JPH091156A - 地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法 - Google Patents
地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法Info
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- JPH091156A JPH091156A JP17287795A JP17287795A JPH091156A JP H091156 A JPH091156 A JP H091156A JP 17287795 A JP17287795 A JP 17287795A JP 17287795 A JP17287795 A JP 17287795A JP H091156 A JPH091156 A JP H091156A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 地下水中に含有されている第1鉄イオンを、
短時間で効率的に酸化する。 【構成】 地下水を、エアレーション槽2内においてエ
アレーションして、地下水中に存在する遊離炭酸を減少
させることにより、地下水のpH値を所定値まで上昇さ
せ、次いで、遊離炭酸が減少した地下水に、アルカリ剤
を添加して、そのpH値を更に所定値まで上昇させること
により、地下水中に含有されている第1鉄イオンを短時
間で効率的に酸化させる。
短時間で効率的に酸化する。 【構成】 地下水を、エアレーション槽2内においてエ
アレーションして、地下水中に存在する遊離炭酸を減少
させることにより、地下水のpH値を所定値まで上昇さ
せ、次いで、遊離炭酸が減少した地下水に、アルカリ剤
を添加して、そのpH値を更に所定値まで上昇させること
により、地下水中に含有されている第1鉄イオンを短時
間で効率的に酸化させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地下水の上水処理、
工水処理、配水処理等の水処理分野の前処理として行わ
れる、地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方
法に関するものである。
工水処理、配水処理等の水処理分野の前処理として行わ
れる、地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地下水の上水処理、工水処理、配水処理
等の水処理分野においては、水の浄化処理を、凝集・沈
澱処理、および、砂濾過や膜濾過等の濾過処理によって
行っている。
等の水処理分野においては、水の浄化処理を、凝集・沈
澱処理、および、砂濾過や膜濾過等の濾過処理によって
行っている。
【0003】しかしながら、地下水は、一般に地表水に
比べて多量の鉄分を含有しており、その鉄分の多くは、
地下水が嫌気性状態にあるために還元され、第1鉄イオ
ンとして存在している。そのために、通常の水処理法で
は、地下水中の鉄分を除去することができず、水中に存
在する第1鉄イオンを酸化して析出させた後、これを固
液分離手段により除去しなければならない。
比べて多量の鉄分を含有しており、その鉄分の多くは、
地下水が嫌気性状態にあるために還元され、第1鉄イオ
ンとして存在している。そのために、通常の水処理法で
は、地下水中の鉄分を除去することができず、水中に存
在する第1鉄イオンを酸化して析出させた後、これを固
液分離手段により除去しなければならない。
【0004】このような、水中に存在する鉄分の酸化方
法として、次の方法が知られている。 (1) エアレーションによる酸化 (2) 塩素注入による酸化 (3) 接触濾過による酸化 (4) 鉄バクテリアによる酸化 (5) 過マンガン酸カリウム注入による酸化 (6) オゾン注入による酸化
法として、次の方法が知られている。 (1) エアレーションによる酸化 (2) 塩素注入による酸化 (3) 接触濾過による酸化 (4) 鉄バクテリアによる酸化 (5) 過マンガン酸カリウム注入による酸化 (6) オゾン注入による酸化
【0005】上記方法のうち、コスト面から一般に実施
されている方法は、(1) のエアレーションによる酸化、
(2) の塩素注入による酸化および(3) の接触濾過による
酸化の各方法である。
されている方法は、(1) のエアレーションによる酸化、
(2) の塩素注入による酸化および(3) の接触濾過による
酸化の各方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】水中の鉄分は、塩素に
よって瞬時に酸化されるので、上記(2) の塩素注入によ
る酸化がもっとも容易な方法である。しかしながら、こ
の方法には、水中に存在する有機物質の濃度が高い場合
に、塩素の注入によって、人体に有害なトリハロメタン
等の有機塩素化合物が生成し、また、鉄濃度の変動が激
しい場合に、塩素注入率の制御が困難である等の問題が
ある。
よって瞬時に酸化されるので、上記(2) の塩素注入によ
る酸化がもっとも容易な方法である。しかしながら、こ
の方法には、水中に存在する有機物質の濃度が高い場合
に、塩素の注入によって、人体に有害なトリハロメタン
等の有機塩素化合物が生成し、また、鉄濃度の変動が激
しい場合に、塩素注入率の制御が困難である等の問題が
ある。
【0007】上記(3) の接触濾過による酸化方法は、鉄
を酸化させるだけでなく、その除去まで行うことができ
る点で優れてはいるが、濾過速度が遅く、且つ、膜濾過
などのように固液分離能力が高い処理方法と比較し、水
質面および設備面で問題がある。
を酸化させるだけでなく、その除去まで行うことができ
る点で優れてはいるが、濾過速度が遅く、且つ、膜濾過
などのように固液分離能力が高い処理方法と比較し、水
質面および設備面で問題がある。
【0008】上記(1) のエアレーションによる酸化方法
は、地下水の鉄濃度の変動による影響はあまりないが、
その水質によっては、エアレーション用の空気を大量に
必要とし、且つ、エアレーション槽中に地下水を長時間
滞留させなければならない問題がある。
は、地下水の鉄濃度の変動による影響はあまりないが、
その水質によっては、エアレーション用の空気を大量に
必要とし、且つ、エアレーション槽中に地下水を長時間
滞留させなければならない問題がある。
【0009】地下水中には遊離炭酸が存在しているため
に、そのpH値は一般に低い。従って、地下水の浄化処理
に際しては、水中に存在する遊離炭酸を除去し、そのpH
値を高める必要がある。このような、地下水中の遊離炭
酸の除去手段として、エアレーション処理およびアルカ
リ剤の添加処理が知られている。
に、そのpH値は一般に低い。従って、地下水の浄化処理
に際しては、水中に存在する遊離炭酸を除去し、そのpH
値を高める必要がある。このような、地下水中の遊離炭
酸の除去手段として、エアレーション処理およびアルカ
リ剤の添加処理が知られている。
【0010】エアレーションによる遊離炭酸の除去手段
として、粒状の接触物質が充填された充填塔内に、処理
すべき水を通す充填塔方式、塔の下部に設けられた散気
管から、塔内の処理すべき水に空気を吹込む気泡塔方式
およびスプレー塔方式が知られている。
として、粒状の接触物質が充填された充填塔内に、処理
すべき水を通す充填塔方式、塔の下部に設けられた散気
管から、塔内の処理すべき水に空気を吹込む気泡塔方式
およびスプレー塔方式が知られている。
【0011】しかしながら、充填塔方式およびスプレー
塔方式の場合には、遊離炭酸を除去するに十分な時間、
塔内に地下水を滞留させておくことができず、且つ、塔
内において目詰まりが生じやすく、水中の第1鉄イオン
または濁質の濃度が高い場合には、塔内において酸化鉄
が析出する結果、維持管理が困難になる等の問題があ
る。気泡塔方式の場合には、pH値の上昇が十分ではな
く、酸化速度が遅い問題はあるが、その維持管理が容易
で且つ処理水を遊離炭酸を除去するに十分な時間滞留し
得る利点がある。
塔方式の場合には、遊離炭酸を除去するに十分な時間、
塔内に地下水を滞留させておくことができず、且つ、塔
内において目詰まりが生じやすく、水中の第1鉄イオン
または濁質の濃度が高い場合には、塔内において酸化鉄
が析出する結果、維持管理が困難になる等の問題があ
る。気泡塔方式の場合には、pH値の上昇が十分ではな
く、酸化速度が遅い問題はあるが、その維持管理が容易
で且つ処理水を遊離炭酸を除去するに十分な時間滞留し
得る利点がある。
【0012】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、地下水中に含有されている第1鉄イオンを、
短時間で効率的に酸化、除去することができる、地下水
中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法を提供する
ことにある。
を解決し、地下水中に含有されている第1鉄イオンを、
短時間で効率的に酸化、除去することができる、地下水
中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の方法は、地下
水をエアレーション槽内においてエアレーションして、
前記地下水中に存在する遊離炭酸を減少させることによ
り、前記地下水のpH値を所定値まで上昇させ、次いで、
前記遊離炭酸が減少した地下水にアルカリ剤を添加し
て、そのpH値を更に所定値まで上昇させることにより、
前記地下水中に含有されている第1鉄イオンを短時間で
効率的に酸化させることに特徴を有するものである。前
記地下水のエアレーションによるpH値上昇は、7〜7.
5の範囲までとし、そして、前記アルカリ剤の添加によ
るpH値上昇は、8〜8.5の範囲とすることが望まし
い。
水をエアレーション槽内においてエアレーションして、
前記地下水中に存在する遊離炭酸を減少させることによ
り、前記地下水のpH値を所定値まで上昇させ、次いで、
前記遊離炭酸が減少した地下水にアルカリ剤を添加し
て、そのpH値を更に所定値まで上昇させることにより、
前記地下水中に含有されている第1鉄イオンを短時間で
効率的に酸化させることに特徴を有するものである。前
記地下水のエアレーションによるpH値上昇は、7〜7.
5の範囲までとし、そして、前記アルカリ剤の添加によ
るpH値上昇は、8〜8.5の範囲とすることが望まし
い。
【0014】
【作用】地下水のpH値は、通常6〜6.5 であって低い。
従って、このように低いpH値を高めないと、地下水中に
含有されている第1鉄イオンを効率的に酸化させること
ができない。地下水のpH値が低い原因は、水中に遊離炭
酸が過剰に存在しているためである。即ち、地下水の遊
離炭酸含有率は、一般に 50mg/l 以上である。従って、
この遊離炭酸を除去すれば、地下水のpH値は上昇し、第
1鉄イオンを効率的に酸化させることができる。
従って、このように低いpH値を高めないと、地下水中に
含有されている第1鉄イオンを効率的に酸化させること
ができない。地下水のpH値が低い原因は、水中に遊離炭
酸が過剰に存在しているためである。即ち、地下水の遊
離炭酸含有率は、一般に 50mg/l 以上である。従って、
この遊離炭酸を除去すれば、地下水のpH値は上昇し、第
1鉄イオンを効率的に酸化させることができる。
【0015】第1鉄イオン(2価鉄イオン)の酸化反応
速度は、下記式によって表される。 ーd〔Fe(II)〕/dt=k〔Fe(II)〕・〔O2 〕・〔OH- 〕2 (注)出典:「用水の除鉄・除マンガン処理」(出版
産業用水調査会) 上記反応式から明らかなように、第1鉄イオン(2価鉄
イオン)の減少は、〔OH- 〕の2乗に比例している。
従って、第1鉄イオンを減少させるためには、地下水の
pH値を上昇させることが重要である。
速度は、下記式によって表される。 ーd〔Fe(II)〕/dt=k〔Fe(II)〕・〔O2 〕・〔OH- 〕2 (注)出典:「用水の除鉄・除マンガン処理」(出版
産業用水調査会) 上記反応式から明らかなように、第1鉄イオン(2価鉄
イオン)の減少は、〔OH- 〕の2乗に比例している。
従って、第1鉄イオンを減少させるためには、地下水の
pH値を上昇させることが重要である。
【0016】一般的な水質の場合には、水中の第1鉄イ
オンは、エアレーションによって容易に3価の鉄に酸化
され、酸化鉄となって析出し、後段の砂濾過または膜濾
過等のような固液分離工程においてこれを除去すること
ができる。しかしながら、地下水のように第1鉄イオン
の濃度が高い場合、または、2価鉄が錯体等を形成して
酸化され難くなっている場合には、エアレーションによ
る第1鉄イオンの酸化反応速度が遅い。従って、地下水
のpH値を上昇させて、第1鉄イオンの酸化反応速度を早
めることが必要である。
オンは、エアレーションによって容易に3価の鉄に酸化
され、酸化鉄となって析出し、後段の砂濾過または膜濾
過等のような固液分離工程においてこれを除去すること
ができる。しかしながら、地下水のように第1鉄イオン
の濃度が高い場合、または、2価鉄が錯体等を形成して
酸化され難くなっている場合には、エアレーションによ
る第1鉄イオンの酸化反応速度が遅い。従って、地下水
のpH値を上昇させて、第1鉄イオンの酸化反応速度を早
めることが必要である。
【0017】エアレーションによるpH値の上昇効率は、
地下水中からの遊離炭酸の除去率によるものであって、
地下水中の遊離炭酸濃度に依存する。即ち、地下水中の
遊離炭酸濃度が低下するに従って、エアレーションによ
るpH値の上昇速度は遅くなり、遊離炭酸の除去効率が低
下する。
地下水中からの遊離炭酸の除去率によるものであって、
地下水中の遊離炭酸濃度に依存する。即ち、地下水中の
遊離炭酸濃度が低下するに従って、エアレーションによ
るpH値の上昇速度は遅くなり、遊離炭酸の除去効率が低
下する。
【0018】図2は、水質の異なる2種類の地下水A,
Bのエアレーション槽における滞留時間とそのpH値との
関係を示すグラフである。図2から明らかなように、多
量の遊離炭酸を含有する地下水Aは、エアレーション槽
内におけるエアレーション処理により、そのpH値が約7
未満になるまで、また、地下水Bは、そのpH値が7.5
未満になるまで、比較的短時間でpH値を上昇させること
ができる。しかしながら、地下水AにおいてそのpH値が
7以上、地下水BにおいてそのpH値が7.5以上になる
と、地下水中の遊離炭酸含有量が約 10mg/l 以下に減少
する結果、エアレーション槽内に長時間滞留させてもpH
値の上昇効率は低い。
Bのエアレーション槽における滞留時間とそのpH値との
関係を示すグラフである。図2から明らかなように、多
量の遊離炭酸を含有する地下水Aは、エアレーション槽
内におけるエアレーション処理により、そのpH値が約7
未満になるまで、また、地下水Bは、そのpH値が7.5
未満になるまで、比較的短時間でpH値を上昇させること
ができる。しかしながら、地下水AにおいてそのpH値が
7以上、地下水BにおいてそのpH値が7.5以上になる
と、地下水中の遊離炭酸含有量が約 10mg/l 以下に減少
する結果、エアレーション槽内に長時間滞留させてもpH
値の上昇効率は低い。
【0019】一方、地下水へのアルカリ剤添加によるpH
値の上昇効率は、地下水中の遊離炭酸濃度の減少により
悪くなることはない。従って、エアレーションによって
地下水中の遊離炭酸を可能な限り除去し、pH値を所定値
まで上昇させた後にアルカリ剤を添加すれば、少量のア
ルカリ剤によって、効率的にpH値を上昇させることがで
きる。なお、地下水に対し、エアレーションを行う前に
アルカリ剤を添加した場合には、アルカリ剤は、地下水
中に高濃度に存在する遊離炭酸の中和に消費される結
果、pH値の上昇のためには、莫大な量のアルカリ剤が必
要になる。
値の上昇効率は、地下水中の遊離炭酸濃度の減少により
悪くなることはない。従って、エアレーションによって
地下水中の遊離炭酸を可能な限り除去し、pH値を所定値
まで上昇させた後にアルカリ剤を添加すれば、少量のア
ルカリ剤によって、効率的にpH値を上昇させることがで
きる。なお、地下水に対し、エアレーションを行う前に
アルカリ剤を添加した場合には、アルカリ剤は、地下水
中に高濃度に存在する遊離炭酸の中和に消費される結
果、pH値の上昇のためには、莫大な量のアルカリ剤が必
要になる。
【0020】図3は、地下水に対するアルカリ剤(NaO
H) の添加率とそのpH値との関係を示すグラフである。
図3において、実線はこの発明の方法により、地下水に
対し、エアレーション槽においてエアレーションを施し
た後、アルカリ剤(NaOH) を添加した場合を示し、点線
はエアレーションを施さず、地下水に直接アルカリ剤
(NaOH) を添加した場合を示す。図3から明らかなよう
に、エアレーションを行わずに、地下水に直接アルカリ
剤(NaOH) を添加した場合には、多量のアルカリ剤を添
加しても、pH値の上昇効率は悪かった。
H) の添加率とそのpH値との関係を示すグラフである。
図3において、実線はこの発明の方法により、地下水に
対し、エアレーション槽においてエアレーションを施し
た後、アルカリ剤(NaOH) を添加した場合を示し、点線
はエアレーションを施さず、地下水に直接アルカリ剤
(NaOH) を添加した場合を示す。図3から明らかなよう
に、エアレーションを行わずに、地下水に直接アルカリ
剤(NaOH) を添加した場合には、多量のアルカリ剤を添
加しても、pH値の上昇効率は悪かった。
【0021】図4は、地下水に対し、エアレーション槽
においてエアレーション処理を施し、次いで、アルカリ
剤を添加した後、滞留槽に滞留させたときの、地下水の
pH値と、地下水中の第1鉄イオンを0.01mg/l以下まで酸
化するのに要した、エアレーション槽および滞留槽にお
ける地下水の総滞留時間との関係を示すグラフである。
図4において、総滞留時間のうち43分はエアレーショ
ン槽の滞留時間であり、残りの時間は滞留槽における滞
留時間である。図4から、総滞留時間を約70分以下の
短時間にするためには、地下水のpH値を最終的に8以上
に上昇させなければならないことがわかる。
においてエアレーション処理を施し、次いで、アルカリ
剤を添加した後、滞留槽に滞留させたときの、地下水の
pH値と、地下水中の第1鉄イオンを0.01mg/l以下まで酸
化するのに要した、エアレーション槽および滞留槽にお
ける地下水の総滞留時間との関係を示すグラフである。
図4において、総滞留時間のうち43分はエアレーショ
ン槽の滞留時間であり、残りの時間は滞留槽における滞
留時間である。図4から、総滞留時間を約70分以下の
短時間にするためには、地下水のpH値を最終的に8以上
に上昇させなければならないことがわかる。
【0022】地下水のpH値が高ければ高いほど、アルカ
リ剤添加後の滞留槽における地下水の酸化反応速度が早
くなり、その滞留時間は短くて済む。しかしながら、水
道の水質基準におけるpH値の制限から、pH値の上限は8.
5 とすることが望ましい。なお、pH値を8.5超に上昇さ
せて反応を完結した後、酸を添加してpH値を8前後に調
整してもよい。pH値を10以上に上昇させると、第1鉄イ
オンがFe(OH)2 として析出するが、これは第1鉄イオン
の酸化ではないので、望ましくはない。
リ剤添加後の滞留槽における地下水の酸化反応速度が早
くなり、その滞留時間は短くて済む。しかしながら、水
道の水質基準におけるpH値の制限から、pH値の上限は8.
5 とすることが望ましい。なお、pH値を8.5超に上昇さ
せて反応を完結した後、酸を添加してpH値を8前後に調
整してもよい。pH値を10以上に上昇させると、第1鉄イ
オンがFe(OH)2 として析出するが、これは第1鉄イオン
の酸化ではないので、望ましくはない。
【0023】上述した観点から、この発明においては、
地下水をエアレーションすることにより、そのpH値を7
〜7.5の範囲まで上昇させ、次いで、このようにpH値
が上昇した地下水に対し、アルカリ剤を添加することに
よって、そのpH値を更に8〜8.5の範囲まで上昇させ
ることが必要である。
地下水をエアレーションすることにより、そのpH値を7
〜7.5の範囲まで上昇させ、次いで、このようにpH値
が上昇した地下水に対し、アルカリ剤を添加することに
よって、そのpH値を更に8〜8.5の範囲まで上昇させ
ることが必要である。
【0024】エアレーションによる地下水のpH値上昇が
7未満では、その後にアルカリ剤を添加しても、pH値を
効率的に上昇させることができず、一方、地下水のpH値
上昇が7.5を超えると、その値までエアレーションに
よりpH値を上昇させるために長時間を必要とし、pH値の
上昇効率が低下する。
7未満では、その後にアルカリ剤を添加しても、pH値を
効率的に上昇させることができず、一方、地下水のpH値
上昇が7.5を超えると、その値までエアレーションに
よりpH値を上昇させるために長時間を必要とし、pH値の
上昇効率が低下する。
【0025】アルカリ剤添加によるpH値上昇が8未満で
は、地下水中の第1鉄イオンを0.01mg/l以下まで酸化す
るのに要する総滞留時間が長くなり、第1鉄イオンを効
率的に酸化させることができない。一方、アルカリ剤添
加によるpH値上昇が8.5を超えると、水道の水質基準
に反することになり、飲料水としての使用が出来なくな
る。
は、地下水中の第1鉄イオンを0.01mg/l以下まで酸化す
るのに要する総滞留時間が長くなり、第1鉄イオンを効
率的に酸化させることができない。一方、アルカリ剤添
加によるpH値上昇が8.5を超えると、水道の水質基準
に反することになり、飲料水としての使用が出来なくな
る。
【0026】図1は、この発明の方法の一実施態様を示
す概略工程図である。図1において、2はエアレーショ
ン槽、9は滞留槽であって、エアレーション槽2と滞留
槽9とは導管10により連結されている。エアレーション
槽2の内部は、その幅方向に所定間隔をあけて取付けら
れた2枚の垂直な仕切板5a, 5bによって、3室のエアレ
ーション室2a, 2b, 2cに区画されている。第1仕切板5a
の下端部と槽内底部との間、および、第2仕切板5bの上
端部と槽上面との間には、所定の間隙が設けられてい
る。
す概略工程図である。図1において、2はエアレーショ
ン槽、9は滞留槽であって、エアレーション槽2と滞留
槽9とは導管10により連結されている。エアレーション
槽2の内部は、その幅方向に所定間隔をあけて取付けら
れた2枚の垂直な仕切板5a, 5bによって、3室のエアレ
ーション室2a, 2b, 2cに区画されている。第1仕切板5a
の下端部と槽内底部との間、および、第2仕切板5bの上
端部と槽上面との間には、所定の間隙が設けられてい
る。
【0027】エアレーション室2a, 2b, 2cの各々の下部
には、散気管4が設けられている。導管1により、エア
レーション室2aの上部に供給された地下水は、エアレー
ション室2aからエアレーション室2bおよび2cを順次流れ
て、エアレーション室2cの下部から排出され、その間
に、各エアレーション室の底部に設けられた散気管4か
ら噴出する空気によりエアレーションされる。
には、散気管4が設けられている。導管1により、エア
レーション室2aの上部に供給された地下水は、エアレー
ション室2aからエアレーション室2bおよび2cを順次流れ
て、エアレーション室2cの下部から排出され、その間
に、各エアレーション室の底部に設けられた散気管4か
ら噴出する空気によりエアレーションされる。
【0028】なお、エアレーション槽2内は、上記のよ
うに複数のエアレーション室に分割することなく1室で
あってもよいが、複数室に分割した方が、遊離炭酸を効
率的に除去することができる。なお、分割した場合の室
数は、3〜5室で十分である。この場合、分割された複
数の室の全部においてエアレーションを行う必要はな
く、処理水の出側に近い室においてはエアレーションを
行わなくてもよい。
うに複数のエアレーション室に分割することなく1室で
あってもよいが、複数室に分割した方が、遊離炭酸を効
率的に除去することができる。なお、分割した場合の室
数は、3〜5室で十分である。この場合、分割された複
数の室の全部においてエアレーションを行う必要はな
く、処理水の出側に近い室においてはエアレーションを
行わなくてもよい。
【0029】エアレーション槽2と滞留槽9とを連結す
る導管10の途中には、支管11が取り付けられており、支
管11には、アルカリ剤貯留タンク6およびポンプ7が接
続されている。導管10の、支管11の接続部下流側には、
混合器8が接続されている。
る導管10の途中には、支管11が取り付けられており、支
管11には、アルカリ剤貯留タンク6およびポンプ7が接
続されている。導管10の、支管11の接続部下流側には、
混合器8が接続されている。
【0030】処理すべき地下水は、エアレーション槽2
のエアレーション室2a内にその入側上部から供給され、
一方、エアレーション室2a, 2b, 2cの各々の下部に設け
られた散気管4からブロア3により空気が吹き込まれ、
エアレーション室2a, 2b, 2c内を流れる地下水に対して
エアレーションが施される。
のエアレーション室2a内にその入側上部から供給され、
一方、エアレーション室2a, 2b, 2cの各々の下部に設け
られた散気管4からブロア3により空気が吹き込まれ、
エアレーション室2a, 2b, 2c内を流れる地下水に対して
エアレーションが施される。
【0031】エアレーションが施された地下水は、エア
レーション槽2から排出され、導管10を通って滞留槽9
に導かれるが、導管10の途中において、その中を通る地
下水中に、支管11からアルカリ剤が添加され、混合器8
によって混合される。このようにしてアルカリ剤が添
加、混合された地下水は滞留槽9に導かれ、滞留槽9に
おいて所定時間滞留している間に、第1鉄イオンは酸化
される。
レーション槽2から排出され、導管10を通って滞留槽9
に導かれるが、導管10の途中において、その中を通る地
下水中に、支管11からアルカリ剤が添加され、混合器8
によって混合される。このようにしてアルカリ剤が添
加、混合された地下水は滞留槽9に導かれ、滞留槽9に
おいて所定時間滞留している間に、第1鉄イオンは酸化
される。
【0032】アルカリ剤の添加は、エアレーション槽2
の出側における導管10のどの位置で行ってもよく、ま
た、滞留槽9内に導かれた地下水中に直接行ってもよ
い。なお、アルカリ剤が添加された地下水は、混合器等
により十分に攪拌することが望ましい。
の出側における導管10のどの位置で行ってもよく、ま
た、滞留槽9内に導かれた地下水中に直接行ってもよ
い。なお、アルカリ剤が添加された地下水は、混合器等
により十分に攪拌することが望ましい。
【0033】アルカリ剤としては、水処理で一般に使用
されているソーダ灰(NaCo3)、苛性ソーダ(NaOH)、消石
灰( Ca(OH)2)等が使用されるが、これらに限定される
ものではなく、pHの上昇効果を有するものであれば、何
を使用してもよい。
されているソーダ灰(NaCo3)、苛性ソーダ(NaOH)、消石
灰( Ca(OH)2)等が使用されるが、これらに限定される
ものではなく、pHの上昇効果を有するものであれば、何
を使用してもよい。
【0034】
〔実施例1〕次に、この発明を実施例によって、更に説
明する。図1に示した装置を使用し、この発明の方法に
より、下記条件で地下水中に含有されている第1鉄イオ
ンの酸化処理を行った。 地下水(原水)中の第1鉄イオン濃度 :21mg/l 流量 :8l/分 エアレーション槽における滞留時間 :30分 エアレーション槽における吹込み空気量:120l/分 NaOH添加量 :16mg/l(原水) 滞留槽の滞留時間 :30分
明する。図1に示した装置を使用し、この発明の方法に
より、下記条件で地下水中に含有されている第1鉄イオ
ンの酸化処理を行った。 地下水(原水)中の第1鉄イオン濃度 :21mg/l 流量 :8l/分 エアレーション槽における滞留時間 :30分 エアレーション槽における吹込み空気量:120l/分 NaOH添加量 :16mg/l(原水) 滞留槽の滞留時間 :30分
【0035】その結果、地下水(原水)中の第1鉄イオ
ンは、0.01mg/l未満まで酸化された。なお、こ
のときの原水のpHは6.7、エアレーション処理水のpH
は7.1、最終処理水のpHは8.0であった。
ンは、0.01mg/l未満まで酸化された。なお、こ
のときの原水のpHは6.7、エアレーション処理水のpH
は7.1、最終処理水のpHは8.0であった。
【0036】〔実施例2〕次に、同じく図1に示した装
置を使用し、この発明の方法により、下記条件で地下水
中に含有されている第1鉄イオンの酸化処理を行った。 地下水(原水)中の第1鉄イオン濃度 :21mg/l 流量 :8l/分 エアレーション槽における滞留時間 :43分 エアレーション槽における吹込み空気量:120l/分 NaOH添加量 :16mg/l(原水) 滞留槽の滞留時間 :10分
置を使用し、この発明の方法により、下記条件で地下水
中に含有されている第1鉄イオンの酸化処理を行った。 地下水(原水)中の第1鉄イオン濃度 :21mg/l 流量 :8l/分 エアレーション槽における滞留時間 :43分 エアレーション槽における吹込み空気量:120l/分 NaOH添加量 :16mg/l(原水) 滞留槽の滞留時間 :10分
【0037】その結果、地下水(原水)中の第1鉄イオ
ンは、0.01mg/l未満まで酸化された。なお、こ
のときの原水のpHは6.7、エアレーション処理水のpH
は7.4、最終処理水のpHは8.3であった。
ンは、0.01mg/l未満まで酸化された。なお、こ
のときの原水のpHは6.7、エアレーション処理水のpH
は7.4、最終処理水のpHは8.3であった。
【0038】〔比較例〕図6に示した装置を使用し、エ
アレーション槽2内の地下水中に直接NaOHを添加
し、下記条件で地下水中に含有されている第1鉄イオン
の酸化処理を行った。 原水中の第1鉄イオン濃度 :21mg/l 流量 :8l/分 エアレーション槽における滞留時間 :100分 エアレーション槽における吹込み空気量:120l/分 NaOH添加量 :16mg/l(原水)
アレーション槽2内の地下水中に直接NaOHを添加
し、下記条件で地下水中に含有されている第1鉄イオン
の酸化処理を行った。 原水中の第1鉄イオン濃度 :21mg/l 流量 :8l/分 エアレーション槽における滞留時間 :100分 エアレーション槽における吹込み空気量:120l/分 NaOH添加量 :16mg/l(原水)
【0039】その結果、原水中の第1鉄イオン濃度を
0.01mg/l未満まで酸化させるに100分を要し
た。
0.01mg/l未満まで酸化させるに100分を要し
た。
【0040】上述した実施例1、2および比較例におい
て、NaOHの添加量を変えて処理したときにおける、
第1鉄イオンが0.01mg/l未満まで酸化されるの
に必要な滞留時間を調べ、その結果を図5に示した。図
5から明らかなように、本発明の実施例1および2は、
比較例と比べて、槽内における地下水の滞留時間が顕著
に短く、地下水中に含有されている第1鉄イオンを、効
率的に酸化処理することができた。
て、NaOHの添加量を変えて処理したときにおける、
第1鉄イオンが0.01mg/l未満まで酸化されるの
に必要な滞留時間を調べ、その結果を図5に示した。図
5から明らかなように、本発明の実施例1および2は、
比較例と比べて、槽内における地下水の滞留時間が顕著
に短く、地下水中に含有されている第1鉄イオンを、効
率的に酸化処理することができた。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の方法によ
れば、地下水中に含有されている第1鉄イオンを、短時
間で効率的に酸化、除去することができる、工業上有用
な効果がもたらされる。
れば、地下水中に含有されている第1鉄イオンを、短時
間で効率的に酸化、除去することができる、工業上有用
な効果がもたらされる。
【図1】この発明の方法の一実施態様を示す概略工程図
である。
である。
【図2】エアレーション槽における地下水の滞留時間と
そのpH値との関係を示すグラフである。
そのpH値との関係を示すグラフである。
【図3】地下水に対するアルカリ剤(NaOH) の添加率と
そのpH値との関係を示すグラフである。
そのpH値との関係を示すグラフである。
【図4】地下水に対し、エアレーション処理後、アルカ
リ剤を添加し、滞留槽に滞留させたときの、地下水のpH
値と、地下水中の第1鉄イオンを所定値まで酸化するの
に要した総滞留時間との関係を示すグラフである。
リ剤を添加し、滞留槽に滞留させたときの、地下水のpH
値と、地下水中の第1鉄イオンを所定値まで酸化するの
に要した総滞留時間との関係を示すグラフである。
【図5】実施例および比較例における、NaOH添加量
と、第1鉄イオンが所定値まで酸化されるのに必要な滞
留時間との関係を示すグラフである。
と、第1鉄イオンが所定値まで酸化されるのに必要な滞
留時間との関係を示すグラフである。
【図6】従来の方法を示す概略工程図である。
1 導管 2 エアレーション槽 2a, 2b, 2c エアレーション室 3 ブロア 4 散気管 5a, 5b 仕切り板 6 アルカリ剤貯留タンク 7 ポンプ 8 混合器 9 滞留槽 10 導管 11 支管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔭山 佳秀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 地下水をエアレーション槽内においてエ
アレーションして、前記地下水中に存在する遊離炭酸を
減少させることにより、前記地下水のpH値を所定値まで
上昇させ、次いで、前記遊離炭酸が減少した地下水にア
ルカリ剤を添加して、そのpH値を更に所定値まで上昇さ
せることにより、前記地下水中に含有されている第1鉄
イオンを、短時間で効率的に酸化させることを特徴とす
る、地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方
法。 - 【請求項2】 前記地下水をエアレーションすることに
より、そのpH値を7〜7.5の範囲まで上昇させ、次い
で、前記アルカリ剤を添加することにより、そのpH値を
更に8〜8.5の範囲まで上昇させる、請求項1記載の
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17287795A JPH091156A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17287795A JPH091156A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH091156A true JPH091156A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15949970
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17287795A Pending JPH091156A (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 地下水中に含有されている第1鉄イオンの酸化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH091156A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008119606A (ja) * | 2006-11-13 | 2008-05-29 | Toshiichi Yamahama | 地下水の処理方法及びその処理装置 |
| JP2012086161A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Nalco Japan Kk | バブリング装置およびそれを用いた高炉又は転炉集塵水の処理方法 |
| CN108144452A (zh) * | 2016-12-04 | 2018-06-12 | 江苏沛尔膜业股份有限公司 | 一种免清洗mbr膜组件 |
-
1995
- 1995-06-15 JP JP17287795A patent/JPH091156A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008119606A (ja) * | 2006-11-13 | 2008-05-29 | Toshiichi Yamahama | 地下水の処理方法及びその処理装置 |
| JP2012086161A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Nalco Japan Kk | バブリング装置およびそれを用いた高炉又は転炉集塵水の処理方法 |
| CN108144452A (zh) * | 2016-12-04 | 2018-06-12 | 江苏沛尔膜业股份有限公司 | 一种免清洗mbr膜组件 |
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