JPH0899476A - 微細パターンの印刷法 - Google Patents

微細パターンの印刷法

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JPH0899476A
JPH0899476A JP6261999A JP26199994A JPH0899476A JP H0899476 A JPH0899476 A JP H0899476A JP 6261999 A JP6261999 A JP 6261999A JP 26199994 A JP26199994 A JP 26199994A JP H0899476 A JPH0899476 A JP H0899476A
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intaglio
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JP6261999A
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Masaaki Tsuboi
當昌 坪井
Michisuke Ooshima
通資 大島
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TOYO SHIGYO KK
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TOYO SHIGYO KK
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/12Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凹版の凹部にインキを充填した後、インキを
被印刷体に転移させてパターンを印刷する凹版印刷方法
において、インキの離型性、パターンの再現性、および
耐刷性を向上させて精度の高い印刷を実現する。 【構成】 凹版印刷方法において、環状構造を有する非
晶質フッ素化合物を使用して、凹版の少なくとも凹部の
表面に離型性のフッ素樹脂層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細な画像を高精度に
印刷する方法に関するものであり、特に半導体素子回路
の製造などに使用するレジストパターンを形成する方
法、あるいは大面積のディスプレイパネル基板上に半導
体素子回路あるいは高精度のカラーフィルタパターンを
形成する方法において有用な、凹版印刷用版の表面処理
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子回路の製造に使用するエッチ
ング用のレジストパターンの形成には、従来フォトリソ
グラフィが使用されている。一方、最近ディスプレイパ
ネルの大型化が進行し、サイズが15インチ以上のもの
の開発が盛んに行なわれている。したがって、半導体素
子回路のパターン形成やカラーフィルタのパターン形成
においても、微細化と共に、基板の大型化および量産化
が求められるようになった。このような要求に対して、
現行のフォトリソグラフィでは大型露光装置の開発やフ
ォトレジストの塗布などの設備投資に莫大な費用がかか
り、しかもフォトマスクの適用サイズには限界があるな
どの問題がある。
【0003】大型ディスプレイデバイスのパネル上の半
導体素子回路形成用のレジストパターンやカラーフィル
タのパターンは、線幅については通常100μm以下、
位置精度については±1〜10μmのレベルが要求され
る。印刷法によりこの要求を満たすことは、平版オフセ
ット法では困難であり、凹版を用いる必要がある。すな
わち、凹版の凹部の形状を忠実に再現するインキパター
ンを形成し、これを高い位置精度で被転写体に完全に転
写しなければならない。凹版印刷により直接的あるいは
間接的に被印刷体にパターンを転写する方法は、装置上
の制約が少なく、量産効果が高く、かつ低コストである
という点で優れている。
【0004】従来、凹版に光あるいは熱で硬化するイン
キを充填し、次いで光あるいは熱によってインキを硬化
処理して、被印刷体に転写する方法が知られている(特
開平3−280416号公報)。別の方法としては、凹
版に光あるいは熱で硬化するインキを充填し、次いで光
あるいは熱によってインキの少なくとも表層部が半硬化
状になるように硬化処理を行なって、被印刷体に転写
し、あるいは中間介在物としてブランケットに転写する
ときに、転写を容易にし、その後に被印刷体に転写する
方法もある(特開平3−19889号公報)。また、イ
ンキを凹版から転移させ易くするために離形層を用いる
こともあり、離型層としてはシリコーン樹脂、シリコー
ンゴム、フッ素樹脂、ポリオレフィンなどが開示されて
いる(特開平2−135348号公報、特開平4−31
7005号公報、特開平5−139065号公報、特開
平5−241175号公報)。
【0005】しかしながら、特開平3−19889号公
報に記載されているように、離型層を設けた凹版を作
り、空気酸化型の印刷インキ、つまり通常のオフセット
インキあるいは電離放射線により硬化するインキあるい
は熱により硬化するインキを凹版に充填し、被印刷体へ
直刷りし、あるいはブランケットを介して印刷を行なう
と、1枚から数枚程度の印刷においては、シリコーン樹
脂あるいはフッ素樹脂、シリコーンゴム、ポリオレフィ
ン等からなる離型層はインキに対して離型性を示すが、
20枚以上印刷するような場合には離型性が劣化して、
転写時に凹版の凹部に硬化したインキが残存し易いもの
が殆どであった。つまり従来公知のフッ素樹脂層などか
らなる離型層では、印刷時の耐刷性がよくなく、離型層
の離型機能が印刷の反復によって20枚程度で劣化する
ようなものであった。このように従来知られている離型
層では、被転写体上に高精度でかつ微細なパターンを耐
刷性をもって形成し得るものは存在しなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、凹版の表面
処理、とくにフッ素系離型剤による表面処理によって離
型層を設けた凹版を用いる印刷方法に関するものであ
る。また、特に印刷時の耐久性がよく、しかもインキの
離型性が良い凹版の表面処理と、それを用いて凹版のパ
ターンをよく再現する画像を得るための印刷方法を提供
するものである。さらに凹版の非画像部にインキが残存
して、転写後に画線部以外の部分に汚れやかぶりを生じ
させない印刷方法を提供するものである。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明は、前記のような
事情に鑑みてなされたものであり、凹版に環状構造を有
する非晶質フッ素樹脂を含有する組成物からなる離型層
を形成することによって、その離型層が凹版とよく接着
し、離型性が良く、しかも多数枚の印刷に耐え得る凹版
を提供し、かつその凹版を用いて微細な画像をも印刷し
得る方法を提供するものである。凹部の形状を忠実に再
現するインキパターンを形成し、かつ耐刷性を向上させ
るために、凹版の少なくとも凹部の表面を非晶質フッ素
樹脂を含む組成物で表面処理を行なって離型層を形成す
ると、ドクターリングにより凹版にインキを充填する際
に、インキが非画像部に残らないようにすることが可能
であり、またインキが転写時に凹部に残らないようにす
ることができる。
【0008】本発明においては、凹版の少なくとも凹部
全面、好ましくは凹部および非画像部の製版面全面に離
型層を形成する。離型層の材質としては、インキに移行
せずしかもインキと親和性を有しない、離型性の高いも
のがよい。従来は、それにパラフィン系ワックス、シリ
コーン系やフッ素系の樹脂などが用いられてきたが、一
般のフッ素系樹脂については多数の種類が存在するにも
拘らず、本発明のような目的に有効なものは特定されて
いなかった。特にフッ素系の樹脂に付いては通常テフロ
ンあるいは単にフッ素型の樹脂とのみ記載され何ら特定
されておらず、しかも版の表面に薄膜状に形成すること
については何も言及されていない。しかも版の耐刷性に
ついては何も考慮されていなかった。しかるに、多数の
フッ素系樹脂を試験してみると、版に薄膜状に塗設でき
ないものもあり、またあるものは離型性が余り良くなか
った。フッ素系樹脂は凹版に接着し難いためか、特に耐
刷性については良くないものが殆どであった。
【0009】本発明においては、次のような評価方法に
よって離型性の良好な樹脂を選択した結果、環状構造を
有するフッ素樹脂は、溶媒に溶けるので凹版の表面に塗
布することができるという特徴があり、しかも離型性が
よく、かつ版の耐刷性が高いということを見出し本発明
に到達した。この事実は従来全く予想されていないこと
であり、しかも高精度の印刷を容易に実現し、かつ耐刷
性を向上させるために非常に有効な知見である。本発明
における離型性の評価は次のようにして行なった。図3
に示すように、離型層13を形成したガラス基板12を
真空吸引孔11により試験台20に固定し、一定量のイ
ンキ14を離型層13を有するガラス基板12の表面に
置き、表面処理を施してない10mm×10mmのセン
サーガラス15を押し付けてインキ14を挟む。その
後、空気酸化による硬化機構を有するインキではそのま
ま、また電磁放射線照射による硬化機構を有するインキ
ではランプ19からの電磁放射線16をガラス基板12
を通し照射してインキを硬化させ、あるいは熱硬化性の
インキでは熱を加えてインキを硬化させる。その後セン
サーガラス15の一辺を金属線17によって一定速度で
引き上げて、インキ14とセンサーガラス15とが剥離
するときの力を力センサー18で測定し剥離力として表
す。また、離型層13の耐刷性の評価方法は後述の実施
例2において説明する。
【0010】離型性がよく、言い換えると剥離力が低
く、しかも耐刷性のあるものとして、下記の化1および
化2に示す環状構造を有する非晶質のフッ素樹脂がこれ
らの条件を全て充足しているということは驚くべきこと
であった。
【化1】 上記式中、mは整数であり、nは1または2である。
【化2】 上記式中、xおよびyは整数である。従来のポリフッ化
ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ四フッ化エチレ
ン、ポリ塩化三フッ化エチレン、四フッ化エチレン−六
フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン四フ
ッ化エチレン共重合体などの結晶性のフッ素樹脂は、水
あるいは有機溶剤に分散して塗設しても5μm以下の薄
膜を形成することは困難であり、フッ素樹脂の優れた薄
膜を形成するには200〜450℃の高温で焼き付ける
ことが必要であった。しかし微細な画像を作る版を高温
に加熱することは画像の寸法精度を悪くする懸念もあり
好ましくない。一方、本発明において好適に使用するこ
とができるフッ素樹脂は化1に示すようなポリ(パーフ
ルオロアリルビニルエーテル)あるいは化2に示すよう
なパーフルオロシクロポリマーからなる非晶質のフッ素
系ポリマーである。これらは溶媒に可溶であり、版に5
μm以下の薄膜状に塗設することが可能であり、180
℃以下の低温で加熱しても優れたフッ素樹脂膜を印刷版
に形成することができ、しかもそのフッ素樹脂膜は版に
強く接着する特徴がある。またこのフッ素樹脂膜はイン
キ成分や他の化学物質に対しても耐久性があり、印刷版
の表面処理剤として用いると、フッ素樹脂離型層の表面
部分にはインキが付き難く、しかも耐刷性がある。これ
は離型層が版に接する所で版の材料によく接着し、かつ
離型層が高度に架橋しており強度が高いためであると思
われる。なかでも遊離の二重結合が少ない環状構造を有
する非晶質フッ素樹脂、例えばサイトップCTX-809S(商
品名、旭ガラス(株)製)はインキの剥離力が低く、しか
も耐刷性を有する優れたものである。また、若干遊離の
二重結合がある環状構造を有する非晶質フッ素樹脂、た
とえばサイトップCTX-809Mは版に対する接着性が高いた
め、これを版に直接塗設し、その上に前記のサイトップ
CTX-809Sを塗設すると離型性が優れ、しかも耐刷性が著
しく良い離型層を版に作ることができる。
【0011】凹版基板へ離型層を形成する方法として
は、フッ素樹脂を溶媒に溶解して、あるいは分散剤に分
散させて凹版に塗布する。塗布方法としてはディップ
法、スピンコート法、転写法、噴霧法、蒸着法、ドクタ
ーコート法、ロールコート法などがあり、室温あるいは
50℃から200℃までの温度で加熱処理をして離型層
を形成することができる。離型層の厚さは10nm以
上、10μm以下であり、通常100nm以上、3μm
以下の膜厚が好適である。また、離型層の厚さにより乾
燥温度は異なるが、0.5μm以下の場合は80℃〜1
80℃が好ましい。また、凹版の基板と離型層との接着
性を向上させるために、離型層の形成に先立って、空気
中でオゾンを発生させる短波長の光を出すランプで凹版
面を照射した後に離型層を設けると耐刷性が向上するこ
とが判明した。あるいはシランカップリング剤などのプ
ライマーをあらかじめ凹版に塗布し、その上に離型層を
設けると、離型性と耐刷性の効果がより優れたものにな
ることもある。この際、オゾンを発生するランプで照射
してから、プライマーを塗布することはさらに有効であ
る。更に特異なことに、以下に述べる光硬化性インキの
場合には、特に環状構造を有する非晶質のフッ素樹脂を
含む離型層が、従来の離型層よりも凹版からのインキの
離型性が良く、しかも版の耐刷性が高かった。インキの
離型性がよいと転写されたインキが凹版の形状を忠実に
再現しており、画質の良いパターンを得ることができ
る。
【0012】図1および図2は本発明の方法の一実施例
を示す略示断面図である。図中、符号1は凹版である。
この凹版1には、あらかじめフォトリソグラフィ法とエ
ッチング法との組合わせなどの通常の方法で所望のパタ
ーンを形成する。凹版1上に形成する凹部2の幅は1〜
200μm、凹部の深さは1〜20μm程度であり、よ
り好ましくは2〜10μm程度である。使用に供する凹
版1の材料としては、例えば金属、ガラス、セラミッ
ク、エンジニアリングプラスチック等が挙げられる。ま
た、例えばドクター4による損傷を防止するために、こ
れらの材料からなる凹版1の製版面(ショルダー部及び
凹部の表面)をクロム、ニッケル等の硬質金属で被覆す
ることも好ましい。被覆法としては、例えば湿式メッキ
法、スパッター法、真空蒸着法などが挙げられる。
【0013】凹版1の材質としては上記の剛性材でもよ
いが、例えばステンレス鋼、燐青銅やインバー−42合
金等の低膨張性鉄合金などの可撓性のある材質も好まし
く用いられる。また、硬化工程、転写工程でプレスを使
用する場合にも、プレスした際に凹版が変形したままに
ならず、元の形状に回復するような性質を有する材質を
選択することが好ましい。印刷によってカラーフィルタ
を作製する場合、凹版としては被転写体のガラスと同程
度の熱膨張率を持つ材料が好ましく、このことは特開平
5−323111号公報にも記載されている。低膨張性
の鉄合金は可撓性が高く、被転写体の表面に多少の厚さ
ムラがあっても追従が可能であるという利点を有する
が、平台の印刷機を用い、後述する被転写体7の基板7
aとして、低膨張率のガラス基板を用いる場合には、ほ
ぼ同じ程度の熱膨張率をもつガラスを凹版1として用い
ることが好ましい。本発明の離型剤はガラス凹版の場合
にとくに有効である。上記凹版1の厚さは、材質の機械
的強度を考慮して適宜選択する。
【0014】インキとしては、通常のインキの概念に該
当しないものでもよく、凹部に入るものであればよい。
例えば、電離放射線硬化型インキ、電子線硬化型イン
キ、あるいは熱硬化性インキ、金属回路形成用インキ、
赤外線硬化型インキなどでもよい。また、上記電磁放射
線あるいは熱による硬化性のインキの硬化の程度は、電
磁放射線を照射しあるいは熱を加えたときに、インキ供
給時よりも粘度が高くなり、凹部の形状をそのまま保持
できる程度の非流動性になることが好ましい。本発明の
方法に使用するインキで特に好ましいインキは、例えば
紫外線照射により硬化する光硬化性インキ(以下「UV
インキ」という)であり、かつ、酸素の存在による硬化
阻害性を有する嫌気性のUVインキである。この他に
も、可視光の照射により光架橋が生ずる可視光硬化性イ
ンキも使用し得る。UVインキと後者の可視光硬化性イ
ンキを含めて本発明では単に「光硬化性インキ」とい
う。
【0015】光硬化性インキは、光を照射することによ
って起こる光ラジカル重合反応を応用したものが多い。
光としては紫外線を用いることが多いが、開始剤および
増感剤を選択することにより近紫外光や可視光も使用す
ることができる。一般にラジカル反応によって光硬化す
る材料の光硬化反応は、空気中の酸素によって阻害され
ることが多く、多少なりとも嫌気性を有する。従来、光
硬化性インキの酸素による硬化阻害は、インキの印刷適
性としては好ましくなく、酸素による硬化阻害を防止す
るために種々の改良がなされてきた。しかるに、本発明
の特徴の一つは、この空気による硬化阻害に係る問題点
を逆に利用して微細パターンをつくることである。図1
(b)において、凹版1の凹部2に光硬化性インキ3を
充填した後、光源6から光を照射すると、凹部2に接す
る内側層3aは硬化するが、表面層3bは酸素による硬
化阻害作用のために半硬化の状態であり、粘着性を帯び
ている。次に、図1(C)においてインキパターンをブ
ランケット5の上に転移させる工程において、前記の硬
化した内側層3aは粘着性がないので凹版1の凹部2か
らそのままの形状でインキ層が転移し、凹部2にインキ
が残存しないようになるので好都合である。一方、半硬
化して粘性を有する表面層3bはブランケット5への付
着性がよいので転移に好都合であるという利点を有す
る。なお、インキ層3のブランケットに接する側3b
は、この段階では空気による光硬化阻害作用を受けな
い。この状態で、必要に応じて適当量の第二段階の光照
射を行なうと、ブランケット5に接している側のインキ
層3bも硬化して、ブランケット5から剥離し易くな
り、後続の図2(d)に示す工程において、被転写体7
への転写をより良好に行なうことができる。
【0016】このように、従来好ましくないとされてい
る酸素による硬化阻害性を巧みに利用することによっ
て、インキ層の転移面すなわち表面層3bと、剥離面す
なわち内側層3aの表面状態を変化させ、インキの転写
を完全に行なうことが可能であり、しかも転写時に多大
な圧力をかけることなく精密パターンを印刷することが
できる。酸素によるラジカル重合の阻害性の度合い(嫌
気度)が不足または過剰である場合には、インキに通常
使用する光重合開始剤、増感剤、熱重合禁止剤などの添
加剤を加えることによって嫌気度を調節することができ
る。しかし、ブランケットのような中間介在物にインキ
を転写してからさらに被転写体7に転写する場合は、被
転写体7の基板7aの表面に粘着層9がある方が転写し
易い。しかしシリコーンゴムのようなインキとの接着性
が少ない中間介在物を用いる場合は粘着層が被印刷体に
なくてもインキの転写が可能である。
【0017】本発明でインキとして用いる光重合性組成
物は、米国特許第3,549,367号公報に示されてい
るような付加重合性不飽和モノマー、光重合開始剤およ
びバインダーを主成分とするものである。詳しくは日本
印刷学会誌、28巻、200〜214頁(1991)あ
るいは日本接着学会誌、20巻、300〜308頁など
の総説も参考にすることができる。
【0018】先ず、光架橋または光重合可能なモノマ
ー、オリゴマー、プレポリマーなどとしては、エチルア
クリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートのような
1価または多価アルコールのアクリル酸またはメタクリ
ル酸のエステル類;多価アルコールと一塩基酸または多
塩基酸を縮合して得られるポリエステルプレポリマーに
(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル
(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシア
ネート基を有する化合物を反応させた後、(メタ)アク
リル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アク
リレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、
ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールグリシ
ジルエステル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミ
ンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹
脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などのエポキ
シ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエ
ポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物が挙げ
られる。また、(メタ)アクリロイル基とカルボキシル
基を併せ持つ光重合性モノマーおよびオリゴマーも使用
でき、そのような化合物の具体例としては、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸エポキ
シ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、脂肪族ま
たは脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、トリフ
ェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン
型エポキシ樹脂などのエポキシ基と(メタ)アクリル酸
を反応させて得られるヒドロキシル基に酸無水物を反応
させたエポキシ(メタ)アクリレート−カルボン酸付加
物;無水マレイン酸と共重合可能なエチレン、プロペ
ン、イソブチレン、スチレン、ビニルフェノール、アク
リル酸エステル、アクリルアミド等のモノマーとの共重
合体の無水マレイン酸部に、ヒドロキシエチルアクリレ
ート等のアルコール性のヒドロキシル基を有するアクリ
レートやグリシジルメタクリレート等のエポキシ基をも
つアクリレートを反応させ、ハーフエステル化した化合
物;アクリル酸、アクリル酸エステルとヒドロキシエチ
ルアクリレート等のアルコール性のヒドロキシル基を有
するアクリレートの共重合体のヒドロキシル基にさらに
アクリル酸を反応させた化合物等が挙げられる。これら
の光重合性化合物は単独または混合して使用することが
できる。
【0019】本発明においては、種々の光重合開始剤を
単独あるいは混合して使用することができるが、一般
に、顔料を光重合性モノマーあるいは光重合性オリゴマ
ー、または光重合性樹脂に分散させる着色光重合性樹脂
では、光重合開始剤として高感度な化合物あるいは組成
物が要求される。そのような光重合開始剤の具体例とし
ては、ベンゾインエーテル;ベンゾインイソブチルエー
テル;ベンゾインイソプロピルエーテル;ベンゾイル安
息香酸;ベンゾイル安息香酸メチル;4−ベンゾイル−
4'−メチルジフェニルサルファイド;ベンジルメチル
ケタール;2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミ
ノベンゾエート;2−クロロチオキサントン;2,4−
ジエチルチオキサントン;2,4−ジイソプロピルチオ
キサントン;ジメチルアミノメチルベンゾエート;p−
ジメチルアミノ安息香酸イソアミル;3,3'−ジメチル
−4−メトキシベンゾフェノン;2,4−ジメチルチオ
キサントン;1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン;1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン;2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン;1−(4
−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン;イソプロピルチオキサントン;
2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルフォリノプロパン−1−オン;2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタン−1−オン、ミヒラーズケトン、2,2−ジク
ロロ−p−フェノキシアセトフェノン、フェナントレン
キノンなどが挙げられる。また、ビスメチロールアミノ
フェニル基を含み、かつトリハロメチル基を含むトリア
ジン化合物あるいはフェニル基にブロムを置換した前記
化合物の誘導体等も挙げられる。特にこの系統の化合物
は着色が少なく、また光感度がかなり高い。
【0020】これらの光重合開始剤は、光重合性化合物
に対し、0.5〜30重量%、好ましくは2〜15重量
%の範囲内で使用され、これらは単独でまたは1ないし
3種類を混合して使用することができる。また、本発明
においては、光重合開始剤としてヘキサアリールビスイ
ミダゾール系化合物または水素供与体を併用してもよ
い。ヘキサアリールビスイミダゾール系化合物の例とし
ては、2,2'−ビス(2−クロルフェニル)−4,4',
5,5'−テトラフェニルビスイミダゾール;2,2'−ビ
ス(2−クロルフェニル)−4,4',5,5'−テトラ−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1,1'−ビ−
1H−イミダゾールが挙げられる。別の水素供与体とし
て、芳香族メルカプタン系化合物、芳香族アミン系化合
物、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、
チオヒダントイン等を用いることもできる。
【0021】本発明のインキに用いられる樹脂としては
ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂あるいはこれ
らの部分変性の樹脂、例えばメラミン変性ポリエステル
樹脂等が用いられる。ポリエステル樹脂と部分的に架橋
反応させるメラミン樹脂としては、ヘキサメトキシメチ
ロールメラミンおよび、ヘキサブトキシメチロールメラ
ミンがある。メラミン樹脂の割合はポリエステル樹脂1
00重量部に対し、メラミン樹脂5〜80重量部、特に
好ましくは20〜60重量部である。メラミン樹脂が少
ないと印刷インキの凝集力付与が充分でなく、凹部に充
填されたインキがブランケットに完全転写され難い。あ
るいは非画像部にインキが付着して汚れ易くなる。一
方、メラミン樹脂の量が多すぎると凝集力が大きくな
り、凹版の凹部にインキを充填し難くなる。本発明にお
いては、さらにその他の樹脂として、耐熱性を向上させ
る目的で、エポキシ化合物を使用することもできる。エ
ポキシ化合物は、前記カルボキシル基を有する化合物等
と熱的に反応し、架橋することにより耐熱性を向上させ
る働きがある。エポキシ化合物の具体例としては、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸
グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステ
ル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ
樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロ
キシベンゼン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これら
のその他の樹脂は、光重合性化合物の重量に対し30%
以下の範囲内で使用され、5〜15%の範囲内で使用す
ることが好ましい。
【0022】分子間相互作用の大きなウレタン樹脂を用
いてインキの凝集力を大きくすることにより、凹版の凹
部に充填されたインキを転写され易くすることができ
る。十分な凝集力を得るためには、ある程度以上の分子
鎖長が必要であり、平均分子量で3000以上、より好
ましくは、重量平均分子量で6000以上で10000
以下のウレタンアクリレートが有効である。かかるウレ
タンアクリレートは、ポリエステルポリオールまたはポ
リエーテルポリオール、および水酸基含有アクリル酸エ
ステルをポリイソシアネート化合物と反応させて得られ
るが、大日本インキ化学工業(株)製「ユニディック」、
日本合成化学工業(株)製「ゴーセラック」、東亜合成化
学工業(株)製「アロニックス」、日本化薬(株)製「カヤ
ラッド」、ダイセルUCB(株)製「エベクリル」、ロー
ドファーイースト(株)製「フォトグレーズ」等およびそ
の他市販の紫外線硬化型プレポリマーの中から、適宜選
択して使用することもできる。充分な凝集力を得るため
に、インキ中に必要なウレタンアクリレート含有量は、
少なくとも3%以上、好ましくは8%以上が適当であ
る。本発明に有効に使用得るウレタンアクリレートは、
紫外線硬化型プレポリマーとしては比較的分子量の大き
な線状ポリマーであるため、これを低粘度の紫外線硬化
型モノマーと組み合わせて単独に配合したインキは、顔
料への濡れ性の不足、ドクターリングの時に非画像部に
インキ汚れが多いという問題がある。酸価100以上の
高酸価樹脂、特に好ましくは天然樹脂変性マレイン酸樹
脂を上述のウレタンアクリレート樹脂と併用して用いた
場合は、顔料への濡れ性や、インキのレオロジーを改善
し、上記の問題を解決することができる。かかる高酸価
樹脂としては、特開昭59−117568号公報、特開
昭62−53312号公報または特開平1−96273
号公報に記載されたシクロペンタジエンまたはその重合
体を不飽和カルボン酸またはその酸無水物と反応させて
得られる酸変性炭化水素樹脂、特開昭61−26401
4号公報に記載されたフェノール樹脂と多価カルボン酸
ないしその酸無水物を反応させて得られる酸変性フェノ
ール樹脂、および多価カルボン酸ないしその酸無水物を
各種アルコールと反応させて得られるエステル樹脂、そ
の他の天然樹脂および合成樹脂等のなかで酸価が100
以上、軟化点が60〜140℃の範囲のものであればよ
く、特に好ましくは酸価が150以上で300以下の天
然樹脂変性マレイン酸樹脂が好適に用いられる。
【0023】使用する顔料は、可視光を透過させる必要
上、透過光の波長の1/2以下の平均個数粒径を有する
ものが望ましく、さらに望ましくは、平均個数粒径0.
2μm以下に分散された顔料が好ましい。また、顔料は
通常分散剤として、例えばポリカプロラクトン系化合
物、長鎖アルキルポリアミノアマイド系化合物、あるい
は高分子界面活性剤などを使用し、顔料とプレポリマー
および/またはポリマーと共にサンドミル、ロールミル
等の分散機によって、樹脂の一部あるいは全部と共に分
散させ、場合によっては熱重合防止剤あるいはインキの
凝集力向上のために金属セッケン、有機チタネートなど
の架橋剤を加えることも可能である。青色の顔料として
は、フタロシアニン系、インジゴ系の顔料等が、赤色の
顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、
ピロロ・ピロール系顔料、アントラキノン系顔料等が、
緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料が
それぞれ好ましい例として挙げられる。また、赤、緑の
色相調節のために黄色顔料が加えられることもある。さ
らに青の色相調節のために紫の顔料が加えられることも
ある。インキ中に占める顔料の比率は、固形分比で5〜
90重量%であり、より好ましくは10〜60重量%で
ある。
【0024】転写の中間介在物としてゴムブランケット
を使用する場合、図1(c)においてゴムブランケット
5を加圧しながら回転させると、ブランケット5の面に
インキ3の粘着性の表面層3bが接し、ブランケット5
より離れた側は硬化したインキの内側層3aとなり、凹
版1の凹部2中のインキ3が完全な形で転写される。ま
た、ブランケット5の表面が少し粘着性を有する場合に
は、ブランケット5に接するインキの表面層3bの面は
半硬化の状態でなくてもよい。なお、図1では説明の都
合上、ゴムブランケット5の直径を小さく表し、また、
インキ3の層は大きく、かつ厚く描いてあるが、実際に
はゴムブランケット5の直径は相対的の非常に大きいの
で、凹版1の面に対して殆ど平面的に接触することにな
り、インキ3は凹版1の凹部2に充填された形状でその
ままゴムブランケットに転写される。ここで使用するゴ
ムブランケットは、インキに対して耐久性がありかつ表
面が平坦であれば何れでもよく、とりわけシリコーンゴ
ム(特開平5−19116号公報参照)やNBRゴム、
ウレタンゴムなどからなるブランケットが好ましい。特
にシリコーンゴムのブランケットは、転写されたインキ
を被転写体に再転写する場合に好ましい。次いで、図2
(d)においてゴムブランケット5に転写されたインキ
3を被転写体7に再転写する。ブランケット5に転写さ
れたインキの表面(内側層3a)が粘着性を有する場合
には被転写体7の基板7aに直接転写することができ
る。ブランケットに転写されたインキが粘着性を持たな
い場合には、被転写体7の基板7aの上に粘着層9を均
一に形成した後に転写する。
【0025】ここで用いる粘着層9の形成材料として
は、例えば、粘着過程が溶剤賦活型、熱賦活型、圧力賦
活型、化学反応型等である接着剤若しくは粘着剤が挙げ
られる。これら各種の粘着剤等の中でも、好ましいもの
は感圧粘着剤、ホットメルト型粘着剤である。粘着剤と
しては通常のゴム系あるいはアクリル樹脂系の熱可塑性
のものも使用可能であるが、耐熱性が必要である場合あ
るいは後工程において微量の粘着剤の流出を避けるため
には、熱硬化性若しくは光硬化性の粘着剤を使用するこ
とが好ましい。また、本実施例では被転写体基板7aの
上に粘着剤を塗布してその上にインキを転写している
が、その代わりに、例えば図1(b)の凹版1の凹部2
に充填したインキ3を半硬化処理した後に、インキに粘
着剤を塗布してからガラス基板7aに直接転写してもよ
い。
【0026】このような接着剤若しくは粘着剤により形
成される粘着層9の厚さは、通常0.1〜10μm、好
ましくは0.3〜5μmである。粘着層9が0.3μmよ
りも薄いと、粘着力が充分ではないことがある。一方、
厚みが5μmを越えると、液晶パネルの封止が困難にな
ることがある。この粘着層9を介して基板7a上に形成
されるインキ層は硬化したインキで形成されており、具
体的には、例えばブランケット5上であらかじめ硬化し
たインキ3aおよび3bを粘着層9の上に転写して形成
する。本発明の方法においては、透明基板7aの着色層
形成面において着色層を形成しない部位に粘着層9が露
出する場合もあるが、その場合には露出した粘着層9を
常法に従って除去してもよい。除去手段としては、例え
ばドライエッチング法、ウエットエッチング法、オゾン
酸化法、放射エネルギー分解法、溶解除去法などが挙げ
られる。
【0027】以上のようにして精密な微細パターン印刷
画像が得られる。LCDディスプレイの液晶カラーフィ
ルタの場合には、同様なことを4回繰り返すことによっ
て、赤、緑、青、黒の微細パターンが得られることにな
り、TFT・LCDやSTN・LCD対応の液晶カラーフ
ィルタに使用することが可能となった。また、ブラック
マトリクスは、クロム、酸化クロムを用いてスパッター
法により膜付けしパターニングする方法、カーボンブラ
ック、黒鉛などを用いてフォトファブリケーションでパ
ターンを形成する方法など何れの方法も用いることがで
き、赤、緑、青のみのパターンの形成を本発明の方法で
行なうこともできる。また逆にブラックマトリクスのみ
を本発明の印刷法で作り、赤、緑、青のパターンをフォ
トファブリケーション法で作ることもできる。プリント
基板、薄膜ハイブリッドIC、ICパッケージなどの高
精細配線のレジスト印刷、超小型センサの素子材料、電
極材料などには、それぞれに適するレジストインキ、例
えばメッキレジストインキ、ソルダーレジストインキ、
金属回路用インキなどの適用が可能となる。また、半導
体素子回路の形成に特別のレジストを用いて、微細パタ
ーンを作ることができる。
【0028】被転写体(被印刷体)として、カラーフィ
ルタの場合には低熱膨張性ガラス、例えばホウ珪酸ガラ
ス、強化処理をしたホウ珪酸ガラス、合成石英ガラス、
石英ガラス、光学樹脂板、ポリイミド、ポリエステル、
ポリオレフィンあるいは他の透明なプラスチックフィル
ムなどの基板が用いられる。半導体素子回路用には被印
刷体基板としてシリコンウエハーにポリシリコンを設
け、その上に半導体用フォトレジスト膜を第1層として
用いる2層レジスト法を用いる。フォトレジスト層、粘
着層、印刷パターンの順に形成され、構成される。被印
刷体の大きさは特に限定されない。これは本発明の大き
な利点となっている。
【0029】
【実施例】
<実施例1>以下に本発明の実施例を示し、本発明につ
いてさらに具体的に説明する。 凹版の作成 ガラス基板全面にクロム(Cr)を1000Åの厚さに
蒸着し、その後レジスト〔東京応化工業(株)製、「OFPR
-800」〕を1.0μm厚に塗布し、所定のパターンを露
光し、現像処理を行なった。次いで、エッチング液とし
て硝酸第二セリウムアンモニウム165gおよび過塩素
酸(70%)42mlに水を加えて1リットルの溶液を調
製し、そのエッチング液でクロムを食刻し、クロムパタ
ーンを作製した。それをエッチングレジストとして用
い、過酸化水素水とフッ化アンモニウムとの混合液をエ
ッチング液として用いてガラスをエッチングして、幅2
0μm、深さ5μmのマトリクスパターンを有するガラ
ス製凹版を作製した。その後、クロムはクロムのエッチ
ング液で除去した。エッチング時間を変えることによっ
て凹部の深さをコントロールすることができる。 凹版の表面処理 ガラス凹版に、200Wのオゾンランプを8cm離れた
所から60秒間照射した後、フッ素化合物を1.0重量
%になるように溶剤に溶解し、ガラス基板にスピンナー
で塗布し、その後200℃、1時間加熱してガラス表面
に薄い離型層を作成し、次の表1に示す4種類のフッ素
化合物および他の7種類のフッ素ポリマーを用いて表面
処理した凹版を作製した。また、前記の凹版を用いて表
面処理の評価を行なった。離型性の評価方法としては、
図3に示すように離型層13を形成したガラス基板12
を試験台20の上に固定し、一定面積に離型層13を形
成した基板12の平面部分に一定量(インキ面積:0.
196cm2)のインキ14を置き、表面処理を施して
ない10mm×10mmのセンサーガラス15を押付け
てインキ14を挟み、次にランプ19からの電磁放射線
16を照射することによりインキ14を硬化させ、その
後センサーガラス15の辺を一定速度(1.7mm/se
c)で引き上げて、後記の光硬化性インキと基板12と
が剥離するときの力を力センサー18によって測定し
て、剥離力とした。離型層13の耐刷性の評価方法とし
ては次の方法を採用した。すなわち、上記剥離力の測定
を多数回繰り返し、剥離力の測定値が1400g/0.
196cm2以上となる回数をもって、耐刷性の評価と
した。これらの結果を表1に併せて示す。
【表1】 表1の化合物名の欄はフッ素樹脂の商品名を示す。その
内No.1〜No.3bは旭ガラス(株)、No.4およびNo.5は
信越化学工業(株)、No.6はデュポン社の製品である。
また、No.1〜No.3bおよびNo.6は環状構造を有する
非晶質フッ素樹脂である。No.3aおよびNo.3bについ
ては、No.3aを版に塗設してから加熱乾燥した後にNo.
3bを塗設し、乾燥した二重膜の構造を持っている。N
o.7は三洋化成(株)、No.8は東亜合成(株)およびNo.9
は3M(株)のフッ素樹脂であり、No.10およびNo.11
は(株)喜多村の粉末製品であり、結晶性のフッ素樹脂で
あると思われる。なおCT溶剤とはフッ素系の溶剤であ
り旭ガラス(株)の製品である。IPAはイソプロパノー
ルを示す。剥離力1400g以上の試料に付いては耐刷
性は測定しなかった。なお、塗布性については、○は完
全に透明な膜が形成されたもの、△は極く一部にストリ
フィケーション、ハジキあるいはムラがみられたもの、
および×は塗布面が良好ではないものを示す。
【0030】インキ 剥離力および耐刷力の測定に用いた光硬化性インキを次
の表2に示す。
【表2】 これらの材料を常法により混練し、3本ロールによって
顔料を微分散化した。なお、顔料はマーキングのために
加えるものであり、カラーフィルタのパターンを最終的
に作るための顔料濃度にはなってはいない。このインキ
の粘度は25℃で25Pa・secであった。
【0031】<実施例2> ブランケットの作成 厚さ2.0mmのシリコーンゴムを両面テープで直径1
0cmの金属ロールに貼付しブランケットを作成した。
シリコーンゴムの硬度は80度であり、表面粗度の平均
は1.6μmであった。 被印刷体(被転写体)の作成 厚み1.1mmのホウ珪酸ガラスに、スピンコータを用
いてアクリル系粘着剤とエチルアルコールからなる粘着
層塗布液で乾燥膜厚0.8μmに粘着層を塗布し、粘着
層を有する被印刷体を作成した。
【0032】<実施例3>実施例1ので作製した凹版
に、実施例1のにおける表1のNo.2のフッ素樹脂の
表面処理を施し凹版を作成した。カーボンブラックおよ
びアクリル樹脂のワニスを含むUVインキ(粘度120
Pa・sec)を、金属製ドクターを用いて、角度60゜、速
度100mm/secで充填した後、UV光を100mJ/cm2
照射してインキを硬化させ、その後、実施例2ので作
成したシリコーンゴム製のブランケットロールを前記表
面処理済みの凹版に接触させ、インキをブランケットに
転移させた。続いて、ブランケットロールを実施例2の
の被印刷体上の粘着層に接触させ、ブランケット上の
インキを被印刷体上に転移させた。このとき、ブランケ
ット上のインキは殆ど残留せず、被印刷体上に転写さ
れ、被印刷体上に幅20.6μm、厚さ4.4μmのブラ
ックマトリクスパターンが形成された。これを180℃
で1時間ポストベークして、厚さ4.0μmのブラック
マトリクス(BM)を得た。このようにして形成したマ
トリクスパターンには画線の部分的な太りや細りは認め
られず、またパターン表面は平滑性に優れていた。次
に、赤色(R)層、緑色(G)層、および青色(B)層
のそれぞれを光硬化性の着色インキを用いて、本発明の
凹版オフセット印刷法により次のようにパターニングし
た。まず、赤色顔料を含有するインキをガラス基板の所
定位置に印刷し、その後さらに加熱してインキを硬化さ
せて赤色(R)層を形成した。同様に、緑色(G)層顔
料を含有するインキおよび青色(B)層顔料を含有する
インキのそれぞれをガラス基板の所定の位置に印刷し、
その後さらに加熱して完全に硬化させて緑色(G)層お
よび青色(B)層を形成することにより、所定配列のR
GBパターンを形成した。なお赤色(R)層、緑色
(G)層および青色(B)層は、深さ4.0μmの凹版
を用いて、いずれも厚さ3.7μmに形成した。
【0033】さらにBM、R、G、Bを印刷したものを
220℃で120分加熱してインキおよび接着層を完全
に硬化させた。以上のようなRGBパターンの形成方法
により、あらかじめ形成されたブラックマトリクスパタ
ーンが障壁の役割を果たすために、RGB印刷により容
易に所定のパターンが得られた。この版によって印刷を
行なったが、300枚経過しても30枚目の画像と殆ど
変わらなかった。しかし、500枚を経過するとピンホ
ールが生じたことが認められた。
【0034】<実施例4>カーボンブラックおよびフェ
ノールノボラックレジンとメチロールメラミンおよび光
酸発生剤を含むUV硬化インキ(粘度45Pa・sec)、セ
ラミックス製のドクターを用いて、角度80゜、速度4
00mm/secで、実施例1のと、実施例1のと同様に
してNo.3aを使用し表面処理を施した深さ2.5μmの
凹版を用いて、上記インキを凹版の溝に充填した。その
後UV光を100mJ/cm2照射してインキを硬化し、実施
例2ののブランケットロールを前記凹版に接触、回転
させて、インキをシリコーン製のブランケットに転移さ
せた。次に、ブランケット上のインキに紫外線を150
mJ/cm2照射して、ブランケットに接触した部分のインキ
を完全に硬化させた。続いて、ブランケットロールを被
印刷体に接触、回転させてインキを被印刷体に転移させ
た。このとき、ブランケット上のインキは残留すること
なく被印刷体上に転写され、被印刷体上には幅20μ
m、厚さ2μmのブラックマトリクスを作ることができ
た。ブラックマトリクスを230℃で30分加熱して完
全に硬化させた。この試料に、顔料分散法による赤色の
カラーレジスト(CR-6000、富士ハント(株)製)をスピ
ンコート法によって塗布し、90℃で10分乾燥して厚
さ1.4μmの膜を作製し、次いで紫外線により画像露
光を行い、アルカリ性の現像液によって40秒現像して
赤のパターンを得た。同様にして、カラーレジストCG-5
000で緑のパターンを得て、次いでCB-6000により青のパ
ターンを作成した。その後、赤、緑、青のパターンを2
30℃で30分加熱してポストベークを行なった。ポス
トベーク後の膜厚は1.3μmであった。このように、
印刷法によっては従来は20μm幅のブラックマトリク
スを作成することは困難であったものが、本発明により
可能になり、顔料分散法によるR、G、Bのパターニン
グと組み合わせて高精細のカラーフィルタを作成するこ
とができた。
【0035】<実施例5>銅を機械的に食刻して、線幅
20μmで、縦330μm、横110μmの格子状の凹
部を形成した。これに全面クロムメッキを施して凹版と
した。これに実施例1のの環状非晶質フッ素樹脂のN
o.6で表面処理して、離型性のよい凹版を作成した。グ
ラファイトを主成分とする黒色顔料とアルキッド樹脂系
ワニスを含む熱硬化性インキを、硬度80度のウレタン
ゴムのドクターで凹版に充填した。次いで、遠赤外線ラ
ンプを凹版に照射して、インキの表面が半硬化する程度
に熱硬化させた。しかる後、ウレタンゴムのブランケッ
トにインキを転写し、さらにポリエステルフィルムにア
クリル系粘着剤を0.7μm厚に塗布した基板にブラン
ケットよりインキパターンを再転写し、その後140℃
で30分加熱してブラックマトリクスの微細パターンを
作成した。赤色(R)顔料と光硬化性樹脂とを含有する
赤色インキ、緑色(G)顔料と光硬化性樹脂とを含有す
る緑色インキおよび青色(B)顔料と光硬化性樹脂とを
含有する青色インキを用いて、実施例3の光硬化性イン
キを用いたのと同様にしてRGBパターンを形成した。
すなわち、まず、赤色(R)インキを用いて前記実施例
3におけるブラックマトリクスの形成と同様にして実施
例2のの被印刷体上に赤色(R)パターンを形成し
た。次いで、このようにして赤色(R)パターンを形成
した被印刷体上に赤色(R)パターンの形成と同様にし
て緑色(G)パターンを形成した。さらに、同様にして
青色(B)のパターンを形成した。次いで、220℃で
1時間加熱して着色インキパターンと、被印刷体の粘着
層を硬化させた。このようにして形成されたRGBパタ
ーンには、画線の部分的な太りや細りは認められず、ま
たパターン表面の平滑性が従来の平版オフセット法によ
るものとは桁違いに優れていた。
【0036】<実施例6>実施例1ので作成した凹版
を、実施例1ののNo.3aおよびNo.3bのフッ素樹脂
を二重に塗設した凹版の溝に、黒色顔料およびアクリル
樹脂のワニスを含むUVインキ(粘度120Pa・sec)
を、金属製ドクターを用いて角度60゜、速度400mm
/secで充填した後、UV光を100mJ/cm2照射してイン
キを硬化させた。その後、実施例2ので作成したシリ
コーンゴム製のブランケットロールを該凹版に接触さ
せ、インキをブランケットに転移させた。続いて、ブラ
ンケットロールを実施例2のの被印刷体上の粘着層に
接触させ、ブランケット上のインキを被印刷体上に転移
させた。このとき、ブランケット上のインキは殆ど残留
せず被印刷体上に転写され、被印刷体上には、幅21μ
m、厚さ4.4μmのブラックマトリクスパターンが形
成された。これを200℃で1時間ポストベークして、
厚さ3.8μmのブラックマトリクスを得た。
【0037】このようにして形成されたマトリクスパタ
ーンには、画線の部分的な太りや細りはみられず、また
パターン表面の平滑性に優れていた。次に、赤色(R)
層、緑色(G)層、および青色(B)層のそれぞれを、
本発明の凹版オフセット印刷法により次のようにパター
ニングした。まず、赤色顔料を含有するインキをガラス
基板の所定位置に印刷し、その後、加熱硬化させて赤色
(R)層を形成した。同様に、緑色(G)層顔料を含有
するインキおよび青色(B)層顔料を含有するインキの
それぞれをガラス基板の所定位置に印刷し、その後、加
熱硬化させて緑色(G)層および青色(B)層を形成す
ることにより、所定配列のRGBパターンを形成した。
なお、赤色(R)層、緑色(G)層および青色(B)層
は、深さ4.0μmの凹版を用いていずれも厚さ3.7μ
mに形成した。以上のようなRGBパターンの形成方法
により、あらかじめ形成されたブラックマトリクスパタ
ーンが障壁の役割を果たすために、RGB印刷により容
易に所定のパターンが得られ、またこの版でBM、R、
G、Bの4色を800枚印刷しても印刷された画像はは
じめの30枚目とほとんど変わらなかった。
【0038】
【発明の効果】凹版の凹部にインキを充填した後、イン
キを被印刷体に転移させてパターンを印刷する凹版印刷
方法において、環状構造を含む非晶質フッ素樹脂を使用
して、凹版の少なくとも凹部の表面に離型性の樹脂層を
形成することにより、インキの離型性、パターンの再現
性、および耐刷性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷方法の一実施例を示し、(a)は
印刷版の凹部に光硬化性インキを充填する工程、(b)
は印刷版のインキを部分硬化する工程、および(c)は
インキパターンをブランケットに転移させる工程の略示
縦断面図である。
【図2】(d)は図1に示す印刷方法の後続工程におい
て、ブランケットに転移されたインキを被転写体に転移
させる工程の略示縦断面図である。
【図3】離型性を測定するための装置の略示縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 凹版 2 凹部 3 光硬化性インキ 3a 内側層 3b 表面層 4 ドクターナイフ 5 ブランケット 6 光源 7 被転写体 7a 被転写基板 8 離型層 9 粘着層 11 真空吸引孔 12 ガラス基板 13 離型層 14 インキ 15 センサーガラス 16 電磁放射線 17 金属線 18 力センサー 19 ランプ 20 試験台

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷画線部となるパターン凹部を設けた
    凹版の少なくとも凹部の表面に、凹版と接着する離型性
    の樹脂層を形成し、その凹版にインキを充填し、被印刷
    体に直接あるいは中間介在物を介して転写する印刷方法
    において、前記離型性の樹脂層が環状構造を有する非晶
    質フッ素樹脂を含む組成物からなることを特徴とする微
    細パターンの印刷法。
  2. 【請求項2】 前記環状構造を有する非晶質フッ素樹脂
    を含む組成物からなる樹脂層を設けた凹版を用い、かつ
    前記インキとして光硬化性インキを該凹版に充填し、同
    時にあるいは後に電離放射線を照射して、該インキの表
    層部が半硬化状態であり、かつその内部が硬化状態であ
    るインキ層を中間介在物に転写し、転写されたインキ像
    に電離放射線をさらに照射し、しかる後に被印刷体に再
    転写することからなる請求項1に記載の微細パターンの
    印刷法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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