JPH0896729A - 蛍光体及びその製造方法並びに陰極線管 - Google Patents

蛍光体及びその製造方法並びに陰極線管

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JPH0896729A
JPH0896729A JP23277994A JP23277994A JPH0896729A JP H0896729 A JPH0896729 A JP H0896729A JP 23277994 A JP23277994 A JP 23277994A JP 23277994 A JP23277994 A JP 23277994A JP H0896729 A JPH0896729 A JP H0896729A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子線照射による蛍光膜中での蓄熱で引き起
こされる発光効率低下,いわゆる温度消光を抑制した蛍
光体を得て、陰極線管の高輝度化を図る。 【構成】 硫化亜鉛ZnSを母体結晶に持つCu付活緑
色あるいはAg付活青色蛍光体を得るために、純度9
9.99%以上の原料を用いて発光センタの均一拡散を
行い、さらに粒子表面にSiO2を40〜240ppm
コーティングを行った。 【効果】 電子線照射密度が1μA/cm2以上である
ような条件において、室温(300K)を基準にして4
00Kの発光効率が9割確保した蛍光体材料ZnS:C
u,Al及びZnS:Ag,Alが得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発光特性に優れた蛍光体
及びその製造方法に係り、この蛍光体を用いて発光スク
リーンを形成したデバイス,特に陰極線管に好適であ
る。
【0002】
【従来の技術】硫化亜鉛ZnSを母体結晶とする蛍光体
はかなり古くから知られており、現在の直視型陰極線管
には、緑色及び青色蛍光体として使用されている。緑色
発光の材料はZnS:Cu,AlもしくはZnS:C
u,Au,Alが、一方青色成分の蛍光体にはZnS:
Ag,Clが用いられている。赤色蛍光体であるユーロ
ピウム付活酸硫化イットリウムY22S:Euのよう
に、希土類イオンを発光センタとした緑あるいは青色材
料の検討も数多くなされてはいるが、いずれの場合も実
際の使用条件で上記現用蛍光体を代替しうる高性能材料
はこれまでのところ見つかっていない。硫化亜鉛系蛍光
体に関しては、例えば蛍光体ハンドブック(蛍光体同学
会編,オーム社出版)に詳細に記載されているように、
その製法にも様々な改良がなされている(合成に関して
は、p.166〜180,カラーTV用蛍光体としての
記述は、p.254〜261)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、現時点
においても硫化亜鉛系蛍光体の優位性により、ブラウン
管,特に直視型のものでは量産製品に用いられている。
ところが、励起電流密度が次第に増加している傾向の中
で、発光強度が励起密度に応じて増大しなくなる,いわ
ゆる輝度飽和の問題が顕在化している。また、励起密度
の増大は蛍光膜に蓄熱させる状態を加速するため、温度
上昇に伴う蛍光体の輝度低下,いわゆる温度消光も顕著
であり、画像全体の品質低下に大きく影響することにな
る。
【0004】本発明の目的は、温度消光の小さい蛍光体
を作製し、これを用いて陰極線管の高輝度化を実現する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記のいず
れかの項に記載された蛍光体,蛍光体の製造方法あるい
はそうして得られた蛍光体を用いた陰極線管により達成
される。
【0006】(1)発光センタCu濃度が100〜30
0ppmであり、個々の粒子表面にSiO2を40〜2
40ppmコーティングしたZnS:Cu系蛍光体で、
電子線照射密度が1μA/cm2以上であるような条件
において、室温(300K)の発光強度に対する400
Kでの数値が90%以上を示す蛍光体。
【0007】(2)発光センタAg濃度が100〜10
00ppmであり、個々の粒子表面にSiO2を40〜
240ppmコーティングしたZnS:Ag系蛍光体
で、電子線照射密度が1μA/cm2以上であるような
条件において、室温(300K)の発光強度に対する4
00Kでの数値が90%以上を示す蛍光体。
【0008】(3)焼結助剤,いわゆるフラックスを一
切使用しないで、発光センタを純度99.99%以上の
硝酸塩水溶液で添加し、湿式にて母体である硫化亜鉛Z
nSと混合を行い、硫化水素H2S気流中,1050℃
において発光センタの拡散反応を行う硫化亜鉛ZnS系
蛍光体の製造方法。
【0009】(4)上記(1)又は(2)の蛍光体を用
いた陰極線管。
【0010】
【作用】温度上昇による蛍光体の発光効率低下(温度消
光)は、発光として消費されるべきエネルギーが格子振
動などにより無輻射的に消費される現象として説明され
ている。この格子振動は蛍光体結晶母体に固有の性質で
決定されるので、温度消光の程度は一般に母体の種類で
分別される。しかし、蛍光体結晶中の発光センタ濃度及
びその拡散状態などにも温度消光は深く関与しているの
で、蛍光体合成の際に発光センタドーピングを制御する
ことが重要である。通常、蛍光体を高温で合成する際に
は、融剤またはフラックスと呼ばれる合成温度付近で液
相になる焼結助剤を添加する場合が多いが、この融剤に
起因する不純物が蛍光体結晶中に混入する可能性があ
る。この不純物が発光特性に及ぼす影響は大きいので、
不純物の混入を避けて発光センタの拡散を行なうことが
肝要である。さらに、発光センタの格子中への置換状態
も重要で、格子中の所定場所を置換せずに格子間に導入
された場合には、発光特性を劣化させる原因となってし
まう。本発明の硫化亜鉛ZnS系蛍光体の場合、発光セ
ンタ(Cu,Ag,Alなど)はZn位置を置換してい
る。また、硫黄Sは結晶から脱離しやすいので化学的量
論組成からずれないような工夫が不可欠である。そこで
本発明では、純度99.99%以上の硫化水素H2Sを
反応管内に流量毎分100ccで流し、合成時のS脱離
を抑制するようにした。但し、硫黄雰囲気を形成する別
の形態,例えば硫黄粉末と炭素粉末とを蛍光体原料に混
合させる方法,あるいは二硫化炭素CS2を添加する方
法でも同様の効果が期待できる。また、発光センタを均
一に拡散させるために、母体原料ZnSへは水溶液で添
加し、さらにエタノールを用いた湿式による均一混合を
行った。
【0011】一方、蛍光膜にした場合、励起によって蓄
積された熱をまわりに放散させてやることが重要であ
る。直視型のブラウン管では蛍光体を塗布してあるドッ
トまたはストライプの周囲を黒鉛でできたブラックマト
リックスで囲まれている。このブラックマトリックスを
通じて熱が放散される場合もあるが、多くはフェースプ
レートガラスからと言われている。蛍光膜の充填性が向
上すれば、その熱伝導性もよくなるはずである。そこ
で、蛍光体粒子の凝集を抑制するために、個々の粒子表
面にSiO2をコーティングし、蛍光膜の高充填化を図
った。「図4」に、表面コート量を変えたときの蛍光膜
の充填密度及び表面温度の関係を示した。なお、横軸の
数値は標準的な条件で作製したものに対して、コーティ
ング試薬の投入量を変えて示した。この標準条件でのS
iO2コーティング量は40ppmであった。コーティ
ング試薬の投入量と粒子表面に付着したSiO2の分析
値はほぼ比例した。蛍光膜の励起条件は、加速電圧30
kV,照射電流0.2mA,照射面積10mm×10m
m)である。表面処理を行っていない試料では、蛍光体
の凝集が顕著で蛍光膜がザラザラしており、充填密度が
低くなってしまう。その結果、電子線照射によって発生
した熱が蛍光膜中に蓄積されやすく、表面温度を高くす
ることになる。一方表面コーティング量が多いと、蛍光
膜の充填密度が向上し、また表面温度上昇も抑制されて
いることがよく判る。なお、表面コーティング量が多く
なると、蛍光膜の輝度が低下するという欠点がある。こ
の「図4」から、充填密度を向上させるためには、表面
コーティング量として相対仕込み量1〜6,SiO2
度で40〜240ppmが望ましい。さらに、表面温度
の上昇を抑制するには、相対仕込み量2〜6,SiO2
濃度で80〜240ppmが望ましい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0013】実施例1発光センタCu及びAlの添加量
が非常に少ないので、それぞれ濃度0.1mol/lの
硝酸塩水溶液を調製して、高純度ZnS粉末に所定量を
添加した。この時用いた試薬は、全て純度99.99%
以上であった。均一ドープするために、エタノールを加
えて30分間ほど湿式混合を行い、140℃で乾燥させ
て原料粉末を得た。なお、不純物混入を回避するために
融剤を添加しない合成法を採った。この原料粉末を石英
製のボート型容器に入れて石英反応管内に設置し、10
50℃において硫化水素H2S気流中(流量;100c
c/分)で2時間の高温固相反応を行った。反応時間2
時間経過してから800℃までそのままの状態で放冷し
た後、Ar気流中(流量;500cc/分)で約1時間
自然放冷した。冷却後、得られた生成物を温水中で超音
波分散処理を行った。こうして得られた試料は、Zn
S:Cu,Al緑色蛍光体で、その粒径は6〜7μmの
粉体であり、X線回折により単結晶粉末であることが確
認された。また誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS,
Inductively Coupled Argon Plasma Mass Spectroscop
y)を用いて分析した結果、Cu濃度は200ppm,A
l濃度は100ppmであった。そして、ZnS:C
u,Al粉末50gを入れて撹拌している懸濁液100
0mlに粒径20nmのコロイダルシリカ0.5gを添
加して、粒子表面にSiO2コーティングを行った。ろ
別した後、約100℃にて乾燥した。個々の粒子表面に
コーティングしたSiO2の分析値は100ppmであ
った。こうして得られた試料はNiメッキした無酸素銅
製基板上に水ガラスを用いた凝集沈降により均一塗布
し、その発光特性を評価するテストピースとした。そし
て、冷却加熱機構の装備した電子線照射装置内にテスト
ピースをセットし、加速電圧30kV,電流0.006
mA,面積20×30mm2で電子線を照射して各試料
の発光強度比較を行った(照射面積当りの電流,いわゆ
る励起電流密度は1μA/cm2である)。なお試料温
度の測定は、テストピースと温度調節された試料台の間
に挟んだシートタイプK熱電対を用いた。また、蛍光膜
の発光強度測定にはエネルギー効率を採用した。これ
は、硫化亜鉛系蛍光体の場合、その発光色が温度に伴い
変化するので、色の違いによる発光強度への影響を除く
ためである。ここで、Cu濃度150ppmのZnS:
Cu,Al(市販品)を同様に基板に塗布し、比較例試
料とした。
【0014】「図1」をみると、比較例に比べて本発明
で得られた蛍光体の相対発光強度は、試料温度上昇に伴
う低下の度合いが小さいことがよく判る。特に、300
〜400Kの温度範囲における発光強度の低下が抑制さ
れている。試料温度300Kにおける発光強度に対する
400Kでの数値,I(400K)/I(300K)
は、比較例で0.89であったのに対し、本実施例で作
製した蛍光体では0.93であった。さらに500Kま
での効率低下を両者で比較すると、I(500K)/I
(300K)は比較例0.77に対し本実施例0.83
であった。
【0015】以上のように、本実施例で得られたZn
S:Cu,Al蛍光体は、試料温度が室温より100K
高い条件で約4%,200K高い条件では約8%ほど温
度消光が抑制されたものであることが明らかになった。
【0016】実施例2実施例1の銅原料の代わりに硝酸
銀AgNO3(純度;99.999%)を用い、他は実
施例1と同様の高純度試薬を用いて、青色発光蛍光体Z
nS:Ag,Alを合成した。合成及び表面コーティン
グなどの後処理条件は、前記実施例と全く同様である。
こうして得られた試料は、その粒径が約8μmの粉体で
あり、X線回折により単結晶粉末であることが確認され
た。またICP−MSにより見積られた分析値は、Ag
濃度600ppm,Al濃度200ppmであった。一
方、個々の粒子表面にコーティングしたSiO2の分析
値は110ppmであった。実施例1と同様にしてテス
トピースを作製し、前述の電子線照射条件で蛍光膜の発
光特性評価を行った。なお比較のために、市販品のZn
S:Ag,Al蛍光体(Ag濃度分析値;750pp
m,Al濃度分析値;280ppm)を同時評価した。
【0017】「図2」に示すように、本実施例で得られ
た蛍光体の温度上昇に伴う効率低下が比較例より少ない
ことがよく判る。実施例1と同様にI(400K)/I
(300K)で両者を比べてみると、比較例で0.86
であったのに対し、本実施例で作製した蛍光体の数値は
0.92であった。またI(500K)/I(300
K)では、比較例が0.48,本実施例が0.69と4
00Kで比較したとき以上にその差は大きくなった。
【0018】以上のように、本実施例で得られたZn
S:Ag,Alは、試料温度が室温より100K高い条
件で約7%,200K高い条件では約44%も温度消光
が抑制されたものであることが明らかになった。
【0019】実施例3実施例1及び2で得られた蛍光体
及び市販されている赤色蛍光体Y22S:Euを、14
インチブラウン管の蛍光膜に適用した。また、それぞれ
の比較例の蛍光体も別途ブラウン管を作製して同様に評
価した。ここで蛍光膜は、通常ブラウン管作製に用いら
れているスラリー法(ポリビニルアルコールと重クロム
酸ナトリウムによる)で、膜重量が約3.5mg/cm
2になるように形成した。作製したブラウン管断面の模
式図を「図3」に示した。蛍光膜3−1はフェースプレ
ート3−2上に形成されている。ここで、蛍光膜はブラ
ックマトリックス3−3の隙間に赤色,緑色及び青色蛍
光体が分別されて形成されている。ネック管3−4内の
電子銃3−5から発せられる電子線は、偏向ヨーク3−
6によって画像走査線に対応した偏向を受ける。そし
て、シャドウマスク3−7を通過しさらにアルミニウム
蒸着膜3−8を貫いて所定の発光色の蛍光体を励起す
る。蛍光膜の輝度は、加速電圧30kV,照射電流0.
55mA,照射面積13インチ(198mm×264m
m)で測定した。照射面積当りの電流は、1.05μA
/cm2である。まず、1時間ほど上記条件で測定球の
安定化,即ちウォーミングアップを行ったところ、フェ
ースプレートの温度はおよそ40℃(313K)であっ
た。そこで、フェースプレート面の温度がおよそ400
Kになるように外部より赤外線ランプで加熱して、発光
強度の測定に入った。また、実施例1及び2で得られた
蛍光体はそれぞれ発光色が異なるので、単色のみを表示
するようにして測定を行った。測定結果を表1に示し
た。なお相対発光強度については、実施例1と2の蛍光
体の発光色が異なるのでそれぞれの比較例の数値を1と
し、また温度消光の度合いを示す尺度には、前記実施例
で採用したI(400K)/I(300K)用いて比較
した。
【0020】
【表1】
【0021】本実施例においても、前記実施例同様に蛍
光体の温度消光改善がはっきりと確認できる。その結
果、画面の発光強度を7%程度高くする効果となってい
る。
【0022】実施例4〜8発光センタとなるCuとAl
のモル比はほぼ一定(1.8)になるようにして、Cu
添加濃度を変えた試料を作製した。蛍光体合成及び表面
処理は、実施例1に示した方法と全く同様にして行っ
た。こうして得られた試料は、ZnS:Cu,Al緑色
蛍光体で、その粒径は約6μmの粉体であり、X線回折
により単結晶粉末であることが確認された。蛍光体試料
は、前記実施例1と同様に、基板上に水ガラスを用いた
凝集沈降により均一塗布し、その発光特性を評価するテ
ストピースとした。そして、実施例1と同様に電子線照
射装置内にセットし、同様の照射条件で電子線を照射し
て各試料の発光強度比較を行った。評価結果を表2に示
した。なお温度消光の度合いを示す尺度には、前記実施
例で採用したI(400K)/I(300K)及びI
(500K)/I(300K)を用いて比較した。
【0023】
【表2】
【0024】本実施例の結果から、発光センタであるC
uの濃度が200ppm付近で温度消光が最も抑制され
ていることが判った。
【0025】実施例9〜13発光センタとなるAgとA
lのモル比はほぼ一定(1.5)になるようにして、A
g添加濃度を変えた試料を実施例4〜8と同様の手法に
て作製した。但し、発光センタとなるAgの原料として
純度99.999%の硝酸塩を用いた。得られた試料
は、ZnS:Ag,Al青色蛍光体で、その粒径は約7
μmの粉体であり、X線回折により単結晶粉末であるこ
とが確認された。蛍光体試料は、前記実施例4〜8と同
様にテストピースを作製し、同一条件で電子線を照射し
て各試料の発光強度比較を行った。評価結果を「表3」
に示した。なお温度消光の度合いを示す尺度には、前記
実施例で採用したI(400K)/I(300K)及び
I(500K)/I(300K)を用いて比較した。
【0026】
【表3】
【0027】本実施例の結果から、発光センタであるA
gの濃度が100〜1000ppmで温度消光が最も抑
制されていることが判った。
【0028】実施例14実施例1に示した組成の蛍光体
において、表面コーティング量の違いによる蛍光膜の特
性を調べた。蛍光体の処理量50g,蛍光体懸濁液量1
000mlは、実施例1と全く同様であるが、粒径20
nmのコロイダルシリカ投入量を変化させた。ここで、
標準条件におけるSiO2コーティングの分析値は40
ppmであった。得られた試料は、前記実施例3に示し
たポリビニルアルコールと重クロム酸ナトリウムによる
スラリー法でガラス基板上に蛍光膜を作製し、電子線評
価装置内にセットして特性評価を行った。蛍光膜の励起
条件は、加速電圧30kV,照射電流0.2mA,照射
面積10mm×10mm)である。蛍光膜の表面温度は
放射温度計により測定した。一方蛍光膜の充填密度は、
蛍光膜の膜重量と、走査電子顕微鏡による写真から測定
した蛍光膜の膜厚から算出した。その結果を「図4」に
示した。なお、表面コーティング量が多くなると、蛍光
体の輝度が低下するという欠点がある。この「図4」か
ら、充填密度を向上させるためには、表面コーティング
量として相対仕込み量1〜6,SiO2濃度で40〜2
40ppmが望ましい。さらに、表面温度の上昇を抑制
するには、相対仕込み量2〜6,SiO2濃度で80〜
240ppmが望ましい。
【0029】以上の実施例から、電子線照射によって蛍
光膜中に蓄積される熱の効果を蛍光体材料自身の温度特
性を改善できることにより、画面の発光強度を高く維持
できることがよく判る。特に、ブラウン管面温度がより
高い状態で用いる場合に、「図1」及び「図2」からも
よく判るように発光効率の低下が抑制されているので、
画面の高輝度化に大いに効果がある。
【0030】
【発明の効果】本発明で得られた蛍光体は、これまでの
材料に比べて、蛍光膜の温度上昇による発光効率低下が
改善されている。室温(300K)を基準として、40
0Kにおける発光強度の維持率でみると、緑色蛍光体で
4%,青色蛍光体では7%高い材料が得られた。特に青
色蛍光体の場合、さらに高い500Kでの発光強度維持
率をみると50%近くも高いことが判った。従って、蛍
光膜が高い励起強度で使用され、結果的に蛍光膜が高い
温度になるような環境においても、本発明の材料を適用
すると高輝度の画像を維持でき、画像の高品位化に大き
く貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】緑色発光を示す硫化亜鉛蛍光体ZnS:Cu,
Alの発光強度の温度依存性を示した図である。縦軸の
発光強度は、発光色の変化による影響をなくすためにエ
ネルギー効率で表しており、室温(300K)で規格化
した値で示してある。
【図2】青色発光を示す硫化亜鉛蛍光体ZnS:Ag,
Alの発光強度の温度依存性を示した図である。縦軸の
表記は第1図と同様である。
【図3】本発明の蛍光体を用いて作製した陰極線管を模
式図である。
【図4】蛍光膜の充填密度及び表面温度と、蛍光体の表
面処理のために用いる試薬量との関係を示した図であ
る。
【符号の説明】
3−1;蛍光膜,3−2;フェースプレート,3−3;
ブラックマトリックス,3−4;ネック管,3−5;電
子銃,3−6;偏向ヨーク,3−7;シャドウマスク,
3−8;Al蒸着膜。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光センタCu濃度が100〜300pp
    mであり、個々の粒子表面にSiO2を40〜240p
    pmコーティングしたZnS:Cu系蛍光体で、電子線
    照射密度が1μA/cm2以上であるような条件におい
    て、室温(300K)の発光強度に対する400Kでの
    数値が90%以上を示すことを特徴とする蛍光体。
  2. 【請求項2】発光センタAg濃度が100〜1000p
    pmであり、個々の粒子表面にSiO2を40〜240
    ppmコーティングしたZnS:Ag系蛍光体で、電子
    線照射密度が1μA/cm2以上であるような条件にお
    いて、室温(300K)の発光強度に対する400Kで
    の数値が90%以上を示すことを特徴とする蛍光体。
  3. 【請求項3】焼結助剤,いわゆるフラックスを一切使用
    しないで、発光センタを純度99.99%以上の硝酸塩
    水溶液で添加し、湿式にて母体であるZnSと混合を行
    い、H2S気流中,1050℃において発光センタの拡
    散反応を行うことを特徴とした蛍光体の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の蛍光体を用いたこ
    とを特徴とする陰極線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100254169B1 (ko) * 1997-03-05 2000-04-15 임성규 액상 반응법에 의한 망간 활성 규산아연 형광체의 제조 방법

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KR100254169B1 (ko) * 1997-03-05 2000-04-15 임성규 액상 반응법에 의한 망간 활성 규산아연 형광체의 제조 방법

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