JPH09102419A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH09102419A JPH09102419A JP25653795A JP25653795A JPH09102419A JP H09102419 A JPH09102419 A JP H09102419A JP 25653795 A JP25653795 A JP 25653795A JP 25653795 A JP25653795 A JP 25653795A JP H09102419 A JPH09102419 A JP H09102419A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- film
- magnetic recording
- recording medium
- thin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】MRヘッドを用いた高密度磁気記録において必
要となる、残留磁化膜厚積が小さく十分高い保磁力や角
形比をもつ磁性薄膜とそれを用いた磁気記録媒体。 【解決手段】残留磁化と膜厚の積が1×10-3emu/
cm2 以下であり、かつNiを含有するCo系磁性薄膜
を用いた磁気記録媒体。
要となる、残留磁化膜厚積が小さく十分高い保磁力や角
形比をもつ磁性薄膜とそれを用いた磁気記録媒体。 【解決手段】残留磁化と膜厚の積が1×10-3emu/
cm2 以下であり、かつNiを含有するCo系磁性薄膜
を用いた磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】コンピュータの高容量記
録媒体として用いられているハード磁気ディスクの記録
密度は年々増加の一途をたどっている。しかしその記録
密度に対してはさらなる増加が強く求められており、様
々な技術開発が行われつつある。このようなハード磁気
ディスクの磁気記録密度を増加させるには、その磁気記
録媒体であるCo系合金強磁性薄膜の磁気特性の改善が
必須となる。一般に、面内磁気記録における高密度化に
対しては、孤立再生波の時間半値幅PW50を小さくする
ことが本質的に有効である。
録媒体として用いられているハード磁気ディスクの記録
密度は年々増加の一途をたどっている。しかしその記録
密度に対してはさらなる増加が強く求められており、様
々な技術開発が行われつつある。このようなハード磁気
ディスクの磁気記録密度を増加させるには、その磁気記
録媒体であるCo系合金強磁性薄膜の磁気特性の改善が
必須となる。一般に、面内磁気記録における高密度化に
対しては、孤立再生波の時間半値幅PW50を小さくする
ことが本質的に有効である。
【0003】すなわち磁気記録の記録再生過程を考えて
みると、書き込み時には、磁気ヘッドにより磁気記録媒
体である磁性膜に磁場を印加し、その磁場印加方向をヘ
ッド走行方向に対して変えることにより、局所的に磁化
方向が異なる面内磁化領域を形成し記録したい信号とす
る。
みると、書き込み時には、磁気ヘッドにより磁気記録媒
体である磁性膜に磁場を印加し、その磁場印加方向をヘ
ッド走行方向に対して変えることにより、局所的に磁化
方向が異なる面内磁化領域を形成し記録したい信号とす
る。
【0004】読み出し時には、この磁性膜に形成された
磁化遷移領域から漏洩する磁場中をヘッドが走行するこ
とにより生じる磁束の時間変化を通してヘッドに誘導さ
れる起電圧を読みとり、その正負の組み合せにより信号
を再生する。
磁化遷移領域から漏洩する磁場中をヘッドが走行するこ
とにより生じる磁束の時間変化を通してヘッドに誘導さ
れる起電圧を読みとり、その正負の組み合せにより信号
を再生する。
【0005】ここで、このような磁気記録における記録
密度を増加させることを考えると、再生される信号出力
波の時間幅が十分狭く、高密度記録時すなわち再生出力
波が時間軸上で密接した場合でも十分に分離識別されて
いることが本質的に重要である。
密度を増加させることを考えると、再生される信号出力
波の時間幅が十分狭く、高密度記録時すなわち再生出力
波が時間軸上で密接した場合でも十分に分離識別されて
いることが本質的に重要である。
【0006】これは前述のPW50を小さくすることに相
当する。さてこのようなPW50は様々な因子により決定
されているが、その本質を定量的に議論するモデルとし
て、Williams-Comstock モデルが知られている(17th A
IP Conference Proceeding,Part 1,No.5(1971)738)。
このモデルによるとPW50は以下のように表される。
当する。さてこのようなPW50は様々な因子により決定
されているが、その本質を定量的に議論するモデルとし
て、Williams-Comstock モデルが知られている(17th A
IP Conference Proceeding,Part 1,No.5(1971)738)。
このモデルによるとPW50は以下のように表される。
【0007】PW50={g2+4(deff+a)(deff+a+t)}1/2 ここでgはヘッドギャップ長、tは磁性膜の膜厚、deff
はヘッドと磁性膜間の有効距離であり、一般には保護膜
表面からヘッドギャップまでの距離すなわちヘッドの浮
上高さdと保護膜膜厚sによりdeff=d+s+t/2と表され
る。さらにaは磁性膜に書き込まれた磁化の遷移領域の
長さであり、以下のように表される。
はヘッドと磁性膜間の有効距離であり、一般には保護膜
表面からヘッドギャップまでの距離すなわちヘッドの浮
上高さdと保護膜膜厚sによりdeff=d+s+t/2と表され
る。さらにaは磁性膜に書き込まれた磁化の遷移領域の
長さであり、以下のように表される。
【0008】a=deff(1-S*)/πQ+[{deff(1-S*)/πQ}2+
tMr deff/πQHc]1/2 ここでS* は保磁力角型比、tMr は膜厚と残留磁化の
積(残留磁化膜厚積)、Qはヘッドにおける特性パラメ
ータであり、ヘッド磁場勾配の急峻さを表す指標であ
る。このWilliams-Comstock モデルはその導出に当って
はいくつかの近似を含んでいるが、現実の面内磁気記録
過程を良く表しているモデルとして広く用いられてい
る。実際に上述のパラメータに実測値を入れてPW50を
計算すると、実測値とほぼ一致する値が得られる。
tMr deff/πQHc]1/2 ここでS* は保磁力角型比、tMr は膜厚と残留磁化の
積(残留磁化膜厚積)、Qはヘッドにおける特性パラメ
ータであり、ヘッド磁場勾配の急峻さを表す指標であ
る。このWilliams-Comstock モデルはその導出に当って
はいくつかの近似を含んでいるが、現実の面内磁気記録
過程を良く表しているモデルとして広く用いられてい
る。実際に上述のパラメータに実測値を入れてPW50を
計算すると、実測値とほぼ一致する値が得られる。
【0009】さてこのWilliams-Comstock モデルに基づ
いてPW50を小さくすることを考えると、磁性膜の磁気
特性上においては、保磁力Hc を高くし残留磁化膜厚積
tMr を小さくしかつ保磁力角型比S* を大きくするこ
とが考えられる。実際にこのような指針に基づき磁性膜
の特性改善がなされ、結果としてPW50の改善効果が得
られていることは広く知られるところである。
いてPW50を小さくすることを考えると、磁性膜の磁気
特性上においては、保磁力Hc を高くし残留磁化膜厚積
tMr を小さくしかつ保磁力角型比S* を大きくするこ
とが考えられる。実際にこのような指針に基づき磁性膜
の特性改善がなされ、結果としてPW50の改善効果が得
られていることは広く知られるところである。
【0010】たとえば現在実用化されつつある磁性膜の
磁気特性としては、Hc が1800Oe程度、tMr と
して2.5×10-3emu/cm2 程度、S* は0.8
から0.9程度である。
磁気特性としては、Hc が1800Oe程度、tMr と
して2.5×10-3emu/cm2 程度、S* は0.8
から0.9程度である。
【0011】しかし上述の議論に基づいた磁気特性改善
においては、その限界があることがわかっている。すな
わちHc を増加させることは、必然的に書き込み時のヘ
ッド磁場を強めることが要求されるが、ヘッドギャップ
の加工精度や用いられる磁性材質からくる磁場強度の上
限があり、結果的にHc をむやみに増加させると書き換
え能力を表すオーバーライト特性が悪化してしまう。ま
たtMr を小さくすることは、記録再生時にヘッドに誘
導される再生出力強度を弱め、結果としてその信号読み
出しを妨げる。S* についても既に0.8から0.9程
度の値を示しており、改善の余地としては少ない。
においては、その限界があることがわかっている。すな
わちHc を増加させることは、必然的に書き込み時のヘ
ッド磁場を強めることが要求されるが、ヘッドギャップ
の加工精度や用いられる磁性材質からくる磁場強度の上
限があり、結果的にHc をむやみに増加させると書き換
え能力を表すオーバーライト特性が悪化してしまう。ま
たtMr を小さくすることは、記録再生時にヘッドに誘
導される再生出力強度を弱め、結果としてその信号読み
出しを妨げる。S* についても既に0.8から0.9程
度の値を示しており、改善の余地としては少ない。
【0012】一方、通常のリングヘッドなどの記録再生
時に誘導起電圧を利用するヘッドに比較して、著しく磁
場に対する感度の高い磁気抵抗効果を利用した読みとり
専用ヘッド、いわゆるMRヘッドを用いることにより、
tMr が1×10-3emu/cm2 程度以下と非常に低
い領域でも十分強い再生出力を得ることができると考え
られる。
時に誘導起電圧を利用するヘッドに比較して、著しく磁
場に対する感度の高い磁気抵抗効果を利用した読みとり
専用ヘッド、いわゆるMRヘッドを用いることにより、
tMr が1×10-3emu/cm2 程度以下と非常に低
い領域でも十分強い再生出力を得ることができると考え
られる。
【0013】したがって従来の誘導起電圧ヘッドを書き
込み専用とし、このMRヘッドを読み出し専用ヘッドと
して組み合わせる方式により、磁気記録媒体である磁性
膜のtMr を小さくすることが可能となり、結果として
さらなる高密度記録が可能になると考えられる。なお上
述したWilliams-Comstock モデルは、記録時に形成され
る磁化遷移領域がPW50を決定づける要因となってお
り、記録時にリングヘッドなどによる誘導起電圧ヘッド
を用いる限り成り立つものである。
込み専用とし、このMRヘッドを読み出し専用ヘッドと
して組み合わせる方式により、磁気記録媒体である磁性
膜のtMr を小さくすることが可能となり、結果として
さらなる高密度記録が可能になると考えられる。なお上
述したWilliams-Comstock モデルは、記録時に形成され
る磁化遷移領域がPW50を決定づける要因となってお
り、記録時にリングヘッドなどによる誘導起電圧ヘッド
を用いる限り成り立つものである。
【0014】さて磁性膜のtMr を小さくする場合、磁
性膜の膜厚tを薄くするか、磁性膜の残留磁化Mr が小
さな磁性膜材料を選定する方法が考えられる。ここで前
者のtを小さくする方法の方が、後者の方法より一層効
果的である。なぜならば、後者においては磁性膜厚tが
小さくならないため、PW50を表す式を見る限りその改
善効果が少ないためである。しかしいずれの方法にせ
よ、通常ハード磁気ディスクに用いられているCo系合
金の場合、そのtMr を小さくしていくと、磁気特性上
重要な保磁力や角型比が著しく低下してしまうという問
題があり、上述したMRヘッドを用いた高密度磁気記録
を実現する上で大きな障害となっていた。
性膜の膜厚tを薄くするか、磁性膜の残留磁化Mr が小
さな磁性膜材料を選定する方法が考えられる。ここで前
者のtを小さくする方法の方が、後者の方法より一層効
果的である。なぜならば、後者においては磁性膜厚tが
小さくならないため、PW50を表す式を見る限りその改
善効果が少ないためである。しかしいずれの方法にせ
よ、通常ハード磁気ディスクに用いられているCo系合
金の場合、そのtMr を小さくしていくと、磁気特性上
重要な保磁力や角型比が著しく低下してしまうという問
題があり、上述したMRヘッドを用いた高密度磁気記録
を実現する上で大きな障害となっていた。
【0015】さらに高密度磁気記録においては、記録再
生時にその媒体に起因するノイズが低いことも非常に重
要である。一般に薄膜メディアの媒体ノイズは、磁区遷
移境界領域の磁区構造の乱れ、いわゆる"Zig-zag Domai
n"の形成に起因するものが支配的である。これは磁性薄
膜の結晶粒構造に大きく左右され、とくに磁性膜を構成
する数百Å程度以下の微細な結晶粒子構造において、そ
の結晶粒子間に働く数原子程度の近距離かつ極めて強い
磁気的相互作用である交換相互作用を何らかの方法によ
り遮断する、すなわち強磁性結晶粒子間の磁気的分離を
はかることが媒体ノイズ特性の改善に非常に効果的であ
るという理論的提案がなされている(J.Appl.Phys.,63,
3248(1988))。
生時にその媒体に起因するノイズが低いことも非常に重
要である。一般に薄膜メディアの媒体ノイズは、磁区遷
移境界領域の磁区構造の乱れ、いわゆる"Zig-zag Domai
n"の形成に起因するものが支配的である。これは磁性薄
膜の結晶粒構造に大きく左右され、とくに磁性膜を構成
する数百Å程度以下の微細な結晶粒子構造において、そ
の結晶粒子間に働く数原子程度の近距離かつ極めて強い
磁気的相互作用である交換相互作用を何らかの方法によ
り遮断する、すなわち強磁性結晶粒子間の磁気的分離を
はかることが媒体ノイズ特性の改善に非常に効果的であ
るという理論的提案がなされている(J.Appl.Phys.,63,
3248(1988))。
【0016】したがって媒体ノイズ改善のためには磁性
薄膜の結晶粒構造を改質、制御するための磁性膜合金成
分の検討やスパッタープロセス制御が必要である。一般
にCoPt系磁性膜に対してNiPスパッター下地膜を
用いることで媒体ノイズの低減がなされることが見いだ
されている(米国特許No.4786564)。
薄膜の結晶粒構造を改質、制御するための磁性膜合金成
分の検討やスパッタープロセス制御が必要である。一般
にCoPt系磁性膜に対してNiPスパッター下地膜を
用いることで媒体ノイズの低減がなされることが見いだ
されている(米国特許No.4786564)。
【0017】これはNiP下地膜の結晶粒構造が磁性膜
の結晶粒構造を制御する効果を利用したものである。さ
らにCoNiPt磁性膜にCrを添加したCoNiCr
Pt磁性膜を用いることにより、孤立再生波半値幅など
の高周波特性やオーバーライト特性の劣化なしに、より
いっそうの低媒体ノイズ特性が得られることも提案され
ている(米国特許No.5180640)。
の結晶粒構造を制御する効果を利用したものである。さ
らにCoNiPt磁性膜にCrを添加したCoNiCr
Pt磁性膜を用いることにより、孤立再生波半値幅など
の高周波特性やオーバーライト特性の劣化なしに、より
いっそうの低媒体ノイズ特性が得られることも提案され
ている(米国特許No.5180640)。
【0018】しかし前述したように、今後の高密度磁気
記録においては、現在用いられている薄膜ヘッドやMI
Gヘッドなどの誘導起電圧タイプのヘッドに変わって、
磁気抵抗効果を利用したいわゆるMRヘッドが極めて効
果的でありその実用は必至のものであると考えられてい
る。
記録においては、現在用いられている薄膜ヘッドやMI
Gヘッドなどの誘導起電圧タイプのヘッドに変わって、
磁気抵抗効果を利用したいわゆるMRヘッドが極めて効
果的でありその実用は必至のものであると考えられてい
る。
【0019】このMRヘッドの特性上重要なこととし
て、ヘッド自体に起因するノイズが通常の誘導起電圧タ
イプのヘッドに比べ著しく低いことがあげられる。その
ため磁性膜に起因するいわゆる媒体ノイズを従来のもの
に比べ一段と低減させなければ、MRヘッドの持つ優れ
た高密度記録特性を発揮させることができない。
て、ヘッド自体に起因するノイズが通常の誘導起電圧タ
イプのヘッドに比べ著しく低いことがあげられる。その
ため磁性膜に起因するいわゆる媒体ノイズを従来のもの
に比べ一段と低減させなければ、MRヘッドの持つ優れ
た高密度記録特性を発揮させることができない。
【0020】このような目的で、NiPスパッター下地
膜上のCoNiCrPt磁性膜にSiO2 などの酸化物
を含有させることにより、著しい低媒体ノイズ特性が得
られることが本発明者らによって実現されている(特開
平5-197944)。このようにして得られる媒体のノイズ特
性は、MRヘッドとの組み合わせにおいて評価したとこ
ろ、MRヘッドの持つ高感度特性を損なうことなく十分
に低い優れたものであった。
膜上のCoNiCrPt磁性膜にSiO2 などの酸化物
を含有させることにより、著しい低媒体ノイズ特性が得
られることが本発明者らによって実現されている(特開
平5-197944)。このようにして得られる媒体のノイズ特
性は、MRヘッドとの組み合わせにおいて評価したとこ
ろ、MRヘッドの持つ高感度特性を損なうことなく十分
に低い優れたものであった。
【0021】したがって、このようなNiPスパッター
膜を下地としたCoNiCrPtSiO磁性膜などにお
いて、前述したようtMr が1×10-3emu/cm2
以下といった極めて小さな領域で、そのPW50特性を改
善するのに十分な高保磁力化が達成されれば、低媒体ノ
イズ特性と合わせて、MRヘッドを用いた次世代の著し
く高い磁気記録密度が実現されることが期待される。
膜を下地としたCoNiCrPtSiO磁性膜などにお
いて、前述したようtMr が1×10-3emu/cm2
以下といった極めて小さな領域で、そのPW50特性を改
善するのに十分な高保磁力化が達成されれば、低媒体ノ
イズ特性と合わせて、MRヘッドを用いた次世代の著し
く高い磁気記録密度が実現されることが期待される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の問題点
を解決しようとするものであり、MRヘッドを用いた将
来の高密度磁気記録において必要となる、残留磁化膜厚
積が小さく十分高い保磁力や角型比を得るための磁性薄
膜とその磁性薄膜を用いた磁気記録媒体およびその製造
方法を新規に得ることを目的とする。
を解決しようとするものであり、MRヘッドを用いた将
来の高密度磁気記録において必要となる、残留磁化膜厚
積が小さく十分高い保磁力や角型比を得るための磁性薄
膜とその磁性薄膜を用いた磁気記録媒体およびその製造
方法を新規に得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するためになされたものであり、残留磁化と膜厚の積
が1×10-3emu/cm2 以下であり、かつNiを含
有するCo系磁性薄膜を用いたことを特徴とする磁気記
録媒体を提供する。
決するためになされたものであり、残留磁化と膜厚の積
が1×10-3emu/cm2 以下であり、かつNiを含
有するCo系磁性薄膜を用いたことを特徴とする磁気記
録媒体を提供する。
【0024】前記Co系磁性薄膜はその組成が、Mを非
強磁性非金属元素または化合物としたとき、Co
100-a-b-c-d Nia Crb Ptc Md と表され、各組成
が原子パーセントで、1≦a≦15、0<b≦15、0
<c≦20、0<d≦20であることが好ましい。
強磁性非金属元素または化合物としたとき、Co
100-a-b-c-d Nia Crb Ptc Md と表され、各組成
が原子パーセントで、1≦a≦15、0<b≦15、0
<c≦20、0<d≦20であることが好ましい。
【0025】また、本発明は、残留磁化と膜厚の積が3
×10-4emu/cm2 以上、1×10-3emu/cm
2 以下であり、かつNiを2原子%以上、8原子%以下
含有するCo系磁性薄膜を用いたことを特徴とする磁気
記録媒体を提供する。
×10-4emu/cm2 以上、1×10-3emu/cm
2 以下であり、かつNiを2原子%以上、8原子%以下
含有するCo系磁性薄膜を用いたことを特徴とする磁気
記録媒体を提供する。
【0026】前記Co系磁性薄膜はその組成が、Mを非
強磁性非金属元素または化合物としたとき、Co
100-a-b-c-d Nia Crb Ptc Md と表され、各組成
が原子パーセントで、2≦a≦8、0<b≦15、0<
c≦20、0<d≦20であることが好ましい。
強磁性非金属元素または化合物としたとき、Co
100-a-b-c-d Nia Crb Ptc Md と表され、各組成
が原子パーセントで、2≦a≦8、0<b≦15、0<
c≦20、0<d≦20であることが好ましい。
【0027】また、上記Co系磁性薄膜は、いずれも、
磁気レマネンス曲線上の保磁力が2000 Oe以上、
かつ保磁力角型比が0.8以上であることが好ましい。
磁気レマネンス曲線上の保磁力が2000 Oe以上、
かつ保磁力角型比が0.8以上であることが好ましい。
【0028】また、上記Co系磁性薄膜は、いずれもそ
の非強磁性非金属相が酸化物であることが好ましく、ま
た該酸化物がSiO2 、Al2 O3 、TiO2 、及びZ
rO2 から選ばれる1種以上であることが好ましい。
の非強磁性非金属相が酸化物であることが好ましく、ま
た該酸化物がSiO2 、Al2 O3 、TiO2 、及びZ
rO2 から選ばれる1種以上であることが好ましい。
【0029】また上記Co系磁性薄膜は、いずれもNi
Pスパッター下地膜上またはNiBスパッター下地膜上
に形成されていることが好ましい。
Pスパッター下地膜上またはNiBスパッター下地膜上
に形成されていることが好ましい。
【0030】また本発明は、残留磁化と膜厚の積が1×
10-3emu/cm2 以下であり、かつNiを含有する
Co系磁性薄膜を、成膜前の到達真空度が5×10-6T
orr以下の雰囲気で、酸素、水蒸気、及び窒素から選
ばれる1種以上のガスを0.01体積%以上10体積%
以下含有するArガスを導入したスパッター法により作
成することを特徴とするCo系磁性薄膜を用いた磁気記
録媒体の製造方法を提供する。
10-3emu/cm2 以下であり、かつNiを含有する
Co系磁性薄膜を、成膜前の到達真空度が5×10-6T
orr以下の雰囲気で、酸素、水蒸気、及び窒素から選
ばれる1種以上のガスを0.01体積%以上10体積%
以下含有するArガスを導入したスパッター法により作
成することを特徴とするCo系磁性薄膜を用いた磁気記
録媒体の製造方法を提供する。
【0031】また本発明は、残留磁化と膜厚の積が3×
10-4emu/cm2 以上、1×10-3emu/cm2
以下であり、かつNiを2原子%以上、8原子%以下含
有するCo系磁性薄膜を、成膜前の到達真空度が5×1
0-6Torr以下の雰囲気で、酸素、水蒸気、及び窒素
から選ばれる1種以上のガスを0.01体積%以上10
体積%以下含有するArガスを導入したスパッター法に
より作成することを特徴とするCo系磁性薄膜を用いた
磁気記録媒体の製造方法を提供する。
10-4emu/cm2 以上、1×10-3emu/cm2
以下であり、かつNiを2原子%以上、8原子%以下含
有するCo系磁性薄膜を、成膜前の到達真空度が5×1
0-6Torr以下の雰囲気で、酸素、水蒸気、及び窒素
から選ばれる1種以上のガスを0.01体積%以上10
体積%以下含有するArガスを導入したスパッター法に
より作成することを特徴とするCo系磁性薄膜を用いた
磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【0032】また、上記のように、本発明において残留
磁化と膜厚の積が1×10-3emu/cm2 以下または
3×10-4emu/cm2 以上、1×10-3emu/c
m2以下であるが、好ましくはそれぞれ8×10−4e
mu/cm2 以下または3×10-4emu/cm2 以
上、8×10-4emu/cm2 以下である。
磁化と膜厚の積が1×10-3emu/cm2 以下または
3×10-4emu/cm2 以上、1×10-3emu/c
m2以下であるが、好ましくはそれぞれ8×10−4e
mu/cm2 以下または3×10-4emu/cm2 以
上、8×10-4emu/cm2 以下である。
【0033】前述したように、MRヘッドを用いた将来
の高密度磁気記録においては、残留磁化膜厚積tMr が
小さく、かつ十分高い保磁力や角型比を持つCo系磁性
薄膜が必要となる。本発明者らは、このような特性を発
現させることを目的として、従来ほとんど知られていな
かったtMr が極めて小さな領域でのCo系磁性膜の組
成と磁気特性の関係について詳細に検討した。
の高密度磁気記録においては、残留磁化膜厚積tMr が
小さく、かつ十分高い保磁力や角型比を持つCo系磁性
薄膜が必要となる。本発明者らは、このような特性を発
現させることを目的として、従来ほとんど知られていな
かったtMr が極めて小さな領域でのCo系磁性膜の組
成と磁気特性の関係について詳細に検討した。
【0034】その結果、Niをある程度含有した磁性膜
においてtMr が1×10-3emu/cm2 以下と小さ
な領域において、その記録再生時における磁気特性を表
す磁気レマネンス曲線上において保磁力Hr が2000
Oe以上、保磁力角型比S* rが0.8以上と十分高い
特性を持つことを見いだした。このような知見はいまま
で知られてはおらず、将来の高密度磁気記録媒体を設計
する上できわめて重要となるものである。
においてtMr が1×10-3emu/cm2 以下と小さ
な領域において、その記録再生時における磁気特性を表
す磁気レマネンス曲線上において保磁力Hr が2000
Oe以上、保磁力角型比S* rが0.8以上と十分高い
特性を持つことを見いだした。このような知見はいまま
で知られてはおらず、将来の高密度磁気記録媒体を設計
する上できわめて重要となるものである。
【0035】なおここでHr やS* rは、磁気レマネンス
曲線上での保磁力と保磁力角型比であり、前述の議論で
述べた磁気ヒステリシス特性上の保磁力Hc や保磁力角
型比S* と同様の意味を持つ。レマネンス曲線の測定は
以下のようにして行った。
曲線上での保磁力と保磁力角型比であり、前述の議論で
述べた磁気ヒステリシス特性上の保磁力Hc や保磁力角
型比S* と同様の意味を持つ。レマネンス曲線の測定は
以下のようにして行った。
【0036】磁性膜の膜面内のテクスチャー方向に、十
分その磁化が飽和するような強い外部磁場(10kO
e)を印加し磁化を特定方向に揃えた後、逆向きに特定
の大きさの磁場を印加する。しかる後にその外部磁場を
取り去り、残留状態の磁化を測定する。得られた残留磁
化を印加磁場の強さに対してプロットする。得られたレ
マネンス曲線上での磁化反転磁場をHr 、磁化反転の急
峻性を最大値が1となるようにS* rとして定義する。し
たがってHr やS* rが高い場合に、前述のPW50が良い
値となる。
分その磁化が飽和するような強い外部磁場(10kO
e)を印加し磁化を特定方向に揃えた後、逆向きに特定
の大きさの磁場を印加する。しかる後にその外部磁場を
取り去り、残留状態の磁化を測定する。得られた残留磁
化を印加磁場の強さに対してプロットする。得られたレ
マネンス曲線上での磁化反転磁場をHr 、磁化反転の急
峻性を最大値が1となるようにS* rとして定義する。し
たがってHr やS* rが高い場合に、前述のPW50が良い
値となる。
【0037】その測定においては実際の磁気記録を反映
した残留磁化過程をもとにしているため、将来の高密度
磁気記録に必要な特性を評価するためにはより適してい
ると考えられるものである。このレマネンス曲線の原
理、測定方法や磁気記録特性との関係などは、例えばJo
urnal of The Magnetic Society of Japan,Vol.13,Supp
lement,No.S1(1989),p.351に述べられている。
した残留磁化過程をもとにしているため、将来の高密度
磁気記録に必要な特性を評価するためにはより適してい
ると考えられるものである。このレマネンス曲線の原
理、測定方法や磁気記録特性との関係などは、例えばJo
urnal of The Magnetic Society of Japan,Vol.13,Supp
lement,No.S1(1989),p.351に述べられている。
【0038】ここで磁性膜に含有させるNiは1原子%
未満ではその効果が得られず、また15原子%より大き
い場合は磁性膜の結晶構造が変化し保磁力などの磁気特
性が大幅に低下してしまうため不適である。また特にN
i含有量が2原子%以上、8原子%以下の場合、その磁
気特性改善効果が顕著である。また本発明で述べられ
た、Niを適量含有させることによりtMr が小さな領
域での保磁力などの磁気特性が改善される効果は、本発
明の実施例に述べられた合金組成以外の他のCo系磁性
薄膜においても発現するものである。
未満ではその効果が得られず、また15原子%より大き
い場合は磁性膜の結晶構造が変化し保磁力などの磁気特
性が大幅に低下してしまうため不適である。また特にN
i含有量が2原子%以上、8原子%以下の場合、その磁
気特性改善効果が顕著である。また本発明で述べられ
た、Niを適量含有させることによりtMr が小さな領
域での保磁力などの磁気特性が改善される効果は、本発
明の実施例に述べられた合金組成以外の他のCo系磁性
薄膜においても発現するものである。
【0039】
[実施例1]表面に膜厚10μmのNiPメッキ膜を施
した後、ヘッドの吸着防止のためのテクスチャーと呼ば
れる形状加工処理を施したアルミディスク基板上に、N
iP下地膜/CoNiCrPtSiO磁性膜/カーボン
保護膜を順次スパッター法により積層してなる磁気記録
媒体を形成した。磁性膜を作成する際には、Co(69)C
r(11)Pt(14)SiO2(6)焼結ターゲット(括弧内の数
字は原子パーセントを表す。以下同様)を使用し、その
ターゲット上にNiチップを数を変えて配置することに
より磁性膜中のNi組成を制御した。またNiP下地膜
の膜厚は210Åと一定にした。磁性膜厚は、その残留
磁化膜厚積tMr を変えるため約50Åから250Åの
範囲で変化させた。
した後、ヘッドの吸着防止のためのテクスチャーと呼ば
れる形状加工処理を施したアルミディスク基板上に、N
iP下地膜/CoNiCrPtSiO磁性膜/カーボン
保護膜を順次スパッター法により積層してなる磁気記録
媒体を形成した。磁性膜を作成する際には、Co(69)C
r(11)Pt(14)SiO2(6)焼結ターゲット(括弧内の数
字は原子パーセントを表す。以下同様)を使用し、その
ターゲット上にNiチップを数を変えて配置することに
より磁性膜中のNi組成を制御した。またNiP下地膜
の膜厚は210Åと一定にした。磁性膜厚は、その残留
磁化膜厚積tMr を変えるため約50Åから250Åの
範囲で変化させた。
【0040】成膜に先立ち真空槽の到達真空度が4×1
0-7Torrとなるまで排気を行い、その後純Arガス
を導入し下地NiPスパッター膜の成膜を行い、さらに
磁性膜成膜時には窒素ガスを0.1体積%含んだArガ
スを使用し、いずれもその圧力を20mTorrとし
た。また成膜時には積極的な基板加熱や基板バイアス印
加は行っていない。得られた磁気記録媒体の磁気特性と
して、残留磁化磁力計により測定されたレマネンス曲線
上の保磁力Hr のtMr 依存性を図1に示す。
0-7Torrとなるまで排気を行い、その後純Arガス
を導入し下地NiPスパッター膜の成膜を行い、さらに
磁性膜成膜時には窒素ガスを0.1体積%含んだArガ
スを使用し、いずれもその圧力を20mTorrとし
た。また成膜時には積極的な基板加熱や基板バイアス印
加は行っていない。得られた磁気記録媒体の磁気特性と
して、残留磁化磁力計により測定されたレマネンス曲線
上の保磁力Hr のtMr 依存性を図1に示す。
【0041】ここで磁性膜の組成は各々、比較例として
のNiを含有しないCo(69)Cr(11)Pt(14)SiO
2(6)、本発明実施例としてのNiを3原子%含有するC
o(68)Ni(3) Cr(10)Pt(13)SiO2(6)、及びNi
を7原子%含有するCo(66)Ni(7) Cr(9) Pt(13)
SiO2(5)である。
のNiを含有しないCo(69)Cr(11)Pt(14)SiO
2(6)、本発明実施例としてのNiを3原子%含有するC
o(68)Ni(3) Cr(10)Pt(13)SiO2(6)、及びNi
を7原子%含有するCo(66)Ni(7) Cr(9) Pt(13)
SiO2(5)である。
【0042】また振動試料型磁力計により測定された、
tMr が6×10-4emu/cm2近傍のこれらの磁性
膜の磁気特性を表1に示す。
tMr が6×10-4emu/cm2近傍のこれらの磁性
膜の磁気特性を表1に示す。
【0043】tMr が6×10-4emu/cm2 程度の
Niを含有しないCoCrPtSiO磁性膜ではHr と
して1500 Oe程度、S* rとしては0.7以下であ
り(表中の比較例)、さらにtMr が5×10-4emu
/cm2 程度のNiを含有しないCoCrPtSiO磁
性膜ではHr として500 Oe程度と大幅に低下す
る。
Niを含有しないCoCrPtSiO磁性膜ではHr と
して1500 Oe程度、S* rとしては0.7以下であ
り(表中の比較例)、さらにtMr が5×10-4emu
/cm2 程度のNiを含有しないCoCrPtSiO磁
性膜ではHr として500 Oe程度と大幅に低下す
る。
【0044】これに対しNiを含有している場合は、t
Mr が4.5×10-4emu/cm2 程度までHr が2
000 Oe以上の値を示し、これは例えば5×10-4
emu/cm2 程度ではNiを含有しない場合に比べて
1500 Oe以上高い値である。またtMr が6×1
0-4emu/cm2 程度ではそのS* rが0.85程度以
上と十分高い値を示す(表1中の実施例)。
Mr が4.5×10-4emu/cm2 程度までHr が2
000 Oe以上の値を示し、これは例えば5×10-4
emu/cm2 程度ではNiを含有しない場合に比べて
1500 Oe以上高い値である。またtMr が6×1
0-4emu/cm2 程度ではそのS* rが0.85程度以
上と十分高い値を示す(表1中の実施例)。
【0045】したがってこのようなtMr の小さな場合
の磁気特性の改善には、Niの含有が非常に効果的であ
ることが分かる。以上の結果より、Niを3原子%及び
7原子%含有したCoNiCrPtSiO磁性膜におい
ては、MRヘッドを用いた将来の高密度磁気記録におい
て必要となる、tMr が6×10-4emu/cm2 程度
と小さな領域において、その記録再生時における磁気特
性を表す磁気レマネンス曲線上における保磁力Hr が2
000 Oe以上、保磁力角型比S* rが0.8以上と十
分高い特性を持つことが明らかになった。
の磁気特性の改善には、Niの含有が非常に効果的であ
ることが分かる。以上の結果より、Niを3原子%及び
7原子%含有したCoNiCrPtSiO磁性膜におい
ては、MRヘッドを用いた将来の高密度磁気記録におい
て必要となる、tMr が6×10-4emu/cm2 程度
と小さな領域において、その記録再生時における磁気特
性を表す磁気レマネンス曲線上における保磁力Hr が2
000 Oe以上、保磁力角型比S* rが0.8以上と十
分高い特性を持つことが明らかになった。
【0046】またHr のtMr 依存性の傾きを見ると、
Niを含有しないCoCrPtSiO磁性膜では、その
tMr が7×10-4emu/cm2 程度以下になるとt
Mrの減少につれてHr が急激に減少してしまうため、
量産時に一定のHr を得るためにはtMr の制御を厳密
に行うことが必須となり生産時の歩留まり確保等非常に
難しいものとなってしまう。これに対しNiを含有させ
た場合、tMr の小さな領域でのHr のtMr に対する
変化は大幅に緩やかなものとなり、生産時のHr の制御
が極めて容易になることが推定される。
Niを含有しないCoCrPtSiO磁性膜では、その
tMr が7×10-4emu/cm2 程度以下になるとt
Mrの減少につれてHr が急激に減少してしまうため、
量産時に一定のHr を得るためにはtMr の制御を厳密
に行うことが必須となり生産時の歩留まり確保等非常に
難しいものとなってしまう。これに対しNiを含有させ
た場合、tMr の小さな領域でのHr のtMr に対する
変化は大幅に緩やかなものとなり、生産時のHr の制御
が極めて容易になることが推定される。
【0047】[実施例2]実施例1と同様のアルミディ
スク基板上に、NiP下地膜/CoNiCrPtSiO
磁性膜/カーボン保護膜を順次スパッター法により積層
してなる磁気記録媒体を形成した。磁性膜を作成する際
には、Co(69)Ni(7) Cr(4) Pt(14)SiO2(6)焼
結ターゲットを使用し、そのターゲット上にCrチップ
を配置することにより磁性膜中のCr組成を制御した。
またNiP下地膜の膜厚は210Åと一定にした。磁性
膜厚は、その残留磁化膜厚積tMr を変えるため約50
Åから250Åの範囲で変化させた。
スク基板上に、NiP下地膜/CoNiCrPtSiO
磁性膜/カーボン保護膜を順次スパッター法により積層
してなる磁気記録媒体を形成した。磁性膜を作成する際
には、Co(69)Ni(7) Cr(4) Pt(14)SiO2(6)焼
結ターゲットを使用し、そのターゲット上にCrチップ
を配置することにより磁性膜中のCr組成を制御した。
またNiP下地膜の膜厚は210Åと一定にした。磁性
膜厚は、その残留磁化膜厚積tMr を変えるため約50
Åから250Åの範囲で変化させた。
【0048】成膜に先立ち真空槽の到達真空度が4×1
0-7Torrとなるまで排気を行い、その後純Arガス
を導入し下地NiPスパッター膜の成膜を行い、さらに
磁性膜成膜時には酸素ガスを0.1体積%含んだArガ
スを使用し、いずれもその圧力を20mTorrとし
た。また成膜時には積極的な基板加熱や基板バイアス印
加は行っていない。得られた磁気記録媒体の磁気特性と
して、残留磁化磁力計により測定されたレマネンス曲線
上の保磁力Hr のtMr 依存性を図2に示す。
0-7Torrとなるまで排気を行い、その後純Arガス
を導入し下地NiPスパッター膜の成膜を行い、さらに
磁性膜成膜時には酸素ガスを0.1体積%含んだArガ
スを使用し、いずれもその圧力を20mTorrとし
た。また成膜時には積極的な基板加熱や基板バイアス印
加は行っていない。得られた磁気記録媒体の磁気特性と
して、残留磁化磁力計により測定されたレマネンス曲線
上の保磁力Hr のtMr 依存性を図2に示す。
【0049】ここで磁性膜の組成は各々、Co(69)Ni
(7) Cr(4) Pt(14)SiO2(6)とCo(68)Ni(6) C
r(8) Pt(13)SiO2(5)である。この結果より、Ni
を6ないし7原子%含有したCoNiCrPtSiO磁
性膜においては、MRヘッドを用いた将来の高密度磁気
記録において必要となる、tMr が4×10-4emu/
cm2 程度と非常に小さな場合にも、その記録再生時に
おける磁気特性を表す磁気レマネンス曲線上における保
磁力Hr が2000 Oe以上と十分高い特性を持つこ
とが明らかになった。
(7) Cr(4) Pt(14)SiO2(6)とCo(68)Ni(6) C
r(8) Pt(13)SiO2(5)である。この結果より、Ni
を6ないし7原子%含有したCoNiCrPtSiO磁
性膜においては、MRヘッドを用いた将来の高密度磁気
記録において必要となる、tMr が4×10-4emu/
cm2 程度と非常に小さな場合にも、その記録再生時に
おける磁気特性を表す磁気レマネンス曲線上における保
磁力Hr が2000 Oe以上と十分高い特性を持つこ
とが明らかになった。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明により、将来のMRヘッドを用い
た高密度磁気記録において必要になる、残留磁化膜厚積
tMr が1×10-3emu/cm2 以下の領域におい
て、その記録再生時における磁気特性を表す磁気レマネ
ンス曲線上における保磁力Hr が2000 Oe以上、
保磁力角型比S* rが0.8以上の特性が得られた。
た高密度磁気記録において必要になる、残留磁化膜厚積
tMr が1×10-3emu/cm2 以下の領域におい
て、その記録再生時における磁気特性を表す磁気レマネ
ンス曲線上における保磁力Hr が2000 Oe以上、
保磁力角型比S* rが0.8以上の特性が得られた。
【0052】また磁性膜にNiを含有させることによ
り、tMr が7×10-4emu/cm2 程度以下の、H
r のtMr に対する変化は緩やかなものとなり、生産時
のHrの制御が極めて容易になり製品の歩留まりを大幅
に上げることができる。
り、tMr が7×10-4emu/cm2 程度以下の、H
r のtMr に対する変化は緩やかなものとなり、生産時
のHrの制御が極めて容易になり製品の歩留まりを大幅
に上げることができる。
【0053】さらに本発明によれば、磁性膜中に少量の
Niを添加するという、磁気記録特性の高周波数特性に
悪い影響を与える飽和磁化の低下の少ない合金成分で、
かつその作成プロセスが高い生産性を持つ従来のスパッ
ター方式である磁性膜とその磁性膜を用いた磁気記録媒
体において、前述したような高保磁力と高角型比特性を
得ることが可能となった。
Niを添加するという、磁気記録特性の高周波数特性に
悪い影響を与える飽和磁化の低下の少ない合金成分で、
かつその作成プロセスが高い生産性を持つ従来のスパッ
ター方式である磁性膜とその磁性膜を用いた磁気記録媒
体において、前述したような高保磁力と高角型比特性を
得ることが可能となった。
【0054】また本発明においては磁性膜中に少量のN
iを添加するため、その磁性膜の機械的強度は低下しな
い。すなわちハード磁気ディスクなどで問題となるヘッ
ドとディスクの摩擦や磨耗、あるいはヘッド起動終了時
におけるいわゆるCSSと呼ばれる動作に対する機械的
強度の低下が見られないという効果を有する。またこの
ような場合、耐湿度や耐薬品性も損なうことがなく総合
的な磁気記録媒体としての信頼性も優れた媒体を作成で
きた。
iを添加するため、その磁性膜の機械的強度は低下しな
い。すなわちハード磁気ディスクなどで問題となるヘッ
ドとディスクの摩擦や磨耗、あるいはヘッド起動終了時
におけるいわゆるCSSと呼ばれる動作に対する機械的
強度の低下が見られないという効果を有する。またこの
ような場合、耐湿度や耐薬品性も損なうことがなく総合
的な磁気記録媒体としての信頼性も優れた媒体を作成で
きた。
【図1】CoCrPtSiO磁性膜及びCoNiCrP
tSiO磁性膜の、レマネンス曲線上の保磁力Hr の残
留磁化膜厚積tMr 依存性を示すグラフ。
tSiO磁性膜の、レマネンス曲線上の保磁力Hr の残
留磁化膜厚積tMr 依存性を示すグラフ。
【図2】CoNiCrPtSiO磁性膜の、レマネンス
曲線上の保磁力Hr の残留磁化膜厚積tMr 依存性を示
すグラフ。
曲線上の保磁力Hr の残留磁化膜厚積tMr 依存性を示
すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/18 H01F 41/18
Claims (10)
- 【請求項1】残留磁化と膜厚の積が1×10-3emu/
cm2 以下であり、かつNiを含有するCo系磁性薄膜
を用いたことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】残留磁化と膜厚の積が3×10-4emu/
cm2 以上、1×10-3emu/cm2 以下であり、か
つNiを2原子%以上、8原子%以下含有する請求項1
の特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項3】前記Co系磁性薄膜の組成がCo
100-a-b-c-d Nia Crb Ptc Md と表されることを
特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。ただしここで
Mは非強磁性非金属元素またはその化合物であり、各組
成は原子パーセントを表し、1≦a≦15、0<b≦1
5、0<c≦20、0<d≦20である。 - 【請求項4】前記Co系磁性薄膜の組成がCo
100-a-b-c-d Nia Crb Ptc Md と表されることを
特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体。ただしここで
Mは非強磁性非金属元素またはその化合物であり、各組
成は原子パーセントを表し、2≦a≦8、0<b≦1
5、0<c≦20、0<d≦20である。 - 【請求項5】前記Co系磁性薄膜の磁気レマネンス曲線
上の保磁力が2000 Oe以上、かつ保磁力角型比が
0.8以上であることを特徴とする請求項1または2記
載の磁気記録媒体。 - 【請求項6】前記Co系磁性薄膜中の非強磁性非金属相
が酸化物であることを特徴とする請求項1または2記載
の磁気記録媒体。 - 【請求項7】前記Co系磁性薄膜中の酸化物がSiO
2 、Al2 O3 、TiO2 、及びZrO2 から選ばれる
1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載
の磁気記録媒体。 - 【請求項8】前記Co系磁性薄膜がNiPスパッター下
地膜上またはNiBスパッター下地膜上に形成されてい
ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の
磁気記録媒体。 - 【請求項9】残留磁化と膜厚の積が1×10-3emu/
cm2 以下であり、かつNiを含有するCo系磁性薄膜
を、成膜前の到達真空度が5×10-6Torr以下の雰
囲気で、酸素、水蒸気、及び窒素から選ばれる1種以上
のガスを0.01体積%以上10体積%以下含有するA
rガスを導入したスパッター法により作成することを特
徴とするCo系磁性薄膜を用いた磁気記録媒体の製造方
法。 - 【請求項10】残留磁化と膜厚の積が3×10-4emu
/cm2 以上、1×10-3emu/cm2 以下であり、
かつNiを2原子%以上、8原子%以下含有するCo系
磁性薄膜を、成膜前の到達真空度が5×10-6Torr
以下の雰囲気で、酸素、水蒸気、及び窒素から選ばれる
1種以上のガスを0.01体積%以上10体積%以下含
有するArガスを導入したスパッター法により作成する
ことを特徴とするCo系磁性薄膜を用いた磁気記録媒体
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25653795A JPH09102419A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25653795A JPH09102419A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09102419A true JPH09102419A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17294010
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25653795A Pending JPH09102419A (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09102419A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005064597A1 (en) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Magnetic recording medium, manufacturing method for the magnetic recording medium, and magnetic read/write apparatus |
-
1995
- 1995-10-03 JP JP25653795A patent/JPH09102419A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005064597A1 (en) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Magnetic recording medium, manufacturing method for the magnetic recording medium, and magnetic read/write apparatus |
| US7781081B2 (en) | 2003-12-26 | 2010-08-24 | Showa Denko K.K. | Magnetic recording medium, manufacturing method for the magnetic recording medium, and magnetic read/write apparatus |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6713197B2 (en) | Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording apparatus | |
| US5679473A (en) | Magnetic recording medium and method for its production | |
| US6157526A (en) | Magnetoresistive head and magnetic disk apparatus | |
| JP3385004B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| US20020132140A1 (en) | Magnetic recording medium | |
| US9734857B2 (en) | Stack including a magnetic zero layer | |
| CN1276595A (zh) | 具有用于改进热稳定性的铁磁覆盖材料的磁性媒体 | |
| JPH0573880A (ja) | 磁気記録媒体及びその製造方法 | |
| US20020064689A1 (en) | Magnetic recording medium and magnetic recording apparatus | |
| US5478661A (en) | Magnetic recording medium and method for its production | |
| JPH07311929A (ja) | 磁気記録媒体とその製造方法 | |
| JP4515690B2 (ja) | 垂直多層磁気記録媒体 | |
| US6777077B2 (en) | Perpendicular magnetic thin film for ultrahigh density recording | |
| CN101258542B (zh) | 磁记录介质以及磁记录和再现装置 | |
| JP3359706B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3274615B2 (ja) | 垂直磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記録装置 | |
| JP4570599B2 (ja) | 反強磁性結合ソフト磁性基層の垂直磁気記録メディア | |
| JP2001093139A (ja) | 磁気記録媒体および磁気記録再生装置 | |
| JPH05197944A (ja) | 磁気記録媒体および製造方法 | |
| JP2003162811A (ja) | 磁気記録媒体、および、その製造方法 | |
| JP2002324313A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
| JPWO2003096359A1 (ja) | 高飽和磁束密度軟磁性材料 | |
| JP2000339657A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2000222715A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0831639A (ja) | 垂直磁気記録媒体 |