JPH089889A - 非付着性チューインガム - Google Patents

非付着性チューインガム

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JPH089889A
JPH089889A JP6173348A JP17334894A JPH089889A JP H089889 A JPH089889 A JP H089889A JP 6173348 A JP6173348 A JP 6173348A JP 17334894 A JP17334894 A JP 17334894A JP H089889 A JPH089889 A JP H089889A
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Akira Uno
宇野  明
Toshitaka Chikugi
敏隆 筑木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガムベース中に、コラーゲンを含有してなる非
付着性チューインガム。 【効果】歯や義歯のみならず、床材等への付着防止効果
に優れたチューインガムであり、風味、食感ともに通常
のチューインガムと同様良好なチューインガムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、義歯、床等に付着しに
くいガムベースを含有する非付着性チューインガムに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、チューインガムは、特有の粘弾
性を有するため、歯表面との界面力により、付着しやす
い。この付着性はとくに入れ歯等の義歯の場合に著し
く、従って、義歯を使用した人はチューインガムを楽し
む上で大きな障害となる。また、チューインガムを噛ん
だあとに、紙に包まずに捨てられたチューインガムの噛
みかすは、道路、床等に投げ捨てられると、付着しやす
く、時間が経過するとともに乾燥して剥離しにくくなる
ので義歯等への付着の場合よりも除去が難しい。特に、
チューインガムの投げ捨ては、駅構内等公共施設で頻発
しており、美観を損ねるため、社会的にも問題になって
きている。
【0003】このような問題を解決するため、従来義歯
への付着防止を中心にチューインガムの改良がなされて
いるが、いずれも義歯への付着にはある程度効果がある
ものの、床への付着防止効果は不充分である。例えば、
特公昭58−6455号公報には、歯付き防止剤として
チューインガムに対し、0.05〜3.0重量%のポリ
グリセリン脂肪酸エステル(グリセリンの2〜7量体、
炭素数12〜20の脂肪酸)を添加する事が開示されて
いる。歯付き防止剤としてポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを用いると、従来のグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖
エステル等の乳化剤に比べ、歯付き防止効果が認められ
るとともに、食感の点でも若干の改良が認められる。し
かしながら、道路や床等は、口内の歯もしくは義歯に比
べ、大気に晒されているために、乾燥しやすく、またそ
の表面が荒いため、歯の場合よりも付着しやすい状態に
ある。従って、ポリグリセリン脂肪酸エステル単独で
は、床材等への付着防止効果は不充分である。
【0004】また、ポリグリセリン脂肪酸エステルと他
の乳化剤の組み合わせとしては、弾性体10〜30重量
%(以下「%」と記す)、酢酸ビニル樹脂10〜35
%、炭化水素(ワックス)20〜45%、乳化剤2〜1
0%、無機質8〜20%の非付着性チューインガムが挙
げられる(特開昭60−66938号公報)。ここで用
いられている乳化剤は、脂肪酸モノグリセライド、ジグ
リセライド、アセチル化モノグリセライド、トリアセチ
ン、ポリグリセリン脂肪酸エステルの単独もしくは混合
物である。しかしながら、これらの組み合わせによって
も歯に対する付着性は改善されるものの、床材等とチュ
ーインガムとの界面に於けるチューインガムの保湿性が
不充分となり、乾燥しやすくなって、床材等への付着防
止効果は得られにくい。以上のように、従来の非付着性
チューインガムは、いずれも歯に対する付着防止効果は
認められるものの、床材等への付着防止効果は認められ
ず、付着防止効果に限界があるのが実情であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、義歯のみでなく、床材等への付着防止効果に優れ、
かつ風味、食感のよい非付着性チューインガムを提供す
るにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ガムベー
ス中に、コラーゲンを含有してなる非付着性チューイン
ガムによって達成される。
【0007】すなわち、本発明者らは、特に床材等への
付着を防止する成分について検討した結果、コラーゲン
をチューインガムベースに配合すると、チューインガム
を口中で咀嚼したときに、唾液に由来する水分がコラー
ゲンに保持されるので、チューインガムを噛み捨てたあ
とも、チューインガムの表面(チューインガムと床材等
との付着界面)が長時間濡れた状態で保たれ、これによ
ってチューインガムの床材等への付着防止効果が著しく
向上することを見出し本発明を完成した。
【0008】次に本発明を詳しく説明する。本発明の非
付着性チューインガムのガムベース中に付着防止成分と
して用いられるコラーゲンは、単純タンパク質のうち、
皮、腱、骨、じん帯等の動物組織に存在する硬タンパク
質の一つであり、また、膠原質とも呼ばれる繊維の集合
体であって、その細い繊維には規則的な横紋構造が見ら
れる。その分子量や構造は、充分には明らかとなってい
ないが、複数本のペプチド鎖が立体構造を作っていると
推定されており、アミノ酸組成としては、含硫アミノ酸
やチロシンが殆どなく、グリシン、プロリン、オキシプ
ロリン等が多いことが知られている。また、その製法
は、原料や用途などによって異なるが、動物組織に対
し、有機溶媒による抽出、水洗、希塩酸溶液による抽
出、酸及びアルカリ処理、トリプシンやヒアルロニダー
ゼ等の酵素作用などにより、混在物質を除去し、コラー
ゲンを水不溶性物質として残すことが一般的である。こ
の水不溶性コラーゲンの具体例としては、「コラーゲン
パウダー1000」、「コラーゲンパウダー1000
L」、「コラーゲンパウダーDF」(いずれもサーディ
ン研究所製)等が挙げられる。また、動物組織を脱脂し
てクエン酸緩衝液等で抽出した後透析すると、可溶性コ
ラーゲンとなる。この可溶性コラーゲンの具体例として
は、「食用コラーゲンE−CAN」(日本商事(株)
製)等が挙げられる。これらは単独でも2種以上併用し
てもよい。また、上記コラーゲンは、粉末の状態でチュ
ーインガムベースに配合すると、水分保持効果の点でよ
り好適である。上記コラーゲンを可溶化して用いると、
チューインガムを口中で咀嚼したときに唾液に由来する
水分を保持する効果が弱くなる傾向にある。なお、コラ
ーゲン粉末の粒度は、好ましくは80メッシユパス、更
に好ましくは120メッシュパスより細かい粒度のもの
がチューインガムの食感に影響しにくくなる点で好適で
ある。
【0009】上記コラーゲンの配合量は、チューインガ
ムベース全体重量中、好ましくは2〜18重量%(以下
「%」と記す)、更に好ましくは15〜18%配合とす
るとよい。コラーゲンが2%未満であると、チューイン
ガム中に水分を保持する効果が弱まる傾向にあり、逆に
18%を超えると咀嚼時にコラーゲンがチューインガム
から離脱しやすくなって水分保持効果が充分に発揮され
ず、またチューインガムが粉っぽい食感になる傾向にあ
る。
【0010】なお、コラーゲンを、水、希酸、希アルカ
リ等とともに長時間煮沸して熱変性させ、コラーゲン中
のペプチド結合を変化させた誘導タンパク質は、ゼラチ
ンであり、本発明のコラーゲンとは異なるものである。
従って、ゼラチンを用いても、本発明の目的とする付着
防止効果を得ることはできない。
【0011】また、本発明の非付着性チューインガムの
ガムベース中には、上記コラーゲンの他に、通常ガムベ
ースに添加される原材料、例えば弾性体、ワックス、無
機質等が適宜選択して使用される。特に、分子量の高い
弾性体、高融点のワックスの配合比率を高めると、付着
防止効果の点でより好適である。弾性体としては、例え
ば天然ゴム、ポリイソブチレン、酢酸ビニル樹脂等が挙
げられ、ワックスとしては、ライスワックス、カルナバ
ワックス、及びマイクロクリスタリンワックス等が挙げ
られる。これらは単独でも組み合わせて用いてもよい。
【0012】また、上記原料の他に、更にプロピレング
リコール脂肪酸エステル(以下「PGエステル」と記
す)、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を配合
すると非付着効果向上の点で更に好適である。すなわ
ち、非付着性を保持しつつ食感をより良くするために、
コラーゲンの添加量を低減した場合にも、PGエステル
を併用すると、コラーゲンを最適量添加した場合と同程
度の付着防止効果を得ることができる。上記PGエステ
ルは、下記化1もしくは化2で表される乳化剤である。
【0013】
【化1】 (式中、Rは脂肪族基を表す。)
【0014】
【化2】 (式中、R、R´は脂肪族基を表す。)
【0015】特に、上記PGエステルの中でも、特に脂
肪酸部分が炭素数8〜22の脂肪酸のモノエステル、ジ
エステル、更に好ましくは8〜12の脂肪酸炭素数のモ
ノエステルを用いることが好適である。特に好ましく
は、脂肪酸炭素数8のモノエステルを用いることが好適
であり、このようなPGエステルとしては、例えば太陽
化学(株)製の「KB−2」等が挙げられる。その化学
式を下記に示す。
【0016】
【化3】
【0017】上記PGエステルの脂肪酸の炭素数が8未
満の場合、ガムベースの親水性が高まって、ガムベース
中の弾性体を軟化(可塑化)させる作用が強まり、チュ
ーインガムが柔らかくなりすぎて噛み心地が悪くなると
ともに、床材等に付着したとき、僅かに押圧しただけで
薄く広がってしまい、付着性が強くなりやすい。また、
チューインガムの風味を悪くする傾向にある。逆に、炭
素数が22を超えると、ガムベースの疎水性が高まるの
で、床材等とチューインガムとの付着界面が濡れた状態
に保たれにくく、乾燥しやすくなって、床材等への付着
性が強くなる傾向にある。
【0018】また、上記PGエステルの添加量は、チュ
ーインガムのガムベース中、好ましくは1〜10%、よ
り好ましくは3〜5%とする。PGエステルの添加量が
1%未満であると、床材等とチューインガムとの付着界
面におけるチューインガムの保水性が不充分となり、付
着防止効果が得られにくく、またガムベースの軟化が不
充分となり、チューインガムの食感が硬くなる傾向にあ
る。逆に、添加量が10%を超えると、付着防止効果は
高まるものの、チューインガムが柔らかくなりすぎて、
噛み心地が悪くなるとともに、床材等に付着した時に、
僅かに押圧しただけで薄く広がってしまい、付着防止効
果が弱まる傾向にある。また、PGエステル特有の味
が、チューインガムの風味を悪くする傾向にある。
【0019】また、上記PGエステルと共に、グリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の
他の乳化剤を併用してもよい。その添加量は、ガムベー
ス中5%以下にする事が望ましい。添加量が5%を超え
ると、チューインガムが柔らかくなりすぎて噛み心地が
悪くなるとともに、床材等に付着した時に、僅かに押圧
しただけで薄く広がってしまい、付着防止効果が弱まる
傾向にある。また乳化剤特有の味が、チューインガムの
風味を悪くする傾向にある。
【0020】なお、ポリグリセリン脂肪酸エステルの中
でも、特にポリグリセリン部分がグリセリン8〜10量
体であり、脂肪酸部分が炭素数12〜22の脂肪酸であ
るものを用いると、ガムベースの親水性が適度に高ま
り、付着防止効果も一層向上する。ポリグリセリン脂肪
酸エステルの脂肪酸部分の炭素数が12未満であると、
ガムベースの親水性が高まりすぎて、チューインガムが
軟化しやすく、噛み心地が悪くなるとともに、チューイ
ンガムの風味を悪くする傾向にある。逆に、炭素数が2
2を超えると、ガムベースが疎水性となり、噛み心地が
硬くなると共に、チューインガムと床材等との付着界面
におけるチューインガムの保水性が弱まり、付着防止効
果が弱くなる傾向にある。
【0021】本発明の非付着性チューインガムは、上記
の原料に加えて、通常チューインガムに添加される他の
原料(糖類、軟化剤、香料、色素等)等を合わせて混練
し、常法に従い調製することにより得られる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明の非付着性チュー
インガムは、付着防止成分としてコラーゲンを用いてい
るので、歯や義歯のみならず、床材等への非付着性に優
れたチューインガムであり、且つ、その風味、食感は、
共に通常のチューインガムに比べ何ら遜色がない。ま
た、その製造に際しては、特に複雑な工程や設備を必要
とせず、従来のチューインガム製造設備を用いて製造で
き、様々な形状に成形することができる。更に、風味付
けや着色等も従来のチューインガムと同様、自由に設計
することができる。
【0023】次に本発明を実施例に基づき、具体的に説
明する。 〈実施例1〜9、比較例1〉 (チューインガムベースの調製)表1に示す組成で乳化
剤、コラーゲンを除くガムベース基材を混合機に投入
し、110〜120℃まで加熱し、ガムベース基材が溶
融後、1時間均質になるまで混合した。その後、乳化
剤、コラーゲンを添加し、15分間混合の後に取り出
し、常温まで冷却してチューインガムベースとした。 (チューインガムの調製)上記のガムベース組成物12
重量部(以下「部」と記す)粉糖75部、還元水飴12
部、香料1部をチューインガム混合機に投入し、15分
間均質混合したのち、1枚当たり19×72×1.9m
mに圧延裁断し、チューインガムを得た。 〈比較例2〉コラーゲンの代わりにゼラチンを表1に示
す割合で添加した他は実施例と同様にしてチューインガ
ムを得た。
【0024】〈床材への付着性評価〉得られたチューイ
ンガムを用いて、床材(セメント板)への付着防止効果
を下記の実験によって評価した。5分間咀嚼したチュー
インガムを、直径6.0mmの球形に成形し、品温25
℃に調製した後、レオメーターを用いてこの球形チュー
インガムを床材に押圧接着させ、その後直ちに逆方向に
レオメーターを駆動させて剥離し、その時の剥離に要し
た最大荷重値(g)、並びに仕事量(チューインガ
ムが完全に剥離するまでに要した荷重値と時間との積分
値)、及び目視によりチューインガムの付着量(床材
への残留量)を下記に示す基準によって評価し、これら
の合計点から、各チューインガムの付着性(床材に残留
しようとする性質)をに示す基準に基づき総合評価し
た。 付着性評価基準 ◎…〜の合計点13〜16点;全くない ○…〜の合計点8〜12点;殆どない △…〜の合計点3〜7点;少しある ×…〜の合計点−4〜2点;かなりある
【0025】〈食感評価〉専門パネラー20名によって
チューインガムの食感の評価を行った。以上の結果を表
1に併せて示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、実施例のチューインガム
は、おおむね床材に対して優れた付着防止効果を示し、
また食感も好ましいものであった。これに対し、比較例
のチューインガムは、床材への付着が認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガムベース中に、コラーゲンを含有して
    なる非付着性チューインガム。
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