JPH09136562A - 自動車用シートの回転構造 - Google Patents

自動車用シートの回転構造

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JPH09136562A
JPH09136562A JP7295784A JP29578495A JPH09136562A JP H09136562 A JPH09136562 A JP H09136562A JP 7295784 A JP7295784 A JP 7295784A JP 29578495 A JP29578495 A JP 29578495A JP H09136562 A JPH09136562 A JP H09136562A
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seat
annular
retainer
base
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和三 光広
Takao Iwamura
隆雄 岩村
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Delta Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で製造コストの低減に寄与し、し
かも確実に回転機能を発揮することができるようにす
る。 【解決手段】 シートボトム11の底面に固定された回
転ベース5と、フロアF上に設けられた上記回転ベース
5を支持する固定ベース4とが備えられ、上記回転ベー
ス5には、その底部に上記中心線を中心とする環状の下
方スライダー53が設けられ、上記固定ベース4には上
記下方スライダー53に対応した環状の上方スライダー
43が設けられ、上記下方スライダー53と上方スライ
ダー43との間にリテーナが介在された状態で下方スラ
イダー53が上方スライダー43に支持されるように構
成され、上記シートボトム11は、下方スライダー53
のみによって支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着座方向を変更し
得るようにした自動車用シートの回転構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車には、通常前方を向いている着座
方向を、側方や後方に向くように変更すべく、上下方向
に延びる中心線回りに回転し得るように構成されたシー
トが採用されることがある。このような回転機能を備え
たシートは、車内のドライブ空間を快適なものにする上
で有用である。
【0003】従来、このような回転機能付の自動車用の
シートとしては、シートボトムが自動車のフロア上に設
けられた支持台上において、垂直軸回りに回転自在に軸
支されたもの(実開昭59−128452号公報)や、
シートボトムの底面の同一円周上に周方向に向いたロー
ラを等ピッチで複数個設け、かつ、周方向以外の移動を
規制した状態でシートボトムを支持台頂部の水平面上に
配置するもの(特開平5−139194号公報)等が知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記シート
ボトムを垂直軸回りに回転させる方式のシートにあって
は、垂直軸のみによる支持では自動車の走行中の振動や
旋回時に生じる遠心力等によってシートボトムの支持が
安定しないることから、通常、支持台表面およびシート
ボトム底面に、同心円上で相互に摺接する上下一対の摺
接部材を設け、これら摺接部材によってシートの傾きを
防止するようにしているが、シートボトムの支持を垂直
軸と摺接部材とで行うようにしているため、構造が非常
に複雑なものになっている。
【0005】また、上記シートボトムの底部にローラを
設けるものにあっては、ローラの軸支のために構造が複
雑になる。また、シートが支持台上で水平方向に移動し
たり、走行中の自動車の振動によって支持台上から外れ
たりするのを防止するために、通常、支持台上の適所に
シートボトムの水平移動や上方への跳ね上がりを規制す
る規制手段が設けられているが、このような規制手段の
存在によっても構造が非常に複雑なものになっている。
【0006】以上のように、従来の回転機能を有する自
動車用のシートにあっては、総じて構造が複雑であるた
め、シートの部品コストおよび組み付けコストが嵩み、
製造コストが高価なものになるという問題点を有してい
た。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、簡単な構造で製造コストの
低減に寄与し、しかも確実に回転機能を発揮することが
できる自動車用シートの回転構造を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
自動車用シートの回転構造は、シートボトムの略中央部
で上下方向に延びる中心線回りに回転自在にシートを支
持する自動車用シートの回転構造であって、シートボト
ムの底面に固定された回転ベースと、フロア上に設けら
れた上記回転ベースを支持する固定ベースとが備えら
れ、上記回転ベースには、その底部に上記中心線を中心
とする環状の第1スライダーが設けられ、上記固定ベー
スには上記第1スライダーに対応した環状の第2スライ
ダーが設けられ、上記第1スライダーと第2スライダー
とはそれらの間にリテーナが介在された状態で相互に接
続され、上記シートボトムは、第1スライダーと第2ス
ライダーとが相互に噛み合った状態で上記リテーナを介
して上記中心線回りに回転可能に支持されていることを
特徴とするものである。
【0009】この自動車用シートの回転構造によれば、
中心線を共有した第1スライダーと第2スライダーとが
リテーナを介して相互に接続されているため、シートボ
トムに周方向に力を加えると、シートボトムと一体の第
1スライダーがリテーナに摺接した状態で中心線回り回
転し、これによってシートの着座方向が変更される。
【0010】そして、シートボトムは、リテーナおよび
第1スライダーを介して第2スライダーによってのみ支
持されているため、シートボトムを回転中心で支持する
垂直軸を設けたり、シートボトムの底面に周方向の全周
に亘って複数のローラを設け、これによってシートボト
ムを回転自在に支持するようにしたもの等、従来の回転
構造に比べて構造が簡単になる。
【0011】本発明の請求項2記載の自動車用シートの
回転構造は、請求項1記載の自動車用シートの回転構造
において、上記回転ベースには、その中央部に上記中心
線を中心とし、かつ、回転ベースの短辺寸法よりも若干
小さい径寸法有する円穴が設けられ、上記第1スライダ
ーは、上記円穴の縁部から下方に垂下し、かつ、縁部が
内側で上方に立ち上げられた断面視でU字形状の第1環
状係合部によって形成され、上記第2スライダーは、周
縁から上方に突出し、かつ、縁部が外側で下方に立ち下
げられた逆U字形状の第2環状係合部によって形成さ
れ、上記第1係合部と第2係合部とは、それらが若干の
隙間を備えた状態で相互に嵌まり合うように寸法設定さ
れ、第1係合部と第2係合部とが直接接触しないように
上記リテーナが上記隙間に介在され、上記第1係合部の
脱落を阻止する複数の支持プレートが固定ベースの縁部
から径方向に向けて突設され、上記リテーナの一部が上
記支持プレートに支持された状態で上記第1係合部材を
支持するように構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0012】この自動車用シートの回転構造によれば、
断面視でU字形状の第1環状係合部に、リテーナを介し
て逆U字形状の第2環状係合部を嵌合することによっ
て、第1係合部が上記リテーナを介して支持プレートで
支持され、脱落が防止された状態で第2環状係合部に接
続された状態になる。そして、第1環状係合部と第2環
状係合部とが相互に接続された状態で、それらが直接接
触しないように両者の隙間にリテーナが介在されている
とともに、リテーナの一部が支持プレートに支持された
状態で上記第1係合部材に当接した状態になっているた
め、第1環状係合部は第2環状係合部やその他の部材と
の直接の接触が確実に防止され、シートボトムの中心線
回りの回転が円滑に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る自動車用シ
ートの回転構造の一実施形態を示す一部切欠き分解斜視
図であり、図2は、図1に示す自動車用シートを組み立
てた状態を示す一部切欠き斜視図である。また、図3
は、図2のA−A線断面図であり、図4は、図2のB−
B線断面図である。これらの図に示すように、回転シー
ト1は、着座席であるシートボトム11および背凭れで
あるシートバック12からなる着座部10と、この着座
部10を自動車のフロアF上で前後動可能に支持するス
ライド機構2と、着座部10を垂直方向に延びる中心線
31回りに回転させるための上記スライド機構2および
シートボトム11間に介設されたシート回転構造3とを
備えた基本構成を有している。
【0014】上記シートボトム11は、中央下面部が下
方に膨出したシートボトム支持板13の上面部に発泡性
合成樹脂からなるパッド材14が装着されて形成されて
いる。上記シートボトム支持板13の外周縁部には上方
に突出した環状縁部13aが設けられ、パッド材14の
底部にこの環状縁部13aに対応して凹設された装着溝
が嵌め込まれることによってシートボトム支持板13と
パッド材14とが合体したシートボトム11が形成され
ている。
【0015】上記シートボトム支持板13の後方の幅方
向両側部には左右一対のアジャスタ15がボルト止めで
固定されている。これらアジャスタ15の後方上部に水
平軸16が差し渡され、上記シートバック12はこの水
平軸16回りに回動自在に軸支され、図略の係止機構で
任意の傾倒姿勢が維持されるようになっている。
【0016】上記スライド機構2は、固定部材21aを
介してフロアF上にボルト止めで固定されたロアーレー
ル21と、このロアーレール21の上部に摺動自在に嵌
め込まれたアッパーレール22とを備えている。上記ア
ッパーレール22は、ロアーレール21よりも短寸法に
設定され、アッパーレール22の全長とロアーレール2
1とが相互に重なり合う範囲内でロアーレール21上を
前後に摺動可能になっており、これによって着座部10
の前後位置を任意に選択し得るようになっている。
【0017】上記各アッパーレール22の前後部上面に
は一対のコ字形状の支持支柱23がネジ止め等で固定さ
れており、上記シート回転構造3は、これら合計4本の
支持支柱23によって支持されている。
【0018】上記シート回転構造3は、上記支持支柱2
3にボルト止め等で固定された環状の固定ベース4と、
この固定ベース4に中心線31回りに回転可能に支持さ
れた回転ベース5とを備えた基本構成を有している。
【0019】上記固定ベース4は、中央部に穴部41a
の穿設された円環状の環状平板41と、この環状平板4
1に積層固定された環状部材42とから構成されてい
る。上記環状部材42は、中央部が上方に向かって膨出
した膨出部42bを有し、この膨出部42bに上記環状
平板41の穴部41aに対応した穴部42aが穿設され
ている。この環状部材42の膨出部42bの外方にフラ
ンジ部42cが形成され、このフランジ部42cの底面
と環状平板41の上面とが相互に当接した状態で環状平
板41と環状部材42とが溶接等により一体化してい
る。
【0020】上記環状部材42は、フランジ部42cの
外方に断面視で下に向かって解放状態の環状の上方スラ
イダー(第2スライダー)43を有している。この上方
スライダー43はフランジ部42cの外縁から立ち上が
った状態で外方に突出しているとともに、この上方スラ
イダー43には下方に向かって解放した上方環状係止溝
43aが形成されている。
【0021】上記回転ベース5は、その中央部に上記上
方スライダー43の外周径よりも大きな径寸法を備えた
穴部(円穴)51を有し、この穴部51を横断するよう
に架橋されたシートボトム支持板54を備えている。こ
のシートボトム支持板54にシートボトム支持板13が
ボルト止め等によって固定されている。この穴部51の
外方にフランジ部52が形成されている。このフランジ
部52の内縁部には下方に向かい、かつ上記上方スライ
ダー43に外側から対応した環状の下方スライダー(第
1スライダー)53が突設されている。この下方スライ
ダー53には上方に向かって解放した下方環状係止溝5
3aが形成され、上記上方スライダー43の下端縁部が
この下方環状係止溝53aに嵌め込まれるとともに、上
記下方スライダー53の上端縁部が上方スライダー43
の上方環状係止溝43aに嵌め込まれることによって、
固定ベース4と回転ベース5とが相互に結合されるよう
になっている。
【0022】一方、上記環状平板41は、その下面部に
全周に亘って等ピッチで取り付けられた複数の支持プレ
ート6を有している。この支持プレート6は、環状平板
41の外周縁部からさらに外方に突出して上記下方スラ
イダー53に対向するように突設され、これによって上
方スライダー43の上方環状係止溝43aに係合してい
る下方スライダー53が下方に脱落するのを阻止するよ
うにしている。本実施形態では、支持プレート6は4個
が設けられている。
【0023】また、上方スライダー43と下方スライダ
ー53とが相互に係合された状態で、上方環状係止溝4
3aおよび下方環状係止溝53aにはリテーナ7が介在
されている。このリテーナ7は、スペーサーとしての役
割、および摩擦力低下用の摺接部材としての役割を果た
すものである。これら上方スライダー43、下方スライ
ダー53、支持プレート6およびリテーナ7によって摺
接支持構造が形成されている。
【0024】図5は、図1〜図4に示す摺接支持構造の
拡大斜視図であり、図6は、そのC−C線断面図であ
る。これらの図に示すように、摺接支持構造の一部を構
成する支持プレート6は、長方形状の金属板の小片をプ
レス加工して形成され、上方スライダー43の外周に平
行な長溝61と、この長溝61に沿うように穿設された
一対の貫通孔62(図6)とを有している。
【0025】一方、上記環状平板41および環状部材4
2は、それぞれ上記貫通孔62に対応した貫通孔を有
し、支持プレート6の上面部を環状平板41の下面部に
当接させた状態でこれら貫通孔にボルト63を挿通して
ナット64で締結することにより、支持プレート6が固
定ベース4の下面部に固定されるようにしている。そし
て、支持プレート6が固定ベース4に固定された状態
で、支持プレート6の長溝61の外方側の略半分が上記
上方スライダー43の上方環状係止溝43aに対向する
ように長溝61の位置が設定されている。
【0026】そして、上方スライダー43および下方ス
ライダー53の各先端縁部がそれぞれの環状係止溝53
a,43aに嵌め合わされた状態で、上記長溝61内、
下方スライダー53の先端部と上方環状係止溝43aの
内面との間に形成された逆U字形状の隙間内、および、
支持プレート6の外方(図6における右方)の上面部と
下方スライダー53の下端湾曲部との間の隙間部分に、
上記リテーナ7が摺接状態で嵌装され、これによって回
転ベース5が固定ベース4に中心線31(図3および図
4)回りに回転可能に支持されている。
【0027】図7は、リテーナの一例を示す斜視図であ
り、(イ)は製造された直後の状態、(ロ)は上記摺接
支持構造に装着された状態をそれぞれ示している。本実
施形態では、リテーナ7は、例えばポリテトラフルオロ
エチレン等の強靱でかつ潤滑性能を有する摩擦抵抗の小
さい合成樹脂を原料とし、これを射出成形することによ
って製造されている。そして、射出成形されたリテーナ
7は、図7の(イ)に示すように、上方でヘアピンカー
ブを形成したヘアピン部71と、このヘアピン部71の
一方の下端部から横方向に延びる延設部72とから形成
されている。この延設部72の上面の中央部よりヘアピ
ン部71寄りの部分には、幅方向の全長に亘る切り込み
溝73が形成されている。このような平板状のリテーナ
7を、図7の(イ)に示す状態において、切り込み溝7
3の部分で山折りして重ね合わせることにより、図7の
(ロ)に示すように、摺接支持構造に装着状態のリテー
ナ7が得られる。
【0028】しかし、リテーナ7を実際に装着するに際
しては、図6に示す支持プレート6がボルト63によっ
て固定ベース4に固定されていない状態で、図7の
(ロ)に示すリテーナ7のヘアピン部71の先端を下方
スライダー53の下方環状係止溝53aに挿入し、この
状態でリテーナ7のヘアピン部71を上方スライダー4
3の上方環状係止溝43aに嵌め込むことによって図6
に示すように下方スライダー53と上方スライダー43
とを結合し、ついで支持プレート6を固定ベース4にボ
ルト止めする組み付け操作が行われる。このような組み
付け操作を行うことによってリテーナ7は容易に上方ス
ライダー43と下方スライダー53との間に装着され
る。
【0029】上記回転ベース5およびスライド機構2に
は、図3および図4に示すように、シートボトム11の
前後動を規制するストッパー機構が設けられている。こ
のストッパー機構は、回転ベース5の表面に設けられた
前後方向に延びる回転ロッド55と、この回転ロッド5
5の略中央部に固定された回動腕56と、この回動腕5
6に連結された幅方向一対のワイヤロープ57と、これ
らワイヤロープ57の先端側に接続された一対の係止片
24とから構成されている。
【0030】上記回転ロッド55は、その前後部が回転
ベース5のフランジ部52の表面に設けられた前後一対
のブラケット52aに自軸心回りに回転可能に取り付け
られている。この回転ロッド55の中央部は下方に向か
って弓状に折り曲げられ、この弓状に折り曲げられた部
分でクランク部55aが形成されている。このクランク
部55aは、回転ロッド55がブラケット52aに支持
された状態で、回転ベース5の穴部51および固定ベー
ス4の穴部42aを通って下方に垂下した状態になって
いる。また、回転ロッド55は、前部が水平方向に折り
曲げられ、その先端部に把手55bが取り付けられてい
る。この把手55bを上方に向かって操作することによ
り、回転ロッド55は自軸心回りに回動し、上記クラン
ク部55aが円軌跡を描いて上方に移動するようになっ
ている。
【0031】上記回動腕56は、丸棒を直角に折り曲げ
たL型部材で形成され、クランク部55aが垂下した状
態で一側部が下方に垂下するように溶接その他でクラン
ク部55aに固定されている。この回動腕56は、その
胴部にリング58が摺接状態で外嵌されているととも
に、先端部に回動腕56の径より大きい径を有する頭部
56aを有しており、この頭部56aによってリング5
8の回動腕56からの脱落が阻止されているとともに、
リング58と回動腕56との相対回動が可能になってい
る。
【0032】一方、上記一対のロアーレール21の略中
央部には、互いに対向する面に一対のブラケット25が
設けられている。そして、上記一対の係止片24は、そ
れらの上部が上記各ブラケット25に設けられた前後方
向に延びる水平軸25a回りに回転自在に軸支され、そ
れらの下部が付勢手段25bの付勢力によってロアーレ
ール21の方向に付勢されている。上記一対のワイヤロ
ープ57は、それらの先端部がこのような各係止片24
の水平軸25aよりも下の部分に緊張状態で接続されて
いるとともに、基端部が上記リング58に取り付けられ
ている。
【0033】また、上記一対のロアーレール21の下部
には、互いに対向した縁部に複数の係止溝26aが凹設
された係止板26が設けられている。そして、普段は付
勢手段25bによって付勢された係止片24は、その下
部が上記係止溝26aに係合し、これによってロアーレ
ール21の前後動が阻止されるようになっている。
【0034】また、上記回転ベース5は、その前部にシ
ートボトム11の回転を規制する回転ロック手段を有し
ている。この回転ロック手段は、図3に示すように、回
転ベース5の前方のフランジ部52裏面から垂下された
ブラケット59と、このブラケット59に支持された係
止ロッド591とを備えている。上記ブラケット59
は、その下端部に幅方向に延びる水平軸59aを有し、
上記係止ロッド591はこの水平軸59a回りに回転自
在に軸支されている。この係止ロッド591の前端部に
は把手592が設けられ、これによって係止ロッド59
1の回動操作を行うようになっている。
【0035】また、係止ロッド591の水平軸59aよ
りも後方部分とフランジ部52との間に付勢手段593
が設けられ、これによって係止ロッド591は水平軸5
9a回りに図3における反時計方向に付勢されている。
そして、係止ロッド591は、上記付勢手段593の付
勢力に抗するように設けられた図略のストッパーによっ
て水平姿勢が維持されるようになっている。また、係止
ロッド591は、その後端部に上方に向かって略直角に
折り曲げられた係止爪591aを有している。
【0036】一方、上記固定ベース4は、環状平板41
から放射状に周方向等ピッチで突出した複数の係合曲板
44を有している。これらの係合曲板44は、周方向の
中央部が下方に膨出するように湾曲され、これによって
上面に径方向に延びる溝が形成された状態になってえい
る。この溝の底部には、上記係止爪591aに対応した
係止孔44aが穿設され、この係止孔44aに係止爪5
91aが嵌入することによって固定ベース4と回転ベー
ス5との間の中心線31回りの相対回転が規制されるよ
うになっている。本実施形態においては、係合曲板44
は4個が設けられている。
【0037】以下本発明の作用について説明する。まず
図3および図4に示す状態においては、係止片24が係
止板26の係止溝26aに嵌まり込み、これによってシ
ートボトム11の前後動が規制された状態になっている
とともに、係止ロッド591の係止爪591a(図3)
が係合曲板44の係止孔44aに嵌まり込み、固定ベー
ス4に対する回転ベース5の中心線31回りの回転が規
制され、これによってシートボトム11は水平方向に回
らない状態になっている。
【0038】この状態からシートボトム11を前後動さ
せるためには、回転ロッド55の把手55bを上方に向
けて操作し、回転ロッド55を自軸心回りに図4におけ
る反時計方向に回動させる。
【0039】そうすると、回動腕56が二点鎖線で示す
ように回転ロッド55回りに反時計方向に回動して上昇
するため、リング58に取り付けられているワイヤロー
プ57が上方に引き上げられ、これによって一対の係止
片24が付勢手段25bの付勢力に抗して二点鎖線で示
すように相互に近接する方向に水平軸25a回りに回動
し、係止片24と係止板26の係止溝26aとの係合が
解除され、アッパーレール22はロアーレール21上で
前後動が可能な状態になる。
【0040】この状態でシートボトム11に前後いずれ
かの方向への力を加えることにより、シートボトム11
は移動し得るようになる。そして、シートボトム11の
前後方向の位置決めが行われた後、回転ロッド55の把
手55bに加えていた力を緩めると、付勢手段25bの
付勢力によって一対の係止片24は水平軸25a回りに
回動し、係止板26の係止溝26aに嵌まり込み、再度
前後動が規制されたロック状態になる。
【0041】つぎに、図3に示す状態からシートボトム
11を中心線31回りに回転させるには、係止ロッド5
91の把手592を付勢手段593の付勢力に抗して上
方に引き上げるとよい。こうすることによって係止ロッ
ド591は水平軸59a回りに図3における時計方向に
回動し、これによって係止爪591aの係止孔44a
(図1)に対する係合が解除された状態になる。この状
態でシートボトム11に周方向に力を加えることによ
り、回転ベース5は、その下方スライダー53が固定ベ
ース4の上方スライダー43に取り付けられているリテ
ーナ7に摺接した状態で中心線31回りに回転し、これ
によってシートボトム11の着座方向が変更される。
【0042】そして、例えばシートボトム11が図3に
示す状態から180°回転された後には、図3に二点鎖
線で示すように、シートバック12の背凭れ面が後方に
向いた状態になっている。この状態で把手592に加え
ている力を緩めることにより、付勢手段593の付勢力
によって係止ロッド591が水平軸59a回りに回動
し、係止爪591aが後方の係合曲板44の係止孔44
aに嵌まり込むため、再度シートボトム11の回転が規
制された状態になる。
【0043】そして、回転ベース5の中心線31回りの
回転によっても、リング58と回動腕56とは相互に摺
接状態で中心線31回りに相対回動するため、リング5
8と係止片24との位置関係に変化が起こらず、シート
ボトム11の回転が係止片24の係止板26に対する係
合状態に悪影響を及ぼすという不都合は生じない。
【0044】そして、本発明においては、回転ベース5
は、下方スライダー53が固定ベース4の上方スライダ
ー43にリテーナ7を介して支持されているだけであ
り、従来のように垂直軸に支持されたり、ローラに支持
されるものに比べて全体的な構造が簡単になり、部品コ
ストの低減および組み付けコストの低減に寄与する効果
は大きい。
【0045】本発明は、上記の実施形態の他、以下をも
採用し得るものである。
【0046】(1)上記の実施形態においては、支持プ
レート6は固定ベース4の周方向に等間隔に4個が設け
られているが、4個に限定されるものではなく、3個で
もよいし、5個以上であってもよい。
【0047】(2)上記の実施形態においては、固定ベ
ース4は環状平板41と環状部材42とから形成されて
いるが、環状部材42を構造的に丈夫なものにすること
によって環状平板41を省略し、環状部材42に支持支
柱23を直接取り付けるようにしてもよい。
【0048】(3)上記の実施形態においては、支持支
柱23と、支持プレート6とは別体で形成されている
が、これらが別体であることに限定されるものではな
く、一体に形成してもよい。こうすることによって、部
品コストおよび組み付けコストの低減に寄与させること
ができる。
【0049】(4)上記の実施形態においては、固定ベ
ース4の上方スライダー43は下方に向かって解放さ
れ、回転ベース5の下方スライダー53は上方に向かっ
て解放されているが、これとは逆に固定ベース4に上方
に向かって解放したスライダーを設けるとともに、回転
ベースに下方に向かって解放したスライダーを設けるよ
うにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】上記本発明の請求項1記載の自動車用シ
ートの回転構造は、固定ベースに支持された回転ベース
には、その底部に上記中心線を中心とする環状の第1ス
ライダーが設けられ、固定ベースには上記第1スライダ
ーに対応した環状の第2スライダーが設けられ、上記第
1スライダーと第2スライダーとはそれらの間にリテー
ナが介在された状態で相互に接続され、上記シートボト
ムは、第1スライダーと第2スライダーとが水平方向に
相対移動することを規制された状態でシートボトムが上
記リテーナおよび第1スライダーを介して第2スライダ
ーによってのみ中心線回りに回転可能に支持されてなる
ものであるため、中心線を共有した第1スライダーと第
2スライダーとがリテーナを介して相互に接続されてい
るため、シートボトムに周方向に力を加えると、シート
ボトムと一体の第1スライダーがリテーナに摺接した状
態で中心線回り回転し、これによってシートの着座方向
が変更される。
【0051】そして、シートボトムは、リテーナおよび
第1スライダーを介して第2スライダーによってのみ支
持されているため、シートボトムを回転中心で支持する
垂直軸を設けたり、シートボトムの底面に周方向の全周
に亘って複数のローラを設け、これによってシートボト
ムを回転自在に支持するようにしたもの等の従来の回転
構造に比較し、シートの回転構造を簡単な構成にするこ
とが可能であり、部品コストおよび組み付けコストの低
減を図る上で極めて有効である。
【0052】上記本発明の請求項2記載の自動車用シー
トの回転構造によれば、断面視でU字形状の第1環状係
合部に、リテーナを介して逆U字形状の第2環状係合部
を嵌合することによって、第1係合部が上記リテーナを
介して支持プレートで支持され、脱落が防止された状態
で第2環状係合部に接続された状態になる。そして、第
1環状係合部と第2環状係合部とが相互に接続された状
態で、それらが直接接触しないように両者の隙間にリテ
ーナが介在されているとともに、リテーナの一部が支持
プレートに支持された状態で上記第1係合部材に当接し
た状態になっているため、第1環状係合部は第2環状係
合部やその他の部材との直接の接触が確実に防止され、
シートボトムの中心線回りの回転を円滑に行う上での効
果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用シートの回転構造の一実
施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
【図2】図1に示す自動車用シートを組み立てた状態を
示す一部切欠き斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】図1〜図4に示す摺接支持構造の拡大斜視図で
ある。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】リテーナの一例を示す斜視図であり、(イ)は
製造された直後の状態、(ロ)は摺接支持構造に装着さ
れた状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 回転シート 11 シートボトム 12 シートバック 13 シートボトム支持板 14 パッド材 15 アジャスタ 16 水平軸 2 スライド機構 21 ロアーレール 22 アッパーレール 23 支持支柱 24 係止片 25 ブラケット 25a 水平軸 3 シート回転構造 31 中心線 4 固定ベース 41 環状平板 41a 貫通穴 42 環状部材 42a 貫通穴 42b 膨出部 42c フランジ部 43 上方スライダー 43a 上方環状係止溝 44 係合曲板 44a 係止孔 5 回転ベース 51 貫通穴 52 フランジ部 53 下方スライダー 53a 下方環状係止溝 54 シートボトム支持板 55 回転ロッド 55a クランク部 56 回動腕 56a 頭部 57 ワイヤロープ 58 リング 59 ブラケット 591 係止ロッド 592 把手 6 支持プレート 61 長溝 62 貫通孔 63 ボルト 64 ナット 7 リテーナ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートボトムの略中央部で上下方向に延
    びる中心線回りに回転自在にシートを支持する自動車用
    シートの回転構造であって、シートボトムの底面に固定
    された回転ベースと、フロア上に設けられた上記回転ベ
    ースを支持する固定ベースとが備えられ、上記回転ベー
    スには、その底部に上記中心線を中心とする環状の第1
    スライダーが設けられ、上記固定ベースには上記第1ス
    ライダーに対応した環状の第2スライダーが設けられ、
    上記第1スライダーと第2スライダーとはそれらの間に
    リテーナが介在された状態で相互に接続され、上記シー
    トボトムは、第1スライダーと第2スライダーとが相互
    に噛み合った状態で上記リテーナを介して上記中心線回
    りに回転可能に支持されていることを特徴とする自動車
    用シートの回転構造。
  2. 【請求項2】 上記回転ベースには、その中央部に上記
    中心線を中心とし、かつ、回転ベースの短辺寸法よりも
    若干小さい径寸法有する円穴が設けられ、上記第1スラ
    イダーは、上記円穴の縁部から下方に垂下し、かつ、縁
    部が内側で上方に立ち上げられた断面視でU字形状の第
    1環状係合部によって形成され、上記第2スライダー
    は、周縁から上方に突出し、かつ、縁部が外側で下方に
    立ち下げられた逆U字形状の第2環状係合部によって形
    成され、上記第1係合部と第2係合部とは、それらが若
    干の隙間を備えた状態で相互に嵌まり合うように寸法設
    定され、第1係合部と第2係合部とが直接接触しないよ
    うに上記リテーナが上記隙間に介在され、上記第1係合
    部の脱落を阻止する複数の支持プレートが固定ベースの
    縁部から径方向に向けて突設され、上記リテーナの一部
    が上記支持プレートに支持された状態で上記第1係合部
    材を支持するように構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の自動車用シートの回転構造。
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