JPH09101399A - 廃棄物の溶融方法、溶融・酸化・分解方法及び溶融・酸化・分解炉 - Google Patents

廃棄物の溶融方法、溶融・酸化・分解方法及び溶融・酸化・分解炉

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JPH09101399A
JPH09101399A JP27833295A JP27833295A JPH09101399A JP H09101399 A JPH09101399 A JP H09101399A JP 27833295 A JP27833295 A JP 27833295A JP 27833295 A JP27833295 A JP 27833295A JP H09101399 A JPH09101399 A JP H09101399A
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melting
oxidation
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waste
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JP27833295A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Akagawa
吉寛 赤川
Teruaki Morimoto
照明 森本
Akihiko Hayashi
林  昭彦
Seiichiro Yamazaki
誠一郎 山崎
Taichi Sakamoto
太一 坂本
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JFE Steel Corp
Japan Atomic Power Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Japan Atomic Power Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 未溶融の不燃性廃棄物が常時高温加熱用熱源
により直接加熱されるようにして、溶融処理を効率よく
短時間で行うことができるようにし、また、不燃性廃棄
物の効率的な溶融処理を単独に、またこの不燃性廃棄物
の効率的な溶融処理と可燃性及び/あるいは難燃性廃棄
物の酸化・分解処理を一括して合理的に行うことができ
るようにする。 【解決手段】 不燃性廃棄物61と可燃性及び/あるい
は難燃性廃棄物62を、溶融・酸化・分解炉40内の溶
融領域42と酸化・分解領域43に夫々供給し、一方の
溶融領域42に供給された不燃性廃棄物61を高温加熱
用熱源により溶融し、その溶融物を他方の酸化・分解領
域43に排出して保持すると共に、その酸化・分解領域
43に供給された可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物6
2を溶融物上で高温加熱用熱源により酸化・分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物、特に原子
力発電所から発生する低レベルの放射性雑固体廃棄物
等、不燃性雑固体廃棄物を減容処理するための溶融方
法、不燃性雑固体廃棄物と可燃性及び/あるいは難燃性
雑固体廃棄物を減容処理するための溶融・酸化・分解方
法及び溶融・酸化・分解炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より都市ごみ焼却灰の溶融設備に
は、電気方式と化石燃料方式がある。電気方式としては
プラズマ加熱炉、アーク加熱炉、抵抗加熱炉、低周波加
熱炉があり、化石燃料方式としては回転式表面加熱炉、
固定式表面加熱炉、自己燃焼加熱炉、コークスベッド加
熱炉があり、夫々実験中のもの、実証中のもの、建設中
のもの、実用化されたもの等種々ある。これらの溶融設
備はいずれも一長一短があるものの、プラズマ加熱炉が
非常に高温のプラズマアークにより短時間にごみ焼却灰
を溶融できて効率がよいことから有望視されている。
【0003】また、都市ごみ焼却灰の溶融に限らず、低
レベル放射性雑固体廃棄物、産業廃棄物等の不燃性廃棄
物の溶融減容にも有望であることからプラズマ溶融炉の
研究が進められている。プラズマ溶融炉の基本的なもの
は、図9に示すようにプラズマトーチ1を上部炉殻2に
備えつけ、下部炉殻3は断熱のためレンガ4で内張り
し、その上にベースメタル5を保持し、上部炉殻2の中
央に廃棄物装入用ガイド筒6を設け、下部炉殻3の側部
に出湯口7を設け、底部外側に攪拌コイル8を設け、炉
殻全体を水冷構造となしたもので、不燃性廃棄物9はド
ラム缶詰めでガイド筒6より予め溶融して保持しておい
たベースメタル5の溶融池10上に供給し、プラズマト
ーチ1のアーク11により溶融し、その溶融物はオーバ
ーフローさせて出湯口7より排出する(先行技術文献と
して、1984年10月発行の「火力原子力発電」Vo
l 35,No.6のP30に記載のプラズマ溶融炉が
ある)。
【0004】また、プラズマ溶融試験炉の構造概念とし
て、図10に示すものが提案されている。これは炉本体
15の炉底16を平坦にし、炉本体15の上部壁17を
斜めに貫通してプラズマトーチ18を駆動装置19によ
り出し入れ可能に設け、プラズマトーチ18に対応して
炉底16に電極20を設け、炉本体15の側壁21の中
高部に廃棄物供給口22を設け、その下方に排ガスダク
ト23を設け、側壁21に隣接する直角方向の側壁24
の下部に出湯口25を設けて通常蓋26にて閉じてい
る。炉本体15の出湯口25側の端部下面は支柱27の
上端に枢支し、反対側の端部下面は支柱28の上端に載
置し、その端部の上方外側面に設けたブラケット29に
炉体傾動装置30の上端を枢支し、炉体傾動装置30の
下端を支持台31上に枢支したもので、不燃性廃棄物3
2は撤物の状態で供給口22より炉本体15内に供給
し、プラズマトーチ18のアークにより溶融し、その溶
融物は蓋26を開け、炉本体15を炉体傾動装置30に
より傾けて出湯口25より排出される(先行技術文献と
して、プラズマ・核融合学会誌、第70巻第5号、19
94年5月、第479〜第487頁に記載の「5.プラ
ズマによる焼却灰の溶融」がある)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
プラズマ溶融炉、プラズマ溶融試験炉は、いずれも溶融
処理が完了するまで、不燃性廃棄物を供給した領域で、
溶融物を保持するため、未溶融の不燃性廃棄物が溶湯に
覆われて、プラズマアークによる直接加熱ができなくな
り、溶融効率が低下する。また、不燃性廃棄物を効率よ
く加熱するために、耐火構造の炉の溶融領域を制限する
必要があり、そのため炉容積を小さくすると、可燃性及
び難燃性廃棄物を酸化・分解しようとする場合、効率よ
く酸化・分解することができず、酸化・分解量が小さく
なる。さらに、溶融効率を向上させるために、不燃性廃
棄物を供給した領域のみを加熱した場合、プラズマトー
チから離れた領域で溶融物が再凝固し、排出できなくな
る恐れがある。また、従来のプラズマ溶融炉、プラズマ
溶融試験炉は、耐火物を内張りした炉であるため、耐火
物の溶損により炉の稼動率が低下する。即ち炉底全体を
溶融物の流通路としていたため、全体に耐火物の損耗が
生じ、寿命が短かった。
【0006】そこで本発明は、未溶融の不燃性廃棄物が
常時高温加熱用熱源により直接加熱されるようにして、
溶融処理を効率よく短時間で行うことができるように
し、また、不燃性廃棄物の効率的な溶融処理を単独に、
またこの不燃性廃棄物の効率的な溶融処理と可燃性及び
/あるいは難燃性廃棄物の酸化・分解処理を一括して合
理的に行うことができるようにし、さらに炉の寿命を増
長できるようにした廃棄物の溶融方法、溶融・酸化・分
解方法及び溶融・酸化・分解炉を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の廃棄物の溶融方法は、不燃性廃棄物を、溶融
・酸化・分解炉内の一方の溶融領域に供給し、その不燃
性廃棄物を高温加熱用熱源により溶融し、その溶融物を
他方の酸化分解領域に排出して高温加熱用熱源により保
持することを特徴とするものである。上記課題を解決す
るための本発明の廃棄物の溶融・酸化・分解方法は、不
燃性廃棄物と可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物を、溶
融・酸化・分解炉内の溶融領域と酸化・分解領域に夫々
供給し、一方の溶融領域に供給された不燃性廃棄物を高
温加熱用熱源により溶融し、その溶融物を他方の酸化・
分解領域に排出して保持すると共に、その酸化・分解領
域に供給された可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物を溶
融物上で高温加熱用熱源により酸化・分解することを特
徴とするものである。
【0008】この廃棄物の溶融・酸化・分解方法に於い
ては、高温加熱用熱源をプラズマアークとし、プラズマ
トーチを溶融領域と酸化・分解領域に夫々一本あるいは
複数本備えて、溶融・酸化・分解炉内を廃棄物の溶融と
酸化・分解に必要な高温雰囲気にすることが好ましい。
また、溶融物を他方の酸化・分解領域に排出するに於い
て、炉本体を溶融物排出側に傾動させて溶融物を排出す
るか、又はオーバーフローにより溶融物を排出するか、
若しくは溶融領域と酸化・分解領域のレベル差により溶
融物を自然流下させて排出するか、或いは溶融物を溶融
領域の中央に集めて通路より酸化・分解領域に排出する
ことが好ましい。
【0009】本発明の廃棄物の溶融・酸化・分解炉は、
不燃性廃棄物を溶融する溶融領域と溶融物を保持し且つ
可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物を酸化・分解する酸
化・分解領域を炉本体内に設け、溶融領域と酸化・分解
領域に夫々高温加熱用熱源を設け、溶融領域の炉本体の
上部に不燃性廃棄物供給装置を設け、酸化・分解領域の
炉本体の上部又は側部に可燃性及び難燃性廃棄物供給装
置と酸化・分解用空気供給装置を設け、酸化・分解領域
側の端部炉底に酸化・分解残渣含有溶融物の排出口を設
けてなるものである。
【0010】この廃棄物の溶融・酸化・分解炉に於いて
は、高温加熱用熱源をプラズマアークとし、プラズマト
ーチを溶融領域と酸化・分解領域に夫々一本又は複数本
設けることが好ましい。また、溶融領域に設けたプラズ
マトーチを、角度可変とするか、又は揺動可能とする
か、若しくは角度可変且つ揺動可能とすることが好まし
い。
【0011】然して、本発明の廃棄物の溶融・酸化・分
解炉に於いては、炉本体内の溶融領域の床レベルを高く
し、酸化・分解領域の床レベルを低くして、溶融物が酸
化・分解領域に排出されるようにする場合と、炉本体内
の溶融領域の炉底の側壁側を中心に比べて高く形成し
て、不燃性廃棄物が中央部に供給されるようにすると共
に溶融物が中央に集められて酸化・分解領域へ速やかに
排出されるようにする場合と、炉本体内の溶融領域の炉
底と酸化・分解領域の炉底との境界に溢流壁を設けて、
溶融領域の溶融物が溢流壁よりオーバーフローして酸化
・分解領域へ排出されるようにする場合とがある。
【0012】また、本発明の廃棄物の溶融・酸化・分解
炉に於いては、炉本体内の溶融領域と酸化・分解領域と
の間に堰を設け、この堰に溶融物排出通路を複数本設
け、一定時間毎に交互に溶融物を流通させて使用する場
合がある。そして、本発明の廃棄物の溶融・酸化・分解
炉に於いては、炉本体を、酸化・分解領域側の端部下面
で支持フレームの上端に枢支し、溶融領域側の端部下面
で昇降用ジャッキの上端に枢支して、炉を傾動可能にす
ることが好ましい。
【0013】前記したように本発明の廃棄物の溶融方法
は、炉本体内の溶融領域で不燃性廃棄物を高温加熱用熱
源により溶融し、その溶融物を酸化・分解領域に排出し
て高温加熱用熱源により溶融状態を保持するので、凝固
することがなく、しかも後から溶融領域に供給される不
燃性廃棄物は溶融物に覆われることなく、高温加熱用熱
源により直接加熱されて短時間に効率よく溶融処理でき
る。また、本発明の溶融・酸化・分解方法は、上記の不
燃性廃棄物の溶融処理を効率よく行うことができること
は勿論のこと、可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物を酸
化・分解領域の溶融物上で高温加熱用熱源により効率よ
く酸化・分解処理でき、その酸化・分解残渣は高温の溶
融物中に溶け込んで一体化する。しかも溶融物は高温加
熱用熱源により加熱されていて、再凝固することがな
い。従って、不燃性廃棄物と可燃性及び/あるいは難燃
性廃棄物は一括処理により、著しく溶融減容されると共
に、酸化・分解残渣中の放射性核種を固定化することが
可能となる。特に、高温加熱用熱源をプラズマアークと
し、溶融領域と酸化・分解領域に夫々プラズマトーチを
一本あるいは複数本備えて、炉本体内を廃棄物の溶融と
酸化・分解に必要な高温雰囲気にして各領域の温度分布
を一様化することにより、不燃性廃棄物の溶融処理、可
燃性及び/あるいは難燃性廃棄物の酸化・分解処理が、
より円滑に一層効率よく行われる。
【0014】また、溶融領域の溶融物を酸化・分解領域
へ排出するのに、炉本体を溶融物排出側に傾動させて溶
融物を排出したり、オーバーフローにより溶融物を排出
したり、溶融領域と酸化・分解領域のレベル差により溶
融物を自然流下させて排出したり、溶融物を溶融領域の
中央に集めて通路より酸化・分解領域に排出したりする
と、溶融物が速やかに酸化・分解領域に排出されるの
で、溶融領域は溶融物を保持する大きなスペースは必要
がなく、小さなスペースで効率よく溶融できる。一方、
酸化・分解領域の酸化・分解に必要な炉容積は十分に大
きくとれるので、不燃性廃棄物の溶融処理と可燃性及び
/あるいは難燃性廃棄物の酸化・分解処理が一括して合
理的に行われる。然して、前記のように構成した本発明
の廃棄物の溶融・酸化・分解炉によれば、上記の廃棄物
の溶融方法及び溶融・酸化・分解方法を、円滑、確実
に、能率良く実施できて、廃棄物の減容率を大幅に向上
することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の廃棄物の溶融方法、溶融
・酸化・分解方法及び溶融・酸化・分解炉を図によって
詳述する。
【0016】先ず、廃棄物の溶融方法及び溶融・酸化・
分解方法を実施するための溶融・酸化・分解炉を図1,
図2,図3によって説明すると、40は溶融・酸化・分
解炉で、耐火構造の炉本体41内に不燃性廃棄物溶融領
域(以下溶融領域と称する)42と溶融物保持兼可燃性
及び難燃性廃棄物酸化・分解領域(以下酸化・分解領域
と称する)43が設けられ、溶融領域42と酸化・分解
領域43の上方に、夫々炉本体41を貫通して高温加熱
用熱源としてプラズマトーチ44,45が揺動可能に二
本づつ左右に、また前後に設けられ、それに対応して炉
底に電極46,47が設けられている。また、溶融領域
42の中央部上方で炉本体41に途中に仕切弁48aを
有する不燃性廃棄物供給装置48が設けられ、酸化・分
解領域43の中央部上方で炉本体41に可燃性及び難燃
性廃棄物供給装置49が設けられ、その側方に酸化・分
解用空気供給装置50が設けられている。炉本体41の
酸化・分解領域43側の端部下面が支持フレーム51の
上端に枢支され、反対側の端部下面がベース52上に立
設した支柱53の上端に載置され、その隣りに昇降用シ
リンダ54の上端がピン結合され、下端がベース52上
の支持台55にピン結合されている。炉本体41の酸化
・分解領域43側の端部上方には排ガスダクト56が接
続されている。前記溶融領域42と酸化・分解領域43
は床レベルに段差が設けられ、即ち溶融領域42の床レ
ベルは高くされ、酸化・分解領域43の床レベルは低く
され且つ外端に向って上向きに傾斜され、しかも溶融領
域42は浅いプールとされ、酸化・分解領域43は深い
プールとされている。そして溶融領域42と酸化・分解
領域43の境界には溢流壁57が設けられ、酸化・分解
領域43の上向き傾斜床の端に溶融物排出口58が設け
られ、その排出口58の外側開口端が通常止栓(図示省
略)にて封塞されている。この封塞された溶融物排出口
58の外側開口端の下方には、溶融物排出口58から排
出される酸化・分解残渣含有溶融物を受容する容器59
を昇降させ且つ水平移動する溶融物充填装置60を臨ま
せている。
【0017】次に上記のように構成された廃棄物の溶融
・酸化・分解炉を用いる本発明の廃棄物の溶融方法につ
いて説明する。不燃性廃棄物61をドラム缶詰めの状態
で供給装置48により横向きに炉本体41内の溶融領域
42に供給し、この不燃性廃棄物61を二本のプラズマ
トーチ44により融点以上に加熱して溶融する。と同時
に二本のプラズマトーチ44、酸化・分解領域43の二
本のプラズマトーチ45により炉内雰囲気を溶融物63
を溶融状態に保持できる温度に加熱する。不燃性廃棄物
61は溶融領域42が浅いプールとなっているので、溶
融されるにしたがい溢流壁57を溢流して隣りの酸化・
分解領域43に送り込まれる。そしてその酸化・分解領
域43で二本のプラズマトーチ45により溶融状態が保
持されるので、凝固することがない。しかも後から溶融
領域42に供給される不燃性廃棄物61は溶融物63に
覆われることなく、二本のプラズマトーチ44により直
接加熱されて短時間に効率よく溶融処理される。こうし
て溶融領域42で溶融された不燃性廃棄物61の溶融物
63は次々に酸化・分解領域43に送り込まれて、所要
量まで貯留された後、炉本体41を昇降用シリンダー5
4の駆動により支持フレーム51の上端枢支点を中心に
傾動することにより、止栓を外した溶融物排出口58よ
り排出され、溶融物充填装置60の上昇させておいた容
器59に充填される。この溶融物63の充填された容器
59は下降された後、水平移動により図示せぬ冷却装置
に送られて固化される。炉本体41内で発生した排ガス
は、排ガスダクト56より図示せぬ排ガス浄化処理装置
を経て浄化された上、大気中に排気される。次に本発明
の溶融・酸化・分解方法について説明する。先に不燃性
廃棄物61をドラム缶詰めの状態で供給装置48により
横向きに炉本体41内の溶融領域42に供給し、後から
可燃性及び難燃性廃棄物62を撤物の状態で供給装置4
9により酸化・分解領域43に供給する。そして先に溶
融領域42に供給された不燃性廃棄物61を二本のプラ
ズマトーチ44により融点以上に加熱して溶融する。と
同時に二本のプラズマトーチ44、酸化・分解領域43
の2本のプラズマトーチ45及び溶融物63により炉内
雰囲気を可燃性及び難燃性廃棄物62の酸化・分解温度
以上に加熱する。不燃性廃棄物61は溶融領域42が浅
いプールとなっているので、溶融されるにしたがい溢流
壁57を溢流して隣りの酸化・分解領域43に送り込ま
れる。この溶融物63上には、供給装置49により可燃
性及び難燃性廃棄物62を供給し、且つ必要な酸化・分
解用空気を供給装置50により供給して、可燃性及び難
燃性廃棄物62をプラズマトーチ45により酸化・分解
する。かくして可燃性及び難燃性廃棄物62の酸化・分
解残渣は、溶融物63中に含有され、この酸化・分解残
渣含有溶融物63′は、炉本体41を昇降用シリンダ5
4の駆動により支持フレーム51の上端枢支点を中心に
傾動することにより、止栓を外した溶融物排出口58よ
り排出され、溶融物充填装置60の上昇させておいた容
器59に充填される。この酸化・分解残渣含有溶融物6
3′の充填された容器59は下降された後、水平移動に
より図示せぬ冷却装置に送られて固化される。炉本体4
1内で発生した排ガスは、排ガスダクト56より図示せ
ぬ排ガス浄化処理装置を経て浄化された上、大気中に排
出される。
【0018】上記のように実施例の廃棄物の溶融方法で
は、炉本体41内の溶融領域42で不燃性廃棄物61を
プラズマトーチ44により溶融し、その溶融物63を直
ちに酸化・分解領域43に排出してプラズマトーチ45
により溶融状態を保持するので、凝固することがなく、
しかも後から溶融領域42に供給される不燃性廃棄物6
1は溶融物63に覆われることなく、プラズマトーチ4
4により直接加熱されて短時間に効率よく溶融処理され
る。また、本発明の溶融・酸化・分解方法では、上記の
不燃性廃棄物61の溶融処理を効率よく行うことができ
ることは勿論のこと、可燃性及び難燃性廃棄物62を酸
化・分解領域43の溶融物63上でプラズマトーチ45
により酸化・分解するので、効率よく酸化・分解処理で
き、その酸化・分解残渣は高温の溶融物63中に溶け込
んで一体化する。しかも酸化・分解領域43の溶融物6
3はプラズマトーチ45により加熱されていて、再凝固
することがない。従って、不燃性廃棄物61と可燃性及
び難燃性廃棄物62は、一括処理により著しく溶融減容
されると共に、酸化・分解残渣中の放射性核種を固定化
することが可能となる。特に本実施例では、プラズマト
ーチ44,45により炉本体41内の溶融領域42と酸
化・分解領域43の温度分布を一様化しているので、溶
融処理、酸化・分解処理が安定して円滑に一層効率よく
行われる。
【0019】また、溶融領域42で溶融される不燃性廃
棄物61は、溶融され次第溢流壁57を溢流して酸化・
分解領域43に速やかに排出されるので、溶融領域42
は溶融物63を保持する大きなスペースは必要がなく、
小さなスペースでよい。従って、酸化・分解領域43の
炉容積を十分大きくとれるので、不燃性廃棄物61の溶
融処理と可燃性及び難燃性廃棄物62の酸化・分解処理
が一括して合理的に行われる。また、前記のように構成
された実施例の廃棄物の溶融・酸化・分解炉によれば、
上記の廃棄物の溶融方法及び溶融・酸化・分解方法を、
円滑、確実に、能率よく実施できて、廃棄物の減容率を
大幅に向上できる。
【0020】尚、上記実施例ではプラズマトーチ44,
45を揺動可能にしてあるが、溶融領域42の不燃性廃
棄物61の供給位置に向けて、また酸化・分解領域43
の可燃性及び難燃性廃棄物62の供給位置に向けて、角
度可変なものとしてもよく、また揺動可能且つ角度可変
なものとしてもよい。また、上記実施例では高温加熱用
熱源として、プラズマアークを発生させるプラズマトー
チ44,45としたが、これに限るものではなく、電気
アーク、ガスバーナなどでもよい。
【0021】また、炉本体41内の溶融領域42と酸化
・分解領域43は、図4に示すように変更してもよい。
即ち、中央に床レベルの高い溶融領域42を、周辺に床
レベルの低い酸化・分解領域43を設けて、溶融領域4
2に供給された不燃性廃棄物61を、傾斜させた一対の
プラズマトーチ44により溶融し、溶融物63を周囲の
堰42aから酸化・分解領域43に自然流下させて保持
するようにしてもよい。
【0022】また、図2に示される溶融領域42の床
を、図5に示すように断面円弧状に形成して側壁側を高
くし、これにより不燃性廃棄物61を詰めたドラム缶の
座りを良くすると共に、プラズマトーチ44により溶融
した溶融物63の酸化・分解領域43への排出を容易に
してもよい。
【0023】また、図6に示すようにプラズマトーチ4
4を酸化・分解領域43に向けて傾斜させたり、プラズ
マトーチ45を溶融領域42から酸化・分解領域43に
向けて揺動させたりして、溶融物63の排出を速やかに
するようにしてもよい。
【0024】また、図7のaに示すように不燃性廃棄物
61の溶融時、炉本体41を昇降用シリンダ54により
逆に傾動し、溶融物63の排出時、図7のbに示すよう
に炉本体41を昇降用シリンダ54により水平に保持し
て酸化・分解領域43への溶融物63の排出を速やかに
するようにしてもよい。また、これにより溶融領域42
の未溶融物や不完全溶融物が酸化・分解領域43に流下
するのを防止し、耐火物の損耗に関らず、溶融領域42
の溶融池レベルを適正に保持できる。
【0025】また、図8のa,bに示すように溶融領域
42と酸化・分解領域43との境界に堰57aを設け、
この堰57aの下部に溶融物63の排出通路57bを2
本以上設け、これらのうち少くとも1本は流通可能と
し、他の排出通路は耐火物による栓等により封塞して、
溶融物63が流通しないようにしてもよい。このように
すると、一定時間後あるいは耐火物の一定溶損を確認後
に、溶融物63を流通させていた排出通路に栓をし、他
の排出通路を流通させることで、溶融物63の排出部の
耐火物の寿命を他の部分の耐火物と同程度にすることが
でき、あるいは損耗部のみを容易に交換/補修すること
ができて、炉の稼動率を向上し、炉の寿命を増長するこ
とができる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明の廃棄物
の溶融方法、溶融・酸化・分解方法によれば、不燃性廃
棄物が常時熱源から直接加熱されるので、短時間に効率
よく溶融処理できる。また、本発明の溶融・酸化・分解
方法によれば可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物が溶融
物上で熱源により効率よく酸化・分解され、その酸化・
分解残渣は高温の溶融物中に溶け込んで一体化し、しか
も溶融物は熱源により加熱されていて、再凝固すること
がない。従って、不燃性廃棄物と可燃性及び/あるいは
難燃性廃棄物は一括処理され、著しく溶融減容されると
共に、酸化・分解残渣中の放射性核種を安定に固定する
ことが可能となる。また、不燃性廃棄物の溶融物を速や
かに排出できるので、溶融領域は溶融物を保持する大き
なスペースは必要がなく、小さなスペースでよい。従っ
て、酸化・分解処理の炉容積を十分大きくとれるので、
不燃性廃棄物の溶融処理と可燃性及び/あるいは難燃性
廃棄物の酸化・分解処理を一括して合理的に行われる。
また、本発明の廃棄物の溶融・酸化・分解炉によれば、
廃棄物の溶融と酸化・分解を、円滑、確実に、能率よく
実施できて、廃棄物の減容率を大幅に向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物の溶融・酸化・分解炉の一実施
例を示す側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の溶融・酸化・分解炉の内部に於ける溶融
領域、酸化・分解領域の変更例を示す図である。
【図5】図2に示される溶融領域の床の変更例を示す図
である。
【図6】図1の溶融・酸化・分解炉におけるプラズマト
ーチの取付け方の他の例を示す図である。
【図7】炉本体の傾動動作の他の例を示すもので、aは
不燃性廃棄物の溶融時に於ける炉本体の状態を示す図で
あり、bは溶融物の排出時に於ける炉本体の状態を示す
図である。
【図8】炉本体の溶融領域と酸化・分解領域との境界の
溶融物排出部の他の例を示すもので、aは側面図、bは
正面図である。
【図9】従来のプラズマ溶融炉の基本的な概念を示す縦
断面図である。
【図10】従来のプラズマ溶融試験炉の構造概念を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
40 溶融・酸化・分解炉 41 炉本体 42 溶融領域 43 酸化・分解領域 44,45 プラズマトーチ 48 不燃性廃棄物供給装置 49 可燃性及び難燃性廃棄物供給装置 50 酸化・分解用空気供給装置 54 昇降用シリンダ 56 排ガスダクト 57 溢流壁 58 溶融物排出口 61 不燃性廃棄物 62 可燃性及び難燃性廃棄物 63 溶融物 63′ 酸化・分解残渣含有溶融物
フロントページの続き (72)発明者 赤川 吉寛 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 本原子力発電株式会社内 (72)発明者 森本 照明 東京都千代田区内幸町二丁目2−3 川崎 製鉄株式会社内 (72)発明者 林 昭彦 東京都千代田区内幸町二丁目2−3 川崎 製鉄株式会社内 (72)発明者 山崎 誠一郎 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 坂本 太一 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不燃性廃棄物を、溶融・酸化・分解炉内
    の一方の溶融領域に供給し、その不燃性廃棄物を高温加
    熱用熱源により溶融し、その溶融物を他方の酸化・分解
    領域に排出して高温加熱用熱源により保持することを特
    徴とする廃棄物の溶融方法。
  2. 【請求項2】 不燃性廃棄物と可燃性及び/あるいは難
    燃性廃棄物を、溶融・酸化・分解炉内の溶融領域と酸化
    ・分解領域に夫々供給し、一方の溶融領域に供給された
    不燃性廃棄物を高温加熱用熱源により溶融し、その溶融
    物を他方の酸化・分解領域に排出して保持すると共に、
    その酸化・分解領域に供給された可燃性及び/あるいは
    難燃性廃棄物を溶融物上で高温加熱用熱源により酸化・
    分解することを特徴とする廃棄物の溶融・酸化・分解方
    法。
  3. 【請求項3】 高温加熱用熱源をプラズマアークとし、
    プラズマトーチを溶融領域と酸化・分解領域に夫々一本
    あるいは複数本備えて、溶融・酸化・分解炉内を廃棄物
    の溶融と酸化・分解に必要な高温雰囲気にすることを特
    徴とする請求項1又は2記載の廃棄物の溶融・酸化・分
    解方法。
  4. 【請求項4】 溶融物を他方の酸化・分解領域に排出す
    るに於いて、炉本体を溶融物排出側に傾動させて溶融物
    を排出するか、又はオーバーフローにより溶融物を排出
    するか、若しくは溶融領域と酸化・分解領域のレベル差
    により溶融物を自然流下させて排出するか、或いは溶融
    物を溶融領域の中央に集めて通路より酸化・分解領域に
    排出することを特徴とする請求項1記載の廃棄物の溶融
    方法若しくは請求項2又は3記載の廃棄物の溶融・酸化
    ・分解方法。
  5. 【請求項5】 不燃性廃棄物を溶融する溶融領域と溶融
    物を保持し且つ可燃性及び/あるいは難燃性廃棄物を酸
    化・分解する酸化・分解領域を炉本体内に設け、溶融領
    域と酸化・分解領域に夫々高温加熱用熱源を設け、溶融
    領域の炉本体の上部に不燃性廃棄物供給装置を設け、酸
    化・分解領域の炉本体の上部又は側部に可燃性及び難燃
    性廃棄物供給装置と酸化・分解用空気供給装置を設け、
    酸化・分解領域側の端部炉底に酸化・分解残渣含有溶融
    物の排出口を設けてなる廃棄物の溶融・酸化・分解炉。
  6. 【請求項6】 高温加熱用熱源をプラズマアークとし、
    プラズマトーチを溶融領域と酸化・分解領域に夫々一本
    又は複数本設けたことを特徴とする請求項5記載の廃棄
    物の溶融・酸化・分解炉。
  7. 【請求項7】 溶融領域に設けたプラズマトーチを、角
    度可変とするか、又は揺動可能とするか、若しくは角度
    可変且つ揺動可能としたことを特徴とする請求項5又は
    6記載の廃棄物の溶融・酸化・分解炉。
  8. 【請求項8】 炉本体内の溶融領域の床レベルを高く
    し、酸化・分解領域の床レベルを低くして、溶融物が酸
    化・分解領域に排出されるようにしたことを特徴とする
    請求項5,6,7のいずれかに記載の廃棄物の溶融・酸
    化・分解炉。
  9. 【請求項9】 炉本体内の溶融領域の炉底の側壁側を中
    心に比べて高く形成して、不燃性廃棄物が中央部に供給
    されるようにすると共に溶融物が中央に集められて酸化
    ・分解領域へ速やかに排出されるようにしたことを特徴
    とする請求項5,6,7,8のいずれかに記載の廃棄物
    の溶融・酸化・分解炉。
  10. 【請求項10】 炉本体内の溶融領域の炉底と酸化・分
    解領域の炉底との境界に溢流壁を設けて、溶融領域の溶
    融物が溢流壁よりオーバーフローして酸化・分解領域へ
    排出されるようにしたことを特徴とする請求項5,6,
    7,8のいずれかに記載の廃棄物の溶融・酸化・分解
    炉。
  11. 【請求項11】 炉本体内の溶融領域と酸化・分解領域
    との間に堰を設け、この堰に溶融物排出通路を複数本設
    け、一定時間毎に交互に溶融物を流通させて使用するこ
    とを特徴とする請求項5,6,7のいずれかに記載の廃
    棄物の溶融・酸化・分解炉。
  12. 【請求項12】 炉本体を、酸化・分解領域側の端部下
    面で支持フレームの上端に枢支し、溶融領域側の端部下
    面で昇降用ジャッキの上端を枢支して、炉を傾動可能に
    したことを特徴とする請求項5,6,7,8,9,1
    0,11のいずれかに記載の廃棄物の溶融・酸化・分解
    炉。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004257631A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Central Res Inst Of Electric Power Ind 廃棄物処理用プラズマ溶融処理装置
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JP2023142271A (ja) * 2022-03-24 2023-10-05 東京窯業株式会社 溶融炉

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