JPH09137496A - コンクリート打設用パネル、それを用いたコンクリート壁面の内面更生方法およびコンクリート構造物の製造方法 - Google Patents

コンクリート打設用パネル、それを用いたコンクリート壁面の内面更生方法およびコンクリート構造物の製造方法

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JPH09137496A
JPH09137496A JP29662495A JP29662495A JPH09137496A JP H09137496 A JPH09137496 A JP H09137496A JP 29662495 A JP29662495 A JP 29662495A JP 29662495 A JP29662495 A JP 29662495A JP H09137496 A JPH09137496 A JP H09137496A
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concrete
panel
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concrete pouring
box culvert
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Kuniaki Onishi
国昭 大西
Shunzo Ikematsu
俊三 池松
Ryoichi Taniguchi
良一 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度であって、コンクリートと容易に一体化
され、しかも、軽量であって取り扱いの容易なコンクリ
ート打設用パネルを提供する。 【解決手段】コンクリート打設用パネル10は、長方形
の平板状をした面板11の背面に、直線状に突出する複
数のアンカー部13が設けられて構成されている。面板
11および各アンカー部13は、ガラス繊維強化プラス
チック発泡体によって一体的に成形されており、面板1
1の表面にプラスチックシート製の表面材12が設けら
れている。このようなコンクリート打設用パネル10
は、ボックスカルバートの内面に対して適当な間隔をあ
けた状態で配置されて型枠を構成し、ボックスカルバー
トの内面との間隙内にコンクリートが充填されて硬化さ
れる。硬化したコンクリートは、アンカー部13に対し
て係合状態になり、コンクリート打設用パネル10は、
コンクリートと一体化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断面が四角形状の
ボックスカルバート、断面円形状や断面卵形状の下水管
等のコンクリート壁面を更生する際に、あるいは、コン
クリート構造物を製造する際に、型枠を構成するために
使用されるコンクリート打設用パネル、そのコンクリー
ト打設用パネルを使用したコンクリート壁面の更生方法
およびコンクリート構造物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】断面四角形状のボックスカルバートは、
長期にわたって使用すると、内部を流れる下水によっ
て、内面が腐食した状態になる。このために、ボックス
カルバートの内面を更生することが試みられている。
【0003】ボックスカルバートの内面は、通常、コン
クリートによって更生されている。コンクリートによっ
て構成する場合には、まず、ボックスカルバートの腐食
した内面を洗浄、あるいは面荒らしした後に、合板等に
よって構成された型枠を、ボックスカルバートの内面に
対して適当な間隔をあけた状態で設置する。型枠は、支
保工によって支持された状態とされ、型枠とボックスカ
ルバート内面との間に、コンクリートをグラウト充填し
て養生、および硬化させる。その後に、型枠を取り外す
ことにより、ボックスカルバートの内面は、コンクリー
トによって更生された状態になる。
【0004】このようなボックスカルバートの更生方法
では、ボックスカルバート内面は、コンクリートによっ
て更生された状態になるが、コンクリートの表面が、ボ
ックスカルバート内に露出した状態になっているため
に、経時的に腐食するという問題がある。また、下水が
流れるボックスカルバート内に型枠を搬入し、さらに、
コンクリートが硬化した後に型枠ボックスカルバートか
ら搬出しなければならず、その作業に多大な労力を要す
るという問題もある。
【0005】特開平6−49971号公報には、下水処
理槽等のコンクリート壁面の防食工法が開示されてい
る。この防食工法では、表面に防食シートが固着され背
面にアンカーが設けられたプレキャスト板によって内外
の型枠を形成し、それら内外の型枠内にコンクリートを
打設して硬化させるようになっている。隣接するプレキ
ャスト板の防食シートの側縁部同士は、防食シートと同
材質の樹脂によって溶接される。
【0006】さらに、ポリ塩化ビニル(PVC)等によ
って引き抜き成形された成形体(プロファイル)を、コ
ンクリート壁面から適当な間隔をあけた状態で配置し
て、隣接する成形体同士をシールした状態で、根太材等
によって構成された支保工によって支持し、成形体とコ
ンクリート壁面との間にコンクリートをグラウト充填し
て養生および硬化させた後に、支保工を取り除くことに
より、コンクリート表面に成形体が一体的に取り付けら
れたコンクリート壁面の更生方法も開発されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記工法に開示された
防食工法では、プレキャスト板に防食シートを取り付け
なければならず、その作業が煩わしいという問題があ
る。
【0008】また、成形体によってコンクリート壁面を
更生する方法では、成形体の強度が小さいために、充填
されるコンクリートによって破壊されないように、高強
度の支保工を構築する必要がある。また、成形体は衝撃
に弱いために、使用中に衝撃によって破壊するおそれが
あり、破壊された場合には、補修することが困難である
という問題もある。
【0009】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、軽量であるために取り扱いが容易
であり、しかも、打設されるコンクリートに対して高強
度に係合されるコンクリート打設用パネルを提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は、コンクリート壁面の
更生、およびコンクリート構造物の製造が容易であるコ
ンクリート打設用パネルを提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、コンクリート
壁面の更生およびコンクリート構造物の製造を容易に行
える方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のコンクリート打
設用パネルは、コンクリートを打設する際の型枠を形成
するために使用されるコンクリート打設用パネルであっ
て、ガラス繊維強化プラスチック発泡体によって平板状
に構成されており、背面にコンクリートが打設される面
板と、この面板の背面に設けられており、硬化したコン
クリートと係合状態となるアンカー部と、を具備するこ
とを特徴とする。
【0013】前記アンカー部は、面板のガラス長繊維の
繊維方向に対して略垂直の繊維方向のガラス長繊維によ
って面板背面から直線状に突出しているか、面板の背面
に直線状に設けられた蟻溝である。
【0014】前記面板の背面には、適当な間隔をあけた
状態で補強鉄筋が配置されていてもよい。
【0015】本発明のコンクリート壁面の更生方法は、
このようなコンクリート打設用パネルをコンクリート壁
面に対して適当な間隔をあけた状態で固定して型枠を形
成し、その型枠とコンクリート壁面との間にコンクリー
トを充填して硬化させることにより、硬化したコンクリ
ートとコンクリート打設用パネルのアンカー部とを係合
状態で一体化させることを特徴とする。
【0016】本発明のコンクリート構造物の製造方法
は、このようなコンクリート打設用パネルによって、所
定形状の型枠を形成して、面板の背面にコンクリートを
充填して硬化させることにより、硬化したコンクリート
とコンクリート打設用パネルのアンカー部とを係合状態
で一体化させることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1(a)は、本発明のコンクリート打設
用パネルの実施の形態の一例を示す正面図、(b)はそ
のA−A線における断面図、(c)はそのB−B線にお
ける断面図である。
【0019】このコンクリート打設用パネル10は、例
えば、断面が四角形状になったボックスカルバートの内
面を更生するために使用され、長方形の平板状をしたガ
ラス繊維強化プラスチック発泡体製の面板11と、この
面板11の表面に貼り付けられたプラスチックシート製
の表面材12とを有している。
【0020】表面材12は、面板11と同様の長方形状
をしており、面板11に対して、長手方向および幅方向
に若干ずれた状態で、面板11の表面に貼り付けられて
いる。従って、面板11の表面は、長手方向に沿った一
方の側縁部と、幅方向に沿った一方の側縁部とが、表面
材12によって覆われずに露出した状態になっており、
また、表面材12は、面材11表面における露出した各
側縁部とは反対側の各側縁部に沿って、面板11表面か
ら延出した状態になっている。表面材12は、超高分子
量ポリエチレン、MCナイロン等の耐磨耗性に優れた材
料によって構成されている。
【0021】面板11の背面には、複数のアンカー部1
3が取り付けられている。表面が露出した面板11の長
手方向に沿った一方の側縁部の背面には、その側縁部に
沿った複数のアンカー部13が、相互に等しい間隔をあ
けて、直線状に設けられており、直線状に並んだ各アン
カー部13の間には、直交する幅方向に直線状に延びる
アンカー部13が、それぞれ設けられている。幅方向に
延びる各アンカー部13は、長手方向に延びるアンカー
部13の間に位置する端部が、面板11の側縁とは近接
して配置されているのに対して、他方の端部が、面板1
1の側縁から若干突出した状態になっている。さらに、
面板11の背面における幅方向に延びる各アンカー部1
3の間、および各端部には、幅方向に延びるアンカー部
13がそれぞれ設けられている。これらの各アンカー部
13も、それぞれの端部が、面板11の側縁から若干突
出した状態になっている。
【0022】各アンカー部13は、それぞれの断面が、
面板11から離れるにつれて幅寸法が広がった台形状に
なっている。各アンカー部13は、面板11と同様のガ
ラス繊維強化プラスチック発泡体によって一体に成形さ
れている。
【0023】面板11および面板11と一体となった各
アンカー部13は、例えば、ウレタン樹脂をガラス長繊
維で補強した発泡体(積水化学社製、商品名「エスロン
ネオランバー FFU」)によって、比重が 0.3〜 0.8
程度の軽量に構成されている。このように比重が 0.3〜
0.8のガラス長繊維によって補強されたウレタン樹脂発
泡体は、曲げ強さが 300〜1200 kgf/cm2 程度になり、
また、曲げヤング係数は 3.5×104 〜10×104 kgf /cm
2 程度になって、木材と同等以上の曲げ強さおよび曲げ
ヤング係数を有している。
【0024】面板11を構成するガラス繊維強化プラス
チック発泡体は、ウレタン樹脂に限らず、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂等が使用される。また、ガラス繊
維は、短繊維、長繊維(ロービング)のいずれであって
もよい。
【0025】コンクリート打設用パネル10は、ボック
スカルバートのような既設管の内面を更生するために使
用され、通常、内径が 600mmのマンホールから搬入され
るようになっているために、幅寸法は 550mm以下とさ
れ、また、長さは、取り扱いが容易になるように、2000
〜4000mm程度に構成される。各コンクリート打設用パネ
ル10の幅方向寸法および長手方向寸法は、更生すべき
ボックスカルバートの内面の大きさ、形状等によって、
適宜設定される。
【0026】幅方向寸法が大きくなる場合には、長手方
向に沿った両側縁部にアンカー部13が、適宜、配置さ
れる。また、幅方向寸法が小さくなる場合には、幅方向
に沿ったアンカー部13の数が少なくされる。
【0027】このようなコンクリート打設用パネル10
は、図2に示すように、断面正方形状のボックスカルバ
ート20の内面を更生するために使用される。ボックス
カルバート20は、水平状になった下側の内面20aお
よび上側の内面20cと、垂直になった各側方の一対の
内面20bと、各側方の内面20bと上側の内面20c
との間にそれぞれ設けられた傾斜面20dとを有してい
る。
【0028】ボックスカルバート20の各内面20a〜
20dは、各コンクリート打設用パネル10によって更
生するに際して、ウォータージェットによって、内面腐
食層が洗浄または面荒らしされる。そして、洗浄または
面荒らしされた各内面20a〜20dに、直線状に延び
るアンカー材21がアンカーボルト22によって取り付
けられる。各アンカー材21は、ボックスカルバート2
0の軸方向に対して直交する方向に沿った状態で、ボッ
クスカルバート20の軸方向に対して所定のピッチで配
置され。各アンカー材21は、コンクリート打設用パネ
ル10の面板11と同様に、ガラス繊維強化プラスチッ
ク発泡体によって構成されている。
【0029】各コンクリート打設用パネル10は、面板
11の長手方向がボックスカルバート20の軸方向に沿
った状態で、表面材12がボックスカルバート20の内
側を向くように、各アンカー材21に取り付けられる。
ボックスカルバート20の各内面20a〜20bは、順
次、配置されるコンクリート打設用パネル10によっ
て、アンカー部13の厚さに相当する間隔をあけた状態
で覆われて、表面材12の表面からねじ込まれてアンカ
ー部13を挿通する取付ボルト24によって、アンカー
材21に一体的に取り付けられる。
【0030】ボックスカルバート20の側方の内面20
bと上側の内面20cとの間には、傾斜面20dが設け
られているが、この傾斜面20dは、幅方向寸法が短い
コンクリート打設用パネル10によって覆われている。
このコンクリート打設用パネル10の面板11の表面を
覆う表面材12は、長手方向に沿った各側縁からそれぞ
れ突出した状態になっている。
【0031】隣接するコンクリート打設用パネル10同
士は、図3に示すように、一方のコンクリート打設用パ
ネル10における面板11の露出した各側縁部に、他方
のコンクリート打設用パネル10の表面材12の面板1
1から延出した各側縁部が重ねられるように配置され
る。そして、面板11から延出した各コンクリート打設
用パネル10の表面材12は、隣接する面板11の各側
縁部に重ねられて、そのコンクリート打設用パネル10
の表面材12の側縁部にも重ねられる。そして、相互に
重ねられた表面材12と、その近傍部分とが、直線状に
延びる表面材カバー31によって覆われる。表面材カバ
ー31は、その表面から挿入されてコンクリート打設用
パネル10の面板11にねじ込まれた木ネジ32によっ
て一体的に取り付けられている。
【0032】ボックスカルバート20の傾斜面20dを
覆うコンクリート打設用パネル10の表面材12は、こ
のコンクリート打設用パネル10に隣接する各コンクリ
ート打設用パネル10における面板11の露出した表面
にそれぞれ重ねられて、直線状に延びる表面材カバー3
1によってそれぞれ覆われているが、各表面材カバー3
1は、傾斜面20dを覆うコンクリート打設用パネル1
0に沿うように、屈曲した状態になっている。
【0033】ボックスカルバート20における下側の内
面20aを覆うコンクリート打設用パネル10と、各側
方の内面20bを覆うコンクリート打設用パネル10と
が、直角に突き当てられたコーナー部には、両コンクリ
ート打設用パネル10の表面材12の表面間にわたるよ
うに配置された直線状に延びるコーナーカバー材33に
よって覆われている。このコーナーカバー材33は、両
コンクリート打設用パネル10の各表面材12の表面に
当接するとともに、両コンクリート打設用パネル10に
よって形成されるコーナー部を間隙をあけた状態で覆う
ように、屈曲された状態になっており、その間隙内に、
両コンクリート打設用パネル10によって形成されたコ
ーナー部をシールする断面円形状の直線状に延びるシー
ル材34が配置されている。
【0034】このように、ボックスカルバート20の各
内面20a〜20dが、コンクリート打設用パネル10
によって構成された型枠により覆われた状態になると、
必要に応じて、型枠を支持する支保工が構築される。そ
して、各コンクリート打設用パネル10とボックスカル
バート20の内面20a〜20dの間に、コンクリート
がグラウト充填されて、コンクリートが養生および硬化
される。これにより、各コンクリート打設用パネル10
のアンカー部13が、硬化したコンクリート内に埋設さ
れた状態になり、各コンクリート打設用パネル10は、
硬化したコンクリートと一体化した状態になる。その結
果、ボックスカルバート20の各内面20a〜20d
は、ガラス繊維強化プラスチック発泡体によって構成さ
れたコンクリート打設用パネル10によって更生され
る。
【0035】隣接する各コンクリート打設用パネル10
同士は、例えば、図4に示すように、一方のコンクリー
ト打設用パネル10の側縁から突出した表面材12の側
縁部を、他方のコンクリート打設用パネル10の露出し
た面板11表面の側縁部に重ねて、各コンクリート打設
用パネル10の表面材12同士を相互に重ね合わせるこ
となく相互に突き合わせるようにしてもよい。この場
合、各表面材12の相互に突き合わされた側縁部が、表
面材カバー31によって覆われる。表面材カバー31
は、突き合わされた表面材12の間に挿入される木ネジ
32によって、コンクリート打設用パネル10の面板1
1に取り付けられる。
【0036】また、図5に示すように、各コンクリート
打設用パネル10の表面材12を、面板11の各側縁か
ら突出しないように配置して、相互に突き合わされる各
面板11の側面にシール材35をそれぞれ配置するよう
にしてもよい。各シール材35は、相互に突き合わされ
た状態になる。そして、突き合わされた各表面材12の
側縁部が、表面材カバー31によって覆われている。こ
の表面材カバー31は、各面板11の間を挿通して、各
面板11の背面に係止される係止部31aを有してお
り、この係止部31aによって、表面カバー材31が、
両面板11の間に支持される。
【0037】図6(a)は、本発明のコンクリート打設
用パネルの実施の形態の他の例を示す正面図、図6
(b)は、そのコンクリート打設用パネルの横断面図、
図6(c)は、その縦断面図である。このコンクリート
打設用パネル10は、ガラス繊維強化プラスチック発泡
体によって構成された長方形の平板状をした面板11
と、面板11の背面に、各側縁に沿って枠状に配置され
た補強枠14とを有している。補強枠14は、幅方向に
沿って配置された桟材15によって、長手方向に複数に
分割されている。そして、長手方向に分割された補強枠
14内には、幅方向に沿って直線状に延びるアンカー部
13が、それぞれ設けられている。各アンカー部13
は、面板11の背面から離れるにつれて幅方向寸法が広
がった断面台形状になっている。
【0038】面板11と各アンカー部13とは、ガラス
繊維強化プラスチック発泡体によって一体に成形されて
いるが、補強枠14および桟材15は、角材等によっ
て、面板11とは別に構成されており、接着剤等によっ
て面板11に取り付けられている。
【0039】面板11の表面には、前述したコンクリー
ト打設用パネル10のような表面材12は取り付けられ
ずに、強化層として、ガラス繊維強化プラスチックの無
発泡層11aが設けられている。
【0040】面板11の長手方向に沿った一方の側縁に
沿った補強枠14の枠材14aと、その枠材14aに隣
接する幅方向に沿った枠材14bとの外側面には、シー
ル体16が取り付けられている。シール体16は、各枠
材14aおよび14bの外側に延出して、面板11の外
方に突出した状態になっており、その突出した表面およ
び面板11の側面にわたって水膨張ゴムによって構成さ
れたシールゴム16aが設けられている。
【0041】このような構成のコンクリート打設用パネ
ル10は、例えば、図7に示すように、断面四角形状の
ボックスカルバート20の内面に沿うように、予め、複
数が角筒状に組み立てられて型枠ユニットとされ、各型
枠ユニットがボックスカルバート20内に搬入されるよ
うになっている。そして、ボックスカルバート20内に
搬入された型枠ユニット同士が相互に接合される。
【0042】型枠ユニットにおけるボックスカルバート
20の各側方の内面20bを覆う最下側のコンクリート
打設用パネル10は、下側の側面にシールゴム35が設
けられており、このシールゴム35がボックスカルバー
ト20の下側の内面20aを覆うコンクリート打設用パ
ネル10の表面に当接している。そして、両コンクリー
ト打設用パネル10によって形成されたコーナー部が、
図2に示す実施の形態と同様に、シール材34によって
覆われて、このシール材34が、各コンクリート打設用
パネル10に各側縁部が取り付けられるコーナーカバー
材34によって覆われている。
【0043】型枠ユニットを構成するコンクリート打設
用パネル10のシール体16が突出した部分は、隣接す
るコンクリート打設用パネル10のシール体16が設け
られていない側縁部に係合されて、係合された部分同士
が木ネジ36によって連結される。
【0044】ボックスカルバート20における傾斜面2
0dを覆うコンクリート打設用パネル10は、面板11
が、傾斜面20dを覆い得る幅方向寸法を有するととも
に、各側縁部が、ボックスカルバート20の側方の内面
20bおよび上側の内面20cに平行になるように屈曲
されている。そして、各屈曲された側縁部に、側方に突
出するシール体16がそれぞれ設けられている。そし
て、このコンクリート打設用パネル10は、ボックスカ
ルバート20の側方の内面20bおよび上側の内面20
cを覆うコンクリート打設用パネル10に突き当てられ
て、木ネジ36によって、各コンクリート打設用パネル
10にそれぞれ連結されている。
【0045】この場合、ボックスカルバート20の下側
の内面20aを覆う型枠ユニットにおけるコンクリート
打設用パネル10には、図6に示すように、面板11に
おけるシール体16が取り付けられていないコーナー部
と、その長手方向に対して反対側のコーナー部には、ア
ジャストボルト17が、それぞれ挿通されている。各ア
ジャストボルト17は、面板11の背面に設けられたナ
ット部材18にネジ結合されて、面板11に取り付けら
れている。各アジャストボルト17の先端は、ボックス
カルバート20の下側の内面20aに当接されるように
なっており、各アジャストボルト17を回転操作して、
面板11とボックスカルバート20の内面との間隙を調
整することにより、角筒状に構成された型枠ユニットの
レベル合わせが行われる。
【0046】図7に示すように、ボックスカルバート2
0の下側の内面20aには、角筒状に組み立てられた型
枠ユニットを搬送するための複数のレール23が、ボッ
クスカルバート20の軸方向に沿って配置されており、
各レール23は、アンカーボルト22によって固定され
ている。そして、各コンクリート打設用パネル10によ
って角筒状に構成された型枠ユニットが、ボックスカル
バート20内に挿入されて、各レール23上に載せられ
て、順次、ボックスカルバート20の軸方向に搬送され
る。
【0047】各レール23に載せられて搬送される先頭
のコンクリート打設用パネル10は、図8に示すよう
に、ボックスカルバート20の端部における下側の内面
20aに、アンカーボルト22によって取り付けられた
位置決め用枠材24に突き当てられる。この位置決め用
枠材24は、各コンクリート打設用パネル10と同様
に、ガラス繊維強化プラスチックの発泡体によって枠状
に構成されており、コンクリート打設用パネル10から
突出するシール体16が係合する係合部24aが内周部
に設けられている。また、その表面には、ガラス繊維強
化プラスチックの無発泡体層24bが設けられている。
レール23上を搬送される各型枠ユニットは、各コンク
リート打設用パネル10のシール体16が、先行するコ
ンクリート打設用パネル10のシール体16が設けられ
ていない端部に係合されるように、ボックスカルバート
20内を搬送される。そして、型枠ユニット同士が係合
されると、隣接する各型枠ユニット同士の面板11表面
のレベルが、下側に位置する各コンクリート打設用パネ
ル10の面板11に設けられたアジャストボルト17に
よって調節される。
【0048】このようにして、ボックスカルバート20
の各内面20a〜20dがコンクリート打設用パネル1
0によって構成された各型枠によって覆われた状態にな
ると、必要に応じて、各型枠ユニットの内部に支保工が
設けられて、各型枠ユニットが支持される。そして、各
型枠ユニットのコンクリート打設用パネル10と、ボッ
クスカルバート20の各内面20a〜20dとの間に、
コンクリートがグラウト充填されて硬化される。これに
より、各コンクリート打設用パネル10のアンカー部1
3がコンクリート内に一体的に係合された状態になり、
ボックスカルバート20の各内面20a〜20dが、コ
ンクリート打設用パネル10にて更生される。
【0049】図9は、図6に示すコンクリート打設用パ
ネル10に、ボックスカルバート20の内面との間に充
填されるコンクリートの補強となる補強鉄筋19を設け
たものであり、図9(a)は、そのコンクリート打設用
パネルの正面図、図9(b)は、その横断面図、図9
(c)は、その縦断面図である。このコンクリート打設
用パネル10は、枠状に配置された補強枠14に、長手
方向に沿った一対の補強用鉄筋19と、幅方向に沿った
複数の補強用鉄筋19とが、それぞれ架設されている。
補強枠14内に設けられた桟材15の各端部には、スペ
ーサー15aがそれぞれ設けられている。面板11の表
面には、超高分子量ポリエチレン、MCナイロン等の耐
磨耗性に優れた材料によって構成された表面材12が取
り付けられている。その他の構成は、面板11には、ア
ジャストボルト17が設けられていないことを除いて、
図6に示すコンクリート打設用パネル10と同様の構成
になっている。
【0050】このようなコンクリート打設用パネル10
は、図10に示すように、ボックスカルバート20内に
順次、搬入されて、ボックスカルバート20の内面を覆
う型枠に形成される。この場合、図11に示すように、
ボックスカルバート20の一方の端部内に、位置決め用
枠材24が予め設置されており、その係合部24aに、
コンクリート打設用パネル10のシール体16が係合さ
れる。位置決め用枠材24の表面には、プラスチックシ
ートによって構成された表面材24cによって覆われて
いる。位置決め用枠材24に係合されたコンクリート打
設用パネル10は、幅方向に沿った補強用鉄筋19が外
された状態とされており、位置決め用枠材24に補強用
鉄筋19の一方の端部が取り付けられた状態とされてい
る。そして、コンクリート打設用パネル10が位置決め
用枠材24に係合状態とされると、位置決め用枠材24
に一方の端部が取り付けられた補強用鉄筋19が、コン
クリート打設用パネル10の補強枠14に設けられた貫
通孔に挿通される。そして、その補強用鉄筋19の他方
の端部が、L字状に構成された固定具28に係止され
て、固定具28がアンカーボルト29によってボックス
カルバート20の下側の内面20aに固定される。
【0051】このようにして、コンクリート打設用パネ
ル10がボックスカルバート20の下側の内面20aに
固定されると、後続のコンクリート打設用パネル10が
ボックスカルバート20内を搬送されて、先行するコン
クリート打設用パネル10のシール体16が設けられて
いない端部に係合される。そして、後続のコンクリート
打設用パネル10における幅方向に沿った各補強用鉄筋
19の各端部が、固定具28に係止されて、固定具28
がアンカーボルト29によってボックスカルバート20
の下側の内面20aに固定される。
【0052】このようにして、各コンクリート打設用パ
ネル10は、ボックスカルバート20の下側の内面20
aに固定されることにより、ボックスカルバート20内
を下水が流れていても、側方の内面20b、上側の内面
20c、および傾斜面20dを覆うように、コンクリー
ト打設用パネル10によって型枠を容易に形成すること
ができる。
【0053】各コンクリート打設用パネル10の表面材
12は、面板11から延出した側縁部を、隣接するコン
クリート打設用パネル10の表面材12上に重ねた状態
で、表面材カバー31によって覆われた状態とされる。
そして、表面材カバー31が、木ネジ32によってコン
クリート打設用パネル10の面板11に取り付けられて
いる。
【0054】ボックスカルバート20の各側方の内面2
0b、上側の内面20c、傾斜面20dも、同様にし
て、各コンクリート打設用パネル10によって形成され
る型枠により覆われた状態とされて、各コンクリート打
設用パネル10がそれぞれの内面20b〜20dに固定
される。
【0055】そして、必要に応じて、各コンクリート打
設用パネル10によって構成された型枠を支持する支保
工が構築され、各コンクリート打設用パネル10と、ボ
ックスカルバート20の各内面20a〜20dとの間
に、コンクリートがグラウト充填されて硬化される。こ
れにより、各コンクリート打設用パネル10のアンカー
部13がコンクリート内に一体的に係合された状態にな
り、ボックスカルバート20の各内面20a〜20d
が、コンクリート打設用パネル10によって更生され
る。
【0056】図12(a)は、本発明のコンクリート打
設用パネルの他の例を示す正面図、図12(b)は、そ
のコンクリート打設用パネルの側面図、図12(c)
は、その底面図である。このコンクリート打設用パネル
10は、ガラス繊維強化プラスチック発泡体によって構
成された長方形の平板状をした面板11の背面に、長手
方向に等しい間隔をあけて幅方向に沿って配置された複
数の縦桟14cが配置されるとともに、各縦桟14cの
背面に、長手方向に沿って延びる3本のアンカー部13
が、幅方向に等しい間隔をあけて配置されている。各ア
ンカー部13は、各縦桟14cを補強する横桟としても
機能している。
【0057】面板11は、ガラス繊維強化プラスチック
発泡体によって構成されているが、各縦桟14cおよび
アンカー部13は、角材等によって、面板11とは別個
に構成されて、接着剤等によって取り付けられている。
【0058】面板11の長手方向に沿った一方の側縁部
と、その側縁部に隣接する幅方向に沿った側縁部には、
シール体16が取り付けられている。シール体16は、
面板11の側縁から延出した状態になっている。
【0059】図13(a)は、コンクリート打設用パネ
ルの他の例を示す正面図、図13(b)は、そのコンク
リート打設用パネルの横断面図である。このコンクリー
ト打設用パネル10は、ガラス繊維強化プラスチック発
泡体によって構成された長方形の平板状をした面板11
の背面に、幅方向に沿って配置された複数のアンカー部
13が長手方向に等しい間隔をあけて配置されている。
各アンカー部13は、面板11の背面から離れるにつれ
て幅方向寸法が広がった断面台形状になっている。
【0060】面板11および各アンカー部13は、ガラ
ス繊維強化プラスチック発泡体によって一体に形成され
ている。面板11の背面における各側縁のコーナーは、
切欠されて溝部11bになっている。この溝部11bに
は、ウレタン樹脂等の充填材11cが充填されるように
なっている。
【0061】面板11の長手方向に沿った一方の側縁部
と、その側縁部に隣接する幅方向に沿った側縁部には、
面板11の側縁から延出した状態のシール体16が取り
付けられており、そのシール体16の表面に、水膨張ゴ
ムによって構成されたシールゴム16aが貼り付けられ
ている。
【0062】シール体16は、図13(c)に示すよう
に、表面全体にシールゴム16aが貼り付けられた状態
で、木ネジ16bによって面板11の背面に取り付けら
れている。
【0063】相互に隣接するコンクリート打設用パネル
10同士は、図13(d)に示すように、それぞれの面
板11の側面同士が相互に接触するように、一方のコン
クリート打設用パネル10のシール体16上に他方のコ
ンクリート打設用パネル10の面板11が当接されて、
その面板11の側縁部が、シール体16に、木ネジ36
によって取り付けられる。各面板11の側縁部に形成さ
れた溝部11b同士は相互に対向した状態になり、それ
らの溝部11b内に、ウレタンゴム等の充填材11cが
充填されて硬化される。これにより、隣接する一対のコ
ンクリート打設用パネル10の側縁部同士が、シール体
16のシールゴム16aによってシールされるととも
に、溝部11b内に充填された充填材11cによっても
シールされる。
【0064】なお、図14(a)に示すように、面板1
1の背面には、溝部11bを設けない構成にしてもよ
く、また、図14(b)に示すように、面板11の背面
に溝部11bを設けることなく、シール体16を、面板
11の背面に接着剤によって接着して、面板11の側縁
から突出した表面にシールゴム16aを設けるようにし
てもよい。また、面板11に形成される充填材11c充
填用の溝部11bは、面板11の背面に形成する構成に
限らず、図14(c)に示すように、面板11の側面
に、全周にわたって形成するようにしてもよい。この場
合には、図14(d)に示すように、隣接する一対のコ
ンクリート打設用パネル10の各溝部11b同士が対向
した状態で、一方のコンクリート打設用パネル10の面
板11が、他方のコンクリート打設用パネルのシール体
16に、木ネジ36によって接合され、それらの溝部1
1b内に、ウレタンゴム等の充填材11cが充填されて
硬化される。これにより、隣接するコンクリート打設用
パネル10の各側縁部同士がシール体16に取り付けら
れたシールゴム16aと、充填材11cとによって、二
重にシールされる。
【0065】図13に示すコンクリート打設用パネル1
0では、通常は、長手方向がボックスカルバート20の
軸方向に沿うように配置されるが、ところによっては、
幅方向が軸方向に沿うように配置される場合がある。こ
の場合には、コンクリート打設用パネル10とボックス
カルバート20の内面との間にコンクリートをグラウト
充填すると、幅方向に沿った各アンカー部13の周囲
に、充填されるコンクリートの気泡が巻き込まれるおそ
れがある。このために、図15に示すように、各アンカ
ー部13を、面板11の幅方向に対して角度θだけ、順
次、異なる方向に傾斜させるようにすればよい。これに
より、コンクリート内の気泡は、各アンカー部13に沿
って容易に排出される。
【0066】さらに、コンクリート打設用パネル10
は、面板11の背面に直線状に突出するアンカー部13
を形成する構造に替えて、図16に示すように、ガラス
繊維強化プラスチック発泡体製の面板11の背面に、幅
方向に沿って延びる複数の蟻溝11dを形成するように
してもよい。各蟻溝11dは、内奥部になるにつれて幅
方向寸法が広くなっている。このようなコンクリート打
設用パネル10では、ボックスカルバート20の内面と
の間にコンクリートをグラウト充填すると、各蟻溝11
d内にもコンクリートが充填された状態になり、これに
より、硬化したコンクリートが面板11と一体に係合さ
れて、面板11はアンカー効果によってコンクリートと
一体化される。図16に示すコンクリート打設用パネル
10では、面板11は、背面側部分が、表面側部分に対
して、長手方向および幅方向に若干ずれた状態になって
おり、表面側部分から突出した背面側部分がシール部1
1eになっている。
【0067】このように、面板11の背面に蟻溝11d
を形成する場合には、図17に示すように、各蟻溝11
dを、面板11の幅方向に対して所定の角度θだけ傾斜
させるようにしてもよい。この場合には、コンクリート
打設用パネル10が、幅方向がボックスカルバート20
の軸方向に沿った状態に配置されても、各蟻溝11d内
に充填されるコンクリートから容易に気泡を排出するこ
とができる。
【0068】各コンクリート打設用パネル10をボック
スカルバート20の各内面20a〜20dに固定するた
めには、例えば、図18に示すアンカー部材40が使用
される。このアンカー部材40は、ボックスカルバート
20を構成するコンクリート内に埋設される埋設部材4
1を有している。この埋設部材41は円筒状をしてお
り、周面に複数のスリットが設けられて、拡径可能にな
っている。この埋設部材41の一方の側部には、ネジ溝
が形成されている。埋設部材41は、コンクリートに形
成された凹部内に、ネジ溝が形成された側部がコンクリ
ートから延出するように嵌入されて、打ち込み釘42が
内部に打ち込まれることにより、拡径した状態になり、
コンクリート内に一方の側部が埋設された状態で固定さ
れる。
【0069】埋設部材41のネジ溝は、コンクリートか
ら延出した状態になっており、そのネジ溝には、ナット
43がネジ結合されるとともに、円筒状をして内面にネ
ジ溝が形成されたスペーサー部材44の一方の端部がネ
ジ結合される。そして、スペーサー部材44の他方の端
部にコンクリート打設用パネル10が突き当てられて、
ボルト45がコンクリート打設用パネル10の表面から
挿入される。ボルト45は、コンクリート打設用パネル
10を貫通してスペーサー部材44内にねじ込まれてい
る。
【0070】このようなアンカー部材40は、例えば、
図19および図20に示すように、ボックスカルバート
20の各側方に位置する内面20b、上側の内面20
c、および傾斜面20dを覆うコンクリート打設用パネ
ル10を固定するために使用される。この場合、ボック
スカルバート20の下側の内面20aは、高分子ポリエ
チレンシート51によって覆われた状態になっている。
ボックスカルバート20の各側方に位置する内面20b
を覆うコンクリート打設用パネル10の下端部は、支保
工52によって支持されている。
【0071】なお、各コンクリート打設用パネル10を
搬送するためには、ボックスカルバート20内を流れる
下水の水位以上の高さを有する台車53が使用される。
【0072】コンクリート打設用パネル10は、ボック
スカルバート20の内面20a〜20dの各内面を更生
するためにのみ使用されるものではなく、コンクリート
構造物を製造するためにも使用される。
【0073】図21は、コンクリート構造物である下水
処理施設60の平断面図、図22は、その側断面図であ
る。この下水処理施設60は、複数の下水処理槽61を
有しており、各下水処理槽61の内面が、本発明のコン
クリート打設パネル10によって覆われた状態になって
いる。
【0074】このような下水処理施設は、次のように製
造される。まず、下水処理施設60の底部62が、従来
通り、通常のパネルによって形成された型枠に、補強鉄
筋を配置した状態で、コンクリートを打設することによ
り形成される。そして、打設されたコンクリートの表面
を均して、各下水処理槽61の各コーナー部に傾斜状態
で隆起したハンチ部を有する底面61aをそれぞれ形成
する。
【0075】このような状態で、形成された底部62上
の所定位置に、補強用鉄筋(図示せず)を配置する。そ
の後、各下水処理槽61の壁面61bを形成するべく、
本発明のコンクリート打設用パネル10によって型枠を
形成し、形成された型枠を支保工によって支持する。壁
面61bを形成するために使用される本発明のコンクリ
ート打設用パネル10は、面板11の背面に、直線状に
延びるアンカー部13が突出した状態で設けられてお
り、アンカー部13が垂直状態となるように各コンクリ
ート打設用パネル10が配置される。コンクリート打設
用パネル10の面板11の各側面には、隣接するコンク
リート打設用パネル10同士が相互に係合状態になるよ
うに凹凸状に形成されている。そして、隣接するコンク
リート打設用パネル10が係合状態になると、その係合
部分がウレタン樹脂によってシールされる。また、アン
カー部13には、タールウレタン、エポキシ樹脂等の接
着性充填材が塗布される。
【0076】そして、隣接する下水処理槽61の壁面6
1bを形成する各コンクリート打設用パネル10同士が
ボルト63aおよび締め付け具63bによって、例え
ば、従来の下水処理施設における下水処理槽間の壁部の
厚さに相当する250mmの間隔を開けた状態で固定さ
れる。隣接するコンクリート打設用パネル10の接合部
の背面には、シールゴム65aが表面に設けられたシー
ル材65がそれぞれ配置されて、各コンクリート打設用
パネル10に、それぞれ、木ネジ66aおよび66bに
よって取り付けられている。
【0077】隣接する下水処理槽61同士を連通する連
通管71を形成する場合には、壁面61bを形成するコ
ンクリート打設用パネル10を上下方向に所定の間隔を
あけた状態で配置し、左右方向に所定の間隔をあけて配
置された各一対のコンクリート打設用パネル10間に、
コンクリート打設用パネル10を、支持具73によっ
て、それぞれ水平状態で支持する。そして、各コンクリ
ート打設用パネル10同士の当接部分をシリコーンコー
キング74によってシールする。
【0078】下水処理施設60の天井部67も、補強鉄
筋(図示せず)を配置した後に、本発明のコンクリート
打設用パネル10を水平状に配置して、型枠を形成し
て、支保工によって支持する。この場合にも、隣接する
コンクリート打設用パネル10の係合部分がウレタン樹
脂によってシールされる。この場合、マンホール部68
を形成する場合には、コンクリート打設用パネル10を
垂直状態に配置して、水平状態に配置された各コンクリ
ート打設用パネル10に突き合わされる。そして、突き
合わされた部分を、シリコーンコーキング74によって
シールする。
【0079】このようにして、各下水処理槽61の壁面
61bを構成するための型枠および天井部67を構成す
るための型枠が、それぞれ形成されると、コンクリート
が打設されて、打設されたコンクリートが養生および硬
化される。その後、各下水処理槽61の壁面61bを構
成するべく形成された型枠の各コンクリート打設用パネ
ル10を支持するボルト63aが、それぞれ取り外され
て、各ボルト63aに替えて、例えばステンレス製のフ
ランジ付き埋め込みボルトが取り付けられる。これによ
り、コンクリート打設用パネル10の表面は、埋め込み
ボルトの頭部が突出しない状態になる。このとき、埋め
込みボルトを取り付ける際に、ゴム、あるいはシリコン
シーラント等によってボルトの周囲を確実にシールす
る。
【0080】最後に支保工が解体されて取り外されるこ
とにより、コンクリート打設用パネル10が、アンカー
部13によってコンクリートと一体化されて、壁面61
bおよび天井部68を覆う下水処理施設60が形成され
る。なお、各下水処理槽61に対する空気抜き孔は、コ
ンクリートおよび接着性充填材が硬化した後に形成され
る。
【0081】各コンクリート打設用パネル10は、図2
3および図24に示すように、アンカー部13が水平方
向に沿った状態になるように配置してもよく、また、図
24に示すように、各下水処理槽61の底面61aを、
後加工によって適当なパネル75によって形成するよう
にしてもよい。この場合、パネル75は、アンカーボル
ト76によって底部62に取り付けられる。
【0082】コンクリート打設用パネル10としては、
面板11の背面に直線状に突出するアンカー部13が設
けられているものに限らず、面板11に直線状の蟻溝が
設けられたものであってもよい。この場合には、各コン
クリート打設パネル10によって型枠が形成されると、
蟻溝内に、タールウレタン、エポキシ樹脂等の接着性充
填材が充填されて、コンクリートが打設される。また、
各下水処理槽61内のコーナー部にハンチ部が設ける場
合には、そのハンチ部の形状に対応した断面形状のコン
クリート打設用パネル10を使用することにより、効率
よく、コンクリート打設用パネル10によって型枠を形
成することができる。
【0083】
【発明の効果】本発明のコンクリート打設用パネルは、
このように、ガラス繊維強化プラスチック発泡体によっ
て構成されているために、軽量であって取り扱いが容易
である。また、このコンクリート打設用パネルは高強度
であり、アンカー部がコンクリートに対して一体的に係
合した状態になるために、コンクリート表面の補強に好
適に使用することができる。
【0084】また、面板のガラス長繊維の繊維方向に対
して略垂直の繊維方向のガラス長繊維によって面板の背
面から直線状に突出するようにアンカー部が設けられて
いるために、面板のガラス長繊維の繊維方向に対して略
垂直方向への膨張率を抑制することができ、コンクリー
トと面板との膨張率を近似させて、コンクリートと面板
との剥離を防止することができる。
【0085】このようなコンクリート打設用パネルを使
用したコンクリート壁面の更生方法およびコンクリート
構造物の製造方法は、コンクリート打設用パネルによっ
て形成された型枠を取り外す必要がなく、作業が容易で
あり、しかも、コンクリート壁面が高強度のコンクリー
ト打設用パネルによって補強される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネル
の実施の形態の一例を示す正面図、(b)は、そのA−
A線における断面図、(c)は、そのB−B線における
断面図である。
【図2】そのコンクリート打設用パネルによって内面が
更生されるボックスカルバートの要部の断面図である。
【図3】隣接するコンクリート打設用パネル同士の接続
状態の一例を示す拡大断面図である。
【図4】隣接するコンクリート打設用パネル同士の接続
状態の他の例を示す拡大断面図である。
【図5】隣接するコンクリート打設用パネル同士の接続
状態の他の例を示す拡大断面図である。
【図6】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネル
の実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、そのコ
ンクリート打設用パネルの横断面図、(c)は、その縦
断面図である。
【図7】そのコンクリート打設用パネルによって内面が
更生されるボックスカルバートの要部の断面図である。
【図8】ボックスカルバートの端部におけるコンクリー
ト打設用パネルの接合状態の一例を示す断面図である。
【図9】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネル
の実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、そのコ
ンクリート打設用パネルの横断面図、(c)は、その縦
断面図である。
【図10】そのコンクリート打設用パネルによって内面
が更生されるボックスカルバートの要部の断面図であ
る。
【図11】ボックスカルバートの端部におけるコンクリ
ート打設用パネルの接合状態の一例を示す断面図であ
る。
【図12】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネ
ルの実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、その
コンクリート打設用パネルの側面図、(c)は、その底
面図である。
【図13】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネ
ルの実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、その
コンクリート打設用パネルの側面図、(c)は、その縦
断面図、(d)は、そのコンクリート打設用パネル同士
の接合状態を示す断面図である。
【図14】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネ
ルの実施の形態の他の例を示す縦断面図、(b)は、そ
のコンクリート打設用パネルの実施の形態のさらに他の
例を示す縦断面図、(c)は、そのコンクリート打設用
パネルの実施の形態のさらに他の例を示す縦断面図、
(d)はそのコンクリート打設用パネルの接合状態を示
す断面図である。
【図15】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネ
ルの実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、その
コンクリート打設用パネルの側面図である。
【図16】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネ
ルの実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、その
コンクリート打設用パネルの側面図、(c)は、その一
部を破断して示す平面図である。
【図17】(a)は、本発明のコンクリート打設用パネ
ルの実施の形態の他の例を示す正面図、(b)は、その
コンクリート打設用パネルの側面図である。
【図18】本発明のコンクリート打設用パネルをボック
スカルバートの内面に取り付けるために使用されるアン
カー部材の一例を示す断面図である。
【図19】そのアンカー部材によってコンクリート打設
用パネルが内面に固定されたボックスカルバートの横断
面図である。
【図20】そのボックスカルバートの縦断面図である。
【図21】本発明のコンクリート構造物の製造方法によ
って製造された下水処理施設の実施の形態の一例を示す
要部の平断面図である。
【図22】その下水処理施設の要部の側断面図である。
【図23】本発明のコンクリート構造物の製造方法によ
って製造された下水処理施設の実施の形態の他の例を示
す要部の平断面図である。
【図24】その下水処理施設の要部の側断面図である。
【符号の説明】
10 コンクリート打設用パネル 11 面板 12 表面材 13 アンカー部 14 補強枠 16 シール体 16a シールゴム 17 アジャストボルト 18 ナット部材 19 補強鉄筋 20 ボックスカルバート 21 アンカー材 22 アンカーボルト 31 表面材カバー 32 木ネジ 33 コーナーカバー材 34 シール材 40 アンカー部材 60 下水処理施設 61 下水処理槽

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートを打設する際の型枠を形成
    するために使用されるコンクリート打設用パネルであっ
    て、 ガラス長繊維強化プラスチック発泡体によって平板状に
    構成されており、背面にコンクリートが打設される面板
    と、 この面板の背面に設けられており、硬化したコンクリー
    トと係合状態となるアンカー部と、 を具備することを特徴とするコンクリート打設用パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記アンカー部は、面板のガラス長繊維
    の繊維方向に対して略垂直の繊維方向のガラス長繊維に
    よって面板背面から直線状に突出している請求項1に記
    載のコンクリート打設用パネル。
  3. 【請求項3】 前記アンカー部は、面板の背面に直線状
    に設けられた蟻溝である請求項1に記載のコンクリート
    打設用パネル。
  4. 【請求項4】 前記面板の背面には、適当な間隔をあけ
    た状態で補強鉄筋が配置されている請求項1に記載のコ
    ンクリート打設用パネル。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のコンクリート打設用パ
    ネルをコンクリート壁面に対して適当な間隔をあけた状
    態で固定して型枠を形成し、その型枠とコンクリート壁
    面との間にコンクリートを充填して硬化させることによ
    り、硬化したコンクリートとコンクリート打設用パネル
    のアンカー部とを係合状態で一体化させることを特徴と
    するコンクリート壁面の更生方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のコンクリート打設用パ
    ネルによって、所定形状の型枠を形成して、面板の背面
    にコンクリートを充填して硬化させることにより、硬化
    したコンクリートとコンクリート打設用パネルのアンカ
    ー部とを係合状態で一体化させることを特徴とするコン
    クリート構造物の製造方法。
JP29662495A 1995-11-15 1995-11-15 コンクリート打設用パネル、それを用いたコンクリート壁面の内面更生方法およびコンクリート構造物の製造方法 Expired - Fee Related JP3667838B2 (ja)

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