JPH09134819A - モノリシック多層超薄チップインダクタ及びその製造方法 - Google Patents

モノリシック多層超薄チップインダクタ及びその製造方法

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JPH09134819A JP8298117A JP29811796A JPH09134819A JP H09134819 A JPH09134819 A JP H09134819A JP 8298117 A JP8298117 A JP 8298117A JP 29811796 A JP29811796 A JP 29811796A JP H09134819 A JPH09134819 A JP H09134819A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の数のコイル巻き数を得るように異なる
コイル層の組合せを用いたモノリシック多層チップイン
ダクタ及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 膨張係数の不一致によって惹起される機
械的応力を減少させるために同一端に2つの端子(1
2,14)を有するモノリシック多層超薄チップインダ
クタ(10)を製造する。より堅固な結合を必要とする
場合は、インダクタを取り付けるための第3の無接続端
子(16)をインダクタの反対端に設ける。このインダ
クタは、各々コイルを有し、インダクタの端子に対応す
る成端点を構成する底部コイル層(18)と頂部コイル
層を用いて製造する。それらのコイル層の反対端は(2
4,68)を電気的に接続して第1端子(12)から第
2端子(14)まで連続したコイルを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノリシック(一体)
多層超薄チップインダクタ(以下、「モノリシック多層
チップインダクタ」又は「多層チップインダクタ」又は
「チップインダクタ」又は単に「インダクタ」ともとも
称する)に関し、特に、所望の数のコイル巻き数を得る
ように異なるコイル層(コイル状導体を有する層)の組
合せを用いたモノリシック多層チップインダクタ及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な従来のモノリシック多層超薄チ
ップインダクタには、2つのタイプがある。タイプI
は、例えば、コイル(「コイルループ」とも称する)が
印刷回路板(以下、単に「回路板」とも称する)の一部
となっているプレーナ(平面状)インダクタであり、使
用者がコアを組立てなければならないタイプである。タ
イプIIは、通常脆弱であり、手作業で回路板上に取り
付けなければならないプレーナインダクタである。
【0003】従来のチップインダクタに随伴する1つの
問題は、温度変化に基因する回路板とチップインダクタ
の膨脹及び収縮によって惹起される。周囲温度が変化す
ると、回路板とインダクタの素材が膨脹又は収縮する。
異なる素材は、それらの膨張係数の相違により異なる割
合で膨脹又は収縮する。回路板とチップインダクタと
は、膨脹係数が異なるので、異なる割合で膨脹又は収縮
し、その結果、そのチップインダクタ即ちセラミックチ
ップ素子と、該チップ素子がはんだ付けされている回路
板に機械的応力を惹起する。
【0004】従来のチップインダクタに随伴するもう1
つの問題は、印刷回路板に実装すべきチップインダクタ
(「セラミック素子」、「チップ素子」又は単に「素
子」又は「部品」とも称する)の微小化が益々求められ
ていることに基因する。例えば、PCMCIAカードに
用いられる印刷回路板に実装すべき素子は、非常に薄く
しなければならない。素子のサイズを小さくすることに
伴っていろいろな問題が生じる。例えば、サイズを小さ
くすると、従来の素子では、その電気的特性及び信頼性
が劣化し、コストが高くなる。
【0005】従来のある種のチップインダクタに随伴す
るもう更に別の問題は、その製造工程における融通性が
欠落していることである。チップインダクタは、通常、
頂部コイル層、中間コイル層及び底部コイル層を含む、
数層のコイルパターン層を用いて製造される。各コイル
パターン層即ちコイル層は、その上下のコイル層と電気
的に接続して連続したコイルを形成するために上下のコ
イル層の接続端に対応する接続端を有している。完成イ
ンダクタにおけるコイルの巻き数を決定する場合、製造
業者は、頂部コイル層と底部コイル層のコイル巻き数を
変更せず、頂部コイル層と底部コイル層の間の中間コイ
ル層のコイル巻き数を変更する。従って、各コイル層の
接続端を対応する接続端に電気的に接続するために各コ
イル層の接続端を整列させるためには、1度に2つの中
間コイル層を追加しなければならない。その結果、チッ
プ素子の厚みを増大させるとともに、コイルの使用効率
を劣化させる。更に、各コイル層のコイル巻き数によっ
ては、完成インダクタにおけるコイルの巻き数は、比較
的大きい増減数でしか変更できない場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、改良されたモノリシック多層超薄チップインダクタ
を提供することである。本発明の他の目的は、頂部コイ
ル層と底部コイル層と、随意選択として少くとも1つの
中間コイル層を有する多層チップインダクタを提供する
ことである。本発明の他の目的は、完成インダクタの総
コイル巻き数を比較的小さい増減数で変更することがで
きるように複数の頂部成端層から選択された1つの頂部
成端層を有する多層チップインダクタを提供することで
ある。本発明の他の目的は、インダクタの同じ一端に位
置する2つの端子を有する多層チップインダクタを提供
することである。本発明の他の目的は、インダクタの同
じ一端に2つの端子を有し、随意選択として、反対端に
1つの無接続端子を有する多層チップインダクタを提供
することである。
【0007】本発明の他の目的は、タイプIのPCMC
IAカードに使用するのに十分に小さい寸法を有するモ
ノリシック多層チップインダクタを提供することであ
る。
【0008】本発明の他の目的は、同様なワイヤ巻線型
インダクタより高いはんだ流動温度に耐えることができ
る(はんだが流れ出す温度が高い)多層チップインダク
タを提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、優れた電気特性を有
する多層チップインダクタを提供することである。本発
明の他の目的は、そのサイズのわりには多量のエネルギ
ーを蓄積することができる多層チップインダクタを提供
することである。
【0010】本発明の更に他の目的は、安価に大量生産
することを可能にする方法を用いて製造された多層チッ
プインダクタを提供することである。本発明の更に他の
目的は、各々1.5巻きのコイル巻きを有する複数のコ
イル層から製造された多層チップインダクタを提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は、モノリシック多層チップインダクタを製
造するための方法であって、該インダクタの設けるべき
コイルの所望の巻き数を選定し、第1端子を形成するた
めに該インダクタの1つの縁にまで延長した第1端と、
連結端を構成する第2端を有する底部コイル層を形成
し、底部コイル層のコイルの巻き数と頂部コイル層の巻
き数の和がほぼ前記所望の巻き数となるように、第2端
子を形成するために該インダクタの1つの縁にまで延長
した第1端と、前記底部コイル層の前記連結端に整合す
る連結端を構成する第2端を有し、各々異なるコイル巻
き数を有する1組のコイル層から1つの頂部コイル層を
選択し、該選択された頂部コイル層を形成し、各隣接す
るコイル層の整合する連結端を電気的に接続して前記底
部コイル層から前記頂部コイル層まで連続したコイルを
形成することから成る方法を提供する。
【0012】本発明は、又、モノリシック多層チップイ
ンダクタであって、両端を有する本体内に封入された第
1端と第2端を有するコイルと、該コイルの第1端に電
気的に接続された第1端子と、該コイルの第2端に電気
的に接続された第2端子と、第3の無接続端子とから成
り、該第1端子と第2端子は、前記本体の一端に配置さ
れ、該第3の無接続端子は、該本体の他端に配置されて
いることを特徴とするモノリシック多層チップインダク
タを提供する。
【0013】
【発明の効果】本発明のモノリシック多層チップインダ
クタは、幾つかの利点を提供する。第1に、本発明のイ
ンダクタの2つの端子は、インダクタの同じ一端に配置
され、第3の無接続端子は、インダクタの反対端に形成
される。上述した膨張係数の不整合が問題となる場合、
上記2つの端子を印刷回路板にはんだ付けすることがで
き、上記無接続端子をはんだ付けしないでおくことがで
きる。それによって、当該素子即ちインダクタと、回路
板に及ぼされる機械的応力を軽減することができる。こ
のインダクタより剛的な又は機械的により堅固な態様で
回路板に接続する必要がある場合は、上記無接続端子
も、回路板にはんだ付けしておくことができる。2つの
端子をインダクタの同じ一端に配置した構成は、又、印
刷回路板上のトレースランを短くすることができる。
【0014】本発明のモノリシック多層チップインダク
タ製造方法も、幾つかの利点を提供する。本発明の方法
によれば、底部コイル層及び頂部コイル層の各々は、コ
イルを有し、完成インダクタの端子に対応するそれぞれ
1つの端子を有するものとして構成する。各コイル層の
コイルの他端(端子を構成する側とは反対側の端部)
は、接続端を構成し、電気的に接続されて1つの端子か
ら他の端子へ連続したコイルを形成する。各コイル層
は、1巻きのコイルを有するコイル層、1巻き以下のコ
イルを有するコイル層及び1巻き以上のコイルを有する
コイル層の中から選択される。かくして、頂部コイル層
としてコイル巻き数の異なるコイル層を選択することに
よってインダクタの総コイル巻き数を容易に選択するこ
とができる。
【0015】頂部コイル層と底部コイル層の間に任意の
数の中間コイル層を介設することができる。所望数のコ
イルループを得るために頂部コイル層と底部コイル層と
中間コイル層の任意の組合せを選択することができる。
又、それらのコイル層を選択する際、1つの端子から他
の端子へ連続したコイルを形成するために各コイルの上
記接続端(端子を構成する側とは反対側の端部)は、当
該層の上下どちらかの面又は両方の面において他のコイ
ルの接続端に対応する(整合する)ようにしなければな
らない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施形
態をチップインダクタに適用した場合について説明する
が、本発明は、このような実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、
いろいろな実施形態が可能であり、いろいろな変更及び
改変を加えることができることを理解されたい。本発明
のモノリシック(一体)多層超薄チップインダクタ10
は、モノリシック厚肉フィルム表面実装素子(「セラミ
ック素子」又は端に「素子」とも称する)であり、その
同じ一端に配置された2つの端子12,14を有し、反
対端に配置された第3端子16を有する。第3端子16
は、無接続端子である。
【0017】このインダクタ10の使用者は、その2つ
の端子12,14だけを印刷回路板にはんだ付けする
か、あるいは、3つの端子12,14,16のすべてを
印刷回路板にはんだ付けするか随意に選択することがで
きる。無接続端子16は、インダクタ10内のコイルに
は電気的に接続していない。2つの端子12,14だけ
を印刷回路板にはんだ付けすることによって、セラミッ
ク素子10に作用する機械的応力を減少させることがで
きる。機械的応力は、素子10と、それがはんだ付けさ
れた回路板との間の熱膨張によって惹起される。そのよ
うな応力は、2つの端子12,14だけを印刷回路板に
はんだ付けする構成においては端子12と14の間の間
隔が、端子16と12、又は端子16と14の間に距離
より狭いことによって減少される。
【0018】熱膨張又は収縮によって惹起される機械的
応力よりも、衝撃又は振動の方が大きな問題となるよう
な場合は、使用者は、3つの端子12,14,16のす
べてを印刷回路板にはんだ付けするか随意に選択するこ
とができる。その結果、インダクタ10は、その両端と
3つの部位で回路板にはんだ付けされるので、剛性が高
くなり、機械的により頑健になる。
【0019】2つの端子12,14をインダクタ10の
同じ一端に配置する構成のもう1つの利点は、印刷回路
板上のトレースランを短くすることができることであ
る。トレースランは、端子12,14を当該回路板には
んだ付けされた他の素子に接続するための導体である。
【0020】図3、6及び9に示されるように、各コイ
ル層(以下、単に「層」とも称する)は、1巻き半のコ
イルを有している。1層当り1巻き半のコイルをもたせ
ることにより、従来技術におけるよりインダクタの所定
の厚さ当りの総コイル巻き数を増大させることができ
る。ただし、1層当り1巻き半のコイルは、インダクタ
10を製造する好ましい方法であるが、1層当りのコイ
ル巻き数は、必要に応じて変更することができる。1層
当りのコイル巻き数を1巻き半より減少させれば、トレ
ースの幅を広くし、それによって電流担持容量を増大さ
せることができるが、その結果として、同じインダクタ
ンスを得るためには、インダクタの全厚を増大させなけ
ればならないので、インダクタンスの厚さを減少させる
ことによる利点の一部が失われる。換言すれば、1層当
りのコイル巻き数を1巻き半より減少させた場合、そう
でない場合のインダクタの全厚と同じにしたとすれば、
得られる最大インダクタンスが小さくなる。反対に、1
層当りのコイル巻き数を1巻き半より多くすれば、所定
のインダクタンスを得るのに必要なインダクタの厚さを
減少させるこでるが、各コイルのトレース幅を狭くしな
ければならず、従って、インダクタの電流担持容量が減
少する。本発明の好ましい実施形態においては1層当り
のコイル巻き数を1巻き半とするのは、以上の理由から
である。
【0021】本発明の主要な利点は、インダクタのサイ
ズが小さいことにある。本発明のインダクタ10の「足
跡」(平面面積)は、多くの場合、従来技術のそれの僅
か1/4である。本発明のインダクタ10の好ましいサ
イズは、長さ0.375in(9.525mm)、幅
0.25in(6.35mm)、厚さ0.047in
(1.1938mm)である。ただし、本発明のインダ
クタは、ほとんどどのような寸法にでも適合するように
製造することができる。上記の好ましいサイズは、本発
明の部品(インダクタ)をタイプIのPCMCIAカー
ドを含むいろいろなPCMCIAカードに適合させるの
に十分な薄さとすることができる。PCMカードは小さ
いので、その回路板の面積が重要視され(回路板の面積
が小さくなければならず)、高さ(厚さ)の制約が、貫
通連結穴素子の使用を禁止する。そのために、PCMC
IAカードには表面実装技術を用いなければならない。
【0022】本発明の好ましい実施形態による小型イン
ダクタの最も重要な利点は、そのような小さいパッケー
ジ内に優れた電気的特性を内蔵させることができること
である。本発明のインダクタ10は、高いインダクタン
スを有し、しかも、そのインダクタンスは、広い周波数
範囲に亙って非常に安定している。本発明のインダクタ
は、100kHzから4MHzまでのインダクタンスの
高い安定性を有するので、通常、500kHzで作動す
るDC/DC変換器に使用するのに非常に好適である。
【0023】インダクタ10は、200kHzから4M
Hzの範囲の周波数において従来技術のものよりはるか
に高い品質係数(Q)を有する。そのような高いQは、
抵抗損失が低いことによって得られる。この高いQと、
インダクタンスの安定性と、それに加えて7MHzのS
RFとが相俟って、本発明のインダクタを少くとも2.
5MHzの周波数で作動可能とする。
【0024】本発明のインダクタ10は、又、電流定格
及び熱発散性の点でも優れている。即ち、500kHz
の周波数においては、25°Cの周囲温度下で20°C
の温度上昇を起す理論定格電流は、ほぼ0.6ampで
ある。1MHzの周波数では、25°Cの周囲温度下で
20°Cの温度上昇を起す理論定格電流は、ほぼ0.4
amp以上である。
【0025】又、本発明のインダクタ10の構造体は、
必然的に遮蔽(シールド)された構造となる。即ち、本
発明のインダクタ10は、ポットコアに類似した実効コ
ア形状・寸法を有し、その結果として、EMI放射ノイ
ズを低くする。
【0026】本発明のインダクタの更に別の利点は、そ
のサイズが小さい割りに多量のエネルギーを蓄積するこ
とができることである。図14のグラフに示されるよう
に、本発明のインダクタの飽和曲線は、従来の同等のイ
ンダクタに比べて「緩やか」である。即ち、典型的な従
来技術のインダクタの場合は、飽和に達すると、インダ
クタンスが急激に低下するのに対して、本発明のインダ
クタの場合は、印加される電流が増大するにつれてイン
ダクタンスが徐々に低下する。このことは、本発明のイ
ンダクタはDC電流のレベルが高くなるにつれて引き続
き追加のエネルギーを蓄積することができる能力を有し
ていることによって実証されている(図15のグラフ参
照)。
【0027】本発明のインダクタ10は、米国特許第
5,302,932号(モノリシック多層チップインダ
クタ及びその製造方法)、米国特許出願第08/33
6,538号(電子厚肉フィルムデバイスの多端子及び
その製造方法)、及び米国特許出願第08/336,4
91号(電子厚肉フィルムデバイスの成端及びその製造
方法)に記載された方法の大部分を用いて製造される。
【0028】図1には単一のインダクタ10が示されて
いるが、図2〜13には、複数個のインダクタ10を製
造する方法が示されている。図2は、本発明のインダク
タの底部フェライト層即ち底部キャップ層18を示す。
底部キャップ層(「底部層コイル」とも称する)18
は、適正な磁気路を形成することができる厚さに達する
までプリントされる。この厚さは、最終部品(インダク
タ)が有すべきコイルの数によって決定される。図1〜
13には、いずれも、各コイル層に形成されら貫通穴又
は開口(以下、単に「穴」とも称する)20が示されて
いる。これらの穴の目的は、図1に示されるように個々
の部品(インダクタ)に分割されたとき、端子12と1
4を分離することである。
【0029】図3は、1巻き半の底部コイル22をプリ
ントされた底部キャップ層18を示す。コイル22の一
端は、図1に示されるように最終素子(インダクタ)1
0の端縁にまで延長し、端子12に接続する。コイル2
2の他端は、その一端から1巻き半延長したところに終
端し、次のコイル層の対応する連結端に接続する連結端
26を構成する。底部フェライト層即ち底部キャップ層
18は、このようにコイル22をプリントされるので
「底部コイル層」とも称される。
【0030】次いで、この底部コイル層18の上に、図
4に示されるように第1中間フェライト層(単に「第1
フェライト層」又は「第1層」とも称する)28がプリ
ントされる。第1フェライト層28は、各個別素子10
について1つの貫通連絡穴又は開口30を有している。
各連絡穴30は、各底部コイル22の連結端22に対応
(整合)するように配置されている。これらの連絡穴3
0は、図5に示されるように第1連絡導電填材(単に
「連絡填材」、「充填導体」又は「填材層」とも称す
る)32によって充填される。
【0031】図6は、第1中間コイル36をプリントさ
れた第1中間フェライト層28を示す。従って、第1中
間フェライト層28は、「第1中間コイル層」又は「第
1コイル層」とも称される。各第1中間コイル36も、
やはり、1巻き半のコイルであり、その第1連結端38
は、底部成端コイル22の連結端22に対応し、第2連
結端39は、次の層の連結端に対応する。連結端26と
38は、連絡填材32によって電気的に接続される。
【0032】図7は、図4に示された第1フェライト層
28と同様の第2中間フェライト層(単に「第2フェラ
イト層」又は「第2層」とも称する)40を示す。同様
にして、図8は、図5に示された第1連絡填材32と同
様の第2連絡填材42を示す。
【0033】図9は、第2中間コイル46をプリントさ
れた第2中間フェライト層40を示す。従って、第2中
間フェライト層40は、「第2中間コイル層」又は「第
2コイル層」とも称される。各第2中間コイル46も、
やはり、1巻き半のコイルであり、その第1連結端48
は、第1中間コイル36の第2連結端39に対応し、第
2連結端50は、次の層の連結端に対応する。連結端3
9と48は、連絡填材42によって電気的に接続され
る。最終インダクタに必要とされるコイル数に応じて図
4〜9に示されるような必要な数の中間層を、上記工程
を反復することによって追加のコイル層を形成すること
ができる。
【0034】図10、11、12は、それぞれ本発明に
用いることができる3つの頂部成端コイルの52,5
4,56を示す。頂部成端コイル52,54又は56
は、例えばフェライト層28,40のような中間フェラ
イト層と填材層32,42のような連絡填材層の上にプ
リントされ、各素子10の縁にまで延長して端子14
(図1)に電気的に接続される。本発明によれば、頂部
成端コイル52,54又は56のいずれかを適宜に使用
することができる。その使用方法について以下に説明す
る。
【0035】本発明のインダクタ10は、3つの異なる
頂部成端コイルの52,54,56(図10〜12)の
1つを選択的に用いることができる。3つの異なる頂部
成端コイルがなければ、インダクタ10の総コイル数
(コイルの巻き数)を増減させるには、コイル数を3巻
きづつ(3巻き単位で)増減させなければならない。従
って、インダクタ10の総コイル数の増減単位を3巻き
に限定しなければならないという望ましくない制約を受
ける。
【0036】頂部成端コイルを選択するに当っては、少
くとも2つのことを考慮しなければならない。第1は、
頂部成端コイルの連結端は、その前の(下の)層のコイ
ルの第2連結端に電気的に接続することができるように
整合していることである。例えば、図10及び12に示
されるように、第1頂部成端コイル52及び第3頂部成
端コイル56は、それぞれ連結端58,62を有してお
り、これらの連結端58,62は、下の層のコイルの連
結端26(図3)及び50(図9)には整合するが、連
結端39(図6)には整合しない。換言すれば、第1頂
部成端コイル52及び第3頂部成端コイル56は、底部
成端コイル22の後、又は、連絡填材層32を介して中
間フェライト層28に追加された後の)第2中間コイル
46の後には用いることができるが、第1中間コイル3
6の後には使用することはできない。同様にして、第2
頂部成端コイル54の連結端60は、第1中間コイル3
6の連結端39にしか整合しないので、第2頂部成端コ
イル54は、第1中間コイル36の後にしか用いること
ができない。他の層の組合せを選択する場合も同じこと
である。
【0037】第2の考慮事項は、インダクタ10に必要
とされるコイルの巻き数である。例えば、頂部成端コイ
ルを選択する場合、第1頂部成端コイル52の巻き数
は、1/4巻きであり、第2頂部成端コイル54の巻き
数は、3/4巻きであり、第3頂部成端コイル56の巻
き数は、1 1/4(1と1/4)巻きであることに留
意しなければならない。各頂部成端コイル52,54,
56は、それぞれ、インダクタ10の縁にまで延長し、
端子14(図1)に電気的に接続される端子端(成端端
部)64,66,68を有している。
【0038】インダクタ10は、基本的に、底部成端コ
イル22(図3)(を含む底部成端コイル層18)と上
述した3つの頂部成端コイル52,54,56(図10
〜12)の1つ(を含む頂部成端コイル層)を積層する
ことによって製造される。インダクタ10の製造者は、
底部成端コイル層(「底部コイル層」とも称する)と頂
部成端コイル層(「頂部コイル層」とも称する)の間に
は、必要がなければ、コイル層を介在させなくてもよ
く、あるいは、必要ならば、各コイルの連結端がその下
又は上の層のコイルの連結端とが連絡填材によって電気
的に接続することができるように整合する限り、第1中
間コイル36(を第1中間コイル層28)を、又は、第
1中間コイル36(を含む第1中間コイル層28)と第
2中間コイル46(を含む第2中間コイル層40)を、
又は、第1中間コイル36(を含む第1中間コイル層2
8)と第2中間コイル46(を含む第2中間コイル層4
0)に加えて更に追加の第1中間コイル36(を含む第
1中間コイル層28)と第2中間コイル46(を含む第
2中間コイル層40)を介設することを選択することが
できる。表1は、各コイル層のいろいろな可能な組合せ
の指針と、それによって得られるコイル巻き数を示す。
【0039】端子12と14とは図1に示されるような
相対位置関係に置かれているので、コイルの総巻き数は
決して整数にはならない。即ち、インダクタ10は、必
ず、整数の巻き数に3/4巻きを加えた巻き数を有す
る。
【0040】本明細書で用いられる「底部」又は「頂
部」という用語は、底部層の方が製造工程において先に
製造される層であるということを必ずしも意味するもの
ではなく、単に、図2〜13の説明を分かり易くするた
めに選択された用語にすぎない。
【0041】表1は、特定のコイルの巻き数に達するの
に必要とされるコイル層の数列を示す。この表は、底部
キャップと頂部キャップの間に介設される内部コイル層
即ち中間コイル層だけを示しており、底部キャップ18
(図2)と、底部キャップ18と同じ頂部キャップ(図
13)は示していない。この表に示されたコイル層の各
組み合わせは、底部成端コイル22から始まっており、
底部成端コイル22の後、第1中間コイル36(図6)
か、第1頂部成端コイル52(図10)か、あるいは第
3頂部成端コイル56(図12)をプリントすることが
できる。底部成端コイル22の上に第1頂部成端コイル
52をプリントした場合は、13/4巻きのコイルを有
するインダクタが得られる。底部成端コイル22の上に
第3頂部成端コイル56をプリントした場合は、23/
4巻きのコイルを有するインダクタが得られる。底部成
端コイル22の上に第1中間コイル36を追加した場合
は、第2中間コイル46か、あるいは、第2頂部成端コ
イル54をプリントすることができる。第2頂部成端コ
イル54をプリントした場合は、3 3/4巻きのコイ
ルを有するインダクタが得られる。第1中間コイル36
の上に第2中間コイル46をプリントした場合は、製造
者は、次に、(1) 更に追加の第1中間コイル36をプリ
ントするか、(2) 第1頂部成端コイル52をプリントす
るか、(3) 第3頂部成端コイル56をプリントするかを
選択することができる。1巻き単位で多い又は少ない任
意の巻き数のコイルを有するインダクタを製造するため
にこのパターンを繰り返すことができる。
【0042】
【表1】 表1において: BT=底部成端コイル F1=第1中間フェライト層 V1=第1連絡填材 C1=第1中間コイル F2=第2中間フェライト層 V2=第2連絡填材 C2=第2中間コイル TT1 =第1頂部成端コイル TT2 =第2頂部成端コイル TT3 =第3頂部成端コイル
【0043】上記3つの頂部成端コイルの1つをプリン
トした後、頂部キャップ層70を最終部品(インダク
タ)が所望の厚さに達するまでプリントする。このよう
にして形成されたウエハを複数の素子10に分割するた
めの切り込みを整列させるために図に示されるようにマ
ーク(目印)21を用いる。プリント終了後、各層を高
い温度で数分間乾燥させる。好ましい乾燥パラメータ
は、100°Cの温度で10分間である。最終層を乾燥
させた後、得られたウエハを個々の部品(インダクタ)
に切断し、焼成する。好ましい焼結温度は900°Cで
ある。
【0044】インダクタ10を製造するのに用いられる
磁性材料は、又、本発明のインダクタが持つ優れた電気
特性に寄与する。本発明のインダクタ10は、亜鉛と、
ニッケルと、ヘラウス・インコーポレイテッド社製のN
i−Znフェライト厚肉フィルムペースト(部品 N
o.IP9050.10.)de製造することが好まし
い。
【0045】以上、本発明を実施例に関連して説明した
が、本発明は、ここに例示した実施例の構造及び形態に
限定されるものではなく、
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のモノリシック多層超薄チップ
インダクタの一実施形態の透視図である。
【図2】図2は、図1に示されたインダクタを製造する
ための本発明の方法の最初の工程を示す平面図である。
【図3】図3は、本発明の上記方法の次の工程を示す平
面図である。
【図4】図4は、本発明の上記方法の更に次の工程を示
す平面図である。
【図5】図5は、本発明の上記方法の更に次の工程を示
す平面図である。
【図6】図6は、本発明の上記方法の更に次の工程を示
す平面図である。
【図7】図7は、本発明の上記方法の更に次の工程を示
す平面図である。
【図8】図8は、本発明の上記方法の更に次の工程を示
す平面図である。
【図9】図9は、本発明の上記方法の更に次の工程を示
す平面図である。
【図10】図10は、本発明の上記方法の更に次の工程
を示す平面図である。
【図11】図11は、本発明の上記方法の更に次の工程
を示す平面図である。
【図12】図12は、本発明の上記方法の更に次の工程
を示す平面図である。
【図13】図13は、本発明の上記方法の更に次の工程
を示す平面図である。
【図14】図14は、本発明のインダクタのインダクタ
ンス対DC電流の関係を示すグラフである。
【図15】図15は、本発明のインダクタのエネルギー
蓄積容量対DC電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10:モノリシック多層超薄チップインダクタ 12,14:端子 16:無接続端子 18:底部キャップ(底部キャップ層)(底部フェライ
ト層) 22:底部コイル(底部成端コイル) 24:コイルの一端 26:コイルの他端(連結端) 28:第1中間フェライト層 30:連絡穴 32:連絡導電填材(填材層) 36:第1中間コイル 38:第1連結端 39:第2連結端 40:第1中間フェライト層 42:第2連絡導電填材(填材層) 46:第2中間コイル 48:第1連結端 50:第2連結端 52:第1頂部成端コイル 54:第2頂部成端コイル 56:第3頂部成端コイル 58,60,62:連結端 64,66,68:成端端部 70:頂部キャップ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー テイー.アデルマン アメリカ合衆国 ネブラスカ州 68601, コロンブス,ドリフトウッド ドライヴ 11 (72)発明者 ブルース エイ.ツショシク アメリカ合衆国 サウス ダコタ州 57078,ヤンクトン,メイプル 1301 (72)発明者 トーマス エル.ベイク アメリカ合衆国 ネブラスカ州 68601, コロンブス,テンス アヴェニュ 766 (72)発明者 スコット ディ.ズウィック アメリカ合衆国 ネブラスカ州 68601, コロンブス,エイティーンス ストリート 2614

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノリシック多層チップインダクタを製
    造するための方法であって、 該インダクタの設けるべきコイルの所望の巻き数を選定
    し、 第1端子を形成するために該インダクタの1つの縁にま
    で延長した第1端と、連結端を構成する第2端を有する
    底部コイル層を形成し、 底部コイル層のコイルの巻き数と頂部コイル層の巻き数
    の和がほぼ前記所望の巻き数となるように、第2端子を
    形成するために該インダクタの1つの縁にまで延長した
    第1端と、前記底部コイル層の前記連結端に整合する連
    結端を構成する第2端を有し、各々異なるコイル巻き数
    を有する1組のコイル層から1つの頂部コイル層を選択
    し、 該選択された頂部コイル層を形成し、 各隣接するコイル層の整合する連結端を電気的に接続し
    て前記底部コイル層から前記頂部コイル層まで連続した
    コイルを形成することから成る方法。
  2. 【請求項2】 モノリシック多層チップインダクタであ
    って、 両端を有する本体内に封入された第1端と第2端を有す
    るコイルと、該コイルの第1端に電気的に接続された第
    1端子と、該コイルの第2端に電気的に接続された第2
    端子と、第3の無接続端子とから成り、該第1端子と第
    2端子は、前記本体の一端に配置され、該第3の無接続
    端子は、該本体の他端に配置されていることを特徴とす
    るモノリシック多層チップインダクタ。
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