JPH09124969A - 絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラック - Google Patents

絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラック

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JPH09124969A
JPH09124969A JP28162695A JP28162695A JPH09124969A JP H09124969 A JPH09124969 A JP H09124969A JP 28162695 A JP28162695 A JP 28162695A JP 28162695 A JP28162695 A JP 28162695A JP H09124969 A JPH09124969 A JP H09124969A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高遮光率で、表面反射率が低く、膜厚の小さ
く、高温処理に耐えるブラックマトリックスを提供しう
る絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラックを得
る。 【解決手段】 カーボンブラックを多官能エポキシ樹脂
で被覆処理してなる絶縁性ブラックマトリックス用カー
ボンブラック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性ブラックマ
トリックス用カーボンブラックに関し、さらに詳しくは
たとえばカラーテレビ、液晶カラーテレビ、カメラ等に
使用される光学的カラーフィルターに用いる絶縁性ブラ
ックマトリックス用のカーボンブラックに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、透明電極を設けたガラ
ス等の透明な基板を1ないし10μm程度に間隔を設け
てその間に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧に
よって液晶を一定の方向に配向させて透明部分と不透明
部分を形成して画像を表示している。カラー液晶表示装
置は、いずれかの透明電極基板上に光の三原色に対応す
る赤(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーフィル
ターを設けており、透明電極への印加電圧の調整によっ
て液晶の光の透過を制御してR,G,Bの3色のフィル
ターを透過する光量を制御して3原色の加色による発色
によってカラー表示を行っている。
【0003】R,G,Bの着色層は、あらかじめ各色の
間を区画するブラックマトリックスの膜を設けた基板上
に形成する方式や、R,G,Bを形成後ブラックマトリ
ックス膜を設ける方法等種々あるが、ブラックマトリッ
クスの役割としては、いずれもR,G,B三原色を区画
すると共に、カラーフィルターに対向する基板上に設け
た液晶の駆動用の電極あるいはTFT(薄膜トランジス
タ)等のトランジスタを遮光する作用を果している。こ
のような目的で使用されるカラーフィルターのブラック
マトリックスは二つに大別することができる。
【0004】(1)フォトリソグラフィー法より加工し
たCr等の金属膜からなるブラックマトリックス:解像
度、および遮光率が高く、光学濃度(OD)3.0以上
が膜厚0.1μm近辺で容易に得られるが、金属膜のた
め可視光の反射率が約40%と高く、外光の反射による
表示画像のコントラスト低下や、周囲にある明るい物体
がブラックマトリックス面で反射して表示画像に重な
る、いわゆる写り込みが生じ画質の低下を来たしやす
い。また、Cr膜のスパッタ、フォトリソグラフィー加
工と工程が長いので低コスト化が困難であるという難点
もある。
【0005】(2)黒色顔料を分散した有機樹脂膜をフ
ォトリソグラフィー法、印刷法、あるいはフォトエッチ
ング法でパターニングするか、または、感光性樹脂膜を
パターニングした後、黒色染料で染色して得られる黒色
有機樹脂膜からなるブラックマトリックス、黒色である
ため可視光の反射率が数%以下と低く、外光の反射によ
る表示画像のコントラスト低下や、周囲にある明るい物
体の写り込みが金属膜ブラックマトリックスに比べ大幅
に減少し、画質が向上する。しかし、遮光率が低いとい
う難点がある。すなわち、フォトリソグラフィー法では
遮光率を上げると、基板との界面に到達する露光光量が
減少するため、高遮光率とすると(例えば光学濃度3.
0では基板に到達する透過光量は1/1000)、現像
時に有機樹脂膜のパターン剥がれが生じ、ブラックマト
リックスが形成できなくなる。これを避けるため露光量
を増やすと、パターン寸法の太りが生じ、所定の解像度
が実現できなくなりやすい。また、印刷法やフォトエッ
チング法ではフォトリソグラフィー法に比べ制約はやや
ゆるいが、黒色着色材の含有量に限界があるので、高遮
光率とすると印刷時の膜厚が大となり(例えば膜厚1.
0μmで光学濃度2.0の場合、光学濃度を3.0に上
げると膜厚は3.3μmになる)、本質的にフォトリソ
グラフィー法に比べて劣る解像度が、さらに大幅に低下
し、実質的にブラックマトリックスが形成できなくなる
おそれがある。
【0006】一般に黒色有機樹脂膜からなるブラックマ
トリックスは、金属膜からなるブラックマトリックスに
比べ光学濃度2.0〜2.5において膜厚が1〜2μm
と厚いが、膜厚1.5μmを超えると、その上にカラー
フィルターや保護膜および透明電極を形成して完成した
基板の表面平坦度が0.5μmを超えるようになり、対
向電極基板と組み合せて液晶表示パネルとした場合、色
むら、白しみ、輝度むら等が発生し、表示画質が低下す
る。したがって、ブラックマトリックスの膜厚は1μm
以下好ましくは0.5μm以下とすることが極めて重要
である。
【0007】一方、透明保護膜や透明画素電極に関し
て、例えば、特開平4−130401号公報には、透明
基板上に導電性遮光パターン層、透明絶縁層、カラーフ
ィルターパターン層、透明保護膜層、透明導電性パター
ン層を順次形成した電極付カラーフィルターが記載され
ている。ここで、透明保護膜や透明絶縁層は、透明電極
の表面平滑性を向上させることと、カラーフィルターの
耐溶媒性の向上、更には、導電性遮光層(ブラックマト
リックス)と透明導電性層(透明電極)との電気的絶縁
を目的とし形成されている。
【0008】ところが最近、カラーフィルター(液晶表
示装置)の低コスト化や更なる薄膜化を目的に透明保護
膜や透明絶縁膜を除去し、カラーフィルターやブラック
マトリックス自体で使用可能な平滑性と絶縁性を持たせ
ようとの研究が活発である。さらに、ブラックマトリッ
クスやRGBのレジストを塗布した後の乾燥温度を22
0℃以上好ましくは250℃以上に高めたいとの要望も
出てきている。すなわち、レジスト塗布面を高温で処理
した後も絶縁性を保持するブラックマトリックスの要求
が強い。しかしながら、特に絶縁性に関しては、ブラッ
クマトリックスの主成分としてクロムや酸化クロム等の
金属膜並びにカーボンブラックやグラファイト等の炭素
粉等いずれも導電性素材を用いているため低温熱処理条
件下での絶縁性も極めて困難であり、新規の素材が望ま
れていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
観点に基づいて、従来法では実現できなかった、薄膜で
高遮光率を示しかつ表面反射率も低い黒色遮光膜からな
るブラックマトリックスを有するカラーフィルターに好
適なカーボンブラックを提供するとともに併せて透明保
護膜や透明絶縁膜の機能まで有する高温処理条件下でも
使用可能な絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラ
ックを低コストで提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、カーボンブラ
ックを多官能エポキシ樹脂で被覆処理してなる絶縁性ブ
ラックマトリックス用カーボンブラックを要旨とする。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【発明の実施の形態】まず、本発明において樹脂を被覆
処理するカーボンブラックとしては特に限定されない
が、好適には次のようなカーボンブラックが用いられ
る。 (i)全酸量が15mg/g以上でかつ全酸素量/比表
面積が0.10以上であることが好ましい。カーボンブ
ラックの粒子表面には、水酸基(−OH)やカルボニル
基
【0012】
【化1】
【0013】カルボキシル基(−COOH)基の酸素官
能基が存在し、これの量により樹脂等に配合した場合の
抵抗が大幅に変化する。通常酸素官能基は、揮発分組成
で測定し、水酸基やカルボニル基の量はCOまたはカル
ボキシル基の量はCO2 として定量できる。全酸素量
は、COおよびCO2 から換算した量であり、この全酸
素量を15mg/g以上とすることが必要であり、好ま
しくは20mg/g以上とすることである。また比表面
積で除した単位表面積当りの酸素量の値が0.10以上
であることが必要である。好ましいのは0.15以上に
することである。
【0014】上記揮発分組成は、一定量の乾燥したカー
ボンブラックを耐熱性の試料管に入れ、10-2mmHg
まで減圧した後、950℃に加熱した電気炉に装着し、
30分間揮発分を脱離した。これを全量タンクに集め混
合した後、ガスクロマトグラフィーによってガスの組成
および量を測定しCO2 /CO比(重量比)および全酸
素量/比表面積を算出する。
【0015】比表面積は、BET法によって測定したも
のである。即ち、低温窒素吸着装置「ソープトマチック
1800」(イタリヤ、カルロ・エルバ社製)を用い低
温窒素吸着法によりカーボンブラックの窒素吸着量を測
定し、これからBETの式を用い多点法により算出した
ものである。
【0016】(ii)灰分が1.0重量%以下、DBP吸
収量が140ml/100g以下のカーボンブラックが
好ましい。灰分の組成は、Na、K、Ca等のアルカリ
金属やアルカリ土類金属等であり、これらを含有したカ
ーボンブラックを樹脂等に配合すると絶縁性が低下す
る。これは、NaやK、Ca等のイオン性導電性物質が
吸水性大であるため、カーボンブラック−樹脂複合体の
吸収性が増大し、その結果絶縁性が低下するものと考え
られる。
【0017】このイオン性導電物質を低減させるために
は、カーボンブラック製造時の原料油の吟味、急冷時に
使用するスプレー水の吟味、添加物の吟味などにより達
成される。また製造炉から製出したカーボンブラックを
水洗或いは酸洗いすることによっても達成される。更に
上記製造時の原料、スプレー水、添加物等の吟味と、水
洗、酸洗い等とを組合わせることによっても達成でき
る。カーボンブラック中に存在するイオン性導電物質の
含量は、そのカーボンブラックを750℃において空気
中で4〜6時間焼成したときに残る灰分量で表わされ、
本発明配合物のカーボンブラックの灰分量は1.0重量
%以下であることが必要である。好ましいのは0.5重
量%以下である。
【0018】また、JIS−K6221−A法で測定し
たDBP吸収量が140ml/100gを越えると、カ
ーボンブラック自体の黒色度が低下しブラックマトリッ
クス用樹脂ワニスに配合し塗布した場合の濃度感が十分
でないだけでなくペーストの粘度も高くなり、平滑性の
良い塗膜が得られなくおそれがある。DBP吸収量とし
ては、140ml/100g以下であることが必要であ
る。好ましくは120ml/100g以下である。
【0019】本発明においては、被覆処理する樹脂とし
て多官能エポキシ樹脂が用いられる。具体的な樹脂とし
ては グリシジルアミン型エポキシ樹脂 トリフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂 テトラフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂 アミノフェノール型エポキシ樹脂 ジアミドジフェニルメタン型エポキシ樹脂 フェノールノボラック型エポキシ樹脂 オルソクレゾール型エポキシ樹脂 ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂 等が使用でき、これらを代表する商品例としては、に
関しては、住友化学(株)製の「スミエポキシ」ELM
−434、ELM−120、ELM−100等がある。
からに関しては、油化シェルエポキシ(株)の商品
を例にとると、 :「エピコート」1032H60、「エピコート」1
032H50 :「エピコート」1031 :「エピコート」154、「エピコート」630 :「エピコート」604 :「エピコート」152 :「エピコート」180S65 :「エピコート」157S65、「エピコート」15
7S70 等がある。
【0020】これらの多官能エポキシ樹脂は、常法にし
たがって、硬化剤、硬化促進剤とともに使用される。本
願発明においては、もちろんこれらの多官能エポキシ樹
脂以外に、適宜その他の樹脂を併用することができる。
カーボンブラックに対する樹脂の被覆量は、カーボンブ
ラックと樹脂の合計量に対し5〜40wt%が好まし
く、5wt%未満の量では、未処理のカーボンブラック
と同様の分散性や分散安定性しか得られないおそれがあ
る。一方、40wt%を超えると、樹脂同士の粘着性が
強く、団子状の固まりとなり、分散が進まなくなるおそ
れがある。
【0021】このようにして樹脂で被覆処理してなるカ
ーボンブラックは、常法に従い絶縁性ブラックマトリッ
クスの遮光材として用いることができ、この絶縁性ブラ
ックマトリックスを構成要素とするカラーフィルターを
常法により作成することができる。たとえば、本発明の
ブラックマトリックス用レジスト組成物の調液に当って
は、まず、塗布溶剤、分散剤及びカーボンブラックを、
0.1〜数mm径のガラスビーズ又はジルコニアビーズ
を用いたビーズミル、ペイントシエカー或はバルブホモ
ジナイザー、更には3本ロールミル等で0.5時間〜3
0時間分散することで、カーボンブラック濃度が10〜
70重量%の分散液を得る。次にこの分散液に、光重合
開始剤組成物とエチレン性化合物(現像画像の接着性向
上剤)、有機高分子物質(基板との接着性向上剤)等を
加え混合分散することによりレジスト組成物を調製す
る。
【0022】ブラックマトリックス用レジスト組成物を
調製する際の最適配合割合は下記の通りである。 分散剤は、カーボンブラックに対し、1〜100重
量% 光重合開始剤組成物は、カーボンブラックを除くブ
ラックマトリックス用レジスト組成物に対し、0.2〜
30重量%、好ましくは0.2〜20重量% エチレン性化合物は、カーボンブラックを除くブラ
ックマトリックス用レジスト組成物に対し、50〜95
重量%、好ましくは60〜90重量% 有機高分子物質は、カーボンブラックを除くブラッ
クマトリックス用レジスト組成物に対し、10〜70重
量%、好ましくは20〜60重量% カーボンブラックは、レジスト組成物中の全固形分
に対し、35〜80重量%、好ましくは50〜70重量
% 溶剤は、上記、、、、の光重合性組成物
全体に対し、50〜95重量%、好ましくは70〜90
重量% の範囲となるように調整される。
【0023】又、ここで用いるカーボンブラック以外の
上記物質は、一般に同種目的に使用されている物は全て
使用可能であるが、特に好ましい例として次のような物
が挙げられる。 「分散剤」ウレタン系、アクリル系、ポリイミド系等の
熱硬化性樹脂、アクリル系、塩化ビニル系、ポリアミド
系等の熱可塑性樹脂等の高分子分散剤が好ましい。 「光重合開始剤組成物」ジシクロペンタジエニル−Ti
−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル−1
−イルやジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,
3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−1−イルの
チタノセン化合物と波長400〜500nmに吸収を有
する増感色素からなる複合物が好ましい。
【0024】「エチレン性化合物」芳香族ポリグリシジ
ルエーテル化合物と不飽和モノカルボン酸との付加反
応、或いは、芳香族ポリヒドロキシ化合物とエポキシモ
ノカルボン酸エステルとの付加反応、で得られるエチレ
ン性不飽和二重結合を2個以上有するエチレン性化合物
(以下「エチレン性化合物(A)」と称す。)が好適で
あるが、該エチレン性化合物(A)と共に、脂肪族ポリ
ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸との付加反応(エ
ステル反応)で得られる、エチレン性不飽和二重結合を
2個以上含有するエチレン性化合物(以下「エチレン性
化合物(B)」と称す。)を併用することが好ましい。
具体例としては、 (A)としてビスフェノールAとエピクロルヒドリとの
共縮合モノマー (B)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト 等が挙げられる。
【0025】「有機高分子物質」スチレン、α−メチル
スチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
フェニル(メタ)アクリル酸、メトキシフェニル(メ
タ)アクリル酸、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリル
アミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホア
ミド等のフェニル基を有する共重合モノマーを10〜8
0モル%、好ましくは20〜70モル%、より好ましく
は30〜60モル%の割合で含有し、その他(メタ)ア
クリル酸を2〜50重量%、好ましくは5〜40重量
%、より好ましくは5〜30重量%の割合で含有する共
重合体、或いは、全共重合モノマーに対して2〜50モ
ル%、好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10
〜30モル%のエポキシ(メタ)アクリレートが付加さ
れた反応物が望ましい。
【0026】「溶剤」メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテー
ト、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下
「PGMEA」と略記する。)、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエ
ン、クロロホルム、ジクロロメチン、酢酸エチル、乳酸
メチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等が挙げら
れる。本発明のカーボンブラックを用いると、高遮光率
でかつ表面反射率が低くまた膜厚小の絶縁性ブラックマ
トリックスが低コストで達成できる。絶縁性ブラックマ
トリックス液を構成する樹脂や溶媒に対し、カーボンブ
ラックの分散性や分散安定性が格段に向上したためと推
測される(従来のカーボンブラックであると、いかに混
練しても0.1μm以下まで分散することは困難であ
り、分散したとしても安定性が悪く、時間とともに凝集
が大きくなる。)。
【0027】V.E.グール等(1970年発行、「導
電性ポリマーの研究と応用」)によると、電気が流れる
際に必要な電荷の移動は、充填剤の粒子で構成される鎖
の表面及び熱輻射熱を利用した粒子内部を中心に行なわ
れると共に、印加電圧、温度等の条件によっては、電位
障壁(ポテンシャルバリヤー)を越えての電子のジャン
プいわゆるトンネル効果で行なわれると考えられてい
る。本発明によれば好適には、表面官能基の多いカーボ
ンブラックを用い更に表面を高絶縁性樹脂で被覆したこ
とにより、CaやNa等のイオン性物質を封じ込める働
きと共に、導体同士の接触を絶縁したこと、更に、被覆
膜により電子のジャンプが不可能になったこと等によ
り、高絶縁性が達成されたものと推測される。また、高
温下で処理しても抵抗の低下度合が少なく、絶縁性を保
てるようになった理由は、被覆樹脂が多官能タイプであ
るためカーボンブラックとの濡れ性が向上しカーボンブ
ラック粒子のミクロな部分まで均一に被覆されたこと
と、又、この樹脂自体耐熱性に優れているためと考えら
れる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 〔実施例−1〕カーボンブラックは、通常のオイルファ
ーネス法で製造した。但し、原料油としては、Na,C
a,S分量の少ないエチレンボトム油を用い、燃焼用に
はコークス炉ガスを用いた。更に、反応停止水として
は、イオン交換樹脂で処理した純水を用い製造した。
【0029】後記表中のカーボンブラックD、E、Fは
原料油の量と添加助剤量等を変更することにより作り分
けした。また、このカーボンブラックは、カーボンブラ
ック50gを内径10cm、長さ15cmの円筒形キル
ンに入れ、9rpmで回転させつつ空気とオゾンの混合
ガス(オゾン6000ppm)に2時間、接触させるこ
とにより処理した。カーボンブラックり物性は、表1に
示した。
【0030】得られたカーボンブラックAを540gを
純水14500gと共にホモミキサーを用い6,000
rpmで30分撹拌しスラリーを得た。このスラリーを
スクリュー型撹拌機付容器に移し約1,000rpmで
混合しながらエポキシ樹脂「エピコート630」60g
を溶解したトルエン600gを少量づつ添加していっ
た。約15分で、水に分散していたカーボンブラックは
全量トルエン側に移行し約1mmの粒となった。
【0031】次に、60メッシュ金網で水切りを行った
後、真空乾燥機に入れ70℃で7時間乾燥し、トルエン
と水を完全に除去した。得られたカーボンブラック中の
残存トルエン量は50ppm、水は、500ppmであ
った。このカーボンブラックは、次のような方法でブラ
ックマトリックス用レジスト組成物を作成した。1mm
径のジルコニアビーズ300gを入れたサンドミルに、
カーボンブラック32gと下記構造の有機高分子物質1
8gと、溶剤としてプロピレングリコール・モノメチル
エーテルアセテート(以下PGMEAと略記する)15
0gを加え、2000rpmで10時間混合分散させ分
散液を得た。
【0032】
【化2】
【0033】次に、ブラックマトリックス用レジスト組
成物は、1mm径のジルコニアビーズ90gを入れた1
40ccのマヨネーズに上記の分散液45gとエチレン
性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート(日本化薬(株)製)1.13gとビスフェノール
Aとエピクロルヒドリンとの共縮合モノマー(昭和高分
子(株)製「SP−1509」)1.13gと更に光重
合開始剤組成物としてP−ジエチルアミノ安息香酸エチ
ル0.37gと、PGMEA39gを加え、ペイントコ
ンデショナーで30分分散し作成した。(以下この分散
液をペーストと記す) 得られた組成物は、高圧水洗浄、紫外線照射及びオゾン
処理を施したガラス基板(コーニング社製No.705
9,厚さ1.1mm)上に上記ブラックマトリックス用
レジスト組成物をスピンコート法により塗布し、220
℃〜260℃の間、3レベルの温度条件下で熱処理し膜
厚1.0μmのレジスト層を形成した。
【0034】ここで用いたカーボンブラックの物性と得
られた塗膜の評価結果は、表−1と表−2に示した通り
である。表中のOD(光学的濃度)値は、マクベス反射
濃度計「RD−914」(サカタインクス社販売)を用
い測定した。また、表面抵抗は、上記塗膜面を油化電子
(株)製の高抵抗測定機「ハイレスタMCP−HT21
0」を用い測定した。
【0035】〔実施例2及び3〕カーボンブラックに対
するエポキシ樹脂の被覆量を5wt%と15wt%とし
た以外実施例1と同様である。 〔比較例1〕エポキシ樹脂を被覆していないカーボンブ
ラックAを用いた以外実施例1と同じである。 〔比較例2,3及び4〕実施例1の「エピコート63
0」のかわりに、「エピコート828」、「エピコート
190P」を用いた以外実施例1と同じである。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明のカーボンブラックによれば、高
遮光率で、表面反射率が低く、膜厚の小さいブラックマ
トリックスを低コストで達成しうるとともに、透明保護
膜や透明絶縁膜の不要な高温に耐えうるブラックマトリ
ックスを達成しうる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラックを多官能エポキシ樹脂
    で被覆処理してなる絶縁性ブラックマトリックス用カー
    ボンブラック。
  2. 【請求項2】 樹脂の被覆量が、カーボンブラックと樹
    脂の合計量に対し5〜40wt%である請求項1記載の
    ブラックマトリックス用カーボンブラック。
  3. 【請求項3】 樹脂の被覆を、水とカーボンブラックの
    分散液を攪拌した状態で溶媒に溶解した樹脂液を投入し
    て行なう請求項1又は2記載のブラックマトリックス用
    カーボンブラック。
  4. 【請求項4】 絶縁性ブラックマトリックスを有するカ
    ラーフィルターにおいて、多官能エポキシ樹脂で被覆し
    たカーボンブラックを遮光材としたブラックマトリック
    スを用いてなるカラーフィルター。
JP28162695A 1995-10-30 1995-10-30 絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラック Expired - Fee Related JP3460762B2 (ja)

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