JPH09130077A - 磁気シールド材 - Google Patents

磁気シールド材

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JPH09130077A
JPH09130077A JP28481795A JP28481795A JPH09130077A JP H09130077 A JPH09130077 A JP H09130077A JP 28481795 A JP28481795 A JP 28481795A JP 28481795 A JP28481795 A JP 28481795A JP H09130077 A JPH09130077 A JP H09130077A
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magnetic
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metal
aspect ratio
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JP28481795A
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Shinji Furukawa
伸治 古川
Nobuyoshi Yano
暢芳 矢野
Shuji Ueno
修司 上埜
Toshiyuki Hirano
俊幸 平野
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造を有し、しかも良好な軟磁気特性
を示し大きなシールド効果を示す磁気シールド材を提供
する。 【解決手段】 可撓性を有する基材3と、前記基材3の
表面に形成された軟磁性薄膜2と、前記軟磁性薄膜2と
接触しているアスペクト比が2500以上の軟磁性金属
繊維1とからなることを特徴とする磁気シールド材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ノイズを遮蔽
するための磁気シ−ルド材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁ノイズによる問題が深刻とな
り、法規制や自主規制が検討されている。電磁障害を防
ぐためには、電磁ノイズの発生そのものを低減させる方
法の他に、電磁ノイズを吸収又は反射して遮蔽する方法
がある。トランスなどのように大電流で低電圧の低周波
数機器が輻射源となっている場合は、近傍電磁界は磁界
が支配的になっており、しばしば、漏洩磁界による障害
が問題となる。また、高周波電子機器からは、電界が支
配的な高周波ノイズが輻射され、自身あるいは周辺のコ
ンピューターに偽の情報を送り込んで誤動作を引き起こ
すという問題がある。
【0003】このように電磁ノイズは発生源により異な
った特徴があり、さらに輻射源からの距離によってもそ
の性質が変わるため、それぞれの条件に応じた電磁シー
ルド材が適宜選択して使用されている。一般的には、磁
性材料は磁気シールド性が高いことから、低周波機器の
近傍でノイズの伝搬を抑えたり、磁気センサーを漏洩磁
界からシールドするためなどに用いられる。しかし、ノ
イズの周波数が高くなるにつれて、表皮効果や損失の増
大などによって磁性体によるシールド効果は次第に低下
し、導電材料による遮蔽が有利になる。例えば、コンピ
ューターでは、MHzの高周波帯域で駆動し、電界が支
配的な高周波ノイズを輻射するため、導電性材料で筐体
を覆ってシールドすることが一般的に行われている。
【0004】電磁シールド材の形態としては、保護の必
要のある回路や装置を金属性のケースに収める方法が最
も一般的である。しかし、装置の大きさや重量、コスト
あるいは回路設計自体の要請からこのようなハードケー
スを採用できない場合も多い。このような場合、高分子
などの可撓性材料にシールド性を付与する方法が利用さ
れる。先に示したコンピューターの筺体では、高分子基
体の上に無電界メッキ法により金属膜を形成しメタライ
ズする方法が盛んに用いられている。また、導電性のあ
るカーボンを印刷したり、真空蒸着法などで金属や半導
体膜を形成したプラスティックフィルムが、メモリーボ
ードなどの搬送時の静電防止のために用いられている。
このように、筺体や包装袋に導電性を付与する方法は、
製造が比較的容易であり、高周波帯域のノイズをシール
ドする効果も得易いことから古くから盛んに利用されて
いる。
【0005】しかし、低周波ノイズあるいは漏れ磁界を
シールドするために必要な磁性材料を、高分子などの基
体やフィルム上に形成することは現在においても容易な
ことではない。高分子などの基体上に磁性体を形成する
最も簡単な方法として、磁性粉末をインク状にして塗布
する方法が考えられるが、この方法では磁気シールドに
利用できるほど十分な軟磁気特性を得ることはできな
い。よく知られているように、磁性体の磁気特性はその
形状に大きく影響される。磁性体が磁化されて端部に磁
極が発生すると、この磁極から印加磁界と逆方向の磁界
が放射され、磁性体自らに作用する。これは通常、反磁
界と呼ばれ、磁性体が印加磁界方向に磁化するのに対し
て抵抗として影響する。反磁界は、丸い形状ほど大き
く、例えば棒状の磁性体の場合は、アスペクト比(長さ
/断面積)が小さくなるほど反磁界が増大し、軟磁気特
性が劣化する。磁性粉末は、球状あるいはアスペクト比
が極めて小さな棒状であるため、十分な軟磁気特性を得
ることは極めて困難である。
【0006】逆に言えば、アスペクト比が大きい場合
は、反磁界の影響を回避することができる。すなわち、
繊維状の磁性体を採用することにより十分な軟磁気特性
が得られ、磁気シールド材として利用することができ
る。例えば、特開平6−8367号公報には、このよう
な磁気シールド材として非晶質金属薄帯からなる材料が
開示されており、連続した非晶質金属薄帯を基体上に並
べて利用することにより、優れたシールド特性が得られ
ることが示されている。また、第13回日本応用磁気学
会講演概要集(1989)第457頁には、非晶質金属
細線を編み加工した織布の磁気シールド材が開示されて
いる。これらは、断面積に比べて磁性体の長さが十分長
く、反磁界の影響が事実上無視し得るほどに小さいた
め、十分な軟磁気特性を有している。
【0007】これら薄帯や細線以外にアスペクト比が大
きく、良好な軟磁気特性が得られる材料としては、磁性
薄膜がある。例えば、特開平3−11708号公報に
は、可撓性のある高分子基材の上に透磁率の高い磁性薄
膜を形成した材料が開示されており、磁気シールド材と
して有効であることが示されている。これによれば、磁
性薄膜はスパッタリング法などのいわゆる真空技術によ
り作製され、その厚みとしてはサブミクロンから数ミク
ロンのものが利用される。
【0008】連続した金属薄帯や細線を用いた材料で
は、アスペクト比が非常に大きく反磁界の影響を事実上
ほとんど受けないため、特に近傍電磁界での磁界波のシ
ールド効果に優れている。その中でも非晶質金属細線
は、円形の断面を有しているため、織り、編みあるいは
それに類するような加工を施すことが薄帯に比べて容易
であるという利点がある。しかし、このような金属細線
を用いた場合でも、積層体を製造するためには複雑な工
程が必要であり、かなりコストの高いものであった。ま
た、磁性薄膜を基体上に形成するには、電界メッキや無
電界メッキなどの湿式メッキ法や蒸着やスパッタリング
などのような真空中での乾式メッキ法を用いることがで
きる。これらの方法では、連続生産が比較的容易である
が、薄膜の形成速度が遅いことから、十分なシールド特
性を発揮し得るほどに厚い薄膜からなる磁気シールド材
は極めて高価なものとなっていた。
【0009】また、近年、金属短繊維の利用が注目され
ている。例えば、特開昭54−60262号公報には、
回転する冷却ロールで溶融金属を引き出して飛散しなが
ら凝固固化させる金属短繊維の製造方法が開示されてい
る。この方法によれば、低コストで繊維状の金属を製造
することができる上、冷却速度が極めて速いので非晶質
金属などの軟磁性材料を容易に得ることができる。ま
た、製造条件により数ミクロンから数100ミクロンの
線径のものを得ることができる。このような特徴は磁気
シールド材としては好適であり、平面状の磁気シールド
材をこれらの金属短繊維から作製する方法としては、高
分子フィルムなどの基材上に係る繊維を均等にまき散ら
して粘着材で固定する方法や不織布や紙梳きのような技
術を応用する方法等があげられる。しかし、このような
方法では、あまり長い繊維では繊維同士が絡まるため、
繊維長は制限される。したがって、通常、これらの短繊
維のアスペクト比は反磁界の影響を回避できるほどには
大きくならないため、金属短繊維による磁気シールド材
は、前述の連続した金属薄帯や金属繊維からなるものに
比べて特性が劣るものであった。
【0010】また、特開平6−8367号公報には、非
晶質金属からなる薄帯や粉末、あるいは細線を平面状に
構成し、さらにメッキ薄膜を積層した電磁シールド材が
開示されている。これによれば、メッキ薄膜は銅、ニッ
ケル、鉄、銀などの導電性材料からなり、このようなメ
ッキ薄膜が前記非晶質金属薄帯や粉末、細線の導電性を
改善し電界シールド性は高めているものの、磁気特性を
改善するものではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡単な構造
を有し、しかも良好な軟磁気特性を示し大きな磁気シー
ルド効果を示す磁気シールド材を提供することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、可撓性を有す
る基材と、前記基材の表面に形成された軟磁性薄膜と、
軟磁性薄膜と接触し特定のアスペクト比を有する軟磁性
繊維とから構成される磁気シールド材は、簡単な構造を
有し製造が容易であって、しかも良好な軟磁気特性を示
し磁気シールド効果に優れているという事実を見出し、
本発明に到達した。すなわち、本発明は、可撓性を有す
る基材と、前記基材の表面に形成された軟磁性薄膜と、
前記軟磁性薄膜と接触しているアスペクト比が2500
以上の軟磁性金属繊維とからなることを特徴とする磁気
シールド材を要旨とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明の磁気シールド材の
一例を示す概略斜視図である。図1においては、アルミ
箔や高分子フィルムなどの可とう性を有する材料3を基
材として、その一方あるいは両方の面上に軟磁性薄膜2
が形成され、その軟磁性薄膜2と接触するように軟磁性
金属繊維1が配置されている。これらはその上から粘着
材により固定されていてもよいし、さらに上に保護用の
フィルムや樹脂(図示していない)が重ねられていても
よい。また、基材3の裏面に粘着材や離型紙(図示して
いない)が重ねられて粘着シールのように構成されてい
てもよい。
【0014】本発明に用いられる可撓性を有する基材3
としては、前記のようにアルミ箔や高分子フィルムなど
を用いることができ、高分子フィルムとしては、例え
ば、ナイロン、テフロン、ポリエチレン、ポリイミド、
ポリエチレンテレフタレートなどがあげられる。また、
このような基材3の厚さとしては、10〜250μmで
あることが好ましく、より好ましくは、50〜150μ
mである。
【0015】本発明における軟磁性薄膜2は、スパッタ
リングや蒸着などの真空プロセス、あるいは電界や無電
界メッキのような湿式プロセスにより作製することがで
きるが、製造方法は特に限定されるものではない。ま
た、その組成はCo、Fe、Niを含む非晶質金属やパ
ーマロイなどの金属薄膜が最も好ましいが、磁気シール
ド材としての性能やコストを考慮しながら適宜既存の材
料を選択して用いればよい。また、軟磁性薄膜2の膜厚
としては、0.1〜5μmであることが好ましく、より
好ましくは、0.3〜2μmである。
【0016】本発明に用いられる軟磁性金属繊維1は、
従来の技術により作製されるものをコストなどを考慮し
ながら適宜選択して用いればよい。例えば、よくなまさ
れた軟鉄からなる繊維は最も安価に入手できるものの1
つである。また、NiFe系合金、いわゆるパーマロイ
は優れた軟磁性材料として知られており、加工性がよく
繊維状のものを得ることが比較的容易である。これらの
結晶質合金の他に、非晶質合金も本発明に好適に用いら
れる材料である。非晶質合金は軟磁気特性とともに機械
的特性に優れており、外部から不規則な応力が付与され
ても磁気特性の劣化が少ない。これは、本発明の磁気シ
ールド材を作製する上での大きなメリットとなる。非晶
質合金繊維としては、例えば、Fe、Co、NiにS
i、P、B、Cなどの半金属元素を添加したものが知ら
れており、特にSiとBを含むものは特性が優れてい
る。非晶質合金の合金組成において、Feを主体とする
ものは正磁歪、Coを主体とするものは負磁歪となり、
CoとFeをおおむね95:5にした系で零磁歪が得ら
れる。この零磁歪のCoFeSiB系合金は透磁率が高
い。また、本発明においては、CoとFeをおおむね5
0:50にした系での金属繊維を本発明の軟磁性金属繊
維1として極めて好適に用いることができる。
【0017】また、軟磁性金属繊維1は、前記の軟磁性
薄膜2と接触していることが必要であり、軟磁性金属繊
維1を軟磁性薄膜2上に均等にまき散らして配置するこ
とが好ましい。さらに、軟磁性金属繊維1としては、ア
スペクト比(長さ/断面積)が2500以上であること
が必要であり、好ましくは2600以上10000以
下、より好ましくは2700以上8000以下である。
【0018】アスペクト比が2500以上の軟磁性金属
繊維1を軟磁性薄膜2と接触するように配置することに
より、軟磁性金属繊維1が軟磁性薄膜2がない場合に比
べて磁化されやすくなり、磁気シールド特性の良好な材
料を得ることができる。これは、軟磁性金属繊維1と軟
磁性薄膜2とが磁気的に結合することにより、軟磁性金
属繊維1端部での自由磁極の発生が抑えられ、反磁界の
影響が軽減されたことによるものである。この効果は、
軟磁性薄膜2が比較的薄くても作用し、膜厚が0.3μ
mのような薄いものでも有効である。この場合、シール
ド特性の大部分は体積率の大きな軟磁性繊維1の方が受
け持つことになり、軟磁性薄膜2は磁気特性を改善する
ための補助的な役目を担っていることになる。一方、ア
スペクト比が2500より小さい軟磁性金属繊維1を用
いた場合には、軟磁性金属薄膜と組み合わせても反磁界
の影響が大き過ぎて十分な軟磁気特性が得られず、磁気
シールド特性の劣るものとなってしまう。
【0019】また、軟磁性金属繊維1の長さとしては、
30mm未満であることが好ましく、より好ましくは、
0.5mm以上1mm以下である。軟磁性金属繊維1の
長さが30mm以上である場合には、軟磁性薄膜2上に
軟磁性金属繊維1をランダムに置くと金属繊維が長いた
めに変形し、磁歪の逆効果により磁気特性が劣化する場
合がある。一方、軟磁性金属繊維1の長さが30mm未
満であれば、金属繊維は粉末に近い扱いができるため、
取扱いが容易である。
【0020】軟磁性金属繊維1の製造方法は、特に限定
されるものではないが、特開平4−185718号公報
に開示されている流水中に溶融金属ジェットを吹き込ん
で急冷凝固させて非晶質金属繊維を得る方法で作製され
た金属繊維は、軟磁性が非常に良好であるため、本発明
の磁気シールド材を構成する素材として極めて好まし
い。また、特開昭54−60262号公報に記載の冷却
ロールを用いた方法でも、非晶質やパーマロイ繊維とい
った軟磁性金属繊維を製造することができる。
【0021】また、前記のような溶融状態から直接製造
された短繊維の他に、連続線を短く切断したものを本発
明における軟磁性金属繊維として用いることも可能であ
る。例えば、伸線加工によって作製されたパーマロイ線
を短く切断したものを軟磁性金属繊維として本発明の磁
気シールド材に用いることができる。しかし、このよう
な切断による短繊維は、前述の溶融金属から直接作製さ
れたものに比べて、しばしば高価なものとなったり軟磁
気特性が劣ったりするため、溶融状態から直接製造され
た前者の方法で製造することが好ましい。
【0022】このように、本発明の磁気シールド材で
は、軟磁性薄膜と接触させて軟磁性金属繊維の磁気特性
を改善することにより、磁気シールド特性の良好な材料
を得ることができ、さらに製造が容易で、磁性薄膜のみ
でシールド材を構成する従来の材料のように必ずしも薄
膜の膜厚を厚くする必要もないため、コストを安価にす
ることが可能である。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明する。ここでは、本発明における、軟磁性薄
膜と軟磁性金属繊維との重ね合わせによる効果を明確に
するため、1本の軟磁性金属繊維を軟磁性薄膜の上に重
ねた試料におけるヒステリシス特性を調べて、磁気シー
ルド特性を優劣を判断した。
【0024】実施例1〜3、比較例1〜2 可撓性を有する基材としては、厚さ125μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、この
フィルムの上に、(Co0.6 Fe0.4 72.5Si12.5
15(数字は原子%を示す。)の合金組成を有するターゲ
ットをスパッタし、膜厚1μmの非晶質金属薄膜を形成
した。このPETフィルムを長さ20mm、幅5mmに
切り出し、その薄膜の上に(Co0.5 Fe0.5 78Si
8 15(数字は原子%を示す。)の合金組成を有する軟
磁性金属繊維を薄膜と接触するように置き透明粘着フィ
ルムを上から貼り付けて固定することにより、試料を作
製した。ここでは、軟磁性金属短繊維は融液抽出法によ
り作製した。この方法は、上下駆動が可能な坩堝部と円
錐形でギア状の断面を有した銅製の回転ロール部からな
る製造装置により、坩堝部で原料合金を溶融し、回転す
る銅製冷却ロールに融液面を近づけることで細線を引き
出し、飛散させるものである。細線は飛翔中に急冷凝固
し、非晶質金属短繊維を直接得ることができる。製造し
た非晶質金属短繊維の線径は30〜60μmであり、長
さは1〜15mmであった。
【0025】これらの試料の60Hzでの磁気特性を、
交流B−Hトレーサー(AC,BH−100K、理研電
子社製)により測定した。図2は、線径30μmで長さ
10mm(アスペクト比=3537)の非晶質金属短繊
維の交流ヒステリシス特性を示す図である。大きな反磁
界のために磁化が困難になっており、1Oeの磁界下で
も金属短繊維はほとんど磁化されていない。この状態で
は良好な磁気シールド特性は望むべくもない。一方、図
3は、前記の非晶質磁性薄膜の磁化困難方向と平行に、
この金属短繊維を薄膜と接触するように重ね合わせてな
る試料の交流ヒシテリシス特性を示す図である。測定は
薄膜の困難方向に行っているため、測定結果に薄膜の磁
化はほとんど影響しておらず、磁化のほとんどは金属短
繊維によるものである。0.5Oeの印加で短繊維の磁
化はほぼ飽和しており、図2と比べると磁気特性は明ら
かに改善されていることが分かる(実施例1)。
【0026】繊維長が短くなり、さらに反磁界が強くな
ると、薄膜に重ね合わせても磁気特性は次第に悪くな
る。図4は、実施例1と同様の薄膜に線径が60μmで
長さ7mm(アスペクト比=2476)の金属短繊維を
接触させてなる試料の交流ヒシテリシス特性を示す図で
あり、金属短繊維の長さが10mmから7mmに短くな
ることで試料の磁気特性が劣化していることが分かる
(比較例1)。
【0027】反磁界は金属短繊維の線径が小さくなると
減少するため、例えば、線径が40μmの金属短繊維で
は、長さ7mm(アスペクト比=5570)でも図5に
示すように良好な角形特性が得られ、磁気特性が改善さ
れていることが分かる(実施例2)。さらに線径の小さ
い金属短繊維では、さらに短いものを使用することがで
き、例えば、線径が27μmの金属短繊維では、長さ2
mm(アスペクト比=2829)でも図6に示すように
良好な角形特性が得られた(実施例3)。しかし、長さ
1.5mm(アスペクト比=2122)まで短くなる
と、磁気特性は劣化した(比較例2)。
【0028】
【発明の効果】本発明の磁気シールド材は、簡単な構造
を有し、しかも良好な軟磁気特性を示し大きな磁気シー
ルド効果を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気シールド材の一例を示す概略斜視
図である。
【図2】実施例1で用いたアスペクト比が3537の軟
磁性金属短繊維の交流ヒステリシス特性を示す図であ
る。
【図3】実施例1の試料の交流ヒステリシス特性を示す
図である。
【図4】比較例1の試料の交流ヒステリシス特性を示す
図である。
【図5】実施例2の試料の交流ヒステリシス特性を示す
図である。
【図6】実施例3の試料の交流ヒステリシス特性を示す
図である。
【符号の説明】
1 軟磁性金属繊維 2 軟磁性薄膜 3 可撓性を有する基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 俊幸 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する基材と、前記基材の表面
    に形成された軟磁性薄膜と、前記軟磁性薄膜と接触して
    いるアスペクト比が2500以上の軟磁性金属繊維とか
    らなることを特徴とする磁気シールド材。
JP28481795A 1995-11-01 1995-11-01 磁気シールド材 Pending JPH09130077A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7625640B2 (en) 2004-02-24 2009-12-01 Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. Electromagnetic noise suppressor, structure with electromagnetic noise suppressing function, and method of manufacturing the same
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