JPH0898548A - 中性点クランプ型インバータを用いた電力変換装置 - Google Patents

中性点クランプ型インバータを用いた電力変換装置

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JPH0898548A
JPH0898548A JP6257290A JP25729094A JPH0898548A JP H0898548 A JPH0898548 A JP H0898548A JP 6257290 A JP6257290 A JP 6257290A JP 25729094 A JP25729094 A JP 25729094A JP H0898548 A JPH0898548 A JP H0898548A
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voltage
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type inverter
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Shinobu Takeda
忍 竹田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 中性点クランプ型インバータ100は、直流
入力側の正極点(+)と負極点(−)との間に3レベル
若しくは3レベルより多いレベルに対応した数の中性点
(N)を有している。リンク部101は、中性点クラン
プ型インバータ100の直流入力側の正極点(+)と負
極点(−)とその間に設けられる中性点(N)の数に対
応して並列にそれぞれコンデンサ102が接続してあ
る。直流電源装置103は、リンク部101のそれぞれ
のコンデンサ102に個別に接続され、それぞれのコン
デンサの電圧を所定の電圧に保つように可逆して直流電
力を供給可能とするものである。 【効果】 中性点電圧の変動を抑制し素子の電圧余裕度
が小さくても使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中性点クランプ型イン
バータを用いた電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】より歪みの少ない出力波形が得られ、そ
の上3つ以上というの電圧レベルを出力可能とするもの
として電圧型インバータを応用した中性点クランプ型イ
ンバータが考案され、今、注目を集めている。
【0003】図15に、中性点クランプ型インバータの
代表的な3レベルのものを用いて三相平衡負荷を駆動す
る場合の典型的な例を示す。
【0004】図において、実効値および周波数が一定で
ある交流電源1がコンバータトランス2を介して交流を
直流へ変換するコンバータ3の交流側へ接続されてい
る。
【0005】コンバータ3は、自己消弧能力を有するス
イッチング素子による三相ブリッジ回路により電圧型イ
ンバータ用としており、スイッチング素子にはダイオー
ドが逆並列に接続されている。
【0006】コンバータ3の直流側は、同一のキャバシ
タンスC1=C2を有するコンデンサ4aとコンデンサ
4bを介して直流を交流へ変換する中性点クランプ型イ
ンバータ5の直流側の正極点「以下(+)と称する」と
負極点「以下(−)と称する」に接続されている。
【0007】中性点クランプ型インバータ5は、三相の
各アームに2段のスイッチング素子が配置され、このス
イッチング素子に逆並列にダイオードが接続されてお
り、スイッチング素子の接続点とコンデンサ4a,4b
の接続点(N)とが接続されている。
【0008】さらに、中性点クランプ型インバータ5の
出力側が三相平衡負荷6に接続されている。三相平衡負
荷6には、電流検出器7が配置され、コンバータ3の直
流出力側の(+)と(−)間には電圧検出器9が配置さ
れ、コンバータトランス2の出力側に電流検出器10が
配置され、それぞれ制御装置8へ接続されている。
【0009】制御装置8では、図16に示すように、コ
ンデンサ4aとコンデンサ4bとの両端電圧が電圧検出
器9により検出され、リンク部4の電圧Vdとしてコン
バータ制御手段8Bの加減算器8fへ入力される。そし
て、電圧設定器8eの出力である電圧指令Vd’とリン
ク部4の電圧Vdとが加減算器8fにより偏差が演算さ
れ、この偏差が零となるように電圧制御器8gにより電
流指令ic’が作成される。
【0010】続いて、電流指令ic’とコンバータ3の
入力電流icが加減算器8hで偏差が演算され、この偏
差が零となるように電流制御器8iにより電圧指令V
c’が作成される。
【0011】この電圧指令Vc’は、PWM制御器8j
によりパルス幅が時間的に変調されたPWMパターン信
号に変換される。これによって、コンバータ3のスイッ
チング素子がPWMパターン信号により点弧/消弧さ
れ、コンバータ3の入力電圧が調整され、コンバータ3
の入力電流icが電流指令icとなるように制御される
ことにより、リンク部4の電圧Vdが電圧指令Vd’と
なるように制御される。
【0012】従って、コンバータ3は、リンク部4の電
圧Vdを常に一定にさせるべくコンデンサ4a,4bを
充電/放電させるような両極性の直流電流を供給する直
流電源として作用することになる。なお、PWM制御器
8jが出力するPWMパターン信号は、後述する中性点
クランプ型インバータ5を制御するPWMパターン信号
と同様に作成される。
【0013】中性点クランプ型インバータ5は自己消弧
能力を有するスイッチング素子より構成される電圧型イ
ンバータである。
【0014】この中性点クランプ型インバータを用いた
電力変換器では、コンバータ3および中性点クランプ型
インバータ5のスイッチングに起因する直流リンク電圧
の急峻な変動が、コンデンサ4a,4bにより抑制され
る。また、コンバータ3のスイッチングに起因する直流
リンク電流の急峻な変動がコンバータトランス2の洩れ
リアクタンスLxにより抑制される。従って、中性点ク
ランプ型インバータ5は、直流リンク電圧Vd「(+)
−(−)間電圧」が常に一定になるように両極性の直流
電流を供給する直流電源に接続されているという条件の
下で動作する。
【0015】一方、インバータ制御手段8Aにおいて、
中性点クランプ型インバータ5の出力電流iIは電流検
出器7によって検出され、制御装置8の加減算器8bへ
入力される。電流設定器8aの出力である電流指令i
I’と出力電流iIは加減算器8bにより偏差が演算さ
れ、この偏差が零となるように電流制御器8cで電圧指
令vI’が作成される。
【0016】電圧指令vI’は、PWM制御器8dでパ
ルス幅が時間的に変調されたPWMパターン信号に変換
される。これによって、中性点クランプ型インバータ5
のスイッチング素子が点弧/消弧され出力電流が調整さ
れ、出力電流iIが電流指令iI’となるように制御さ
れる。
【0017】ここで、中性点クランプ型インバータ5の
動作原理を簡単に一相分のみについて説明する。
【0018】図17の上段(a)は、PWM制御器8d
におけるキャリヤCと電圧指令vI’との関係を示し、
電圧指令vI’が正のとき正側のキャリヤCと比較さ
れ、電圧指令vI’がキャリヤCより大きいか同じとき
図17の中段(b)のように正側の対応する幅の電圧信
号+Vd1を出力するようにスイッチング素子を点弧/
消弧させる。
【0019】また、電圧指令vI’が負側のとき負側の
キャリヤCとして小さいときか同じとき、図17の中段
(b)のように負側の電圧信号Vd2を出力するように
スイッチング素子を点弧/消弧させる。
【0020】すなわち、図15のある1つのアームを取
り出してスイッチング素子の点弧/消弧の動作を図17
に対応して図18を参照して説明すると、電圧指令v
I’がキャリヤCより大きいときか同じとき(1)ある
いは(6)の状態となるようにスイッチング素子U1,
U2を点弧させる。
【0021】この結果、(6)の状態では、ダイオード
D1,D2を介して電流iIがコンデンサ4aへ流入さ
れる。これに伴い、コンデンサ4aがコンバータ3へ放
電され電流icが放出される。
【0022】また、(1)の状態では、今度はスイッチ
ング素子U1,U2を介して電流iIが負荷側へ流出さ
れる。これによって、図17に示すように出力電圧がv
d1となり、出力電流がiIとなる。
【0023】電圧指令vI’が負側でその絶対値がキャ
リヤCより大きいとき、(3),(4)の状態となるよ
うにスイッチング素子X1,X2が点弧される。
【0024】まず、(4)の状態では、負荷側からスイ
ッチング素子X1,X2を介して電流iIが流入され
る。これに伴い、コンデンサ4bがコンバータ3へ電流
icを放出する。
【0025】そして、(3)の状態では、コンデンサ4
bからダイオードD3,D4を介して負荷側へ電流を放
出し、コンデンサ4bへコンバータ3から電流icが流
入される。
【0026】この結果、図17の出力電圧−Vd2が得
られ、出力電流iIが得られる。
【0027】一方、(2)と(5)の状態では、スイッ
チング素子U2,X1を点弧してコンデンサ4a,4b
の接続点を電圧を零とする。このとき(2)の状態のと
き中性点(N)から負荷側の中性点電流が発生して負荷
側へ流出される。また、(5)の状態では、負荷側から
中性点(N)へ中性点電流iNが発生して流入される。
【0028】これら中性点クランプ型インバータ5のス
イッチングの下で得られた出力電圧信号は、パルス幅が
時間的に変調され、かつ、(+)/(N)/(−)とい
う3つのレベルの出力が得られており、より歪みの少な
い出力波形となっている。これにより、出力電流iIの
信号が図17の下段(C)に示すように電圧指令vI’
よりΨIだけ位相差をもった波形となる。これに対し
て、一般の電圧型インバータの場合には、(+)/
(−)という2つのレベルの出力となり歪みが多くスイ
ッチング素子に加わる電圧も大きくなる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た中性点クランプ型インバータ5は、次のように中性点
電圧が変動するという問題がある。
【0030】すなわち、上記した中性点クランプ型イン
バータ5を使用した場合、インバータ内に中性点電流が
発生し、直流リンク回路の(+)−(−)間の電圧Vd
が一定に維持されていても中性点電圧が変動するという
現象、つまり、(+)−(N)間の電圧Vd1と(N)
−(−)間の電圧Vd2との比Vd1/Vd2とが変動
するという現象が起こることが知られている。
【0031】この現象を詳しく説明すると、まず、図1
8に示す中性点クランプ型インバータ5の作用図のよう
に直流リンク回路(+),(N),(−)という3つの
レベルの出力電圧と順方向か逆方向かの電流の組合せ、
すなわち、次の表で示す状態がある。
【0032】
【表1】
【0033】このうち、(1),(6)と(3),
(4)については、図18に示すようにコンバータ3の
リンク部4の電圧Vdを一定に維持するために両極性の
直流電流を供給する直流電源としての作用によりVd=
Vd1+Vd2が一定であり、Vd1/Vd2も一定で
あるという状態が確保される。
【0034】例えば、(1)の場合、には、出力電流i
Iはコンデンサ4aが放電されることによって出力さ
れ、Vd1:小,Vd2:一定,Vd=Vd1+Vd
2:小となるが、コンバータ3の電圧Vdを一定に維持
しようという作用によりコンバータの電流icが発生
し、これがコンデンサ4aを充電するようになるのでV
d=Vd1+Vd2:一定が確保される。
【0035】(6)の場合には、コンデンサ4aに対し
てインバータが充電,コンバータが放電という作用にな
る。(3),(4)に関しては充電/放電の対象となる
コンデンサ4aとなるだけで原理的には、上記と同様で
あり、(1),(6),(3),(4)のいずれの場合
もVd=Vd1+Vd2:一定、Vd1/Vd2:一定
が確保される。
【0036】一方、(2),(5)の場合には、図18
に示すように中性点クランプ型インバータ5内に中性点
電流iNが発生し、Vd=Vd1+Vd2が一定の下で
Vd1/Vd2の比が変動するといういわゆる中性点電
圧の変動が起こる。
【0037】例えば、(2)の場合には、出力電流iI
がインバータの中性点(N)から出力されるため中性点
電流iNが発生し、これがコンデンサ4aを充電させコ
ンデンサ4bを放電させるためVd=Vd1+Vd2:
一定の条件でVd1:大,Vd2:小となる。
【0038】また、(5)の場合には、中性点電流iN
は、コンデンサ4aを放電させコンデンサC2を充電さ
せるためVd=Vd1+Vd2:一定の条件下でVd
1:小,Vd2:大となる。
【0039】従って、(2),(5)のいずれの場合も
Vd=Vd1+Vd2:一定の条件下でVd1/Vd2
の比が変動するといういわゆる中性点電圧の変動が起こ
る。
【0040】後述するが、この中性点電圧変動の周波数
は、インバータ出力周波数の3倍であり、その大きさは
出力電圧および出力電流に比例し、出力周波数および直
流リンクコンデンサ4a,4bのキャパシタンスC1+
C2に反比例し、インバータ交流出力の力率cosΨI
の減少関数、すなわち、cosΨIが大きくなると、中
性点電圧変動が小さくなるような関数となる。
【0041】インバータ出力の電圧,電流,周波数,力
率の状態、あるいは、キャパシタンスC1+C2の選択
の仕方にもよるが、一般に、インバータが定格出力を行
っている場合には、Vd1/Vd2=0.6/1.4〜
1.4/0.6の中性点電圧変動が発生し、インバータ
のスイッチング素子にとって大きな負担となり、スイッ
チング素子の電圧余裕度が小さい場合には、過電圧によ
り素子破壊に至るおそれがある。
【0042】従って、過電圧による素子破壊を避けるた
め、中性点電圧の変動分を考慮して、直流リンク電圧を
低めに設定しておかねばならず、規格によるスイッチン
グ素子の電圧定格値より決定されるインバータの出力電
圧よりも小さな電圧しか得ることができなかった。
【0043】また、インバータの交流出力側に三相平衡
負荷6として誘導機を接続し、電流帰還ループを組まず
オープンループでインバータを動作させるような場合に
は、インバータ出力電圧の歪みが出力電流の歪みとなっ
て現れ、これによって誘導機のトルクが変動してしま
い、振動が生じる等の問題があった。
【0044】以上説明した中性点電圧の変動を別の角度
から考えると、その変動原理が次のように把握できる。
【0045】図19において、上段(a)、2段目
(b)、3段目(c)は図17と同様にキャリヤCと電
圧指令vI’との関係、出力電圧とスイッチング関係、
出力電流をそれぞれ示し、一相分としている。
【0046】このようなPWM制御において電圧指令v
1’は次の式(1)の如くに表される。
【0047】
【数1】
【0048】上記式を電圧指令の波高と直流リンク電圧
の比率、すなわち、変調率γを用いれば、次の式(2)
さらに(3)の如く表すことができる。
【0049】
【数2】
【0050】ここで、上記γsinΘIはPWM制御の
スイッチング関数Spwmとして次の式(4)の如くに
定義される。
【0051】Spwm=γsinΘI−−−−(4)
【0052】一方、出力電流iIは、電圧指令vI’に
対して位相差Ψ1を有しているため次の式(5)で表さ
れる(c段目)。
【0053】
【数3】
【0054】さらに、中性点スイッチング関数SnをP
WMスイッチング関数Spwmを用いて表すと、中性点
クランプの状態が電圧指令の正/負によらず0(クラン
プ無し)と1(クランプ有り)のレベルしか存在しない
こととスイッチング関数Spwmとは相反していること
に着目して、次の式(6)〜(8)で示される(d段
目)。
【0055】
【数4】
【0056】中性点クランプのスイッチングパターン
と、中性点スイッチング関数を信号d段目に示す一相当
たりの中性点電流iNは、中性点スイッチング関数Sn
と出力電流iIの積によって次の式(9)の如く求めら
れる。また、その波形を信号(e段目)に示す。
【0057】iN=Sn・iI−−−−(9)
【0058】式(5)と式(7)(8)を式(9)に代
入し、フーリェ級数に展開すると、次の式(10)が求
められる。
【0059】
【0060】次に、三相合成の中性点電流iNは、上記
式(10)を利用して次の式(11)となる。
【0061】
【数6】
【0062】上記式で波高として最も大きく作用するm
=0の場合のnを無限大として収束値を求めると次の式
(12)となる。
【0063】
【数7】
【0064】三相合成の中性点電流iNを信号(f段
目)に示す。中性点電圧変動vnは位相ΘIを出力周波
数fIを用いてΘI=2πfIと表し、式(13)が得
られる。
【0065】
【数8】
【0066】中性点電圧変動vnを信号(g段目)に示
す。式(13)から判るように、中性点電圧変動の周波
数は出力周波数の3倍であり、その大きさは変調率γ、
すなわち、出力電圧および出力電流に比例し、出力周波
数およびキャパシタンスC1+C2に反比例し、力率c
osΨIの減少関数となる。
【0067】また、リンク部4の電圧Vd1,Vd2を
信号(h段目)に示す。リンク部4の電圧Vd1,Vd
2の時間的平均値は、リンク電圧Vdの半分であり、中
性点電圧の変動を生じているときには、上記の如くにV
d=Vd1+Vd2:一定を保ちながらVd1/Vd2
の比が変動する。
【0068】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、少な
くとも1つ以上の中性点を有してスイッチング素子の点
弧および消弧によって3つのレベル以上の電圧を負荷に
対して出力する中性点クランプ型インバータと、この中
性点クランプ型インバータの直流入力側の3つのレベル
以上に対応する中性点を正極点と負極点とにそれぞれ対
応して個別にコンデンサを接続するリンク部と、リンク
部のそれぞれのコンデンサに対応して個別に接続される
それぞれのコンデンサの電圧を所定値に保つように可逆
して直流電力を供給可能とする直流電源装置とを設ける
ようにしたものである。
【0069】請求項2の発明は、少なくとも1つ以上の
中性点を有してスイッチング素子の点弧および消弧によ
って3つのレベル以上の電圧を負荷に対して出力する中
性点クランプ型インバータと、この中性点クランプ型イ
ンバータの直流入力側の3つのレベル以上に対応して設
ける中性点と正極点と負極点とにそれぞれ対応して個別
にコンデンサを接続するリンク部と、リンク部のそれぞ
れのコンデンサに対応して個別に接続される交流を直流
に変換するそれぞれのコンバータと、それぞれのコンバ
ータのリンク電圧を個別に検出するそれぞれの電圧検出
器と、これらの電圧検出器により検出されるリンク電圧
が所定値となるようにそれぞれのコンバータを制御する
制御装置とを設けるようにしたものである。
【0070】請求項3の発明は、少なくとも1つ以上の
中性点を有してスイッチング素子の点弧および消弧によ
って3つのレベル以上の電圧を負荷に対して出力する並
列に多重化された中性点クランプ型インバータ群と、こ
れら中性点クランプ型インバータ群の直流入力側の3つ
のレベル以上に対応して設ける中性点と正極点と負極点
とにそれぞれ対応して個別にコンデンサを接続するリン
ク部と、リンク部のそれぞれのコンデンサに対応して個
別に接続される交流を直流に変換して出力する並列多重
化したそれぞれのコンバータ群と、それぞれのコンデン
サのリンク電圧を個別に検出するそれぞれの電圧検出器
と、これらの電圧検出器により検出されるリンク電圧が
所定値となるようにそれぞれのコンバータ群を制御する
制御装置とを設けるようにしたものである。
【0071】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
記載のいずれかの電力変換装置において、中性点クラン
プ型インバータは、中性点を有してスイッチング素子の
点弧および消弧によって3つのレベルの電圧を負荷に対
して出力する3レベル中性点クランプ型インバータとし
たことである。
【0072】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
記載のいずれかの電力変換装置において、中性点クラン
プ型インバータは、中性点と正側中性点と負側中性点と
を有してスイッチング素子の点弧および消弧によって5
つのレベルの電圧を負荷に対して出力する5レベル中性
点クランプ型インバータとしたことである。
【0073】
【作用】請求項1の発明によれば、3レベル以上の中性
点クランプ型インバータにおいて、そのレベルに応じた
中性点と正極側と負極側とに対応して設けられるそれぞ
れのコンデンサに個別に直流電源装置が接続され、この
直流電源装置により、常にそれぞれのコンデンサの電圧
が所定値に保たれるように可逆した電流が供給される。
これにより、レベルに対応した各中性点の電圧変動が抑
制される。従って、スイッチング素子が過電圧によって
破壊される恐れが少なくなり、電圧余裕度を小さくする
ことができ、より大きな出力が得られる。また、オープ
ンループの回転機による制御のとき、中性点電圧の変動
が回避されるため電圧の歪みが小さくなり、回転機のト
ルクの変動が小さくなって振動の発生を抑制できる。
【0074】請求項2の発明によれば、リンク部に設け
られるレベルに対応するコンデンサのそれぞれに個別の
コンバータが接続される一方、それぞれのコンデンサの
リンク電圧が電圧検出器によって検出され、制御装置に
よりリンク電圧が所定値となるようにコンバータが制御
されている。これにより、レベルに対応した各中性点の
電圧変動が抑制される。従って、スイッチング素子が過
電圧によって破壊される恐れが少なくなり、電圧余裕度
を小さくすることができ、より大きな出力が得られる。
また、オープンループの回転機による制御のとき、中性
点電圧の変動が回避されるため電圧の歪みが小さくな
り、回転機のトルクの変動が小さくなって振動の発生を
抑制できる。
【0075】請求項3の発明によれば、3レベル以上の
中性点クランプ型インバータを並列に多重化してインバ
ータ群とし、また、コンバータ側を並列に多重化してコ
ンバータ群としてリンク電圧をそれぞれ所定値に維持す
るように制御装置により制御される。これにより、レベ
ルに対応した各中性点の電圧変動が抑制されると共に、
スイッチングの容量が小さくても大きな電流を出力する
ことができる。従って、スイッチング素子が過電圧によ
って破壊される恐れが少なくなり、電圧余裕度を小さく
することができ、より大きな電流出力が得られる。ま
た、オープンループの回転機による制御のとき、中性点
電圧の変動が回避されるため電圧の歪みが小さくなり、
回転機のトルクの変動が小さくなって振動の発生を抑制
できる。
【0076】請求項4の発明によれば、3レベル中性点
クランプ型インバータにおいて、中性点の変動が抑制さ
れ、スイッチング素子の過電圧による破壊の恐れが少な
くなり、電圧余裕度を小さくすることができる。また、
回転機トルクの変動を小さくして振動の発生が抑制され
る。
【0077】請求項5の発明によれば、5レベル中性点
クランプ型インバータにおいて、中性点の変動が抑制さ
れ、スイッチング素子の過電圧による破壊の恐れが少な
くなり、電圧余裕度を小さくすることができる。また、
回転機トルクの変動を小さくして振動の発生が抑制され
る。
【0078】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0079】図1は、本発明の第1実施例を示す中性点
クランプ型インバータを用いた電力変換装置の構成図で
ある。
【0080】この電力変換装置は3レベル若しくは3レ
ベルより多いレベルの中性点クランプ型インバータ10
0とリンク部101と複数の直流電源装置103とから
構成されている。
【0081】中性点クランプ型インバータ100は、直
流入力側の正極点(+)と負極点(−)との間に3レベ
ル若しくは3レベルより多いレベルに対応した数の中性
点(N)を有している。
【0082】リンク部101は、中性点クランプ型イン
バータ100の直流入力側の正極点(+)と負極点
(−)とその間に設けられる中性点(N)の数に対応し
て並列にそれぞれコンデンサ102が接続してある。
【0083】直流電源装置103は、リンク部101の
それぞれのコンデンサ102に個別に接続され、それぞ
れのコンデンサのリンク電圧を所定の電圧に保つように
可逆して直流電力を供給可能とするものである。
【0084】この構成の中性点クランプ型インバータを
用いた電力変換装置では、仮に中性点電流が流れコンデ
ンサ102の電圧が所定の電圧からずれても、それぞれ
コンデンサ102に対応して設けられる直流電源装置が
所定の電圧となる方向の電流をコンデンサ102へ流
す。これにより、中性点電圧の変動が抑制される。従っ
て、スイッチング素子が過電圧によって破壊される恐れ
が少なくなり、電圧余裕度を小さくすることができ、よ
り大きな出力が得られる。また、オープンループの回転
機による制御のとき、中性点電圧の変動が回避されるた
め電圧の歪みが小さくなり、回転機のトルクの変動が小
さくなって振動の発生を抑制できる。
【0085】図2は、本発明の第2実施例を示す3レベ
ルの中性点クランプ型インバータを用いた電力変換装置
の構成図である。
【0086】この電力変換装置は中性点クランプ型イン
バータ5とリンク部20と直流電源装置21a,21b
とから構成されている。
【0087】中性点クランプ型インバータ5は、1つの
中性点(N)を有して3つのアームのそれぞれにスイッ
チング素子を上下に2個づつ設け、これらのスイッチン
グ素子の点弧および消弧によって3つのレベルの相電圧
を三相平衡負荷6に対して出力するものである。
【0088】リンク部20は、3レベルの中性点クラン
プ型インバータ5の直流入力側の正側としての正極点と
中性点(N)との間および中性点(N)と前記直流入力
側の負荷側として負極点(−)との間にそれぞれ対応し
て個別にコンデンサ20a,20bを接続したものであ
る。
【0089】直流電源装置21a,21bは、リンク部
20のそれぞれのコンデンサ20a,20bに対応して
個別に接続されそれぞれのコンデンサ20a,20bの
電圧を所定値に保つように可逆して直流電力を供給可能
とするものである。
【0090】ここで、図3を参照して、図18と対比し
て説明すると、例えば、(2)の場合には、中性点電流
iNにより、コンデンサ20aが充電しコンデンサ20
aを放電させVd1:大,Vd2:小となろうとする。
ところが、直流電源装置21aが直流電流ic1を流
す。これにより、リンク電圧Vd1が一定にしようとす
る。
【0091】一方、直流電源装置21bが直流電流ic
2を流してリンク電圧Vd2を一定に確保しようとす
る。このために直流電源装置21a,21bに直流電流
ic1,ic2が流れ、直流電流ic1はコンデンサ2
0aを放電させ、直流電流ic2はコンデンサ20bを
充電してリンク電圧Vd1が一定となり、リンク電圧V
d2が一定になる。
【0092】また、(5)の場合には、コンデンサ20
a,20bの充電/放電が逆になるだけで原理的には同
様にリンク電圧Vd1が一定,リンク電圧Vd2が一定
となる。
【0093】また、(1)と(6)については、リンク
電圧Vd1が一定となるようにのみ作用し、(3)と
(4)については、直流電源装置21bのみが作用する
ようになる。この結果、どのようなスイッチング状態に
おいてもリンク電圧Vd1:一定,リンク電圧Vd2:
一定となる。さらに、従来通りVd=Vd1+Vd1:
一定も確保される。
【0094】このように、中性点電流が流れてもリンク
部20のコンデンサ20a,20bのリンク電圧が一定
値に維持されるために中性点電圧の変動を抑制すること
ができ、スイッチング素子の電圧負担を軽減することが
できる。
【0095】ところで、図4は可逆電流供給可能な直流
電源装置21a,21bの一例を示すもので、二つの三
相サイリスタ整流回路22a,22bは一対として両者
の出力極性が互いに逆となるように構成され結合リアク
トル24a,24bによってコンデンサ20aに個別に
接続されている。
【0096】同様に、三相サイリスタ整流回路22a,
22bは一対として両者の出力極性が互いに逆となるよ
うに構成され結合リアクトル24c,24dによってコ
ンデンサ20bに個別に接続されている。なお、サイリ
スタの点弧角は予めリンク電圧Vd1,Vd2が所定値
となるように調整してあり、23a,23b,23c,
23dはコンバータトランスを示している。
【0097】この構成によれば、コンデンサ20aのリ
ンク電圧Vd1が低下すると三相サイリスタ整流回路2
2aから図示実線aの電流が供給されコンデンサ20a
を介して図示実線bが三相サイリスタ整流回路22aへ
戻る。これによって、コンデンサ20aのリンク電圧が
所定値に保たれる。
【0098】一方、コンデンサ20aのリング電圧が上
昇したとき図示鎖線cの電流が三相サイリスタ整流回路
22bからコンデンサ20aへ供給され、コンデンサ2
0aを経て図示鎖線dの電流が流れて三相サイリスタ整
流回路22bへ戻る。
【0099】これによって、コンデンサ20aのリンク
電圧が上昇したときも降下したときも三相サイリスタ整
流回路22a,22bから可逆電流が供給されてコンデ
ンサ20aのリンク電圧を所定値に保つ。
【0100】一方、下側の三相サイリスタ整流回路24
c,24dも全く同様でコンデンサ20bのリンク電圧
をコンデンサ20aのリンク電圧と同じ所定値に保つよ
うに可逆した電流を流すことができる。
【0101】図5は本発明の第3実施例を示す電力変換
装置の構成図である。
【0102】電力変換装置は、5レベルの中性点クラン
プ型インバータ30とリンク部31と直流電源装置32
a〜32dにより構成されている。
【0103】ここで、中性点クランプ型インバータ30
は、中性点(N)と正側中性点(N+)と負側中性点
(N−)とを有してスイッチング素子の点弧および消弧
によって5つのレベルの相電圧を三相平衡負荷6に対し
て出力するものである。
【0104】リンク部31は、5レベルの中性点クラン
プ型インバータ30の直流入力側の正側としての正極点
(+)と正側中性点(N+)との間、正側中性点(N
+)と中性点(N)との間、直流入力側の負側として負
極点(−)と負側中性点(N−)との間および負側中性
点(N−)と中性点(N)との間のそれぞれに対応して
個別にコンデンサ31a,31b,31c,31dを接
続している。
【0105】直流電源装置32a〜32dはそれぞれの
コンデンサ31a,31b,31c,31dに対応して
個別に接続されるそれぞれのコンデンサ31a,31
b,31c,31dの電圧を所定値に保つように直流電
力を供給可能とするものである。
【0106】この構成でリンク部31は、(+)/[1
/2(+)]/(N)/[−1/2(−)]/(−)の
5レベルが構成され、3レベルと比較すると、図6に示
すように、3レベルの場合が正極側(+)と(N)と負
極側(−)となるに対して5レベルの場合には、1/2
(+)を正側中性点(N+)、1/2(−)を負側中性
点(N−)と考えることができる。
【0107】従って、(+)と−1/2(+)との間に
直流電源装置32aを個別に接続し、1/2(+)と
(N)との間に直流電源装置32bを接続し、(N)と
1/2との間に直流電源装置32cを接続し、1/2
(−)と(−)との間に直流電源装置32dを接続する
という構成をとる。
【0108】上記構成で、図7に示す一相分について説
明すると、U相のアームのスイッチング素子U1〜U4
を点弧すれば、正極(+)側のコンデンサ31a,31
bの電圧に基づく電流iIが流れ相電圧が(+)のレベ
ルとされる。このとき、コンデンサ31a,31bのリ
ンク電圧が変動するが、直流電源装置32a,32bか
ら電流が流れてコンデンサ31a,31bの電圧を一定
値に保つ。
【0109】次に、図8に示すようにスイッチング素子
U2〜U4を点弧すれば、正側中性点(N+)から図示
するように電流iIが流れ、相電圧が(N+)のレベル
とされる。このとき、コンデンサ31a,31bの電圧
が変動するが直流電源装置32a,32bから電流が流
れてコンデンサ31a,31bの電圧を一定値に保つ。
【0110】また、図9に示すようにスイッチング素子
U3,U4,U5,U6を点弧すれば、中性点電流iN
が流れ中性点(N)の電圧が変動するが、直流電源装置
32b,32cが図示する直流電流ic2とic3が流
れてコンデンサ31b,31cを電圧所定値として中性
点(N)の電圧変動が抑制される。
【0111】なお、同様に負側(−)レベルと負側中性
点(N−)のそれぞれのレベルについてもアームの下側
のスイッチング素子U5〜U8を点弧することにより実
現することができ、コンデンサ31c,31dの電圧を
所定値に保つことができる。
【0112】図10は、本発明の第4実施例を示す中性
点クランプ型インバータを用いた電力変換装置の構成図
である。
【0113】電力変換装置は、中性点クランプ型インバ
ータ5とリンク部40とコンバータ41a,41bから
なり、中性点クランプ型インバータ5には三相平衡負荷
6が接続され、リンク部40には電圧検出器44a,4
4bが接続され、コンバータ41a,41bの入力側に
はコンバータトランス42a,42bと電流検出器43
aが接続されて、これらは制御装置45によって制御さ
れるようになっている。
【0114】ここで、コンバータ41a,41bは、リ
ンク部40のそれぞれのコンデンサ40a,40bに対
応して個別に接続され交流を直流に変換する。電圧検出
器44a,44bは、それぞれのコンデンサ40a,4
0bのリンク電圧を個別に検出する。制御装置45は、
電圧検出器44a,44bにより検出されるリンク電圧
が所定値となるようにそれぞれのコンバータ41a,4
1bを制御する。
【0115】制御装置45は、図11に示すように図1
6に示すと同様のインバータ制御手段8Aと図16と構
成を異にするコンバータ制御手段46とからなってい
る。
【0116】コンバータ制御手段46は、リンク電圧V
d1とリンク電圧Vd2とが一定の値になるようにコン
バータ41a,41bへPWMパターン信号を出力する
もので、電圧設定器46a、加減算器46b、加減算器
46c、電圧制御器46d、電圧制御器46e、加減算
器46f、加減算器46g、電流制御器46h、電流制
御器46i、PWM制御器46j、PWM制御器46k
とからなっている。
【0117】この構成で、まず、図11に示す制御装置
45の加減算器46b,46cでは、電圧検出器44
a,44bからの電圧検出信号であるリンク電圧Vd1
とリンク電圧Vd2とがそれぞれ電圧設定器46aから
の電圧設定信号(1/2Vd’)と加減算され、得られ
る偏差信号が各電圧制御器46d,46eへ入力され
る。各電圧制御器46d,46eでは、電流指令信号i
c1’,ic2’を作成し、この信号と電流検出器43
a,43bからの検出信号とが加減算器46f,46g
で加減算され、得られる偏差信号を電流制御器46h,
46iへ出力する。
【0118】電流制御器46h,46iでは、偏差信号
が零となるように電圧指令信号vc1’,vc2’を作
成してPWM制御器46j,46kへ出力され、PWM
制御器46j,46kによってPWMパターン信号がコ
ンバータ41a,41bへ出力される。
【0119】ここで、図12を参照して、図18に示す
(2)と(5)の場合について説明すると、例えば、
(2)の場合には、中性点電流iNは、コンデンサ40
aを充電しコンデンサ40bを放電させリンク電圧Vd
1:大,リンク電圧Vd2:小となろうとする。ところ
が、コンバータ41aがリンク電圧Vd1を一定に維持
しようと制御される。
【0120】一方、コンバータ41bがリンク電圧Vd
2を一定にしようと制御される。このために直流電流i
c1,ic2が発生して、直流電流ic1はコンデンサ
40aを放電させ、直流電流ic2はコンデンサ40b
を充電してリンク電圧Vd1が一定,リンク電圧Vd2
も一定に保たれる。
【0121】また、(5)の場合には、コンデンサ40
a,40bの充電/放電が逆になるだけで原理的には同
様にリンク電圧Vd1が一定,リンク電圧Vd2が一定
に保たれる。
【0122】また、図18の(1)と(6)について
は、リンク電圧Vd1が一定となるようにのみ作用し、
(3)と(4)については、コンバータ41bのみが作
用するようになる。この結果、どのようなスイッチング
状態においてもリンク電圧Vd1:一定,リンク電圧V
d2:一定となる。さらに、従来通りVd=Vd1+V
d2:一定に保たれる。
【0123】このように、コンバータ41a,41bの
各々に個別に電圧検出器44a,44bおよびコンバー
タ制御手段46を設け、このコンバータ制御手段46が
コンバータ41aを(+)−(N)間のリンク電圧Vd
1が一定になるように制御する一方、コンバータ41b
を(N)−(−)間のリンク電圧Vd2が一定になるよ
うに制御する。
【0124】このように、中性点クランプ型インバータ
の中性点電圧の変動をインバータの如何なる出力状態に
おいても制御することができる。これによって、インバ
ータのスイッチング素子の負担を軽減させることが可能
となる。特に、インバータのスイッチング素子の電圧余
裕度が小さい場合には有効となる。
【0125】また、従来例と実施例を比べた場合、実施
例の方がコンバータの台数が2倍になり、一見すると装
置が大型化しそうに思われるが、コンバータの直流側電
圧は従来例の半分で良いため、コンバータ全体の容量は
変わることはなく、かつ、上記の応用としてインバータ
の電圧余裕度を従来例よりも小さくとることも可能とな
るので、コンバータ/インバータを総括した場合、従来
例よりも装置を小型化することもでき、電力変換装置の
経済的運用も可能となる。
【0126】また、中性点電圧変動の影響によるインバ
ータの電圧余裕度を考慮しなくても良くなるので、スイ
ッチング素子の電圧定格値より定まる電圧値を出力する
ことができ、従来よりも大きな出力電圧を得ることがで
きる。
【0127】また、電流帰還ループを組まずにオープン
ループ下でインバータを運転する場合には、出力電流の
歪みを小さくすることができる。
【0128】図13は、本発明の第5実施例を示す電力
変換装置の構成図である。
【0129】第5実施例は本発明を多重化したインバー
タに適用したものである。
【0130】図10に示す第4実施例では、リンク部4
0の(+)−(−)間に中性点クランプ型インバータ5
を1台、(+)−(N)間と(N)−(−)間にそれぞ
れコンバータ41a,41bを1台づつ配置させた事例
を示したが、本発明はこれに限るものではなく、インバ
ータを並列多重化した場合、コンバータを並列多重化し
た場合、あるいは、それらの組合せを用いた場合でも適
用は可能である。なお、図13では制御装置を図示省略
している。
【0131】この場合、中性点クランプ型インバータ群
5a〜5mの直流入力側にリンク部50を設け、コンデ
ンサ50aの両端の(+)−(N)間にコンバータ群5
1a〜51mを接続し、コンデンサ50bの両端の
(N)−(−)間にコンバータ群52a〜52mを接続
するという構成をとる。
【0132】但し、インバータを並列多重化する場合に
は、並列インバータ間の横流を防止するために結合リア
クトル53a〜53mが必要となるので、図ではこれを
追加している。なお、55a〜55m、56a〜56n
はコンバータトランスを示している。この場合でも、第
4実施例と同等な作用を得ることができ、より大きな負
荷へ大容量の電流を供給することができる。
【0133】図14は本発明の第6実施例を示す電力変
換装置の構成図である。
【0134】第6実施例は、5レベルの中性点クランプ
型インバータを用いた電力変換装置の一例である。
【0135】第6実施例では、リンク部60にコンデン
サ60a〜60dを中性点(N)と正側中性点(N+)
との間、正側中性点(N+)と正極点(N)との間、中
性点(N)と負側中性点(N−)との間および負側中性
点(N−)と負極点(−)との間にそれぞれ個別に接続
している。
【0136】さらに、コンデンサ60a〜60dに個別
にコンバータ61a〜61dを接続している。62a〜
62dはコンバータトランスを示している。なお、図1
4では、制御装置を図示省略している。
【0137】この構成で、リンク部60のコンデンサ6
0a〜60dのリンク電圧が個別に検出されて、リンク
電圧が全て等しくなるようにコンバータ61a〜61d
が制御される。なお、第5実施例を同様にコンバータの
それぞれを並列多重化し、インバータも並列多重化する
ことができる。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、それぞれのリンクするコンデンサに個別に接続さ
れた直流電源装置により、常にそれぞれのコンデンサの
電圧が所定値に保たれるように可逆した電流が供給され
るから中性点電圧の変動が抑制される。従って、スイッ
チング素子が過電圧によって破壊される恐れが少なくな
り、電圧余裕度を小さくすることができ、より大きな出
力が得られ、オープンループの回転機による制御のと
き、中性点電圧の変動が回避されるため電圧の歪みが小
さくなり、回転機のトルクの変動が小さくなって振動の
発生を抑制できる。
【0139】請求項2の発明によれば、リンク部に設け
られるレベルに対応するコンデンサのそれぞれに個別の
コンバータが接続され、それぞれのコンデンサのリンク
電圧が所定値となるようにコンバータが制御され、中性
点の電圧変動が抑制される。従って、スイッチング素子
の電圧余裕度を小さくすることができ、より大きな出力
が得られ、オープンループの回転機による制御のとき、
電圧の歪みが小さくなり、回転機のトルクの変動が小さ
くなって振動の発生を抑制できる。
【0140】請求項3の発明によれば、中性点クランプ
型インバータを並列に多重化してインバータ群とし、ま
た、コンバータ側を並列に多重化してコンバータ群とし
てリンク電圧をそれぞれ所定値に維持するように制御さ
れる。これにより、中性点の変動が抑制されると共に、
スイッチング素子の容量が小さくても、より大きな電流
を出力することができる。従って、電圧余裕度を小さく
することができ、より大きな電流出力が得られ、オープ
ンループの回転機による制御のとき、回転機のトルクの
変動が小さくなって振動の発生を抑制できる。
【0141】請求項4の発明によれば、3レベル中性点
クランプ型インバータの中性点の電圧変動が抑制され、
スイッチング素子の過電圧による破壊の恐れが少なくな
り、電圧余裕度を小さくすることができ、回転機トルク
の変動を小さくして振動の発生が抑制される。
【0142】請求項5の発明によれば、5レベル中性点
クランプ型インバータの中性点の電圧変動が抑制され、
スイッチング素子の過電圧による破壊の恐れが少なくな
り、電圧余裕度を小さくすることができ、回転機トルク
の変動を小さくして振動の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す中性点クランプ型イ
ンバータを用いた電力変換装置の構成図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す中性点クランプ型イ
ンバータを用いた電力変換装置の構成図である。
【図3】本発明の第2実施例の作用示す説明図である。
【図4】図2の直流電源装置の一例を示す構成図であ
る。
【図5】本発明の第3実施例を示す中性点クランプ型イ
ンバータを用いた電力変換装置の構成図である。
【図6】図5の5レベル中性点クランプ型インバータの
説明図である。
【図7】図5の5レベル中性点クランプ型インバータの
作用を示す第1説明図である。
【図8】図5の5レベル中性点クランプ型インバータの
作用を示す第2説明図である。
【図9】図5の5レベル中性点クランプ型インバータの
作用を示す第3説明図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す中性点クランプ型
インバータを用いた電力変換装置の構成図である。
【図11】図10の制御装置を示す構成図である。
【図12】図10の第4実施例の作用を示す説明図であ
る。
【図13】本発明の第5実施例を示す電力変換装置の構
成図である。
【図14】本発明の第6実施例を示す電力変換装置の構
成図である。
【図15】従来例を示す中性点クランプ型インバータを
用いた電力変換装置の構成図である。
【図16】図15の制御装置を示す構成図である。
【図17】図15の第1の作用を示す説明図である。
【図18】図15の第2の作用を示す説明図である。
【図19】図15の第3の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2,42a,42b コンバータトランス 3,41a,41b コンバータ 5,30,100 中性点クランプ型インバータ 5a〜5m インバータ群 7 電流検出器 8,45 制御装置 9,44a,44b 電圧検出器 10 電流検出器 20,31,40,50,60,101 リンク部 21a,21b,32a〜32d,103 直流電源
装置 51a〜51m コンバータ群 53a〜53n 結合リアクトル 102 コンデンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つ以上の中性点を有してス
    イッチング素子の点弧および消弧によって3つのレベル
    以上の電圧を負荷に対して出力する中性点クランプ型イ
    ンバータと、 この中性点クランプ型インバータの直流入力側の前記3
    つのレベル以上に対応して設ける中性点と正極点と負極
    点とにそれぞれ対応して個別にコンデンサを接続するリ
    ンク部と、 前記リンク部の前記それぞれのコンデンサに対応して個
    別に接続される前記それぞれのコンデンサのリンク電圧
    が所定値となるように可逆的に直流電力を供給する直流
    電源装置とを設けたことを特徴とする中性点クランプ型
    インバータを用いた電力変換装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つ以上の中性点を有してス
    イッチング素子の点弧および消弧によって3つのレベル
    以上の電圧を負荷に対して出力する中性点クランプ型イ
    ンバータと、 この中性点クランプ型インバータの直流入力側の前記3
    つのレベル以上に対応して設ける中性点と正極点と負極
    点とにそれぞれ対応して個別にコンデンサを接続するリ
    ンク部と、 前記リンク部の前記それぞれのコンデンサに対応して個
    別に接続されるそれぞれのコンバータと、 前記それぞれのコンデンサのリンク電圧を個別に検出す
    るそれぞれの電圧検出器と、 これらの電圧検出器により検出されるリンク電圧が所定
    値となるように前記それぞれのコンバータを制御する制
    御装置とを設けたことを特徴とする中性点クランプ型イ
    ンバータを用いた電力変換装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つ以上の中性点を有してス
    イッチング素子の点弧および消弧によって3つのレベル
    以上の電圧を負荷に対して出力する並列に多重化された
    中性点クランプ型インバータ群と、 これら中性点クランプ型インバータ群の直流入力側の前
    記3つのレベル以上に対応して設ける中性点と正極点と
    負極点とにそれぞれ対応して個別にコンデンサを接続す
    るリンク部と、 前記リンク部のそれぞれのコンデンサに対応して個別に
    接続される交流を直流に変換して出力する並列多重化さ
    れたそれぞれのコンバータ群と、 前記それぞれのコンデンサのリンク電圧を個別に検出す
    るそれぞれの電圧検出器と、 これらの電圧検出器により検出されるリンク電圧が所定
    値となるように前記それぞれのコンバータ群を制御する
    制御装置とを設けたことを特徴とする中性点クランプ型
    インバータを用いた電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記中性点クランプ型インバータは、中
    性点を有してスイッチング素子の点弧および消弧によっ
    て3つのレベルの電圧を負荷に対して出力する3レベル
    中性点クランプ型インバータとしたことを特徴とする請
    求項1乃至請求項3記載のいずれかの中性点クランプ型
    インバータを用いた電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記中性点クランプ型インバータは、中
    性点と正側中性点と負側中性点とを有してスイッチング
    素子の点弧および消弧によって5つのレベルの電圧を負
    荷に対して出力する5レベル中性点クランプ型インバー
    タとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の
    いずれかの中性点クランプ型インバータを用いた電力変
    換装置。
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JP6257290A Pending JPH0898548A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 中性点クランプ型インバータを用いた電力変換装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010220364A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Tokyo Institute Of Technology 電圧均一回路
JP2015500624A (ja) * 2011-12-09 2015-01-05 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 多相変換器システムおよび方法
CN111564998A (zh) * 2019-02-12 2020-08-21 丰田自动车株式会社 驱动装置

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