JPH0912028A - 易開口性蓋 - Google Patents

易開口性蓋

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JPH0912028A
JPH0912028A JP16432595A JP16432595A JPH0912028A JP H0912028 A JPH0912028 A JP H0912028A JP 16432595 A JP16432595 A JP 16432595A JP 16432595 A JP16432595 A JP 16432595A JP H0912028 A JPH0912028 A JP H0912028A
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JP
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resin
lid
opening
score
coating
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JP16432595A
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English (en)
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Toshinori Moriga
俊典 森賀
Toshiaki Washisaki
俊朗 鷲崎
Makoto Eto
誠 江藤
Kiyoshi Kawaguchi
清 川口
Masanori Aizawa
正徳 相沢
Seishichi Kobayashi
誠七 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衛生的特性に優れ、環境に優しく、しかも樹
脂被覆帯の偶発的な離脱が防止され、安全性、スコア部
の防錆性及び開封容易性の組み合わせに優れた易開口性
蓋を提供する。 【構成】 開口部を区画する開口用スコア、開口部に設
けられた開口用タブ及び開口用スコアをその両側辺にわ
たって跨ぐように設けられた保護樹脂被覆帯を備えた易
開口性蓋において、蓋の外面にはメチルエチルケトンに
よる沸点及び1時間での抽出率が3〜15重量%の有機
熱硬化性樹脂塗膜が全面に設けられ、該保護樹脂被覆帯
は(メタ)アクリル酸エステルを主体とし且つ極性基含
有単量体の少量を含む数平均分子量10万以上のアクリ
ル樹脂のプラスチゾルから形成されたゲル状被覆から成
り且つ該ゲル状被覆は前記塗膜に剥離性接着されている
ことを特徴とする易開口性蓋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スコア切断端縁の保護
可能な易開口性蓋に関するものであり、より詳細には、
衛生的特性に優れ、環境に優しく、しかも樹脂被覆帯の
偶発的な離脱が防止され、安全性、スコア部の防錆性及
び開封容易性の組み合わせに優れた易開口性蓋に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、罐詰用の易開口性罐蓋としては、
フルオープン罐と一般に言われているものが知られてい
る。この罐蓋は罐蓋に開口すべき部分を区画する開口用
スコアを設けると共に、この開口すべき部分に開口用タ
ブを設けたものであり、開口に際してはスコアが剪断さ
れて開口すべき部分が罐蓋周辺部から取外される。この
取外れた部分の周囲には鋭利な切断端縁があり、これに
指を触れることによりケガをするという事故が屡々生ず
る。
【0003】スコア切断により形成される鋭利な切断端
縁を、予じめ罐蓋に施した樹脂被覆帯で覆うことによ
り、前述したケガを防止することについても多くの提案
が行われている。例えば、スコアを跨ぐように樹脂被覆
帯を罐蓋の内面側或いは外面側に設け、スコアの破断と
共に樹脂被覆帯も破断されて、取外される部分の切断端
縁も残留する周辺部の切断端縁も共に保護されるように
したもの(特公昭54−20907号公報、特公昭57
−44540号公報)や、スコアを跨ぐように樹脂被覆
帯を設けるが、開封に際し、樹脂被覆帯が破断されず
に、取外される部分側或いは残留する周辺部側に付着し
た状態で残るようにしたもの(特公昭51−18872
号公報及び実開昭60−10728号公報)が知られて
いる。
【0004】この樹脂被覆帯として、塩化ビニール樹脂
のプラスチゾルを使用することも既に知られており、特
公平4−22785号公報には、蓋の外面に施す有機樹
脂塗料として、塩化ビニール樹脂に対して非接着性のエ
ポキシ系塗料を使用し、プラスチゾルとして、塩化ビニ
ール樹脂100重量部当たり35乃至200重量部の可
塑剤と、2乃至30重量部のエーテル化アミノ樹脂を用
いることが記載されている。
【0005】
【発明が解決すべき問題点】しかしながら、前者のタイ
プの樹脂被覆帯では、樹脂被覆帯がスコアと同時に破断
されるようにするために、樹脂被覆帯を比較的脆いもの
とするか或いは薄い被覆とすることが必要であると共
に、罐蓋の切断端縁と面一に樹脂被覆があるため、切断
端縁と指との直接的接触を防止するには不十分であり保
護効果が未だ十分とは言えない。
【0006】また、後者のタイプの樹脂被覆帯付易開口
性蓋では、罐蓋の樹脂被覆帯が残る方の部分に接着プラ
イマーを塗布し、樹脂被覆帯が剥離される方の部分には
該プライマーを塗布しないでおく等の手数のかかる複雑
な操作が必要であり、生産性やコストの点で未だ十分満
足し得るものではなかった。更に、上述した塗料に塗り
分け手段を使用しない場合には、樹脂被覆帯が取外され
る部分側に付着して移行するか、或いは残留する周辺部
側に付着して移行するかを、厳密に制御することが困難
となるという事態を生じる。
【0007】更に、樹脂被覆帯に塩化ビニール樹脂のプ
ラスチゾルを使用する方法は、樹脂被覆帯の蓋への適用
が容易であるという利点を有するものの、樹脂被覆帯の
蓋への接着が未だ不十分であり、樹脂被覆帯が蓋から偶
発的に離脱するという欠点がしばしば認めれる。更にま
た、取り外した蓋の廃棄や再利用に際しても、塩素含有
化合物が大気中に排出されるため、環境保護の目的にも
未だ不十分のものであった。
【0008】従って、本発明の目的は、従来の保護樹脂
被覆帯付易開口性蓋における上記欠点を解消し、衛生的
特性に優れ、環境に優しく、しかも樹脂被覆帯の偶発的
な離脱が防止され、安全性、スコア部の防錆性及び開封
容易性の組み合わせに優れた易開口性蓋を提供するにあ
る。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、開口
部を区画する開口用スコア、開口部に設けられた開口用
タブ及び開口用スコアをその両側辺にわたって跨ぐよう
に設けられた保護樹脂被覆帯を備えた易開口性蓋におい
て、蓋の外面にはメチルエチルケトンによる沸点及び1
時間での抽出率が3〜15重量%の有機熱硬化性樹脂塗
膜が全面に設けられ、該保護樹脂被覆帯は(メタ)アク
リル酸エステルを主体とし且つ極性基含有単量体の少量
を含む数平均分子量10万以上、特に50万以上のアク
リル樹脂のプラスチゾルから形成されたゲル状被覆から
成り且つ該ゲル状被覆は前記塗膜に剥離性接着されてい
ることを特徴とする易開口性蓋が提供される。樹脂被覆
帯は、スコアよりも内側の幅がスコアよりも外側の幅よ
りも大となるように接着されていることが好ましい。
【0010】上記有機熱硬化性樹脂塗膜は、アミノ樹脂
とエポキシ樹脂とを含有する組成物から形成されている
のがよく、特に有機熱硬化性樹脂塗膜は、アミノ樹脂と
エポキシ樹脂とを3:97乃至20:80の重量比で含
有する組成物から形成されているのが最もよい。
【0011】また、有機熱硬化性樹脂塗膜は、アミノ樹
脂とフェノール樹脂とを含有する組成物から形成されて
いることもでき、この場合、有機熱硬化性樹脂塗膜は、
フェノール樹脂とエポキシ樹脂とを3:97乃至20:
80の重量比で含有する組成物から形成されていること
ができる。
【0012】一方、前記アクリル樹脂は、樹脂重量を基
準として、極性基を2乃至330m−mol/100g
の濃度で含有するアクリル樹脂であるのがよく、また、
前記アクリル樹脂は、10乃至80%のテトラヒドロフ
ラン不溶解分を有するのが好ましい。
【0013】更に、前記プラスチゾルは、分子量が22
0乃至420で且つ溶解度指数(SP値)が7.9乃至
10.0の可塑剤を含有するプラスチゾルであることが
好ましい。
【0014】
【作用】本発明は、開口部を区画する開口用スコア、開
口部に設けられた開口用タブ及び開口用スコアをその両
側辺にわたって跨ぐように設けられた保護樹脂被覆帯を
備えた易開口性蓋に関するが、蓋の外面に、メチルエチ
ルケトン(MEK)による沸点及び1時間での抽出率が
3〜15重量%の有機熱硬化性樹脂塗膜を全面に設け、
保護樹脂被覆帯を、(メタ)アクリル酸エステルを主体
とし且つ極性基含有単量体の少量を含む数平均分子量1
00000以上のアクリル樹脂のプラスチゾルから形成
されたゲル状被覆としたことが顕著な特徴である。
【0015】上記有機熱硬化性樹脂塗膜と上記の特定の
樹脂被覆帯との組み合わせでは、蓋と樹脂被覆帯との偶
発的な離脱が防止される程度の剥離性接着が達成でき
る。
【0016】剥離性接着とは、2つの部品の間に接着は
行われているが、この接着力が人間の指の力により2つ
の部品が剥離できる範囲内に制御されているものをいう
が、この接着力はかなり広い範囲で変動する。本発明の
易開口性蓋の場合、この剥離性接着は、樹脂被覆帯と蓋
との偶発的な剥離は防止されるが、スコア破断による開
口に際しては、樹脂被覆帯とスコアよりも外方の蓋部分
との間では界面での剥離が進行するものである。
【0017】易開口性罐蓋の開封に際しては、開口開始
時を除いては、開口すべき部分が上方に持上げられるこ
とによってスコアの剪断が行われる。一方、スコアを跨
ぐように設けられた樹脂被覆帯では、径外方向きの引張
力を生じ、この引張力が、開口すべき部分(開口により
取り外される部分)では、被覆帯と塗装金属板とのずり
応力と作用し、一方スコアよりも外側の外周部分では被
覆帯と塗装金属板との引剥し力として作用する。本発明
の剥離性接着構造では、ずり応力に対しては接着破壊を
生じ難く、一方剥離力に対しては接着破壊を生じ易いこ
とから、樹脂被覆帯は、開口部分に固定され、開口用ス
コアより外側の樹脂被覆帯と罐蓋周辺部との間で剥離を
生じ、開口部切断端縁がそれより外方に突出した樹脂被
覆帯で覆われた状態で開口が行われることになるのであ
る。
【0018】特に、この樹脂被覆帯を、前記塗膜を介し
てスコアよりも内側の幅がスコアよりも外側の幅よりも
大となるように剥離性接着すると、樹脂被覆帯が取り外
される蓋部分に確実に接着された状態でスコアが破断さ
れるため、スコア切断部端縁の保護も万全である。
【0019】蓋のスコア加工側の面、即ち蓋の外面に設
けられている有機熱硬化性樹脂塗膜は、メチルエチルケ
トン(MEK)による沸点で1時間の抽出率が3〜15
重量%、特に5〜13重量%の範囲にあることが、易剥
離性の点で重要である。MEK抽出率が3重量%を下回
る場合には、本発明の要件を満足するアクリル樹脂の樹
脂被覆帯を使用したとしても、接着力が不十分で、偶発
的な樹脂被覆帯の離脱が生じ、スコア切断端縁の保護が
不十分となる。一方、MEK抽出率が15重量%を上回
ると、樹脂被覆帯との接着が強固になりすぎて、開口が
困難となったり、或いは強いて開口を行うと樹脂被覆帯
のスコア中央での破断が生じ、スコア切断端縁での保護
を行えないことになる。
【0020】有機熱硬化性樹脂塗膜としては、アミノ樹
脂或いはフェノール樹脂とエポキシ樹脂との組み合わせ
を使用するのが、MEK抽出率を前記範囲に制御する上
で好ましく、またこれらの塗膜は、金属基体への密着性
や耐腐食性の点でも優れている。アミノ樹脂の使用は、
塗膜を着色せず、塗膜に透明性を付与する場合に有効で
あり、一方、フェノール樹脂の使用は、耐腐食性が特に
望まれる場合に有効である。
【0021】アミノ樹脂或いはフェノール樹脂と、エポ
キシ樹脂との量比は、一般に3:97〜20:80の重
量比にあるのがよく、アミノ樹脂或いはフェノール樹脂
の量が上記範囲よりも少ない場合には、MEK抽出率が
本発明の範囲よりも大きくなる傾向があり、一方、上記
範囲よりも多い場合はMEK抽出率が本発明の範囲より
も小さくなる傾向があって、何れも好ましくない。
【0022】上記の有機熱硬化性樹脂塗膜に対して、ア
クリル樹脂プラスチゾルを施し、そのゲル化物から成る
樹脂被覆帯を形成させることも重要である。従来の塩化
ビニール樹脂のプラスチゾルを用いたのでは、後述する
比較例に示すとおり、接着の程度が低く、樹脂被覆帯の
偶発的な離脱を生じやすい。これに対して、特定のアク
リル樹脂プラスチゾルから樹脂被覆帯を形成させること
により、より強固な接着が可能となる。
【0023】アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル
酸エステルを主体とし且つ極性基含有単量体の少量を含
む数平均分子量10万以上、特に50万以上のアクリル
樹脂を使用すべきである。(メタ)アクリル酸エステ
ル、特にメチルメタクリレート(MMA)を主たる単量
体成分とするアクリル樹脂は、機械的性質や熱的性質に
優れた樹脂被覆帯を与えると共に、アクリル樹脂中に少
量含有される極性基含有単量体成分は、アクリル樹脂の
プラスチゾルに優れた分散安定性や塗布作業性を付与
し、更に有機熱硬化性樹脂塗膜との間に偶発的な離脱を
防止できる接着性を付与する。
【0024】更に、アクリル樹脂として、10万以上、
特に50万以上の数平均分子量を有するものを用いるこ
とにより、開口時における樹脂被覆帯の破断や引き裂き
を有効に防止することができる。
【0025】用いるアクリル樹脂は、既に述べた理由か
ら、極性基を2乃至330m−mol/100gの濃度
で含有するアクリル樹脂であるのがよく、上記範囲より
も極性基の濃度が低い場合には、プラスチゾルの分散安
定性や樹脂被覆帯の接着性の点で不都合があり、一方、
上記範囲よりも高い場合には、樹脂被覆帯の強度等の点
で不都合を生じやすい。
【0026】更にまた、アクリルプラスチゾル中のアク
リル樹脂が10乃至80%のテトラヒドロフラン不溶解
分を有するアクリル樹脂である場合には、プラスチゾル
の貯蔵安定性が向上し、最終ゲル化アクリル樹脂の機械
的性質も向上するという利点が達成される。
【0027】また、最終ゲル化アクリル樹脂の物性や、
蓋への接着性の見地からは、アクリルプラスチゾルが溶
解度指数(SP値)が7.9乃至10.0、特に8.9
乃至9.7の可塑剤、即ち、アクリル樹脂と塗料中のエ
ポキシ樹脂との双方に対する相溶性に優れた可塑剤を含
有していることが好ましい。
【0028】本発明の易開口性蓋では、前述した熱硬化
性樹脂塗膜層を設けた蓋上に、アクリルプラスチゾルを
施し、これを加熱するのみで、プラスチゾルのゲル化と
このゲルの接着が同時に進行し、一体化した接着構造物
を容易に製造できるという利点もある。このゲル化と接
着とは、例えば90秒以内という短時間の内に進行する
ことも本発明の利点である。
【0029】本発明の易開口性蓋は、焼却等に際しても
有害ガスを発生することがなく、環境に優しく、また高
分子量のアクリル樹脂から成る樹脂被覆帯を備えている
ため、汚染性も少なく、衛生的特性にも優れているとい
う利点を与える。
【0030】
【発明の好適態様】
[蓋の構造]本発明の蓋の上面を示す図1、その側断面
を示す図2及び要部の拡大断面を示す図3及び図4にお
いて、この罐蓋1は、図3及び図4に示す通り、金属素
材2とその外面全面に施された外面保護塗膜3a及びそ
の内面全面に施された内面保護塗膜3bとから成る断面
構造を有している。
【0031】この蓋1は、外周に周状の溝部4と溝部に
環状リム部5を介して連なるパネル部6とを備えてお
り、溝部4には罐胴フランジ(図示せず)との二重巻締
に際して、これと密封係合されるシーリングコンパウン
ド層7が設けられている。環状リム部5の内方には、ス
コア8で区画される開口されるべき部分9がある。この
開口用部分9はパネル部6の大部分と実質上一致してい
てもよいし、パネル部6の一部が開口用部分であっても
よい。
【0032】スコア8は、図3及び図4の拡大断面図に
示す通り、金属素材2の厚み方向の途中に達するように
設けられている。
【0033】この開口用部分9に開封用タブ10が以下
に述べる仕組みで設けられている。この開封用タブ10
は、一端にスコア押裂き用先端11、他端に把持部(リ
ング)12及びこれらの間に位置し且つ蓋に対して接合
される支点部分13を有している。この具体例におい
て、支点部分13は、先端11とリング12との間でタ
ブに、形状がほぼU字形の切目14を、支点部分13と
先端11との間に接続部15が存在するように設けて舌
片状とすることにより形成されている。開封用タブ10
の押裂き用先端11は、蓋体のスコア8とその位置がほ
ぼ一致するように、舌片状の支点部分13において、蓋
体の開口用部分9と、例えば熱可塑性樹脂接着剤層16
を介して熱接着されることにより固定されている。勿
論、接着剤による固定の代わりに、それ自体周知のリベ
ット打ちによる固定を行ってもよい。
【0034】罐蓋1の外面側には、スコア8を跨ぐよう
に以下に詳述するエラストマーから成る切断端縁保護用
樹脂被覆帯17が設けられている。この樹脂被覆帯17
はスコア8の全周にわたって設けられており、しかも図
4によく示される通り、スコア8よりも外側には比較的
小さい巾で、且つスコア8よりも内側には、比較的広い
巾で設けられている。また、樹脂被覆帯17は開口用ス
コア8の内部、即ち溝内にも充填されていることが理解
される。
【0035】この具体例の罐蓋において、開封用タブ1
0のリング12を指で撮み、これを上方に持上げると、
この力が支点部分13を介して押裂用先端11に下向き
の力として伝達され、スコア8に下向きの押裂力が加わ
り、スコア8の剪断が開始される。次いで開封用タブ1
0を更に上に持ち上げることにより、開口用部分9も上
方に持ち上げられ、スコア8の剪断が更に進行して開口
用部分の取外しが行われる。この開口途中の段階を説明
する図5において、スコア8の剪断開口時には開口用部
分9とその外周部18との間には段差が生じていること
がわかる。
【0036】本発明における樹脂被覆帯17は、アクリ
ル樹脂のプラスチゾルから形成されているため、蓋の外
面保護塗膜3aを介して剥離性接着されている。図5に
示す開口時点で、スコア8を跨ぐ樹脂被覆帯17には引
張り力が作用するが、この引張り力は開口用部分9の位
置ではずり応力となり、外周部18では剥離力となる。
一般に接着構造物ではずり応力に対しては強固であるが
引剥し力には弱く、かくして開口用部分9では、樹脂被
覆帯17の固定が有効に行われるが、被覆帯17の開口
用部分9の切断端縁19よりも外方に突出した部分20
では外周部18との間に剥離が進行し、且つこの突出部
分20が切断端縁19と指との接触を防止するプロテク
ターとして作用することも了解されよう。
【0037】尚、樹脂被覆帯17の開口用部分19への
接着固定を有効に行うために、開口用スコア8よりも内
側に、両者を機械的に係合させるための機構、例えば環
状の段着部(リム部)21や第二スコア22を設け得る
ことが理解されるべきである。
【0038】「金属基体」本発明の易開口性蓋の金属基
体としては、各種金属板、特に各種表面処理鋼板やアル
ミニウム等の軽金属板が使用される。
【0039】表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板を焼鈍
後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメ
ッキ、クロムメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理
等の表面処理の一種または二種以上行ったものを用いる
ことができる。好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロ
ム酸処理鋼板であり、特に10乃至200mg/m2
金属クロム層と1乃至50mg/m2 (金属クロム換
算)のクロム酸化物層とを備えたものであり、このもの
は塗膜密着性と耐腐食性との組合せに優れている。表面
処理鋼板の他の例は、0.6乃至11.2g/m2 の錫
メッキ量を有するブリキ板である。このブリキ板は、金
属クロム換算で、クロム量が1乃至30mg/m2 とな
るようなクロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行
われていることが望ましい。更に他の例としてはアルミ
ニウムメッキ、アルミニウム圧接等を施したアルミニウ
ム被覆鋼板が用いられる。
【0040】軽金属板としては、所謂純アルミニウム板
の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加
工性との点で優れたアルミニウム合金板は、Mn:0.
2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Z
n:0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.16乃
至0.26重量%、残部がAlの組成を有するものであ
る。これらの軽金属板も、金属クロム換算で、クロム量
が20乃至300mg/m2 となるようなクロム酸処理
或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ま
しい。
【0041】金属板の厚みは、金属の種類、用途或いは
サイズによっても相違するが、容器蓋の場合、一般に
0.010乃至0.40mm、特に0.13乃至0.2
8mmの厚みを有するのがよく、この内でも表面処理鋼
板の場合には、0.13乃至0.20mmの厚み、また
軽金属板の場合には0.15乃至0.28mmの厚みを
有するのがよい。
【0042】上記金属基体の内面には、それ自体公知の
内面保護塗膜を設けることができ、また外面にもそれ自
体公知の下地保護層を設けることができる。かかる保護
塗膜としては、公知の熱硬化性樹脂塗料、例えば、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−
ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹
脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、油性樹脂等、或は熱可塑性樹脂塗
料、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸−
酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリエステ
ル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂塗料は単
独でも2種以上の組合せでも使用される。保護塗膜の厚
さは、一般に1乃至20μmの範囲にあるのがよい。
【0043】また、金属基体に設ける保護塗膜は、熱可
塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート等の
フィルム層であってもよい。フィルムの厚みは、2乃至
50μmの範囲にあるのがよい。
【0044】[熱硬化性樹脂塗膜]本発明で保護層兼接
着層として使用する熱硬化性樹脂塗膜は、メチルエチル
ケトンによる沸点抽出率が3〜15重量%の有機熱硬化
性樹脂塗膜であり、この硬化塗膜は、好適には、アミノ
樹脂及び/またはフェノール樹脂とエポキシ樹脂とを含
有する組成物から形成される。
【0045】アミノ樹脂としては、尿素、メラミン、ア
セトグアナミン、ベンゾグアナミン等のアミノ基含有化
合物とホルムアルデヒドとを縮合させることにより得ら
れた樹脂が使用され、特にメタノール、エタノール、n
−ブタノール、iso −ブタノール等で、エーテル化した
エーテル化アミノ樹脂が好適に使用される。これらのア
ミノ樹脂はメタノール、ブタノール、キシロール等の溶
媒中に溶解させた溶液の形で市販されており、この溶液
を塗料の形成に用いる。
【0046】アミノ樹脂としては、樹脂100グラム当
り、塩基性窒素原子濃度が0.8乃至3.0グラム原
子、特に0.9乃至2.5グラム原子で、メチロール基
及びエーテル化メチロール基の濃度が50乃至500ミ
リモル特に60乃至400ミリモルの範囲内にあるもの
が、剥離性接着の点で好都合である。
【0047】フェノール樹脂成分としては、二官能性単
環フェノール及び/またはビスフェノール類とホルムア
ルデヒドとから誘導されたフェノール樹脂で、一層好適
には、200乃至1000の数平均分子量を有するフェ
ノール樹脂が使用される。
【0048】二官能性単環フェノールとしては、下記式
(1) 式中、R1 は水素原子又は炭素数4以下のアルキル基又
はアルコキシ基であって、3個のR1 の内2個は水素原
子であり、かつ1個はアルキル基又はアルコキシ基であ
るものとし、Rは水素原子又は炭素数4以下のアルキル
基である。で表わされる2官能性フェノール、例えば、
o−クレゾール、p−クレゾール、p−tertブチルフェ
ノール、p−エチルフェノール、2,3−キシレノー
ル、2,5−キシレノール等の2官能性フェノールの1
種又は2種以上の組合せが使用される。勿論、上記式
(1)の2官能性フェノールの他に、フェノール(石炭
酸)、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5
−キシレノール、m−メトキシフェノール等の3官能性
フェノール類;2,4−キシレノール、2,6−キシレ
ノール等の1官能性フェノール類;p−tert−アミルフ
ェノール、p−ノニルフェノール、p−フェニルフェノ
ール、p−シクロヘキシルフェノール等のその他の2官
能性フェノールも、その本質を損なわない範囲の少量で
組み合わせ使用することができる。
【0049】ビスフェノール類としては、エポキシ樹脂
に関して述べる下記式(2)のビスフェノール類が使用
される。勿論、二官能性単環フェノールとビスフェノー
ル類は組み合わせで使用してもよいことが理解されるべ
きである。
【0050】本発明に用いるレゾール型フェノールアル
デヒド樹脂成分は、上述したフェノールとアルデヒドと
を塩基性触媒の存在下に反応させることにより得られ
る。フェノールに対するアルデヒドの使用量には特に制
限はなく、従来レゾール型樹脂の製造に使用されている
量比で用いることができ、例えばフェノール類1モル当
たり1モル以上、特に1.5 乃至3.0 モルの量比のアルデ
ヒドを好適に用いることができるが、1モルよりも少な
いアルデヒドを用いても特に不都合はない。また、アミ
ノ樹脂の場合と同様に、メチロール基をエーテル化して
使用することもできる。
【0051】エポキシ樹脂成分としては、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂、特に好適には、ビスフェノール類と
エピハロヒドリンとから誘導されたエポキシ樹脂の内、
数平均分子量3500乃至15000及びエポキシ当量
2500以上のものが使用される。
【0052】ビスフェノール類とは、フェノール性水酸
基が結合した環を2個有するフェノール類の意味であ
り、かかるビスフェノールの代表的な例として、式
(2) HO−Φ−R−Φ−OH ‥‥(2) 式中、Rは直接結合或は2価の橋絡基を表わし、Φはフ
ェニレン基(オルソ、メタ及び/またはパラ)を表す。
で表わされる2価フェノールがある。式(2)の2価フ
ェノールにおいて、2価の橋絡基Rとしては、式−C
R’R’−(式中、R’の各々は水素原子、ハロゲン原
子、炭素数4以下のアルキル基、またはパーハロアルキ
ル基である)のアルキリデン基、−O−、−S−、−S
O−、−SO2 −、−NR”−(式中、R”は水素原子
または炭素数4以下のアルキル基である)の基等を挙げ
ることができるが、一般にはアルキリデン基又はエーテ
ル基が好ましい。このような2価フェノールの適当な例
は、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(ビスフェノ−ルA)、2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)、1,1’
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4
−,3−または2−ヒドロキシフェニル)メタン(ビス
フェノールF)、4−ヒドロキシフェニルエーテル、p
−(4−ヒドロキシ)フェノール、等であるが、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールBが
最も好適である。
【0053】このエポキシ樹脂は、下記一般式(3) 式中、Rは2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンの縮合残基であり、nは樹脂の平均分子量が3
500乃至15000以上となるように選択される数で
ある、で表される。
【0054】アミノ樹脂及び/またはエポキシ樹脂とエ
ポキシ樹脂とは、前述した量比で使用すべきである。一
般に、これらを溶液の形で混合し、この混合物の形で用
いることもできるが、一般には予備縮合を行い、この予
備縮合物の形で、金属基体乃至有機被覆金属基体への塗
布に用いるのがよい。予備縮合は、100乃至130℃
の温度で1乃至10時間程度行うのがよい。
【0055】これらの樹脂組成物に対する溶媒として
は、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒、エタノール、
ブタノール等のアルコール系溶媒、エチルセルソルブ、
ブチルセルソルブ等のセルソルブ系溶媒、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶媒の1種或いは2種以上を用いるこ
とができ、固形分が10乃至50%の溶液の形で塗料と
する。
【0056】この塗布用組成物にはそれ自体公知の変性
剤や配合剤、例えば脂肪酸、重合脂肪酸、ロジン、乾性
油、キシレン樹脂等の改質剤を混合乃至は予備縮合によ
り含有させることができ、更にビニルアセタール樹脂、
シリコーンオイル等のレべリング剤、ワックス等の滑
剤、リン酸やナフテン酸金属塩の硬化促進剤等を配合し
得る。
【0057】上記組成物は、例えば浸漬塗り、ローラコ
ート、スプレー塗布、ハケ塗り、静電塗装、電着塗装、
ワイヤーコート、フローコート、ドクターコート等の任
意の手段で、蓋形成用の素材或いは容器蓋に塗布するこ
とができる。熱硬化性樹脂塗膜の厚みは、一般に乾燥物
基準で0.5乃至20ミクロン、特に1乃至15ミクロ
ンの範囲にあるのがよい。
【0058】熱硬化性樹脂の硬化条件は、樹脂組成物中
のエポキシ樹脂成分やアミノ樹脂或いはフェノール樹脂
成分の種類によっても相違するが、一般的に言って15
0乃至370℃の温度及び20秒乃至20分間の焼付時
間の内から、メチルエチルケトン(MEK)による沸点
抽出率が3〜15重量%の範囲となる条件を選べばよ
い。
【0059】[樹脂被覆帯]本発明によれば、樹脂被覆
帯を、特定のアクリル樹脂のプラスチゾルの塗布及びゲ
ル化で形成する。プラスチゾルとは、アクリル樹脂と可
塑剤とを混合し、ペースト状にしたもので加熱によりゲ
ル化し、均一な弾性体になり得るものを言う。プラスチ
ゾルの状態では、分散媒としての可塑剤と分散粒子層と
してのアクリル樹脂とが存在している。
【0060】アクリル系樹脂の樹脂の主体となるアクリ
ル酸やメタクリル酸のエステルとしては、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸
n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)
アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミ
ル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オク
チル等がある。ただし上記の(メタ)アクリル酸とはア
クリル酸もしくはメタクリル酸を示す。上記(メタ)ア
クリル酸エステルは単独でも組み合わせても使用でき、
また他の単量体との共重合体でもよい。好適なエステル
は、単独重合したときのガラス転移点が60℃以上のポ
リマーを与えるメタクリル酸のメチル、エチル、イソプ
ロピル、イソブチルエステルなどであり、特にメタクリ
ル酸メチル(MMA)が好ましい。
【0061】これらの単量体と共に共重合される他の共
単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等を挙げる
ことができる。
【0062】プラスチゾルのポットライフ及びゲルの機
械的特性の点で、単独重合したときのガラス転移点が6
0℃以上のポリマーを与える(メタ)アクリル酸エステ
ル単位が、アクリル系樹脂成分当たり50重量%以上、
特に60重量%以上存在するのが望ましい。
【0063】プラスチゾルの貯蔵安定性や接着性の点で
は、アクリル樹脂は官能基含有単量体成分の少量を含有
していることが必用であり、官能基含有単量体成分とし
ては、カルボキシル基、その塩の基、アミド基、水酸
基、アミノ基、エポキシ基、メチロール基、及びエーテ
ル化メチロール基を有するものであり、具体的には次の
ものが挙げられる。
【0064】エチレン系不飽和カルボン酸またはその無
水物;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸等。これらの酸基含有モノマー
単位は、ナトリウム、カリウム、カルシウム等の金属塩
類やアンモニウム塩、アミン塩等の形で存在していても
よい。
【0065】アミド基含有モノマーとしては、(メタ)
アクリルアミド等が挙げられる。水酸基含有モノマー単
位としては、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピルエステル、アクリル酸プロピレングリコール
モノエステル等が挙げられる。アミノ基含有モノマー単
位としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル、ビニ
ルピリジン、2−ビニル−5−エチルピリジン、(メ
タ)アクリル酸オキサゾリルエチル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0066】エポキシ基含有モノマーとしては、(メ
タ)アクリル酸グリシジルエーテル、アリルグリシジル
エーテル、ブタンモノオキシド等が挙げられる。メチロ
ール基及びエーテル化メチロール基を有するモノマーと
しては、(メタ)アクリルアミドのジメチロール化物
や、そのエーテル化物、例えばエチルエーテル化物或い
はブチルエーテル化物等が使用される。
【0067】これらの官能基含有モノマーはアクリル系
樹脂中に、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロ
ック共重合体の形で存在することができ単独重合体の形
で存在することも許容される。
【0068】アクリル系樹脂粒子中における官能基含有
モノマー成分の割合は、上述したカルボキシル基、その
塩の基、アミド基、水酸基、アミノ基、エポキシ基、メ
チロール基、及びエーテル化メチロール基から成る群よ
り選ばれた極性基が、粒子重量当たり2乃至330ミリ
モル/100g、特に10乃至250ミリモル/100
gの濃度で含有されるものであればよい。
【0069】アクリル系プラスチゾルの粘度安定性、す
なわちポットライフの面から、アクリル系樹脂粒子は、
(メタ)アクリル酸エステル単位を主体とするコア部
と、極性基濃度の高いシェル部を有するコア/シェル構
造をとることが望ましい。プラスチゾルの貯蔵時におい
て、極性基濃度の高いシェル部が可塑剤の粒子中への侵
入を防ぐため、粒子の膨潤または溶解による増粘を抑制
し、プラスチゾルに優れた貯蔵安定性(ポットライフ)
を付与する。
【0070】アクリル系樹脂は、強靭なゲルを形成する
のに足る分子量を有するべきであり、一般に10万以
上、特に50万以上、最も好適には100万以上の分子
量を有していることが望ましい。また更にアクリルプラ
スチゾルの貯蔵安定性やゲルの機械的性質を向上させる
ためには、アクリル樹脂に10乃至80%のテトラヒド
ロフラン不溶解分を持たせるように、予めアクリル系樹
脂粒子の重合段階で架橋構造を導入しておくことも有効
である。
【0071】アクリル樹脂の重合段階で架橋構造を導入
する目的のためには、ジビニルベンゼン、トリビニルベ
ンゼン、ポリオールポリアクリレート、エポキシアクリ
レート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレ
ートのような多官能性モノマー及びオリゴマーをアクリ
ル系単量体に混合して重合を行う方法が用いられる。
【0072】本発明で用いるアクリル系樹脂粒子は、プ
ラスチゾル用に好適な単一粒子径が0.01〜10μ
m、特に0.2〜5μmの粒子であり、その製造にあた
っては、乳化重合法、乳化播種重合法、微細懸濁重合法
または微細懸濁播種重合法等の公知の方法が用いられ
る。
【0073】調製された乳化液あるいは乳濁液からアク
リル系樹脂粒子の粉末を回収する方法としては、通常の
プラスチゾル用塩化ビニル樹脂の乾燥法を採用すること
ができる。その乾燥法としては、多翼型回転ディスク
式、円盤型回転ディスク式、ノズル式等の噴霧乾燥、無
機塩やアルコールによる乳濁液の凝固破壊を経てアクリ
ル系樹脂組成物の遠心脱水乾燥、乳濁液の直接濾過脱水
等が挙げられる。場合によっては、その後にハンマーミ
ルやピンミル等による粉砕を加えてもよい。
【0074】プラスチゾル中の可塑剤としては、フタル
酸等の芳香族二塩基酸乃至多塩基酸のエステル類;脂肪
族二塩基酸乃至多塩基酸のエステル類;リン酸エステル
類;ヒドロキシ多価カルボン酸エステル;脂肪酸エステ
ル;多価アルコールエステル;或いはエポキシ化油等の
内、アクリル樹脂に適したものが使用される。
【0075】好適な可塑剤は、溶解度指数(SP値)が
7.9より大で且つ 10.0より小さい範囲にあるも
のである。ここで、溶解度指数(Solubility
Parameter、SP値)は、物質の相溶性を評
価するための目安として、広く使用されているものであ
って、このSP値とは、J.BRANDRUP等編Po
lymer Handbook (1967年) 第4
章に定義されているように、凝集エネルギー密度の1/
2乗値である。
【0076】可塑剤を構成する芳香族カルボン酸として
は、フタル酸が挙げられ、脂肪族カルボン酸としては、
アジピン酸、アゼライン酸或いはセバシン酸等が挙げら
れ、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸が挙
げられる。エステル中のアルキル基としては、エチル、
プロピル、ブチル等の低級アルキル基が使用され、上記
分子量を満足する範囲では、イソデシル基、オクチル基
(エチルヘキシル基)等の高級アルキル基や、ベンジル
基やクレシル基等のアラールキル基を有するものも使用
される。
【0077】具体的には、フタル酸ジブチル、フタル酸
ブチルベンジル、クエン酸アセチルトリブチル(ATB
C)、ブチルフタリルブチルグリコレート、リン酸トリ
クレジル(TCP)等が挙げられるが、クエン酸アセチ
ルトリブチル(ATBC)が最も好適である。
【0078】アクリル系樹脂と可塑剤との重量比は、塗
布成形時に十分な流動性が得られ、ゲル化時には十分な
物性が得られるようなものであり、一般的に言って、ア
クリル系樹脂100重量部当たり、50乃至150重量
部、特に60乃至120重量部の範囲にあるのがよい。
【0079】このプラスチゾルには、それ自体公知の樹
脂配合剤、例えば、充填剤、着色剤、熱安定剤、発泡
剤、酸化防止剤、増粘剤、減粘剤、希釈剤、酸素吸収剤
等をそれ自体公知の処方に従って配合することができ、
ゲルの機械的性質の向上や接着性の調整のために架橋剤
を配合することも可能である。
【0080】本発明に用いるプラスチゾル組成物は、そ
れ自体公知の分散機、例えば、らい潰機、ホモディスパ
ー、スパイラル・ピンミキサー、アトライター等を用
い、それ自体公知の配合処方で調製すればよい。
【0081】架橋剤としては、液状エポキシ樹脂、メチ
ロール化乃至エーテルメチロール化アミノ樹脂、変性乃
至未変性ポリアミン、変性乃至未変性ポリアミドアミ
ン、メチロール化乃至エーテルメチロール化フェノール
樹脂等が用いられる。
【0082】[易開口性蓋の製造]本発明の易開口性蓋
は、前述した有機熱硬化性樹脂塗膜を設けた金属板を、
蓋に成形し、開封用スコアを刻設し、樹脂被覆帯を施す
操作と、開封用タブを取り付ける操作とをこの順序或い
は逆の順序で行うことにより製造される。
【0083】開封用スコアは、スコア部における残留厚
みが、素板厚の1/8乃至1/2で且つ絶対的厚みが0.
2 乃至0.9 mm、特に0.3 乃至0.8 mmの範囲となるような
ものであることが望ましい。
【0084】開口用スコアが形成された蓋に、樹脂被覆
帯を設けるには、前述したプラスチゾルを塗布し、塗布
後のプラスチゾルをゲル化させる方法が採用される。塗
布には、蓋或いはライニングノズルを回転させながら、
プラスチゾルをライニングする手法が採用される。プラ
スチゾルのゲル化は、100乃至230℃の温度で10
秒乃至4分間の加熱で行うのがよい。ライニングを確実
に行うためには、塗布液の粘度は40000cps 以下と
するのが望ましい。
【0085】樹脂被覆帯の平均厚みは巾方向に平均し
て、一般に0.005 乃至0.5 mm、特に0.01乃至0.30mmとす
ることが望ましく、また保護効果の点で、スコア8から
外法への突出寸法は0.005 乃至3mm、特に0.01乃至2mm
の範囲とすることが望ましい。
【0086】開封用タブは、罐蓋を構成する素材と同種
或いは異種の素材から形成されていてもよい。例えばア
ルミニウム或いはアルミニウム合金のような軽金属板か
ら形成されていてもよいし、また表面処理鋼板から形成
されていてもよい。また十分な剛性を有するものであれ
ば、プラスチック材料から形成されたものであってもよ
い。
【0087】開封用タブの固定を熱可塑性接着剤で行う
場合、アミド反復単位及び/又はエステル反復単位含有
樹脂が好ましく、融点或いは軟化点が50乃至300
℃、特に80乃至270℃の範囲にあるホモ乃至コポリ
アミド、コポリエステル或いはこれらの2種以上のブレ
ンド物が使用される。図面に示す具体例では罐蓋への開
封用タブの固定は接着で行っているが、従来のリベット
打ちによる機械的固定で行ってもよいのは当然である。
【0088】尚、罐蓋−樹脂被覆帯係合機構となる第二
スコアは、樹脂の充填と両者の係合とが可能となるよう
な該寸法を有するべきであり、スコアの開口部巾が0.03
mm以上好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.07mm以
上であり、且つスコアのテーパ角度が150度以下、特
に135度以下の範囲にあることが望ましい。また、係
合機構となるリム部乃至段差部の段差寸法は0.10乃至1.
00mm、特に0.15乃至0.60mmの範囲にあることが望まし
く、水平面に対してなす角度は20乃至90度、特に3
0乃至85度であることが望ましい。
【0089】
【実施例】本発明の実施例を挙げて更に説明する。本文
中に用いられる%及び比率は特に断らないかぎり、重量
%及び重量比を表わす。
【0090】実施例1 板厚0.28mmのアルミ5052材の両面に数平均分
子量3900、エポキシ当量2600g/eqのビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂と数平均分子量900のブチ
ルエーテル化尿素樹脂を90:10の重量比で組み合せ
たエポキシ・ユリア系塗料を焼付後の厚さが5μmにな
る様に塗布し、180℃で10分間の焼付を行なった。
本実施例に用いたエポキシ・ユリア系塗膜のMEKの沸
点で1時間の抽出率は9.2%であった。
【0091】この塗装アルミ板を用いて301径の蓋に
成形し、次いでカール部に常法によりシーリングコンパ
ウンドを塗布乾燥した。次いで蓋の外面側にスコア残厚
0.1mmとなる様に口径72mmの開口用スコアと、
その内側2mmの位置に補助スコアを形成し、更に開封
用タブを通常のリベット加工で固定した。一次粒子径
1.5μm、二次粒子径23μm、数平均分子量105
万、THF不溶解分62%のメチルメタクリレート/グ
リシジルメタクリレート(=95/5)共重合体粉末1
00部、アセチルトリブチルシトレート(ATBC)9
0部、酸化チタン5部から調整した粘度1800cps
のアクリルプラスチゾルを回転ライニング装置に仕込
み、吐出量0.2gの条件で上記アルミ301径蓋の開
封用タブの押裂用先端(ノーズ)とカール部の間の、開
口用スコア部を狙ってノズルライニングし、アフタース
ピンでライニング形状を整えた。
【0092】次いで170℃−2分の条件で焼付け、プ
ロテクトコート部を形成した。このようにして得られた
アルミ301径のフルオープン蓋を、301径フランジ
缶胴と二重巻締めした後に開口した結果、容易に開口で
きた上にプロテクトコートは開封用タブのノーズ位置で
若干剥れたものの、ほぼ開口蓋の全周にわたって固着し
ており、開口端部による指の裂傷予防に十分な効果があ
ることが確認できた。
【0093】比較例1 板厚0.28mmのアルミ5052材の両面に数平均分
子量12200、エポキシ当量26000g/eqのビ
スフェノールA型エポキシ樹脂と数平均分子量330、
メチロール基濃度0.86(NMR法で求めたベンゼン
環1個あたりのメチロール基乃至エーテル化メチロール
基の数)のパラクレゾールとホルマリンから誘導された
レゾール型フェノール樹脂を97.5:2.5の重量比
で組み合わせたエポキシ・フェノール系塗料を焼付後の
厚さが5μmになる様に塗布し、200℃で10分の焼
付を行なった。本比較例で用いたエポキシ・フェノール
系塗膜のMEK沸点、1時間の抽出率は21%であっ
た。
【0094】この塗装アルミ板を用いて、実施例1と同
様にして、プロテクトコート付きアルミ301径蓋を作
製し、開口評価を行なったところ、開口が困難な上に、
プロテクトコートが開口スコアに沿って破断し、開口切
断端縁が部分的に露出されており、指の裂傷予防の効果
が小さいことが確認された。これはプロテクトコートと
塗膜の接着力が強すぎたためによるものと理解される。
【0095】比較例2 板厚0.28mmのアルミ5052材の両面に数平均分
子量5200、エポキシ当量3700g/eqのビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂と三井サイテック社製のサイ
メル325を79:21の重量比で組み合わせたエポキ
シ・アミノ系塗料を焼付後の厚みが5μmになる様に塗
布し、200℃で10分の焼付を行なった。本比較例で
用いたエポキシ・アミノ系塗膜のMEK沸点、1時間の
抽出率は2.8%であった。
【0096】この塗装アルミ板を用いて実施例1と同様
にして、プロテクトコート付きアルミ301径蓋を作製
し、開口評価を行なったところ、容易に開口できたもの
の、蓋の開口切断端縁の半周にわたってプロテクトコー
トが脱落しており、指を裂傷する危険があることが確認
された。
【0097】実施例2 数平均分子量5200、エポキシ当量3700g/eq
のビスフェノールA型エポキシ樹脂と、数平均分子量6
50、メチロール基濃度0.68(NMR法で求めたベ
ンゼン環1個当たりのメチロール基乃至エーテル化メチ
ロール基の数)のビスフェノールAとホルマリンから誘
導されたレゾール型フェノール樹脂を85:15の重量
比で組み合わせたエポキシ・フェノール系塗料を用い、
205℃−10分の条件で焼付け、MEK抽出率12.
8%の両面塗装板を作製した以外は、実施例1と同材料
を用い、同様にしてアルミ301径のフルオープン蓋を
作製した。
【0098】得られた蓋を301径フランジ缶胴と二重
巻締めした後に開口した結果、容易に開口できた上、プ
ロテクトコートは開口蓋のほぼ全周にわたって固着して
おり、開口切断端縁による指の裂傷予防に十分効果的で
あることが確認できた。
【0099】実施例3 数平均分子量5200、エポキシ当量3700g/eq
のビスフェノールA型エポキシ樹脂と、三井サイテック
社製のメラミン樹脂、サイメル303を95:5の重量
比で組み合せたエポキシ・アミノ系塗料を用い、190
℃−10分の条件で焼付け、MEK抽出率6.2%の両
面塗装板を作製した以外は実施例1と同材料を用い、同
様にしてアルミ301径のフルオープン蓋を作製した。
尚、この時上記エポキシ・アミノ系塗料には三井サイテ
ック社製の触媒、キャタリスト600を全樹脂分当たり
0.3%の量で配合して使用した。
【0100】実施例1と同様な開口評価を行なったとこ
ろ、十分な指の裂傷予防効果が確認できた。
【0101】実施例4 板厚0.20mmのブリキ板(錫メッキ量:2.8g/
2 、テンパー:T4CA)の両面に実施例1で用いた
エポキシ・ユリア系塗料を焼付後の厚みが5μmになる
様に塗布し、170℃で10分間の焼付を行なった。本
実施例に用いたエポキシ・ユリア系塗膜のMEK沸点、
1時間の抽出率は10.3%であった。この塗装ブリキ
板を用いて、211径の蓋に成形し、次いでカール部に
常法によりシーリングコンパウンドを塗布乾燥した。次
いでリベット成形の後、蓋の外面側にスコア残厚/元板
厚が0.23になるように口径58mmの開口用スコア
とその内側1.5mmの位置に補助スコアを形成した。
【0102】次いで実施例1で用いたアクリルプラスチ
ゾルを補助スコアを狙うようにして蓋に回転ライニング
し、アフタースピンで開口用スコア部をカバーするよう
に塗り広げ、170℃−2分の条件で焼付け、プロテク
トコート部を形成した。この時の吐出量は0.3gであ
った。更に、開封用タブをリベットで固定し、ブリキ2
11径のフルオープン蓋を得た。
【0103】このようにして得られた蓋を211径フラ
ンジ缶胴と二重巻締めした後に、開口した結果、容易に
開口できた上に、プロテクトコートは開口蓋の全周にわ
たって固着しており、開口切断端縁による指の裂傷予防
に効果的であった。
【0104】実施例5 金属クロム量が100mg/m2 、非金属クロム層中の
クロム量が15mg/m2 である市販の電解クロム酸処
理鋼板(厚み0.20mm)の両面に実施例2で用いた
エポキシ・フェノール系塗料を、焼付塗膜厚5μmとな
るように塗布し、200℃−10分の条件で焼付けた。
この時のMEK抽出率は14.5%であった。この塗装
電解クロム酸処理鋼板を211径の蓋にプレス成形し、
蓋の外面側に直径58mmの円状にスコア残厚/元板厚
が0.23になるように開口用スコアを設け、その内側
1.5mmの位置に同心円状の補助スコアを設けた。
【0105】実施例1で用いたアクリル樹脂100部に
ATBC80部、酸化チタン5部、エピコート828
(油化シェルエポキシ社製液状エポキシ樹脂)4部、サ
イメル303(三井サイテック社製メラミン樹脂)3
部、ドデシルベンゼンスルホン酸0.3部を組み合わ
せ、粘度2300cpsのアクリルプラスチゾルを調整
した。このアクリルプラスチゾルを回転ライニング装置
を用いて、補助スコアと開口用スコアの両方を被覆する
ようにプロテクトコート部をライニングし、200℃−
90秒の条件で焼付けた。
【0106】この様にして得た蓋に、両面に実施例2の
エポキシ・フェノール系塗料を塗装したアルミニウム合
金製タブを、ナイロン12系接着剤を用いて220℃で
接着した。得られた蓋を211径のフランジ缶胴に二重
巻締めして、開口評価したところ容易に開口でき、開口
蓋にプロテクトコートが固着しており、開口切断端縁に
よる指の裂傷予防に十分効果的であることが確認でき
た。
【0107】比較例3 一次粒子径1.6μm、二次粒子径25μmで数平均分
子量95000のメチルメタクリレート/アクリル酸/
メタクリル酸(=99/0.2/0.8)共重合体粉末
100部にATBC90部、酸化チタン5部を組み合わ
せ、粘度2700cpsのアクリルプラスチゾルを調整
した。
【0108】本比較例のアクリルプラスチゾルを用いる
以外は、実施例2と同様にしてアルミ301径蓋を作製
し、開口評価を行ったところ開口に大きな力を要する上
に、スコアに沿ってプロテクトコートが切断され、開口
切断端縁からの指の保護効果が不十分であることがわか
った。これはアクリルプラスチゾルに分子量の小さい樹
脂を用いたことによって、接着力の上昇とプロテクトコ
ートの材料強度の低下をまねいた結果であると理解され
た。
【0109】実施例6 一次粒子径1.3μm、二次粒子径20μmで数平均分
子量が520000のメチルメタクリレート/アクリル
酸/メタクリル酸/(=99/0.2/0.8)共重合
体粉末100部と、ATBC85部、酸化チタン5部か
ら粘度3200cpsのアクリルプラスチゾルを調整し
た。
【0110】本実施例で調整したアクリルプラスチゾル
を用いる以外は、実施例3と同様にしてアルミ301径
蓋を作製し、開口評価を行ったところ容易に開口でき、
開口切断端縁から指を保護するように、ほぼ開口蓋の全
周にわたってプロテクトコートが保持されていた。
【0111】比較例4 一次粒子径1.5μm、二次粒子径25μmで数平均分
子量110万のメチルメタクリレート単独重合体粉末1
00部にATBC90部、酸化チタン5部を組み合わせ
て粘度3500cpsのアクリルプラスチゾルを調整し
た。このアクリルプラスチゾルを回転ライニング装置に
仕込み、実施例1と同様にしてプロテクトコート付きア
ルミ301径蓋を作製したところ、ゾルが増粘し作業
中、ライニング不能となった。
【0112】なんとか得られた蓋も開口にともない開口
蓋からプロテクトコートが容易に剥がれ落ち指の裂傷予
防の目的には不十分であった。
【0113】比較例5 一次粒子径1.0μm、二次粒子径18μmで平均重合
度1500のPVCホモポリマー粉末100部にATB
C50部、エポキシ化大豆油70部、不揮発分60%の
ブチル化尿素樹脂溶液15部、酸化チタン5部を組み合
わせ、粘度3500cpsのPVCプラスチゾルを調整
した。
【0114】得られたPVCプラスチゾルを実施例1と
同様のスコア加工したエポキシ・ユリア系両面塗装蓋に
回転ライニングし、205℃−2分の条件で焼付け、ア
ルミ301径蓋を作製した。開口評価したところ容易に
開口したものの開口切断端縁のプロテクトコートが簡単
に剥がれ落ち、指の保護効果は不十分であった。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、易開口性蓋の外面塗膜
として、メチルエチルケトンによる沸点抽出率が3〜1
5重量%の有機熱硬化性樹脂塗膜と、樹脂被覆帯とし
て、(メタ)アクリル酸エステルを主体とし且つ極性基
含有単量体の少量を含む数平均分子量10万以上、特に
50万以上のアクリル樹脂のプラスチゾルから形成され
たゲル状被覆とを組み合わせで用いることにより、従来
のこの種の易開口性蓋における諸欠点を解消し、衛生的
特性に優れ、環境に優しく、しかも樹脂被覆帯の偶発的
な離脱が防止され、安全性、スコア部の防錆性及び開封
容易性の組み合わせに優れた易開口性蓋を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の易開口性蓋の一例の上面図である。
【図2】図1の蓋の線A−A′における断面図である。
【図3】図1の易開口性蓋の要部の一例の断面図であ
る。
【図4】図1の易開口性蓋の要部の他の例の断面図であ
る。
【図5】図1の易開口性蓋の開口途中の段階を説明する
説明図である。
【符号の説明】
1 蓋 2 金属素材 3a 蓋の外面保護塗膜 3b 蓋の内面保護塗膜 4 周上の溝部 5 環状リム部 6 パネル部 7 シーリングコンパウンド層 8 スコア 9 開口されるべき部分 10 開口用タブ 11 スコア押裂き用先端 12 把持部(リング) 13 支点部分 14 U字形の切目 15 接続部 16 熱可塑性樹脂接着剤層 17 切断端縁保護用被覆帯 18 外周部 19 切断端縁 20 外方に突出した部分 21 リム部 22 第二スコア
フロントページの続き (72)発明者 川口 清 神奈川県横浜市港北区新吉田町3359−9 (72)発明者 相沢 正徳 神奈川県横浜市保土ヶ谷区上菅田町サニー ハウス西谷106号 (72)発明者 小林 誠七 神奈川県横浜市栄区犬山町52−8

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を区画する開口用スコア、開口部
    に設けられた開口用タブ及び開口用スコアをその両側辺
    にわたって跨ぐように設けられた保護樹脂被覆帯を備え
    た易開口性蓋において、蓋の外面にはメチルエチルケト
    ンによる沸点及び1時間での抽出率が3〜15重量%の
    有機熱硬化性樹脂塗膜が全面に設けられ、該保護樹脂被
    覆帯は(メタ)アクリル酸エステルを主体とし且つ極性
    基含有単量体の少量を含む数平均分子量10万以上のア
    クリル樹脂のプラスチゾルから形成されたゲル状被覆か
    ら成り且つ該ゲル状被覆は前記塗膜に剥離性接着されて
    いることを特徴とする易開口性蓋。
  2. 【請求項2】 有機熱硬化性樹脂塗膜が、アミノ樹脂と
    エポキシ樹脂とを含有する組成物から形成されている請
    求項1記載の易開口性蓋。
  3. 【請求項3】 有機熱硬化性樹脂塗膜が、アミノ樹脂と
    エポキシ樹脂とを3:97乃至20:80の重量比で含
    有する組成物から形成されている請求項1または2記載
    の易開口性蓋。
  4. 【請求項4】 有機熱硬化性樹脂塗膜が、フェノール樹
    脂とエポキシ樹脂とを含有する組成物から形成されてい
    る請求項1記載の易開口性蓋。
  5. 【請求項5】 有機熱硬化性樹脂塗膜が、フェノール樹
    脂とエポキシ樹脂とを3:97乃至20:80の重量比
    で含有する組成物から形成されている請求項1または4
    記載の易開口性蓋。
  6. 【請求項6】 前記アクリル樹脂が、樹脂重量を基準と
    して、極性基を2乃至330m−mol/100gの濃
    度で含有するアクリル樹脂である請求項1乃至5の何れ
    かに記載の易開口性蓋。
  7. 【請求項7】 前記アクリル樹脂が、10乃至80%の
    テトラヒドロフラン不溶解分を有するアクリル樹脂であ
    る請求項1乃至6の何れかに記載の易開口性蓋。
  8. 【請求項8】 前記プラスチゾルが分子量が220乃至
    420で且つ溶解度指数(SP値)が7.9乃至10.
    0の可塑剤を含有するプラスチゾルである請求項1乃至
    7の何れかに記載の易開口性蓋。
  9. 【請求項9】 樹脂被覆帯が有機熱硬化性樹脂塗膜にス
    コアよりも内側の幅がスコアよりも外側の幅よりも大と
    なるように剥離性接着されている請求項1乃至8の何れ
    かに記載の易開口性蓋。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5169819B2 (ja) * 2006-03-06 2013-03-27 東洋製罐株式会社 高温開口性に優れたイージーオープン蓋
CN114013795A (zh) * 2017-03-22 2022-02-08 东洋制罐株式会社 金属瓶罐及其制造方法

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