JPH09117227A - 栽培兼包装容器および栽培兼包装容器を用いる栽培方法 - Google Patents

栽培兼包装容器および栽培兼包装容器を用いる栽培方法

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JPH09117227A
JPH09117227A JP7277445A JP27744595A JPH09117227A JP H09117227 A JPH09117227 A JP H09117227A JP 7277445 A JP7277445 A JP 7277445A JP 27744595 A JP27744595 A JP 27744595A JP H09117227 A JPH09117227 A JP H09117227A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 底マット等の培地を不要とし栽培容器から包
装容器への移し替え作業も不要として、芽物野菜が傷み
にくく、コストを低減することができる栽培兼包装容器
および栽培兼包装容器を用いる栽培方法を提供する。 【解決手段】 面取りされた略正方形の底面部2と、こ
の底面部2から一体に立設された側壁部3と、この側壁
部3の上端部に周設された出荷時に蓋を取り付けるため
の嵌合フランジ4と、上記底面部2に複数配設された、
底マットを使用することなく芽物野菜を根絡みさせて自
立育成するに適した栽培液の量を規定する高さを備えた
略長円形の凸部5と、この凸部5に穿設された、上記高
さを越えて過剰に供給された栽培液をオーバーフローさ
せるとともに空気の流通を許容することで芽物野菜の根
ぐされを防止する通水孔6とを備え、栽培容器として用
いるとともに、消費の一単位としてそのまま出荷して消
費者に供する包装容器としても用いる栽培兼包装容器1
および栽培兼包装容器1を用いる栽培方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、栽培兼包装容器お
よび栽培兼包装容器を用いる栽培方法、より詳しくは、
かいわれ大根等の芽物野菜を栽培するための栽培容器で
あるとともに出荷用の包装容器も兼ねた栽培兼包装容器
および栽培兼包装容器を用いる栽培方法に関する。
【0002】
【従来の技術】かいわれ大根等の芽物野菜を栽培するた
めに、従来より提案されている栽培容器は、多数の栽培
室が区画に別れて形成されていて、これらの各区画の底
部に発泡ウレタン等からなる底マットを敷き込み、この
底マットに種子を蒔いて発芽、育成させるようになって
いた。
【0003】かいわれ大根は、生育するに従って上記底
マットに根が絡むために、出荷時には生育したかいわれ
大根の茎部分を単に束掴みして引き抜くだけで、栽培室
内のかいわれ大根が一纏まりとなって取り出され、この
纏まりを最小単位として出荷および販売が行われる。
【0004】栽培室の底に敷き込まれる底マットは、さ
らに、育成中に必要な水や液肥等の栽培液を保持する保
水機能をも有するものとなっている。
【0005】このように種々の有効な機能を有する底マ
ットであるが、栽培容器を用いて栽培を行う際には、そ
の都度新しい底マットを敷き込まなければならないの
で、この底マットの費用が製造原価に付加されて、かい
われ大根の単価を引き上げる要因となっていた。
【0006】このような難点を解決するために、特開平
5−84026号公報には、栽培容器に区画形成された
各栽培室の底面に、所定水位の保水機能を有する底皿を
それぞれ敷いて、かいわれ大根が互いに根絡みすること
により自立育成することを可能として、底マットを不要
にした栽培容器が記載されている。
【0007】すなわち、該公報に記載の底皿は、繰り返
し用いることが可能であるために、底マットに必要であ
った費用を不要として、製造原価を引き下げることがで
きるものである。そして、底皿は、従来用いられていた
底マットに類似する使用法で用いることが可能であり、
栽培室の底面に底マットを敷いて用いる代わりに底皿を
敷いて用い、底マットが保水を行う代わりに底皿が適量
の保水を行い、底マットから芽が育成する代わりに底皿
上の根絡みから芽が育成するものであり、いわば、再利
用不可能であった底マットに代って何度も用いることを
目的としたものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5−84026号公報に記載のものでは、少なくと
も最初に栽培を行う際には、栽培室の底面に底皿を敷く
作業が必要となって面倒であり、これを軽減するために
底皿を複数一体的に連結した構成も提案されているもの
の、やはり同作業が必要であることは同様であった。
【0009】さらに、2度目以降に栽培を行う際には、
底皿は栽培室の底部に残っているので再び敷き直す必要
はないが、使用後の状態でそのまま用いることは衛生上
好ましくないために、一旦、洗浄する必要があり、作業
工程の増加が単価を引き上げる要因となっていた。
【0010】しかも、かいわれ大根等の芽物野菜を育成
し終わった場合には、栽培容器から取り出して出荷用の
包装容器に移し替える作業が必要となるために、芽物野
菜に手や機械などが触れることとなって該芽物野菜が傷
み易くなる場合があり、また、一層単価の上昇に寄与す
ることになってしまっていた。
【0011】ところで、透明な栽培容器を用いて芽物野
菜の栽培を行う場合には、育成途上で栽培液が栽培容器
の側壁部に付着すると痕跡として白く残ってしまい、見
た目が損なわれる場合があった。
【0012】さらに、透明な栽培容器で栽培を行うと、
上部側からのみならず側方からも光が当たるために、芽
物野菜が必ずしも垂直上方に向かって育成しないことが
あった。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、底マット等の培地を不要とし、栽培容器から包装
容器への移し替え作業も不要として、芽物野菜が傷みに
くく、コストを低減することができる栽培兼包装容器を
提供することを目的としている。
【0014】また、本発明は、栽培液が栽培兼包装容器
に付着して白く残るのを防止し、芽物野菜を上方へ円滑
に成長させる栽培兼包装容器を用いる栽培方法を提供す
ることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による本発明の栽培兼包装容器は、底面
部から側壁部を立設してなり、所定水位の保水機能を有
することにより芽物野菜を根絡みさせて自立育成させる
栽培容器であって、消費の一単位としての包装容器を兼
ねたものである。
【0016】また、請求項2による本発明の栽培兼包装
容器は、上記所定水位の保水機能が、上記底面部に設け
た水位を規定するための所定高さの凸部と、この凸部に
より規定された水位を越える量の栽培液をオーバーフロ
ーさせるために該凸部に穿設された通水孔とを備えてな
る請求項1に記載のものである。
【0017】さらに、請求項3による本発明の栽培兼包
装容器は、上記凸部が上記底面部に複数設けられてい
て、これにより上記芽物野菜の種子の移動を防止する機
能を備える請求項2に記載のものである。
【0018】請求項4による本発明の栽培兼包装容器
は、上記複数の凸部が、さらに芽物野菜の根絡みを促進
する機能を備える請求項3に記載のものである。
【0019】請求項5による本発明の栽培兼包装容器
は、上記通水孔が、空気の流通を許容することにより根
ぐされを防止する機能を有する請求項2から請求項4の
1項に記載のものである。
【0020】請求項6による本発明の栽培兼包装容器
は、上記通水孔が、上記凸部の頂部に穿設されている請
求項2から請求項5の1項に記載のものである。
【0021】請求項7による本発明の栽培兼包装容器
は、上記凸部には凹部が設けられていて、上記通水孔は
この凹部に穿設されている請求項2から請求項5の1項
に記載のものである。
【0022】請求項8による本発明の栽培兼包装容器
は、透明である請求項1から請求項7の1項に記載のも
のである。
【0023】請求項9による本発明の栽培兼包装容器
は、上記底面部および上記側壁部の下部が内部が見えな
い色に着色されていて、その他の部分が透明である請求
項1から請求項7の1項に記載のものである。
【0024】請求項10による本発明の栽培兼包装容器
は、上記側壁部の少なくとも一部および上記底面部に遮
光性を備えさせて、上記芽物野菜に側方から光が照射さ
れるのを防止する請求項1から請求項7の1項に記載の
ものである。
【0025】請求項11による本発明の栽培兼包装容器
は、上記側壁部には、長手方向に沿った補強のためのリ
ブが設けられている請求項1から請求項10の1項に記
載のものである。
【0026】請求項12による本発明の栽培兼包装容器
は、合成樹脂により成型されている請求項1から請求項
11の1項に記載のものである。
【0027】請求項13による本発明の栽培兼包装容器
を用いる栽培方法は、底面部から側壁部を立設してなり
所定水位の保水機能を有する栽培容器であって消費の一
単位としての包装容器を兼ねた栽培兼包装容器に栽培兼
包装容器用遮光体を挿入し、上記栽培兼包装容器の底面
部に種子を蒔き、上記栽培兼包装容器用遮光体により上
記栽培兼包装容器の側壁部に栽培液が付着するのを防止
しながら栽培液を供給し、上記栽培兼包装容器用遮光体
により側方からの光を遮断しながら光を照射して、芽物
野菜を根絡みさせて上方へ自立育成させる。
【0028】請求項14による本発明の栽培兼包装容器
を用いる栽培方法は、底面部から側壁部を立設してなり
該底面部に設けた水位を規定するための所定高さの凸部
とこの凸部により規定された水位を越える量の栽培液を
オーバーフローさせるために該凸部に穿設された通水孔
とを備えた栽培容器であって消費の一単位としての包装
容器を兼ねた栽培兼包装容器に栽培兼包装容器用遮光体
を挿入し、上記栽培兼包装容器の底面部に種子を蒔き、
上記栽培兼包装容器用遮光体により上記栽培兼包装容器
の側壁部に栽培液が付着するのを防止しつつ上記凸部に
より規定された栽培液の量になるように上記通水孔が過
剰となる栽培液をオーバーフローさせながら栽培液を供
給し、上記栽培兼包装容器用遮光体により側方からの光
を遮断しながら光を照射して、芽物野菜を根絡みさせて
上方へ自立育成させる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1から図7は本発明の第1の実
施形態を示したものであり、図1は栽培兼包装容器を示
す(A)正面図,(B)右側面図,(C)平面図、図2
は栽培兼包装容器を示す上記図1のA−A断面図、図3
は栽培兼包装容器を示す斜視図、図4は複数の遮光部が
一体に連結された栽培兼包装容器用遮光体を示す斜視
図、図5は栽培兼包装容器に栽培兼包装容器用遮光体を
挿入して栽培液を与えている状態を示す断面図、図6は
栽培兼包装容器の底面部に溜まる栽培液を示す要部拡大
断面図、図7は芽物野菜が成長した栽培兼包装容器に出
荷するために蓋を取り付ける様子を示す断面図である。
【0030】この栽培兼包装容器1は、図1から図3に
示すように、面取りされた略正方形の底面部2から側壁
部3を一体に立設する形状となるように、例えば合成樹
脂により成型されていて、この側壁部3の上端部には後
述する蓋12(図7参照)を取り付けるための嵌合フラ
ンジ4が周設されている。そして、該栽培兼包装容器1
の上部は、種子を蒔き水や液肥等の栽培液を与えるため
の開口部となっている。
【0031】上記底面部2には、略長円形の凸部5が単
数または複数、例えば2×4列に配設されていて、この
凸部5の高さは、底マットを使用することなく、芽物野
菜を根絡みさせることにより栽培するに適した栽培液の
液量を確保することができる高さに設定されている。
【0032】上記凸部5には、それぞれ単数または複数
の、例えば3つの円形の通水孔6が穿設されていて、こ
の通水孔6は栽培液が過剰に供給された際に、その過剰
分をオーバーフローさせることにより、常に栽培液を一
定の量に保つためのものである。さらに、該通水孔6
は、空気の流通を許容することにより、芽物野菜の成長
を促すとともに根ぐされを防止するためのものである。
【0033】なお、凸部5は略長円形に限るものではな
く、また通水孔6は円形に限るものではないことはいう
までもない。
【0034】上述した栽培兼包装容器1は、そのまま出
荷されて消費者に供されるものであるために、透明な素
材で形成されることが望ましい。これは、透明な容器は
内部が見えるために、消費者に安心感を与えることがで
きるためである。
【0035】また、根絡みしている基部は見栄えがあま
り良くないとも考えられるので、栽培兼包装容器の底面
部および側壁部の下側部分のみを内部が見えない色に着
色して、その他の部分を透明とすることも可能である。
【0036】続いて、かいわれ大根等の芽物野菜を栽培
する際に、上述のような栽培兼包装容器1、特に上記透
明に形成された栽培兼包装容器1と組み合わせて用いる
遮光体について、図4を参照して説明する。
【0037】図4に示すように、この栽培兼包装容器用
遮光体31は、水平面内の断面形状が略正方形をなす筒
状の複数の遮光部33を平面部32により水密となるよ
うに一体的に連結してなり、例えば合成樹脂により成型
されている。また、遮光部33は、その上下両端が上部
側開口部33aおよび下部側開口部33bとなって双方
とも開口している。そして、この栽培兼包装容器用遮光
体31は、遮光部33および平面部32が略遮光性の素
材で形成され、かつ表面における光の反射率が低くなる
ように、例えば黒色に着色されている。
【0038】次に、上述のような栽培兼包装容器1を用
いてかいわれ大根等の芽物野菜を栽培する方法について
説明する。
【0039】上記図4の各遮光部33の配列に対応する
ように栽培兼包装容器1を2次元的に並べて、各栽培兼
包装容器1に栽培兼包装容器用遮光体31の遮光部33
をそれぞれ挿入した後、各栽培兼包装容器1に均等にな
るように適切な量の種子10(図5,図6参照)を蒔
く。このときに、上述のように凸部5を底面部2に複数
突設しているために、種子10が転がるのを防止するこ
とができる。
【0040】そして、図5に示すように、栽培液9を各
栽培兼包装容器1に適量散布して供給すると、供給され
た栽培液9は、遮光部33の上部側開口部33aから入
り、一部は下部側開口部33bからそのまま栽培兼包装
容器1の底面部2に滴下され、他の一部は遮光部33の
内壁面を伝って下部側開口部33bの周縁部から栽培兼
包装容器1の底面部2に落ち、あるいは栽培兼包装容器
1の側壁部3内面の下部を伝って底面部2に溜まる。
【0041】このようにして栽培兼包装容器1の側壁部
3は、下部を除いては栽培液9が付着することはなく、
その後水分の蒸発等により白くなることもない。また、
遮光部33同士は平面部32により隙間なく一体的に連
結されているために、遮光部33同士の間から栽培液9
が侵入することもない。
【0042】そして、凸部5の上面以上に栽培液9が供
給された場合には、通水孔6から該栽培兼包装容器1の
外部に溢れ出すために、常に適切な液量に保たれる。ま
た、種子10が栽培兼包装容器1の底面部2に偏って蒔
かれたとしても、栽培液9の表面張力により均等に散ら
ばるために問題はない。
【0043】さらに、種子10が発芽して成長する際に
は、光は遮光部33の上部側開口部33aを通って入射
して下部側開口部33bを介して種子10に照射される
ために、ほぼ真上からの光のみとなって、発芽した芽物
野菜11(図7参照)が側方に曲折して成長することは
ない。しかも、この栽培兼包装容器用遮光体31は黒色
に着色されているために、遮光部33の内部で光が反射
することはほとんどなく、反射光により側方から光が照
射されるということはない。
【0044】こうして芽物野菜11が育成するに従って
互いの根11aが絡み合って基台となり、自立成長する
ことができる。このときに、上記凸部5を底面部2に複
数突設しているために、根絡みを促進することができ
る。さらに、上記通水孔6を介して外部との空気の流通
が行われるために、根に必要な空気が供給されて、根ぐ
されをおこすことはない。
【0045】そして、芽物野菜11が出荷可能なまでに
成長した場合には、消費の一単位としての芽物野菜を包
装する容器として、そのまま出荷することができ、また
は、図7に示すように、栽培兼包装容器1の嵌合フラン
ジ4に蓋12を嵌合させて取り付けるか、あるいは栽培
兼包装容器1の上部を透明なシート部材でシールしても
よい。
【0046】また、1グループの栽培兼包装容器1によ
る芽物野菜の栽培が終了したら、上記栽培兼包装容器用
遮光体31は、一旦洗浄を行った後に、次のグループの
栽培兼包装容器1による芽物野菜の栽培に引き続いて用
いることができる。
【0047】このときに、栽培兼包装容器用遮光体31
を撥水性を備えた素材で形成し、あるいは表面に撥水加
工を施すようにすれば、栽培が終了した後の洗浄がより
容易になって良い。
【0048】なお、上記遮光部33の形状は、正方形筒
に限るものではなく、栽培兼包装容器1の形状に応じて
他の矩形筒やあるいは円筒でもよく、さらに、栽培兼包
装容器1の水平面内の断面形状に略相似する断面形状を
有するように構成すれば、芽物野菜が成長する空間を最
大限に確保することができて、より効率的な栽培を行う
ことができる。
【0049】そして、上記遮光部33としては、筒状を
なすに限るものではなく、例えば4枚の合わせベロであ
ってもよい。この場合には、栽培兼包装容器1が下方に
向かうにつれてテーパ状になっているために、4枚の合
わせベロを栽培兼包装容器1内に挿入すると、切れ目の
部分が互いに重なり合って遮光性および防水性を確保す
ることができる。
【0050】加えて、栽培兼包装容器用遮光体31は、
上述では複数の遮光部33を平面部32により一体的に
連結して形成したが、遮光部33を単体として用いても
よいことはいうまでもない。
【0051】さらに、栽培兼包装容器用遮光体31は、
上述では遮光部33および平面部32を略遮光性の素材
で形成したが、かいわれ大根等の芽物野菜では、所定の
高さに成長した後は、上部の葉に光を適量照射して緑化
させるために、少なくとも遮光部33の上部のみは透光
性を備えさせてもよい。
【0052】なお、上記凸部5の底面部2からの高さ
は、栽培する芽物野菜の種類に応じて、すなわち、かい
われ大根であるかもやしである三つ葉であるか等に応じ
て、適切な高さにすることはいうまでもない。また、同
一種類の芽物野菜であっても、栽培する季節によって成
長するに要する時間が異なるために、こうした季節やそ
の他の栽培条件に合わせて適切な高さを選ぶと良い。
【0053】また、栽培兼包装容器の底面部および側壁
部を適当な高さまで遮光性を備えさせるようにすれば、
上記栽培兼包装容器用遮光体31を用いることなく芽物
野菜の上方への育成を促進することができる。この場合
には、栽培兼包装容器は透明でない部分が多いために、
栽培液が側壁部の内面に付着して乾燥して白くなっても
問題とはならず、または側壁部に付着することがないよ
うに制御して滴下してもよい。
【0054】このような第1の実施形態によれば、従来
用いられていた底マット等の培地を不要とし、しかも栽
培容器から包装容器への移し替え作業も不要であるため
に、コストを低減して廉価な芽物野菜を消費者に提供す
ることができる。そして、栽培を行ってから出荷して販
売され消費者の手元に届くまでの間に、人の手や機械な
どが芽物野菜に直接触れることはないために、芽物野菜
が傷みにくいという利点がある。さらに、透明な栽培兼
包装容器を用いて栽培を行う際に、栽培液が栽培兼包装
容器の側壁部に付着することがないために、白く残って
見た目が損なわれることはなく、しかも、光が側方から
当たることはないために、芽物野菜が上方へ成長するの
を円滑に促すことができる。また、栽培兼包装容器用遮
光体を用いることにより、芽物野菜が栽培兼包装容器の
側壁部に付着するのを防止することもできる。
【0055】図8は本発明の第2の実施形態を示したも
のであり、栽培兼包装容器の凸部の他の例を示す拡大断
面図である。この第2の実施形態において、上述の第1
の実施形態と同様である部分については同一の符号を付
して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明
する。
【0056】この第2の実施形態は、底面部2から突設
する凸部の形状を変形させたものである。
【0057】すなわち、本実施形態の凸部15は、底面
部2から所定の高さ突設していて、その中央部に凹部1
5aを設けている。そしてこの凹部15aに単数または
複数の通水孔6を穿設している。
【0058】このような第2の実施形態によれば、上述
の第1の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ
るとともに、凹部を設けたことで、水捌けがより容易で
確実となる。
【0059】図9は本発明の第3の実施形態を示したも
のであり、側面にリブを設けた栽培兼包装容器を示す斜
視図である。この第3の実施形態において、上述の第
1,第2の実施形態と同様である部分については同一の
符号を付して説明を省略し、主として異なる点について
のみ説明する。
【0060】この第3の実施形態は、側壁部3に縦方向
のリブ22を複数設けて、該側壁部3の補強を行ったも
のである。
【0061】すなわち、この栽培兼包装容器21は、通
水孔6が穿設された凸部5を有する底面部2から側壁部
3を一体に立設してなり、この側壁部3の上端部には上
記嵌合フランジ4が周設されている。
【0062】そして、上記側壁部3には、栽培兼包装容
器21の長手方向となる縦方向に、該側壁部3の壁面を
曲折することにより一体に成形されたリブ22が複数設
けられている。なお、このリブ22は、壁面を肉厚とす
ることにより一体に成形するようにしても良い。
【0063】このような第3の実施形態によれば、上述
の第1,第2の実施形態とほぼ同様の効果を奏すること
ができるとともに、栽培兼包装容器の長手方向となる縦
方向に複数のリブを設けたことで、該栽培兼包装容器の
強度を増して、栽培を行うときから消費者の手に至るま
での経路における破損に対する耐性を高めることができ
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明の栽培兼包装
容器によれば、底マット等の培地を不要とし、栽培容器
から包装容器への移し替え作業も不要として、芽物野菜
が傷みにくく、コストを低減することができる。
【0065】また、本発明の栽培兼包装容器を用いる栽
培方法によれば、栽培液が栽培兼包装容器に付着して白
く残るのを防止し、芽物野菜を上方へ円滑に成長させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の栽培兼包装容器を示
す(A)正面図,(B)右側面図,(C)平面図。
【図2】上記第1の実施形態の栽培兼包装容器を示す上
記図1のA−A断面図。
【図3】上記第1の実施形態の栽培兼包装容器を示す斜
視図。
【図4】上記第1の実施形態において、複数の遮光部が
一体に連結された栽培兼包装容器用遮光体を示す斜視
図。
【図5】上記第1の実施形態の栽培兼包装容器に栽培兼
包装容器用遮光体を挿入して栽培液を与えている状態を
示す断面図。
【図6】上記第1の実施形態の栽培兼包装容器の底面部
に溜まる栽培液を示す要部拡大断面図。
【図7】上記第1の実施形態において、芽物野菜が成長
した栽培兼包装容器に出荷するために蓋を取り付ける様
子を示す断面図。
【図8】本発明の第2の実施形態において、栽培兼包装
容器の凸部の他の例を示す拡大断面図。
【図9】本発明の第3の実施形態において、側面にリブ
を設けた栽培兼包装容器を示す斜視図。
【符号の説明】
1,21…栽培兼包装容器 2…底面部 3…側壁部 4…嵌合フランジ 5,15…凸部 6…通水孔 11…芽物野菜 11a…根 15a…凹部 22…リブ 31…栽培兼包装容器用遮光体 32…平面部 33…遮光部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面部から側壁部を立設してなり、所定
    水位の保水機能を有することにより芽物野菜を根絡みさ
    せて自立育成させる栽培容器であって、消費の一単位と
    しての包装容器を兼ねたことを特徴とする栽培兼包装容
    器。
  2. 【請求項2】 上記所定水位の保水機能は、上記底面部
    に設けた水位を規定するための所定高さの凸部と、この
    凸部により規定された水位を越える量の栽培液をオーバ
    ーフローさせるために該凸部に穿設された通水孔と、を
    具備してなることを特徴とする請求項1に記載の栽培兼
    包装容器。
  3. 【請求項3】 上記凸部は上記底面部に複数設けられて
    いて、これにより上記芽物野菜の種子の移動を防止する
    機能を備えることを特徴とする請求項2に記載の栽培兼
    包装容器。
  4. 【請求項4】 上記複数の凸部は、さらに芽物野菜の根
    絡みを促進する機能を備えることを特徴とする請求項3
    に記載の栽培兼包装容器。
  5. 【請求項5】 上記通水孔は、空気の流通を許容するこ
    とにより根ぐされを防止する機能を有することを特徴と
    する請求項2から請求項4の1項に記載の栽培兼包装容
    器。
  6. 【請求項6】 上記通水孔は、上記凸部の頂部に穿設さ
    れていることを特徴とする請求項2から請求項5の1項
    に記載の栽培兼包装容器。
  7. 【請求項7】 上記凸部には凹部が設けられていて、上
    記通水孔はこの凹部に穿設されていることを特徴とする
    請求項2から請求項5の1項に記載の栽培兼包装容器。
  8. 【請求項8】 上記栽培兼包装容器は、透明であること
    を特徴とする請求項1から請求項7の1項に記載の栽培
    兼包装容器。
  9. 【請求項9】 上記栽培兼包装容器は、上記底面部およ
    び上記側壁部の下部が内部が見えない色に着色されてい
    て、その他の部分が透明であることを特徴とする請求項
    1から請求項7の1項に記載の栽培兼包装容器。
  10. 【請求項10】 上記栽培兼包装容器は、上記側壁部の
    少なくとも一部および上記底面部に遮光性を備えさせ
    て、上記芽物野菜に側方から光が照射されるのを防止す
    ることを特徴とする請求項1から請求項7の1項に記載
    の栽培兼包装容器。
  11. 【請求項11】 上記側壁部には、長手方向に沿った補
    強のためのリブが設けられていることを特徴とする請求
    項1から請求項10の1項に記載の栽培兼包装容器。
  12. 【請求項12】 上記栽培兼包装容器は、合成樹脂によ
    り成型されていることを特徴とする請求項1から請求項
    11の1項に記載の栽培兼包装容器。
  13. 【請求項13】 底面部から側壁部を立設してなり、所
    定水位の保水機能を有する栽培容器であって、消費の一
    単位としての包装容器を兼ねた栽培兼包装容器に、栽培
    兼包装容器用遮光体を挿入し、 上記栽培兼包装容器の底面部に種子を蒔き、 上記栽培兼包装容器用遮光体により上記栽培兼包装容器
    の側壁部に栽培液が付着するのを防止しながら栽培液を
    供給し、 上記栽培兼包装容器用遮光体により側方からの光を遮断
    しながら光を照射して、 芽物野菜を根絡みさせて上方へ自立育成させることを特
    徴とする栽培兼包装容器を用いる栽培方法。
  14. 【請求項14】 底面部から側壁部を立設してなり、該
    底面部に設けた水位を規定するための所定高さの凸部
    と、この凸部により規定された水位を越える量の栽培液
    をオーバーフローさせるために該凸部に穿設された通水
    孔とを備えた栽培容器であって、消費の一単位としての
    包装容器を兼ねた栽培兼包装容器に、栽培兼包装容器用
    遮光体を挿入し、 上記栽培兼包装容器の底面部に種子を蒔き、 上記栽培兼包装容器用遮光体により上記栽培兼包装容器
    の側壁部に栽培液が付着するのを防止しつつ、上記凸部
    により規定された栽培液の量になるように上記通水孔が
    過剰となる栽培液をオーバーフローさせながら栽培液を
    供給し、 上記栽培兼包装容器用遮光体により側方からの光を遮断
    しながら光を照射して、 芽物野菜を根絡みさせて上方へ自立育成させることを特
    徴とする栽培兼包装容器を用いる栽培方法。
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JPH09163885A (ja) * 1995-12-14 1997-06-24 克巳 ▲高▼橋 栽培兼包装容器

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