JPH0911968A - チェーンステーの延長効果を選択的に適用するための自転車ホイールの走行経路及びそれを提供するための装置 - Google Patents

チェーンステーの延長効果を選択的に適用するための自転車ホイールの走行経路及びそれを提供するための装置

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JPH0911968A
JPH0911968A JP8043998A JP4399896A JPH0911968A JP H0911968 A JPH0911968 A JP H0911968A JP 8043998 A JP8043998 A JP 8043998A JP 4399896 A JP4399896 A JP 4399896A JP H0911968 A JPH0911968 A JP H0911968A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDECARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K25/00Axle suspensions
    • B62K25/04Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork
    • B62K25/28Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with pivoted chain-stay
    • B62K25/286Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with pivoted chain-stay the shock absorber being connected to the chain-stay via a linkage mechanism

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ペダル入力と伴って生じる不都合なサスペンシ
ョンの圧縮を防止する自転車用のリアサスペンションシ
ステムの提供。 【解決手段】サスペンションが圧縮されたときに、後輪
が所定のS字型の移動軌跡をたどる。移動軌跡は、乗り
手によるペダル入力に対抗するために必要となる箇所に
おいてのみ、チェーン張設距離伸張効果が得られるよう
に形成されている。車輪の移動軌跡のかかる箇所ではチ
ェーン張設距離伸張効果が発生し、ペダル入力に伴って
生じるチェーンの張力によって後輪が下向きに押し下げ
られ、サスペンションの不都合な圧縮を防止する。この
システムでは、ボトムブラケットシェルの付近に2つの
偏心クランク機構を配設して所望の制御特性を得てい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本願は、米国の一部継続出願、すなわち出
願日1995年1月25日、発明の名称「自転車のリア
・サスペンション・システム」、Serial No.0877,931に
対応するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は自転車に関し、より
詳細にはエネルギー伝達効率が優れており、しかも自転
車が荒路を走破する場合にも穏やかな挙動が得られるリ
ア・サスペンション・システムに関する。
【0003】
【発明の背景】自転車向けのショックアブソーバ機能を
備えたリア・サスペンションはすでに知られているが、
これらは完全に満足すべきものとなっているわけではな
い。多くのリア・サスペンションでは、凹凸を乗り越え
る際に衝撃力を受けると、後輪の車軸がある一点を中心
として旋回するようになっている。この設計では、リア
・サスペンションのバネ/ダンパは、乗り手からのペダ
ル踏力によって、圧縮されたり伸びたりすることにな
る。この点で、リア・サスペンションのバネ/ダンパが
ペダル踏力の作用を受けてしまうとともに、乗り手のエ
ネルギーがいくらか無駄に消費されることとなる。この
効果については、乗り手がペダルを漕いだとき、リア・
サスペンション・システムが浮き上がったりまたは沈み
込んだりする傾向が一般にみられることからも明らかで
ある。これらのシステムは、ほとんどが単一の旋回アー
ムを一点を中心として回動させるようになっており、チ
ェーンの張力が旋回アームに作用して突き上げや沈み込
みが起きている。仮に、回動中心がチェーンの直線に対
して上側にあったとすると、サスペンションは概して浮
き上がり傾向になり、突き上げ力がチェーンの張力を上
回ったときにのみ最適なコンプライアンスが得られるこ
とになる。逆に、サスペンション・システムの回動中心
がチェーンの直線の下側にあるときは、チェーンの張力
は、突き上げ力が働いたときの如くサスペンション・シ
ステムのバネ/ダンパを圧縮するように働くため、シス
テムは概して沈み込む傾向になる。 〔発明の概要〕本発明は、上述の問題点を解決したもの
で、動力伝達チェーンと圧縮式のリアサスペンションと
を備えた自転車用の車輪の制御された移動軌跡であっ
て、駆動スプロケット軸から後輪の車軸までの距離を変
数CSLで表し、車軸が所定の起点から移動軌跡に沿っ
て動いた距離を変数Dと表す。広くいえば、車輪の制御
された移動軌跡は、(a) 車輪の移動軌跡上における点D
p に、最適ペダリングポジションが設定され、(b) 点D
p の下方に位置する下側曲線区間においては、サスペン
ション・システムが圧縮されるにつれてチェーン張設距
離伸張の割合が増加する、すなわち、一階微分 d[C
SL]/d(D)が、概略正の傾きの曲線となってお
り、換言すれば、二階微分d2[CSL]/d(D)
2が、概略正となっており、(c) 点Dp の上方に位置す
る上側曲線区間においては、サスペンション・システム
が圧縮されるにつれてチェーン張設距離伸張の割合が減
少する、すなわち、一階微分d[CSL]/d(D)
が、概略負の傾きの曲線となっており、換言すれば、二
階微分d2[CSL]/d(D)2 が、概略負となって
いる。
【0004】より好ましくは、車輪の制御された移動軌
跡の下側曲線区間には、凹部を前方に向けた円弧であっ
て、その平均半径が駆動スプロケット軸から後輪の車軸
までの一定の半径の円弧に比べて大きくなっている第1
の下側円弧区間が含まれている。そして、上側の曲線区
間は、好ましくは、凹部を前方に向けた円弧であって、
その平均半径が第1の下側円弧区間の半径よりも小さい
上側円弧区間を含むとともに、上側円弧区間と下側円弧
区間との結合点は、点Dp の近傍における変曲点となっ
ており、Dが点Dp の前後にあるときにチェーン張設距
離伸張の割合がピークに達するようになっている。第1
の下側円弧区間は、凹部を前方に向けた円弧であって、
その平均半径が無限大に近づく円弧区間を含んでおり、
下側曲線区間は前方に傾いた直線軌跡に近づいていくよ
うにしてもよく。また、下側曲線区間には、さらに、第
1の円弧区間の下方に第2の円弧区間が設けられ、この
第2の円弧区間は後方に配置した平均半径を有し、第2
の円弧区間が第1の曲線区間に対して逆向きにまがって
おり、下側曲線区間の下端に向かってDが移動したとき
に、チェーン張設距離伸張の割合が比較的急激に増加す
るようにしてもよい。
【0005】本発明は、さらに自転車を提供するもので
あって、この自転車は、駆動チェーンにおける駆動スプ
ロケット軸から後輪の車軸までの距離を変数CLSで表
し、圧縮式のリアサスペンションと、このサスペンショ
ンが圧縮されたときに車軸を車輪の制御された移動軌跡
に沿って移動させる手段とを有し、車輪の制御された移
動軌跡には、(a) 車輪の制御された移動軌跡上の点Dp
に定められた最適ペダリングポジションと、(b) 点Dp
の下方に配置され、サスペンションシステムが圧縮され
るにつれてチェーン張設距離伸張の割合が増加する、下
側曲線区間であって、一階微分d〔CSL〕/d(D)
が概略正の傾きの曲線となっており、換言すれば、2
階微分d2〔CSL〕/(d(D))2が概略正である区
間と、(c) 点Dpの上方に配置され、サスペンションシ
ステムが圧縮されるにつれてチェーン張設距離伸張の割
合が減少する、上側曲線区間であって、一階微分d〔C
SL〕/d(D) が概略負の傾きの曲線となってお
り、換言すれば、2階微分d2〔CSL〕/(d
(D))2が概略負である区間とを備えている。ここ
で、車輪の制御された移動軌跡に沿って車軸を移動させ
る手段は、(a) 車輪が取り付けられる後端部と前端部と
を有するコントロールアームと、(b) コントロールアー
ムの前端部に取り付けられるピボットアセンブリとを備
え、ピボットアセンブリは、ピボットアセンブリと自転
車の前部フレームとを結合させるとともに、サスペンシ
ョンが圧縮されるのに応じて後輪を移動軌跡に沿わせる
ための、カム手段を備えている。ここで、カム手段は、
前部フレームにおける駆動スプロケットより前方に回転
自在に取り付けられた前側の偏心カム部材と、前部フレ
ームにおける駆動スプロケット付近の後方に回転自在に
取り付けられた後ろ側の偏心カム部材と、コントロール
アームの前端部に取り付けられ、前側フレーム部に偏心
カム部材を介して結合された、フレームとから構成する
とよい。
【0006】それぞれの偏心カム部材には、前部フレー
ムに取付けられ、第1の回転軸となる主軸部分と、主軸
部分に延設され、第1の回転軸と平行で偏心した第2の
回転軸となるクランク部分とを備えるとよい。偏心カム
部材のクランク部分は、ピボットアセンブリのフレーム
に回転自在に取付けるのが好ましい。さらに、カム手段
には、偏心カム部材と摩擦する摩擦手段を備えてもよ
く、これにより、所定の最小値よりも小さな外部からの
突き上げ力を受けたときに圧縮式サスペンションのコン
プライアンスを抑制できる。そして、摩擦手段としては
偏心クランク部材を前部フレームに対して回転自在に支
持する摩擦ブッシュを用いることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
a.概要 本発明が提供するリア・サスペンション・システムは、
不規則な凹凸路から受ける衝撃力を効果的に吸収するこ
とができるとともに、乗り手が快活ないし乱暴にペダリ
ングしても、その作用によるサスペンションの圧縮・伸
長を最小限に抑えることができるものである。このこと
を達成するために2つの偏心クランク機構を用い、サス
ペンションが圧縮されるにつれて後輪があらかじめ設定
された軌跡上を移動するように構成し、これにより、圧
縮過程のある段階においてフレームに働く下向きの力を
チェーンの張力で打ち消すこととした。図1は自転車の
斜視図であって、自転車01のフレーム10には、本発
明のリア・サスペンション・システム12が備えられて
いる。フレームとサスペンション・システムには、従来
から公知の構成部品であってそれ自体が本願発明を構成
するわけではないが、前輪02,後輪03,ハンドル0
4,サドル05,クランク06,駆動チェーン08が備
えられている。図2は、自転車のフレーム10とリア・
サスペンション・システム12を示す拡大図である。図
2に示す実施形態のフレームは、古典的な「ダイヤモン
ド型」のものと似た全体形状をとっている。フレーム前
方部13には、乗り手の体重を支持すべく略垂直に設け
られたサドルチユーブ14と、これとほぼ平行にやや短
めに設けられた、フロントフオーク18及びハンドルを
支持するためのヘッドチユーブ16が備えられている。
サドルチューブとヘッドチューブを結合しているのは略
水平に配設されたトップチューブ20と斜めに配設され
たダウンチユーブ22で、これらダウンチユーブ22と
サドルチユーブ14の下端部分は、円筒状のボトムブラ
ケットシェル23に結合されている。ボトムブラケット
シェルは水平向きに配設され、チェーンに駆動張力を与
えるための公知のクランクセット(すなわち、ペダル,
クランクアーム,クランクシャフト,チェーン,及び付
属部品)を装着する。なお、本明細書および特許請求の
範囲において、「チェーン」なる語は、通常の自転車チ
ェーンに限られず、ドライブベルトや歯付ベルト等の類
似の動力伝達要素をも含むものとする。
【0008】先にも述べたが、上述したフレームの部分
は伝統的な形態のものであり、このことは多かれ少なか
れ、サドルやハンドル軸などの部品について、標準化さ
れたものを使用できる点で有利となる。しかし、本発明
のサスペンション・システムは、ここで述べたような従
来から一般的な形態のものとは異なった形態の自転車用
フレームに対しても適用することができるものである。
本発明のリア・サスペンション・システム12は3つの
サブアセンブリを互いに連結して構成される。すなわ
ち、(1) 下部ピボットアセンブリ30,(2) 上部ピボッ
トアセンブリ32,及び(3) リアスイングアームアセン
ブリ34であり、後者(3) の尖端部分に形成された切欠
35a,35bに後輪が取り付けられることになる。詳
しくは後述するが、下部ピボットアセンブリ30には、
フレームワーク36が備えられ、前後2つの偏心クラン
ク部材38a,38bによってフレーム前方部に対して
移動自在に結合されている。一方、上部ピボットアセン
ブリ32には、ロッカーフレーム40が備えられ、フレ
ームのサドルチューブに軸42を介して回動自在に取付
けられている。ロッカーフレーム40は、サドルチュー
ブ14の前後にわたるように配設されており、その前端
部はバネ/ショックアブソーバ44の上端部に軸支され
るとともに、ショックアブソーバの下端部はサドルチュ
ーブのブラケット46に軸支されている。ロッカーフレ
ームの後端部は、スイングアームアセンブリの上部コン
トロールアーム50の上端部に、軸48a,48bを介
して連結されている。このコントロールアームは二股に
分かれ、第1の脚52a及び第2の脚52bとなってお
り、これらは通常のサドル位置が得られるよう、後ろ向
きに延びている。そしてこれらの後端部は、軸54a,
54bによって下部アーム58の2本の脚56a,56
bの後端部に連結されている。脚56a,56bの前端
部は下部ピボットアセンブリ30のフレームワークに固
着されている。
【0009】本発明のシステムにより提供される車輪の
移動軌跡は、実際にはかなり複雑であり、詳しくは後述
するが、ここでは概要として、サスペンションの動きを
要約しておくことにする。自転車が荒路を走行すると、
後輪には衝撃力が加わって、スイングアームアセンブリ
34の後端部は、矢印60で示す如く、曲線軌跡に沿っ
て上下に動く。これと同時に、上部ピボットアセンブリ
32の後端部とアーム50の連結点が、矢印62で示す
如く、円弧を描くように上下して、上部ピボットアセン
ブリのロッカーフレームは、軸42を中心に傾動する。
これにより、上部ピボットアセンブリの端部とフレーム
ブラケット46との間に取付けられたショックアブソー
バ44は圧縮されたり伸びたりする。さらにこの動きと
同時に、偏心クランク部材38a,38bに支持された
下部ピボットアセンブリ30のフレームワークは、ボト
ムブラケットシェルの周りを矢印66,68で示す如く
揺動する。詳しくは後述するように、この動きによっ
て、サスペンションが圧縮されたときに後輪の車軸が沿
って動くカーブが描かれることになる。この動きは3つ
の区間に区分することができる。すなわち、第1の区間
においては、2つの偏心部材の動きを合成すると、アセ
ンブリの実質的な回転中心は後ろ側の偏心部材の付近に
存することになる。第2の区間では、偏心部材は共に動
くようになり、アセンブリの動きには後方への動きが加
え合わされるようになって、回転中心はボトムブラケッ
トに重なる位置に移動する。第3の区間では、回転中心
は前側の偏心部材に向けて移動する。
【0010】以上のような複合された動きから「仮想回
動中心」が得られ、これが移動することにより、サスペ
ンションが圧縮されたときに後輪が沿って動くべき複雑
なカーブが規定されることになる。詳しくは後述する
が、このことにより「チェーン張設距離伸張効果("chai
nstay lengthening effect")」(すなわち、ボトムブラ
ケットシェル23と後輪の車軸の位置35との距離が実
質的に長くなる効果)として知られる作用が、サスペン
ションが圧縮される過程での特定の点において、システ
ムに備えられることになる。チェーン張設距離伸張効果
が増加するフェーズにおいては、ペダルに加えられる下
向きの力に呼応して、サスペンションはチェーンの張力
に基づいてフレームに上向きの力を作用させる。乗り手
が腰掛けてサドルチューブに体重を加えたとき等に、こ
のポジション(「最適ペダリングポジション」と称す
る)よりも下方にまでサスペンションが圧縮されたとき
には、チェーン張設距離伸張効果は小さくなり、その結
果、最適ペダリングポジションより下側では、サスペン
ションに対するチェーンの張力の影響が小さくなり、サ
スペンションは乗り手からの動力以外の垂直入力(即
ち、乗り手の体重)及び凸凹路からの衝撃力に対してコ
ンプライアントであり続けることになる。これによる効
果とは、つまり、システムへのペダルからの入力と凸凹
路からの入力とを「分離」することができることであ
る。すなわち、乗り手がペダルを漕いでも、サスペンシ
ョンが圧縮されたり伸びたりすることはなく、荒路の凸
凹に対してコンプライアントでいることができる。
【0011】以上、本発明のシステムの概要を説明した
が、以下では各構成部分(サブアセンブリ)について詳
しく説明し、それに続いて、これら各構成部分が連携し
て得られる動作について説明する。 b.サブアセンブリ i. 下部ピボットアセンブリ 図3は下部ピボットアセンブリを示す拡大図である。図
示の通り、下部ピボットアセンブリ30には、重要かつ
特徴的な部材である2枚の平坦なサイドプレート70
a,70bが備えられており、機械加工,鋳造,鍛造な
どによって製作されている。各プレートの略中央部に
は、ポトムブラケットシェル23を受け入れるべく、こ
れに相対すように開口部72が形成され、2つの偏心機
構によってフレームに対して動き得る範囲をカバーして
いる。プレートには、他にもいくつか開口部74a−7
4dを形成しておくことが好ましいが、これらは軽量化
のためである。これらの開口部の数や形状は任意である
が、図3においては、すぐれた強度が得られるように、
また独特な審美感のある外観が得られるように、略三角
形の開口部の内周にウェブを突設している。
【0012】サイドプレート70a,70bの後端部に
は、サイドプレートの間隔に合致するように設けられた
ブロック76とともに、下部コントロールアームの前端
部が固定されている。下部アームには、ここから後方に
2本の脚部56a,56bがほぼ平行に伸びており、後
輪を収容するための空間78が設けられる。サイドプレ
ート70の前端部及び後端部付近には、丸孔80a,8
0bが設けられ、偏心クランク部材の端部38a,38
b及びそのための軸受82a,82bを受け入れるよう
になっており、図示の実施形態では、偏心クランク部材
の端部と軸受は、締付ボルト84a,84bによって、
フレームワークに保持されるようになっている。偏心ク
ランク部材のそれぞれの主軸は、ダウンチューブ22と
サドルチューブ14にそれぞれ固定された前後2つの突
設部86,88(図8をも参照のこと)に、軸受89
a,89bを介して回動自在に支持されている。偏心ク
ランク部材の具体的な位置関係と方向については後で詳
しく説明するが、図3だけを見ても、前側のクランク部
材38aはボトムブラケットシェル23の中心軸に対し
て前方やや上方に位置しており、一方、後ろ側のクラン
ク部材は後方やや下方に位置していることがわかるだろ
う。これら3つの軸(すなわち、ボトムブラケットシェ
ルと2つの偏心クランク部材の軸)は、間隔をあけて、
いずれも互いに平行に配設されている。
【0013】ii. 上部ピボットアセンブリ 図4は上部ピボットアセンブリ32を示す拡大図であ
る。図示の通り、前記下部ピボットアセンブリと類似し
て、自転車の長手方向に向けて互いに平行に配置された
第1及び第2のサイドプレート90a,90bによっ
て、フレームワーク32が構成されている。またボトム
ブラケットアセンブリと同様、軽量化のために、プレー
ト90a,90bには開口部92が列設されている。フ
レームワークの中央部分において、サイドプレートには
孔94が穿設され、締付ボルト98によって軸42及び
その軸受96をプレートに締付保持するようになってい
る。軸42はサドルチューブに設けられた突設部100
の孔に挿着される。この点では偏心軸を用いた下部ピボ
ットアセンブリと異なり、軸42は単一の回転軸を提供
するための真っ直ぐな軸棒である。フレームワーク40
の後端部は、上部コントロールアーム50の上端部に軸
着されている。図示の実施形態では、2本の脚部52
a,52bの上端部をクロスバー102で連結し、ここ
から2枚のサイドプレート90a,90bの間に第1及
び第2のプレート104を延設している。プレート10
4には2本のピン48a,48bと係合すべく孔(図示
せず)が設けられ、各ピンの外向きの端部は、軸受10
6を介して孔108に、締付ボルト110で締付保持さ
れる。
【0014】フレームワークの前端部をみると、2枚の
サイドプレート90a,90bには孔112が形成さ
れ、ショックアブソーバの上端部116の孔(図示せ
ず)に挿通されたピン114を受け入れるようになって
いる。ショックアブソーバの下端部118は、フレーム
ブラケットの突端の孔122に挿通された第2のピン1
20を介してフレームに取付けられる。軸42とピン4
8,114,120は、それらすべての中心軸が互いに
平行になるよう配置されている。ショックアブソーバ4
4は、スプリングとダンパーからなる自転車後輪用のユ
ニットで、例えばFox(登録商標)やRisse(登
録商標)など、一般的なタイプのものでよい。また上述
したような形式のものと違った、他の形式のショックア
ブソーブ機構で、それに応じたバネとダンパを備えたも
のを採用するようにしてもよい。 iii.スイングアームアセンブリ 図5はスイングアームアセンブリ34の後端部を示す拡
大図である。スイングアームアセンブリの尖端部には、
左右に車軸アクセルブラケット130a,130bが設
けられ、この全体的な形状は従来の伝統的な自転車の車
軸保持部分に似て、車軸を受け入れるための切欠部35
a,35bが設けられている。右側のアクセルブラケッ
ト130bにはチェーン張り器を取付けるための脚部1
32が備えられている。
【0015】アクセルブラケットの前方に延設された首
部134a,134bは、下部アーム58の脚部56
a,56bに固着される。一方、上端の角部136a,
136bは、上部アーム50の脚部52a,52bの下
端に形成された二股部に受け入れられ、ピン140a
(図示せず),140bで軸着される。ピン140a,
140bの中心軸はシステムの他の回動軸と平行になる
ように配置されている。 c.オペレーション i.チェーン張設距離伸張効果 車輪が垂直方向に動いたときに、これに応じてチェーン
張設距離の長さが伸びるように構成したサスペンション
システムでは、チェーンが張られたとき、即ちペダルを
漕いだときに、車輪に下向きの力が発生する。これを
「チェーン張設距離伸張効果」と呼ぶ。車輪の単位垂直
変位に対するチェーン張設距離の伸びが大きくなるほ
ど、つまり、チェーン張設距離伸張の割合が大きくなる
ほど、チェーンが張られたときに車輪に働く下向きの力
も大きくなる。チェーン張設距離伸張が、(従来の多く
のサスペンションシステムがそうであったように)、サ
スペンションの伸縮のすべての領域で見境なく生じたと
すると、凹凸路で車輪が動いたときに自転車に「逆ペダ
ル力」が生じることになったり、張設距離の距離の変化
に対応できる充分な弛みを確保するために、とても長い
チェーンとチェーン張り器が必要になるなどの不都合が
ある。一方で、チェーンの伸張がまったくないと、乗り
手がペダルを下向きに踏みつけたときに、これに対抗す
る上向きの力をフレームに作用させることはできなくな
る。これに対して本発明では、以下のように後輪の移動
軌跡を制御することで、「チェーン張設距離伸張効果」
の割合を変化させることができ、乗り手の漕ぐ力とバラ
ンスをとる必要がある場合にのみ、かかる効果を発生さ
せる。
【0016】サスペンションに作用する基本的な力は以
下の通りである。(1) 乗り手の体重、即ち「駆動でな
い」入力(サドル及び/又はボトムブラケットの中心軸
に働く垂直下向きの力)、(2) 乗り手がペダルを漕ぐ
力、即ち「駆動入力」(垂直下向きの力及び/又はボト
ムブラケットの回転軸まわりの回転モーメントでチェー
ンの張力となって後輪を前方へ進めようとする力)、
(3) バネとダンパの複合力(フレームに対する上向きの
力と、後輪の中心軸に対する下向きの力)、および(4)
凹凸路からの垂直な入力(若干の後ろ向きの力及び/又
は後輪の中心軸に対する上向きの力)。本発明では、チ
ェーン張設距離伸張効果を選択的に作用させて最初の3
つの力をバランスさせ、これらと4番目の力との関係を
断ち切る。このことを達成するため、車輪の移動軌跡の
どの区間においてベダルからの入力によるサスペンショ
ンの圧縮力が最大になるのかを決定し、その部分だけで
チェーン張設距離伸張効果が発生するように移動軌跡を
設定する。移動軌跡の最初の区間は、最適ペダリングポ
ジションを含む区間である。乗り手の体重でサスペンシ
ョンが撓み、車輪がペダリングに最適な位置に移動した
とき、これを「最適ペダリングポジション」という。本
発明における車輪の移動軌跡は、このポイント(即ち最
適ペダリングポジションの付近)でチェーン張設距離伸
張効果が増加するように設定されており、これにより、
フレームに働く下向きの力は、チェーンの張力の結果で
ある車輪を押し下げようとする力によって打ち消され
る。最適ペダリングポジションのすぐ上では、最も大き
なチェーン張設距離の伸張が得られるようになってお
り、快活にペダルを漕いだときにサスペンションが圧縮
されないようにしている。
【0017】次に、車輪が最適ペダリングポジションの
上側の次の区間に移動したときには、サスペンションの
バネユニット(例えばショックアブソーバ)の反発力が
増加して、チェーン張設距離伸張効果が乗り手のペダル
入力を打ち消すのを補助するようになる。このことか
ら、車輪が上方に向けて移動するにつれ必要とされるチ
ェーン伸張は段々少なくなり、移動軌跡の最後の区間で
は、バネの反発力が最大になりチェーン張設距離伸張効
果が最小になるように設計されている。本発明の移動軌
跡を従来技術のものと対比するとこうである。例えば、
ローピボット型のサスペンションシステムでは、ピボッ
ト点はボトムブラケットの付近にあり、チェーン張設距
離の伸張はきわめて僅かしかなく、このため、最適ペダ
リングポジションの付近に車輪があるときにサスペンシ
ョンに不都合な動きが生じてペダリングの効率が低下す
る。一方、ハイピボット型では、チェーン張設距離の伸
張を生じて、乗り手の垂直方向の入力を打ち消すことが
できるが、伸張量が、特にロングストローク型(例えば
3インチ以上)のサスペンションを採用したときに過剰
になる不都合がある。さらにハイピボット型では、ハー
ドなペダリングに対して後輪がオーバーコントロールに
なりがちな傾向があって、車輪が最適ペダリングポジシ
ョンよりも下にあるとき、後輪がサスペンションストロ
ークの最下点に押し付けられてしまう。このようにみて
いくと、ピボット点をハイとローとの中央に設定すれば
最適な特性が得られると思われるかも知れない。しかし
ながら、これは実際にはうまくいかない。ライディング
ポジションやペダリングテクニックには、(例えば、座
ったり立ったり、又はぐるぐる漕いだりドスンドスンと
漕いだり等)、様々なバリエーションがあるからであ
る。本発明はより包括的な解決を図ろうとするもので、
ピボットの中心点を「移動させる」ことにより、車輪が
移動軌跡の上端又は下端にあるときにはローピボット型
に似せた挙動を得る一方、車輪が最適ペダリングポジシ
ョンの付近に位置して大きなチェーン張設距離伸張効果
が必要とされるときにはハイピボット型に似た特性を示
すようにしたのである。
【0018】ii. デュアル偏心リンク デュアル偏心リンクは、本発明による車輪の移動軌跡を
定義するもので、ボトムピボットアセンブリ30の一部
をなしている。図6は、このアセンブリと前後の偏心部
材38a,38bの概略配置を示す図であり、図7及び
図8はアセンブリをクランク部分を露出させて示す図で
ある。符号150で示す拡大図のとおり(なおアセンブ
リの右側面図は本図と鏡像関係にあらわされる。)、偏
心部材38a,38bは、フレームブラケット86,8
8と軸受89a,89bの中で回転自在に支持された主
軸部分152a,152bと、フレームワークの孔80
a,80bに挿入するための偏心したクランク部分15
4a,154bと(図6参照)、から構成されている。
従って、サスペンションが圧縮されると主軸部分がフレ
ーム内で回動し、クランク部分154は、矢印156
a,156bに示す如く、円弧を描いて旋回する。な
お、図示の実施形態では、2つの軸の間隔は約7インチ
にしているが、この間隔は1インチ以下から23インチ
まで可能である。図8では、サスペンションが初期の、
圧縮されない状態における各クランク部材の方向関係を
も示している。具体的には、この状態では、前側の偏心
クランク部材38aは前方上向きを向いており、クラン
クが上死点から約90°の位置になる。一方、後ろ側の
偏心クランク部材38bはクランクが上死点から165
°の位置になっている。
【0019】iii.車輪が移動したときの偏心クランク間
の相互関係 図9乃至11は、前側の偏心クランクを前側のリンク1
60aによって、後ろ側の偏心部材を後ろのリンク16
0bによって、それぞれ示す簡略図である。図中の矢印
は圧縮工程の各フェーズにおける各リンクの回転範囲を
示している。図9は、車輪の移動軌跡を3分した最初の
(もっとも下の)部分における動きを示す図である。こ
の無負荷の状態のとき、2つの偏心部材の角度配置の間
には約90°の差があるため、車輪がこの3分の1の軌
跡を動いたときには、前側のリンク160aの動き(矢
印164にて示す)の方が、後ろ側のリンク160bの
動き(矢印166)よりも大きくなる。よって、車輪の
移動軌跡のこの区間においては、中心点は後ろ側のリン
ク160の近くに来ることになる(以下中心点Aと称す
る)。そして後ろ側のリンクはボトムブラケットの近く
に設けられているから、結果的にチェーン張設距離の伸
張はとても小さくなる。この区間はサスペンションが乗
り手の体重で最適ペダリングポジションまで単に撓んで
ゆく過程なので、チェーン張設距離の伸張は必要ないの
である。図10は移動軌跡を3分した中央の区間におけ
るリンクの動きを示している。この区間は最適ペダリン
グポジションの付近から開始するもので、サスペンショ
ンには駆動入力の圧縮力に対抗すべく最も大きな反発力
が必要とされる区間である。図10に示すように、この
区間の始まりにおいては、2つのリンクの相互の角度は
もはや直角ではなく、平行に近い配置に変化している。
このため、矢印168,170に示すように、2つのリ
ンクの回転量はこの区間では同じくらいになっており、
両者の動きを合成すると、後輪の支持部材は略後方へ動
くことになる。この結果、「仮想回転中心」は、ボトム
ブラケットのはるか上方に移動して(中心点B)、チェ
ーン張設距離伸張効果が増強されることになり、ペダル
入力でチェーンに発生する張力によって車輪を下向きに
押し下げる力が生み出され、これがフレームに作用する
ボトムブラケットからの力とバランスするようになる。
実際、この配置はきわめて有効で、乗り手が非常に不規
則なペダル入力を行ったり、あるいはジャンプするよう
にペダルを漕いだとしても、サスペンションが最適ペダ
リングポジションから下に著しく圧縮されるようなこと
はない。
【0020】図11は、移動軌跡の最後の区間を示す図
である。この区間ではサスペンションは完全な圧縮状態
に向かう。この区間の始まりは車輪が最適ペダリングポ
ジションよりかなり上に移動したところにあり、リンク
160a,160bの相互の角度は概略直角(90°)
に戻っている。この結果、矢印174,172に示すよ
うに、後ろ側のリンクの動きが前側のリンクの動きより
も大きくなる。これにより、車輪の動きの中心点は前側
のリンク160aの近くに移動して(中心点C)チェー
ン張設距離伸張効果は抑制される。この区間においては
チェーンの張力による車輪の押し下げ力は徐々に小さく
なるが、これと同時的にバネの反発力が大きくなって乗
り手の駆動入力を打ち消すようになる。図12乃至11
は、上述のリンクが車輪の移動軌跡を制御・定義するよ
うすを更に詳しく示した図である。具体的には、図12
は圧縮過程の最初と最後における偏心クランク部材の相
互関係を示している。リンク160a,160bは簡略
に図式化して円180a,180bとして示してあり、
第1の軸(即ち、偏心部材の主軸部分の中心軸)は円の
中心点に対応し、第2の軸(即ち、偏心部材のクランク
部分の中心軸)は円周上の点としてあらわされる。円1
82はボトムブラケットシェル23に対応し、ボトムブ
ラケットアセンブリの中心軸は円の中心になる。以上よ
り、2つの偏心部材のクランク部の相互の距離は一定長
の第1の線分184であらわされ、また、後ろ側のクラ
ンクから後輪の車軸までの距離は第2の線分186で示
されることになる。
【0021】図12から更にわかるのは、サスペンショ
ンが圧縮されるにつれて矢印188のように前後のリン
クが回転し、この結果、後輪の車軸が矢印189のよう
に後方かつ上方に変位することである。このようにして
後輪の車軸(186−186’の後端に位置する)は前
述した軌跡をたどる。図13は前記図12と似ている
が、2本の線分を圧縮過程の全域にわたって連続的に
(約10°おきに)示した点が異なっている。図14は
一定長の線分186−186’の後端にある車軸がたど
っていく軌跡190を示している。矢印194は車軸の
動きが概略上方に向かっていくことを示している。 d.車輪の移動軌跡の説明 i.基礎的な外形 図15は合成された曲線190の一例を示す拡大図であ
り、サスペンションの圧縮過程における上記3つの異な
る区間で、3つの中心点ABCの相対位置が変化するの
を示している。車輪の移動軌跡の最下位の部分20の中
心点Aは、合成軌跡190の前側(即ち、チェーンが張
られている側)に位置する。次に、移動軌跡の略中央に
位置する部分202では、合成曲線190の中心点B
は、チェーンの張られている側から、車輪の移動軌跡の
後ろ側へと移動する。最後に、車輪の移動軌跡の最上部
204では、中心点Cは前方に移動して、再びチェーン
が張られている側に位置する。前述したように、この合
成曲線は乗り手のペダル入力にバランスするようなチェ
ーン張設距離伸張効果の変化を生み出す。移動軌跡の各
曲線部分は単純な円弧にはなっていないが、それぞれは
平均半径を有していると考えることができる。半径が小
さければ曲線は急にまがり、半径が大きければ緩やかに
まがる。すると、移動軌跡の中央部分(中心点B)はよ
り小さな平均半径を有しており、これは他の2つの部分
(中心点AとC)と同等又はより小さな平均半径となっ
ている。これにより、最適ペダリングポジションのすぐ
上において、相当に急激なチェーン張設距離伸張の変化
が引き起こされる。そして、この場所こそ、厳密な意味
で、ペダル入力に対する反力がもっとも必要とされる場
所なのである。
【0022】ここで留意すべきは、サスペンションにと
って一番大切な特性とは、最適ペダリングポジションに
おけるチェーン張設距離伸張効果(中心点B)であり、
また、この上側に続く区間においてチェーン張設距離伸
張効果が漸次減少することであるということである。従
って、車輪の移動軌跡の3区分の最下位の部分(中心点
A)は、いわばオプション的なものということができる
(これがため、実施形態によっては省略することが可能
である。)。この区間によって生み出される効果は、他
の2つの区間と比較すれば、付随的なものにすぎない。
そして、S字型の移動軌跡の下の部分の半径は無限大に
してもよく、この場合、かかる部分の軌跡は直線にな
る。最適ペダリングポジションの位置は、好ましくは
(つまり、全ての実施形態に対して必須というわけでは
ないが)、上側の2つの区間の間の変曲点の近傍又はそ
のわずか下方に配置するのがよい。こうすれば、車軸が
最適ペダリングポジションから上方に動いたときに、チ
ェーン張設距離伸張効果を増強する(即ち、チェーン張
設距離伸張の割合を大きくする)ことができ、他方、車
軸が曲線の上側の区間に動いたときには、チェーン張設
距離伸張効果を減少させる(即ち、チェーン張設距離伸
張の割合を小さくする)ことができる。簡単にいえは、
最適ペダリングポジション別言すれば「撓み位置」(図
示の実施形態では、車輪の移動軌跡の約1インチ目の部
分)のすぐ上では、チェーン張設距離伸長が著しく増加
する。そして後輪が当該自転車によって定められた適当
な長さ(例えば1〜2インチ)だけ移動すると、チェー
ン張設距離伸長の割合は減少し、又は伸びが鈍る。
【0023】チェーン張設距離伸長が伸び鈍り、又は減
少することは、とくにストロークの長いサスペンション
にとって重要である。上記したように、この理由は、車
輪が移動軌跡の上端に向かって動くとき、バネの生み出
す反発力が増加するので、この区間においてチェーン張
設距離伸長の割合が過剰であると、ペダルに不都合なフ
ィードバックが生じたり、駆動部分に引張力が生じるこ
とにある。後輪の移動ストロークが適度な値(例えば3
インチ以下)をもった自転車においては、移動軌跡の上
端部分でチェーン張設距離伸長効果をとりたてて減じる
必要はないかも知れない。サスペンションのストローク
が限られていれば、比較的単純な曲線を採用してもペダ
ルに不要なキックバックが生じることはない。例えば、
サスペンションのストロークが短いロードサイクル型の
自転車では、車輪の移動軌跡を単純な凹円弧(ボトムブ
ラケットの中心に対して)とするのが適している。最適
ペダリングポジションの下側においても、ある程度のチ
ェーン張設距離伸長効果があったほうが望ましい。その
理由を説明すると、乗り手がペダルに立ち上がったと
き、体重はサドルの上、つまり後輪のほぼ直上から、ボ
トムブラケットつまり後輪の相当前方へと移動する。こ
の結果、リアサスペンションに加わる荷重は減少し、サ
スペンションはわずかに伸びて、車軸は最適ペダリング
ポジションよりも下方に位置しがちになる。従って、車
輪の移動軌跡としては、曲線の下側の部分は最適ペダリ
ングポジションから下方かつ前方へ向けて比較的に直線
状(又は緩やかな凹曲線状)に延びているのが望まし
く、こうすれば、乗り手が立ち上がって車輪が下がって
も、ペダル入力に応じた反力が得られるよう、車軸は曲
線に沿った点にあることとなる。
【0024】具体例としては、乗り手が座って1インチ
撓んだ点を最適ペダリングポジションとし、乗り手が立
ち上がって体重が自転車の前方へ移動したときに、後輪
の車軸が移動軌跡に沿って約2/3インチ下がるとした
とき、曲線の下側部分を前側に傾斜した「直線」にすれ
ば、乗り手が立ち上がったときの曲線の傾斜は、乗り手
が座ったときのものと近似したものとなる。 ii. 曲線のバリエーション 上述の実施形態によるS字型の曲線は、とくに激しいオ
フロードでの走行を始め、多く応用例に対して高い効果
を有している。しかし、本発明はあらゆる曲線に適用で
きるもので、例えばロードタイプや軽量物牽引用の自転
車など、他の用途にも好適である。図16乃至19に示
すように、本発明ではチェーン張設距離伸張効果をさま
ざまな度合いに変化させて、広い範囲の車輪の移動軌跡
を提供することができる。具体的には、各曲線で示した
車輪の移動軌跡は、右から左に(即ち図19から図16
に)向けて、最適ペダリングポジションにおけるチェー
ン張設距離伸張効果が大きくなっている。上述したS字
型軌跡190は図17に示してある。また、各図に示し
た曲線208は、ボトムブラケットから一定半径の円弧
を参考のために示したものである。
【0025】一番右の図19に示した第1の曲線210
は、サスペンションの動きが比較的限られているシステ
ム、例えば(詳しくは後述するような)偏心部材に高摩
擦のブッシュを設けて、サスペンションの動きがチェー
ンの張力を介してペダルに伝わるのを防止するようにし
たシステムに採用するのに最も適している。この曲線は
基本的に2つの円弧からできており、下側の部分216
の半径は上側の部分218の半径に比べてとても大きく
なっている。すなわち、ボトムブラケットから下側の部
分までの半径は、ボトムブラケットから上側の部分まで
の半径よりも大きい。このため、大きな半径の下側の部
分216は、本当は前方に屈曲しているけれども、おお
ざっぱには前方に傾いた直線とみることができ、その作
用は前述の如くである。図18の車輪の移動軌跡220
は、図19と比較すると、軌跡の下側の部分222が、
変曲点224の下側において、実質的に傾斜直線になっ
ている点が異なる。この効果は曲線210と似ており、
最適ペダリングポジションに向かってチェーン張設距離
伸張の割合が増加しつづける。ただ、この効果は曲線2
20の方がわずかに強くなる。
【0026】前記したように、図17は先に説明したS
字型曲線190を示している。図示の通り、この軌跡の
下側部分226の反転した曲線は、軌跡の後ろ側に位置
する定点を中心とする凸曲線である。このため変曲点2
27に向かって上昇するとき、チェーン張設距離伸張の
割合はかなり増加する。この結果、この部分ではペダル
入力によって強い反発力が生み出され、最適ペダリング
ポジションに向けてサスペンションを引き戻そうとする
傾向が生じる。ただし、曲線の反転部分が始まるのは最
適ペダリングポジションの少し(例えば約1インチ)下
からであることに留意されたい。最適ペダリングポジシ
ョンの直下では、サスペンションは外からの突き上げ力
に対してコンプライアントであることが望ましいからで
ある。次に曲線190の上側部分228は、前方に曲が
って参照曲線208に近づいていき、チェーン張設距離
伸張の割合は減少していく。これは前述のように重要な
ことで、圧縮工程のある点(例えば最適ペダリングポジ
ションから1インチ上の点)を越えたとき、ペダル入力
によって生み出される反発力は漸減して、これをバネが
生み出す下向きの力が引き継ぐことになる。最後に図1
6は、さらに強調したS字型曲線230を示している。
ここでも上側の部分234は図17と実質的に同じだ
が、下側の部分232はよりはっきりした反転曲線に形
成されている。このため図16の曲線によれば、サスペ
ンションが最適ペダリングポジションに戻ろうとする傾
向は更に強く、より明瞭なものとなる。前述した理由か
ら、図16及び17に示すような強いS字型の曲線は、
乗り手のポジション移動による重心の変化が少ない自転
車にもっとも適している。この極端な例としては、リコ
ンベント型のような乗り手が常時座ったままの自転車が
ある。
【0027】iii.グラフによる解析 図20乃至22,23乃至25,26乃至図28は、上
述した3つの実施形態による車輪の移動軌跡について、
サスペンションのストロークの各点においてチェーン張
設距離伸張効果がどのように生じるのかを示したもので
ある。図20のプロット240は図16の強いS字型曲
線に対応しており、ボトムブラケットからの距離と車軸
の垂直方向の変位との関係を示している。図21はプロ
ット240に曲線を当てはめて描いたもので、「CS
L」(チェーン張設距離の長さ:"Chainstay length")
と車輪の中心の垂直方向の変位("Y")との関係を示し
ている。この曲線244からYに対するCSLの変化の
割合(傾き若しくは微分)を計算して第2の曲線246
として描いている。これは曲線244上の各点における
チェーン張設距離の増加の割合を示すことになる。図2
1に見られるように、傾きが最大となるのは、即ちチェ
ーン張設距離伸張の増加の割合がピークになるのは、最
適ペダリングポジションの、約1インチ沈んだ位置24
2である。換言すれば、曲線は負の傾きで始まるが、0
より上で一旦増加した後、再び減少することになり、こ
れにより、最適ペダリングポジションの近傍でチェーン
張設距離伸張効果が最大になる。
【0028】図22は図21に似ているが、同様の曲線
を描くのに、横軸を変更して、フレームに対する垂直変
位であるYから、曲線軌跡に沿っての車軸の移動距離S
にした点が異なっている。先程と同じく、微分CSL’
すなわち曲線250の傾きは、車輪が移動するにつれて
のチェーン張設距離伸張の割合を示している。Sに対す
るCSL’のプロットは、曲線250を細かくきざん
で、CSL’=▲(CSL)/▲Dと計算した。ここで
▲CSLと▲Dの隣接する点間の差は十分小さくした。
(増分を小さくするほど、この比は関数CSLの微分な
いし傾きに近付く)。図25には微分CSL’のプロッ
トを結んだ曲線252を示している。図示の通り、チェ
ーン張設距離伸張の割合がピークに達するのは、曲線の
約5単位目にあたる点254で、(垂直変位が)約1イ
ンチ撓んだ点となる。このようなCSL及びCSL’の
Dに対するプロットは最適ペダリングポジションの近く
でチェーン張設距離伸張の割合が増加するようすを明瞭
に示している。図23乃至25は、図18の車輪の移動
軌跡すなわち変曲点より下側の部分222を傾いた直線
とした、曲線220に対応させたプロットである。図2
4及び25(図21及び22と同様に、それぞれCSL
と車軸の垂直変位との関係,およびCSLと曲線に沿っ
た変位Dとの関係を示している。)からわかるように、
チェーン張設距離伸張の増加の割合がピークに達するの
は、最適ペダリングポジションのすぐ上の、図24では
CSLのプロット264上の点262、図25ではCS
L’のプロット268上の点264になっている。しか
し、図25を図22と比べてみればわかるように、チェ
ーン張設距離伸張の減少のしかたは、とくに最適ペダリ
ングポジションの上において、車輪の移動軌跡が「直
線」になっている方がS字型に比べて緩やかになってい
る。
【0029】最後の図26乃至図28は、車輪の移動軌
跡210に対応するプロットで、この軌跡は上側の部分
が円弧で形成され、その半径は下側の部分を形成する円
弧の半径よりも小さくなっており、一方、下側の部分は
上側の半径よりも大きな第2の半径の円弧になってお
り、この第2の半径はボトムブラケットからの半径より
も大きくなっている。図27からわかるように、このと
きチェーン張設距離(CSL)のプロット270はかな
り真っ直ぐになり、プロット272はピーク274の両
側でとてもゆるやかな増加及び減少を示す。図28は、
図22及び25と同様に、CSL及びCSL’とDとの
関係を示している。CSLのDに対する曲線は再び真っ
直ぐになり、サスペンションのストロークの上限に向か
って緩やかに傾きが小さくなる。この結果、CSL’の
Sに対する曲線278も浅くなり、チェーン張設距離伸
張の割合はとても緩やかに増加して、最適ペダリングポ
ジションの近くでピーク280に達し、その後ゆるやか
に減少する。これがため、曲線210は本発明に従った
チェーン張設距離伸張効果が得られる車輪の移動軌跡と
しては限界に近くなる。図29と図30は、図22,2
5及び図28に対比すべきもので、CSL及びCSL’
とDとの関係を示しているが、描かれているのは先行技
術による2つのサスペンションシステムによって得られ
る曲線である。具体的には、図29は、複数の製造者に
よって採用されている、単一の回転中心を前方に有する
デザインにおける曲線をプロットしたものであり、図3
0は、先行技術による4節リンク型のシステムによる曲
線をプロットしている。
【0030】図29において、曲線282はチェーン張
設距離(CSL)と車輪の移動軌跡に沿った変位(D)
との関係を示しているが、ゆるやかに傾きが増加する比
較的まっすぐな曲線になっている。曲線284は微分C
SL’とDとの関係を示しているが、チェーン張設距離
伸張の割合はサスペンションが圧縮されるにつれて、た
だ単調に増加している。CSL及びCSL’とDとの曲
線が「ピーク」に達することは、本発明にとってカギと
なる点なのだが、曲線282,284には全く見られな
い。しかも、すでに説明したように、前方にピボット点
を有するシステムでは、チェーン張設距離伸張の割合が
圧縮の限度の点に向けて増加しつづけて、ペダルには不
都合なフィードバックが生じる。図30からわかるよう
に、先行技術による4節リンク型のシステムでは、まっ
たく逆の問題が生じている。この型のシステムでは、車
輪の移動軌跡286は全域で傾きが負になっている。従
って、CSL’とDとの関係を示すプロット288には
いかなる種類の「ピーク」も認められず、従来の4節リ
ンク型システムによっては、本発明の特徴であるチェー
ン張設距離伸張は得られないことがわかる。
【0031】iv. 曲線の数学的な記述 上述のように、本発明により提供される移動軌跡の曲線
の形状は、2つのパラメータ、すなわちチェーン張設距
離(CSL)と、車軸がサスペンションの最下位の起点
から軌跡に沿って移動した距離(D)とによって記述さ
れる。すでに説明したように、チェーン張設距離CSL
は、ペダルのスプロケット軸の中心から後輪の車軸の中
心までの距離を表すものである。これに対して距離D
は、軌跡上に沿って一連の点列を定め、各部分の円弧の
長さを積算することによって、車軸が初期位置から動い
た距離とするものである。CSLのDによる微分(CS
LのDに対する曲線の傾きとも言える)は、曲線に沿っ
た距離Dに対してのCSLの変化の割合を示している。
車軸が最下位から略上方へ向けて軌跡上を移動すると
き、この割合は、当初はDの増加とともに大きくなる
が、最大値に達し、その後はDの増加にともなって減少
するようになる。このため本発明の特徴を示すには、C
SLの変化の割合の増加および減少について説明するこ
とが必要である。数学的にいえば、変化の割合、すなわ
ちCSLのDによる一階微分の定義は、 rate=d(CSL)/d(D)=CSL’ この割合の増加および減少については、CSLのDによ
る2階微分として示される。即ち、d2 (CSL)/
(d(D))2 =d(rate)/d(D)=CSL” ここで、CSL”は車軸が軌跡上を上方に移動すると
き、正の値をとり、つづいてゼロとなり、さらなる車軸
の上昇にともなって負の値をとるようになる。
【0032】従って、本発明により提供される車輪の移
動軌跡は以下の如く記述されることになる。ここでDp
は曲線の上下部分の結合点の近傍に配置されるのが通常
であるが、必ずしも結合点自身に重なる必要はない。 (a) 車輪の移動軌跡上における点Dp に、最適ペダリン
グポジションが設定され、(b) 点Dp の下方に位置する
下側曲線区間においては、サスペンション・システムが
圧縮されるにつれてチェーン張設距離伸張の割合が増加
する、すなわち、一階微分d[CSL]/d(D)
が、概略正の傾きの曲線となっており、換言すれば、二
階微分d2[CSL]/d(D)2 が、概略正となって
おり、(c) 点Dp の上方に位置する上側曲線区間におい
ては、サスペンション・システムが圧縮されるにつれて
チェーン張設距離伸張の割合が減少する、すなわち、一
階微分d[CSL]/d(D)が、概略負の傾きの曲線
となっており、換言すれば、二階微分d2[CSL]/
d(D)2 が、概略負となっている。 e.簡略化されたデュアル偏心機構 図31に示すサスペンションアセンブリ300は、前記
図2乃至10のものと似ており、実質的に同一の車輪の
移動軌跡を得られるものであるが、このアセンブリは特
に偏心クランク機構について簡略化され、かつ強化され
ている。
【0033】図31において、2つの偏心クランク部材
302,304は、下向きに設けられたフレームブラケ
ット306によって、ボトムブラケットシェル23の下
方に配設されている。一方、アセンブリの上端にはロッ
カーアーム(トップリンク)310が設けられている。
ロッカーアームの前端部は、前記実施形態と同様に、バ
ネ/ダンパユニット44の上端部に軸着されるが、本実
施形態では、トップリンクの支点はサドルチューブの下
方に移設され、バネ/ダンパの下端部が簡略化されたブ
ラケット312に軸着されるようになっている。ブラケ
ット312はサドルチューブ14とダウンチューブ22
の下端部に橋わたして設けられる。このため、小型のフ
レームに対する適用も容易になる。下部スイングアーム
314と上部スイングアーム316は、前記実施形態に
おける対応する要素と概略同じであるが、鍛造/鋳造に
ついて簡略化され、製造コストを下げ、強度を増してい
る。図32は、所望の車輪の移動軌跡を生むための、デ
ュアル偏心部材302,304の複合的な回転のようす
を示す。図32には、二股状に構成されたフレームブラ
ケット306が下向きに配設され、前後の部分で2つの
クランク部材を支持するようすも示されている。
【0034】図33及び34に示すように、前後の偏心
部材302,304にはリンク320,322が備えら
れ、その上端部は軸受324,326を介してフレーム
ブラケット306に回転自在に取り付けられ、下端部は
軸受328,330によって下部スイングアーム314
の前端部に回転自在に取り付けられている。図35及び
図36に示すように、クランクリンク320,322の
上端部332,334は二股状に形成され、その間にフ
レームブラケット306の下端部を受け入れるようにな
っている。ピン336,338は、リンク上端の穴33
9,340に螺入され、フレームブラケット306の両
側面の座ぐり部に挿着された軸受324a,bおよび3
26a,bに貫通している。スラストワッシャ341a
−dは、軸受324,326の外側面とリンク320,
322の内側面との間に介装される。クランクリンクの
下端部342,344は二股になってはいないが、穴3
46,348が形成され、ピン350,352の長手方
向の中央部分を支持する。これら2つのピンの両端部分
は、軸受354a−dを介して下部スイングアームの前
端部に支持される。これらのピンは焼入れボルトででき
ており、片端の頭部356,358と他端のナット36
0,362とで軸受354a−dを両側から挟んで所定
の予圧荷重をかけている。軸受の内側の面はスラストワ
ッシャ364a−dを介して2つのリンク320,32
2の外側面に当接している。軸受に泥や水が侵入しない
ように、スイングアームの穴には着脱自在なダストキャ
ップ366a−dが取り付けられる。
【0035】本実施形態では、前記実施形態に比べて偏
心部材が互いに接近してフレームに取り付けられてい
る。このため、偏心部材の相互のなす角度はかなり小さ
くなければならない。例えば図示の実施形態では、2つ
の偏心部材の間隔は約2.5インチであるが、相互の角
度の初期値はせいぜい約30°で、例えばTDC前13
5°と160°となる。図31乃至23に示す実施形態
の利点は、おもに、低コストで、強度に優れ、製造が簡
単で、メンテナンスも容易なことである。この簡略化し
た実施形態では、部品の数も溶接箇所も少ない。さら
に、2つの偏心部材を接近させてボトムブラケットシェ
ルの下側に配置したことから、もはや下部スイングアー
ムを複数の部品から組み立てる必要はなく、偏心部材の
ほか、結合部品(トップリンクも含めて)を単一のユニ
ットとして製造することができる。図31乃至図36に
示した実施形態では、さらに、横方向の安定性も向上し
ている。まず、トップリンク310は一体型で剪断力に
耐性があるため、後輪に加わるねじり力に耐えることが
できる。さらに、横方向への抵抗力は下部スイングアー
ム314のデザインによっても増強されている。すなわ
ち、第一に、一体型に2つの梁を掛け渡したデザインは
本来的に強固であり、第二に、2つの偏心部材が近接配
置されているため、ピボット機構全体の安定性につい
て、前側の偏心部材が受け持つ割合が相対的に大きくな
る。
【0036】簡略化されたアセンブリ300は軸受とブ
ッシュの公差についても許容範囲が広くなる。本実施形
態において、軸受に加わる主たる力は、ラジアル方向で
なく、直線方向だからである。スラストワッシャブッシ
ュを締まりばめにして、偏心部材とマウンティングブラ
ケットと下部アームとの遊びを除去するようにしてもよ
い。また、図示の実施形態ではボルトによって必要な予
圧を偏心軸に加えたが、スラストワッシャを加工すると
きに部品自体の寸法に所望の予圧を見込んでおき、ボル
トを用いることなく、簡易かつ安価なスプリングクリッ
プと軸の組み合わせにすることもできる。図31乃至図
36のサスペンションアセンブリ300の他の利点は、
長期間にわたる耐久性が著しく向上したことである。特
に、下部アーム(チェーンステー部材)に加わる力を
(四節リンクやホルストリンク等におけるような「直
列」とは異なり)、「並列」に分配したことで、長期使
用での摩耗を大幅に抑えることができる。さらに、摩耗
が大きくなったときには、標準的なベアリングと安価な
ブッシュを交換するだけでよい。 f.追加的な実施形態 i.摩擦ブッシュシステム 図37は下部ピボットアセンブリ400の前の部分を示
している。これは図35で説明した下部ピボットアセン
ブリと似ているが、ボールベアリングの代わりに摩擦ブ
ッシュを用いた点が異なる。したがって、アセンブリ4
00には、前記同様、下部スイングアーム314,ピボ
ットリンク320,フレームブラケット306が備えら
れているが、上部ピボットピン410をフレームブラケ
ット306の孔413へ支持するのは、ブッシュ412
a,412bを介して行われている。そしてピボット軸
の両端は、摩擦ブッシュ414a,414bを介して、
クランクリンク220の上部に形成された孔416a,
416bに支持される。摩擦ブッシュは内側に向いたス
ラストフランジ418a,418bを備えており、もう
一方のブッシュに外側向きに設けられたスラストフラン
ジ420a,420bと当接している。スナップリング
422a,422bは、ピボット軸の端部の溝に嵌着さ
れ、ワッシャ424a,424bを保持し、クランクリ
ンクの側方に外れないように組み立てている。同様に、
下部ピボットシャフト430がスイングアーム314の
前端部に組付けられる部分では、ピボット軸の端部はブ
ッシュ432a,432b,434a,434bに挿入
され、スナップリング436a,436bおよびワッシ
ャ438a,438bによってピボット軸が保持され
る。
【0037】図37には示していないが、後ろ側のクラ
ンクリンクについても、実質的に同一の摩擦ブッシュア
センブリを用いている。摩擦ブッシュを用いた構造の利
点は、前述のような「ロスの少ない」ボールベアリング
システムと比べると、ブッシュの面でわずかな摩擦力が
生じて、通常の走行時の車輪の移動が抑制されることに
ある。しかも大きな突き上げ力を受けた時には、サスペ
ンションは衝撃を吸収するのに十分なコンプライアンス
を保っている。このため、「ロスの少ない」ボールベア
リングの構造で生じることのある、コンプライアンスの
過剰(揺さぶり"jiggling"の発生)を抑制・防止するこ
とができる。さらに、ペダル力が大きくなったときには
チェーンの張力と本発明の車輪の移動軌跡から得られる
反発力とによって、ブッシュに働く力も大きくなる。こ
のため、摩擦ブッシュが発生する抵抗力は大きくなり、
サスペンションのコンプライアンスは小さくなり、この
結果、ペダルを強く漕ぐことで効率が向上することにな
る。さらに、後ろ側の偏心部材に用いるブッシュの摩擦
を比較的大きくすると、ブッシュで生ずる摩擦の強さ
は、車輪が軌跡の上端に近付くほど、つまりサスペンシ
ョンが圧縮の限度に近付くほど、大きくなる。これは車
軸が軌跡の上端に向かうほど、後ろ側の偏心部材の回転
が大きくなることによる。従って、後ろ側のブッシュの
摩擦係数を大きくすると、車輪の移動軌跡の上端におけ
る摩擦ダンピングの効果を大きくすることができる。こ
れはショックアブソーバの可変ダンピングを「模擬す
る」ことになる。このため摩擦ブッシュシステムを用い
たタイプでは、流体ダンパのない安いバネや簡単なウレ
タンバンパ,クロスフレームを用いても、バネが最大に
圧縮されたときに不要なリバウンドを生ずることはな
い。
【0038】この構成においては、所望の強さの摩擦を
得るために、あらゆるブッシュを用いることができる
が、鉛−テフロンを含浸させた多孔性の青銅ブッシュが
とくに適している。このタイプのブッシュの発売は、Ga
rlock, Inc., 1666 Division St. Palmyra, N.Y. 14522
および、INA Bearing Co. Ltd, 2200 Vauxhall Place,R
ichmond, B.C., Canada V6V 1Z9のPermaglide bushings
がある。 ii. 偏心クランク部材 図38及び図39は、上述したサスペンションシステム
で採用した偏心クランク部材の2種類の構造を示す図で
ある。図38には最初の形態のクランク部材510を示
している。主軸部分512はリアフレームの突部88の
孔に挿通されている。クランク部分は側板514を主軸
部分512の端部に圧入又はキーによって固定すること
で構成されており、側板に穿設された小さめの偏心孔5
18には偏心軸516a,516bが固定されている。
図39は、U字型のヨーク520(例えば鍛造や鋳造で
できている。)による偏心クランクの形態を示してい
る。これはフレームブラケット88を跨ぐように配置さ
れ、第1のピボットピン522で組み付けられる。ヨー
クの他端528には孔526が形成され、第2のピン5
24を挿通して、下部アームなどのピボットアセンブリ
フレームと結合する。
【0039】iii.ボトムピボットアーム 図40及び図41の実施形態では、ボトムピボットアセ
ンブリのフレームは、ボトムブラケットシェル23を取
巻くように、ではなく、その上下いずれかを通るよう
に、配置されている。図40の実施形態では、リアコン
トロールアーム58の前端部は、直接、後ろ側の偏心ク
ランク部材38bに結合され、ボトムブラケットシェル
23の下側を通って延在している。コントロールアーム
の前端には、上方かつ前方にむけてエクステンションア
ーム530が延設されており、これが前側の偏心クラン
ク部材38aに結合されている。コントロールアームと
エクステンションアームの接合部の内側532には、動
作中にボトムブラケットシェルと干渉しないように、十
分なクリアランスが設けられている。図41に示すボト
ムピボットアセンブリは、基本的には図42と似ている
が、エクステンションアーム534がボトムブラケット
シェル23に対して下側でなく、上側を通るようになっ
ている。 iv. 偏心軸受機構 図42乃至44に示した本発明の実施形態では、後ろ側
の偏心クランク機構を、偏心軸受機構540に置き換え
た。偏心軸受アセンブリは、インナー軸受リング542
と、アウター軸受リング544と、自転車のボトムブラ
ケットシェルとクランクセットを取り囲む開口部546
とからなる。
【0040】図43及び図44の通り、インナー軸受リ
ング542の回転軸は、アウター軸受リング544の回
転軸に対して偏心している。インナー及びアウター軸受
リングとしては、大径のボールペアリングを用いてもよ
く、これらを、スペーサーディスク(基板)548に組
み付ける。このような軸受構造によると、下部ピボット
アセンブリのフレーム550は、矢印552の如く、ボ
トムブラケットシェルを中心に偏心してまわることか
ら、上述の実施形態の偏心クランク部材と同様な動きが
得られることになる。前側の偏心クランク部材について
も、偏心軸受アセンブリ540を用いることができる
が、図42では、前側の偏心クランク部材の代わりにカ
ム機構560を採用した。図示の通りこの機構では、フ
レームの前端部に形成した溝562をカム面とし、カム
フォロワとしては、ピン564を自転車の前側フレーム
に植設して、溝562に嵌入させた。これにより、ピボ
ットアセンブリが揺動すると溝内をピンが動いて矢印5
66のようなカム動作が得られる。これは上述の前側の
偏心クランク部材によって得られる動きと同じである。 v.カムスロットおよびフォロワによる機構 図45及び図46は、本発明の実施形態による下部ピボ
ットアセンブリの2つの形態を示すものであり、カム面
を備えた溝と、サスペンションが圧縮されるにつれてこ
の溝内を移動するローラー又はピンとによって、所望の
S字型の車輪の移動軌跡を発生させるようにした。
【0041】図45に示した形態では、ピボットアセン
ブリ570には、ボトムブラケットシェル23及びサド
ルチューブ14の後方に固着されたカム板572と、下
部スイングアーム576の前端部に取り付けられたカム
フォロワ514とが備えられている。カム板572には
溝578が形成され、その縁部がカム面580となって
いる。S字型のカム面580の形状は、車輪の移動軌跡
のS字型と一致しているが、逆向きに配置されている。
カムフォロワ574には、横向きに突設されたローラー
ピン282が用いられ、カム溝578の中にぴったり収
まってカム面と係合しており、ピンが溝578の中を上
方に移動すると、カム面で規定される軌跡にフォロワが
追従するようになっている。下部スイングアーム576
は、その前端付近で且つカムフォロワよりも後ろ側の箇
所において、接続アーム584で支持されている。接続
アームの下端部は、スイングアームにピボットピン58
6にて軸着され、上端部はサドルチューブに固定された
フレームブラケット587にピボットピン588で軸着
されている。したがって、矢印589に示す如く、下部
スイングアームの後端部が上下に変位すると、ローラー
ピン574はカム板の溝578内を上下に昇降し、カム
面の働きで後輪の車軸が所定の移動軌跡に沿って移動す
ることとなる。
【0042】図46に示したピボットアセンブリ590
は、図45で説明したものと似ているが、カム板592
及びカム溝594を下部スイングアーム596の前端部
に形成し、カムフォロワのピン598は、ボトムブラケ
ットシェルに取り付けられたフレームブラケット599
に固定した点が異なっている。これにより本実施形態で
は、図45の実施形態とは逆に、サスペンションが圧縮
されたとき、カム板と溝がピンに対して下向きに移動す
ることになる。図47及び図48は、2つのピボットア
センブリ570,590におけるカム板とカムフォロワ
の構造を示す上面図である。図47の通り、2枚のカム
板572a,572bがスイングアーム576の前端部
の両側面に配設され、スイングアームの側面に突設され
たローラーピン574が2つのカム溝に陥入している。
次に、図48では、スイングアームの前端部に設けられ
た2枚のカム板592が、フォロワ598が植設された
ブラケット599を、両側から挟んでいる。2枚のカム
板を用いることの利点は、カムの面積が増加する分、摩
耗を減らして耐久性を向上させることにあるが、もし必
要なら、図47及び図48の配置を「反転」させ、フォ
ロワピンを2枚のブラケットで支持し、これらで両側か
ら1枚のカム板を挟むようにしてもよい。
【0043】上記説明から明らかなように、本発明が提
供する車輪の移動軌跡は、サスペンションが最適ペダリ
ングポジションに向けて圧縮されるときにチェーン張設
距離伸張の割合が増加する下側の曲線区間と、最適ペダ
リングポジションの上側に位置し、チェーン張設距離伸
張の割合が減少する第二の曲線区間とを有し、上述のよ
うな効果を生み出す。発明者は、本発明のいくつかの実
施形態を示し、その中で車輪の制御された移動軌跡を作
り出す様々な機構を開示した。当業者はこれらの機構を
さまざまに変形・応用することが可能であり、それらは
本発明の範囲に含まれるものであることを理解された
い。さらに、ここで図示した実施形態において、車輪の
移動軌跡を生み出すのは、おもに下部ピボットアセンブ
リの機能であり、このことから、前記又は他の下部ピボ
ット機構を用いて上記移動軌跡を生み出すとともに、こ
れに組み合わせて、前記ロッカーアーム,トップリンク
の他、適当な上部サスペンション機構を組み合わせるこ
とができる。本発明の前記実施形態について、上述の他
にも様々な改変をすることは、本発明の目的・範囲を逸
脱することなく可能である。一例をあげれば、ピボット
アセンブリのベアリングは、支持部材側にではなく、偏
心部材の側に取り付けることもできる。このように、本
発明は、請求の範囲の記載以外によって限定されるもの
ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成によるリアサスペンションシステ
ムを備えた自転車の斜視図である。
【図2】図1の自転車のフレームとリアサスペンション
を拡大して示す斜視図である。
【図3】リアサスペンションシステムにおけるフレーム
のブラケットシェル付近の部分を拡大して示す斜視図で
ある。
【図4】リアサスペンションシステムにおけるフレーム
のサドルチューブの上端部付近の部分を拡大して示す斜
視図である。
【図5】自転車の後輪が取り付けられるサスペンション
システムの後端部分を拡大して示す斜視図である。
【図6】サスペンションシステムのボトムピボット部分
を示す立面図である。
【図7】図7は、図2のフレームを示す立面図であっ
て、ボトムピボット部分を一部分解し、自転車のフレー
ムとの結合部である偏心クランクアームを露出させて示
す図である。
【図8】図8は、図7のリアサスペンションのボトムピ
ボット部分を示す拡大図である。
【図9】図9−11は、2つの偏心クランクアームが動
いて、サスペンションが圧縮されたときに後輪を所定の
移動軌跡に従って移動させる様子を、順次、図式化して
示した図である。
【図10】図9−11は、2つの偏心クランクアームが
動いて、サスペンションが圧縮されたときに後輪を所定
の移動軌跡に従って移動させる様子を、順次、図式化し
て示した図である。
【図11】図9−11は、2つの偏心クランクアームが
動いて、サスペンションが圧縮されたときに後輪を所定
の移動軌跡に従って移動させる様子を、順次、図式化し
て示した図である。
【図12】サスペンションシステムのボトムピボットア
センブリを図式化して示す図であって、圧縮過程の始点
および終点における各部分の位置関係を示している。
【図13】図13は、図12と似ているが、位置関係を
連続して10°おきに示す図である。
【図14】図14は、図13と似ているが、アセンブリ
の後端部について示す図で、各部分の相対位置の変化に
よって所定の車輪の移動軌跡が生じる様子を示してい
る。
【図15】サスペンションシステムが圧縮されたときに
後輪の車軸がたどる軌跡について、区間分けして示すグ
ラフである。
【図16】図16−19は、図15と似たグラフである
が、本発明によって提供される一連の車輪の移動軌跡に
おいて、軌跡の各区間に変化をつけることでチェーン張
設距離伸張効果が小さく又は大きくできることを示して
いる。
【図17】図16−19は、図15と似たグラフである
が、本発明によって提供される一連の車輪の移動軌跡に
おいて、軌跡の各区間に変化をつけることでチェーン張
設距離伸張効果が小さく又は大きくできることを示して
いる。
【図18】図16−19は、図15と似たグラフである
が、本発明によって提供される一連の車輪の移動軌跡に
おいて、軌跡の各区間に変化をつけることでチェーン張
設距離伸張効果が小さく又は大きくできることを示して
いる。
【図19】図16−19は、図15と似たグラフである
が、本発明によって提供される一連の車輪の移動軌跡に
おいて、軌跡の各区間に変化をつけることでチェーン張
設距離伸張効果が小さく又は大きくできることを示して
いる。
【図20】図20は、図16に示した車輪の移動軌跡に
ついて、チェーン張設距離と車輪の垂直変位との関係を
プロットして示すグラフである。この移動軌跡において
は、変曲点の下側は、はっきりした逆向きの曲線になっ
ている。
【図21】図21は、図20にプロットした車輪の移動
軌跡について、(i) チェーン張設距離伸張と、(ii)チェ
ーン張設距離伸張の曲線の傾きと、の2つの曲線をプロ
ットしたもので、後者は、後輪の車軸の垂直変位の各点
におけるチェーン張設距離伸張の割合を示す。
【図22】図22は、後輪の車軸の垂直変位に代え、図
20に示したS字型曲線の曲線に沿った距離に対して
の、(i) チェーン張設距離伸張と、(ii)チェーン張設距
離伸張の増加の割合と、の2つの曲線をプロットした図
である。
【図23】図23−25は、図20−22と似ている
が、図18に示した車輪の移動軌跡についてのグラフを
プロットしたものである。この移動軌跡においては、曲
線の下側の部分は実質的に直線になっている。
【図24】図23−25は、図20−22と似ている
が、図18に示した車輪の移動軌跡についてのグラフを
プロットしたものである。この移動軌跡においては、曲
線の下側の部分は実質的に直線になっている。
【図25】図23−25は、図20−22と似ている
が、図18に示した車輪の移動軌跡についてのグラフを
プロットしたものである。この移動軌跡においては、曲
線の下側の部分は実質的に直線になっている。
【図26】図26−図28は、図20−22及び図23
−25に似ているが、図19に示した車輪の移動軌跡に
ついてのグラフをプロットしたものである。この移動軌
跡においては、曲線の下側の部分は、前方に向けて曲が
った曲線になっており、その半径は軌跡の上側の部分の
曲線の半径よりも大きくなっている。
【図27】図26−図28は、図20−22及び図23
−25に似ているが、図19に示した車輪の移動軌跡に
ついてのグラフをプロットしたものである。この移動軌
跡においては、曲線の下側の部分は、前方に向けて曲が
った曲線になっており、その半径は軌跡の上側の部分の
曲線の半径よりも大きくなっている。
【図28】図26−図28は、図20−22及び図23
−25に似ているが、図19に示した車輪の移動軌跡に
ついてのグラフをプロットしたものである。この移動軌
跡においては、曲線の下側の部分は、前方に向けて曲が
った曲線になっており、その半径は軌跡の上側の部分の
曲線の半径よりも大きくなっている。
【図29】図29は、図22,25及び図28に似てい
るが、従来技術のフォワードピボット型のサスペンショ
ンシステムにおける車輪の移動軌跡のグラフをプロット
したものである。従来のシステムでは、チェーン張設距
離伸張効果を軌跡上の特定の位置で発生させることは出
来ていない。
【図30】図30は、図29に似ているが、従来技術の
四節リンク型のサスペンションシステムについてのもの
である。ここでもチェーン張設距離伸張効果は圧縮の所
望の箇所に現れていない。
【図31】本発明の実施形態を示す立面図であって、図
2−7に示したものと比べると、偏心クランク部材を接
近させてボトムブラケットの下方に配置しており、強度
の向上とコストの低下をはかっている。
【図32】図32は、図31と同様な立面図であるが、
下部スイングアームを取り外して他の部材との関係を分
かりやすく示した図である。
【図33】図33は、図31のアセンブリにおける偏心
クランク機構を示す立面図である。
【図34】図34は図33の偏心クランク機構を一部分
解して示す立面図である。
【図35】図31−34の偏心クランク機構を水平に破
断して示す上面図である。
【図36】図35のアセンブリを示す分解図である。
【図37】ボールベアリングに代えて摩擦ブッシュを用
いたことで、サスペンションが圧縮されたときに摩擦ダ
ンピング効果が得られる実施形態について、図35と同
様に、偏心クランク機構の前部を水平に破断して示した
上面図である。
【図38】図38−39は、図1−5のサスペンション
システムの下部ピボット部分について偏心クランク部材
の2種類の構造を示す分解図である。
【図39】図38−39は、図1−5のサスペンション
システムの下部ピボット部分について偏心クランク部材
の2種類の構造を示す分解図である。
【図40】図40−41は、車輪のコントロールアーム
の前端部にエクステンションフレームを設けて偏心クラ
ンク部材と結合させるようにした、下部ピボットアセン
ブリの2種類の構造を示す立面図である。
【図41】図40−41は、車輪のコントロールアーム
の前端部にエクステンションフレームを設けて偏心クラ
ンク部材と結合させるようにした、下部ピボットアセン
ブリの2種類の構造を示す立面図である。
【図42】図42は、図2−8の偏心クランク部材を偏
心軸受アセンブリと前部カム機構とで置き換えた、本発
明の実施形態における下部ピボットアセンブリの立面図
である。
【図43】図43−44は、図42の偏心軸受アセンブ
リを示す立面図および断面図である。
【図44】図43−44は、図42の偏心軸受アセンブ
リを示す立面図および断面図である。
【図45】図45−46は、サスペンションが圧縮され
たときに溝内のカム面に従ってフォロワピンが移動する
ことで車輪の移動軌跡が得られるようにした、本発明の
2種類の実施形態による下部ピボットアセンブリの立面
図である。図45の実施形態では、カム面が前部フレー
ム側に設けられており、図46の実施形態では、チェー
ンステー部材の前端部にカム面が設けられている。
【図46】図45−46は、サスペンションが圧縮され
たときに溝内のカム面に従ってフォロワピンが移動する
ことで車輪の移動軌跡が得られるようにした、本発明の
2種類の実施形態による下部ピボットアセンブリの立面
図である。図45の実施形態では、カム面が前部フレー
ム側に設けられており、図46の実施形態では、チェー
ンステー部材の前端部にカム面が設けられている。
【図47】図47−48は、それぞれ図45−46に対
応し、下部ピボットアセンブリのカム溝とピンフォロワ
の機構を示す平面図である。
【図48】図47−48は、それぞれ図45−46に対
応し、下部ピボットアセンブリのカム溝とピンフォロワ
の機構を示す平面図である。
【符号の説明】
10 フレーム 12 リアサスペンションシステム 14 サドルチューブ 16 ヘッドチューブ 18 フロントワオーク 30 下部ピボットアセンブリ 35 切り欠き 38 偏心クランク部材 40 ロッカーフレーム 42 軸 44 バネ/ショックアブソーバ 50 上部コントロールアーム 52 第1の脚 54 第2の脚 72 開口部 80 丸穴 86 突設部 89 軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェイミー ダブリュー カーロン カナダ ティー2エヌ 0ゼット3 アル バータ カルガリー セヴンス アベニュ ー ノースウェスト 1421−237

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動チェーン及び圧縮式のリア・サスペ
    ンションを備えた自転車における車輪の制御された移動
    軌跡であって、駆動スプロケット軸から後輪の車軸まで
    の距離を変数CSLで表し、前記移動軌跡上における所
    定の起点からの前記車軸の変位を変数Dで表したとき、 前記車輪の移動軌跡上における点Dp に、最適ペダリン
    グポジションが設定され;前記点Dp の下方に位置する
    下側曲線区間においては、前記サスペンション・システ
    ムが圧縮されるにつれてチェーン張設距離伸張の割合が
    増加する、すなわち、一階微分 d[CSL]/d(D) が、概略正の傾きの曲線となっており、換言すれば、二
    階微分 d2[CSL]/d(D)2 が、概略正となっており;前記点Dp の上方に位置する
    上側曲線区間においては、前記サスペンション・システ
    ムが圧縮されるにつれてチェーン張設距離伸張の割合が
    減少する、すなわち、一階微分 d[CSL]/d(D) が、概略負の傾きの曲線となっており、換言すれば、二
    階微分 d2[CSL]/d(D)2 が、概略負となっていることを特徴とする、車輪の制御
    された移動軌跡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車輪の制御された移動軌
    跡において、前記下側曲線区間には、 凹部を前方に向
    けた円弧であって、その平均半径が前記駆動スプロケッ
    ト軸から前記後輪の車軸までの一定の半径の円弧に比べ
    て大きくなっている第1の下側円弧区間が含まれている
    ことを特徴とする車輪の制御された移動軌跡。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車輪の制御された移動軌
    跡において、前記上側曲線区間は、 凹部を前方に向け
    た円弧であって、その平均半径が前記第1の下側円弧区
    間の半径よりも小さい上側円弧区間を含むとともに、 前記上側円弧区間と前記下側円弧区間との結合点は、前
    記点Dp の近傍における変曲点となっており、Dが点D
    p の前後にあるときにチェーン張設距離伸張の割合がピ
    ークに達するようになっていることを特徴とする車輪の
    制御された移動軌跡。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車輪の制御された移動軌
    跡において、前記第1の下側円弧区間は、 凹部を前方に向けた円弧であって、その平均半径が無限
    大に近づく円弧区間を含んでおり、前記下側曲線区間は
    前方に傾いた直線軌跡に近づいていくことを特徴とする
    車輪の制御された移動軌跡。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の車輪の制御された移動軌
    跡において、前記下側の曲線区間には、さらに、 前記第1の円弧区間の下方に第2の円弧区間が設けら
    れ、この第2の円弧区間は後方に配置した平均半径を有
    し、前記第2の円弧区間が前記第1の曲線区間に対して
    逆向きにまがっており、下側曲線区間の下端に向かって
    Dが移動したときに、前記チェーン張設距離伸張の割合
    が比較的急激に増加することを特徴とする、車輪の制御
    された移動軌跡。
  6. 【請求項6】 駆動チェーンにおける駆動スプロケット
    軸から後輪の車軸までの距離を変数CLSで表し、 圧縮式のリアサスペンションと、このサスペンションが
    圧縮されたときに前記車軸を車輪の制御された移動軌跡
    に沿って移動させる手段とを有し、前記車輪の制御され
    た移動軌跡には、 前記車輪の制御された移動軌跡上の
    点Dp に定められた最適ペダリングポジションと; 前
    記点Dpの下方に配置され、サスペンションシステムが
    圧縮されるにつれてチェーン張設距離伸張の割合が増加
    する、下側曲線区間であって、一階微分 d〔CSL〕/d(D) が概略正の傾きの曲線となっており、換言すれば、2階
    微分 d2〔CSL〕/(d(D))2 が概略正である区間と;前記点Dpの上方に配置され、
    サスペンションシステムが圧縮されるにつれてチェーン
    張設距離伸張の割合が減少する、上側曲線区間であっ
    て、一階微分 d〔CSL〕/d(D) が概略負の傾きの曲線となっており、換言すれば、2階
    微分 d2〔CSL〕/(d(D))2 が概略負である区間とを備えていることを特徴とする自
    転車。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の自転車において、前記車
    輪の制御された移動軌跡の前記下側曲線区間には、 凹部を前方に向けた円弧であって、その平均半径が前記
    駆動スプロケットから前記後輪の車軸までの一定の半径
    の円弧に比べて大きくなっている第1の下側円弧区間が
    含まれていることを特徴とする自転車。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の自転車において、前記車
    輪の制御された移動軌跡の前記上側曲線区間は、 凹部を前方に向けた円弧であって、その平均半径が前記
    第1の下側円弧区間の半径よりも小さい上側円弧区間を
    含むとともに、 前記上側円弧区間と前記下側円弧区間との結合点は、前
    記点Dp の近傍における変曲点となっており、Dが点D
    p の前後にあるときにチェーン張設距離伸張の割合がピ
    ークに達するようになっていることを特徴とする自転
    車。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の自転車において、前記車
    軸を前記車輪の制御された移動軌跡に沿って移動させる
    手段は、 前記車輪が取り付けられる後端部と前端部とを有するコ
    ントロールアームと;前記コントロールアームの前端部
    に取り付けられるピボットアセンブリとを備え、前記ピ
    ボットアセンブリは、 前記ピボットアセンブリと前記前部フレームとを結合さ
    せるとともに、前記サスペンションが圧縮されるのに応
    じて前記後輪を前記移動軌跡に沿わせるための、カム手
    段を備えている自転車。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の自転車において、前記
    カム手段は、 前記前部フレームにおける前記駆動スプロケットより前
    方に回転自在に取り付けられた前側の偏心カム部材と;
    前記前部フレームにおける前記駆動スプロケットより後
    方に回転自在に取り付けられた後ろ側の偏心カム部材
    と;前記コントロールアームの前記前端部に取り付けら
    れ、前記前側フレーム部に前記偏心カム部材を介して結
    合された、フレームとで;前記サスペンションが圧縮さ
    れるのに応じて前記車軸を前記車輪の制御された移動軌
    跡に沿わせて移動させる、前記偏心カム部材とを備えた
    自転車。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の自転車において、前記
    車軸を前記車輪の制御された移動軌跡に沿って移動させ
    るための前記手段は、 その下端部が前記下部コントロールアームの後端部に軸
    着された上部コントロールアームと;その後端部が前記
    上部コントロールアームの上端に軸着され、中央部が前
    記前側フレーム部に軸着された、ロッカー部材と;前記
    ロッカー部材の前端部と前記自転車の前記フレーム部と
    の間に軸着されたバネ部材とからなり、前記バネ部材
    は、サスペンションが圧縮されると前記ロッカー部材の
    前記前端部と前記フレーム部との間で圧縮され、前記上
    部コントロールアームが上方に変位する自転車。
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