JPH09129200A - ボタン型アルカリ電池 - Google Patents
ボタン型アルカリ電池Info
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- JPH09129200A JPH09129200A JP7282839A JP28283995A JPH09129200A JP H09129200 A JPH09129200 A JP H09129200A JP 7282839 A JP7282839 A JP 7282839A JP 28283995 A JP28283995 A JP 28283995A JP H09129200 A JPH09129200 A JP H09129200A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水素ガスの発生を抑止して電池のふくれなど
を防止できるうえ、プレス成形による負極ケ―スの周辺
折り返し部での錫ないし錫合金層の亀裂などの発生を有
効に防止して、耐漏液性の向上が図れるようにする。 【解決手段】 負極活物質4として無水銀の亜鉛を用
い、基板11の片面に錫ないし錫合金層13が形成され
た金属板10を上記の錫ないし錫合金層13が内面側と
なる状態にプレス成形して構成され、周辺に正極缶1の
開口端部1aにガスケツト9を介して圧着される折り返
し部3aが形成された負極ケ―ス3を備えてなるボタン
型アルカリ電池において、上記の錫ないし錫合金層13
を、X線回折法でβ−錫〔220〕の結晶面が特異的に
成長している結晶構造を示すような構成とする。
を防止できるうえ、プレス成形による負極ケ―スの周辺
折り返し部での錫ないし錫合金層の亀裂などの発生を有
効に防止して、耐漏液性の向上が図れるようにする。 【解決手段】 負極活物質4として無水銀の亜鉛を用
い、基板11の片面に錫ないし錫合金層13が形成され
た金属板10を上記の錫ないし錫合金層13が内面側と
なる状態にプレス成形して構成され、周辺に正極缶1の
開口端部1aにガスケツト9を介して圧着される折り返
し部3aが形成された負極ケ―ス3を備えてなるボタン
型アルカリ電池において、上記の錫ないし錫合金層13
を、X線回折法でβ−錫〔220〕の結晶面が特異的に
成長している結晶構造を示すような構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負極活物質として
無水銀の亜鉛を用いたボタン型アルカリ電池に関するも
のである。
無水銀の亜鉛を用いたボタン型アルカリ電池に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ボタン型アルカリ電池では、一般に、亜
鉛をそのまま負極活物質として用いると、亜鉛がアルカ
リ水溶液中で水素ガスを発生しながら溶解する、いわゆ
る自己腐食を起こすため、自己腐食を抑制できるアマル
ガム化された亜鉛を負極活物質として使用することが通
常行われている。
鉛をそのまま負極活物質として用いると、亜鉛がアルカ
リ水溶液中で水素ガスを発生しながら溶解する、いわゆ
る自己腐食を起こすため、自己腐食を抑制できるアマル
ガム化された亜鉛を負極活物質として使用することが通
常行われている。
【0003】しかし、最近、環境問題から電池の無水銀
化が強く要望されており、無水銀であつても自己腐食の
小さい亜鉛が開発されて、乾電池などではすでに実用化
されている(特開昭62−40163号公報)。ボタン
型アルカリ電池でも、このような無水銀の亜鉛の応用が
検討されているが、水素ガスの発生による電池のふくれ
や容量劣化を引き起こしやすいという欠点があつた。
化が強く要望されており、無水銀であつても自己腐食の
小さい亜鉛が開発されて、乾電池などではすでに実用化
されている(特開昭62−40163号公報)。ボタン
型アルカリ電池でも、このような無水銀の亜鉛の応用が
検討されているが、水素ガスの発生による電池のふくれ
や容量劣化を引き起こしやすいという欠点があつた。
【0004】このため、特開平6−163026号公報
に記載されているように、水素過電圧の高い金属とし
て、たとえば、β−錫〔101〕の結晶面が特異的に成
長している結晶構造を示す錫層を、負極ケ―スの内面に
メツキして被覆することにより、上記の水素ガスの発生
を効果的に抑制し、電池のふくれや容量劣化を防ぐこと
が試みられている。
に記載されているように、水素過電圧の高い金属とし
て、たとえば、β−錫〔101〕の結晶面が特異的に成
長している結晶構造を示す錫層を、負極ケ―スの内面に
メツキして被覆することにより、上記の水素ガスの発生
を効果的に抑制し、電池のふくれや容量劣化を防ぐこと
が試みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、負極ケ―スの内面に錫層を一般的なメツキ法でその
まま形成したものでは、錫の結晶粒子が緻密で柔軟性が
得られにくいことから、容量劣化はある程度抑制できて
も、耐漏液性が低下する傾向にあることが判明した。こ
の理由は、耐漏液性に最も影響を及ぼしすい負極ケ―ス
の周辺折り返し部の表面状態が、上記の錫層で被覆され
たことにより、電解液の露出しやすい、著しく荒れた表
面状態に変化したことに起因するものと考えられる。
に、負極ケ―スの内面に錫層を一般的なメツキ法でその
まま形成したものでは、錫の結晶粒子が緻密で柔軟性が
得られにくいことから、容量劣化はある程度抑制できて
も、耐漏液性が低下する傾向にあることが判明した。こ
の理由は、耐漏液性に最も影響を及ぼしすい負極ケ―ス
の周辺折り返し部の表面状態が、上記の錫層で被覆され
たことにより、電解液の露出しやすい、著しく荒れた表
面状態に変化したことに起因するものと考えられる。
【0006】ボタン型アルカリ電池の封口においては、
通常、負極ケ―スの周辺折り返し部と正極缶の開口端部
との間に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹
脂もしくはゴム製のガスケツトを配設し、正極缶の開口
端部を内方に変形させてガスケツトを介して負極ケ―ス
の周辺折り返し部に圧着させることにより、各部の接面
からの電解液の漏出を防ぐようにしている。
通常、負極ケ―スの周辺折り返し部と正極缶の開口端部
との間に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹
脂もしくはゴム製のガスケツトを配設し、正極缶の開口
端部を内方に変形させてガスケツトを介して負極ケ―ス
の周辺折り返し部に圧着させることにより、各部の接面
からの電解液の漏出を防ぐようにしている。
【0007】しかしながら、水酸化カリウムのようなア
ルカリ電解液を使用する電池では、上述した封口手段に
もかかわらず、耐漏液性が低下しがちであり、このた
め、負極ケ―スの形状を耐漏液性を向上できるような形
状に改良したり、あるいはガスケツトと正極缶および負
極ケ―スとの接面にピツチやフツ素オイルなどの液体パ
ツキングを介在させるなどの多くの提案がなされてい
る。ところが、これらの方法によつても、負極活物質に
無水銀の亜鉛を用いた場合、十分な耐漏液性を確保する
ことは困難であることがわかつた。
ルカリ電解液を使用する電池では、上述した封口手段に
もかかわらず、耐漏液性が低下しがちであり、このた
め、負極ケ―スの形状を耐漏液性を向上できるような形
状に改良したり、あるいはガスケツトと正極缶および負
極ケ―スとの接面にピツチやフツ素オイルなどの液体パ
ツキングを介在させるなどの多くの提案がなされてい
る。ところが、これらの方法によつても、負極活物質に
無水銀の亜鉛を用いた場合、十分な耐漏液性を確保する
ことは困難であることがわかつた。
【0008】また、ボタン型アルカリ電池における電解
液の漏出は、一般に、正極缶とガスケツトとの接面から
よりも、負極ケ―スとガスケツトとの接面からの方が起
こりやすい。これは、放電特性を向上させるなどのた
め、アルカリ電解液の大半の量を負極側に注入している
ことにもよるが、本発明者らの検討によれば、負極活物
質として無水銀の亜鉛を用いるため、錫層で内面が被覆
された負極ケ―スの折り返し部表面にはプレス加工によ
り上記錫層に亀裂が発生しており、負極ケ―スの基板で
ある下地金属との間で局部電池が形成されることによる
ガス発生の結果、内圧が上昇し、電解液が漏出しやすく
なつているものと考えられる。
液の漏出は、一般に、正極缶とガスケツトとの接面から
よりも、負極ケ―スとガスケツトとの接面からの方が起
こりやすい。これは、放電特性を向上させるなどのた
め、アルカリ電解液の大半の量を負極側に注入している
ことにもよるが、本発明者らの検討によれば、負極活物
質として無水銀の亜鉛を用いるため、錫層で内面が被覆
された負極ケ―スの折り返し部表面にはプレス加工によ
り上記錫層に亀裂が発生しており、負極ケ―スの基板で
ある下地金属との間で局部電池が形成されることによる
ガス発生の結果、内圧が上昇し、電解液が漏出しやすく
なつているものと考えられる。
【0009】この亀裂の存在のため、毛管現象も液のは
い上がりを助長し、電解液の漏出がより一層顕著にな
り、電池の耐漏液性を低下させ、腕時計、電子露出計な
どに利用する場合に要求される高度の耐漏液性が得られ
ないという問題があつた。
い上がりを助長し、電解液の漏出がより一層顕著にな
り、電池の耐漏液性を低下させ、腕時計、電子露出計な
どに利用する場合に要求される高度の耐漏液性が得られ
ないという問題があつた。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、水素ガスの発生による電池のふくれなどを防止で
きることはもとより、プレス成形された負極ケ―スの周
辺折り返し部での錫層に亀裂などが発生せず、耐漏液性
の向上が図れ、貯蔵特性にすぐれたボタン型アルカリ電
池を提供することを目的としている。
ので、水素ガスの発生による電池のふくれなどを防止で
きることはもとより、プレス成形された負極ケ―スの周
辺折り返し部での錫層に亀裂などが発生せず、耐漏液性
の向上が図れ、貯蔵特性にすぐれたボタン型アルカリ電
池を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、鋭意検討した結果、負極活物質として
無水銀の亜鉛を用い、基板の片面に錫ないし錫合金層が
形成された金属板を上記の錫ないし錫合金層が内面側と
なる状態にプレス成形して構成され、周辺に正極缶の開
口端部にガスケツトを介して圧着される折り返し部が形
成された負極ケ―スを備えてなるボタン型アルカリ電池
において、上記の錫ないし錫合金層を、X線回析法でβ
−錫〔220〕の結晶面が特異的に成長している結晶構
造を示すような構成としたものである。ここで、β−錫
〔220〕の結晶面が特異的に成長しているとは、錫ま
たは錫合金のメツキ時の結晶が大粒で規則的に成長して
いることを指し、これは、たとえば、メツキ溶液中の添
加剤を減少またはなくすことにより、達成することがで
きる。
達成するために、鋭意検討した結果、負極活物質として
無水銀の亜鉛を用い、基板の片面に錫ないし錫合金層が
形成された金属板を上記の錫ないし錫合金層が内面側と
なる状態にプレス成形して構成され、周辺に正極缶の開
口端部にガスケツトを介して圧着される折り返し部が形
成された負極ケ―スを備えてなるボタン型アルカリ電池
において、上記の錫ないし錫合金層を、X線回析法でβ
−錫〔220〕の結晶面が特異的に成長している結晶構
造を示すような構成としたものである。ここで、β−錫
〔220〕の結晶面が特異的に成長しているとは、錫ま
たは錫合金のメツキ時の結晶が大粒で規則的に成長して
いることを指し、これは、たとえば、メツキ溶液中の添
加剤を減少またはなくすことにより、達成することがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明のボタン型アルカ
リ電池の一例を示す半截縦断面図である。
に基づいて説明する。図1は、本発明のボタン型アルカ
リ電池の一例を示す半截縦断面図である。
【0013】同図において、1は表面にニツケルメツキ
が施された鉄製の正極缶で、その内部に正極合剤2が装
填されている。この正極合剤2は、酸化銀、二酸化マン
ガン、水酸化ニツケルなどの正極活物質と、カ―ボンブ
ラツク、グラフアイト、黒鉛のような導電助剤との混合
粉末を円盤状に加圧成形し、この成形体にアルカリ電解
液の一部を含浸させて構成されたものである。
が施された鉄製の正極缶で、その内部に正極合剤2が装
填されている。この正極合剤2は、酸化銀、二酸化マン
ガン、水酸化ニツケルなどの正極活物質と、カ―ボンブ
ラツク、グラフアイト、黒鉛のような導電助剤との混合
粉末を円盤状に加圧成形し、この成形体にアルカリ電解
液の一部を含浸させて構成されたものである。
【0014】3は負極活物質4を内填して正極缶1の開
口側を被う負極ケ―スである。上記の負極活物質4は、
無水銀の亜鉛の粉末と、必要に応じて加えられるポリア
クリル酸ソ―ダ、カルボキシメチルセルロ―スなどのゲ
ル化剤とからなり、これにアルカリ電解液の大半の量が
注入されている。
口側を被う負極ケ―スである。上記の負極活物質4は、
無水銀の亜鉛の粉末と、必要に応じて加えられるポリア
クリル酸ソ―ダ、カルボキシメチルセルロ―スなどのゲ
ル化剤とからなり、これにアルカリ電解液の大半の量が
注入されている。
【0015】5は上記の正極合剤2と負極活物質4との
間に配設されたセパレ―タで、たとえば、親水処理され
て正極合剤2に接触する微孔性フイルム6と、このフイ
ルム6の片面にセロフアンフイルム7を介して配設され
たビニロン・レ―ヨン混沙紙のような吸液層8とから構
成されている。
間に配設されたセパレ―タで、たとえば、親水処理され
て正極合剤2に接触する微孔性フイルム6と、このフイ
ルム6の片面にセロフアンフイルム7を介して配設され
たビニロン・レ―ヨン混沙紙のような吸液層8とから構
成されている。
【0016】負極ケ―ス3に形成された周辺折り返し部
3aと正極缶1の開口端部1aとの間には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの各種合成樹脂もしくはゴムか
らなる断面L字形の環状ガスケツト9が介装されてお
り、正極缶1の開口端部1aを内方に変形させてガスケ
ツト9を締め付けて負極ケ―ス3の周辺折り返し部3a
に圧着させることにより、電池内部を密閉させてある。
3aと正極缶1の開口端部1aとの間には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの各種合成樹脂もしくはゴムか
らなる断面L字形の環状ガスケツト9が介装されてお
り、正極缶1の開口端部1aを内方に変形させてガスケ
ツト9を締め付けて負極ケ―ス3の周辺折り返し部3a
に圧着させることにより、電池内部を密閉させてある。
【0017】負極ケ―ス3は、図2に示す金属板10か
ら製作されたものである。図2において、金属板10
は、負極ケ―ス基板である、たとえばステンレス板(S
US304)11と、このステンレス板11の片面に美
観を兼ねて耐食性を付与するためにクラツド化されたニ
ツケル板12と、このニツケル板12とは反対側の面に
水素ガスの発生を防止するための水素過電圧の高い金属
として電解法メツキで形成された錫層13とからなつて
いる。
ら製作されたものである。図2において、金属板10
は、負極ケ―ス基板である、たとえばステンレス板(S
US304)11と、このステンレス板11の片面に美
観を兼ねて耐食性を付与するためにクラツド化されたニ
ツケル板12と、このニツケル板12とは反対側の面に
水素ガスの発生を防止するための水素過電圧の高い金属
として電解法メツキで形成された錫層13とからなつて
いる。
【0018】また、この例では、ステンレス板11と錫
層13との間に、両者11,13の密着性を上げるため
の金属層として、銅層14が介設されている。この銅層
14は、たとえば薄肉銅板からなり、ステンレス板11
に錫層13をメツキ形成するに先立つて、ステンレス板
11にクラツド化されたものであるが、場合により、メ
ツキなどにより形成したものであつてもよい。
層13との間に、両者11,13の密着性を上げるため
の金属層として、銅層14が介設されている。この銅層
14は、たとえば薄肉銅板からなり、ステンレス板11
に錫層13をメツキ形成するに先立つて、ステンレス板
11にクラツド化されたものであるが、場合により、メ
ツキなどにより形成したものであつてもよい。
【0019】上記の錫層13は、X線回折法でβ−錫
〔220〕の結晶面が特異的に成長している結晶構造を
示すものであり、その厚さとしては、1〜50μmの範
囲に設定されているのがよく、また、金属板10の厚さ
に対して15%以内、好ましくは1〜5%の範囲内であ
るのがよい。
〔220〕の結晶面が特異的に成長している結晶構造を
示すものであり、その厚さとしては、1〜50μmの範
囲に設定されているのがよく、また、金属板10の厚さ
に対して15%以内、好ましくは1〜5%の範囲内であ
るのがよい。
【0020】このような構造の金属板10を所定の大き
さに型取りし、これをプレス成形により、図3に示す錫
層13が内面側となる状態に絞り加工するとともに、周
辺折り返し部3aを形成することにより、負極ケ―ス3
が製作される。
さに型取りし、これをプレス成形により、図3に示す錫
層13が内面側となる状態に絞り加工するとともに、周
辺折り返し部3aを形成することにより、負極ケ―ス3
が製作される。
【0021】ボタン型アルカリ電池の負極ケ―スは、シ
リンダ―型の棒状と異なり、カツプ型となるため、延展
性や加工性にすぐれた金属が要求される。しかし、実用
的な水素過電圧の高い金属のほとんどがプレス工程を経
る上での強度が不十分で、複数の工程からなる絞り加工
で水素過電圧が高い金属層が内面側となるように成形す
ると、折り返し部表面に亀裂を生じてしまう。このよう
な亀裂が存在すると、電解液の漏出防止効果が十分に発
揮されず、電池の保存中や使用中に電解液が負極ケ―ス
3の表面を伝わつて漏出しやすくなる。
リンダ―型の棒状と異なり、カツプ型となるため、延展
性や加工性にすぐれた金属が要求される。しかし、実用
的な水素過電圧の高い金属のほとんどがプレス工程を経
る上での強度が不十分で、複数の工程からなる絞り加工
で水素過電圧が高い金属層が内面側となるように成形す
ると、折り返し部表面に亀裂を生じてしまう。このよう
な亀裂が存在すると、電解液の漏出防止効果が十分に発
揮されず、電池の保存中や使用中に電解液が負極ケ―ス
3の表面を伝わつて漏出しやすくなる。
【0022】一般に用いられている錫メツキは美観ない
し耐食性を満足させるため、結晶粒子を緻密かつ微粒子
化しているのが普通である。この種のメツキは固さが大
で、絞り加工を有するボタン型アルカリ電池の負極ケ―
スには適していない。錫層を厚くしても、加工による体
積増加が大きくなるため、逆に亀裂が顕著となり、錫層
が脱落し、著しい場合には、歯欠けのような状態とな
る。
し耐食性を満足させるため、結晶粒子を緻密かつ微粒子
化しているのが普通である。この種のメツキは固さが大
で、絞り加工を有するボタン型アルカリ電池の負極ケ―
スには適していない。錫層を厚くしても、加工による体
積増加が大きくなるため、逆に亀裂が顕著となり、錫層
が脱落し、著しい場合には、歯欠けのような状態とな
る。
【0023】錫メツキの生成過程はメツキ浴中の錫イオ
ンがメツキされる金属表面に吸着されることから始ま
る。金属表面に到達した錫イオンは金属表面上を拡散
し、活性点で脱水和を完了して金属格子の一部を構成す
る。巨視的には平滑で均一にみえる金属の表面も、微視
的には不均一で、化学的には他より活性な部分が点在
し、金属結晶の成長はこれらの活性点を起点として起こ
る。つまり、金属表面での錫イオンの拡散を容易とすれ
ば、規則的な結晶の成長が促進されて大粒の結晶をつく
ることができ、柔軟な錫層13を得ることができる。
ンがメツキされる金属表面に吸着されることから始ま
る。金属表面に到達した錫イオンは金属表面上を拡散
し、活性点で脱水和を完了して金属格子の一部を構成す
る。巨視的には平滑で均一にみえる金属の表面も、微視
的には不均一で、化学的には他より活性な部分が点在
し、金属結晶の成長はこれらの活性点を起点として起こ
る。つまり、金属表面での錫イオンの拡散を容易とすれ
ば、規則的な結晶の成長が促進されて大粒の結晶をつく
ることができ、柔軟な錫層13を得ることができる。
【0024】通常のメツキ溶液には様々な添加剤が含ま
れており、その中の多くに吸着性の高いイオンまたは双
極性分子としての挙動を示すものがある。これらは好ん
で活性点に吸着し、錫イオンの活性点への到達を妨害す
る。正規の活性点の数は限定されているから、必然的に
これより不活性なところに成長点を求め、新しい核を生
成することで結晶は微粒子化されている。
れており、その中の多くに吸着性の高いイオンまたは双
極性分子としての挙動を示すものがある。これらは好ん
で活性点に吸着し、錫イオンの活性点への到達を妨害す
る。正規の活性点の数は限定されているから、必然的に
これより不活性なところに成長点を求め、新しい核を生
成することで結晶は微粒子化されている。
【0025】そこで、上記の添加剤の量を減少させた
り、あるいはなくすことにより、錫層13がX線回析法
でβ−錫〔220〕の結晶面が大粒で規則的に成長して
いる構造を示すものとなり、柔軟性が付与される。電解
法では、小さい電流密度で同様の結晶成長をする傾向に
あり、上記添加剤を減少させることと併用させると、一
層柔軟性の良い錫層13を得ることができる。
り、あるいはなくすことにより、錫層13がX線回析法
でβ−錫〔220〕の結晶面が大粒で規則的に成長して
いる構造を示すものとなり、柔軟性が付与される。電解
法では、小さい電流密度で同様の結晶成長をする傾向に
あり、上記添加剤を減少させることと併用させると、一
層柔軟性の良い錫層13を得ることができる。
【0026】このように錫層13に柔軟性が付与された
金属板10を使用することにより、加工性にすぐれ、プ
レス成形工程を経ても、図3の拡大部に示すように、周
辺折り返し部3aの表面に亀裂が生じたり、錫層13が
脱落したりすることのない負極ケ―ス3を得ることがで
きる。
金属板10を使用することにより、加工性にすぐれ、プ
レス成形工程を経ても、図3の拡大部に示すように、周
辺折り返し部3aの表面に亀裂が生じたり、錫層13が
脱落したりすることのない負極ケ―ス3を得ることがで
きる。
【0027】その結果、図1のボタン型アルカリ電池に
おいて、負極ケ―ス3の内面の錫層13で水素ガスの発
生が抑制されて、電池のふくれなどが防止できるうえ、
負極ケ―ス3の周辺折り返し部3aとガスケツト9との
間でのシ―ル性の向上が図れるとともに、下地金属であ
るステンレス板11との間で局部電池が形成されること
もなく、耐漏液性を高めることができる。
おいて、負極ケ―ス3の内面の錫層13で水素ガスの発
生が抑制されて、電池のふくれなどが防止できるうえ、
負極ケ―ス3の周辺折り返し部3aとガスケツト9との
間でのシ―ル性の向上が図れるとともに、下地金属であ
るステンレス板11との間で局部電池が形成されること
もなく、耐漏液性を高めることができる。
【0028】なお、上記の実施例では、水素過電圧の高
い金属層として、錫層13を用いているが、X線回析法
でβ−錫〔220〕の結晶面が特異的に成長している結
晶構造を示すものである限り、錫合金を用いてもよい。
この錫合金としては、たとえば、錫と鉛などとの合金が
挙げられる。錫合金中の錫の割合は、60重量%以上で
あるのが好ましい。
い金属層として、錫層13を用いているが、X線回析法
でβ−錫〔220〕の結晶面が特異的に成長している結
晶構造を示すものである限り、錫合金を用いてもよい。
この錫合金としては、たとえば、錫と鉛などとの合金が
挙げられる。錫合金中の錫の割合は、60重量%以上で
あるのが好ましい。
【0029】表1は、ニツケル−SUS304−銅から
なるクラツド板の銅側に電解法により錫層を3μm被覆
し、これをプレス機で打ち抜いて所定の形状とした負極
ケ―スを用い、酸化銀を正極活物質、無水銀の亜鉛粉末
を負極活物質とし、電解液として水酸化カリウム水溶液
を使用した前記の構成からなるボタン型アルカリ電池
A、Bの耐漏液性(45℃,90%RH)を示したもの
である。
なるクラツド板の銅側に電解法により錫層を3μm被覆
し、これをプレス機で打ち抜いて所定の形状とした負極
ケ―スを用い、酸化銀を正極活物質、無水銀の亜鉛粉末
を負極活物質とし、電解液として水酸化カリウム水溶液
を使用した前記の構成からなるボタン型アルカリ電池
A、Bの耐漏液性(45℃,90%RH)を示したもの
である。
【0030】電池Aは本発明品で、β−錫〔220〕の
結晶面が特異的に成長している錫層を配設した金属板を
プレス機で打ち抜いた負極ケ―スを使用したものであ
る。また、電池Bは比較品で、β−錫〔101〕の結晶
面が特異的に成長している従来までの一般的方法で得ら
れる錫層を配設した金属板をプレス機で打ち抜いた負極
ケ―スを使用したものである。
結晶面が特異的に成長している錫層を配設した金属板を
プレス機で打ち抜いた負極ケ―スを使用したものであ
る。また、電池Bは比較品で、β−錫〔101〕の結晶
面が特異的に成長している従来までの一般的方法で得ら
れる錫層を配設した金属板をプレス機で打ち抜いた負極
ケ―スを使用したものである。
【0031】
【0032】上記の表1中の数値は、各電池100個に
つき試験したときの、1カ月後に電解液の漏出が認めら
れた電池個数である。この表1の結果から明らかなよう
に、本発明の電池Aによれば、従来の電池Bに比べて、
より確実に耐漏液性を向上できるものであることが理解
できる。
つき試験したときの、1カ月後に電解液の漏出が認めら
れた電池個数である。この表1の結果から明らかなよう
に、本発明の電池Aによれば、従来の電池Bに比べて、
より確実に耐漏液性を向上できるものであることが理解
できる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、負極ケ
―ス用の金属板の錫ないし錫合金層の結晶構造を特定し
たことにより、錫ないし錫合金層に柔軟性が付与されて
加工しやすくなり、このため、上記金属板をプレス成形
した際の負極ケ―スの折り返し部表面に亀裂が生じた
り、錫ないし錫合金層が脱落したりするおそれがなくな
り電池性能を十分確保しつつ、耐漏液性の向上を図るこ
とができる。
―ス用の金属板の錫ないし錫合金層の結晶構造を特定し
たことにより、錫ないし錫合金層に柔軟性が付与されて
加工しやすくなり、このため、上記金属板をプレス成形
した際の負極ケ―スの折り返し部表面に亀裂が生じた
り、錫ないし錫合金層が脱落したりするおそれがなくな
り電池性能を十分確保しつつ、耐漏液性の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボタン型アルカリ電池の一例を示す半
截縦断面図である。
截縦断面図である。
【図2】同ボタン型アルカリ電池の負極ケ―スを製作す
るための金属板を示す縦断面図である。
るための金属板を示す縦断面図である。
【図3】同金属板をプレス加工して得られた負極ケ―ス
を一部拡大して示す縦断面図である。
を一部拡大して示す縦断面図である。
1 正極缶 1a 正極缶の開口端部 3 負極ケ―ス 3a 周辺折り返し部 4 負極活物質 10 金属板 11 基板 13 錫ないし錫合金層
Claims (2)
- 【請求項1】 負極活物質として無水銀の亜鉛を用い、
基板の片面に錫ないし錫合金層が形成された金属板を上
記の錫ないし錫合金層が内面側となる状態にプレス成形
して構成され、周辺に正極缶の開口端部にガスケツトを
介して圧着される折り返し部が形成された負極ケ―スを
備えてなるボタン型アルカリ電池において、上記の錫な
いし錫合金層はX線回析法でβ−錫〔220〕の結晶面
が特異的に成長している結晶構造を示すものであること
を特徴とするボタン型アルカリ電池。 - 【請求項2】 錫ないし錫合金層の厚さが1〜50μm
である請求項1に記載のボタン型アルカリ電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7282839A JPH09129200A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | ボタン型アルカリ電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7282839A JPH09129200A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | ボタン型アルカリ電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09129200A true JPH09129200A (ja) | 1997-05-16 |
Family
ID=17657749
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7282839A Withdrawn JPH09129200A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | ボタン型アルカリ電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09129200A (ja) |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP7282839A patent/JPH09129200A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |