JPH09123037A - 工作機械の切込み送り方法および切込み送り装置 - Google Patents

工作機械の切込み送り方法および切込み送り装置

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JPH09123037A
JPH09123037A JP30839795A JP30839795A JPH09123037A JP H09123037 A JPH09123037 A JP H09123037A JP 30839795 A JP30839795 A JP 30839795A JP 30839795 A JP30839795 A JP 30839795A JP H09123037 A JPH09123037 A JP H09123037A
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cutting
magnetic screw
cutting feed
work
machining
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JP30839795A
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Toshio Ishii
利夫 石井
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JTEKT Machine Systems Corp
Original Assignee
Koyo Machine Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ねじの特性を利用して、ワーク加工面形
状の高精度化、生産能率の向上および加工工具寿命の延
長を図る工作機械の切込み送り技術を提供する。 【解決手段】 ワークWに切込み送りを与える切込み送
り装置1を、磁気ねじ機構6とサーボモータ7で構成
し、切込み送り装置1により、ワークWを所定の切込み
速度をもって前進させるとともに、磁気ねじ機構6の回
転角度から得られるワークWを保持する送りテーブル5
の理論上の制御位置Aとその実際位置Bとの差Cにより
得られる数値Fが設定値F0 に達したとき、切込み送り
装置1により、ワークWを一旦急速後退させてから、再
び前進させる。設定値F0 は、磁気ねじ13のスラスト
剛性を基準として、磁気ねじ13が脱調する境界値より
も低くかつ加工条件に合った値に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械の切込み送
り方法および切込み送り装置に関し、さらに詳細には、
特に水晶、ガラス、セラミックス、フェライト等の脆性
材料に対する機械加工を、適正な加工負荷をもって実行
するための切込み送り技術に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶、ガラス、セラミックス、フェライ
ト等の工作物(以下ワークと称する)を薄板状に切断加
工するスライシング工程においては、切断加工されたワ
ークの切断面自体が仕上面となることから、その切断面
形状の高精度化が課題となっている。
【0003】この目的のため、切断工具としてできるだ
け薄い切断砥石を備える切断機が一般に使用されてお
り、具体的には、上記切断砥石が回転駆動されるととも
に、この切断砥石に対して上記ワークが切込み送りされ
て、ワーク材料から所定厚さのワークが順次切断される
ように構成されている。
【0004】また、上記ワークを切込み送りするための
切込み送り装置は、一般に、その送り機構として、ボー
ルねじとこれを回転駆動するサーボモータとを基本構成
として備えており、この送り機構により上記ワークを一
定の切込み速度をもって送るように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな切込み送り装置を備える切断機においては、次のよ
うな問題があった。
【0006】すなわち、水晶、ガラス、セラミックス、
フェライト等は高い硬度を有し非常に脆い性質を有する
脆材料であるところ、上記のように常時一定の切込み速
度をもって送る構成では、加工の進行に伴って、切断工
具に目づまりが発生するとともに、切削熱の発生等で加
工能率が低下するなど、加工条件が変化しやすい。
【0007】また、これに関連して切断負荷も次第に増
大するため、切断状況がたとえ途中まで微小破砕の状態
で良好であっても、上記したような加工条件の微小な変
化によって、応力集中等が起こり、チッピング(chipp
ing)を発生したり、あるいは切断面真直度の変化や切断
面のうねりを生じやすい。これらチッピングの発生等は
ワーク切断面形状の高精度化に障害となる。さらに、上
記切削熱の発生等により、ワーク切断面の表面付近に変
質層や残留歪を生成して、品質不良を生じやすいという
問題もあった。
【0008】しかも、上記ワーク材質の高硬度と相まっ
て、切断工具の磨耗も比較的早く、上記切断面形状の高
精度化の障害に拍車をかけるとともに、切断能率の低下
等をさらに増長するなどの問題も生じていた。
【0009】また、例えば特開平2−205464号公
報に開示されるように、シリコンウェハに対して、研削
抵抗がほぼ一定となるように切込み速度を制御する技術
も提案されているが、この従来技術においても、脆性材
料の切断加工におけるチッピングの発生を防止するには
まだ不十分であった。
【0010】さらに、この制御技術においては、必然的
に、切断負荷が増大すると、その分だけ切込み速度を低
下させることになるため、その分だけ加工時間が長くな
ってしまい、やはり生産能率の低下を招くとともに、切
断工具の寿命も比較的短いという問題があった。
【0011】このような問題は、硬度の高い脆性材料に
対する機械加工を行う各種の工作機械全般に共通するも
のであり、その改良が要望されていた。
【0012】この発明はかかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、磁気ね
じの特性を利用することにより、ワーク加工面形状の高
精度化を実現するとともに、生産能率の向上および加工
工具寿命の延長を図ることができる工作機械の切込み送
り方法の提供にある。
【0013】また本発明の他の目的は、上記切込み送り
方法を実施するための工作機械の切込み送り装置を提供
することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の工作機械の切込み送り方法は、ワークに機
械加工を施す工作機械において、ワークまたは加工工具
に切込み送りを与える切込み送り装置を、磁気ねじ機構
とこの磁気ねじ機構を回転駆動する駆動モータとで構成
し、前記切込み送り装置により、ワークまたは加工工具
を所定の切込み速度をもって前進させるとともに、前記
磁気ねじ機構の回転角度から得られるワークまたは加工
工具を保持する送りテーブルの理論上の制御位置とその
実際位置との差により得られる数値が設定値に達したと
き、前記切込み送り装置により、ワークまたは加工工具
を急速後退させるように構成したことを特徴とする。
【0015】前記設定値は、前記磁気ねじのスラスト剛
性を基準として、磁気ねじが脱調する境界値よりも低く
かつ加工条件に合った値に設定されている。
【0016】また、本発明の工作機械の切込み送り装置
は、上記切込み送り方法を実施するものであって、ワー
クまたは加工工具を保持する送りテーブルと、この送り
テーブルに接続された磁気ねじ機構と、この磁気ねじ機
構を回転駆動する駆動モータと、前記磁気ねじ機構の回
転量を検出する回転検出器と、前記ワークまたは加工工
具を保持する送りテーブルの実際位置を検出する位置検
出器と、これら回転検出器および位置検出器からの検出
信号に応じて、前記駆動モータを駆動制御する制御装置
とを備えてなり、この制御装置は、前記切込み送り方法
を実行するように構成されていることを特徴とする。
【0017】本発明の切込み送り装置においては、磁気
ねじの特性を利用して送りテーブルの動作が制御され
る。
【0018】すなわち、磁気ねじは、ねじ軸表面とナッ
ト体内径面に螺旋状の磁極がそれぞれ非接触で近接対向
して設けられてなり、ねじ軸の回転により、上記両磁極
間に作用する磁力で、ねじ軸とナット体が相対的に軸方
向へ移動する構成とされている。したがって、磁気ねじ
においては、軸方向の推進力は磁気ねじのスラスト剛性
に依存する一方、磁気ねじに作用するスラスト負荷の変
動に対応して、ねじ軸とナット体には軸方向の相対的な
位置変動が生ずるという特性がある。
【0019】本発明においては、切込み送り装置の送り
ねじ機構として磁気ねじ機構が用いられており、この磁
気ねじ機構の回転角から算出するワークまたは加工工具
を保持する送りテーブルの理論上の制御位置とその実際
位置との差により得られる数値が設定値に達したとき、
ワークまたは加工工具を急速後退させるように構成し
た。
【0020】この場合の前記設定値は、前記磁気ねじの
スラスト剛性を基準として、磁気ねじが脱調する境界値
よりも低い範囲において、加工対象となるワークと加工
工具等の加工条件に対応した適正値とする。
【0021】以上の構成において、前記前進と急速後退
を、所定の切込み送り量が得られるまで順次繰り返すこ
とにより、脆性材料に対する機械加工を、常時適正な加
工負荷をもって、高精度かつ高能率で可能とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0023】本発明に係る工作機械の切込み送り装置を
図1に示し、この切込み送り装置1は、具体的には、ワ
ークとしての水晶Wを薄板状に切断する切断機におい
て、ワークWを切断工具2に対して切込み送りするため
のものであって、送りテーブル5、磁気ねじ機構6、駆
動モータ7、回転検出器8、位置検出器9および制御装
置10を主要部として構成されている。
【0024】ワークWを切断する加工工具2としては、
薄い切断砥石が使用されている。この切断砥石2は、図
示しない主軸ヘッドに回転可能に支持されるとともに、
伝達機構等を介して駆動源に連係されている。この駆動
源により、切断砥石2は所定の回転速度をもって回転駆
動される。
【0025】送りテーブル5は、ワークWを取外し可能
に固定保持するワーク支持台5aを備えるとともに、図
示しないスライド装置により切込み送り方向Xへ直線的
に往復移動可能とされている。このスライド装置として
は、油膜による滑り接触構造を備える案内レールや、こ
ろがり接触構造を備えるリニアガイド等が採用される。
送りテーブル5には、スケール9aとこのスケール9a
を読み取るセンサ9bからなるリニアスケール等の位置
検出器9が設けられており、その検出値が送りテーブル
5の実際位置Bとして制御装置10へ送られる。
【0026】磁気ねじ機構6は上記送りテーブル5を往
復移動させるもので、ねじ軸11とナット体12からな
る磁気ねじ13を主要部として備える。ねじ軸11は、
上記切込み送り方向Xに平行にかつ回転可能に軸支され
るとともに、その基端が駆動モータ7の出力軸7aに接
続されている。また、ナット体12は上記送りテーブル
5に固設されるとともに、上記ねじ軸11に螺進退可能
に係合されている。
【0027】ねじ軸11の表面とナット体12の内径面
には、図2に示すように、螺旋状の磁極11a,12a
がそれぞれ非接触状態で対向配置されてなり、ねじ軸1
1が回転すると、上記両磁極11a,12a間に作用す
る磁力により、ナット体12がねじ軸11に沿って移動
し、上記送りテーブル5が切込み送り方向Xへの前進動
作およびこれと逆方向への後退動作を行う。
【0028】なお、磁気ねじ13においては、軸方向の
推進力は上記磁極11a,12a間に作用する磁力によ
るスラスト剛性に依存し、また、磁気ねじ13に作用す
るスラスト負荷の変動に対応して、ねじ軸11とナット
体12に軸方向の相対的な位置変動が生ずるという特性
がある。後述するように、本切込み送り装置1において
は、この磁気ねじ13の特性が送りテーブル5の前進・
後退制御に利用される。
【0029】駆動モータ7は具体的にはサーボモータか
らなり、制御装置10に電気的に接続されるとともに、
その出力軸7aが、カップリング14により磁気ねじ機
構6のねじ軸11に同軸状にかつ一体回転可能に接続さ
れている。また、上記出力軸7aの回転量(回転角度)
は、ロータリエンコーダ等の回転検出器8により検出さ
れて、その検出値が磁気ねじ機構6の回転角度、つまり
送りテーブル5の理論上の制御位置Aとして制御装置1
0へ送られる。
【0030】制御装置10は、切断砥石2の回転速度に
連動して送りテーブル5の切込み送りを自動制御するも
ので、CPU,ROM,RAMおよびI/Oポートなど
からなるマイクロコンピュータで構成されている。この
制御装置10には、上記切込み送りを実行させるための
制御プログラム等が組み込まれてなり、サーボモータ7
の駆動に必要な種々の情報が、NC(数値制御)データ
として予めまたは図示しない操作盤のキーボード等によ
り適宜入力設定されている。
【0031】上記制御装置10は、具体的には、図3に
示すように、スラスト負荷演算部20、しきい値設定部
21、比較部22および駆動制御部23を主要部として
備える。
【0032】スラスト負荷演算部20は、回転検出器8
からの理論制御位置Aの情報と、位置検出器9からの実
際位置Bの情報を受け取って、これら両位置の差つまり
送りテーブル5の変位量C(=A−B)を算出するとと
もに、この値を磁気ねじ13のスラスト剛性データを基
準として、送りテーブル5に負荷されるスラスト負荷F
(ワークWの加工負荷に対応)を算出する。具体的に
は、以下の換算式によりワークWの加工負荷Fが演算さ
れ、その結果が比較部22へ送られる。
【0033】F=(A−B)×k (ただし、k:
磁気ねじのスラスト剛性)
【0034】すなわち、前述したように、磁気ねじ13
においては、ここに作用するスラスト負荷の変動に対応
して、ねじ軸11とナット体12に軸方向の相対的な位
置変動が生ずるという特性があることから、上記両位置
の差Cと磁気ねじ13のスラスト剛性kの積が上記送り
テーブル5のスラスト負荷F、つまりワークWに実際に
作用している加工負荷に対応した値となるのである。
【0035】一例として、軸径が25mmでリードが1
0mmの、磁気ねじのスラスト剛性kに関する試験結果
が表1に示されており、これをグラフに表すと図4のよ
うになる。表1および図4から、この磁気ねじのスラス
ト剛性kはおよそ170N/mmであることが分かる。
したがって、磁気ねじ13として、この磁気ねじが用い
られる場合、例えば、理論制御位置Aが100mmであ
るのに対して、実際位置Bが99.65mmであったと
すると、このときのスラスト負荷Fは、上記換算式より
59.5Nと算出される。
【0036】
【表1】
【0037】しきい値設定部21は、サーボモータ7の
制御条件つまり制御タイミングを決めるしきい値F0
設定するもので、このしきい値(設定値)F0 は、加工
対象となるワークWの材質、硬度等の特性や切断砥石2
の加工条件などを考慮して決められる適正値であり、磁
気ねじ13が脱調する境界値よりも低い範囲において設
定される。
【0038】一例として、磁気ねじ13が上記の磁気ね
じ(軸径25mm、リード10mm)である場合、しき
い値F0 を100Nに設定すると、これに対応した送り
テーブル5の変位量C0 (=A−B)は、0.583m
mということになる。
【0039】比較部22においては、スラスト負荷演算
部20から送られるスラスト負荷Fを上記しきい値F0
と比較演算して、その比較結果が駆動制御部23へ送ら
れる。
【0040】そして、この駆動制御部23においては、
予め設定された基本制御プログラムに従って、上記比較
部23におけるスラスト負荷Fとしきい値F0 との比較
結果に応じた制御信号をサーボモータ7に送り、スラス
ト負荷Fがしきい値F0 に達したときには、サーボモー
タ7を急速逆転駆動する等して、所定の切込み送りを以
下のごとく実行させる。
【0041】すなわち、切込み送り装置1による切込み
送り方法を具体的に説明すると、制御装置10は、切断
砥石2によるワークWに対するスライシング加工を、常
時適正な加工負荷をもって行うべく、サーボモータ7を
自動制御する。
【0042】図5のフローチャートを参照して、スライ
シング工程の開始により、サーボモータ7により磁気ね
じ機構6が正回転駆動して、ワークWを固定保持した送
りテーブル5を所定の送り速度をもって切込み送り方向
Xへ前進させた後、磁気ねじ機構6の特性を利用した切
込み送りを行いながら、所定の回転速度で回転駆動する
切断切断砥石2により、ワークWに後述のスライシング
加工を行い、その後、サーボモータ7により磁気ねじ機
構6が逆回転駆動して、送りテーブル5を初期位置へ後
退復帰させて、一連のスライシング工程を終了する。
【0043】上記スライシング加工においては、図6の
フローチャートを参照して、 送りテーブル5つまりワークWが所定の切込み速度
をもって前進して、切断砥石2によるワークWのスライ
シングが行われる。
【0044】 この際、回転検出器8と位置検出器9
により、送りテーブル5の理論制御位置Aと実際位置B
の情報が制御装置10のスラスト負荷演算部20へ送ら
れて、これら両位置A,Bの差つまり送りテーブル5の
変位量Cから、送りテーブル5に負荷されているスラス
ト負荷F(ワークWの加工負荷に対応)が算出される。
【0045】 このスラスト負荷Fは比較部22でし
きい値F0 と比較されて、スラスト負荷Fがしきい値F
0 に達すると、駆動制御部23により、送りテーブル5
がまず所定距離だけ急速後退するとともに、続いて、こ
の後退距離よりも小さい距離だけ(例えば送りテーブル
5の上記実際位置Bの少し手前まで)急速前進した後、
再び所定の切込み速度をもって前進する。
【0046】 以後、この前進と急速後退が順次繰り
返されて、所定の切込み送り量が得られた時点でスライ
シング加工が終了する。
【0047】以上のスライシング工程をタイムチャート
で示すと図7のようになり、これら一連のスライシング
工程は、一つのワークWに対して所定枚数の薄板が切断
されるまで自動的に連続して繰り返されることになる。
【0048】しかして、以上のような切込み送り方法に
おいては、送りテーブル5のスラスト負荷Fがしきい値
0 に達したとき、この送りテーブル5を一旦急速後退
させることにより、加工の進行に伴って、切断砥石2に
目づまりや切削熱が生じても、この後退により生じたワ
ーク切断面部分にクーラントが入って、切粉が洗い流さ
れて、これにより、目づまりが解消されるとともに、こ
の部位(切断砥石2およびワーク切断面)が冷却され
る。この結果、加工能率の低下が有効に防止されるとと
もに、ワーク切断面の表面付近に変質層や残留歪も生成
し難く、品質不良も生じない。しかも、切断砥石2の磨
耗も少なくなり、寿命が延びる。
【0049】また、この急速後退により、増大しつつあ
った切断負荷も減少して、応力集中等の発生が防止され
る。これにより、切断面におけるチッピングの発生、あ
るいは切断面真直度の変化や切断面のうねりの発生が抑
えられて、切断面形状の高精度化が可能となる。
【0050】さらに、送りテーブル5が前進と急速後退
を、所定の切込み送り量が得られるまで順次繰り返すた
め、常時適正な加工負荷での切断加工を高能率で行うこ
とができる。
【0051】なお、上述した実施形態はあくまでも本発
明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれ
に限定されることなく、その範囲内において種々設計変
更可能である。例えば、以下のような改変が可能であ
る。
【0052】(1) 上述した切込み送り方法において、ス
ライシング加工の具体的工程(急速後退と急速前進の組
み合わせ等)やこのスライシング加工前後の具体的工程
(前進と後退等)、あるいはその他の具体的工程は、こ
れに限定されるものではなく、対象となる装置やワーク
の種類等に応じて適宜変更され得る。
【0053】(2) また、上述の実施形態においては、上
記理論制御位置と実際位置との差(送りテーブルの変位
量)をスラスト負荷に換算してからしきい値と比較する
ように構成されているが、例えば、予めスラスト負荷を
テーブルの変位量に換算して、これをしきい値として設
定しておき、上記理論制御位置と実際位置との差をこの
しきい値と直接比較するように構成されてもよい。
【0054】(3) 本発明は図示のようにワークWが切込
み送りされる構成のほか、切断砥石2が切込み送りされ
る構成にも適用可能であり、また図示のような切断機の
ほか、切断砥石以外の加工工具を備える他の工作機械の
切込み送り装置にも適用可能である。
【0055】(4) 切込み送り装置の具体的構成も、対象
となる工作機械の他の構成に対応して適宜変更可能であ
る。
【0056】(5) ワークWについても、上述の実施形態
における水晶のほか、ガラス、セラミックス、フェライ
ト等の他の同様な脆性材料からなるワークも対象とする
ことができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ワークまたは加工工具に切込み送りを与える切込み送り
装置を、磁気ねじ機構とこの磁気ねじ機構を回転駆動す
る駆動モータとで構成して、切込み送り装置により、ワ
ークまたは加工工具を所定の切込み速度をもって前進さ
せるとともに、磁気ねじ機構の回転角度から得られるワ
ークまたは加工工具を保持する送りテーブルの理論上の
制御位置とその実際位置との差により得られる数値が設
定値に達したときに、切込み送り装置により、ワークま
たは加工工具を急速後退させるように構成したから、以
下に列挙するような種々のすぐれた効果が発揮され得
る。
【0058】(1) 磁気ねじの特性を利用することによ
り、ワークまたは加工工具を保持する送りテーブルの変
位量からワークまたは加工工具のスラスト負荷を検出し
て、ワークに対する加工負荷が過大となる前に急速後退
させるようにしたから、加工面における応力集中等の発
生が防止され、この結果、チッピングの発生、あるいは
加工面真直度の変化や加工面のうねりの発生が有効に抑
えられて、加工面形状の高精度化が図れる。
【0059】(2) スラスト負荷が設定値に達したらワー
クまたは加工工具を急速後退させるため、加工部位への
クーラントのかかりが良く、加工工具およびワーク加工
部位の冷却効率が高く、また切粉も効率良く洗い流され
て加工工具の目づまりも解消される。この結果、加工能
率の低下が有効に防止されるとともに、ワーク加工面の
表面付近に変質層や残留歪も生成し難く、品質不良を生
じず、良品に仕上がる。しかも、加工工具の磨耗も少な
く、ツール寿命が延びる。
【0060】(3) 送りテーブルの前進と急速後退を、所
定の切込み送り量が得られるまで順次繰り返すことによ
り、常時適正な加工負荷に対応した切込み速度をもって
の機械加工が高能率で可能となり、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態である切断機の切込み
送り装置を示す概略構成図である。
【図2】同切込み送り装置における磁気ねじの要部を一
部断面で示す拡大図である。
【図3】同切込み送り装置における制御系を示すブロッ
ク構成図である。
【図4】同切込み送り装置における磁気ねじのスラスト
剛性に関する試験結果の一例を示す線図である。
【図5】同切込み送り装置におけるスライシング工程の
一例を示すフローチャートである。
【図6】同スライシング工程におけるスライシング加工
の一例を示すフローチャートである。
【図7】同スライシング工程のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 切込み送り装置 2 切断砥石(加工工具) 5 送りテーブル 6 磁気ねじ機構 7 サーボモータ(駆動モータ) 8 回転検出器 9 位置検出器 10 制御装置 11 ねじ軸 12 ナット体 13 磁気ねじ 20 スラスト負荷演算部 21 しきい値設定部 22 比較部 23 駆動制御部 F 送りテーブルのスラスト負荷 F0 しきい値 W ワーク X 切込み送り方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物に機械加工を施す工作機械におい
    て、工作物または加工工具に切込み送りを与える切込み
    送り装置を、磁気ねじ機構とこの磁気ねじ機構を回転駆
    動する駆動モータとで構成し、 前記切込み送り装置により、工作物または加工工具を所
    定の切込み速度をもって前進させるとともに、 前記磁気ねじ機構の回転角度から得られる工作物または
    加工工具を保持する送りテーブルの理論上の制御位置と
    その実際位置との差により得られる数値が設定値に達し
    たとき、前記切込み送り装置により、工作物または加工
    工具を急速後退させるように構成したことを特徴とする
    工作機械の切込み送り方法。
  2. 【請求項2】 前記設定値は、前記磁気ねじのスラスト
    剛性を基準として、磁気ねじが脱調する境界値よりも低
    くかつ加工条件に合った値に設定されていることを特徴
    とする請求項1に記載の工作機械の切込み送り方法。
  3. 【請求項3】 所定の切込み送り量が得られるまで、前
    記前進と急速後退を順次繰り返すように構成したことを
    特徴とする請求項1に記載の工作機械の切込み送り方
    法。
  4. 【請求項4】 所定距離だけ前記急速後退を行うととも
    に、この後退距離よりも小さい距離だけ急速前進した
    後、前記所定の切込み速度による前進を行うように構成
    したことを特徴とする請求項3に記載の工作機械の切込
    み送り方法。
  5. 【請求項5】 工作物に機械加工を施す工作機械におい
    て、工作物または加工工具に切込み送りを与えるもので
    あって、 工作物または加工工具を保持する送りテーブルと、 この送りテーブルに接続された磁気ねじ機構と、 この磁気ねじ機構を回転駆動する駆動モータと、 前記磁気ねじ機構の回転量を検出する回転検出器と、 前記工作物または加工工具を保持する送りテーブルの実
    際位置を検出する位置検出器と、 これら回転検出器および位置検出器からの検出信号に応
    じて、前記駆動モータを駆動制御する制御装置とを備え
    てなり、 この制御装置は、請求項1から4のいずれか一つに記載
    の切込み送り方法を実行するように構成されていること
    を特徴とする工作機械の切込み送り装置。
  6. 【請求項6】 前記回転検出器は、前記駆動モータの出
    力軸の回転量を検出するとともに、前記位置検出器は、
    前記送りテーブルの実際位置を検出するように構成され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の工作機械の切
    込み送り装置。
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