JPH09107660A - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JPH09107660A
JPH09107660A JP7286586A JP28658695A JPH09107660A JP H09107660 A JPH09107660 A JP H09107660A JP 7286586 A JP7286586 A JP 7286586A JP 28658695 A JP28658695 A JP 28658695A JP H09107660 A JPH09107660 A JP H09107660A
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JP
Japan
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casing
motor
commutator
brush
atmosphere
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JP7286586A
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English (en)
Inventor
Kazutoshi Yoshimura
和敏 吉村
Isao Shibuya
功 渋谷
Junichi Harano
順一 原野
Hideaki Ebihara
秀明 海老原
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Mabuchi Motor Co Ltd
Original Assignee
Mabuchi Motor Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R39/00Rotary current collectors, distributors or interrupters
    • H01R39/02Details for dynamo electric machines
    • H01R39/46Auxiliary means for improving current transfer, or for reducing or preventing sparking or arcing
    • H01R39/48Auxiliary means for improving current transfer, or for reducing or preventing sparking or arcing by air blast; by surrounding collector with non-conducting liquid or gas
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K13/00Structural associations of current collectors with motors or generators, e.g. brush mounting plates or connections to windings; Disposition of current collectors in motors or generators; Arrangements for improving commutation
    • H02K13/10Arrangements of brushes or commutators specially adapted for improving commutation

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
  • Dc Machiner (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーシング内部の整流子とブラシとの摺動部
での接触抵抗や摩耗の増大があり、そのためモータ性能
が不安定になりモータ寿命も短かった。 【解決手段】 ケーシング3の内周面11に永久磁石2
を取付け、ケーシングの内部21に回転子4を回転自在
に支持し、この回転子の整流子14とブラシ16とがケ
ーシング内部に設けられて摺動係合する小型モータにお
いて、炭酸ジエステルの一種又は複数種からなる雰囲気
構成剤を前記ケーシング内部に封入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型モータに係り、
特に小型カメラ等の光学精密機器,CD(コンパクトデ
ィスク)プレーヤ等の音響・映像機器,複写機等のOA
機器,ヘヤードライヤー等の家庭用電気機器,自動車用
電装機器,及び玩具などに使用される小型モータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】小型モータは、前記各種機器の他あらゆ
る分野で広く使用されており、小型軽量薄型化,モータ
性能の安定などの高性能化,及びモータの長寿命化が進
んでいる。小型モータは、ケーシングの内周面に永久磁
石を取付け、その内方に回転子を配設し、回転子の回転
軸は、ケーシングに取付けられた軸受により回転自在に
支持されている。回転子の整流子とケーシングに取付け
られたブラシとがケーシングの内部に設けられて摺動係
合している。
【0003】前記構成の小型モータにおいては、整流子
とブラシとの摺動部において生ずるアーク放電(所謂、
電気火花)やジュール熱,又は整流子とブラシとの間の
金属接触などが原因となって、整流子及びブラシを短期
間のうちに摩耗させるという異常摩耗の問題がある。こ
の異常摩耗が発生すると、整流子とブラシとの間の正常
な電気的接続が確保されず、所期のモータ性能の安定性
が損なわれ、モータ寿命が短くなるという課題がある。
【0004】また、大気中に有機ガス等が含まれるよう
な雰囲気でモータが使用されると、前記アーク放電やジ
ュール熱などに起因して、前記摺動部に「黒粉」と呼ば
れる黒色の絶縁性ポリマーが次第に付着する。このよう
な絶縁性ポリマーは、整流子とブラシとの間の接触状態
を不安定にして接触抵抗を増大させることになり、電流
値が変動して回転数やトルク等が不安定になるとともに
モータ寿命も短くなるという課題がある。これを解決す
るために、前記摺動部に蒸発分子が付着して潤滑作用を
する雰囲気構成剤をケーシング内部に封入し、ケーシン
グ内部を常時この物質の雰囲気にする技術が既に提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、ケーシング内
部空間にエチレングリコールなど多価アルコールを封入
し、ケーシング内部をこの多価アルコールの雰囲気にす
るという従来技術があるが、この場合には、前記摺動部
で発生する異常摩耗や絶縁性ポリマーの付着を抑制する
効果が必ずしも十分ではなかった。本発明は、斯かる課
題を解決するためになされたもので、ケーシング内部の
整流子とブラシとの摺動部の接触抵抗を低減してモータ
性能を安定化させるとともに、摺動部の摩耗を抑制して
モータ寿命を延ばすことができる小型モータを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、ケーシングの内周面に永久磁石を取付
け、前記ケーシングの内部に回転子を回転自在に支持
し、この回転子の整流子と前記ケーシングに取付けられ
たブラシとが前記ケーシング内部に設けられて摺動係合
する小型モータにおいて、分子構造中に
【0007】
【化3】
【0008】で示される結合を単数又は複数個含んでい
る炭酸ジエステルの一種又は複数種からなる雰囲気構成
剤を前記ケーシング内部に封入した。なお、前記ケーシ
ング内部で前記雰囲気構成剤を蒸発させてその蒸発分子
を前記整流子と前記ブラシとの摺動部に付着させて単分
子膜及び複分子膜のいずれか一方又は両方を形成するの
が好ましい。
【0009】また好ましくは、前記炭酸ジエステルは、
一般式
【0010】
【化4】
【0011】(ただし、式中のR1 及びR2 は同一又は
異なる基であって、直鎖状アルキル基又は直鎖状アルケ
ニル基,分岐状アルキル基又は分岐状アルケニル基,シ
クロアルキル基,及びアルキル化シクロアルキル基から
なる群から選択される)で示される。好ましくは、前記
雰囲気構成剤は、炭酸ジブチル,炭酸ジイソノニル及び
炭酸ジイソステアリルの一種又は二種以上からなってい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1乃至図4を参照して説明する。まず最初に、図1
及び図2に基づいて本発明に係る小型モータの全体の構
成を説明する。図1は小型モータの外観図、図2はこの
小型モータの片側を断面で示す正面図である。図示する
ように、小型モータ1は、内周面に永久磁石2が取付け
られたケーシング3と、ケーシング3の内部に配設され
た回転子4とを備えており、回転子4の回転軸5は、ケ
ーシング3に設けられた軸受装置6,7により回転自在
に支持されている。
【0013】ケーシング3は、例えば軟鋼を素材として
冷間圧延鋼板のような金属材料によって有底中空筒状に
形成されたハウジング8と、ハウジング8の開口部9に
嵌合し、例えば樹脂材料又はその他の絶縁材料によって
形成された蓋部材10とを備えている。一対の永久磁石
2は、ハウジング8の円筒状の内周面11に固着されて
対向配置されており、例えば、ラバーマグネット,プラ
スチックマグネット又は焼結磁石のような磁性材料によ
って、リング状又はアークセグメント状に形成されてい
る。
【0014】回転子4は、回転中心となる中心軸の方向
に延びる回転軸5と、回転軸5に取付けられ電機子巻線
12がコイル状に巻回されたコア13と、回転軸5に取
付けられるとともに電機子巻線12に電気的に接続され
た整流子14とを備えている。コア13は、永久磁石2
の内周面15に対して所定のギャップを介してその内方
に配置されている。蓋部材10には、導体の材料により
形成された複数組(例えば、二組)のブラシ16が、整
流子14と摺動部17で摺動係合して電流を流すように
設けられている。各ブラシ16にそれぞれ電気的に接続
された複数(例えば、一対)の入力端子18が蓋部材1
0に取付けられ、各入力端子18の各端部19が蓋部材
10の外表面20から外方に突出している。
【0015】回転子4の整流子14とケーシング3に取
付けられたブラシ16とは、ハウジング8及び蓋部材1
0により囲まれたケーシング内部21に配設されてい
る。軸受装置7のラジアル軸受22は回転軸5を回転自
在に支持し、スラスト軸受23は回転軸5をスラスト方
向に対して支持している。スラスト軸受23は円形の金
属板であり、蓋部材10の軸受収納部24内に圧入固定
されている。
【0016】このように、小型モータ1は、ケーシング
3の内周面11に永久磁石2を取付け、ケーシング3の
内部21に回転子4を回転自在に支持し、回転子4の整
流子14とケーシング3に取付けられたブラシ16とが
ケーシング内部21に設けられて摺動係合するようにな
っている。かかる構成の小型モータ1においては、外部
直流電源(図示せず)に接続された入力端子18からブ
ラシ16及び整流子14を介して電機子巻線12に電流
を流せば、一対の永久磁石2によって形成されている磁
界中に存在する回転子4に回転力が付与されて、回転子
4は回転運動をする。これにより、小型モータ1は、回
転する回転軸5の出力部25を介して図示しない光学精
密機器などを駆動する。
【0017】ところで、本発明では、永久磁石2とハウ
ジング内周面11との間の隙間に雰囲気構成剤30を注
入することにより、この雰囲気構成剤30をケーシング
内部21に封入している。そして、この雰囲気構成剤3
0から徐々に蒸発する蒸発分子が整流子14とブラシ1
6との間の摺動部17に吸着されて、潤滑剤として作用
する。これにより、摺動部17での異常摩耗や絶縁性ポ
リマーの発生を防止している。
【0018】次に、永久磁石2の構造と、ケーシング内
部21への雰囲気構成剤30の注入について説明する。
図3は雰囲気構成剤を注入する時の状態を示す断面図、
図4は図3のIV−IV線断面図である。図示するように、
永久磁石外周面32は、ケーシング内周面11に接する
のでケーシング内周面11と略同一の曲率半径を有する
断面円形状をなしている。
【0019】永久磁石外周面32及びケーシング内周面
11には微細な凹凸があるので、これらの面32,11
の間には微小な間隙部が存在している。この間隙部に雰
囲気構成剤30を注入すれば、雰囲気構成剤30はこの
間隙部内を毛細管現象により拡散して貯留される。この
微小な間隙部は、永久磁石2の大きさ及び雰囲気構成剤
30の注入量,粘度及び分子量などによって適宜定めら
れる。このようにして注入された雰囲気構成剤30は次
第に蒸発していく。その結果、蒸発分子は整流子14と
ブラシ16との摺動部17に付着して潤滑作用をするこ
とになる。
【0020】注入の手順としては、図3に示すように、
まず最初に、ハウジング8の開口部9を上方に向け、永
久磁石2がハウジング8の内周面11に取付けられた状
態で、注入針37の先端部をケーシング内周面11と永
久磁石外周面32との間の間隙部に近づける。そして、
注入針37により雰囲気構成剤30を前記間隙部内に注
入する。注入された雰囲気構成剤30は、前記微小な間
隙部に毛細管現象により速やかに拡散していき、注入が
完了すると注入針37は引き抜かれる。
【0021】小型モータ1の組立てが完了した後、回転
子4を回転運動させれば、図4に示すように、整流子1
4とブラシ16は摺動部17で摺動する。一方、前記間
隙部に拡散した雰囲気構成剤30は徐々に蒸発して蒸発
分子となり、この微量の蒸発分子が摺動部17に常に付
着して潤滑作用をする。
【0022】雰囲気構成剤30の潤滑作用により、摺動
部17の異常摩耗や摺動部17での絶縁性ポリマーの発
生及び付着が防止できて、整流子14とブラシ16との
間の接触状態が安定することになる。したがって、摺動
部17でのブラシ16の接触抵抗が大きくならず電流値
が変動しないので、モータ性能の安定化が実現でき、モ
ータの寿命が延びる。
【0023】なお、ケーシング内部21の空間を雰囲気
構成剤の雰囲気にする手段としては、雰囲気構成剤30
を、脱脂綿,フェルト,スポンジなど多孔質材料に含浸
させてケーシング内部21のいずれかの場所に配置して
もよいが、永久磁石2,ケーシング3,回転子4,整流
子14,ブラシ16,ブラシアーム(図示せず),蓋部
材10,軸受装置6,7,及び軸受油その他の構成部材
に、雰囲気構成剤30を含浸,付着,吸着,浸透又は混
合させてもよく、また、これらの構成部材間に挿入又は
浸透させる手段によってもよい。すなわち、摺動部17
を雰囲気構成剤30の雰囲気にすることができる手段で
あればよい。
【0024】次に、雰囲気構成剤30の詳細について説
明する。本実施形態では、分子構造中に
【0025】
【化5】
【0026】で示される結合を単数又は複数個含んでい
る炭酸ジエステルの一種又は複数種からなる雰囲気構成
剤30をケーシング内部21に封入している。そして、
ケーシング内部で雰囲気構成剤30を蒸発させてその蒸
発分子を整流子14とブラシ16との摺動部17に付着
させて、単分子膜(摺動部17表面に蒸発分子が重なら
ないで並んで膜を作った状態)及び複分子膜(摺動部表
面に蒸発分子が重なって膜を作った状態)のいずれか一
方又は両方を形成することにより潤滑作用をさせてい
る。
【0027】前記炭酸ジエステルは下記の一般式
【0028】
【化6】
【0029】で示される。この一般式中のR1 及びR2
は同一又は異なる基であって、直鎖状アルキル基又は直
鎖状アルケニル基,分岐状アルキル基又は分岐状アルケ
ニル基,シクロアルキル基,及びアルキル化シクロアル
キル基からなる群から選択されるものである。
【0030】直鎖状アルキル基又は直鎖状アルケニル基
としては、例えば、メチル,エチル,プロピル,ブチ
ル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニ
ル,デシル,デセニル,ドデシル,ミリスチル,セチ
ル,ステアリル,オレイル,エイコサニル,トリアコン
タニル等がある。分岐状アルキル基又は分岐状アルケニ
ル基としては、例えば、イソプロピル,イソブチル,イ
ソペンチル,イソヘキシル,イソヘプチル,イソオクチ
ル,イソノニル,イソデシル,イソデセニル,イソドデ
シル,イソミリスチル,イソセチル,イソステアリル,
イソオレイル,イソエイコサニル,イソトリアコンタニ
ル等がある。また、シクロアルキル基としてはシクロヘ
キシル等があり、アルキル化シクロアルキル基としては
例えば4−メチルシクロヘキシル等がある。
【0031】このような炭酸ジエステルの一般式中のR
1 ,R2 の例は、これらR1 ,R2を何ら限定するもの
ではなく、本発明の雰囲気構成剤は
【0032】
【化7】
【0033】結合を単数又は複数個含んでいる炭酸ジエ
ステルの一種又は複数種からなっていればよい。前記物
質からなる雰囲気構成剤から徐々に蒸発した分子が摺動
部17に吸着されて潤滑剤として作用する。したがっ
て、摺動部17の異常摩耗や絶縁性ポリマーの発生を防
止できる。
【0034】前記雰囲気構成剤は、常温においては分解
や酸化を起こしにくく光や熱に対しても安定で、耐候性
及び耐老化性に優れている。また、雰囲気構成剤は、電
気絶縁性を有する物質であり、その蒸発分子は吸着され
た面においては単分子膜及び複分子膜のいずれか一方又
は両方を形成するが、トンネル効果により電流の流れに
は悪影響を与えない。したがって、モータの電流波形や
整流子14とブラシ16との間の接触抵抗の安定性を実
現できる。
【0035】このように、摺動部17は、雰囲気構成剤
30の蒸発分子からなる単分子膜と複分子膜のいずれか
一方又は両方の分子膜によって保護される。これによ
り、摺動部17に発生する初期摩耗を前記分子膜の潤滑
作用により防止し、有機ガスを含む雰囲気においても摺
動部17での絶縁性ポリマーの発生を防止することがで
きる。したがって、摺動部17の接触抵抗を低減させる
とともに安定化させ、モータ性能の安定化及びモータ寿
命の延長を実現できる。なお、本発明の雰囲気構成剤を
摺動部17に直接塗布する場合であってもよいが、この
場合には、雰囲気構成剤をなるべく薄く塗布するのがよ
い。また、モータ1のケーシング内部21を密閉して、
密閉の度合いを上げることにより、更に前記効果を発揮
させることができる。
【0036】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について説明す
る。前記雰囲気構成剤30は、炭酸ジブチル,炭酸ジイ
ソノニル及び炭酸ジイソステアリルの一種又は二種以上
からなることが好ましい。
【0037】炭酸ジブチルの示性式は
【0038】
【化8】
【0039】であり、炭酸ジイソノニルの示性式は
【0040】
【化9】
【0041】であり、炭酸ジイソステアリルの示性式は
【0042】
【化10】
【0043】である。本実施例では、炭酸ジエステルの
うちアルキル基の異なる前記三種の物質についての実験
を行った。
【0044】永久磁石2とハウジング内周面11との間
の間隙部に、炭酸ジエステルのうち、炭酸ジブチル,炭
酸ジイソノニル及び炭酸ジイソステアリルの一種を注入
してそれぞれ実施例1,2,3とした。このように、ケ
ーシング内部21の空間が前記各炭酸ジエステルの雰囲
気となるように構成した実施例1,2,3に係る試験用
の小型モータをそれぞれ準備した。比較例として、モー
タ内部の雰囲気調整を全く行わないもの即ちケーシング
内部空間の雰囲気が大気のモータを比較例1とし、多価
アルコールであるエチレングリコールをケーシング内部
に注入したモータを比較例2として準備した。前記各試
験用モータでは、モータ部材からの発生ガスを極力少な
くするために、永久磁石2にフェライトマグネットを使
用した。
【0045】図5は本実施例における小型モータ1の運
転モードを示しており、横軸は時間〔秒〕,縦軸はモー
タの端子間電圧〔V〕を示している。この運転モード
は、モータの耐摩耗性等をテストするために、モータの
実使用状態に近い厳しい条件にしている。図示するよう
に、この運転モードは、モータへの電圧を、+4Vで
0.5秒,0Vで0.5秒,0.1秒毎に+4Vと−4
Vで1.5秒,回転数が約600〔min -1〕で0.1秒
毎に+1.4Vと0Vを3600秒,−4Vを0.5
秒,+4Vを0.1秒,0Vを20秒の順で印加するサ
イクルを1サイクル(1サイクルは3623.1秒)と
している。この運転モードによりモータを回転させるサ
イクル試験を96時間繰り返した。その他の実験条件は
下記の通りである。 (実験条件) ・モータの定格電圧:2V ・モータの定格出力:約0.16W ・実装負荷 :直径12cmのコンパクトディスク
(CD)を実装 ・周囲温度 :70℃ ・相対湿度(Rh):約4乃至約7% ・回転方向 :時計回り方向 ・運転時間 :96時間
【0046】表1は、比較例1,2及び実施例1乃至3
の各モータについて、時計回り方向に回転させるサイク
ル試験を96時間繰り返した後の整流子14の摩耗量
(摩耗した体積〔mm3 〕で表示)の測定結果及びその平
均値を示している。図6は前記平均値を示すグラフであ
る。なお、表1中のモータ番号はテストしたモータの個
別番号を示しており、比較例1,2,実施例1乃至3で
は、それぞれ14台,5台,6台,10台,6台のモー
タについてテストを行った。
【0047】
【表1】
【0048】表1及び図6から分かるように、モータの
内部雰囲気の調整を全く行わない比較例1においては、
整流子に初期の異常摩耗が発生し、回転時間が96時間
という短い運転時間にも拘わらず、整流子の摩耗量が非
常に大きくなっている。比較例2においては,比較例1
と比べて整流子の摩耗量の減少は認められるが、比較例
1の約70%程度の摩耗量にとどまっており、摩耗量の
減少の程度が少ない。
【0049】これに対して、実施例1乃至3において
は、比較例1に比べてそれぞれ約15%,約7%,約6
%となっている。実施例1乃至3のうち最も摩耗が進ん
でいる実施例1においても、その摩耗量が比較例1と比
べて15%以下にまで減少している。また、比較例2と
比べても、実施例1,2,3では摩耗量がそれぞれ約2
1%,約10%,約9%にまで大幅に低減している。
【0050】次に、本発明者が行った別の実施例につい
て表2を参照して説明する。この実施例として、永久磁
石2にラバーマグネット(例えば、ニトリルブタジエン
ゴム(NBR))を使用し、試験用モータのハウジング
内周面11と永久磁石2との間の隙間に、炭酸ジブチル
(実施例4),炭酸ジイソノニル(実施例5),及び炭
酸ジイソステアリル(実施例6)をそれぞれ注入した。
そして、下記の実験条件において、前記各モータのケー
シング内部21の空間を、前記炭酸ジエステルとラバー
マグネットより発生する有機ガスとが混在する雰囲気に
なるように構成した。
【0051】次に、比較例として、同様な下記の実験条
件の下で、各試験用モータの内部の雰囲気を、ラバーマ
グネットより発生する有機ガスのみのもの(比較例3)
と、エチレングリコールと前記有機ガスとが混在する雰
囲気になるように構成したもの(比較例4)とを準備し
た。
【0052】
【表2】
【0053】表2は各モータの接触安定性についてテス
トした結果を示している。モータの実験条件は下記の通
りである。 (実験条件) ・モータの定格電圧:2V ・モータの定格出力:約0.16W ・実装負荷 :直径12cmのコンパクトディスク
を実装 ・運転モード :図5に示す運転モード ・周囲環境 :70℃,湿度無制御 ・回転方向 :時計回り方向 ・運転時間 :96時間
【0054】上述のように各モータを時計回り方向に回
転させるサイクル試験を96時間繰り返した後に、その
モータに0.2Vの電圧を印加し、図1及び図2の回転
軸5の出力部25を外部駆動源により1.0〔min -1
の回転数で強制的に回転させた時の、モータ1回転中に
おける端子間の電流値の変化を、表2に示している。こ
の試験は、モータを高速回転して電流波形を取出す従来
の試験方法に比べて、より厳密にモータの電流特性を知
ることができる。
【0055】モータ抵抗は、電機子巻線12の内部抵抗
と、整流子14とブラシ16の間の接触抵抗との和であ
る。各モータの前記電機子巻線内部抵抗は予め同一の値
に調整してあるので、表2における電流値の減少は、オ
ームの法則によりモータ抵抗のうち整流子14とブラシ
16との間の接触抵抗が増大したことを意味しており、
即ち、摺動部17に絶縁性ポリマー等の異物が付着して
いることになる。なお、電流値のうち上方に線状に突出
している変化の部分40は、モータが3スロット3極構
造であるため、整流子の3個の整流子片14a(図4)
の回転による電機子巻線12の切り替えの結果表れたも
のであり、必然的な電流変化である。
【0056】表2に示すように、比較例3ではモータの
内部雰囲気の調整を全く行っていないので、ニトリルブ
タジエンゴム製のラバーマグネットより発生する有機ガ
スの影響により、整流子とブラシとが摺動する摺動部に
黒色の絶縁性ポリマーが発生している。そのため、整流
子とブラシとの接触抵抗が増大し且つ不安定になり、整
流子摺動面上に殆ど通電しない部分が発生している。次
に、比較例4においては、前記有機ガスとエチレングリ
コールとを含むモータ内部雰囲気なので、比較例3に比
べて接触抵抗の増大は改善されているが、接触抵抗の大
きい部分が未だ残っており、その改善の程度は十分とは
言えず、その効果は小さい。
【0057】これに対して、本発明の実施例4乃至6に
おいては有機ガスの悪影響を受けておらず、摺動部17
において接触抵抗を上昇させるような絶縁性ポリマーの
発生がなく、整流子とブラシとの接触抵抗が低減して接
触が安定化している。その結果、モータの電気特性を安
定して維持できるという大きな効果が確認された。な
お、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0058】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、ケ
ーシング内部の整流子とブラシとの摺動部の接触抵抗を
低減してモータ性能を安定化させるとともに、摺動部の
摩耗を抑制してモータ寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図4は本発明の実施の形態の一例を示
す図で、図1は小型モータの外観図である。
【図2】小型モータの片側を断面で示す正面図である。
【図3】雰囲気構成剤を注入する時の状態を示す断面図
である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の実施例に係るモータの運転モードを示
すグラフである。
【図6】前記実施例における整流子の摩耗量の平均値を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 小型モータ 2 永久磁石 3 ケーシング 4 回転子 11 ハウジングの内周面(ケーシングの内周面) 14 整流子 16 ブラシ 17 摺動部 21 ケーシングの内部 30 雰囲気構成剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海老原 秀明 千葉県印旛郡本埜村竜腹寺280番地 マブ チモーター株式会社技術センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(3)の内周面(11)に永
    久磁石(2)を取付け、前記ケーシングの内部(21)
    に回転子(4)を回転自在に支持し、この回転子の整流
    子(14)と前記ケーシングに取付けられたブラシ(1
    6)とが前記ケーシング内部に設けられて摺動係合する
    小型モータにおいて、 分子構造中に 【化1】 で示される結合を単数又は複数個含んでいる炭酸ジエス
    テルの一種又は複数種からなる雰囲気構成剤を前記ケー
    シング内部(21)に封入したことを特徴とする小型モ
    ータ。
  2. 【請求項2】 前記ケーシング内部で前記雰囲気構成剤
    を蒸発させてその蒸発分子を前記整流子と前記ブラシと
    の摺動部(17)に付着させて単分子膜及び複分子膜の
    いずれか一方又は両方を形成することを特徴とする請求
    項1に記載の小型モータ。
  3. 【請求項3】 前記炭酸ジエステルは、一般式 【化2】 (ただし、式中のR1 及びR2 は同一又は異なる基であ
    って、直鎖状アルキル基又は直鎖状アルケニル基,分岐
    状アルキル基又は分岐状アルケニル基,シクロアルキル
    基,及びアルキル化シクロアルキル基からなる群から選
    択される)で示されることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の小型モータ。
  4. 【請求項4】 前記雰囲気構成剤は、炭酸ジブチル,炭
    酸ジイソノニル及び炭酸ジイソステアリルの一種又は二
    種以上からなることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の小型モータ。
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