JPH09124318A - チタン含有鉱石から放射性核種を除去する方法 - Google Patents
チタン含有鉱石から放射性核種を除去する方法Info
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- JPH09124318A JPH09124318A JP8255839A JP25583996A JPH09124318A JP H09124318 A JPH09124318 A JP H09124318A JP 8255839 A JP8255839 A JP 8255839A JP 25583996 A JP25583996 A JP 25583996A JP H09124318 A JPH09124318 A JP H09124318A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 チタン含有原料からトリウム、ウランなどの
放射性核種不純物を除去する。 【解決手段】 チタン含有原料を無機酸水溶液中で加熱
処理にかけて、還元焙焼の前に放射性核種不純物を取り
除く。
放射性核種不純物を除去する。 【解決手段】 チタン含有原料を無機酸水溶液中で加熱
処理にかけて、還元焙焼の前に放射性核種不純物を取り
除く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多種の不純物を含有
するチタン含有原料を精製する改善方法に関する。特
に、本発明はチタン含有鉱石や他の原料から放射性核種
成分を取り除く方法に関する。
するチタン含有原料を精製する改善方法に関する。特
に、本発明はチタン含有鉱石や他の原料から放射性核種
成分を取り除く方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の方法により製造された精製チタ
ン含有原料は、二酸化チタン顔料や金属チタン、有機チ
タン化合物を製造する際の出発原料として広く使用され
ている四塩化チタンを製造するために使うことができ
る。現在世界で生産されているチタン鉱物の約75パー
セントは二酸化チタンの形で顔料工業において利用され
ている。一般に四塩化チタンは、塩化反応器(chlorinat
or) 内で流動状態を維持しながら約800℃〜約120
0℃で、選鉱したチタン含有原料を塩素ガスと反応させ
る流動塩素化法によって製造される。塩素化法では、二
酸化チタンの含有量が通常約55〜約96パーセントの
選鉱された鉱石が使用される。選鉱した原料のタイプ、
未選鉱原料に存在する不純物の性質、及び採用した選鉱
方法のどれもが、塩素化法に使用する選鉱鉱石中の最終
二酸化チタン濃度に影響を及ぼす。
ン含有原料は、二酸化チタン顔料や金属チタン、有機チ
タン化合物を製造する際の出発原料として広く使用され
ている四塩化チタンを製造するために使うことができ
る。現在世界で生産されているチタン鉱物の約75パー
セントは二酸化チタンの形で顔料工業において利用され
ている。一般に四塩化チタンは、塩化反応器(chlorinat
or) 内で流動状態を維持しながら約800℃〜約120
0℃で、選鉱したチタン含有原料を塩素ガスと反応させ
る流動塩素化法によって製造される。塩素化法では、二
酸化チタンの含有量が通常約55〜約96パーセントの
選鉱された鉱石が使用される。選鉱した原料のタイプ、
未選鉱原料に存在する不純物の性質、及び採用した選鉱
方法のどれもが、塩素化法に使用する選鉱鉱石中の最終
二酸化チタン濃度に影響を及ぼす。
【0003】選鉱方法は既に幾つか開発されていて、既
知の方法は鉄などの通常の金属不純物をチタン含有鉱石
から取り除くのに一般に有効である。しかし、トリウム
やウランのような放射性核種不純物を含有する二酸化チ
タン鉱石を、満足いく程度に、かつ経済的に精製するこ
とのできる選鉱方法は未だ知られていない。これらの不
純物は、今までの化学的または機械的手段によってすぐ
に取り除くことができるものではなく、人体に対する健
康上の影響や環境汚染の問題を内包している。
知の方法は鉄などの通常の金属不純物をチタン含有鉱石
から取り除くのに一般に有効である。しかし、トリウム
やウランのような放射性核種不純物を含有する二酸化チ
タン鉱石を、満足いく程度に、かつ経済的に精製するこ
とのできる選鉱方法は未だ知られていない。これらの不
純物は、今までの化学的または機械的手段によってすぐ
に取り除くことができるものではなく、人体に対する健
康上の影響や環境汚染の問題を内包している。
【0004】放射性核種不純物を効果的に除去する方法
に対するニーズは非常に高い。なぜならば、このような
不純物を含有しないチタン含有鉱石の埋蔵源が次第に減
少し、またコスト高になってきているからである。これ
に対し、このような不純物を含有する、豊富で安価なイ
ルメナイト及び炭酸塩アナターゼ鉱石の埋蔵量は非常に
多い。
に対するニーズは非常に高い。なぜならば、このような
不純物を含有しないチタン含有鉱石の埋蔵源が次第に減
少し、またコスト高になってきているからである。これ
に対し、このような不純物を含有する、豊富で安価なイ
ルメナイト及び炭酸塩アナターゼ鉱石の埋蔵量は非常に
多い。
【0005】チタン含有鉱石、特にイルメナイトを選鉱
する多くの方法が知られている。このような方法の一例
が、バンビコウスキー(Von Bichowsky) の米国特許第1
902203号、ダウソン(Dawson)らの米国特許第21
27247号、パイク(Pike)の米国特許第290334
1号、及びアラメンディア(Aramendia) らの米国特許第
3457037号に開示されている。これらの特許に開
示されている方法は還元と浸出の工程を含んでいる。イ
ルメナイトに最初から含まれている鉄化合物、すなわ
ち、酸化第二鉄と酸化第一鉄は、還元の量に依存して種
々の量の酸化第二鉄と酸化第一鉄、及び金属鉄に還元さ
れる。その後行われる浸出の工程では、鉄有価物は種々
の量で可溶化され、二酸化チタンを豊富に含む残査を残
す。
する多くの方法が知られている。このような方法の一例
が、バンビコウスキー(Von Bichowsky) の米国特許第1
902203号、ダウソン(Dawson)らの米国特許第21
27247号、パイク(Pike)の米国特許第290334
1号、及びアラメンディア(Aramendia) らの米国特許第
3457037号に開示されている。これらの特許に開
示されている方法は還元と浸出の工程を含んでいる。イ
ルメナイトに最初から含まれている鉄化合物、すなわ
ち、酸化第二鉄と酸化第一鉄は、還元の量に依存して種
々の量の酸化第二鉄と酸化第一鉄、及び金属鉄に還元さ
れる。その後行われる浸出の工程では、鉄有価物は種々
の量で可溶化され、二酸化チタンを豊富に含む残査を残
す。
【0006】チタン鉱石の塊は今日では、塩素化を行う
まえに塩酸浸出法によって選鉱される。鉄は、今日埋蔵
されるほとんど全てのチタン含有鉱石における最も多量
かつ実質的な不純物であるので、塩酸浸出法の主目的は
鉱石から鉄不純物を除去することにある。イルメナイト
鉱石の塩酸浸出法は、以下の通り4つの主要な段階を含
んでいる。
まえに塩酸浸出法によって選鉱される。鉄は、今日埋蔵
されるほとんど全てのチタン含有鉱石における最も多量
かつ実質的な不純物であるので、塩酸浸出法の主目的は
鉱石から鉄不純物を除去することにある。イルメナイト
鉱石の塩酸浸出法は、以下の通り4つの主要な段階を含
んでいる。
【0007】(1) イルメナイト鉱石の前浸出処理。一般
にこの処理は約700℃〜約1200℃での鉱石の還元
焙焼を含む。還元剤としては、固体であれば石炭やコー
クス、液体であれば燃料油、気体であれば水素や一酸化
炭素、またはこれら還元剤の混合物を用いることができ
る。
にこの処理は約700℃〜約1200℃での鉱石の還元
焙焼を含む。還元剤としては、固体であれば石炭やコー
クス、液体であれば燃料油、気体であれば水素や一酸化
炭素、またはこれら還元剤の混合物を用いることができ
る。
【0008】還元の程度は部分的であってよく、鉱石中
の第二鉄のほぼ全部を還元して第一鉄にする程度でよ
い。ほぼ完全に還元反応を進めて、鉄有価物のほぼ全部
を還元して金属鉄にすることもできる。
の第二鉄のほぼ全部を還元して第一鉄にする程度でよ
い。ほぼ完全に還元反応を進めて、鉄有価物のほぼ全部
を還元して金属鉄にすることもできる。
【0009】ある種の方法では、鉄有価物のほぼ全部を
第一鉄にする前酸化焙焼が還元焙焼に先立って行われ
る。
第一鉄にする前酸化焙焼が還元焙焼に先立って行われ
る。
【0010】(2) 塩酸浸出。イルメナイトなどの前処理
済み鉱石を適切な量(通常、化学量論上の必要量に対し
約15パーセント〜約30パーセント過剰な量)の塩酸
と容器内で混合する。加熱し、混合物を攪拌または振盪
して、容器内では鉄有価物や他の不純物が溶解する反応
が進行する。
済み鉱石を適切な量(通常、化学量論上の必要量に対し
約15パーセント〜約30パーセント過剰な量)の塩酸
と容器内で混合する。加熱し、混合物を攪拌または振盪
して、容器内では鉄有価物や他の不純物が溶解する反応
が進行する。
【0011】使用される酸の一般的な濃度は、母液から
再生された酸の通常的濃度である約18パーセント〜約
20パーセントのHClである。経済的ではないが他の
濃度を用いてもよい。約6〜約14時間の浸出時間の場
合、浸出温度は約100℃〜約150℃の範囲である。
再生された酸の通常的濃度である約18パーセント〜約
20パーセントのHClである。経済的ではないが他の
濃度を用いてもよい。約6〜約14時間の浸出時間の場
合、浸出温度は約100℃〜約150℃の範囲である。
【0012】浸出は、単一または複数の段階、バッチま
たは連続プロセス、大気圧またはそれ以上、例えば50
PSIGまでの圧力下で実行することができる。全段階
で使用される塩酸の総量は、通常、イルメナイト鉱石の
1重量部当たり約2〜約3.8重量部である。浸出が望
む程度に達成されると、母液を通常の手段で固体残査か
ら分離する。前者はHClを再生するための酸再生系に
移し、一方でか焼に先だって母液をほぼ完全に除去する
ために後者を水で洗浄する。
たは連続プロセス、大気圧またはそれ以上、例えば50
PSIGまでの圧力下で実行することができる。全段階
で使用される塩酸の総量は、通常、イルメナイト鉱石の
1重量部当たり約2〜約3.8重量部である。浸出が望
む程度に達成されると、母液を通常の手段で固体残査か
ら分離する。前者はHClを再生するための酸再生系に
移し、一方でか焼に先だって母液をほぼ完全に除去する
ために後者を水で洗浄する。
【0013】(3) 浸出したイルメナイトのか焼。洗浄
後、湿潤固体残査を約700℃〜約1200℃の温度下
でか焼する。生成物であるイルメナイトまたは合成ルチ
ルは、用いた初原イルメナイトの組成に依存して通常約
90パーセント〜約95パーセントの二酸化チタンを含
有する。
後、湿潤固体残査を約700℃〜約1200℃の温度下
でか焼する。生成物であるイルメナイトまたは合成ルチ
ルは、用いた初原イルメナイトの組成に依存して通常約
90パーセント〜約95パーセントの二酸化チタンを含
有する。
【0014】(4) 塩酸の再生。主として水、塩化鉄、及
び遊離HClを含む母液は空気の存在下で「噴霧焙焼」
され、その結果塩化鉄はHClと酸化鉄になる。再生し
たHClは水に吸収させて約18〜20%HClを生成
させ、浸出工程に戻されて再利用される。酸化鉄は副産
物である。
び遊離HClを含む母液は空気の存在下で「噴霧焙焼」
され、その結果塩化鉄はHClと酸化鉄になる。再生し
たHClは水に吸収させて約18〜20%HClを生成
させ、浸出工程に戻されて再利用される。酸化鉄は副産
物である。
【0015】チタン含有鉱石から鉄及び他の金属有価物
を除去する方法として、前述の方法に対する代替法また
は改善法として他の方法も知られている。
を除去する方法として、前述の方法に対する代替法また
は改善法として他の方法も知られている。
【0016】米国特許第4176159号には、ルチ
ル、イルメナイト、及びリューコシン鉱石から不純物を
除去する方法が開示されている。この方法は、高温のか
焼、冷却、還元、冷却、磁気分離、無機酸浸出、中和及
び洗浄の各工程を必要とする。
ル、イルメナイト、及びリューコシン鉱石から不純物を
除去する方法が開示されている。この方法は、高温のか
焼、冷却、還元、冷却、磁気分離、無機酸浸出、中和及
び洗浄の各工程を必要とする。
【0017】米国特許第4562048号には、無機酸
を用いた浸出によるチタン含有鉱石の選鉱について開示
されている。温度120℃〜150℃、圧力10〜45
ポンド/平方インチゲージ(PSIG)で浸出が行われ
る。要点部分は浸出工程において発生する水蒸気のガス
抜きである。浸出に先だって鉱石は約600℃〜110
0℃で還元される。
を用いた浸出によるチタン含有鉱石の選鉱について開示
されている。温度120℃〜150℃、圧力10〜45
ポンド/平方インチゲージ(PSIG)で浸出が行われ
る。要点部分は浸出工程において発生する水蒸気のガス
抜きである。浸出に先だって鉱石は約600℃〜110
0℃で還元される。
【0018】米国特許第4321236号には、チタン
含有鉱石を選鉱する方法が開示されている。この方法
は、浸出作業に先立ってチタン含有鉱石と無機酸を予備
加熱することを必要とする。温度は110℃〜150℃
に維持され、圧力は20〜50PSIGに維持される。
第二鉄状態で鉄を含有する鉱石に対して、浸出に先立っ
て約800℃〜1100℃で還元焙焼を行うことが示唆
されている。
含有鉱石を選鉱する方法が開示されている。この方法
は、浸出作業に先立ってチタン含有鉱石と無機酸を予備
加熱することを必要とする。温度は110℃〜150℃
に維持され、圧力は20〜50PSIGに維持される。
第二鉄状態で鉄を含有する鉱石に対して、浸出に先立っ
て約800℃〜1100℃で還元焙焼を行うことが示唆
されている。
【0019】米国特許第4019898号には、イルメ
ナイト鉱石を選鉱するために使用される浸出液に少量の
硫酸を添加することが開示されている。浸出は温度10
0℃〜150℃、50PSIGまでの圧力下で行われ
る。第二鉄状態で鉄を含有する鉱石に対して、浸出に先
立ち、約700℃〜1200℃の温度で鉱石は還元され
る。
ナイト鉱石を選鉱するために使用される浸出液に少量の
硫酸を添加することが開示されている。浸出は温度10
0℃〜150℃、50PSIGまでの圧力下で行われ
る。第二鉄状態で鉄を含有する鉱石に対して、浸出に先
立ち、約700℃〜1200℃の温度で鉱石は還元され
る。
【0020】米国特許第3060002号には、150
℃〜250℃の温度で行うイルメナイトとソーレル・ス
ラッグ(Sorel slag)の酸浸出について開示されている。
浸出に先立って、鉱石を約500℃〜1000℃で酸化
焙焼するのが好ましい。
℃〜250℃の温度で行うイルメナイトとソーレル・ス
ラッグ(Sorel slag)の酸浸出について開示されている。
浸出に先立って、鉱石を約500℃〜1000℃で酸化
焙焼するのが好ましい。
【0021】米国特許第4038363号には、アルカ
リ塩で焙焼し、硫酸を用いて2段階浸出し、か焼するこ
とにより、ソーレル・スラッグのようなスラッグ中のチ
タン有価物の品位を上げることが開示されている。
リ塩で焙焼し、硫酸を用いて2段階浸出し、か焼するこ
とにより、ソーレル・スラッグのようなスラッグ中のチ
タン有価物の品位を上げることが開示されている。
【0022】日本国特許第48102712号には、鉄
の予備除去の後に、苛性アルカリを使用したチタン濃縮
物の脱リン酸化が開示されている。
の予備除去の後に、苛性アルカリを使用したチタン濃縮
物の脱リン酸化が開示されている。
【0023】日本国特許第87−33058/47号に
は、水和した酸化チタンと水酸化アルカリ金属を加熱処
理し、塩酸水溶液で熟成させることによるルチル形二酸
化チタン固体の製造が開示されている。
は、水和した酸化チタンと水酸化アルカリ金属を加熱処
理し、塩酸水溶液で熟成させることによるルチル形二酸
化チタン固体の製造が開示されている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】これらの先行技術の方
法は、トリウムおよびウランのような放射性核種不純物
の除去を目的としていないし、放射性核種の除去を示唆
していない。実際、これら既知の方法は、顕著な濃度の
放射性核種を有するチタン含有鉱石中の放射性核種の濃
度を実質的に低減するのには有効でないことが立証され
ている。放射性核種不純物を有するチタン含有原料を使
用することによる人体の健康面への影響を低減するため
に、放射能は最小限度にしなければならず、このため放
射能についての標準的な統一ガイドラインは100pp
m未満のトリウムとウランを含有する合成ルチルを必要
とすることとしている。これは、トリウムとウランを多
量に含む選鉱済み鉱石を、トリウムとウランを少量しか
含まない別の鉱石と混合することにより、一般には達成
される。最近開示されたいくつかの特許においても、チ
タン含有鉱石を選鉱する工程において放射性核種を除去
する効率を改善するよう試みている。
法は、トリウムおよびウランのような放射性核種不純物
の除去を目的としていないし、放射性核種の除去を示唆
していない。実際、これら既知の方法は、顕著な濃度の
放射性核種を有するチタン含有鉱石中の放射性核種の濃
度を実質的に低減するのには有効でないことが立証され
ている。放射性核種不純物を有するチタン含有原料を使
用することによる人体の健康面への影響を低減するため
に、放射能は最小限度にしなければならず、このため放
射能についての標準的な統一ガイドラインは100pp
m未満のトリウムとウランを含有する合成ルチルを必要
とすることとしている。これは、トリウムとウランを多
量に含む選鉱済み鉱石を、トリウムとウランを少量しか
含まない別の鉱石と混合することにより、一般には達成
される。最近開示されたいくつかの特許においても、チ
タン含有鉱石を選鉱する工程において放射性核種を除去
する効率を改善するよう試みている。
【0025】米国特許第5181956号には、還元焙
焼の後、所定量の不純物が溶解して浸出物が形成される
まで約3〜30重量%の濃度の無機酸を用いて約160
℃〜300℃の温度で浸出を行い、その後、接触反応工
程での産出物から浸出物を取り除く、チタン含有鉱石か
ら放射性核種を除去する方法が開示されている。米国特
許第5181956号により開示された方法は、還元焙
焼の後、プロセス設備をすぐに破損するかまたは劣化さ
せてしまうような過酷な条件下で行われるという、明か
な欠点をもっている。
焼の後、所定量の不純物が溶解して浸出物が形成される
まで約3〜30重量%の濃度の無機酸を用いて約160
℃〜300℃の温度で浸出を行い、その後、接触反応工
程での産出物から浸出物を取り除く、チタン含有鉱石か
ら放射性核種を除去する方法が開示されている。米国特
許第5181956号により開示された方法は、還元焙
焼の後、プロセス設備をすぐに破損するかまたは劣化さ
せてしまうような過酷な条件下で行われるという、明か
な欠点をもっている。
【0026】米国特許第5011666号及び第508
5837号には、基本的に鉱石を2またはそれ以上の浸
出処理にかけることからなるチタン含有鉱石から放射性
核種を除去する方法が開示されている。上述の浸出処理
は、無機酸水溶液と、基本的に炭酸アルカリ金属、水酸
化アルカリ金属またはそれらの混合物よりなる群から選
択されたアルカリ金属化合物の水溶液とを交互に用いて
行う。前記の米国特許第5011666号と第5085
837号に開示された方法は非常に多くの工程を必要と
し、また、プロセス設備に多くの投資と再配置を必要と
するので、放射性核種除去の問題を適切に解決してはい
ない。
5837号には、基本的に鉱石を2またはそれ以上の浸
出処理にかけることからなるチタン含有鉱石から放射性
核種を除去する方法が開示されている。上述の浸出処理
は、無機酸水溶液と、基本的に炭酸アルカリ金属、水酸
化アルカリ金属またはそれらの混合物よりなる群から選
択されたアルカリ金属化合物の水溶液とを交互に用いて
行う。前記の米国特許第5011666号と第5085
837号に開示された方法は非常に多くの工程を必要と
し、また、プロセス設備に多くの投資と再配置を必要と
するので、放射性核種除去の問題を適切に解決してはい
ない。
【0027】鉱石を高温で還元して酸化鉄を金属鉄に変
え、その後室温で行う塩化アンモニウム0.3モル溶液
での空気混和のような非過激な反応によって金属鉄を錆
に変えて、鉱石粒子の細孔から鉄を取り除いたとして
も、トリウムは鉱石の表面から除去されないことが分か
っている。トリウムまたは他の放射性核種は選鉱鉱石に
残存してしまう。これらの結果から、放射性核種不純物
を効果的に除去するためにはより過激な反応が必要と思
われる。実際、米国特許第5181596号はちょうど
そのような方法を開示している。すなわち、放射性核種
不純物を効果的に除去して十分純度の高い選鉱済み鉱石
を製造するために、還元焙焼に引き続いて160℃と3
00℃との間の高温での酸浸出のプロセスを行う方法を
開示している。
え、その後室温で行う塩化アンモニウム0.3モル溶液
での空気混和のような非過激な反応によって金属鉄を錆
に変えて、鉱石粒子の細孔から鉄を取り除いたとして
も、トリウムは鉱石の表面から除去されないことが分か
っている。トリウムまたは他の放射性核種は選鉱鉱石に
残存してしまう。これらの結果から、放射性核種不純物
を効果的に除去するためにはより過激な反応が必要と思
われる。実際、米国特許第5181596号はちょうど
そのような方法を開示している。すなわち、放射性核種
不純物を効果的に除去して十分純度の高い選鉱済み鉱石
を製造するために、還元焙焼に引き続いて160℃と3
00℃との間の高温での酸浸出のプロセスを行う方法を
開示している。
【0028】
【課題を解決するための手段】しかし、チタン含有原料
の選鉱プロセスにおける放射性核種除去の効率は以下の
手順によればかなり改善できることが予期せずして発見
された。すなわち、還元焙焼に先立って無機酸浴内での
温和な条件下でチタン含有原料を予備浸出工程にかけ、
無機酸を鉱石から分離して、その後に既知の任意の選鉱
方法に従って鉱石を選鉱工程にかけ、チタン含有原料に
残存している不純物を低減させるのである。本発明にお
いてはチタン鉱石を精製して放射性核種不純物を除去す
るために、還元焙焼に先立って、大気圧下、約100℃
〜約110℃の温度範囲、好ましくは約105℃の無機
酸浴中、望ましくは18重量パーセントの塩酸浴中で鉱
石を浸出し、前記浸出によって鉱石中の放射性核種成分
を溶解して、その後鉱石から無機酸溶液と溶解した放射
性核種不純物を分離し、さらにその後鉄などの残存不純
物を除去するために既知の選鉱方法に従って鉱石を工程
処理する。
の選鉱プロセスにおける放射性核種除去の効率は以下の
手順によればかなり改善できることが予期せずして発見
された。すなわち、還元焙焼に先立って無機酸浴内での
温和な条件下でチタン含有原料を予備浸出工程にかけ、
無機酸を鉱石から分離して、その後に既知の任意の選鉱
方法に従って鉱石を選鉱工程にかけ、チタン含有原料に
残存している不純物を低減させるのである。本発明にお
いてはチタン鉱石を精製して放射性核種不純物を除去す
るために、還元焙焼に先立って、大気圧下、約100℃
〜約110℃の温度範囲、好ましくは約105℃の無機
酸浴中、望ましくは18重量パーセントの塩酸浴中で鉱
石を浸出し、前記浸出によって鉱石中の放射性核種成分
を溶解して、その後鉱石から無機酸溶液と溶解した放射
性核種不純物を分離し、さらにその後鉄などの残存不純
物を除去するために既知の選鉱方法に従って鉱石を工程
処理する。
【0029】本発明によれば、先述の放射性核種不純物
は、特に塩素化法によって二酸化チタンを製造する場
合、許容できる水準にまで容易に低減できることが分か
った。またさらに、(1) 商用的に入手可能な酸に関連し
て、鉱石の予備浸出工程においては、安価であって強酸
に比較し廃液が少量ですむ希酸をしばしば用いることが
できること、及び(2) 鉱石の予備浸出工程で使用される
無機酸は、選鉱プロセスにおいて要求があれば、次回の
予備浸出工程において酸として再度有効利用することが
できる、このような再利用によって酸の廃棄と再生成の
問題も幾分解決される、といったこともわかった。最後
に本発明の方法によれば、低品位であるが安価であって
豊富に存在する、放射性核種不純物を含有する二酸化チ
タン鉱石の利用を現実に可能にするので、本発明の方法
は非常に有用であってニーズも多い。
は、特に塩素化法によって二酸化チタンを製造する場
合、許容できる水準にまで容易に低減できることが分か
った。またさらに、(1) 商用的に入手可能な酸に関連し
て、鉱石の予備浸出工程においては、安価であって強酸
に比較し廃液が少量ですむ希酸をしばしば用いることが
できること、及び(2) 鉱石の予備浸出工程で使用される
無機酸は、選鉱プロセスにおいて要求があれば、次回の
予備浸出工程において酸として再度有効利用することが
できる、このような再利用によって酸の廃棄と再生成の
問題も幾分解決される、といったこともわかった。最後
に本発明の方法によれば、低品位であるが安価であって
豊富に存在する、放射性核種不純物を含有する二酸化チ
タン鉱石の利用を現実に可能にするので、本発明の方法
は非常に有用であってニーズも多い。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、アナターゼ、イ
ルメナイト、ルチルを含む、任意の形態を有する全ての
チタン含有原料において実行することができる。望まし
い原料は、イルメナイト、チタン含有ヘマタイト、およ
びチタン含有マグネタイトのようなチタン含有物であ
る。特に望ましいのはイルメナイトである。放射性核種
不純物は、イルメナイト、リューコシン、ルチル、ペロ
ブスカイト及び楔石などといったチタン含有鉱石と通常
最も結びつきが強いので、これら鉱石の放射性核種レベ
ルを低減するために本発明の方法を都合よく適用するこ
とができる。ここで「鉱石」の語は、原料鉱石、スラグ
や二酸化チタン塩化反応器からの噴霧微細粉など、ま
た、二酸化チタン製造プロセス中の他の工程路からの選
鉱物、誘導物などをすべて意味するものとして用いてい
る。二酸化チタン鉱石、チタン含有鉱石、チタン含有原
料の語はすべて相互に交換可能に用いている。
ルメナイト、ルチルを含む、任意の形態を有する全ての
チタン含有原料において実行することができる。望まし
い原料は、イルメナイト、チタン含有ヘマタイト、およ
びチタン含有マグネタイトのようなチタン含有物であ
る。特に望ましいのはイルメナイトである。放射性核種
不純物は、イルメナイト、リューコシン、ルチル、ペロ
ブスカイト及び楔石などといったチタン含有鉱石と通常
最も結びつきが強いので、これら鉱石の放射性核種レベ
ルを低減するために本発明の方法を都合よく適用するこ
とができる。ここで「鉱石」の語は、原料鉱石、スラグ
や二酸化チタン塩化反応器からの噴霧微細粉など、ま
た、二酸化チタン製造プロセス中の他の工程路からの選
鉱物、誘導物などをすべて意味するものとして用いてい
る。二酸化チタン鉱石、チタン含有鉱石、チタン含有原
料の語はすべて相互に交換可能に用いている。
【0031】TiWest鉱石として商業上知られる西
オーストラリア産の鉱石は、本発明による方法によって
有効に処理することができる典型的なチタン含有鉱石で
ある。このような鉱石は、トリウムを高濃度、すなわち
重量で約120〜約170ppmの範囲で含有している
という欠点をもっている。トリウムは、合成ルチルと合
成ルチル製造工程から出る酸化鉄生成物とに分かれて含
まれることになる。このような鉱石は通常は約10pp
m未満のウランを含有している。
オーストラリア産の鉱石は、本発明による方法によって
有効に処理することができる典型的なチタン含有鉱石で
ある。このような鉱石は、トリウムを高濃度、すなわち
重量で約120〜約170ppmの範囲で含有している
という欠点をもっている。トリウムは、合成ルチルと合
成ルチル製造工程から出る酸化鉄生成物とに分かれて含
まれることになる。このような鉱石は通常は約10pp
m未満のウランを含有している。
【0032】本発明の方法は全てのサイズの鉱石から放
射性核種を取り除くのに一般に有効であるが、特に、約
200〜約20メッシュの粒子サイズの鉱石を処理する
のに有効である。
射性核種を取り除くのに一般に有効であるが、特に、約
200〜約20メッシュの粒子サイズの鉱石を処理する
のに有効である。
【0033】本発明の方法によって除去できる不純物と
しては、これらに限定はされないが、トリウムおよびウ
ランのような放射性核種が挙げられる。本発明の方法を
単独で用いてベース原料から放射性核種不純物のみを除
去できる。また、例えば鉄、リン、アルミニウム、マン
ガン、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、クロ
ム、バナジウム、イットリウム、およびランタン、セリ
ウムおよびネオジムのようなランタノイド元素のような
他の不純物を除去する、既知の選鉱法と組み合わせて用
いることもできる。これらの元素を除去する選鉱法の例
は、本明細書の先行技術の説明において示されている。
しては、これらに限定はされないが、トリウムおよびウ
ランのような放射性核種が挙げられる。本発明の方法を
単独で用いてベース原料から放射性核種不純物のみを除
去できる。また、例えば鉄、リン、アルミニウム、マン
ガン、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、クロ
ム、バナジウム、イットリウム、およびランタン、セリ
ウムおよびネオジムのようなランタノイド元素のような
他の不純物を除去する、既知の選鉱法と組み合わせて用
いることもできる。これらの元素を除去する選鉱法の例
は、本明細書の先行技術の説明において示されている。
【0034】本発明は、還元焙焼に先立って無機酸浸出
でチタン含有原料を浸出することを含む。酸浸出は既知
の選鉱法の第1工程として行われるのが望ましい。最も
有効なサイズと形の鉱石粒子を得るために、微粉砕、分
粒、分級は酸浸出の前に行ってもよい。図1には、チタ
ン含有鉱石11から放射性核種不純物を取り除く第1工
程12が示されている。第1工程12は、工程15と工
程17として示したように、鉱石中の他の不純物を除去
する原料の焙焼や浸出の工程に先立って行われる。
でチタン含有原料を浸出することを含む。酸浸出は既知
の選鉱法の第1工程として行われるのが望ましい。最も
有効なサイズと形の鉱石粒子を得るために、微粉砕、分
粒、分級は酸浸出の前に行ってもよい。図1には、チタ
ン含有鉱石11から放射性核種不純物を取り除く第1工
程12が示されている。第1工程12は、工程15と工
程17として示したように、鉱石中の他の不純物を除去
する原料の焙焼や浸出の工程に先立って行われる。
【0035】本発明の浸出工程12は、存在する放射性
核種不純物を実質的に溶解するために十分な、ある温
度、ある圧力、及びある時間の間行われる。通常、少な
くとも1時間は必要である。時間の一般的な範囲は約1
時間〜約6時間、望ましくは約3時間〜約6時間、最も
望ましくは約5時間〜約6時間である。温度は、効果的
には約100℃〜約160℃未満、望ましくは約100
℃〜約110℃、最も望ましくは約105℃、すなわち
大気圧における18パーセント塩酸の沸点である。16
0℃より高い温度での処理も放射性核種を除去するのに
効果的であることが立証されているが、160℃以上の
高温で設備を稼動すると設備の劣化を早く招いてしま
う。
核種不純物を実質的に溶解するために十分な、ある温
度、ある圧力、及びある時間の間行われる。通常、少な
くとも1時間は必要である。時間の一般的な範囲は約1
時間〜約6時間、望ましくは約3時間〜約6時間、最も
望ましくは約5時間〜約6時間である。温度は、効果的
には約100℃〜約160℃未満、望ましくは約100
℃〜約110℃、最も望ましくは約105℃、すなわち
大気圧における18パーセント塩酸の沸点である。16
0℃より高い温度での処理も放射性核種を除去するのに
効果的であることが立証されているが、160℃以上の
高温で設備を稼動すると設備の劣化を早く招いてしま
う。
【0036】予備浸出工程12は大気圧で行うことがで
きる。所望により加圧して行ってもよい。圧力範囲は、
望ましくは約1〜約5気圧、最も望ましくは大気圧であ
る。浸出は、所望する放射性核種不純物の除去比率、所
望する鉱石中の放射性核種不純物の最終濃度によって、
1回または複数回にわたる温浸によって行うことができ
る。
きる。所望により加圧して行ってもよい。圧力範囲は、
望ましくは約1〜約5気圧、最も望ましくは大気圧であ
る。浸出は、所望する放射性核種不純物の除去比率、所
望する鉱石中の放射性核種不純物の最終濃度によって、
1回または複数回にわたる温浸によって行うことができ
る。
【0037】工程12の温度および圧力は、浸出液の沸
点付近に維持するのが望ましいことが分かった。浸出液
の沸騰は鉱石と浸出液との混合を確実にし、酸と放射性
核種成分との間で生じる相互作用と反応を促進すると考
えられる。また、無機酸の沸点で本発明による浸出工程
を行えば、この温度では鉱石のチタン部分が攻撃を受け
るのには実質的にいかなる程度にも不十分であるという
好都合な点もある。このようにして鉱石は最善の状態に
保たれ、例えば、図1に工程15と工程17として示し
たように、残存する不純物を除去するために続いて行わ
れる還元焙焼と浸出の工程によってさらに効果的な不純
物除去が行われる。さらにまた、無機酸の沸点で本発明
による浸出工程を行えばプロセス設備を痛めてしまうよ
うな苛酷な反応条件を導入することもなく、この点でも
都合がよい。
点付近に維持するのが望ましいことが分かった。浸出液
の沸騰は鉱石と浸出液との混合を確実にし、酸と放射性
核種成分との間で生じる相互作用と反応を促進すると考
えられる。また、無機酸の沸点で本発明による浸出工程
を行えば、この温度では鉱石のチタン部分が攻撃を受け
るのには実質的にいかなる程度にも不十分であるという
好都合な点もある。このようにして鉱石は最善の状態に
保たれ、例えば、図1に工程15と工程17として示し
たように、残存する不純物を除去するために続いて行わ
れる還元焙焼と浸出の工程によってさらに効果的な不純
物除去が行われる。さらにまた、無機酸の沸点で本発明
による浸出工程を行えばプロセス設備を痛めてしまうよ
うな苛酷な反応条件を導入することもなく、この点でも
都合がよい。
【0038】還元焙焼のようなさらに攻撃的な処理に先
立って鉱石から放射性核種成分を分離することによっ
て、放射性核種はさらに効果的にまた完全にチタン含有
原料から除去されることも分かった。浸出物は、濾過、
分留、遠心、あるいはハイドロクロンまたは分級器など
の適切な手段によって除去することができる。実施する
工程によるが、鉱石を洗浄するために洗浄水または希釈
HCl溶液を使うことができる。
立って鉱石から放射性核種成分を分離することによっ
て、放射性核種はさらに効果的にまた完全にチタン含有
原料から除去されることも分かった。浸出物は、濾過、
分留、遠心、あるいはハイドロクロンまたは分級器など
の適切な手段によって除去することができる。実施する
工程によるが、鉱石を洗浄するために洗浄水または希釈
HCl溶液を使うことができる。
【0039】図1の工程路14で示されるとおり、始め
の浸出段階で鉱石から分離された酸溶液を再使用すれ
ば、本発明からさらに実質的な恩恵を享受することがで
きる。温和な温度と圧力の下で行われる始めの浸出工程
において放射性核種含有物以外で酸からの攻撃を受ける
鉱石部分は極わずかであるので、始めの浸出工程から除
かれた酸は、本格的な再生処理を経なくても最初の浸出
工程で導入した際の濃度とほとんど同一濃度を有してい
るはずである。従ってこの酸溶液はいかなる処理も経る
ことなく続く浸出工程に導入することができる。図1
は、還元焙焼工程15に引き続いて浸出工程17を行
う、チタン鉱石の選鉱プロセスで使われるこのような酸
の典型的な利用例を示している。
の浸出段階で鉱石から分離された酸溶液を再使用すれ
ば、本発明からさらに実質的な恩恵を享受することがで
きる。温和な温度と圧力の下で行われる始めの浸出工程
において放射性核種含有物以外で酸からの攻撃を受ける
鉱石部分は極わずかであるので、始めの浸出工程から除
かれた酸は、本格的な再生処理を経なくても最初の浸出
工程で導入した際の濃度とほとんど同一濃度を有してい
るはずである。従ってこの酸溶液はいかなる処理も経る
ことなく続く浸出工程に導入することができる。図1
は、還元焙焼工程15に引き続いて浸出工程17を行
う、チタン鉱石の選鉱プロセスで使われるこのような酸
の典型的な利用例を示している。
【0040】塩酸は、本発明による予備浸出工程で使用
する無機酸として特に最も望ましい酸である。硫酸、硝
酸、フッ化水素酸のような他の酸は、放射性核種有価物
を溶解するがTiO2 有価物を攻撃するので、一般に好
ましくない。
する無機酸として特に最も望ましい酸である。硫酸、硝
酸、フッ化水素酸のような他の酸は、放射性核種有価物
を溶解するがTiO2 有価物を攻撃するので、一般に好
ましくない。
【0041】予備浸出工程で使用する酸の濃度は、溶液
の総重量を基準にして約8重量パーセントまたはそれ以
上であるのが有利である。溶液の総重量を基準にして約
10重量パーセント〜約30重量パーセントの量で酸が
存在すればさらに有利である。本発明の望ましい実施例
においては再生したHClを使うので、再生したHCl
溶液の典型的な濃度である、溶液の総重量を基準にして
約15パーセント〜約20パーセントの酸濃度が望まし
い。18パーセント濃度の塩酸が最も望ましい。本発明
による方法によれば、放射性核種の濃度をかなりの程度
低減した生成物を得ることができる。選鉱する鉱石、用
いるHClの濃度、及び反応条件にもよるが、本方法に
よって、含まれている放射性核種の約50パーセント以
上、望ましいは約75パーセント以上が除去され、これ
により放射性核種濃度は通常50ppm以下に低減され
る。従って、本発明の方法で処理した鉱石は健康面への
悪影響や環境汚染の影響もなく、選鉱済みチタン含有鉱
石が使われるいかなるプロセスにも使うことができる。
の総重量を基準にして約8重量パーセントまたはそれ以
上であるのが有利である。溶液の総重量を基準にして約
10重量パーセント〜約30重量パーセントの量で酸が
存在すればさらに有利である。本発明の望ましい実施例
においては再生したHClを使うので、再生したHCl
溶液の典型的な濃度である、溶液の総重量を基準にして
約15パーセント〜約20パーセントの酸濃度が望まし
い。18パーセント濃度の塩酸が最も望ましい。本発明
による方法によれば、放射性核種の濃度をかなりの程度
低減した生成物を得ることができる。選鉱する鉱石、用
いるHClの濃度、及び反応条件にもよるが、本方法に
よって、含まれている放射性核種の約50パーセント以
上、望ましいは約75パーセント以上が除去され、これ
により放射性核種濃度は通常50ppm以下に低減され
る。従って、本発明の方法で処理した鉱石は健康面への
悪影響や環境汚染の影響もなく、選鉱済みチタン含有鉱
石が使われるいかなるプロセスにも使うことができる。
【0042】いかなる特定の理論にも縛られず、本発明
による方法の有用性はチタン含有鉱石のもつその分子構
造に由来するものと考えられる。エネルギー分散分光分
析法を用いて走査型電子顕微鏡で観察を行うと、未処理
の鉱石粒子の表面にトリウム、ウラン及び希土類を高濃
度で含有するスポットが観察される。この証拠は、放射
性核種は鉱石表面に不均一に分布し、鉱石粒子全体に均
一に分布しているのではないことを示している。これ
は、チタン含有鉱石の分子格子内部に均一に分布してい
ることが知られている鉄有価物とは対照的である。
による方法の有用性はチタン含有鉱石のもつその分子構
造に由来するものと考えられる。エネルギー分散分光分
析法を用いて走査型電子顕微鏡で観察を行うと、未処理
の鉱石粒子の表面にトリウム、ウラン及び希土類を高濃
度で含有するスポットが観察される。この証拠は、放射
性核種は鉱石表面に不均一に分布し、鉱石粒子全体に均
一に分布しているのではないことを示している。これ
は、チタン含有鉱石の分子格子内部に均一に分布してい
ることが知られている鉄有価物とは対照的である。
【0043】
実施例1 商用的に入手可能なTiWestイルメナイト鉱石の酸
浸出前後の濃度を示す。105℃、大気圧の下で、18
%HCl溶液2.7ml/g鉱石を使って、3時間の温
浸を2回行った。
浸出前後の濃度を示す。105℃、大気圧の下で、18
%HCl溶液2.7ml/g鉱石を使って、3時間の温
浸を2回行った。
【0044】
【表1】 実施例2 商用的に入手可能なTiWestイルメナイト鉱石の酸
浸出前後の濃度を示す。140℃、大気圧の下で、18
%HCl溶液2.7ml/g鉱石を使って、3時間の還
元を2回行った。
浸出前後の濃度を示す。140℃、大気圧の下で、18
%HCl溶液2.7ml/g鉱石を使って、3時間の還
元を2回行った。
【0045】
【表2】 実施例3 商用的に入手可能なTiWestイルメナイト鉱石の酸
浸出前後の濃度を示す。160℃、大気圧の下で、18
%HCl溶液2.7ml/g鉱石を使って、3時間の還
元を2回行った。
浸出前後の濃度を示す。160℃、大気圧の下で、18
%HCl溶液2.7ml/g鉱石を使って、3時間の還
元を2回行った。
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、先述の放射性核種不純
物は、特に塩素化法によって二酸化チタンを製造する場
合、許容できる水準にまで容易に低減できる。また、
(1) 商用的に入手可能な酸に関連して、鉱石の予備浸出
工程においては、安価であって強酸に比較し廃液が少量
ですむ希酸をしばしば用いることができ、さらに、(2)
鉱石の予備浸出工程で使用される無機酸は、選鉱プロセ
スにおいて要求があれば、次回の予備浸出工程において
酸として再度有効利用することができ、このような再利
用によって酸の廃棄と再生成の問題も幾分解決される。
最後に本発明の方法によれば、低品位であるが安価であ
って豊富に存在する、放射性核種不純物を含有する二酸
化チタン鉱石の利用を現実に可能にする。このため本発
明の方法は非常に有用であってニーズも多い。
物は、特に塩素化法によって二酸化チタンを製造する場
合、許容できる水準にまで容易に低減できる。また、
(1) 商用的に入手可能な酸に関連して、鉱石の予備浸出
工程においては、安価であって強酸に比較し廃液が少量
ですむ希酸をしばしば用いることができ、さらに、(2)
鉱石の予備浸出工程で使用される無機酸は、選鉱プロセ
スにおいて要求があれば、次回の予備浸出工程において
酸として再度有効利用することができ、このような再利
用によって酸の廃棄と再生成の問題も幾分解決される。
最後に本発明の方法によれば、低品位であるが安価であ
って豊富に存在する、放射性核種不純物を含有する二酸
化チタン鉱石の利用を現実に可能にする。このため本発
明の方法は非常に有用であってニーズも多い。
【図1】典型的なチタン選鉱方法において、本発明を適
用して行う選鉱の処理手順を示した図である。
用して行う選鉱の処理手順を示した図である。
11 チタン含有鉱石 12 予備浸出工程 14 再使用する酸溶液 15 還元焙焼工程 17 浸出工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アラン ジェイ. モリス アメリカ合衆国 73162 オクラホマ州 オクラホマ シティ キングスブリッジ ドライブ 6220
Claims (19)
- 【請求項1】 チタン含有原料を還元焙焼した後、無機
酸で浸出を行うチタン含有原料の選鉱方法において、前
記還元焙焼に先立って放射性核種不純物を除去するため
に、無機酸水溶液中でチタン含有原料を加熱処理するこ
とを特徴とする、チタン含有原料の選鉱方法。 - 【請求項2】 前記チタン含有原料がイルメナイト、リ
ューコシン、高品位チタン鉱石、チタンスラグ、または
合成ルチルである請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記チタン含有原料がチタンを含有する
ものである請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 前記チタン含有原料が約200USメッ
シュまたはそれ以上の粒径を有する請求項1に記載の方
法。 - 【請求項5】 前記チタン含有原料が約200〜約20
USメッシュの粒径を有する請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 前記加熱処理の時間が少なくとも約1時
間である請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】 前記加熱処理の時間が約3〜約6時間で
ある請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 前記無機酸が塩酸である請求項1に記載
の方法。 - 【請求項9】 前記無機酸の濃度が約8重量%〜約30
重量%である請求項1に記載の方法。 - 【請求項10】 前記無機酸の濃度が約15重量%〜約
20重量%である請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 前記塩酸の濃度が約18重量%である
請求項8に記載の方法。 - 【請求項12】 前記加熱処理が約1気圧〜約5気圧の
圧力下で行われる請求項1に記載の方法。 - 【請求項13】 前記加熱処理が大気圧で行われる請求
項12に記載の方法。 - 【請求項14】 前記加熱処理が約100℃〜約160
℃未満で行われる請求項1に記載の方法。 - 【請求項15】 前記加熱処理が約100℃〜約110
℃で行われる請求項1に記載の方法。 - 【請求項16】 前記加熱処理が約105℃で行われる
請求項1に記載の方法。 - 【請求項17】 前記還元焙焼に先立って放射性核種の
濃度を約50%またはそれ以上低減する請求項1に記載
の方法。 - 【請求項18】 前記チタン含有原料がチタンを含有す
るものであって、放射性核種不純物の除去処理の後チタ
ン含有原料から前記無機酸を分離し、続いてチタン含有
原料を還元焙焼した後、さらに、先にチタン含有原料か
ら分離した無機酸を用いてチタン含有原料の浸出を行う
請求項1に記載の方法。 - 【請求項19】 チタン含有原料を還元焙焼した後無機
酸で浸出を行う、トリウムとウランとを合計で約120
〜約180ppm含むチタン含有原料の選鉱方法におい
て、前記還元焙焼に先立って放射性核種不純物を除去す
るために、無機酸水溶液中でチタン含有原料を加熱処理
することを特徴とする、チタン含有原料の選鉱方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US53441695A | 1995-09-27 | 1995-09-27 | |
| US08/534,416 | 1995-09-27 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09124318A true JPH09124318A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=24129934
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8255839A Pending JPH09124318A (ja) | 1995-09-27 | 1996-09-27 | チタン含有鉱石から放射性核種を除去する方法 |
Country Status (8)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0765943A1 (ja) |
| JP (1) | JPH09124318A (ja) |
| KR (1) | KR970015772A (ja) |
| AU (1) | AU6055596A (ja) |
| BR (1) | BR9603638A (ja) |
| CA (1) | CA2184538A1 (ja) |
| EA (1) | EA199600072A3 (ja) |
| SG (1) | SG77119A1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2013503803A (ja) * | 2009-09-02 | 2013-02-04 | シャ,リーリン | 濃縮チタン塩酸抽出残渣、その使用およびチタン顔料の調製方法 |
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