JPH09118701A - ヘパリン誘導体 - Google Patents

ヘパリン誘導体

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JPH09118701A
JPH09118701A JP27885695A JP27885695A JPH09118701A JP H09118701 A JPH09118701 A JP H09118701A JP 27885695 A JP27885695 A JP 27885695A JP 27885695 A JP27885695 A JP 27885695A JP H09118701 A JPH09118701 A JP H09118701A
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heparin
low
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JP27885695A
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English (en)
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Akira Kasai
晃 笠井
Tadao Shoji
忠生 東海林
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】低分子ヘパリンの水酸基の一部に、二塩基
酸−モノ−(ジアシルグリセリン)エステルが結合した
ヘパリン誘導体。 【効果】抗凝血活性が低く投与後の活性経時変化の少な
い、あるいは経口吸収性があり、製造が比較的容易に行
える低分子化ヘパリン誘導体を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規ヘパリン誘導体
に関する。とりわけ抗凝血活性の低下した、あるいは経
口投与が可能な低分子ヘパリン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘパリンは外科手術や人工透析等の際に
血液凝固を阻止する目的に、また、血栓防止等の目的に
使用される化合物である。この反面、この抗凝血性は薬
剤としてのヘパリンを取扱いの難しい化合物としてい
る。この事に鑑み、ヘパリンを低分子化した低分子ヘパ
リンはヘパリンに比較し、抗凝血性が低下している事が
認められ、有用性の高い抗凝血薬として期待されている
(日薬理誌、98巻(1991)301−310参
照)。しかし、低分子ヘパリンであっても投与直後の抗
凝血活性が高いため、投与後の抗凝血性の経時変化が大
きいという欠点や、これらのヘパリン類は経口で吸収さ
れない欠陥があり、点滴静脈注射などの投与方法を用い
なければならない。
【0003】また、これまでに低分子ヘパリンの誘導体
として、米国特許5、011、919号公報にはヘパリ
ンのカルボキシル基のエステル化、水酸基のベンゾイル
化化合物の記載がある。また、アンゲバンテ・ヘミーイ
ンターナショナルエディション(Angew. Chem.Int. E
d.) Vol.32 (1993) 434-436 には低分子ヘパリンのカ
ルボキシル基がエステル化、水酸基がエーテル化された
化合物の記載が有る。しかし、これらの化合物は製造方
法において手数を要し、低分子ヘパリンに対する収率を
考慮すると、更に簡便な製造方法で有効効果を示す化合
物が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明が解決し
ようとする課題は、抗凝血活性が低くあるいは経口吸収
性があり、製造が比較的容易に行える低分子化ヘパリン
誘導体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、抗凝血活
性が低くあるいは経口吸収性があり、製造方法が比較的
容易な低分子ヘパリン誘導体を提供する目的で鋭意研究
を行った結果、低分子ヘパリンとジアシルグリセリンが
二塩基酸を介してエステル結合した化合物が優れている
ことを見いだした。即ち、本発明は、低分子ヘパリンの
糖水酸基の水素原子の一部が、下記一般式(1)または
(2)
【0006】
【化3】 (ただし、式(1)、(2)中、Rは炭素数1〜18の
アルキル基または環上に置換基があっても良いフェニル
基を表し、Aは下記一般式(3)または(4)を表
す。)
【0007】
【化4】 (ただし、式(3)中、nは1〜18の自然数を、mは
0または1を表す。)で示されるアシル基により置換さ
れている事を特徴とするヘパリン誘導体に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明化合物について更に詳
しく述べる。本発明でいう低分子ヘパリンとは、構成単
糖であるD−グルコサミンの4位と、D−グルクロン酸
またはL−イズロン酸の1位とがα結合した組み合わせ
の繰り返しからなる化合物である。ヘパリンの由来によ
っても異なるが、D−グルコサミンのアミノ基は硫酸化
されていても、アセチル化されていてもいずれでも良
い。そして、経口吸収を目的として本発明化合物を合成
する場合は、原料として、分子量的には3kD〜10k
D(10,000)の低分子ヘパリンが好ましい。10
kD以上でも無論経口吸収を目的としなければ本発明化
合物の原料として使用できる。また、3kD以下では本
来の抗凝血活性が発現しづらくなるが、本発明のアシル
基を導入する事は何等問題なくできる。
【0009】本発明化合物は、上記の低分子ヘパリンの
水酸基の水素原子の一部に、上述の一般式(1)または
(2)で示されるアシル基が置換している化合物であ
る。一般式(1)または(2)のRとしては、メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデ
シル、ヘキサデシル、オクタデシル等の炭素数1〜1
8、好ましくは6〜18のアルキル基又は、フェニル
基、あるいはp−メチルフェニル、p−エチルフェニ
ル、p−ブチルフェニル、p−オクチルフェニル、p−
フルオロフェニル、p−クロロフェニル等の環上に置換
基があってもよいフェニル基(例えばアルキルフェニル
基、ハロゲン置換フェニル基)等である。好ましくはフ
ェニル基が挙げられる。また一般式(1)、(2)のA
は、下記一般式(3)又は(4)を表す。
【0010】
【化5】 (ただし式(3)中、nは1〜18の自然数であり、m
は0又は1を表す。)
【0011】式(3)中のnは好ましくは1〜4であ
る。また式(4)は結合がo−、m−、p−位の何れで
あっても良い。本発明化合物の好ましい置換基であるア
シル基としては一般式(1)で示されるアシル基であ
り、そのうち、Aがn=2、m=0の一般式(3)で、
Rがフェニル基であるアシル基が好ましく挙げられる。
【0012】低分子ヘパリン1分子中のアシル化個数
(即ちアシル基の導入個数)は、低分子ヘパリンとアシ
ル基を反応させる際の、反応割合を調整することで、目
的に応じて容易に変化させる事ができる。例えば経口吸
収性を目的とする場合は、単糖単位で4糖分に1個以上
のアシル基を導入する事により、経口吸収性が発揮され
る。また、低分子ヘパリンを抗凝血薬として使用する場
合、一般には抗凝血性の指標である活性化部分トロンボ
プラスチン時間(APTT)が通常の2倍の延長までの
投与量が安全域とされており、そのためには抗凝血作用
の小さい低分子ヘパリン化合物が安全に使用できる有利
さを有している。従って低抗凝血性(投与後の経時変化
の少なさ)を目的とすれば、更に導入個数の少ない低分
子ヘパリン誘導体でも有効に使用できるものである。こ
のような化合物としては、ヘパリン1分子中に2個以上
のアシル基が置換した化合物が好ましく挙げられる。
【0013】次に、本発明の化合物の一般的な製造方法
について概略するが、この方法が唯一の合成方法ではな
い。しかし概略する方法の場合、以下の第一、第二工程
で得られるモノアシル−二塩基酸と第三工程の反応は完
全に独立しており、高価な原料である低分子ヘパリンを
使用する反応は一工程のみである事から、ヘパリンに対
する本発明化合物の収率が高く、極めて有利な方法であ
る。
【0014】化合物の製造方法の例ここではまず、一
般式(1)又は(2)で示される二塩基酸−モノ−(ジ
アシルグリセリン)エステル基の合成について説明す
る。以下、特に断りの無い限り、A及びRは一般式
(1)、(2)の記載と同様である。一般式(1)又は
(2)の元となるグリセリン誘導体は対応するカルボン
酸から得られるので、始めに下記一般式(5)又は
(6)で示されるカルボン酸の合成について説明する。
【0015】
【化6】
【0016】(第一工程)グリセリンをピリジンに溶解
させ、必要とするカルボン酸クロリド(RCOCl)を
グリセリンの2〜2.4倍モル使用し、塩化メチレン、
クロロホルムなどの溶媒に溶解させ、室温ないし氷冷下
にグリセリンピリジン溶液中に滴下し、その後室温で数
時間〜一晩反応させる。溶媒濃縮後塩化メチレンに溶解
させ通常の後処理を行い、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー法により精製し、1、3−ジアシルグリセリン
と1,2−ジアシルグリセリンを分離精製することによ
り概ね1,3−ジアシルグリセリンは40〜60%の収
率で、1,2−ジアシルグリセリンは10〜20%の収
率で得ることができる(反応式1)。
【0017】
【化7】 RCOCl + HOCH2CH(OH)CH2OH → RCOOCH2CH(OH)CH2OCOR+ RCOOCH2CH(OCOR)CH2OH (反応式1)
【0018】(第二工程)次に、第一工程で得られたジ
アシルグリセリンを、必要とする二塩基酸(一般式
(7))と反応させ、一般式(5)又は(6)の化合物
を合成する。
【0019】
【化8】HOOC−A−COOH (7)
【0020】具体的には、一般式(7)で示される二塩
基酸を、常法により塩化チオニル中で反応させ、酸クロ
ライドとし、塩化チオニルにより対応する酸クロリドと
し、この酸クロリドと、これと等モル量の第一工程で合
成したジアシルグリセリンとを、第一工程の合成方法と
同様に反応させる。即ち、塩化メチレンなどの溶媒に溶
解した二塩基酸酸塩化物を、ピリジンなどの溶媒に溶解
した二塩基酸酸塩化物と等モルのジアシルグリセリン中
に滴下、反応させる。第一工程と同様に反応、後処理
し、必要に応じカラムクロマトグラフィー法、再沈殿法
により精製を行い目的物、二塩基酸−モノ−ジアシルグ
リセリンエステルを50〜70%の収率で得ることがで
きる。
【0021】異なる製造方法としては二塩基酸として式
(7)の化合物に代え酸無水物を用いる事もできる。こ
の場合は反応式(1)で合成したジアシルグリセリンを
塩化メチレン、トルエン等の非プロトン系溶媒に溶解さ
せ、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の塩基存在下
二塩基酸無水物をジアシルグリセリンと等モル〜5倍モ
ル量加え、室温にて5〜24時間反応させる。反応後、
酢酸エチル、トルエン等の溶媒に反応液を溶解させ重曹
水で数回洗浄し未反応物を水層に移し除去する。有機層
は飽和食塩水で洗浄後溶媒留去し目的二塩基酸モノ−
(ジアシルグリセリン)エステルを得る。収率は概ね9
5%以上である。
【0022】(第三工程)次に低分子ヘパリンのアシル
化(低分子ヘパリンと第二工程で合成した二塩基酸−モ
ノ−(ジアシルグリセリン)エステルのエステル化)を
行う。低分子ヘパリンを水に溶解させ、ここに第二工程
で合成した二塩基酸−モノ−(ジアシルグリセリン)エ
ステルをピリジンに溶解させた溶液を加え室温にて攪拌
する。そこに、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)をピリジンに溶解した溶液を加え、10〜80℃、
好ましくは20〜50℃にて10〜200時間、好まし
くは20〜100時間攪拌を続ける。反応後、反応液に
水を加え更に0.5〜2時間攪拌した後、不溶物を濾別
し塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒に
て水溶液を繰り返し抽出する。抽出後の水層は必要に応
じ不溶物を濾別した後、一旦減圧下で濃縮する。ここに
水を加え溶解させ不溶物をろ過後凍結乾燥し目的物を得
る。この反応は縮合剤であるDCCを水中で用いるた
め、低分子ヘパリンに対するアシル基の導入量は仕込の
モル比で決まり、原料糖に対し4倍モルのアシル化剤の
使用で概ね単糖4個に1個の割合でアシル化される。
【0023】低分子ヘパリンアシル化物のアシル化度
の測定 第三工程で得られた化合物のアシル化度は、核磁気共鳴
スペクトルを測定することにより低分子ヘパリンのプロ
トンと二塩基酸モノ−(グリセリンジアシル)エステル
のプロトン比から計算できる。
【0024】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、もとより本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0025】(参考合成例1)ジベンゾイルグリセリン
の合成 グリセリン18.4gを乾燥ピリジン1000mlに溶
解し、氷冷下5℃に冷却した。ここにベンゾイルクロラ
イド51mlを乾燥塩化メチレン500mlに溶解した
ものを1時間で滴下した。0〜5℃で1時間攪拌した
後、さらに室温で15時間攪拌し反応させた。反応終了
後、溶媒を減圧下で濃縮し、酢酸エチル1000mlに
て希釈後、水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄の後、芒
硝にて乾燥した。溶媒を濃縮し残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4)により
精製し、1,3−ジベンゾイルグリセリン34.9g、
1,2−ジベンゾイルグリセリン8.4gを得た。1,
3−ジベンゾイルグリセリンのプロトン核磁気共鳴スペ
クトルのデータを参考に示した。 (CDCl3、TMS基準) 3.09 グリセリン水酸基 4.38 グリセリンメチン基 4.51 グリセリンメチレン基 7.4〜8.1 ベンゾイル基
【0026】(参考合成例2)4−[(1,3−ジベン
ゾイルオキシ)−2−プロピルオキシ]−4−オキソ酪
酸の合成 参考合成例1で合成した1,3−ジベンゾイルグリセリ
ン6.0gを乾燥塩化メチレン150mlに溶解し、そ
こへ無水コハク酸6.0gとジメチルアミノピリジン
2.7gを加え室温で20時間攪拌した。反応終了後、
溶媒を減圧下で濃縮し、酢酸エチル300mlで希釈
し、飽和重曹水、10%−クエン酸、飽和食塩水で洗浄
した後、芒硝にて乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣を酢酸
エチル/ヘキサンから再結晶を行ない、目的物6.9g
を得た。4−[(1,3−ジベンゾイルオキシ)−2−
プロピルオキシ]−4−オキソ酪酸のプロトン核磁気共
鳴スペクトルのデータを参考に示した。 (CDCl3、TMS基準) 2.66 コハク酸メチレン基 4.50〜4.65 グリセリンメチレン基 5.60 グリセリンメチン基 7.4〜8.0 ベンゾイル基 他の二塩基酸−モノ−(ジアシルグリセリン)エステル
も同様に合成された。
【0027】(実施例1)ヘパリンの4−[(1,3−
ジベンゾイルオキシ)−2−プロピルオキシ]−4−オ
キソ酪酸によるエステル化 低分子ヘパリン(SIGMA社製、低分子ヘパリンナト
リウム(H−2149)、平均分子量6000)343
mgを水4mlに溶解し、そこへ参考合成例2で合成さ
れた4−[(1,3−ジベンゾイルオキシ)−2−プロ
ピルオキシ]−4−オキソ酪酸401mgをピリジン4
mlに溶解したものを加えた。さらにジシクロヘキシル
カルボジイミド258mgをピリジン2mlに溶解した
ものを加え室温で20時間攪拌した。反応終了後、水1
00mlを加え、塩化メチレンで3回洗浄を行なった。
一旦、溶媒を減圧留去した後、残渣に水50mlを加え
溶解し、0.45μmのメンブランフィルタを通し、凍
結乾燥を行ない目的物272mgを得た。 比旋光度[α]D=+41.6°(c=0.564,
水) プロトン核磁気共鳴スペクトルデータ (重水、TMS基準) 1.99 ヘパリン、NAc基 2.6〜5.3 ヘパリン糖骨格及びグリセリン、コハク酸のプロトン 7.5〜8.0 ベンゾイル基 プロトン核磁気共鳴スペクトルの積分比からヘパリン1
分子中に2.5個の4−[(1,3−ジベンゾイルオキ
シ)−2−プロピルオキシ]−4−オキソ酪酸が導入さ
れていると同定された。
【0028】(実施例2)ヘパリンの4−[(1,3−
ジベンゾイルオキシ)−2−プロピルオキシ]−4−オ
キソ酪酸によるエステル化 実施例1と同様のヘパリン343mgを水4mlに溶解
し、そこへ参考合成例2で合成された4−[(1,3−
ジベンゾイルオキシ)−2−プロピルオキシ]−4−オ
キソ酪酸801mgをピリジン4mlに溶解したものを
加えた。さらにジシクロヘキシルカルボジイミド516
mgをピリジン2mlに溶解したものを加え室温で20
時間攪拌した。反応終了後、実施例1と同様の処理を行
ない目的物310mgを得た。 比旋光度[α]D=+37.0°(c=0.508,
水) プロトン核磁気共鳴スペクトルの積分比からヘパリン1
分子中に5個の4−[(1,3−ジベンゾイルオキシ)
−2−プロピルオキシ]−4−オキソ酪酸が導入されて
いると同定された。
【0029】(参考例1)実験動物としてラットを用
い、尾静脈から薬剤投与を行い、常法に従って薬剤投与
後の抗凝血活性の指標である活性化部分トロンボプラス
チン時間(APTT)を、投与から0.5時間、1時
間、2時間後に各々測定した。薬剤としては、実施例1
及び2の化合物、並びに各実施例の原料の低分子ヘパリ
ンを用いた。結果は表1の様になった。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1の化合物のように1分子中に2.
5個の本発明アシル基を導入した化合物、並びに実施例
2の1分子中に5個の本発明アシル基を導入した化合物
のいずれにおいても、原料低分子ヘパリンに比較して本
発明の化合物はAPTTの急激な低下を避ける事ができ
る。また、本願化合物は、投与直後のAPTTが本投与
量では通常の2倍の延長程度であり、安全に利用でき
る。
【0032】(参考例2)実験動物としてラットを用
い、5mg/kgの薬剤量を経口的に投与し、常法に従
って薬剤投与後の抗凝血活性の指標である活性化部分ト
ロンボプラスチン時間(APTT)を、投与から0.5
時間、1時間、2時間後に各々測定した。薬剤として
は、実施例2の化合物、並びに原料の低分子ヘパリンを
用いた。対照として、薬剤を全く投与しない場合のAT
PPについても測定した。結果は表2の様になった。
【0033】
【表2】
【0034】表2の結果、糖鎖1分子中に5個の本発明
アシル基を導入した実施例2の化合物が、経口投与の場
合でもAPTTの延長が認められ、且つその持続性を示
す事が判明した。
【0035】
【発明の効果】本発明により、抗凝血活性が低く投与後
の活性経時変化の少ない、あるいは経口吸収性があり、
製造が比較的容易に行える低分子化ヘパリン誘導体を提
供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低分子ヘパリンの糖水酸基の水素原子の
    一部が、下記一般式(1)または(2) 【化1】 (ただし、式(1)、(2)中、Rは炭素数1〜18の
    アルキル基または環上に置換基があっても良いフェニル
    基を表し、Aは下記一般式(3)または(4)を表
    す。) 【化2】 (ただし、式(3)中、nは1〜18の自然数を、mは
    0または1を表す。)で示されるアシル基により置換さ
    れている事を特徴とする、ヘパリン誘導体。
  2. 【請求項2】 低分子ヘパリンが分子量3〜10kDの
    ヘパリンであることを特徴とする請求項1記載のヘパリ
    ン誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式(1)または(2)で示されるア
    シル基が低分子ヘパリン1分子中に2個以上含有してい
    ることを特徴とする請求項2記載のヘパリン誘導体。
  4. 【請求項4】 アシル基が、一般式(1)であってか
    つ、式(1)中、Aがn=2、m=0の一般式(3)で
    あり、Rがフェニル基である請求項1〜3のいずれか1
    に記載のヘパリン誘導体。
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