核燃料被覆管3内に二酸化ウラン
(UO2)ペレツト4が装填され、かつプレナムスプリン
グ5により二酸化ウランペレツト4を押圧固定して成る
もので、符号6で示されるものは、核燃料被覆管内上部
に設けられた核分裂生成ガス蓄積用のプレナムである。
そして、当然のことながら、核燃料被覆管が破損して
放射性物質の漏洩を来たすことは原子炉の安全上あつて
はならないこととされているので、該核燃料被覆管に
は、熱中性子吸収が少なく、しかも優れた耐食性や高温
強度を有しているZr基合合(特に、「ジルカロイ−
4」)が普通に使用されており、その製造に当つては第
2図に示されるような一連の加工工程が採用されてい
る。
放射性物質の漏洩を来たすことは原子炉の安全上あつて
はならないこととされているので、該核燃料被覆管に
は、熱中性子吸収が少なく、しかも優れた耐食性や高温
強度を有しているZr基合合(特に、「ジルカロイ−
4」)が普通に使用されており、その製造に当つては第
2図に示されるような一連の加工工程が採用されてい
る。
ところで、加圧水型原子炉の核燃料被覆管に想定され
る破損の原因としては、UO2ペレツトからの大きな歪
と、高速中性子の照射による延性の低下があげられる。
つまり、UO2ペレツトの外周部と中心部との熱膨張差に
よりこの方向の割れが該ペレツトに生じると、この割れ
に面した被覆管の部分に歪が集中することとなるが、こ
れが高速中性子によつて低下せしめられた被覆管材料の
延性限界を越えてしまうほどに高いと核燃料被覆管の割
れを引き起こしてしまうのである。
る破損の原因としては、UO2ペレツトからの大きな歪
と、高速中性子の照射による延性の低下があげられる。
つまり、UO2ペレツトの外周部と中心部との熱膨張差に
よりこの方向の割れが該ペレツトに生じると、この割れ
に面した被覆管の部分に歪が集中することとなるが、こ
れが高速中性子によつて低下せしめられた被覆管材料の
延性限界を越えてしまうほどに高いと核燃料被覆管の割
れを引き起こしてしまうのである。
このようなことから、加圧水型原子炉用核燃料被覆管
材料では、上記「割れ」に対する十分な特性が殊更に重
要視されてきた。
材料では、上記「割れ」に対する十分な特性が殊更に重
要視されてきた。
しかし、核燃料被覆管材料として使用されているZr基
合金はその98%程度以上がZr成分であり、従つて該Zrの
稠密六方晶の結晶構造に起因する強い異方性が被覆管の
性質にそのまま現われるので「割れ」等を防止すると言
う観点からは上記材料は非常に厄介な代物だつたのであ
る。
合金はその98%程度以上がZr成分であり、従つて該Zrの
稠密六方晶の結晶構造に起因する強い異方性が被覆管の
性質にそのまま現われるので「割れ」等を防止すると言
う観点からは上記材料は非常に厄介な代物だつたのであ
る。
そこで、最近、加圧水型原子炉用Zr基合金製被覆管の
製造に際し、異方性の指標として“塑性異方性係数(C.
S.R.:収縮歪比)の観念が導入され、この「C.S.R.」を
調整することによつて適正な製品を確保しようとの試み
がなされるようになつた。この「C.S.R.」とは、管軸方
向での4〜5%の常温引張り試験時における円周方向と
半径方向の歪の比、即ち、式 で表わされるものである。
製造に際し、異方性の指標として“塑性異方性係数(C.
S.R.:収縮歪比)の観念が導入され、この「C.S.R.」を
調整することによつて適正な製品を確保しようとの試み
がなされるようになつた。この「C.S.R.」とは、管軸方
向での4〜5%の常温引張り試験時における円周方向と
半径方向の歪の比、即ち、式 で表わされるものである。
この「C.S.R」とZr基合金(ジルカロイ−4)製核燃
料被覆管の諸性質については種々の研究がなされ、 『「C.S.R.」の大きい場合には肉厚減少による変形が
起り難く、このような管は径方向の変形を拘束しない通
常の引張り試験では“径収縮”或いは“長さ収縮”が起
つて大きい変形能を示すが、多軸応力下での変形能は小
さいこと、即ち、上記加圧水型原子炉内でのUO2ペレツ
トとその被覆管との関係を模擬した長さ方向拘束内圧バ
ースト試験のような多軸応力下の変形試験では変形能が
小さく表われて実用上問題である』 ことが明らかとなつている。
料被覆管の諸性質については種々の研究がなされ、 『「C.S.R.」の大きい場合には肉厚減少による変形が
起り難く、このような管は径方向の変形を拘束しない通
常の引張り試験では“径収縮”或いは“長さ収縮”が起
つて大きい変形能を示すが、多軸応力下での変形能は小
さいこと、即ち、上記加圧水型原子炉内でのUO2ペレツ
トとその被覆管との関係を模擬した長さ方向拘束内圧バ
ースト試験のような多軸応力下の変形試験では変形能が
小さく表われて実用上問題である』 ことが明らかとなつている。
また、このほかにも、「C.S.R.」と照射成長(応力の
かかつていない状態下で高速中性子照射によつて起きる
変形)、クリープ特性、又は応力腐食割れ等の材料特性
との関係についても研究がなされ、 『「C.S.R.」が大き過ぎる場合には、照射成長によつ
て被覆管が長手方向に伸び変形を起すこととなり、一
方、「C.S.R.」が小さ過ぎる場合にはクリープ特性や耐
応力腐食割れに悪影響が及ぶこととなる』 との知見も得られている。
かかつていない状態下で高速中性子照射によつて起きる
変形)、クリープ特性、又は応力腐食割れ等の材料特性
との関係についても研究がなされ、 『「C.S.R.」が大き過ぎる場合には、照射成長によつ
て被覆管が長手方向に伸び変形を起すこととなり、一
方、「C.S.R.」が小さ過ぎる場合にはクリープ特性や耐
応力腐食割れに悪影響が及ぶこととなる』 との知見も得られている。
そして、これらの知見事項の総合検討によつて 1≦C.S.R.≦2 が「C.S.R.」の最適範囲であるとの結論が得られたこと
より、Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被覆管の製
造にあたつては、その異方性が上記適正範囲内に入るよ
うに制御する努力が払われてきた。
より、Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被覆管の製
造にあたつては、その異方性が上記適正範囲内に入るよ
うに制御する努力が払われてきた。
一方、これまでの研究では、この異方性はZr基合金製
核燃料被覆管製造工程中の仕上げ圧延条件に大きく影響
され、特に で表わされる加工パラメータ〔QE値〕によつて決定され
ると言われていた。
核燃料被覆管製造工程中の仕上げ圧延条件に大きく影響
され、特に で表わされる加工パラメータ〔QE値〕によつて決定され
ると言われていた。
従つて、これまで、Zr基合金製核燃料被覆管の異方性
の制御は〔QE値〕の調整を図ることのみに重点が置かれ
て実施されてきたのである。そして、それも〔QE値〕と
異方性の関係についての定量的な把握に基づくものでは
なく、単なる経験的な事実に基づいての〔QE値〕設定が
なされていたに過ぎないのが現状であつた。
の制御は〔QE値〕の調整を図ることのみに重点が置かれ
て実施されてきたのである。そして、それも〔QE値〕と
異方性の関係についての定量的な把握に基づくものでは
なく、単なる経験的な事実に基づいての〔QE値〕設定が
なされていたに過ぎないのが現状であつた。
ところが、様々な観点に立つてなされた加圧水型原子
炉の核燃料被覆管に関する本発明者等の研究結果は、仕
上げ圧延条件によつて異方性が決まることを確認はした
が、他方で、Zr基合金製核燃料被覆管の「C.S.R.」は、
仕上げ圧延加工時の「QE値」を制御するだけでは最適範
囲に調整することができず、仕上げ圧延の際の加工度を
も考慮する必要のあることを明らかにしたのである。現
に、Zr基合金製核燃料被覆管の実生産工程において、仕
上げ圧延の「QE値」を同程度に設定したとしても、その
加工度が変われば「C.S.R.」も変化すると言う思わぬ事
態が発生し、製造上大きな問題となることがあつた。
炉の核燃料被覆管に関する本発明者等の研究結果は、仕
上げ圧延条件によつて異方性が決まることを確認はした
が、他方で、Zr基合金製核燃料被覆管の「C.S.R.」は、
仕上げ圧延加工時の「QE値」を制御するだけでは最適範
囲に調整することができず、仕上げ圧延の際の加工度を
も考慮する必要のあることを明らかにしたのである。現
に、Zr基合金製核燃料被覆管の実生産工程において、仕
上げ圧延の「QE値」を同程度に設定したとしても、その
加工度が変われば「C.S.R.」も変化すると言う思わぬ事
態が発生し、製造上大きな問題となることがあつた。
〈問題点を解決するための手段〉 そこで本発明者等は、上述のような研究結果を踏えた
上で、従来品に懸念される前記問題点が払拭された核燃
料被覆管を実現すべく、特に加工スケジユールと製品被
覆管の異方性との相関関係の解明を目指して更に研究を
重ねたところ、次の(a)〜(f)に示す如き事項が確
認されたのである。
上で、従来品に懸念される前記問題点が払拭された核燃
料被覆管を実現すべく、特に加工スケジユールと製品被
覆管の異方性との相関関係の解明を目指して更に研究を
重ねたところ、次の(a)〜(f)に示す如き事項が確
認されたのである。
なお、加工スケジユールと異方性との関連性調査に
は、まず第3図で示すような種々の加工スケジユール
(押出し素管から種々の外径及び肉厚の途中管を製造
し、次いで仕上げ冷間圧延を実施)でZr基合金(ジルカ
ロイ−4)管を製造し、これに応力除去焼鈍を施したも
のについて、各圧延条件が異方性にどのような影響を及
ぼしたかを調べると言う方法を主として採用した。そし
て、このときの冷間圧延加工のパラメータとしては、
〔QE値〕並びに式 で定義される加工度(Rd)を採用し、Zr基合金管の異方
性の指標としては「C.S.R.」を用いた。
は、まず第3図で示すような種々の加工スケジユール
(押出し素管から種々の外径及び肉厚の途中管を製造
し、次いで仕上げ冷間圧延を実施)でZr基合金(ジルカ
ロイ−4)管を製造し、これに応力除去焼鈍を施したも
のについて、各圧延条件が異方性にどのような影響を及
ぼしたかを調べると言う方法を主として採用した。そし
て、このときの冷間圧延加工のパラメータとしては、
〔QE値〕並びに式 で定義される加工度(Rd)を採用し、Zr基合金管の異方
性の指標としては「C.S.R.」を用いた。
確認事項 (a)以前からの報告通り、Zr基合金製核燃料被覆管製
品の異方性は、加工工程中の途中管の異方性には何ら左
右されることなく、仕上げ圧延の条件のみによつて影響
を受けるものであること。
品の異方性は、加工工程中の途中管の異方性には何ら左
右されることなく、仕上げ圧延の条件のみによつて影響
を受けるものであること。
第4図は、2種の圧延スケジユールを持つ最終管につ
いて、圧延スケジユールと〔C.S.R.〕の値を比較したも
のであるが、第4図からも、途中工程が異なるために20
φの時点では異方性に差がある2種の母管であつても、
仕上げ圧延条件を同じにすると、仕上げ管の異方性には
差がなくなることが明らかである。
いて、圧延スケジユールと〔C.S.R.〕の値を比較したも
のであるが、第4図からも、途中工程が異なるために20
φの時点では異方性に差がある2種の母管であつても、
仕上げ圧延条件を同じにすると、仕上げ管の異方性には
差がなくなることが明らかである。
(b)「QE値」は、確かにZr基合金製核燃料被覆管の異
方性に大きな影響を及ぼす要素であり、その増加は「C.
S.R.」の値を増加することにつながるものであるが、両
者間には、特に第5図で示されるような関係が存在して
いること。
方性に大きな影響を及ぼす要素であり、その増加は「C.
S.R.」の値を増加することにつながるものであるが、両
者間には、特に第5図で示されるような関係が存在して
いること。
第5図は、仕上げ圧延加工度が70%程度のZr基合金
(ジルカロイ−4)製核燃料被覆管について、仕上げ圧
延時の「QE値」と仕上げ管の「C.R.S.」との関係を示す
グラフであるが、第5図からも、「QE値」が増加するに
つれて「C.R.S.」の値も増加することが明らかである。
そして、これらの関係より、先に述べたような 1≦C.S.R.≦2 の条件を満たし得る「QE値」は、加工度の影響を加味し
たとしても〔1.5〜3.5〕に抑えておく必要のあることが
わかる。
(ジルカロイ−4)製核燃料被覆管について、仕上げ圧
延時の「QE値」と仕上げ管の「C.R.S.」との関係を示す
グラフであるが、第5図からも、「QE値」が増加するに
つれて「C.R.S.」の値も増加することが明らかである。
そして、これらの関係より、先に述べたような 1≦C.S.R.≦2 の条件を満たし得る「QE値」は、加工度の影響を加味し
たとしても〔1.5〜3.5〕に抑えておく必要のあることが
わかる。
(c)Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被覆管の異
方性には明瞭な加工度依存性があり、例えば仕上げ圧延
の加工度と「C.S.R.」との関係を示す第6図からも明ら
かなように、仕上げ加工度の増加は「C.S.R.」に大きく
影響してその値を大幅に減少する。従つて、Zr基合金製
核燃料被覆管の「C.S.R.」を制御する場合には、「Q
E値」だけの考慮では極めて不十分であり、「QE値」と
「仕上げ圧延加工度」の両方を共に調整する必要がある
こと。
方性には明瞭な加工度依存性があり、例えば仕上げ圧延
の加工度と「C.S.R.」との関係を示す第6図からも明ら
かなように、仕上げ加工度の増加は「C.S.R.」に大きく
影響してその値を大幅に減少する。従つて、Zr基合金製
核燃料被覆管の「C.S.R.」を制御する場合には、「Q
E値」だけの考慮では極めて不十分であり、「QE値」と
「仕上げ圧延加工度」の両方を共に調整する必要がある
こと。
(d)更に、Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被覆
管の「仕上げ加工度〔Rd〕(%)」,「QE値」」及び
「C.S.R.」との間には、 C.S.R.=5.3−4.8×10-2・Rd+0.16・lnQEなる関係式
が成立すること。
管の「仕上げ加工度〔Rd〕(%)」,「QE値」」及び
「C.S.R.」との間には、 C.S.R.=5.3−4.8×10-2・Rd+0.16・lnQEなる関係式
が成立すること。
従つて、この式が与えられれば、好適な異方性(1≦
C.S.R.≦2)を得るための「仕上げ加工度」と「QE値」
の適正値が定まることとなる。
C.S.R.≦2)を得るための「仕上げ加工度」と「QE値」
の適正値が定まることとなる。
特に「C.S.R」の上限値に注目すれば、好適異方性を備
えた被覆管を製造するには、 と適正加工度が限定される。
えた被覆管を製造するには、 と適正加工度が限定される。
(e)Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被覆管の信
頼性には、前述したような材料の異方性が大きな影響を
与えるばかりでなく、その機械的性質も重要な要素とな
つているが、必要とされる高温引き張り伸び率:15%程
度以上を確保するためには、仕上げ圧延の加工度を90%
以下に設定する必要があること。
頼性には、前述したような材料の異方性が大きな影響を
与えるばかりでなく、その機械的性質も重要な要素とな
つているが、必要とされる高温引き張り伸び率:15%程
度以上を確保するためには、仕上げ圧延の加工度を90%
以下に設定する必要があること。
第7図は、Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被覆
管の仕上げ加工度と400℃高温引張り伸びとの関係を示
したグラフであるが、第7図からも、仕上げ加工度を90
%以下に設定すれば15%以上の高温引張り伸び率を十分
に達成できることが明らかである。
管の仕上げ加工度と400℃高温引張り伸びとの関係を示
したグラフであるが、第7図からも、仕上げ加工度を90
%以下に設定すれば15%以上の高温引張り伸び率を十分
に達成できることが明らかである。
(e)従つて、Zr基合金(ジルカロイ−4)製核燃料被
覆管の製造に当つて、その仕上げ圧延の加工スケジユー
ルを第8図におけるハツチング部内の条件に設定すれ
ば、実用上最適な異方性を備えた製品が得られること。
覆管の製造に当つて、その仕上げ圧延の加工スケジユー
ルを第8図におけるハツチング部内の条件に設定すれ
ば、実用上最適な異方性を備えた製品が得られること。
(f)また、燃料被覆管にあつては、材料の「異方性」
や「高温引張り伸び」のほか、常温における「引張り強
さ」や「耐力」、並びに「伸び」も信頼性の重要な要素
となつているが、仕上げ圧延後の最終焼鈍を、焼鈍温
度:430〜500℃の応力除去焼鈍とすれば、材料の異方性
に影響することなく、必要とされる13%以上の伸び、75
Kgf/mm2以上の引張り強さ、及び55Kgf/mm2以上の耐力が
確保されること。
や「高温引張り伸び」のほか、常温における「引張り強
さ」や「耐力」、並びに「伸び」も信頼性の重要な要素
となつているが、仕上げ圧延後の最終焼鈍を、焼鈍温
度:430〜500℃の応力除去焼鈍とすれば、材料の異方性
に影響することなく、必要とされる13%以上の伸び、75
Kgf/mm2以上の引張り強さ、及び55Kgf/mm2以上の耐力が
確保されること。
この発明は、上記知見に基づいてなされたもので、 「ジルカロイ−4」として知られるところの、 Sn:1.20〜1.70%(以下、成分割合を表す%は重量%と
する)、 Fe:0.18〜0.24%、 Cr:0.07〜0.13% を含有するとともに、〔Fe(%)〜Cr(%)〕の値が0.
28〜0.37の範囲内で、かつ、 残部:Zr及び不可避不純物 から成る成分組成の加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料
被覆管の製造方法であって、仕上げ冷間圧延加工を 加工パラメータ〔QE値〕:1.5〜3.5, 加工度〔Rd〕: で実施するとともに、これに続く焼鈍を、焼鈍温度:430
〜500℃の応力除去焼鈍とすることにより、信頼性の極
めて高い核燃料被覆管、特に材料特性の異方性に関して
極めて好ましい加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆
管を安定・確実に製造する点、に特徴を有するものであ
る。
する)、 Fe:0.18〜0.24%、 Cr:0.07〜0.13% を含有するとともに、〔Fe(%)〜Cr(%)〕の値が0.
28〜0.37の範囲内で、かつ、 残部:Zr及び不可避不純物 から成る成分組成の加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料
被覆管の製造方法であって、仕上げ冷間圧延加工を 加工パラメータ〔QE値〕:1.5〜3.5, 加工度〔Rd〕: で実施するとともに、これに続く焼鈍を、焼鈍温度:430
〜500℃の応力除去焼鈍とすることにより、信頼性の極
めて高い核燃料被覆管、特に材料特性の異方性に関して
極めて好ましい加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆
管を安定・確実に製造する点、に特徴を有するものであ
る。
なお、この発明の核燃料被覆管の製造方法において仕
上げ冷間圧延加工の〔QE値〕を1.5〜3.5と限定したの
は、前述の第3図からも明らかであるが、〔QE値〕が1.
5未満であつても、また3.5を越えても〔C.S.R.〕が適正
な値(1〜2)とならず、いずれにしても被覆管の信頼
性が不十分となるからである。
上げ冷間圧延加工の〔QE値〕を1.5〜3.5と限定したの
は、前述の第3図からも明らかであるが、〔QE値〕が1.
5未満であつても、また3.5を越えても〔C.S.R.〕が適正
な値(1〜2)とならず、いずれにしても被覆管の信頼
性が不十分となるからである。
そして、仕上げ冷間圧延加工における加工度〔Rd〕が 未満であつても〔C.S.R.〕の値が2を越えてしまつて適
正範囲外となり、一方、前記加工度が90%を越えると要
求される高温引張り伸び率:15%以上を確保できなくな
ることから、仕上げ冷間圧延加工の加工度〔Rd〕を と定めた。
正範囲外となり、一方、前記加工度が90%を越えると要
求される高温引張り伸び率:15%以上を確保できなくな
ることから、仕上げ冷間圧延加工の加工度〔Rd〕を と定めた。
更に、本発明のZr基合金製核燃料被覆管の製造方法に
おいては、必要な強度を確保しつつ常温における「伸
び」を十分に回復させて被覆管の信頼性を一層向上させ
るため、430〜500℃の焼鈍温度で応力除去焼鈍を施すこ
とは極めて重要なことである。そして、この焼鈍温度が
430℃未満では必要とされる常温伸び:13%以上が達成で
きず、一方500℃を越える温度で焼鈍すると、要求され
る強張り強さ:75Kgf/mm2以上及び耐力:55Kgf/mm2を確保
できなくなることから、焼鈍温度を430〜500℃と定め
た。
おいては、必要な強度を確保しつつ常温における「伸
び」を十分に回復させて被覆管の信頼性を一層向上させ
るため、430〜500℃の焼鈍温度で応力除去焼鈍を施すこ
とは極めて重要なことである。そして、この焼鈍温度が
430℃未満では必要とされる常温伸び:13%以上が達成で
きず、一方500℃を越える温度で焼鈍すると、要求され
る強張り強さ:75Kgf/mm2以上及び耐力:55Kgf/mm2を確保
できなくなることから、焼鈍温度を430〜500℃と定め
た。
このことは、第9図で示したところの、Zr基合金(ジ
ルカロイ−4)製核燃料被覆管について調査した焼鈍軟
化曲線からも明らかである。
ルカロイ−4)製核燃料被覆管について調査した焼鈍軟
化曲線からも明らかである。
次に、この発明を実施例により具体的に説明する。
〈実施例〉 まず、第1表に示される化学成分組成のZr基合金製熱
間押出し素管を準備した。
間押出し素管を準備した。
次いで、常法通り、これに冷間圧延及び歪取り焼鈍を
繰り返して、第2表に示される寸法の母管を製造した。
繰り返して、第2表に示される寸法の母管を製造した。
続いて、同じく第2表に示される条件の仕上げ冷間圧
延と最終焼鈍を実施して、Zr基合金製核燃料被覆管製品
を得た。
延と最終焼鈍を実施して、Zr基合金製核燃料被覆管製品
を得た。
これらの製品について、その異方性並びに軸方向にお
ける機械的性質を調査し、その結果を同じく第2表に示
した。
ける機械的性質を調査し、その結果を同じく第2表に示
した。
第2表に示される結果からも、仕上げ冷間圧延の条件
が第8図のハツチングで示した適正加工スケジユールに
適合し、かつ430〜500℃の焼鈍温度で応力除去焼鈍を施
すと言う本発明方法によれば、良好な「C.S.R.」や「伸
び」等を備えた信頼性の高いZr基合金製核燃料被覆管が
得られるのに対して、本発明の製造条件を満たしていな
い比較法によると、例えば「C.S.R.」の値が2を越えて
しまうなど、得られる製品の信頼性に難点のあることが
明白である。
が第8図のハツチングで示した適正加工スケジユールに
適合し、かつ430〜500℃の焼鈍温度で応力除去焼鈍を施
すと言う本発明方法によれば、良好な「C.S.R.」や「伸
び」等を備えた信頼性の高いZr基合金製核燃料被覆管が
得られるのに対して、本発明の製造条件を満たしていな
い比較法によると、例えば「C.S.R.」の値が2を越えて
しまうなど、得られる製品の信頼性に難点のあることが
明白である。
〈総括的な効果〉 以上に説明した通り、この発明によれば、材料特性の
異方性や機械的性質が極めて優れたZr基合金製核燃料被
覆管を安定・確実に製造することができ、核燃料被覆管
の信頼性向上、ひいては原子炉の安全性を一層確実なも
のとなし得るなど、産業上極めて優れた効果がもたらさ
れるのである。
異方性や機械的性質が極めて優れたZr基合金製核燃料被
覆管を安定・確実に製造することができ、核燃料被覆管
の信頼性向上、ひいては原子炉の安全性を一層確実なも
のとなし得るなど、産業上極めて優れた効果がもたらさ
れるのである。
第1図は、加圧水型原子炉用燃料要素の概略構成図、 第2図は、Zr基合金製核燃料被覆管の製造工程図、 第3図は、Zr基合金製核燃料被覆管製造試験における加
工テストスケジユールを示す説明図、 第4図は、Zr基合金製核燃料被覆管製造試験における2
種の加工スケジユールと製品の「C.S.R.」を示す説明
図、 第5図は、Zr基合金製核燃料被覆管における「QE値」と
「C.S.R.」との関係を示すグラフ、 第6図は、Zr基合金製核燃料被覆管における「加工度
(Rd)」と「C.S.R.」との関係を示すグラフ、 第7図は、Zr基合金製核燃料被覆管における「加工度
(Rd)」と「400℃高温引張り伸び」との関係を示すグ
ラフ、 第8図は、Zr基合金製核燃料被覆管の適正加工スケジユ
ールを示すグラフ、 第9図は、仕上げ冷間圧延後のZr基合金製核燃料被覆管
の焼鈍軟化曲線である。 図面において、 1,2……端栓、3……核燃料被覆管、4……UO2ペレツ
ト、5……プレナムスプリング、6……プレナム。
工テストスケジユールを示す説明図、 第4図は、Zr基合金製核燃料被覆管製造試験における2
種の加工スケジユールと製品の「C.S.R.」を示す説明
図、 第5図は、Zr基合金製核燃料被覆管における「QE値」と
「C.S.R.」との関係を示すグラフ、 第6図は、Zr基合金製核燃料被覆管における「加工度
(Rd)」と「C.S.R.」との関係を示すグラフ、 第7図は、Zr基合金製核燃料被覆管における「加工度
(Rd)」と「400℃高温引張り伸び」との関係を示すグ
ラフ、 第8図は、Zr基合金製核燃料被覆管の適正加工スケジユ
ールを示すグラフ、 第9図は、仕上げ冷間圧延後のZr基合金製核燃料被覆管
の焼鈍軟化曲線である。 図面において、 1,2……端栓、3……核燃料被覆管、4……UO2ペレツ
ト、5……プレナムスプリング、6……プレナム。
Claims (1)
- 【請求項1】下記成分組成を有する加圧水型原子炉用Zr
基合金製核燃料被覆管の製造方法であって、仕上げ冷間
延加工を 加工パラメータ〔QE値〕:1.5〜3.5, 加工度〔Rd〕: で実施するとともに、これに続く焼鈍を、焼鈍温度:430
〜500℃の応力除去焼鈍とすることを特徴とする加圧水
型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法。 記 重量割合で、 Sn:1.20〜1.70%,Fe:0.18〜0.24%,Cr:0.07〜0.13% を含有するとともに、〔Fe(%)+Cr(%)〕の値が0.
28〜0.37の範囲内で、かつ、 残部:Zr及び不可避不純物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60001177A JPH08961B2 (ja) | 1985-01-08 | 1985-01-08 | 加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60001177A JPH08961B2 (ja) | 1985-01-08 | 1985-01-08 | 加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61179860A JPS61179860A (ja) | 1986-08-12 |
| JPH08961B2 true JPH08961B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=11494157
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60001177A Expired - Lifetime JPH08961B2 (ja) | 1985-01-08 | 1985-01-08 | 加圧水型原子炉用Zr基合金製核燃料被覆管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08961B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2521328B2 (ja) * | 1988-06-20 | 1996-08-07 | 三菱重工業株式会社 | ジルコニウム基合金製原子燃料被覆管 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6049539B2 (ja) * | 1981-09-30 | 1985-11-02 | 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 | 搬送装置 |
-
1985
- 1985-01-08 JP JP60001177A patent/JPH08961B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61179860A (ja) | 1986-08-12 |
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