JPH09104967A - 1b族金属膜被覆高分子基体及びその製造方法 - Google Patents

1b族金属膜被覆高分子基体及びその製造方法

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JPH09104967A
JPH09104967A JP25857995A JP25857995A JPH09104967A JP H09104967 A JPH09104967 A JP H09104967A JP 25857995 A JP25857995 A JP 25857995A JP 25857995 A JP25857995 A JP 25857995A JP H09104967 A JPH09104967 A JP H09104967A
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film
group
substrate
polymer substrate
metal film
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JP25857995A
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English (en)
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Akinori Ebe
明憲 江部
Osamu Imai
今井  修
Kenji Kato
健治 加藤
Kiyoshi Ogata
潔 緒方
Yasushi Iwamoto
泰志 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高分子基体上に1B族金属膜が密着性良好に形
成され、しかも経時的な膜密着性の低下が生じ難い1B
族金属膜被覆高分子基体、及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】高分子材料からなる被成膜基体S上に、8
族金属(Fe、Co、Ni、Tc、Rh、Pd、Os、
Ir、Pt)から選ばれた少なくとも一種の物質からな
る中間膜S2が形成され、中間膜S2上に1B族金属
(Cu、Ag、Au)から選ばれた少なくとも一種の物
質からなる1B族金属膜S3が形成されているか、或い
は、基体S上に、4A族金属(Ti、Zr、Hf)、S
i、Crから選ばれた少なくとも一種の物質からなる内
膜S2が形成され、内膜S2上に中間膜S2が形成さ
れ、中間膜S2上に1B族金属膜S3が形成されている
1B族金属膜被覆高分子基体及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線用の
基板、防湿容器、医療用品等として用いる高分子材料か
らなる物品基体上に1B族金属膜を被覆した1B族金属
膜被覆高分子基体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線用の高分子基板上に例えば
銅(Cu)、金(Au)等の金属膜を形成したり、高分
子材料からなる防湿容器やカテーテル、人工関節、ドレ
インチューブといった医療用品上に抗菌作用等を有する
例えば、銅、銀(Ag)、金等の金属膜を形成したりす
ることが行われている。
【0003】このような1B族金属膜被覆高分子基体に
おいては、高分子材料と金属という性質が大きく異なる
材料を組み合わせているため該両者の十分な密着性を得
ることが難しい。また、1B族金属である銅、金、銀は
化学的に安定であるため、このことからも高分子材料と
の密着性を十分なものにすることが難しい。そこで、こ
のような1B族金属膜形成に先立ち、高分子材料からな
る被成膜基体に対し、酸素(O2 )ガスプラズマ等のプ
ラズマ処理やコロナ放電処理を行って該基体表面を活性
化したり、高分子基体と該金属膜の間に該両者に対し活
性で良好な密着性を有するチタン(Ti)、クロム(C
r)、シリコン(Si)等からなる中間膜を形成したり
することで、該両者間の密着性を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリイ
ミド、ポリエステル、シリコンゴム等の各種高分子材料
からなる基体では、酸素ガス等の気体が該基体を透過し
易い。従って、基体表面をプラズマ処理等した後に1B
族金属膜を形成するときには、成膜後、時間の経過とと
もに酸素等が該基体を通って基体と1B族金属膜との界
面付近に拡散し、これにより該膜の密着力が低下し易
い。また、高分子基体と1B族金属膜との間に前記中間
膜を形成するときにも、前記中間膜は、ある程度酸素等
の拡散を許すため、成膜後、時間の経過とともに酸素等
が1B族金属膜と前記中間膜との界面付近に達し、1B
族金属膜の密着性が低下し易い。
【0005】このように、高分子基体上に1B族金属の
膜を密着性良く形成する方法であって、その膜密着性を
十分に維持できる1B族金属膜形成方法が得られていな
いのが現状である。そこで本発明は、高分子基体上に1
B族金属膜が密着性良好に形成され、しかも経時的な膜
密着性の低下が生じ難い1B族金属膜被覆高分子基体、
及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は次の及びの1B族金属膜被覆高分子基
体を提供する。 高分子材料からなる被成膜基体上に、8族金属(鉄
(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、テク
ネチウム(Tc)、ロジウム(Rh)、パラジウム(P
d)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金
(Pt))から選ばれた少なくとも一種の物質からなる
中間膜が形成され、該中間膜上に1B族金属(銅(C
u)、銀(Ag)、金(Au))から選ばれた少なくと
も一種の物質からなる1B族金属膜が形成されているこ
とを特徴とする1B族金属膜被覆高分子基体。 高分子材料からなる被成膜基体上に、4A族金属
(チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム
(Hf))、シリコン(Si)、クロム(Cr)から選
ばれた少なくとも一種の物質からなる内膜が形成され、
該内膜上に8族金属(鉄、コバルト、ニッケル、テクネ
チウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウ
ム、白金)から選ばれた少なくとも一種の物質からなる
中間膜が形成され、該中間膜上に1B族金属(銅、銀、
金)から選ばれた少なくとも一種の物質からなる1B族
金属膜が形成されていることを特徴とする1B族金属膜
被覆高分子基体。
【0007】本発明の前記及びの1B族金属膜被覆
高分子基体において、前記高分子基体の材質としては、
天然ゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、シ
リコンゴム等のゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル等のプラスチック等を挙げることができ
るが、特に限定されない。また、前記高分子基体の形状
も膜被覆基体の用途により異なり、チューブ状、袋状、
フィルム状、繊維状等種々考えられるが、特に限定され
ない。前記高分子基体の具体例としては、カテーテル、
人工関節、ドレインチューブといった医療用品、プリン
ト配線用の高分子基体等を挙げることができる。
【0008】前記及びの1B族金属膜被覆高分子基
体において、前記中間膜の膜厚は、100〜2000Å
とすることが考えられる。これは、膜厚が100Åより
小さいと酸素の拡散を十分に防ぐことが困難だからであ
り、また、膜厚2000Åまでで酸素拡散防止の効果が
十分に得られ、それ以上膜厚を増大させてもコスト高に
つながるだけだからである。
【0009】また、前記の1B族金属膜被覆高分子基
体において、前記内膜の膜厚は、50〜1000Åとす
ることが考えられる。これは、膜厚が50Åより小さい
と十分な膜密着力が得られないからであり、1000Å
より大きいと内膜の酸化が進行したときにかえって膜密
着力を低下させるからである。また、前記課題を解決す
るために、本発明は次の(a)及び(b)の1B族金属
膜被覆高分子基体の製造方法を提供する。 (a) 高分子からなる被成膜基体上に、8族金属(鉄、
コバルト、ニッケル、テクネチウム、ロジウム、パラジ
ウム、オスミウム、イリジウム、白金)から選ばれた少
なくとも一種の物質からなる中間膜を形成し、該中間膜
上に1B族金属(銅、銀、金)から選ばれた少なくとも
一種の物質からなる1B族金属膜を形成することを特徴
とする1B族金属膜被覆高分子基体の製造方法。 (b)高分子材料からなる被成膜基体上に、4A族金属
(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)、シリコン、ク
ロム)から選ばれた少なくとも一種の物質からなる内膜
を形成し、該内膜上に8族金属(鉄、コバルト、ニッケ
ル、テクネチウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金)から選ばれた少なくとも一種の
物質からなる中間膜を形成し、該中間膜上に1B族金属
(銅、銀、金)から選ばれた少なくとも一種の物質から
なる1B族金属膜を形成することを特徴とする1B族金
属膜被覆高分子基体の製造方法。
【0010】本発明の前記(a)及び(b)の1B族金
属膜被覆高分子基体の製造方法における前記各膜の形成
方法としては、真空蒸着法(又はスパッタ蒸着法)、イ
オンプレーティング法等を挙げることができる。また、
前記(a)及び(b)の1B族金属膜被覆高分子基体の
製造方法において、高分子基体上への成膜に先立ち、該
基体表面を不活性ガス、酸素ガス等のプラズマに曝すこ
とができる。そして、これにより該基体表面をクリーニ
ングすることができ、また酸素ガスプラズマに曝す場合
はクリーニングに加えて該基体表面に極性基を導入する
ことで金属原子が結合し易い状態にすることができる。
そして、これらのことから高分子基体とその上に形成さ
れる膜との密着性を向上させることができる。なお、プ
ラズマ原料ガスの種類、ガスプラズマ化のために供給す
る高周波電力の大きさ、高分子基体を該プラズマに曝す
時間は基体材質の種類等により適宜選択する。
【0011】本発明の前記の1B族金属膜被覆高分子
基体及び前記(a)の1B族金属膜被覆高分子基体の製
造方法によると、中間膜が1B族金属膜及び高分子基体
の両者に対して良好な密着性を有するため、1B族金属
膜は高分子基体上に密着性良好に形成される。また、1
B族金属膜は膜形成後もその密着性が低下し難い。これ
は、中間膜を構成する8族物質がいずれも酸化され難い
物質であるため、高分子基体を通して酸素が湧き出して
も、該酸素と反応し難く、これにより1B族金属膜と該
中間膜との界面付近にまで酸素が拡散しようとするのが
抑制されるからである。
【0012】また、本発明の前記の1B族金属膜被覆
高分子基体及び前記(b)の1B族金属膜被覆高分子基
体の製造方法によると、内膜は高分子基体に対する密着
性が中間膜より一層良好であり、また中間膜に対しても
密着性が良いため、1B族金属膜は高分子基体上に一層
密着性良好に形成される。また、本発明の前記及び
の1B族金属膜被覆高分子基体において、互いに隣接す
る膜の界面及び被成膜基体と該基体に隣接する膜との界
面に、それぞれ、隣接する両層の構成成分からなる混合
層が形成されていることが考えられる。
【0013】また、このような1B族金属膜被覆高分子
基体の製造方法として、本発明の前記(a)及び(b)
の方法において、前記各膜の形成方法として、特に各膜
構成物質の蒸着(真空蒸着法、スパッタ蒸着法等)にイ
オン照射を併用するイオン蒸着薄膜形成(IVD)法を
採用することが考えられ、このとき照射イオンの作用
で、前記各膜間及び高分子基体とそれに隣接する膜との
界面において混合層がされる。
【0014】このとき、混合層の存在により各膜間及び
高分子基体とそれに隣接する膜との密着性は、より良好
なものとなる。また、前記方法によると、比較的低温下
で成膜を行うことができるため、基体に与える熱的損傷
が少なく、比較的耐熱性に劣る高分子基体上への膜形成
方法として適している。前記IVD法において、蒸着と
イオン照射を併用する場合、普通にはこれらを同時又は
交互に行う。
【0015】前記方法において、照射イオン種として
は、通常アルゴン(Ar)イオン等の不活性ガスイオン
を用いる。また、イオン照射時の加速エネルギは、それ
には限定されないが、概ね100eV以上10keV以
下とすることが考えられる。これは、加速エネルギが1
00eVより小さいとイオン照射による効果が十分に得
られないからであり、10keVより大きいと基体に与
える熱的損傷が大きくなるからである。
【0016】また、イオン照射量は、蒸着原子数(v)
と照射イオン数(i)との比(v/i輸送比)にして、
それには限定されないが、概ね2以上1000以下とす
ることが考えられる。これは、v/i輸送比が2より小
さいと蒸着粒子がスパッタされて成膜されない、或いは
殆ど成膜されないからであり、1000より大きいとイ
オン照射による効果が十分に得られないからである。
【0017】いずれにしても、照射イオン種、イオン加
速エネルギ及びイオン照射量は、形成しようとする膜の
種類とその膜厚及び高分子基体の材質等を考慮して、適
宜定めればよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明実施の形態を図面を
参照して説明する。図1(A)は、本発明に係る1B族
金属膜被覆高分子基体の1例の拡大断面図である。この
1B族金属膜被覆高分子基体は、高分子基体S上に8族
金属(鉄、コバルト、ニッケル、テクネチウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金)から
選ばれた少なくとも一種の物質からなる中間膜S2が形
成され、中間膜S2上に1B族金属(銅、銀、金)から
選ばれた少なくとも一種の物質からなる1B族金属膜S
3が形成されている。
【0019】この1B族金属膜被覆高分子基体による
と、中間膜S2は1B族金属膜S3及び基体Sの両者に
対して良好な密着性を有するため、膜S3は基体S上に
密着性良好に形成される。また膜S2は基体Sを通して
酸素が湧き出してきても酸化し難く、これにより膜S3
への酸素の拡散を防ぐため、膜S3の基体Sへの密着性
は低下し難い。
【0020】また、図1(B)は本発明に係る1B族金
属膜被覆高分子基体の他の例の1部の拡大断面図であ
る。この1B族金属膜被覆高分子基体は、高分子基体S
上に4A族金属(チタン、ジルコニウム、ハフニウ
ム)、シリコン、クロムから選ばれた少なくとも一種の
物質からなる内膜S1が形成され、内膜S1上に8族金
属から選ばれた少なくとも一種の物質からなる中間膜S
2が形成され、中間膜S2上に1B族金属(銅、銀、
金)から選ばれた少なくとも一種の物質からなる1B族
金属膜S3が形成されている。
【0021】この1B族金属膜被覆高分子基体による
と、内膜S1は中間膜S2に比べて基体Sに対する密着
性が一層良好であり、中間膜S2に対しても密着性がよ
いため、膜S3は基体S上に一層密着性良く形成され
る。また、図1(C)は本発明に係る1B族金属膜被覆
高分子基体のさらに他の例の1部の拡大断面図である。
この1B族金属膜被覆高分子基体は図1(A)に示す1
B族金属膜被覆高分子基体において、高分子基体Sと中
間膜S2との界面に該両者の混合層Sm1を有し、中間
膜S2と1B族金属膜S3との界面に該両者の混合層S
m2を有するものである。
【0022】この1B族金属膜被覆高分子基体による
と、混合層Sm1及びSm2の存在により、基体Sと膜
S2との間及び膜S2と膜S3との間の密着性は一層良
好なものとなる。なお、本発明の実施形態として、この
他、図1(B)に示す1B族金属膜被覆高分子基体にお
いて基体Sと内膜S1との間及び各膜間にそれぞれ混合
層を有するものも考えられる。
【0023】前記図1(A)、(B)、(C)に示した
1B族金属膜被覆高分子基体は、例えば次のようにして
製造することができる。図2は、本発明の1B族金属膜
被覆高分子基体の製造に用いる成膜装置の1例の概略構
成を示す図である。この装置は、排気装置11が付設さ
れたチャンバ1を有し、チャンバ1内には被成膜基体S
を支持するホルダ2及びこれに対向する位置に電子ビー
ム蒸発源3が設置されている。また、蒸発源3の前方に
は開閉可能な遮蔽板(シャッター)4が配置され、ホル
ダ2付近には膜厚モニタ5が配置されている。また、基
体ホルダ2と蒸発源3との間には高周波電力を印加する
ためのコイル61が設置され、コイル61にはマッチン
グボックス62を介して高周波電源63が接続されてい
る。また、チャンバ1にはガス供給部7が付設され、チ
ャンバ1内部へプラズマ原料ガスを導入できるようにな
っている。なお、チャンバ1は接地されている。
【0024】この装置を用いて、図1(A)に示した1
B族金属膜被覆高分子基体を次のようにして製造した。 実施例1 シリコンゴムからなる被成膜基体Sをチャンバ1内に搬
入し、ホルダ2に支持させ、排気装置11の運転にてチ
ャンバ1内を5×10-4Pa以下の真空度とした。次い
で、ガス供給部7より酸素(O2 )ガスをチャンバ1内
が5×10-2Paになるまで導入するとともに、高周波
電源63からマッチングボックス62を介して高周波コ
イル61に周波数13.56MHz、電力100Wの高
周波電力を供給して、前記導入した酸素ガスをプラズマ
化させ、基体Sを該プラズマに1分間曝した。これによ
り、基体S表面のクリーニング及び活性化を行った。
【0025】その後、チャンバ1内を再び5×10-4
a以下の真空度とし、電子ビーム蒸発源3を用いてイリ
ジウムを蒸気化させ、基体S上に膜厚500Åのイリジ
ウムからなる中間膜S2を形成した。次いで、電子ビー
ム蒸発源3を用いて銀を蒸気化させ、前記形成した中間
膜S2上に膜厚5000Åの銀からなる1B族金属膜S
3を形成した。
【0026】なお、各膜形成にあたり、成膜を行わない
ときはシャッター4を閉じて基体の汚染を防いだ。この
ようにして図1(A)に示す1B族金属膜被覆高分子基
体を得た。 比較例1 実施例1においてイリジウムからなる中間膜形成を行わ
ず、その他の条件は実施例1と同様にして、シリコンゴ
ム基体上に膜厚5000Åの銀膜を形成した。
【0027】次に、実施例1及び比較例1による1B族
金属膜被覆高分子基体をそれぞれ高温多湿環境下(80
℃、80%)で200時間にわたり保管し、その間の膜
密着力の経時変化を評価した。膜密着力の評価は、JI
S H8504(めっきの密着性試験方法)に規定され
る粘着テープによる引き剥がし試験により行った。結果
を次表に示す。 実施例1 比較例1 成膜直後 ○ ○ 成膜後 10時間 ○ △ 成膜後 20時間 ○ × 成膜後 50時間 ○ × 成膜後100時間 ○ × 成膜後200時間 ○ × なお、表中○は「膜剥離無し」を、△は「膜の一部剥
離」を、×は「膜の全面剥離」を表している。
【0028】このように実施例1による1B族金属膜被
覆高分子基体では高温多湿環境下で200時間保管後も
優れた膜密着力が維持された。一方、中間膜を有しない
比較例1による1B族金属膜被覆高分子基体では、成膜
直後の膜密着力は良好であるが、その後急速に膜密着力
が低下し、成膜後20時間保管したものでは引き剥がし
試験により膜が全面剥離した。
【0029】次に、図2に示す装置を用いて図1(B)
に示した1B族金属膜被覆高分子基体を次のようにして
製造した。 実施例2 ポリエチレンからなるシート状の基体Sをチャンバ1内
に搬入し、ホルダ2に支持させ、排気装置11の運転に
てチャンバ1内を5×10-4Pa以下の真空度とした。
次いで、電子ビーム蒸発源3を用いてチタンを蒸気化さ
せ、基体S上に膜厚500Åのチタンからなる内膜S1
を形成した。次いで、蒸発源3を用いて白金を蒸気化さ
せ、前記形成した内膜S1上に膜厚600Åの白金から
なる中間膜S2を形成した。次いで、蒸発源3を用いて
銀を蒸気化させ、前記形成した中間膜S2上に膜厚50
00Åの銀からなる1B族金属膜S3を形成した。
【0030】なお、各膜形成にあたり、成膜を行わない
ときはシャッター4を閉じて基体の汚染を防いだ。この
ようにして、図1(B)に示す1B族金属膜被覆高分子
基体を得た。 比較例2 実施例2において、白金からなる中間膜形成を行わず、
その他の条件は実施例2と同様にして基体S上にチタン
膜及び銀膜を形成した。
【0031】次に、実施例2及び比較例2による1B族
金属膜被覆高分子基体のそれぞれの膜密着力を前記と同
様にして評価した。結果を次表に示す。 実施例2 比較例2 成膜直後 ○ ○ 成膜後 10時間 ○ ○ 成膜後 20時間 ○ △ 成膜後 50時間 ○ × 成膜後100時間 ○ × 成膜後200時間 ○ × なお、表中○、△、×は前記と同様の結果を表してい
る。
【0032】このように実施例2による1B族金属膜被
覆高分子基体では高温多湿環境下で200時間保管後も
優れた膜密着力が維持された。一方、中間膜を有しない
比較例2による1B族金属膜被覆高分子基体では、成膜
直後の膜密着力は良好であるが、その後急速に膜密着力
が低下し、成膜後50時間保管したものでは、引き剥が
し試験により膜が全面剥離した。
【0033】また、図3は本発明の1B族金属膜被覆高
分子基体の製造に用いる成膜装置の他の例の概略構成を
示す図である。この装置は、真空チャンバ10を有し、
チャンバ10内には被成膜基体Sを支持するホルダ20
が設置され、ホルダ20に対向する位置には電子ビーム
蒸発源30及びバケット型イオン源80が設置されてい
る。また、蒸発源30及びイオン源80の前方にはシャ
ッター40が配置され、ホルダ20付近には膜厚モニタ
50及びイオン電流測定器90が配置されている。さら
に、チャンバ10には排気装置110が付設されて、容
器10内を所定の真空度にすることができる。
【0034】この装置を用いて、図1(C)に示した1
B族金属膜被覆高分子基体を次のようにして製造した。 実施例3 ポリイミドからなる被成膜基体Sをチャンバ10内に搬
入し、ホルダ20に支持させ、排気装置110の運転に
てチャンバ10内を5×10-4Paの真空度にした。次
いで、電子ビーム蒸発源30を用いてニッケルを蒸気化
させ、基体S上に成膜した。同時に、イオン源80にチ
ャンバ10内が5×10-2Paになるまでアルゴンガス
を導入し、イオン化させ、該イオンを加速エネルギ80
0eVで該蒸着面に照射した。このときのv/i輸送比
は10とした。このようにして基体S上に膜厚1000
Åのニッケルからなる中間膜S2を形成した。また、こ
れに伴い基体Sと中間膜S2との界面に該両者の構成元
素からなる混合層Sm1が形成された。
【0035】その後、チャンバ10内を再び5×10-4
Paの真空度にし、電子ビーム蒸発源30を用いて金を
蒸気化させ、基体S上に成膜した。同時にイオン源80
にチャンバ10内が5×10-2Paになるまでアルゴン
ガスを導入し、イオン化させ、該イオンを加速エネルギ
1keVで該蒸着面に照射した。このときのv/i輸送
比は100とした。このようにして前記形成した中間膜
S2上に膜厚5000Åの金からなる1B族金属膜S3
を形成した。また、これに伴い中間膜S2と1B族金属
膜S3との界面に該両者の構成元素からなる混合層Sm
2が形成された。
【0036】なお、各膜形成にあたり、成膜を行わない
ときはシャッター4を閉じて基体の汚染を防いだ。この
ようにして図1(C)に示す1B族金属膜被覆高分子基
体を得た。この1B族金属膜被覆高分子基体について膜
密着力を前記と同様にして評価したところ、前記実施例
1及び2により得られた1B族金属膜被覆高分子基体に
比べて、成膜直後の膜密着力が一層優れると共に経時的
な膜密着力の低下もみられなかった。
【0037】なお、ここでは蒸着法及びIVD法により
成膜して製造した1B族金属膜被覆高分子基体の膜密着
力を評価したが、この他イオンプレーティング法により
膜形成したものについても同様の膜密着力が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、高
分子基体上に1B族金属膜が密着性良好に形成され、し
かも経時的な膜密着性の低下が生じ難い1B族金属膜被
覆高分子基体、及びその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(A)、(B)、(C)はそれぞれ本発明に
係る1B族金属膜被覆高分子基体の実施形態を示す図で
ある。
【図2】本発明に係る1B族金属膜被覆高分子基体の製
造に用いる成膜装置の1例を示す図である。
【図3】本発明に係る1B族金属膜被覆高分子基体の製
造に用いる成膜装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1、10 真空チャンバ 11、110 排気装置 2、20 基体ホルダ 3、30 電子ビーム蒸発源 4、40 シャッター 5、50 膜厚モニタ 61 高周波コイル 62 マッチングボックス 63 高周波電源 7 プラズマ原料ガス供給部 8、80 イオン源 9、90 イオン電流測定器 S 被成膜基体 S1 内膜 S2 中間膜 S3 1B族金属膜 Sm1、Sm2 混合層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 潔 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 岩本 泰志 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料からなる被成膜基体上に、8
    族金属(鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(N
    i)、テクネチウム(Tc)、ロジウム(Rh)、パラ
    ジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(I
    r)、白金(Pt))から選ばれた少なくとも一種の物
    質からなる中間膜が形成され、該中間膜上に1B族金属
    (銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au))から選ばれた
    少なくとも一種の物質からなる1B族金属膜が形成され
    ていることを特徴とする1B族金属膜被覆高分子基体。
  2. 【請求項2】 高分子材料からなる被成膜基体上に、4
    A族金属(チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハ
    フニウム(Hf))、シリコン(Si)、クロム(C
    r)から選ばれた少なくとも一種の物質からなる内膜が
    形成され、該内膜上に8族金属(鉄(Fe)、コバルト
    (Co)、ニッケル(Ni)、テクネチウム(Tc)、
    ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム
    (Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt))から選
    ばれた少なくとも一種の物質からなる中間膜が形成さ
    れ、該中間膜上に1B族金属(銅(Cu)、銀(A
    g)、金(Au))から選ばれた少なくとも一種の物質
    からなる1B族金属膜が形成されていることを特徴とす
    る1B族金属膜被覆高分子基体。
  3. 【請求項3】 被成膜基体と該基体に隣接する膜との界
    面及び互いに隣接する膜の界面において、それぞれ、隣
    接する両層の構成成分からなる混合層が形成されている
    請求項1又は2記載の1B族金属膜被覆高分子基体。
  4. 【請求項4】 高分子からなる被成膜基体上に、8族金
    属(鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(N
    i)、テクネチウム(Tc)、ロジウム(Rh)、パラ
    ジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(I
    r)、白金(Pt))から選ばれた少なくとも一種の物
    質からなる中間膜を形成し、該中間膜上に1B族金属
    (銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au))から選ばれた
    少なくとも一種の物質からなる1B族金属膜を形成する
    ことを特徴とする1B族金属膜被覆高分子基体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 高分子材料からなる被成膜基体上に、4
    A族金属(チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハ
    フニウム(Hf))、シリコン(Si)、クロム(C
    r)から選ばれた少なくとも一種の物質からなる内膜を
    形成し、該内膜上に8族金属(鉄(Fe)、コバルト
    (Co)、ニッケル(Ni)、テクネチウム(Tc)、
    ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム
    (Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt))から選
    ばれた少なくとも一種の物質からなる中間膜を形成し、
    該中間膜上に1B族金属(銅(Cu)、銀(Ag)、金
    (Au))から選ばれた少なくとも一種の物質からなる
    1B族金属膜を形成することを特徴とする1B族金属膜
    被覆高分子基体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記各膜の形成を、各膜構成物質の蒸着
    とイオン照射を併用して行う請求項4又は5記載の1B
    族金属膜被覆高分子基体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005271515A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Toray Ind Inc 導体層付き樹脂フィルム
JP2006159632A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Furukawa Circuit Foil Kk 銅メタライズド積層板及びその製造方法
JPWO2019131562A1 (ja) * 2017-12-25 2020-10-22 日本製鉄株式会社 溶融亜鉛めっき処理方法、その溶融亜鉛めっき処理方法を用いた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、及び、その溶融亜鉛めっき処理方法を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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