JPH09125200A - 冷間加工性に優れた高清浄度鋼 - Google Patents

冷間加工性に優れた高清浄度鋼

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JPH09125200A
JPH09125200A JP28365795A JP28365795A JPH09125200A JP H09125200 A JPH09125200 A JP H09125200A JP 28365795 A JP28365795 A JP 28365795A JP 28365795 A JP28365795 A JP 28365795A JP H09125200 A JPH09125200 A JP H09125200A
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Motoharu Sato
元春 佐藤
Akihiko Ishinoda
昭彦 石野田
Koji Kanatsuki
宏治 金築
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸線性や撚線性等の冷間加工性に顕著な影響
を及ぼす硬質介在物を正確且つ定量的に評価する方法を
確立し、延ては優れた冷間加工性を安定して確実に発揮
し得る様な鋼材を提供すること。 【解決手段】 90〜95℃に加熱された[60%(質
量%を意味する:以下同じ)の硝酸250ml+96%
の硫酸10ml+純水550ml]の混合酸水溶液に鋼
材を溶解させ、不溶介在物をEPMA分析して検出され
る介在物の内、Al23 が80%以上で大きさが3
0μm以上である介在物の個数が、鋼材の溶解量50g
当たり10個以下であり、且つAl23 が50%以
上80%未満で大きさが20μm以上である介在物の個
数が、鋼材の溶解量50g当たり5個以下である冷間加
工性に優れた高清浄度鋼を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスチールコ
ードやベルトコード、橋梁用ロープ、ホースワイヤ、更
には便ばね等の如く、高度の冷間伸線加工が施される用
途に適用したときに、優れた伸線性や拠線性を示す冷間
加工性の改善された高清浄度鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチールコードやベルトコード等は、熱
間圧延によって得られる素線材を冷間加工によって伸線
加工し、あるいは更に撚線加工を施すことによって製造
するのが一般的であるが、特に高度の伸線もしくは撚線
加工を施す際に最も問題となるのは、鋼材中に不可避的
に混入してくる酸化物系介在物であり、特にアルミナ系
の介在物は硬質で加工時の変形度が非常に小さいため、
伸線加工時などに断線を起こす大きな原因になることが
確認されている。
【0003】そこで、伸線加工性や撚線加工性を高める
ための方法については従来より多くの研究が行なわれて
おり、介在物の含有量を可及的に低減し或は軟質化する
ことにより伸線性や撚線性を高め得ることが確認されて
いる。
【0004】一方、冷間加工性に大きな影響を及ぼす上
記介在物の評価法としては、圧延鋼材のL断面(長手方
向縦断面)を顕微鏡観察し、該断面に存在する介在物の
数やサイズを調べる方法が一般的に採用されており、こ
の方法はJIS G 0555やASTM E−45A
−6等にも規定されている。また、例えば特開平4−8
499号や特公平6−74484号などには、圧延鋼材
のL断面における介在物の組成とサイズに着目し、介在
物を軟質で短尺なものとすることによって伸線性等への
悪影響を可及的に低減しめ、延ては冷間加工性や疲労特
性を改善する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らも、かねて
より鋼材の冷間加工性改善に主眼を置いて研究を行なっ
ているが、その評価法として一般的に採用されている上
記圧延鋼材L断面の介在物評価法には下記の様な難点が
あり、必ずしも冷間加工性を正確に評価し得る方法とは
言えない。即ちL断面観察評価法は、ごく限られた1断
面に存在する介在物を対象とする評価であり、圧延鋼材
中に存在する介在物の大部分を占めるAl 23 含有量
が40%以下の比較的軟質な介在物については、その存
在量やサイズ等の代表値としてある程度評価できるが、
圧延鋼材中には通常ごく微量しか存在せず且つそれ自身
冷間加工性に顕著な悪影響を及ぼすAl23 含有量の
高い硬質アルミナ系介在物については、その存在量やサ
イズ等を正確に検知することができず、結局のところ、
圧延鋼材の段階でその冷間加工性を正確かつ精度よく把
握できていないのが実情である。
【0006】また上記特公平6−74484号では、鋼
材のL断面において延伸せずに残存する介在物が軟質な
ものなる様に介在物組成を制御すれば、冷間加工性に有
害な大型で硬質の介在物が存在する可能性も極めて少な
くなると述べられているが、僅かながらも鋼材中に存在
し且つ冷間加工性に顕著な障害を及ぼす硬質介在物その
ものの評価基準については全く明らかにされておらず、
結局のところ、冷間加工に供される圧延鋼材としての評
価が極めて曖昧となって安定した品質のものが得られな
い。
【0007】本発明は上記の様な事情に着目してなされ
たものであって、その目的は、伸線性や撚線性等の冷間
加工性に顕著な影響を及ぼす硬質介在物を正確且つ定量
的に評価する方法を確立し、延ては優れた冷間加工性を
安定して確実に発揮し得る様な鋼材を提供しようとする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る冷間加工性に優れた高清浄度鋼と
は、90〜95℃に加熱された[60%の硝酸250m
l+96%の硫酸10ml+純水550ml]の混合酸
水溶液に鋼材を溶解させ、不溶介在物をEPMA分析し
て検出される介在物の内、Al23 が80%以上で大
きさが30μm以上である介在物の個数が、鋼材の溶解
量50g当たり10個以下であり、且つAl23 が5
0%以上80%未満で大きさが20μm以上である介在
物の個数が、鋼材の溶解量50g当たり5個以下である
ところにその特徴を有している。
【0009】上記高清浄度鋼においては、Al23
介在物量を少なく抑える意味から、該鋼材中のAl含有
量は0.005%以下、全酸素量は40ppm以下のも
のが好ましい。また、冷間加工に供される該鋼材の基本
成分として好ましいのは、C:1.1%以下、Si:
0.1〜2.5%、Mn:0.1〜1.5%、を含み、
残部がFeおよび不可避不純物である鋼材であり、該鋼
材には、必要によりCr:2%以下、Co:2%以下、
Mo:1%以下およびNi:1%以下、よりなる群から
選択される少なくとも1種の元素を含有させることによ
って、その性能を一段と優れたものとすることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】鋼材中に不可避的に混入してくる
酸化物系介在物が冷間加工性に及ぼす影響については、
既に多くの研究結果が報告されており、単組成もしくは
特定酸化物の含有量が多くなると介在物が硬質化して冷
間加工性への障害が著しくなること、特に硬質のAl2
3 系介在物が伸線性や撚線性に顕著な悪影響を及ぼす
ことも確認されている。
【0011】ところが、酸化物系介在物が鋼材の冷間加
工性に及ぼす影響を事前に調べるための評価法として
は、前述の如く圧延鋼材のL断面観察による軟質介在物
の組成や数、サイズを対象とする評価法が採用されてい
るに過ぎない。しかしながらそれら軟質介在物は、冷間
加工工程で十分な延性を示し断線などを起こす恐れは少
なく、実際の冷間圧延工程で顕著な悪影響を及ぼす少量
の硬質介在物の存在を確認することは困難であるので、
この評価法で鋼材の冷間加工性の良否を判断することは
できない。
【0012】そこで本発明者等は、鋼材中に極少量存在
する硬質介在物の組成とその存在形態をより正確に把握
し、冷間加工性を正確に判断することのできる評価基準
を明らかにすべく色々の角度から研究を進めてきた。そ
の結果、以下に詳述する如く 鋼材の冷間加工性に顕著な悪影響を及ぼす介在物は、
Al23 含有量が80%以上および80%未満50%
以上である硬質の酸化物系介在物であること、 上記の硬質介在物のうち、Al23 量が80%以上
であるAl23 系介在物は不定型もしくは正方形に近
い形状を有しており、その大きさが30μm以上の粗大
なものが冷間加工性に顕著な悪影響を及ぼす。一方、A
23 量が80%未満50%以上である硬質介在物
は、MgO・Al23 または(Mg,Mn)O・Al
23 などを主体とする八面体に近い形状のスピネル系
介在物であり、上記不定型もしくは正方形に近いAl2
3 系介在物以上に断線に及ぼす影響が敏感であって、
20μm以上の大きさのものが冷間加工性に顕著な悪影
響を及ぼすこと。尚Al23 系およびスピネル系の介
在物の大きさとは、その長径を意味する。
【0013】供試鋼材を90〜95℃に加熱された
[60%の硝酸250ml+96%の硫酸10ml+純
水550ml]の混合酸水溶液に溶解すると、供試鋼材
中の上記Al23 含有量が50%以上である硬質の酸
化物系介在物以外の成分は、金属成分や軟質介在物を含
めて全てが溶解し、冷間加工性に悪影響を及ぼす硬質介
在物のみを選別し得ること、 従って、供試鋼材を上記の加熱混合酸水溶液に溶解
し、不溶物をフィルターにより濾取してEPMA分析に
よりそれらの組成、サイズ、個数をEPMA分析によっ
て調べれば、当該供試鋼材の冷間加工性を正確に評価で
きること、更に この評価法によって求められる、Al23 が80%
以上で大きさが30μm以上である介在物の個数が、鋼
材の溶解量50g当たり10個以下であり、且つAl2
3 が50%以上80%未満で大きさが20μm以上で
ある介在物の個数が、鋼材の溶解量50g当たり5個以
下である鋼材は、安定して良好な冷間加工性を示すこ
と、 といった事実を確認し、上記本発明に想到したものであ
る。
【0014】従って本発明では、供試鋼材における前記
混合酸水溶液に不溶性の介在物のサイズと個数によって
特徴付けられるものであり、「Al23 量が80%以
上でその大きさが30μm以上であるAl23 系介在
物が、供試鋼材の溶解量50g当たり10個以下で、且
つAl23 量が80%未満50%以上でその大きさが
20μm以上であるスピネル系介在物が、供試鋼材の溶
解量50g当たり5個以下」の基準を満足するものであ
ればよく、鋼材の具体的な成分組成やその製法等は特に
制限されないが、その優れた冷間加工性を生かしてスチ
ールコード等を始めとする前述の様な用途に適用する上
で好ましい鋼材の成分組成を挙げると下記の通りであ
る。
【0015】まず本発明で用いる鋼材は、前述の趣旨か
らも明らかである様にAl23 含有率の高い粗大な硬
質介在物の少ないものであることが好ましく、そのため
には鋼材中のAlと全酸素量の少ない鋼材を使用するの
がよく、Alは0.005%以下、より好ましくは0.
003%以下、全酸素量は40ppm以下、より好まし
くは30ppm以下のものが好ましい。Alおよび全酸
素量が多過ぎると、前記混合酸水溶液に不溶性であるA
23 濃度50%以上でサイズ20μm以上の介在物
の量が多くなり、その個数が前述の要件を満足し得なく
なる傾向が生じてくるからである。
【0016】また好ましい鋼材の基本成分は下記の通り
である。 C:1.1%以下 Cは強化元素として作用し高強度化に有効な元素である
が、多過ぎると硬質化し、特にC含有量が1.1%を超
えると旧オーステナイト粒界へのセメンタイト析出が多
くなって冷間加工性が悪くなるので、1.1%以下、よ
り好ましくは0.95%以下に抑えることが望ましい。
【0017】Si:0.1〜2.5% Siは脱酸剤として有効に作用すると共にマトリックス
の強化にも有効に作用し、それらの効果を有効に発揮さ
せるには0.1%以上含有させることが望ましい。しか
しSi量が過剰になると、SiO2 系介在物の量が増大
すると共に部分的に脱炭層が生成して疲労特性に悪影響
を及ぼす様になるので、多くとも2.5%以下に抑える
のがよい。
【0018】Mn:0.1〜1.5% MnはSiと同様に脱酸元素として作用するばかりでな
く、鋼中に固溶しているSをMnSとして固定し靭性劣
化を抑える作用を発揮する。これらの効果は0.1%以
上含有させることによって有効に発揮されるが、反面M
nは焼入性を高める作用も有しており、過剰に含有させ
るとマルテンサイトが生成して冷間加工性を著しく劣化
させるので、1.5%以下に抑えるのがよい。
【0019】鋼材の基本元素は上記の通りであり、残部
は実質的にFeであるが、必要により下記の元素を含有
させることによって冷間加工製品としての特性を一層高
めることも有効である。
【0020】Cr:2%以下 Crは、パーライトラメラー間隔を小さくして圧延後お
よび熱処理後の強度向上に寄与する他、伸線加工等にお
ける加工硬化率を高める作用を有しており、従って適量
のCrを含有させると比較的低い加工率でも高い強度を
得ることが可能となる。こうした効果は0.1%程度以
上含有させることによって有効に発揮されるが、多過ぎ
るとパーライト変態に対する焼入性が高くなり過ぎてパ
テンティング処理が困難になり、また2次スケールが緻
密になり過ぎてメカニカルデスケーリング性や酸洗処理
性に悪影響を及ぼす様になるので、2%以下に抑えるべ
きである。
【0021】Co:2%以下 Coは、初析セメンタイトの析出を防止すると共にパー
ライト組織を微細化して鋼材の高強度化に寄与する。そ
の効果は0.1%以上含有させることによって有効に発
揮されるが、その効果は約2%で飽和するので、それ以
上含有させることは経済的に無駄である。
【0022】Mo:1%以下 Moは焼入性向上元素であり、冷間加工製品の高強度化
に寄与する。その効果は0.05%程度以上含有させる
ことによって有効に発揮されるが、過剰量含有させると
マルテンサイトやベイナイト組織が生成して冷間加工性
を劣化させる傾向があるので、1%以下に抑えるべきで
ある。
【0023】Ni:1%以下 Niは、CやNによる時効効果を遅らせて靭延性の低下
を抑えると共に、絞り性の改善にも有効に作用する。こ
うした効果は0.05%程度以上含有させることによっ
て有効に発揮されるが、多量含有させ過ぎると、焼入性
が上がり過ぎてマルテンサイトが発生し易くなり伸線性
を劣化させるので、1%程度以下に抑えるべきである。
【0024】尚本発明で用いる鋼材中には、不可避不純
物としてP,S,N等が微量混入してくるが、これらは
非金属介在物源となって鋼材の物性や冷間加工性などに
悪影響を及ぼすので、極力少なく抑えることが望まし
い。
【0025】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例に
よって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合
し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可
能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含ま
れる。
【0026】実施例 250トン転炉を用いて表1に示す成分組成の鋼を溶製
した。尚この溶製に当たっては、インプットAl量を
0.02kg/溶鋼トン以下に制限し、且つ転炉から取
鍋への溶鋼出鋼時にSi,Mnを添加することによって
脱酸を行ない、更に溶鋼精練時には転炉から取鍋へ流出
した転炉スラグを除去した後で溶鋼精練用スラグを添加
し、且つスラグ中Al23 濃度を15%以下に抑え
た。
【0027】次いで、得られた溶鋼をブルームとした
後、熱間圧延により直径5.5mmの線材として供試材
とした。この供試材を塩酸水溶液で洗浄して表面のスケ
ールを除去し水洗した後、[60%の硝酸250ml+
96%の硫酸10ml+純水550ml]の混合酸水溶
液を入れたビーカ内に投入し、このビーカーをウォータ
ーバスに浸漬して90〜95℃に加熱し、供試材を溶解
した。
【0028】溶解後篩い目10μmのフィルターで吸引
濾過し、更に純水、希塩酸、純水、希苛性ソーダ水溶
液、純水、エタノールで順次洗浄した。尚、溶解および
洗浄に使用する純水は、全て篩い目1μmのフィルター
で濾過したものを用いた。
【0029】洗浄後、不溶物の濾取されたフィルターを
EPMA分析用ダイスにセットし、デシケータ内で乾燥
し、その後金蒸着を行なって下記の条件でEPMA分析
を行ない、介在物のAl23 濃度、サイズおよび個数
を調べた。 EPMA分析(JXA−733型) 加速電圧:25〜30KV、電子ビーム径:2〜5μ
m、対物絞り:170μm
【0030】又、各線材を用いて一次伸線加工(加工
率:70%)、鉛パテンティング処理、二次伸線加工
(加工率:83%)、再度の鉛パテンティング処理を経
て、最終伸線加工により直径0.22mmの極細線材を
製造し、次いで撚線加工(撚構造:2+7×0.22)
を行なった。この伸線加工時および撚線加工時に生じた
表面疵に由来する断線を除いた、鋼材の特性に由来する
断線回数を調べたところ、表1に示す結果を得た。
【0031】
【表1】
【0032】表1からも明らかである様に、本発明の規
定要件を満足する実施例(A1〜A6)は、Al23
が80%以上で大きさ30μm以上の介在物の個数と、
Al 23 が50%以上80%未満で大きさ20μm以
上の介在物の個数の一方もしくは双方が、本発明の規定
要件を超える比較例(B1〜B6)に比べて、伸線加工
時および撚線加工時における断線指数が格段に小さく、
冷間加工性に格段に優れたものであることが分かる。
【0033】尚図1は、上記の実験を含めた多くの実験
の実験データの中から、Al23が80%以上で大き
さ30μm以上の介在物の個数と、Al23 が50%
以上80%未満で大きさ20μm以上の介在物の個数
が、伸線加工時および撚線加工時の断線指数に与える影
響を整理して示したグラフであり、本発明の規定要件を
満たす実施例では、断線指数を1未満の低い値に抑え得
ることが分かる。
【0034】また図2は、多くの実験データの中から断
線破面のEPMA分析によって確認した介在物のAl2
3 濃度と伸線加工時の断線破面における介在物出現率
の関係を整理して示したグラフ、図3,4は、上記断線
指数試験に用いた多数のサンプルの断線破面に存在する
介在物のAl23 濃度80%以上のAl23 系介在
物のサイズと、断線破面における介在物出現率の関係を
集計し整理して示したグラフであり、これらのグラフよ
り、介在物のうちAl23 濃度が80%以上であるA
23 系介在物であっても、そのサイズが30μm未
満では断線が全く発生していないのに対し、該Al2
3 系介在物のサイズが30μmを超えると、断線の発生
が現れ、またAl23 濃度が50%以上80%未満の
スピネル系介在物の場合は、そのサイズが20μmを超
えると断線の発生が表われることが分かる。
【0035】図5,6は、断線に影響を及ぼすAl2
3 系もしくはスピネル系の硬質介在物の代表例を示す顕
微鏡写真であり、図5は断線破面に存在する硬質介在
物、図6は同じ供試鋼材を前記高温の混合酸水溶液に溶
解し不溶物として残った硬質介在物を夫々示したもので
あり、これらの図からも、上記混合酸水溶液への不溶物
として検出されるAl23 系もしくはスピネル系介在
物が、断線に影響を及ぼしていることを確認できる。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、鋼
材中に微量存在し且つ冷間加工性に顕著な障害を及ぼす
硬質介在物の組成とサイズおよび個数を正確且つ定量的
に規定することによって、優れた冷間加工性を安定して
確実に発揮し得る鋼材を提供し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】供試鋼材中に含まれるAl23 が80%以上
で大きさ30μm以上の介在物の個数と、Al23
50%以上80%未満で大きさ20μm以上の介在物の
個数が、伸線加工時および撚線加工時の断線指数に与え
る影響を整理して示したグラフである。
【図2】断線破面のEPMA分析によって確認した介在
物のAl23 濃度と断線破面における介在物出現率の
関係を整理して示したグラフである。
【図3】断線試験に用いたサンプルの断線破面に存在す
る介在物のうち、Al23 濃度が80%以上であるA
23 系介在物のサイズと断線破面における介在物出
現率の関係を示すグラフである。
【図4】断線試験に用いたサンプルの断線破面に存在す
る介在物のうち、Al23 濃度が50%以上80%未
満であるスピネル系介在物のサイズと断線破面における
介在物出現率の関係を示すグラフである。
【図5】破断試験に用いたサンプルの破断面に観察され
たAl23 系介在物とスピネル系介在物の代表例を示
す図面代用顕微鏡写真である。
【図6】本発明で採用される混合酸水溶液への不溶物と
して濾取されたAl23 系介在物とスピネル系介在物
の代表例を示す図面代用顕微鏡写真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 90〜95℃に加熱された[60%(質
    量%を意味する:以下同じ)の硝酸250ml+96%
    の硫酸10ml+純水550ml]の混合酸水溶液に鋼
    材を溶解させ、不溶介在物をEPMA分析して検出され
    る介在物の内、 Al23 が80%以上で大きさが30μm以上である
    介在物の個数が、鋼材の溶解量50g当たり10個以下
    であり、且つAl23 が50%以上80%未満で大き
    さが20μm以上である介在物の個数が、鋼材の溶解量
    50g当たり5個以下であることを特徴とする冷間加工
    性に優れた高清浄度鋼。
  2. 【請求項2】 Al含有量が0.005%以下、全酸素
    量が40ppm以下である請求項1に記載の高清浄度
    鋼。
  3. 【請求項3】C:1.1%以下、 Si:0.1〜2.5%、 Mn:0.1〜1.5%、を含み、残部がFeおよび不
    可避不純物である請求項1または2に記載の高清浄度
    鋼。
  4. 【請求項4】 他の元素としてCr:2%以下、 Co:2%以下、 Mo:1%以下、 Ni:1%以下よりなる群から選択される少なくとも1
    種の元素を含むものである請求項3に記載の高清浄度
    鋼。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6277220B1 (en) 1998-06-23 2001-08-21 Takanari Hamada Steel wire rod and process for producing steel for steel wire rod
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