JPH09100153A - セラミックス原料組成物とその組成物から成形したセラミックス成形物およびその成形物を製造する方法 - Google Patents

セラミックス原料組成物とその組成物から成形したセラミックス成形物およびその成形物を製造する方法

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JPH09100153A
JPH09100153A JP7254898A JP25489895A JPH09100153A JP H09100153 A JPH09100153 A JP H09100153A JP 7254898 A JP7254898 A JP 7254898A JP 25489895 A JP25489895 A JP 25489895A JP H09100153 A JPH09100153 A JP H09100153A
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ceramic
aluminum phosphate
coal ash
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JP7254898A
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Akira Kojima
昭 小島
Keizo Shimada
恵造 島田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未利用資源の石炭灰(フライアッシュ)から
水和反応によって、機械的強度と耐火性をもつセラミッ
クスを製造する。 【解決手段】 石炭灰、リン酸アルミニウム、水、硬化
調節剤とを所定量づつ含有してなるセラミックス原料組
成物であって、前記石炭灰とリン酸アルミニウムとでは
10:100から100:10(好ましくは20:100から100:20) 、石
炭灰と水とでは100:0.01から100:30、リン酸アルミニウ
ムと硬化調節剤とでは100:1から100:30(好ましくは10
0:2から100:10)の組成比から構成したことを特徴とす
るセラミックス原料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス原料
組成物およびそれからなるセラミックスの製造方法に関
するものであり、さらに詳細には産業廃棄物として大量
に排出される石炭灰を有効活用できるセラミックス原料
組成物とその組成物から成形したセラミックス成形物お
よびその成形物を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
〔石炭灰の問題点〕火力発電用エネルギー源として、石
炭が大量に用いられている。1989年度における発電用石
炭の使用量は、2450万トンであり、燃焼後に生じる石炭
灰は約400万トンにも達している。発生した石炭灰の
内、有効利用されているのは190万トン(49%)にしかす
ぎない。その内訳はセメント分野に55%、土木分野に19
%、建築分野に13%、農業・水産分野に3%である。残り51
%は、陸上埋立材や海面埋立材として処理されている。
火力発電所以外にも一般産業からも約150万トンの石炭
灰が発生している。両者を合せると、日本全体では550
万トンにもなる。今後も石炭灰の発生量は、増加するの
で、石炭灰の有効利用技術の開発が急務となっている。
石炭灰の性質は、原料である国内炭と外国炭とによって
異なっている。特に外国炭の場合には、その中に含まれ
ている灰分が多いことから、特別の条件で燃焼しなけれ
ばならない。また、排出されるガス中のNOx量を、環
境基準内にすることから、燃焼条件を厳密に調節しなけ
ればならない。これらのことから、未燃焼炭素分を多く
含む石炭灰が生成する。
【0003】〔石炭灰利用技術の現状と問題点〕石炭灰
を大量かつ有効に使用するには、それをバインダーで固
化させ、無機材料や土木建築材料として利用することで
ある。すでに、石炭灰の中で、特に微細なフライアッシ
ュがある。フライアッシュは、火力発電所で微粉炭を燃
焼した際に生じた石炭灰が溶融し、それが高温燃焼ガス
と共に煙道へ運ばれる途中、急激に冷やされ、表面張力
によりガラス質の球状となったものである。自己水和作
用をもつことから、フライアッシュセメントとして利用
されている。フライアッシュは、セメント粒子よりも微
細な球状微粒子であるので、これをモルタル・コンクリ
ート中に混和すると、(1)微粒子がボールベアリング
的な作用をし、流動性が増して混練および施工が容易と
なる、(2)単位水量を少くなくすることができる、
(3)ポラゾン反応をおこすことから長期強度の増加も
期待できる、などの利点があり、すでにフライアッシュ
セメントの原料として一部利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フライアッシュセメン
トは、ポルトランドセメントの場合と同じように、水和
反応によって凝結する。しかしながら、500℃以上に加
熱すると、セメント凝結物中の結晶水が脱離することか
ら、機械的強度は著しく低下してしまう。従って、未利
用資源の石炭灰(特にフライアッシュ)から水和反応に
よって、機械的強度と耐火性をもつ無機材料を作ること
ができれば、建築材料等に利用できる。
【0005】〔本発明による石炭灰利用技術の基本的考
え方〕これらのことから本発明者は、石炭灰、特にフラ
イアッシュを無機系バインダーで硬化させることによっ
て、600℃以下の温度で焼結、あるいは硬化によって、
あるいは重縮合によって、耐火性と機械的強度を有する
セラミックスができないものかと種々検討を重ねてき
た。そのためには、耐火性と耐水性を共にもつ無機系の
液状のバインダーを用いることによって達成できると考
えた。そこで、耐熱性の無機系液状バインダーについて
調査した。しかし、セメント以外の代表的な無機系の液
体バインダーには、水ガラスおよび石膏があるものの、
共に機械的強度も耐火性も期待できない。
【0006】〔石炭灰固化技術としてのリン酸アルミニ
ウムの利用〕本発明者は、さらに研究を重ねた結果、耐
火れんがの接着剤として、多方面で使用されているリン
酸アルミニウムをバインダーとして利用する製造方法に
気付いた。リン酸アルミニウムには、リンとアルミニウ
ムとのモル比によって第一リン酸アルミニウム Al(H2PO
4)3 (P/Al=3/1)、第二リン酸アルミニウム Al2(HPO4)
3 (P/Al=3/2=1.5)、第三リン酸アルミニウム AlPO
4 (P/Al=3/3=1.0)、など3種類がある。これらの各リン
酸アルミニウムはいづれも石炭灰固化技術に適用できる
ものの、特に第一リン酸アルミニウムあるいはそれに近
いP/Alをもったリン酸アルミニウムは、水溶性であるた
め、石炭灰固化技術としての複合材料の母材として好適
である。リン酸アルミニウムは、分子内に水酸基を多数
含んでおり、分子間脱水反応によって重縮合を生じP-O-
P結合が形成され、高分子量化して一種のセラミックス
となる。しかし、これは加水分解を受けやすく、耐水性
に劣り、硬度も不足して実用的な母材にはならない。こ
れらの問題点を解決するには、P-O-P結合の間に加水分
解に強い結合を挿入すればよい。それには適当な金属イ
オンとの間で配位結合を作らせることである。また、金
属とリン酸塩とからなる物質の融点は、一般的に高温で
ある。例えば、MgO・P2O5 1625℃、2MgO・P2
O5 1382 ℃、3MgO・P2O5 1357℃、2CaO・
P2O5 1355℃、3CaO・P2O5 1775℃、4CaO
・P2O5 1720℃である。したがって、低い温度で高融
点のリン酸塩組成を作ることができれば、耐水性だけで
なく耐熱性にも優れた硬化体がえられるはずである。
【0007】〔リン酸アルミニウムと酸化物との反応〕
リン酸アルミニウム(より好ましくは第一リン酸アルミ
ニウム)は、Al2O3・3P2O5・6H2Oの化学式で示される水
溶性の酸性リン酸塩である。そして、この酸性リン酸塩
は無機質骨材との反応や、加熱脱水による縮合および高
温加熱による結晶の転移等により硬化し結合性を発現す
る。加熱による脱水過程は、まず170〜200℃で第一段階
の脱水がおこる。この段階では、主として遊離水および
分子内の一部の水分子が失われて縮合化、高分子化が起
こり、結合力が確立される。第二段階の脱水は、230〜2
80℃で起こる。この段階で分子内の水分子は大半が失わ
れ、水溶性はほとんどなくなり、硬化結合性はさらに強
化される。次に、500℃付近で第三段階の脱水が起こ
り、水分子は完全に失われてAl2O3・3P2O5の組成とな
る。以後は、結晶転移が起こり、さらに硬化する。従っ
て、リン酸アルミニウム(より好ましくは第一リン酸ア
ルミニウム)は、無機骨材と混練し、乾燥すると強度が
発現する。その後、500℃付近での熱処理で、混合物
は、完全な耐水性を発揮し、700℃付近では耐酸性にな
る。
【0008】〔硬化反応を制御する硬化調節剤〕これら
のことから、リン酸アルミニウムは、中性あるいは酸性
の酸化物からなる硬化調節剤と混ぜあわせると、200℃
以下あるいは常温でも結合させることができる。硬化調
節剤としての酸性酸化物には、Cr2O3、Mn2O7、SiO2、B2
O3およびCrO3、両性酸化物にはAl2O3、ZnO、As2O3、Sb2
O3、SnO、PbOおよびMnO2などがある。また、塩基性の硬
化調節剤も使用可能である。このような塩基性の硬化調
節剤には、例えば、塩基性物質のMgO, Mg(OH)2、CaO、C
a(OH)2、ZnO、Na2O、K2O、BaO、CrO、MnO、FeO、Fe
2O3、Bi2O3、石綿およびタルクなどがある。さらに、ポ
ルトランドセメントでもかまわない。例えば、少量のMg
Oを硬化促進剤として使用すると、リン酸アルミニウム
は常温でMgOと反応し、非常に粘度の高い高モルリン酸
アルミニウム溶液となる。さらに、硬化が進むと、水に
不溶性で、高分子化した非晶質のリン酸アルミニウムに
なる。本発明者は、骨材である石炭灰、リン酸アルミニ
ウム、さらに少量の硬化促進剤としてMgOを混合し、成
形し約500℃以上にまで加熱してみた。その結果、石炭
灰との反応が進み、ますます硬化した。1200℃以上に加
熱してみたが耐火性のすぐれた一種のセララミックスを
得ることができることを確認できた。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような知見に基づ
き本発明が採用した、第1の技術解決手段は、石炭灰、
リン酸アルミニウム、水、硬化調節剤とからなることを
特徴とするセラミックス原料組成物であり、第2の技術
解決手段は、そのセラミックス原料組成物を成形、乾燥
または乾燥、成形後、150℃から600℃(好ましくは200
℃から500℃)の温度で焼結してなることをを特徴とす
るセラミックス成形物であり、第3の技術解決手段は前
記セラミックス原料組成物に水を加えて混練り状、ある
いはスラリー状、あるいは泥しょう状にし、これを型枠
中に流しこみ、加熱することによって硬化、焼成(150
℃から600℃、好ましくは200℃から350℃)することに
よりセラミックス成形物を製造する方法であり、第4の
技術解決手段は、石炭灰、リン酸アルミニウム、硬化調
節剤、水などを含有するセラミックス原料組成物は、そ
れぞれの各成分を一度に混合分散するか、あるいは石炭
灰とリン酸アルミニウムを混合分散した後、適当な水と
硬化調節剤を添加して混合するか、さらにはいずれの成
分の1〜2つが、前後にわかれて混合分散され製造され
ることを特徴とするセラミックス原料組成物の製造方法
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明に係わる実施の形態を
説明する。 〔セラミックス原料組成物とプレセラミックス原料組成
物〕本発明によるセラミックス原料組成物は、石炭灰、
リン酸アルミニウム、硬化調節剤、水を含有する。この
セラミックス原料組成物は、使用時に個々の原料を混合
して使用してもかまわない。また、あらかじめ石炭灰、
リン酸アルミニウム、硬化調節剤などを混合し、必要に
応じて加熱してプレセラミックス原料組成物としておい
てもよい。その場合、加熱したり、硬化速度のはやい硬
化調節剤を添加しなければ、効果の失せることはない。
石炭灰としては、火力発電所や火力発電所以外の一般産
業からも排出される石炭灰を利用する。石炭灰の中でも
特にフライアッシュが好ましい。石炭灰は、各種酸化物
の混合物である。石炭灰中にすでに含まれている酸化物
は、上記の硬化調節剤として作用できるものもある。し
たがって、石炭灰それ自体が硬化調節剤にもなる。石炭
灰中には、未燃焼炭素を含むことが多い。その含有量
は、多いものでは20%程度もある。リン酸アルミニウム
を用いる本発明では、未燃焼炭素はセラミックス成形物
の機械的強度を著しく損ねることはない。リン酸アルミ
ニウムは、リンとアルミニウムとのモル比によって第一
リン酸アルミニウム Al(H2PO4)3 (P/Al=3/1)、第二リ
ン酸アルミニウム Al2(HPO4)3 (P/Al=3/2=1.5)、第三
リン酸アルミニウム AlPO4 (P/Al=3/3=1.0)、など3種
類があり、これらリン酸アルミニウムはいづれも石炭灰
固化技術に適用できる。しかし特に水溶性のある第一リ
ン酸アルミニウムあるいはそれに近いP/Alをもったもの
(即ち、P/Al=3/1 〜3/2 のもの) が石炭灰固化技術と
しての複合材料の母材として好適である。硬化調節剤と
しての酸性酸化物には、Cr2O3、Mn2O7、SiO2、B2O3およ
びCrO3、両性酸化物にはAl2O3、ZnO、As2O3、Sb2O3、Sn
O、PbO及びMnO2などを使用する。上記酸性酸化物および
両性酸化物は少なくとも1種以上を混合して使用する。
また、塩基性物質のMgO, Mg(OH)2、CaO、Ca(OH)2、Zn
O、Na2O、K2O、BaO、CrO、MnO、FeO、Fe2O3、Bi2O3、石
綿およびタルクなどを使用することもできる。さらに、
ポルトランドセメントでもかまわない。これらの硬化調
節剤は他の成分の配合割合や目的とするセラミック成形
物の性質等に応じ上記物質の中から適宜選択して使用さ
れる。セラミックス原料組成物における各成分の割合
は、次の通りとするのが適当である。 石炭灰/リン酸アルミニウム(重量比)=10/100〜100/
10、好ましくは、20/100〜100/20 石炭灰/水(重量比)=100/0.01〜100/30、好ましく
は、100/0.1 〜100/20 リン酸アルミニウム/硬化調節剤(重量比)=100/1 〜
100/30、好ましくは、100/2 〜100/10 セラミックス原料組成物に、硫酸カルシウム、ケイ酸カ
ルシウム、硫酸マグネシウム、ケイソウ土、粘土、シリ
カ、酸化チタン、雲母、その他の無機粉体を添加剤とし
ても、すぐれた機械的強度をもつセラミックス成形体が
得られる。
【0011】〔セラミックス原料組成物の製造方法〕セ
ラミックス原料組成物の製造について詳述する。本発明
における石炭灰、リン酸アルミニウム、硬化調節剤、水
などを含有するセラミックス原料組成物は、それぞれの
各成分を一度に混合分散しても、また石炭灰とリン酸ア
ルミニウムを混合分散した後、適当な水と硬化調節剤を
添加して混合してもよく、いずれの成分の1〜2つが、
前後にわかれて混合分散してもよく、要は上記四成分あ
るいは添加物などを混合分散することにより製造され、
この混合分散工程における組成物の均一な分散は、この
原料組成物を用いて作られるセラミックス焼結成形体の
物性に大きな影響を与えるので、極めて重要な工程であ
る。
【0012】この混合分散工程の方法には、大分類して
(1)湿式混合分散方法と(2)乾式混合分散方法とに
なる。(1)の湿式混合分散方法は、セラミックス原料
組成物の一成分であるリン酸アルミニウムが液体状で供
給される場合に行われる。また、石炭灰と硬化調節剤と
を液体リン酸アルミニウムへ均一分散させる方法であ
る。さらに、完全に均一分散を行うためには、石炭灰10
0部に対して水を5 〜30 部添加して、混合分散を続け
る。水の添加量は、固形物と水が長時間、例えば1 〜10
日間静置しておいても分離しない程度の水量の方がよ
い。もし、水が分離するような場合は、この水を乾燥除
去する。本湿式混合分散は、通常使用されているブレン
ダー、回転分散混合機、乳化分散混合機などいずれの混
合分散機を用いて行うことができる。
【0013】(2)の乾式混合分散方法は、石炭灰、硬
化調節剤の他に、リン酸アルミニウムが固体で供給され
る場合に採用される。すなわち、石炭灰とリン酸アルミ
ニウムと硬化調節剤の所定量をプレンダー回転式混合分
散機や、その他の混合分散機を用いて混合分散する方法
である。しかし、この乾式混合分散方法においては固体
同志の完成微粒子分散には極めて長時間を要するため、
分散性の観点から、必ずしも良好な方法と言い難い。従
って、リン酸アルミニウムが石炭灰や硬化剤に浸透さ
せ、均一分散させるためには、適当量の水を加えて混合
分散を続ける必要がある。いずれの方法を採用するにせ
よ、要は均一混合分散を効率よく完成させることがセラ
ミックス成形物の特性を向上させるためには不可欠であ
る。
【0014】このように湿式混合分散法、乾式混合分散
法で製造されたセラミックス原料組成物は、加工成形
後、乾燥し150℃〜600℃、好ましくは200 〜500 ℃で焼
成し、セラミックス成形物に転換される。また、一方、
混合分散により製造されたセラミックス原料組成物は、
30〜180℃、好ましくは50〜100℃の温度で5分間〜20日
間(好ましくは5分間〜30時間)乾燥し、プレセラミッ
クス組成物に転換される。概略すると次のようになる。 「石炭灰+リン酸アルミニウム+水+硬化調節剤+その
他の添加剤」→湿式(乾式)混合分散機→「セラミック
ス原料組成物」→乾燥→「プレセラミックス組成物」→ このプレセラミックス組成物の製造方法およびセラミッ
クス原料組成物からセラミックス成形体の製造方法につ
いては後で詳説する。
【0015】〔セラミックス原料組成物硬化時の脱水速
度の制御〕緻密なセラミックス成形物を製造するには、
いずれの成形方法でも、リン酸アルミニウムから水分の
除去が重要なプロセスとなる。セラミックス原料組成物
中に含まれている水分は、遊離の水と、リン酸アルミニ
ウム間の縮合反応によって生成した水の、2種類があ
る。このうち前者は100℃以下の加熱でも除くことがで
きる。本発明では、室温から70℃での乾燥を長時間行う
ことにより、セラミックス成形物の緻密性、成形性を確
保できる。また90℃以上での急激な加熱では、硬化が進
みすぎる。また、鋳込み成形法では、水分の除去にとも
ない変形、収縮の異方性、亀裂や空隙の発生などがおこ
る。加圧成形法でも、同じ様な現象が発生する。鋳込み
成形法で緻密なセラミックス成形体を作るには、乾燥時
に水蒸気を飽和させた雰囲気下で加熱し、脱水させるこ
とによって可能となる。この環境を構築するには、乾燥
器内に水蒸気を導入してもよいし、また、水をいれた容
器を乾燥器内に設置しても可能となる。鋳込み成形法
は、セラミックス原料組成物を加圧しないですむことか
ら、加圧機が不要であり、生産性の高い成形法である。
しかし、水が除かれることにより、隙間が生じやすくな
り、機械的強度には限界がある。
【0016】〔プレセラミックス組成物の製造方法〕プ
レセラミックス組成物を製造するには、セラミックス原
料組成物を混合後、乾燥することによって製造できる。
除去すべき水分は、リン酸アルミニウムに含まれている
遊離の水、および縮合反応によって生じる水などであ
る。本発明に使用したリン酸アルミニウムの組成は、P2
O5 31.0%, Al2O3 8.95%,B2O3 1.55%, MgO 0.94% (合
計42.44%)であった。これらの酸化物を加算しても、100
%には達していないで、42.44%にしかすぎない。残り
は、水である。従って、バインダー中に含まれる大量の
水を、いかに効率よく除くかが、本発明の大きな問題点
でもある。このことを解決するには、硬化調節剤の選択
と添加量の制御である。リン酸アルミニウムからの水を
除くには雰囲気温度、加熱時間および試料のおかれた雰
囲気の水蒸気分圧などが関係している。従って、温度が
低い状態ならば脱水に長時間を要することになる。ま
た、加熱温度が高ければ短時間ですむ。また、飽和水蒸
気下では脱水時間は長くなるし、真空下におけば短時間
ですむ。基本的には、分子間の脱水反応(重縮合反応)
を押さえて、自由水のみを除去することが基本になる。
【0017】本発明のプレセラミックス組成物は、次の
方法で製造できる。まず、乾式の乾燥工程によるプレセ
ラミックス組成物の製造法について説明する。本発明の
プレセラミックス組成物は、前述したように均一混合分
散したセラミックス原料組成物、すなわち、石炭灰、リ
ン酸アルミニウム、水、硬化調節剤、その他の添加剤な
どの各成分の適当量を均一混合分散して得られたセラミ
ックス原料組成物を乾燥して製造される。この工程を概
略すると、「セラミックス原料組成物」→乾燥→「プレ
セラミックス組成物」のようになり、この乾燥(工程)
はプレセラミックス組成物やそれから成形加工→焼成に
よって得られるセラミックス成形物の物性に大きな影響
を与える。このセラミックス原料組成物を乾燥してプレ
セラミックス組成物を製造する乾燥方法にはいろいろな
方法がある。例えば、 (A)30 〜180 ℃の温度、好ましくは、40〜130℃、さら
に好ましくは50〜100 ℃の温度で空気中に静置して5分
〜30時間自然乾燥する方法 (B)同じ温度で減圧下に乾燥する方法。 (C)回転撹拌機を備えた乾燥機に入れて、撹拌下に30〜
180℃(好ましくは、40〜130℃)で乾燥する方法。 (D)横型回転混合分散中に入れて上記加湿下に空気ある
いは加熱加湿空気を通しながら回転混合分散しながら可
能する方法などがある。
【0018】いかなる方法によっても、乾燥することが
できる。ここで重要なことは、乾燥しすぎで、次の成形
加工ができなくなることである。すなわち、成形加工温
度が100 〜180 ℃で容易に加工できるような乾燥条件を
選定することが重要である。このように製造された本発
明のプレセラミックス組成物は、常温以下(好ましくは
30℃以下)の温度においても5ケ月間から2年間は保存
可能であり、プレセラミックス組成物を商品として販売
することも、商品価値の高いプレセラミックス、すなわ
ち本発明のプレセラミックス組成物は、これを加圧成
形、押出し成形、射出成形などの加工成形法により容易
に形成され、この成形物を焼成することにより容易に高
性能セラミックス成形物に転換することができる。通常
のセラミックス原料とは異なり、比較的低圧、低温(20
0 〜600 ℃)でほぼ完全に焼結し、高い物性値を発現す
ることのできる極めて価値の高い原料である。なお、前
記プレセラミックス組成物中に、タイルなどを製造する
場合に着色剤を添加することもできる。添加する無機着
色剤には、赤色酸化鉄(ベンガラ)、フタロシアニンブ
ルーがある。有機着色剤には300 〜350 ℃の耐熱性が必
要な場合にはキノフロン(黄色〜橙色)、キナクリドン
(橙色〜赤色)などがある。
【0019】乾燥工程による未焼成セラミックス成形物
の製造方法について説明する。本発明のセラミックス原
料組成物からセラミックス焼結成形物を製造する方法に
は、大きく分類して二つの工程がある。そのいずれの方
法を採用するかは、それぞれ企業の有する設備と、固有
技術によって選択される。この二つの工程は、特許請求
範囲の記載事項を概略すると以下のようになる。 (1)「セラミックス原料組成物」→成形加工→「未乾
燥、未焼結セラミックス成形物」→乾燥→焼結→セラミ
ックス成形物 (2)「セラミックス原料組成物」→乾燥→「プレセラ
ミックス粉末(組成物)」→成形加工→焼結→セラミッ
クス成形物 いずれの方法(工程)を採用するにしても乾燥工程が必
要であり、前述したようにこの乾燥工程も混合分散工程
と同様、焼結セラミックス成形物の物性に大きな影響を
与える重要な工程である。ここでは上記(1)に示され
た未乾燥、未焼結セラミックス成形物の乾燥について詳
述する。この成形物の乾燥は、きわめて主要で条件の選
択が適当でないと、「ひび割れ」、「そり」などの他
に、焼結体の物性を著しく低下させる原因となる。
【0020】この乾燥方法にもいろいろな方法がある。 (い)加圧下乾燥:プレセラミックス組成物を加圧下に
30〜180℃に温度を徐々に昇温して乾燥する方法。 (ろ)加温下乾燥:プレセラミックス組成物を30〜100
℃まで水分率20〜40%の加湿空気中で徐々に乾燥し、100
℃をこえたところから100℃以上の加熱水蒸気の雰囲気
の中で乾燥し、成形物のひび割れの発生がないように乾
燥する。
【0021】〔セラミックス原料組成物からセラミック
ス成形物の製造方法〕石炭灰、リン酸アルミニウム、硬
化調節剤および水を含有するセラミックス原料組成物の
硬化、およびセラミックス成形物の製造は、次のように
して行う。セラミックス原料組成物からセラミックス成
形体を製造するには、図1に示す方法が適用できる。 (1)鋳込み成形法: セラミックス原料組成物に水を加
えて混練り状、あるいはスラリー状、あるいは泥しょう
状にし、これを型枠中に流しこみ、加熱することによっ
て硬化、焼成(150℃から600℃、好ましくは250℃から3
50℃)させることによるセラミックス成形物の製造方
法。 (2)加圧成形法: セラミックス原料組成物を乾燥させ
てプレセラミックス原料組成物とし、これを型枠中に充
填あるいは型込めしたのち、ホットプレスを使用して加
熱(150℃から600℃、好ましくは250℃から350℃)、加
圧してセラミックス成形体を得る製造方法。 (3)射出成形法: セラミックス原料組成物を乾燥させ
てプレセラミックス原料組成物とし、これを射出成形機
あるいは押出し成形機中に充填し、加圧、加熱(250℃
から600℃、好ましくは250℃から350 ℃)してセラミッ
クス成形物を得る製造方法。
【0022】セラミックス原料組成物あるいはプレセラ
ミックス組成物を、鋳込み成形法、加圧成形法あるいは
射出成形法でセラミックス成形物を作ったとしても、20
0℃から350℃の加熱が必要になる。この間の加熱によっ
て石炭灰とリン酸アルミニウムとの焼結、リン酸アルミ
ニウムと硬化調節剤との焼結がそれぞれおこり、耐熱
性、耐水性をもつセラミックス成形物になる。加熱温度
あるいは加熱時間は、硬化調節剤の有無および種類によ
って異なる。硬化調節剤を含まない場合には、高温に加
熱することが必要である。しかし、硬化調節剤を添加し
た場合には、200℃から350℃の加熱で耐水、耐火性をも
つセラミックスとなる。セラミックス原料組成物は、製
作時に軽量の骨材あるいは充填剤を使用するか、あるい
は気泡を生成させるかによって、鋳込み成形法で軽量
(嵩密度1.0g/cm3)で高強度(曲げ強度12MPa)のセラミ
ックス成形物が得られる。これらは建築材料として利用
可能である。加圧成形法でも、射出成形法でも、また押
出し成形法でも、加熱と加圧が必要である。この場合の
加圧は、50〜500kg/cm2(好ましくは100から250kg/c
m2)である。
【0023】〔プレセラミックス組成物からセラミック
ス成形物の製造方法〕セラミックス成形物の機械的強度
を高めるには、リン酸アルミニウウの水分をあらかじめ
制御し、プレセラミックス組成物を用いることである。
プレセラミックス組成物を製造することにより、リン酸
アルミニウムの脱水反応や硬化反応の制御が容易とな
る。プレセラミックス組成物は、必要に応じて加熱すれ
ば硬化するし、硬化調節剤の種類および添加量の調整で
硬化速度と硬化物の性質の制御が可能となる。また、プ
レセラミックス組成物は、低温貯蔵しておけば、長期間
の保存も可能となる。本発明でもプレセラミックス組成
物を使用し、加圧成形法で製作したところ、嵩密度1.6g
/cm3、曲げ強度 28MPaのセラミックス成形物が得られ
た。このセラミックス成形物は、300℃で焼成したもの
であり、耐熱性と耐水性を有していた。そして、1000℃
に加熱しても重量変化もなく、亀裂の発生もない。これ
の機械的強度は、コンクリート製品やモルタル製品と比
べれば、軽量であり、はるかに高い。例えば、市販フラ
イアッシュセメント硬化物の曲げ強度は4 〜9MPa 程度
にしかすぎない。また、砂とフライアッシュセメントか
ら作ったモルタルでも、同程度の曲げ強度しかない。
【0024】〔繊維強化セラミックス成形物の製造方
法〕セラミックスやコンクリート系材料は、圧縮荷重に
対しては極めて強固であるが、引張り荷重や曲げ荷重に
は問題がある。そして、ひび割れ防止などを含めて各種
繊維による強化が行われている。本発明でも、セラミッ
クス原料組成物に各種強化繊維を添加し、セラミックス
成形物の高強度化をはかることができる。セラミックス
原料組成物に使用できる強化繊維は、炭素繊維、アラミ
ド繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、石炭灰繊
維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、ムライト繊
維、石綿、岩綿、パルプ、セルロース、ロックウール、
スラグウールなどである。強化繊維の添加量は、石炭灰
100部に対し0.5部から60部である。その場合には、繊維
が均一に分散できるようにすることが必要である。本発
明では炭素繊維で強化することにより、嵩密度1.2g/cm3
で曲げ強度13.6MPaのセラミックス成形物が得られた。
これは、繊維強化をしない場合(5.8MPa)に比べ2.3倍も
強度が向上した。また、最大荷重時の伸びも2.3倍も増
大した。
【0025】繊維強化したセラミックス成形物は、繊維
の分散によって機械的性質は左右される。繊維が凝集し
たままでは、空隙を作ることになり、強度の向上は望め
ない。本発明者の行っている別の実験では、ストランド
状の炭素繊維とリン酸アルミニウムとから一方向性の炭
素繊維/リン酸アルミニウム成形物(繊維含有率 31vol
%、32wt%)を作ったところ、嵩密度1.7g/cm3、曲げ強度
516MPaが得られた。従って、石炭灰を含む場合でも、
繊維の形状、長さ、分散状況などによる影響が大である
ことから、上記の機械的強度よりも、さらに強度を向上
させることは、さほど困難なことではない。
【0026】〔セラミックス成形体の利用分野〕石炭灰
とリン酸アルミニウムとから作られたセラミックス成形
物は、タイル、およびセラミックスブロックなどの各種
建築材料、陶器、磁器および土器など、耐火物および耐
火レンガ、軽量セラミックス成形体は、断熱材、エクス
テリア関係の植木鉢、プランターなどにも使用できる。
さらに軽量吸音材料としても使える。また、理化学用の
各種酸化物半融磁器、点火栓、切削工具、電子材料など
にも利用できる。石炭灰を含有するセラミックス成形品
(成形物)が、代替可能なコンクリート製品を下記に列
記する。
【0027】(1)建築用コンクリート製品 (A)駆体用 空洞ブロック、化粧ブロック、穴あきPC板(空洞プレ
ストレス石炭灰/リン酸アルミニウムパネル)、プレス
トレス石炭灰/リン酸アルミニウムダブルTスラブ、A
LC製品(軽量気泡石炭灰/リン酸アルミニウム製
品)、大型PC板 中型PC板、HPC部材 RPC部材 軽量PC板、RCカーテンウオール、フェロセンカーテ
ンウオール、プレストレス埋め込み型わく、間仕切り
板、階段 (B)仕上用 厚型スレート、石綿スレート、石綿/石炭灰/リン酸ア
ルミニウムかわら(住宅屋根ふき用石綿/石炭灰/リン
酸アルミニウムかわら)、石綿・パーライト/石炭灰/
リン酸アルミニウム板、けい酸カルシウム/石炭灰/リ
ン酸アルミニウム板(石綿・けい酸カルシウム/石炭灰
/リン酸アルミニウム板)、化粧石綿・けい酸カルシウ
ム/石炭灰/リン酸アルミニウム板(化粧石綿セメント
けい酸カルシウム/石炭灰/リン酸アルミニウム板)石
炭灰/リン酸アルミニウム含有石綿セメント下見板、石
炭灰/リン酸アルミニウム含有羽目板(住宅外装用石綿
セメント下見板および石綿セメント羽目板)、合板補強
石綿/石炭灰/リン酸アルミニウム板、吸音用あなあき
石綿/石炭灰/リン酸アルミニウム板、パルプ/石炭灰
/リン酸アルミニウム板、化粧パルプ/石炭灰/リン酸
アルミニウム板、パルプ・パーライト/石炭灰/リン酸
アルミニウム板、化粧パルプ・パーライト/石炭灰/リ
ン酸アルミニウム板、木毛/石炭灰/リン酸アルミニウ
ム板、木片/石炭灰/リン酸アルミニウム板、石綿/石
炭灰/リン酸アルミニウム板、化粧石綿/石炭灰/リン
酸アルミニウム板、テラゾタイル、テラゾブロック、 (C)その他 石綿/石炭灰/リン酸アルミニウム円筒、フェロセン笠
木、プレキャスト曲面板、基礎兼用地下室
【0028】(2)土構造用製品 (A)くい RCくい(遠心力鉄筋石炭灰/リン酸アルミニウムく
い)、PCくい(プレテンション方式遠心力プレストレ
ス石炭灰/リン酸アルミニウムくい)、ポステンPCく
い(ポストテンション方式)、遠心力高強度プレストレ
ス石炭灰/リン酸アルミニウムくい、鋼管コンクリート
合成くい、PCウエル (B)矢板 RC矢板、加圧石炭灰/リン酸アルミニウム矢板、PC
矢板(プレ石炭灰/リン酸アルミニウム矢板) (C)護岸・土止め類 積みブロック、張りブロック、連結ブロック、のり枠ブ
ロック、石炭灰/リン酸アルミニウム植生・魚巣ブロッ
ク、 (D)ボックスカルバート ボックスカルバート、
【0029】(3)陸路用製品 (A)道路用 歩道用平板、舗装用ブロック、U形溝およびU形溝用ふ
た、L形および鉄筋形、石炭灰/リン酸アルミニウム境
界ブロック、スラブ橋用PC橋げた(スラブ橋用プレス
トレス石炭灰/リン酸アルミニウム橋げた)、けた橋用
PC橋げた(けた橋用プレストレス石炭灰/リン酸アル
ミニウム橋げた)、軽荷重スラブ橋用PC橋げた(軽荷
重スラブ橋用プレストレスト、石炭灰/リン酸アルミニ
ウム橋げた)、埋め込み型わく、駒止めブロック、遮音
板、吸音板、側こう・ふた (B)セグメント用 セグメント (C)鉄道用 鉄道まくらぎ、軌道スラブ、吸音板
【0030】(4)水路用製品 (A)管類 石綿/石炭灰リン酸アルミニウム管(水道用石綿管)、
ヒューム管、推進管(推進工法用鉄筋石炭灰リン酸アル
ミニウム管)、ソケット付スパンパイプ、PC管(コア
式プレストレストレス石炭灰リン酸アルミニウム管)、
即時脱型石炭灰リン酸アルミニウム管、コンクリート卵
形管、透水管、合成鋼管 (B)下水道用 横断暗きょ(組合せ暗きょブロック、一体式暗きょブロ
ック)、マンホール側塊およびふた(下水道用マンホー
ル側塊、下水道用マンホールふた)、雨水ます・汚水ま
す・雨水ますふた (C)その他 開水路溝、石炭灰リン酸アルミニウム落差溝、畦畔ブロ
ック、水槽用セグメント
【0031】(5)電路用製品 PCポール、RCケーブルトラフ、石炭灰リン酸アルミ
ニウム多孔管、プレハブマンホールおよびハンドホー
ル、配電搭用基礎ブロック
【0032】(6)海洋製品 (A)港湾用 消波・根固めブロック、直立消波ブロック、防波堤ブロ
ック、ポンツーン、フェロセメント船 (B)魚礁類 魚礁、単純角形および単純円筒形魚礁用石炭灰/リン酸
アルミニウムブロック、組み立て形魚礁用石炭灰/リン
酸アルミニウムブロック (C)築磯 コンブ礁、ウニ礁、ウニ稚仔沈着礁、アワビ礁、イセエ
ビ礁、アカガイ礁、ヤナギダコ産卵礁
【0033】(7)造園用製品 化粧平板(カラー平板、ゴムノンスリップタイル、異形
カラー平板)、盲導用平板、擬木、花壇用ブロック、カ
ラーポール、門柱、プレキャスト塀、遠心力プレキャス
ト階段、水道柱、灯ろう、ファニチャー、化粧間知ブロ
ック
【0034】
【実施例】本発明の詳細をさらに図面を参照しつつ実施
例で説明する。なお、実施例中に示す「部」は特に断ら
ない限り重量部を表す。 「実施例1(硬化調節剤のはたらき)」リン酸アルミニ
ウムは、多木化学製のアシドホス120Mを使用した。セラ
ミックス原料組成物の硬化速度は、配合、乾燥温度、乾
燥時間に影響されるだけでなく、硬化調節剤の種類およ
び添加量によっても左右される。そこで、硬化調節剤に
ついて検討した。セラミックス原料組成物中に含有され
た石炭灰は、石炭火力発電所より排出したフライアッシ
ュを用いた。これの成分分析結果は、Na 0.3wt%、Mg
0.3wt%、Al 14wt%、Si 33wt%、P 1wt%、S 0.3wt%、K
4.5wt%、Ca 1.5wt%、Fe 1.8wt%であった。また、この
フライアッシュは、水分と未燃焼炭素分を多く含むた
め、使用前に1000℃で3時間加熱し、水分および未燃焼
炭素分の除去を行った。この操作によって最初は黒色で
あったフライアッシュは、肌色〜淡褐色に変化した。硬
化調節剤は、次の5種類を使用した。これらは全て粉末
状であった。それらは、酸化アルミニウム(Al2O3、BAI
KOWSKI INTERNATIONAL Co.Ltd.製、Baiklox ALUMINA PO
LISHING POWDER 0.05CR)、酸化亜鉛(ZnO、関東化学KK
製、高純度試薬)、酸化マグネシウム(MgO、関東化学K
K製、特級)、酸化ほう素(B2O 3、関東化学KK製、鹿特
級)、酸化カルシウム(CaO、関東化学KK製、特級)で
あった。
【0035】(1)試料作製方法 硬化物作製のフローシートを図2に示す。フライアッシ
ュ20gを量り取り、そこに所定比(フライアッシュ100部
に対し4〜16部)の硬化調節剤(Al203、ZnO、MgO、B2O3
あるいはCaO)を加え空練りした。さらに、これに所定
比(フライアッシュ100部に対し40部から120部)のリン
酸アルミニウムと水をあらかじめ混合しておいたものを
加え、プラスチック製のヘラで撹拌し混練をおこなっ
た。次に、この混練物をフッ素フィルム(東レKK製、
「トヨフロン」FEP)上に円盤状(直径3cm、高さ3mm程
度)に拡げ、1日間室温で風乾後、昇温速度50℃/時で
300℃まで加熱し、300℃に1時間保持して硬化状況判定
用試料とした。
【0036】(2)測定および観察 作製した各硬化物について、次の観察をおこない、硬化
物の表面状態について定性的評価をおこなった。 (a)表面硬さ(プラスチック製の板の角でこすり、き
ずのつき具合の少ないものをA、きずが深く大きくなる
ものをB、さらに顕著な傷がつくものをCと評価し
た。) (b)表面平滑性(ひび割れ、膨張、反りなどの見られ
ないものをA、多少の反り、ひび割れ等の見られるもの
をB、ひび割れがひどいものをCとした。)
【0037】(3)評価結果 各硬化体表面の観察結果を表1に示す。硬化速度は、酸
化マグネシウムが最も大であった。続いて、酸化亜鉛→
酸化ほう素→酸化カルシウム→酸化アルミニウムという
順に、硬化速度は低くなる傾向がみられた。一方、硬化
物の緻密さは、硬化の一番遅かった酸化アルミニウムを
用いたものが大であった。そして、酸化亜鉛、酸化ほう
素および酸化カルシウムを使用したセラミックス硬化物
には膨張、ひび割れ等の変形が見られるものがあった。
したがって、セラミックス原料組成物から鋳込み成形法
で作られるセラミックス成形体に用いる硬化調節剤は、
酸化アルミニウムあるいは酸化マグネシウムが適してい
る。次に、酸化アルミニウムを硬化調節剤とするセラミ
ックス原料組成物の硬化状況を表2に、酸化マグネシウ
ムを硬化調節剤とするセラミックス原料組成物の硬化状
況を表3に、さらに表4に示す。混練時に加える水量
は、酸化アルミニウムを硬化調節剤に用いたものはフラ
イアッシュ100部に対して10部程度、酸化マグネシウム
を用いたものは30部〜40部程度が硬さ、平滑性ともにも
っとも良好であった。また、加えるリン酸アルミニウム
量は、硬化速度を遅くするが、添加量の多い方がセラミ
ックス成形物の表面状態は良好であった。さらに、硬化
調節剤量(硬化剤/リン酸アルミニウム)は、リン酸ア
ルミニウム100部に対し5部が最適であった。添加量が増
すと、混合が不均一になりセラミックス成形体下部に硬
化調節剤が溜まるなど、均一性の低下が見られた。ま
た、リン酸アルミニウム量を極端に減量した場合にも、
硬化したが、水の量が少ない場合は硬化物は脆く、混練
時に水を多く使わねばならなかった。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0038】「実施例2(軽量多孔質セラミックス成形
体の製造方法)」セラミックス成形体を鋳込み成形法で
作った。リン酸アルミニウムは、多木化学製の「アシド
ホス」120Mを用いた。それに人工軽量骨材(粒径1.2mm
から2.0mm)50部、石炭灰(フライアッシュ)50部にリ
ン酸アルミニウムを20部を加えた。さらに、硬化調節剤
(酸化アルミニウム微粉末)を4部を添加した。混合
は、へらを使い手でよく混ぜあわせた。混合する順序
は、アルミナ微粉末、石炭灰および人工軽量骨材をあら
かじめよく混合しておき、その中にリン酸アルミニウム
を少量ずつ、かき混ぜながら加えた。混練物は、円柱状
型枠(直径6.0cm、高さ10cm)中に流し入れた。その
後、角型乾燥器中に入れ、室温から50℃まで加熱した。
硬化物は、脱型後、300℃まで加熱し、同温度に1時間保
持し硬化を行なった。セラミックス成形物は、嵩密度お
よび圧縮強度を測定した。得られた軽量多孔質セラミッ
クス体の嵩密度は、0.35g/cm3、圧縮強度 3.0MPaであっ
た。この強度は、これまでの無機質多孔板にはないもの
であった。
【0039】「実施例3 鋳込み成形法によるセラミッ
クス成形体の製造方法」鋳込み成形法によってセラミッ
クス成形物体を作った。石炭灰(フライアッシュ)100
部にリン酸アルミニウムを10部、50部および100部を加
えた。さらに、硬化調節剤(酸化アルミニウム微粉末)
をリン酸アルミニウムの5%を添加した(リン酸アルミニ
ウム10部では0.5部、50部では2.5部、100部では5部)。
混合は、へらを使い手でよく混ぜあわせた。混合する順
序は、アルミナ微粉末と石炭灰をあらかじめよく混合し
ておき、その中にリン酸アルミニウムを少量ずつ、かき
混ぜながら加えた。混練物は、型枠(8.3×5.3×0.5c
m、プラスチック製)中に流し入れた。その後、角型乾
燥器中に入れ、50℃/時間の昇温速度で室温から50℃ま
で加熱した。硬化物は、脱型後、同じ昇温速度で300℃
まで加熱し、同温度に1時間保持し、十分な硬化を行
い、セラミックス成形物を得た。このセラミックス成形
物について、嵩密度、曲げ強度(支点間距離 53mm、ク
ロスヘッドスピード1mm/min)、ヤング率および伸びを
測定した。セラミックス原料組成物の配合およびセラミ
ックス成形物の嵩密度および曲げ強度などの機械的強度
を表5に示す。また、これらのセラミックス成形物は空
気中で1000°C に加熱しても、割れ、クラック、強度劣
化は生じなかった。
【表5】
【0040】石炭灰100部に対し、リン酸アルミニウム
を10部加えた場合(No.1)には、パサパサで練れなかっ
たので、試料は作製できなかった。そこで、石炭灰100
部、リン酸アルミニウム10部の混合物に水を40部加えた
ところ、混練りはでき、型枠中に充填できたが、加熱中
にボロボロに崩れてしまった(No.4)。次に、石炭灰10
0部にリン酸アルミニウムを50部加えて混練りした。硬
化調節剤を添加しない場合(No.5)には、成形物は得られ
なかった。しかし、硬化調節剤を2.5部、50部と増やす
ことによってセラミックス成形物も得られ強度もまして
きた(No.6,7)。リン酸アルミニウムを石炭灰と同重量部
加えた場合のセラミックス成形体では、機械的強度測定
が可能な硬化物が作製できた。特に、硬化調節剤を5部
加えた場合(No.9)には、嵩密度1.0g/cm3 で曲げ強度12.
7MPaの軽量高強度セラミックス板が得られた。鋳込成形
法では、石炭灰自体が微粉末であるために、リン酸アル
ミニウムを粉末表面に均一に塗布するには、水を加える
などの工夫が必要である。しかし、加えた水は除かなけ
ればならいことから、その量は出来るだけ少ないことが
望ましい。また、亀裂の発生にもなるので、添加水量は
押さえることが必要である。
【0041】「実施例4(鋳込み成形法によるセラミク
ッス成形物の製造)」 (1)製造方法 本実施例におけるセラミックス原料組成物からセラミッ
クス成形物の製造方法を図3に示す。石炭灰(フライア
ッシュ)を150g量り取り、そこに所定比の硬化調節剤
(酸化アルミニウムあるいは酸化マグネシウムを、フラ
イアッシュ100部に対し5部)を加え空練りした。これに
所定比のリン酸アルミニウム(フライアッシュ100部に
対し100部)と水(フライアッシュ100部に対し20〜30
部)を混合し、撹拌装置で混練した。次に、この混練物
を3個の型枠(プラスチック製、51×81×15mm)にほぼ
均等に充填した。次に、水の脱離速度を制御するため
に、乾燥器下部に水を入れたシャーレを設置した中で、
室温から昇温速度50℃/時間で50℃まで加熱し、50℃に
1日間保持した後、昇温速度50℃/時間で80℃まで加熱
し、80℃で1日間保持した。次に、硬化物を型枠から脱
型し、アルミホイルで包んだ後、昇温速度50℃/時間で
300℃まで加熱し、300℃を1時間保持して強度測定用セ
ラミックス成形物とした。作製した強度測定用セラミッ
クス成形物について(a)嵩密度、(b)曲げ強度、(c)
ヤング率を測定した。
【0042】(2)実験結果 強度試験結果を表6に示す。機械的強度の測定結果には
硬化調節剤の種類の影響が大きく現れた。酸化アルミニ
ウムを用いたもの(No.11,12)では、比較的高い強度がえ
られ、酸化マグネシウムを用いたもの(No.13,14)では3
〜4MPaの低い強度しか得られなかった。強度測定後のセ
ラミックス成形体の破断面を観察すると、酸化アルミニ
ウムを用いたものでは構造中の空隙が少ない。それに対
し酸化マグネシウムを用いたものでは、表面から内部に
いたるまで空隙が非常に多くみられた。これらの違い
は、酸化マグネシウムを用いた場合の硬化速度の早さ、
流動性の低さ関係している。
【表6】
【0043】「実施例5(繊維強化セラミクッス成形物
の鋳込み成形法による製造)」 (1)製造方法 強化繊維によるセラミックス成形物の強度の改善をはか
った。使用した補強繊維は、炭素繊維(T-300 12K、東
レKK製、チョップドストランド状、繊維長6mm、CFと略
記)、および「ケブラー」繊維(970-1.5-6-7、東レ・
デュポンKK製、チョップドストランド状、繊維長5mm、K
Fと略記)であった。繊維強化セラミックス成形体の製
造フローシートは、図3中に併記してある。フライアッ
シュを150g量り取り、そこに所定比(フライアッシュ10
0部に対し5部)の硬化調節剤(酸化アルミニウム)を加
え空練りした。これに所定比のリン酸アルミニウム(フ
ライアッシュ100部に対し100部)と水(フライアッシュ
100部に対し20部)を混合した、さらに上記の強化繊維
をフライアッシュに対し2〜10部加え、撹拌装置で撹拌
し混練を行った。次に、この混練物を3個の型枠(プラ
スチック製、51×81×15mm)にほぼ均等によりわけ充填
した。これを、下部に水を入れたシャーレを設置した乾
燥器中で、室温から昇温速度50℃/時間で50℃まで加熱
し、50℃に1日間保持した。その後、昇温速度50℃/時
間で80℃まで加熱し、80℃に1日間保持した。次に、硬
化物を型枠から脱型し、アルミホイルで包んだ後、昇温
速度50℃/時間で300℃まで加熱し、300℃を1時間保持
して強度測定用繊維強化セラミックス成形体とした。作
製した繊維強化セラミックス成形体について(a)嵩密
度、(b)曲げ強度、(c)ヤング率を測定した。
【0044】(2)実験結果 強度試験結果を表7に示す。炭素繊維で補強を行ったセ
ラミックス成形物(No.18,19,20,21)は、高い曲げ強度
と大きな破壊点での伸びを示した。そして、繊維添加量
が増加するにつれて、曲げ強度は増大した。特に、繊維
含有量が8部の場合(No.20)には、13.6MPa の曲げ強度を
示した。また、「ケブラー」繊維で補強した複合材(N
o.22)は、曲げ強度の増大は認められたが、炭素繊維よ
りはやや低いものであった。これは、セラミックス成形
体作製時に加熱(300℃)を行ったので、繊維自体が劣
化したためである。しかし、伸びは、炭素繊維の場合よ
りも大であった。さらに、硬化条件の選択によって加熱
温度は低くもなるし、また加熱は不要になるので、セラ
ミックス成形物の強度も伸びも、さらに増大する。
【表7】
【0045】「実施例6(プレセラミックス組成物の製
造方法)」プレセラミックス組成物の製造方法を図12
に示す。石炭灰(フライアッシュ)100部に硬化調節剤
(酸化アルミニウム)を5部加え空練りし、それにリン
酸アルミニウム100部と水を10部加え乳鉢で撹拌し混合
させた。次に、この混合物を厚さ3mm程度のシート状に
してひろげ、これを乾燥器に入れ80℃まで上昇させ予備
乾燥を行った。予備乾燥時間は5分間から30時間であっ
た。乾燥により固化した試料は、乳鉢で細かく粉砕し、
メッシュ(27メッシュ)を用い、ふるい分けをして、プ
レセラミックス組成物とした。予備乾燥時間による重量
減少率を表8に示す。予備乾燥時間が14時間以上での重
量減少率は16%程度、18時間以上では18%で飽和した。
【表8】
【0046】「実施例7(プレセラミックス組成物の加
圧成形法によるセラミックス成形物の製造方法)」実施
例6のプレセラミックス組成物を用いて、加圧成形法で
セラミックス成形物を作製した。フローシートを図4に
示す。金属型枠(1.5 x 6cm)内に、プレセラミックス
組成物を充填した。ホットプレスで432kg/cm2の圧力を
加え80℃で10分間保持した。ついで、90℃で10分間、10
0℃で10分間、110℃で10分間、120℃で10分間それぞ
れ保持した。さらに、150℃で1時間、200℃で1時間保
持した。そして、型枠からはずした試料を乾燥器に入
れ、250℃で1時間、300℃で1時間保持し、セラミック
ス成形体を製造した。作ったセラミックス成形体の機械
的強度を表9に示す。
【表9】
【0047】予備乾燥時間が短い場合(No.24,25,26,27,
28)には、セラミックス原料組成物からの水分の除去が
不十分であり、300℃までの熱処理後には、試料表面に
ふくらみや亀裂が生じていた。また、予備乾燥時間が12
時間以上の試料(No.29,30,31,32,33,34,35)では、水の
除去が容易なように、金属型枠(1.5 x 6cm)内に、図
5に示すようにガラス繊維ろ紙(1.5cm x 6cm)を置
き、その上に剥離材のフロログラスシートを設置してか
ら、プレセラミックス組成物を充填した。その上部にフ
ロログラスシート、ガラス繊維ロ紙を重ね、上部型枠を
設置した。ホットプレスで80℃に加熱し230kg/cm2の圧
力を加え1時間保持した。次に、150℃で1時間、200℃
で1時間保持した。試料を型枠からはずした後、乾燥器
内にいれ250℃で1時間、300℃で1時間夫々保持しセラ
ミックス成形体を製造した。セラミックス成形物の機械
的強度を表9に示す。予備乾燥時間が12時間以上の場
合、ガラス繊維ろ紙を使用し、水分の除去を容易にし
た。セラミックス成形物表面には、亀裂やふくらみなど
は見られないで、曲げ強度は著しく増大した。そして、
予備乾燥時間が長くなるほど、曲げ強度は向上した。特
に、18時間〜20時間予備乾燥を行った場合(No.31,32,3
3 )には、28MPaの曲げ強度を示すセラミックス成形物
が得られた。
【0048】
【発明の効果】以上の構成からなる本発明は次のような
優れた効果を奏することができる。 1.本発明に用いられる原料は、産業廃棄物である石炭
灰であり、これの再資源化を図ることにより環境保全対
策に有効である。 2.石炭灰は、廃棄物として処理するためには、トン当
たり3000〜5000円もの費用がかかる。従って、
本発明としての原料(石炭灰)は、安価で大量入手が容
易であり、セラミックス製品コストの低減を図ることが
できる。 3.石炭灰とリン酸アルミニウムとの硬化物は、焼成温
度が150〜600℃好ましくは200〜500℃の低温であるた
め、低エネルギーでセラミックスを成形できる。 4.製造されたセラミックス成形体は、耐火性、耐熱性
に優れ、高機械的強度を有している。 5.セラミックス成形体は、軽量の充填剤を使用するこ
とによって、軽量(1.0g/cm3)の多孔質軽量(1.0g/cm3)
高強度(13MPa)セラミックスが得られ、建築材料とし
て利用可能である。 6.繊維で強化することにより、従来品に比較して曲げ
強度、伸びともに2.3倍も増大した。 7.プレセラミックス組成物を用いた加圧成形法で、28
MPaの曲げ強度をもつセラミックスが低温度焼成で製造
できた。200℃で焼成したセラミックス成形体は、1000
℃に加熱しても重量変化もなく、亀裂の発生もない。 8.プレセラミックス組成物を製造したことにより、脱
水反応や硬化反応の制御が容易となった。また、セラミ
ックス成形体の機械的性質は、硬化調節剤の種類および
添加量で制御可能である。また、プレセラミックス組成
物は低温保存が可能である。 9.鋳込み成形法では、水蒸気の飽和させた雰囲気下で
加熱することによって、緻密なセラミックス成形物を作
ることが可能である。 10.セラミックス成形物は、各種建築材料、エクステ
リア関係の植木鉢、プランターなどに使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレセラミックス組成物からセラミックス成形
物の製造方法を示すフローシート図である。
【図2】硬化状況判定用試料作成方法を示すフローシー
ト図である。
【図3】セラミックス成形物の製造方法のフローシート
図である。
【図4】プレセラミックス組成物の製造方法を示すフロ
ーシート図である。
【図5】プレセラミックス組成物を使用したセラミック
ス成形体製造時の型枠内の様子を示す図である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭灰、リン酸アルミニウム、水および硬
    化調節剤を含有してなることを特徴とするセラミックス
    原料組成物。
  2. 【請求項2】前記石炭灰とリン酸アルミニウムとでは1
    0:100から100:10(重量比)、石炭灰と水とでは100:0.0
    1から100:30(重量比)、リン酸アルミニウムと硬化調
    節剤とでは100:1から100:30(重量比)の組成比から構
    成したことを特徴とする請求項1記載のセラミックス原
    料組成物。
  3. 【請求項3】前記リン酸アルミニウムは、リン/アルミ
    ニウムのモル比が、3:3〜3:1であるリン酸アルミニウム
    であることを特徴とする請求項1または請求項2のいづ
    れかに記載のセラミックス原料組成物。
  4. 【請求項4】前記硬化調節剤は、酸化アルミニウム、酸
    化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化カルシウ
    ム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
    ム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ポル
    トランドセメント、酸化鉄の少なくとも1種以上である
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3のいづ
    れか1項に記載するセラミックス原料組成物。
  5. 【請求項5】前記請求項1〜請求項4項に記載のセラミ
    ックス原料組成物に繊維等からなる補強部材を混入した
    ことを特徴とするセラミックス原料組成物。
  6. 【請求項6】前記請求項1〜請求項5のいづれか1項に
    記載のセラミックス原料組成物を30℃から180℃で5分間
    から30時間乾燥してなることを特徴とするプレセラミッ
    クス組成物
  7. 【請求項7】前記請求項1〜請求項5のいづれか1項に
    記載のセラミックス原料組成物を成形、乾燥後、また
    は、乾燥、成形後に150℃から600℃の温度で焼結してな
    ることを特徴とするセラミックス成形物。
  8. 【請求項8】前記請求項1〜請求項5のいづれか1項に
    記載のセラミックス原料組成物を混練り状態で型枠中に
    流しこんだ後、150℃から600℃で焼結してなるセラミッ
    クス成形物。
  9. 【請求項9】前記請求項6に記載のプレセラミックス組
    成物を成形機に充填した後、加熱下、100℃から250℃で
    成形し、その成形物を200℃から600℃で焼結してなるこ
    とを特徴とするセラミックス成形物。
  10. 【請求項10】前記請求項1〜請求項5に記載のセラミ
    ックス原料組成物に水を加えて混練り状、あるいはスラ
    リー状、あるいは泥しょう状にし、これを型枠中に流し
    こみ、250℃から600℃に加熱することによりセラミック
    ス成形物を製造する方法。
  11. 【請求項11】前記請求項1〜請求項5に記載のセラミ
    ックス原料組成物を乾燥させてプレセラミックス原料組
    成物とし、これを型枠中に充填あるいは型込めしたの
    ち、ホットプレスを使用して250℃から600℃に加熱、加
    圧することによりセラミックス成形物を製造する方法。
  12. 【請求項12】前記請求項1〜請求項5に記載のセラミ
    ックス原料組成物を乾燥させてプレセラミックス原料組
    成物とし、これを射出成形機あるいは押出し成形機中に
    充填し、250℃から600℃に加熱、加圧することによりセ
    ラミックス成形物を製造する方法。
  13. 【請求項13】石炭灰、リン酸アルミニウム、硬化調節
    剤および水を含有するセラミックス原料組成物を製造す
    るに当たり、それぞれの各成分を一度に混合分散する
    か、あるいは石炭灰とリン酸アルミニウムを混合分散し
    た後、水と硬化調節剤を添加して混合するか、さらには
    いずれの成分の1〜2つを、前後にわけて混合分散させ
    て製造することを特徴とするセラミックス原料組成物の
    製造方法。
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