JPH0914263A - 組立て型リニヤベアリング及びその組立て方法 - Google Patents

組立て型リニヤベアリング及びその組立て方法

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JPH0914263A
JPH0914263A JP7184726A JP18472695A JPH0914263A JP H0914263 A JPH0914263 A JP H0914263A JP 7184726 A JP7184726 A JP 7184726A JP 18472695 A JP18472695 A JP 18472695A JP H0914263 A JPH0914263 A JP H0914263A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リニヤベアリングの部品点数を少なくし、組
立て式として、全体として軽量な製品とし、また一部の
部品を他の寸法と組替え可能として、数種のリニヤベア
リングが成形出来るものを市場に提供する。 【構成】一部に軸方向の有幅のスリット13が全長に設
けてある金属製の軸受ブツシユ10がある。この内面は
低摩擦係数・低摩耗係数の軸受材がライニングしてあ
る。内部に複数箇のベアリングボール31を円周方向に
保持したリング状の複数箇の保持具30が複数箇嵌めて
ある。軸受ブッシユ10の両端はスリット13を密着し
て、この直径を縮めた状態で、エンジニアリングプラス
チック製のエンドピース20が嵌め込んで固定し、リニ
アベアリングとしてある。このようにして部品数が少な
く、組立て式で、軸受ブッシュの組替え可能及び軽量な
リニヤベアリングトとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リニヤベアリングに
関するものであり、主として事務用機械の往復運動体を
支持する部分に用いるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリニヤベヤリングは図8及び図9
に示す構造であり、ハウジング内に軸方向に並ぶ滑り軸
1と転動接触するベアリングボール群は、前記滑り軸面
に相対する案内溝と滑り軸面から離れた復帰案内溝内を
循環する案内溝が設けてある特殊な保持器3を必要と
し、その構造が複雑なだけでなく、前述の構造であるた
めに、不可避的に軸方向の長さも長くなり、組立て方法
も構造が複雑であるから、それだけ難しく製造コストを
押し上げている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は構造が簡単
で、支持力が充分にあり、組立て方法が簡単で、簡単な
部品の一部を組替えることによって、軸方向の長さの異
なるリニヤベアリングが自由に組立てられ、製造コスト
の低下に寄与するものである。
【0004】
【課題を解決する手段】前述の課題を達成するために、
この発明は一部に軸方向の有幅のスリットが全長に於い
て設けてある金属製の軸受ブッシュの内面に低摩擦係数
・低摩耗係の低い軸受材がライニングしてライニング層
が形成してあり、前記軸受ブッシュの内側には、この内
周面に接触する複数箇のベアリングボールを円周方向に
保持したリング状の複数箇の保持器が設けてあり、
【0005】前記軸受ブッシュ及び前記保持器とは別個
に成形された一対のリング形状のエンドピースのそれぞ
れの内端面には、同心円に軸線方向に深さをもつ輪溝が
それぞれ形成してあり、これら輪溝の大きさは前記軸受
ブッシュを円周方向に弾性変形させ、その直径を減少さ
せ、前記スリットの寸法を0乃至極接近させた状態で嵌
合可能な寸法としてあり、前記軸受ブッシュの両端は前
記スリットの寸法を0乃至極接近させた状態で、前記エ
ンドピースの輪溝にそれぞれ嵌合して、前記複数箇の保
持器をエンドピース間に係止してあることを特徴とする
組立て型リニヤベアリングとする。
【0006】また、前述の課題を達成するために、前記
組立て型リニヤベアリングの前記エンドピースは金属板
プレス成形品、ダイキャスト成形品、焼結金属成形品、
エンジニアリングプラスチック成形品の内の一つの成形
品よりなり、その外周面には平坦面、円周方向の角溝の
うちの少なくとも一つの固定部が形成してあることを特
徴とすることが好ましい。
【0007】また、前述の課題を達成するために、前記
組立て型リニヤベアリングの前記低摩擦係数・低摩耗係
数の軸受材とはPTFE、シリコン樹脂、青銅粉末を多
孔質に焼結した後PTFEと鉛の混合物を含浸させたも
の、青銅母材中に黒鉛を微細に均一分散させたもの、青
銅母材中に黒鉛と二硫化モリプデンを微細に均一分散さ
せたもの、PTFEに黒鉛粉末を混合射出成形したも
の、多孔質の青銅、黄銅、ホワイトメタルのうちの一種
の多孔質金属に潤滑油を含浸させたもの、のうちの任意
の一種の無給油型軸受材であることを特徴とする場合も
ある。
【0008】また、前述の課題を達成するために、前記
組立て型リニヤベアリングの前記低摩擦係数・低摩耗係
数の軸受材とはホワイトメタル、青銅、砲金の内の任意
の一種である給油型軸受材であることを特徴とする場合
もある。
【0009】また、前述の課題を達成するために、前記
組立て型リニヤベアリングの前記各ベアリングボールを
支持した保持器は一対のエンドピース間において、任意
に軸方向に移動可能としてあることを特徴とすることが
好ましい。
【0010】また、前述の課題を達成するために、前記
組立て型リニヤベアリングの前記一対のエンドピース間
の任意の位置には多孔質で柔軟な給油リングが少なくと
も一箇設けてあり、この給油リングの内周面は取り付け
られる滑り軸の周面に達する寸法としてあることを特徴
とする場合もある。
【0011】また、前述の課題を達成するために、前記
組立て型リニヤベアリングの前記一対のエンドピースと
保持器間には多孔質で柔軟な防塵リングがそれぞれ一箇
設けてあり、この防塵リングの内周面は取り付けられる
滑り軸の周面に達する寸法としてあることを特徴とする
ことが好ましい。。
【0012】また、前述の課題を達成するために、関連
の方法発明は一部に軸方向の有幅のスリットが全長に於
いて設けてある金属製の軸受ブッシュと、複数箇のベア
リングボールを円周方向に保持したリング状の複数箇の
保持具と、一対のエンドピースとを組み立てるリニヤベ
アリングの組立て方法であり、前記軸受ブッシュはその
内面に低摩擦係数・低摩耗係数の軸受材がライニングし
てあるものを用い、前記エンドピースはそれぞれの内端
面には、同心円に輪溝がそれぞれ形成してあり、これら
輪溝の大きさは前記軸受ブッシュを円周方向に弾性変形
させ、その直径を減少させ、前記スリットの寸法を0乃
至極接近させた状態で嵌合可能な寸法のものを用い、
【0013】前記保持器はこれに支持された各ベアリン
グボールが前記軸受ブッシュの内周面に当接するものを
用い、前記軸受ブッシュと複数箇の保持器の軸方向の長
さの相対的な関係は、リニヤベアリングの組立て完了後
において、軸受ブッシュ内で保持器がそれぞれ軸方向に
移動自在な寸法のものを用い、先ず前記軸受ブッシュ内
に前記保持器を複数箇軸方向に並べて挿入し、次に前記
軸受ブッシュの直径をその弾性力に抗して縮小し、その
両端を前記エンドピースの輪溝にそれぞれ嵌合し、前記
軸受ブッシュの弾性復元力により、両エンドピースと軸
受ブッシュが結合させ、以上の方法により組み立てるこ
とを特徴とするリニヤベアリングの組立て方法とする。
前述の軸受ブッシュは鋼、燐青銅、ステンレス鋼、のう
ちの一種の弾性特性と機械的な強度を充分に有する金属
よりなるものである。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明においては、このリニヤベ
アリングに対応した太さの滑り軸に、このリニヤベアリ
ングを嵌挿させ、特に荷重のかかる側が軸受ブッシュの
スリットに依って形成された継ぎ目にならないように位
置させる。この様にして、一対のエンドピースを目的の
移動体に固定する。固定する方法は通常リニヤベアリン
グと同様に固定する。この様にすると、各ベアリングボ
ールは滑り軸と軸受ブッシュのライニング層に接触し、
このリニヤベアリングが滑り軸に対して、相対的に軸方
向に移動すると、各ベアリングボールは滑り軸と転動接
触し、また各ベアリングボールは、軸受ブッシュの内面
に接触しながら、滑り回転する。殊に軸受けブッシュの
継ぎ目部分においては、荷重が殆どかからないから、ベ
アリングボールは前記継ぎ目の影響を受けない。
【0015】請求項2記載の発明においては、前記請求
項1記載の発明の作用のほか、エンドピースが前述の材
質であるから、リニヤベアリング全体が軽量となる。請
求項3記載の発明においては、前記請求項1又は請求項
2記載の発明の作用のほか、無給油型軸受材によって、
軸受ブッシュがライニングしてあるから、ベアリングボ
ールとの摩擦係数は小さく、ベアリングボールの回転は
軽快となり、摩耗係数も小さいから相当長期の使用に耐
える。
【0016】請求項4記載の発明においては、前記請求
項1又は請求項2記載の発明の作用のほか、給油型軸受
材によって、軸受ブッシュがライニングしてあるから、
通常のリニヤベアリングと同様に給油して使用でき、給
油すれば摩擦係数は小さく、ベアリングボールの回転は
軽快となり、摩耗係数も小さいから相当長期の使用に耐
える。
【0017】請求項5記載の発明においては、前記請求
項1、請求項2、請求項3、又は請求項4記載の発明の
作用のほか、各保持器は軸受ブッシュと直接接触してい
ないし、一対のエンドピース間で軸方向に移動可能であ
るから、ベアリングボールと軸受ブッシュの接触位置は
少しではあるが保持器と共に移動し、ベアリングボール
と軸受ブッシュとの接触摩擦を低減すると共に、軸受ブ
ッシュの寿命を長くする。
【0018】請求項6記載の発明においては、前記請求
項4又は請求項5載の発明の作用のほか、前述の通りの
給油リングが設けてあるから、これらに含浸している潤
滑油が常時滑り軸及びベヤリングボール群及び軸受ブッ
シュ内面に供給される。
【0019】請求項7記載の発明においては、前記請求
項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請
求項6載の発明の作用のほか、前述の様に防塵リングに
よって、ベアリングボール部への塵埃の浸入を阻止す
る。また内部の潤滑油を払拭し、外部への潤滑油の流出
を阻止する。
【0020】請求項8記載の方法発明においては、軸受
ブッシュの径を縮小させて、エンドピースに嵌め込め
ば、後は軸受ブッシュの復元力によって、エンドピース
と密着して、これらの摩擦力によって、組み立てた状態
が維持される。また軸受ブッシュの径が同一であれば、
軸方向の寸法のことなるものと組替えも可能であり、ベ
アリングボールを備えた保持具の数を更に増加させたリ
ニアベアリングとすることも可能となる。
【0021】
【実施例】
実施例1 前記請求項1、請求項2、請求項3、請求項5又は載請
求項7記載の発明を含む代表的な実施例である。図1乃
至図6において、10は軸受ブッシュ、20はエンドピ
ース、30は多数のベアリングボール31を円周方向に
保持した保持器である。
【0022】軸受ブッシュ10はその外側が通常鋼、ス
テンレス鋼、燐青銅よりなる金属製であり、内面に無給
油型の軸受材がライニングしてライニング層11を形成
している。この軸受ブッシュの金属部分12の厚みはそ
の直径又は使用される荷重にもよるが、コンピュータ、
ワードプロセッサー、コピー機などのプリンターの往復
運動するキャリッジなどに用いるものに於いては厚さは
1乃至3mmとしてある。コンベヤーや作業機などの重
量物用の移動体に用いるものにおいては、その厚さは1
0mmを越えるものもある。この長さは使用される保持
器30の軸方向の長さと、この数に対応して形成してあ
り、図示のものにおいては、後述の保持器30が5箇嵌
め込まれに充分な長さとしてある。内径は前記保持器に
支持されているベアリングボール群の外接円に対応した
ものとしてある。
【0023】この軸受ブッシュ10には軸方向に1乃至
5mmの幅のスリット13が一箇所に設けてあり、前記
軸受ブッシュ10の内径が20mm程度あればスリット
13の幅は1乃至1.5mmとしてある。前記スリット
の幅は、軸受ブッシュ10の直径に凡対応し、その円周
長さの2%乃至3%が好ましい。前記スリット13は金
属部分12及びライニング層11と共に一括形成されて
いることは云うまでもない。前記無給油型軸受材の例と
しては、低摩擦係数・低摩耗係数のPTFE(四フッ化
エチレン樹脂)、シリコン樹脂、青銅粉末を多孔質に焼
結した後PTFEと鉛の混合物を含浸させたもの、青銅
母材中に黒鉛を微細に均一分散させたもの、青銅母材中
に黒鉛と二硫化モリプデンを微細に均一分散させたも
の、PTFEに黒鉛粉末を混合射出成形したもの、多孔
質の青銅、黄銅、ホワイトメタルのうちの一種の多孔質
金属に潤滑油を含浸させたもの、のうちの任意の一種を
用いる。
【0024】その他合成樹脂繊維、ロックウール繊維、
ガラスウール繊維、カーボン繊維などを平織、不織布と
したものに、前記PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、
シリコン樹脂、含浸一体化したもの、またこれら樹脂中
に、黒鉛、二流化モリブデン粉末などを混合したものを
用いる場合もある。
【0025】或いは砲金、ホワイトメタルなどの薄い板
のパンチプレート、或いはエッチングによって細かい凹
凸を設け、これに黒鉛、鉛、二流化モリブデンの内の少
なくとも一種の粉末を混合したものをその内面に一体成
形したものを前記軸受ブッシュ10の金属部分の内面に
銀蝋などで一体化したもの用いる場合もある。前述の通
り、ライニング層11は種々の材質のものより、任意に
選択したものを用いるが、これら無給油型軸受材のライ
ニング層11の厚みは通常0.5乃至2mmとしてあ
る。
【0026】前記エンドピース20は一対の同型同大の
肉厚の円筒形状であり、エンジニアリングプラスチック
よりなり、ポリアミド系、フェノール系、その他ポリカ
ーポネートなどが好ましく、これらにガラス繊維、金属
粉末などを混入したものを用いる場合もある。しかしこ
れら材質は単なる例示であって、機械的強度が充分にあ
り、熱的変形の少ないものであればよく、上記の例示の
材質に限定されない。勿論重量部用の場合は、前記エン
ドピース20は金属プレス成形品、ダイキャスト成形
品、焼結金属成形品を用いる。
【0027】これらのエンドピース20の外径は前記軸
受ブッシュ10の外径より充分大きく、内径は使用され
る滑り軸40の外径より若干大きくドーナツ形状であ
り、その一端面には軸線方向に深さをもつ第1輪溝21
が刻設してあり、これら第1輪溝21の大きさは前記軸
受ブッシュ10のスリット13を0若しくは狭くして挿
入し、その状態が維持できる幅b1と深さd1にしてあ
る。つまり、軸受ブッシュ10の弾性変形させて、その
直径を小さくし、前記スリット13の間隙寸法を全くな
くすか、極接近させて、エンドピース20の第1輪溝に
挿入してある。幅b1は軸受ブッシュ10の肉厚に対応
し、深さd1は軸受ブッシュ10の肉厚の2乃至3倍の
深さが好ましい。最も、第1軸溝21の内側の壁は必ず
しも必要なく、軸受ブッシュ10の外側と端面を規制す
る面がエンドピース20に設けてあれば、この発明にお
いては、エンドピース20の端面に設けてある輪溝の範
囲に含まれる。
【0028】前記エンドピースのそれぞれの外周面22
には円周方向に第2輪溝23がそれぞれ設けてある。こ
の第2輪溝23は通常のリニアベアリングのハウジング
に設けてあるリニヤベアリングをキャリッジに固定する
ための溝と同寸法、同位置に同大に設けてある。第2輪
溝23の代わり若しくはこれに加えて、エンドピースの
一部を平坦に殺いだ取付け面24とする場合もある。
【0029】25は防塵リングであり、通常フエルトよ
りなるドーナツ形状であり、外径は略組立て後の軸受ブ
ッシュ10の内周面に達し、内周は後述の滑り軸40の
外周面に圧接する寸法としてある。
【0030】30は保持具であり、通常PTFE、シリ
コーン樹脂などの成形品よりなるリング形状であり、こ
れに多数通常6乃至8箇のベアリングボール31が相互
に接触しないように保持されている。各ベアリングボー
ル31とその各支持孔32との間には若干50ミクロン
乃至2mm程度の間隙Dが設けてあり、各ベアリングボ
ール31は前記支持孔32の中で滑り軸40の軸方向に
任意に移動出来るようにしてある。
【0031】各ベアリングボール31としては、一般に
は鋼球を用いるが、セラミック球を用いる場合もある。
【0032】前記各部品を組み立てるには、つまり請求
項8記載の方法発明の実施例としては、目的にあった長
さ及び直径の軸受ブッシュ10を選定し、この軸受ブッ
シュ10に対応した大きさの保持器30を必要個数前記
軸受ブッシュ10の中に、軸方向に並べて挿入する。図
示の例では5箇の保持器30を挿入する。次ぎに保持器
30の両側に防塵リング25を先に挿入した数箇の保持
器30の両側に挿入する。
【0033】次に前記軸受ブッシュ10のスリット13
が0乃至極接近した状態に、直径を縮小し、前記軸受ブ
ッシュ10の両端に前記エンドピース20の第1輪溝2
1に挿入する。この様にすると前記軸受ブッシュ10は
直径が縮小した状態でエンドピース20と結合され、保
持器30に支持されている各ベアリングボール31は軸
受ブッシュ10の内面のライニング層の内面に接触す
る。また一対のエンドピース20間の寸法はこの間に挿
入されている数箇の保持器30及び防塵リング25の軸
方向の厚みの総和よりも更に1乃至2mm程度長くして
ある。
【0034】実施例1の作用 このリニヤベアリングを使用するには前記各保持器30
に支持されたベアリングボール31群と接触する断面円
形の滑り軸40を挿入する。この荷重がかかる側とは丁
度反対位置に軸受ブッシュ10のスリット13よりなる
継ぎ目が位置するようにして、このリニヤベアリングを
往復移動体50に前記第2輪溝23を利用して固定す
る。
【0035】この様にすると、各ベアリングボール31
は軸受ブッシュ10の内面と滑り軸40表面とにそれぞ
れ接触した状態となり、また一対の防塵リング25の内
周面も滑り軸40に接触した状態となる。而して、往復
移動体50を滑り軸40に対して軸方向に移動すると、
この発明のリニヤベアリングも共に軸方向に移動し、滑
り軸40と接触する各ベアリングボール31はこれとの
間において、転動接触し、また各ベアリングボール31
は軸受ブッシュ10の無給油型軸受材11よりなるライ
ニング層11と主として滑り接触する。
【0036】尤も、各保持器30は直接軸受ブッシュ1
0、エンドピース20及び滑り軸40と固定されている
わけではなく、前エンドピース20間に形成されている
間隙及び保持器30とこれに支持されている各ベアリン
グボール31の間隙Dの許容する範囲内において、軸方
向及び円周方向に自由に移動可能であるから、僅かな軸
方向への力や円周方向への力、例えば移動体50に加え
られる振動などによって、前記保持器30及び各ベアリ
ングボール31の位置が変化し、数箇のベアリングボー
ル31と当る軸受ブッシュ10の位置は変化する。
【0037】実施例2 図7に示すものであり、請求項1乃至請求項3、請求項
5乃至請求項7記載の発明を含む実施例であり、図7に
示すものである。実施例1と異なるところは、数箇の保
持器の間に実施例1の防塵リング25と同様形態、材質
の給油リング26が介在させてある。またこの給油リン
グ26には潤滑油例えばグリースが含浸させてある。更
に保持器30の外周部にもグリースが充分塗布乃至付着
させてある。また軸受ブッシュ10のライニング層は給
油型軸受材であり前記低摩擦係数・低摩耗係数のホワイ
トメタル、青銅、砲金の内の任意の一種によって形成し
てある。
【0038】実施例2の作用 実施例1と同様にして用いる。この様にすると給油リン
グ26の潤滑油は滑り軸40の表面に塗布され、これと
接触する。各ベアリングボール31の自転により、給油
型軸受材の内周面にも潤滑油は供給され、これらの接触
部分の摩擦が軽減される。滑り軸40に付着した余分な
潤滑油は防塵リング25で払拭され、外部に露出する部
分の滑り軸40には潤滑油が少ない状態となり、またこ
の防塵リング25は外部の塵埃の浸入を阻止する。
【0039 】給油型軸受材がライニングしてある実施
例2においては、軸受ブッシュ10の軸方向の継ぎ目部
分に、或いは全体の外周面に耐油性の粘着テープ(図示
してない)を貼付して使用する場合もある。各実施例に
於いて、滑り軸をその支持部に対して、回転自在に装備
しておき、この発明のものを用いる近傍の動力源より任
意の伝達手段例えば歯車機構、無端ベルト、無端チエン
などを用いて、或いは手動で前記滑り軸40をその軸線
周りに自転させるように形成しておくと、各ベアリング
ボールと軸受ブッシュ10との接触点が順次円周方向に
移動する。
【0040】また各実施例において、ベアリングボール
31を保持した保持器30の数はその荷重または寸法の
目的に応じ、増減変更してもこの発明の実施例に含まれ
る。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明に於いては、前述の
通りに構成し作用をなすから、部品点数は少なく、組立
ては容易であり、構造が単純化され、全体として従来の
リニヤベアリングより、軸方向の長さも外径も小さく小
型化できる。また一旦組立てた後においては、軸受ブッ
シュはその弾性による復元力により、エンドピースとし
っかり結合し、また通常エンドピース部分が使用される
移動体に固定されるから、使用中に軸受ブッシュと一対
のエンドピースが離反するおそれはない。更に軸受ブッ
シュには一部に軸方向の継ぎ目が形成されるが、この部
分を荷重がかかる位置の反対側に位置させて使用すれ
ば、この継ぎ目は何の障害にもならない。
【0042】請求項2記載の発明に於いては、前記請求
項1記載の発明の効果のほか、エンドピースは前述の材
料であるから、丈夫で軽量に成形でき、殊にエンジニア
リングプラスチック成形品の場合は軽量となり、事務容
器機のキャリッジに最適である。
【0043】請求項3記載の発明に於いては、前記請求
項1又は請求項2記載の発明の効果のほか、前述のライ
ニング層の軸受材がPTFE(四フッ化エチレン樹
脂)、シリコン樹脂、青銅粉末を多孔質に焼結した後P
TFEと鉛の混合物を含浸させたもの、青銅母材中に黒
鉛を微細に均一分散させたもの、青銅母材中に黒鉛と二
硫化モリプデンを微細に均一分散させたもの、PTFE
に黒鉛粉末を混合射出成形したもの、多孔質の青銅、黄
銅、ホワイトメタルのうちの一種の多孔質金属に潤滑油
を含浸させたもの、のうちの任意の一種の無給油型軸受
材であるあるから、潤滑油の給油の要なく、給油しなく
とも摩擦係数、摩耗係数が小さく長期の使用に耐える。
【0044】請求項4記載の発明に於いては、前記請求
項1又は請求項2記載の発明の効果のほか、前述のライ
ニング層の軸受材がホワイトメタル、青銅、砲金の内の
任意の一種である前記低摩擦係数・低摩耗係数の給油型
軸受材であるから機械的強度が大きく、このリニアベア
リングを装備した移動体が重量物か或いはこれに搭載乃
至積載されるものが重量物の場合に適する。
【0045】請求項5記載の発明に於いては、前記請求
項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の発明の効
果のほか、前記各ベアリングボールを支持した保持器は
一対のエンドピース間において、任意に軸方向に移動可
能としてあるから、各ベアリングボールは軸受ブッシュ
の内周面の同一場所に接触し続けることもなく、軸受ブ
ッシュの一部のみを摩耗させず部軸受ブッシュの耐用期
間を伸長する。
【0046】請求項6記載の発明に於いては、前記請求
項4又は請求項5記載の発明の効果のほか、前記一対の
エンドピース間の任意の位置には多孔質で柔軟な給油リ
ングが少なくとも一箇設けてあるから、ベアリングボー
ルと軸受ブッシュ及び滑り軸の接触面に継続的に潤滑油
を供給できる。
【0047】請求項7記載の発明に於いては、前記請求
項1、請求項2、請求項3、請求項、4、請求項5又は
請求項6記載の発明の効果のほか、前記一対のエンドピ
ースと保持器間には多孔質で柔軟な防塵リングがそれぞ
れ一箇設けてあるから、外部空の塵埃が内部に浸入し難
く、給油型の場合は内部の潤滑油が外部にみだりに流失
しない。
【0048】請求項8記載の方法発明に於いては、部品
点数も少なく組立てが簡単であり、軸受ブッシュの寸法
精度はそれ程要求されず、またこの直径寸法が同一であ
れば、軸方向の長さの異なる他の軸受ブッシュと自由に
組合せが出来、ベアリングボールを保持した保持器の数
を適宜選択して組み合わせることによって、目的の荷重
に応じたリニアベアリングが組み立てられる。従って、
この方法を採用することによって、在庫品種を著しく減
殺でき、全体としてコストの軽減となる。
【0049】実施例の効果 実施例1に於いては、組立て時に於いては請求項8記載
の方法発明と同一の効果を奏し、且つ組立て後のリニア
ベアリングにおいては、請求項4記載の発明を除く他の
全ての請求項記載の発明の効果を併せて奏する。実施例
2に於いては、組立て時に於いては請求項8記載の方法
発明と同一の効果を奏し、且つ組立て後のリニアベアリ
ングにおいては、請求項3記載の発明を除く他の全ての
請求項記載の発明の効果を併せて奏する。
【0050】更に実施例1及び実施例2に於いてはエン
ドピース20の外周面には第2輪溝23が設けてあり、
組立てたとき、一対のエンドピース20の前記第2輪溝
23間の長さLと、第2輪溝23の幅b2及び深さd2
の寸法が、それぞれ従来のリニアベアリングの取付け用
輪溝と同一規格寸法としてあり、エンドピース20の外
径寸法も従来のリニアベアリングと同一規格寸法にして
あるから、従来のリニヤベアリングと互換性を有する。
またエンドピース20自体をエンジニアリングプラスチ
ックとしてあるから全体が軽量である。またエンドピー
ス20の外周面22に取付け用の平坦な取付け面24が
設けてあるから、エンドピース20が軸線周りに回動し
ないように、移動体に固定し易い。各実施例において、
任意の動力源と伝達手段を介して滑り軸40と連結し
て、或いは手動で、滑り軸40が軸線周りに回転可能と
してあるものは、各ベアリングボール31と軸受ブッシ
ュ10との接触点が順次円周方向に移動されられ、軸受
ブッシュが偏減りせず、この耐用年数が著しく長い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のものを滑り軸に組み付けた状態の縦
断側面図である。
【図2】エンドピースの正面図である。
【図3】図2の縦断側面図である。
【図4】軸受ブッシュの正面図である。
【図5】保持器の半截側面図である。
【図6】防塵及び給油リングの縦断側面図である。
【図7】実施例2のものを滑り軸に組み付けた状態の縦
断側面図である。
【図8】従来のリニヤベアリングの縦断側面図である。
【図9】縦断正面図である。
【符号の説明】
10 軸受ブッシュ 11 軸受材 12 スリット 20 エンドピース 21 第1輪溝 23 第2輪溝 25 防塵リング 26 給油リング 30 保持器 31 ヘアリングボール 40 滑り軸
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決する手段】前述の課題を達成するために、
この発明は一部に軸方向の有幅のスリットが全長に於い
て設けてある金属製の軸受ブッシュの内面に低摩擦係数
・低摩耗係数の低い軸受材がライニングしてライニング
層が形成してあり、前記軸受ブッシユの内側には、この
内周面に接触する複数箇のベアリングボールを円周方向
に保持したリング状の複数箇の保持器が設けてあり、
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】軸受ブッシュ10はその外側が通常鋼、ス
テンレス鋼、燐青銅よりなる金属製であり、内面に無給
油型の軸受材がライニングしてライニング層11を形成
している。この軸受ブッシユの金属部分12の厚みはそ
の直径又は使用される荷重にもよるが、コンピユータ、
ワードプロセッサー、コピー機などのプリンターの往復
運動するキャリッジなどに用いるものに於いては厚さは
1乃至3mmとしてある。コンベヤーや作業機などの重
量物用の移動体に用いるものにおいては、その厚さは1
0mmを越えるものもある。この長さは使用される保持
器30の軸方向の長さと、この数に対応して形成してあ
り、図示のものにおいては、後述の保持器30が5箇嵌
め込まれるに充分な長さとしてある。内径は前記保持器
に支持されているベアリングボール群の外接円に対応し
たものとしてある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】前記エンドピース20は一対の同型同大の
肉厚の円筒形状であり、エンジニアリングプラスチック
よりなり、ポリアミド系、フェノール系、その他ポリカ
ーポネートなどが好ましく、これらにガラス繊維、金属
粉末などを混入したものを用いる場合もある。しかしこ
れら材質は単なる例示であって、機械的強度が充分にあ
り、熱的変形の少ないものであればよく、上記の例示の
材質に限定されない。勿論重量物用の場合は、前記エン
ドピース20は金属プレス成形品、ダイキャスト成形
品、焼結金属成形品を用いる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】これらのエンドピース20の外径は前記軸
受ブッシュ10の外径より充分大きく、内径は使用され
る滑り軸40の外径より若干大きくドーナツ形状であ
り、その一端面には軸線方向に深さをもつ第1輪溝21
が刻設してあり、これら第1輪溝21の大きさは前記軸
受ブッシュ10のスリット13を0若しくは狭くして挿
入し、その状態が維持できる幅b1と深さd1にしてあ
る。つまり、軸受ブッシュ10の弾性変形させて、その
直径を小さくし、前記スリット13の間隙寸法を全くな
くすか、極接近させて、エンドピース20の第1輪溝2
1に挿入してある。幅b1は軸受ブッシュ10の肉厚に
対応し、深さd1は軸受ブッシュ10の肉厚の2乃至3
倍の深さが好ましい。最も、第1輪溝21の内側の壁は
必ずしも必要なく、軸受ブッシユ10の外側と端面を規
制する面がエンドピース20に設けてあれば、この発明
においては、エンドピース20の端面に設けてある輪溝
の範囲に含まれる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一部に軸方向の有幅のスリットが全長に於
    いて設けてある金属製の軸受ブッシュの内面に低摩擦係
    数・低摩耗係数の軸受材がライニングしてライニング層
    としてあり、前記軸受ブッシュの内側には、この内周面
    に接触する複数箇のベアリングボールを円周方向に保持
    したリング状の複数箇の保持器が設けてあり、 前記軸受ブッシュ及び前記保持器とは別個に成形された
    一対のリング形状のエンドピースのそれぞれの内端面に
    は、同心円に軸線方向に深さをもつ輪溝がそれぞれ形成
    してあり、これら輪溝の大きさは前記軸受ブッシュを円
    周方向に弾性変形させ、その直径を減少させ、前記スリ
    ットの寸法を0乃至極接近させた状態で嵌合可能な寸法
    としてあり、 前記軸受ブッシュの両端は前記スリットの寸法を0乃至
    極接近させた状態で、前記エンドピースの輪溝にそれぞ
    れ嵌合して、前記複数箇の保持器をエンドピース間に係
    止してあることを特徴とする組立て型リニヤベアリン
    グ。
  2. 【請求項2】前記エンドピースは金属板プレス成形品、
    ダイキャスト成形品、焼結金属成形品、エンジニアリン
    グプラスチック成形品の内の一つの成形品よりなり、そ
    の外周面には平坦面、円周方向の角溝のうちの少なくと
    も一つの固定部が形成してある請求項1記載の組立て型
    リニヤベアリング。
  3. 【請求項3】前記低摩擦係数・低摩耗係数の軸受材とは
    PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、シリコン樹脂、青
    銅粉末を多孔質に焼結した後PTFEと鉛の混合物を含
    浸させたもの、青銅母材中に黒鉛を微細に均一分散させ
    たもの、青銅母材中に黒鉛と二硫化モリプデンを微細に
    均一分散させたもの、PTFEに黒鉛粉末を混合射出成
    形したもの、多孔質の青銅、黄銅、ホワイトメタルのう
    ちの一種の多孔質金属に潤滑油を含浸させたもの、のう
    ちの任意の一種の無給油型軸受材であることを特徴とす
    る請求項1、又は請求項2記載の組立て型リニヤベアリ
    ング。
  4. 【請求項4】前記低摩擦係数・低摩耗係数の軸受材とは
    ホワイトメタル、青銅、砲金の内の任意の一種である給
    油型軸受材であることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の組立て型リニヤベアリング。
  5. 【請求項5】前記各ベアリングボールを支持した保持器
    は一対のエンドピース間において、任意に軸方向に移動
    可能としてあることを特徴とする請求項1、請求項2、
    請求項3又は請求項4記載の組立て型リニヤベアリン
    グ。
  6. 【請求項6】前記一対のエンドピース間の任意の位置に
    は多孔質で柔軟な給油リングが少なくとも一箇設けてあ
    り、この給油リングの内周面は取り付けられる滑り軸の
    周面に達する寸法としてあることを特徴とする請求項4
    又は請求項5記載の組立て型リニヤベアリング。
  7. 【請求項7】前記一対のエンドピースと保持器間には多
    孔質で柔軟な防塵リングがそれぞれ一箇設けてあり、こ
    の防塵リングの内周面は取り付けられる滑り軸の周面に
    達する寸法としてあることを特徴とする請求項1、請求
    項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6記載
    の組立て型リニヤベアリング。
  8. 【請求項8】一部に軸方向の有幅のスリットが全長に於
    いて設けてある金属製の軸受ブッシュと、複数箇のベア
    リングボールを円周方向に保持したリング状の複数箇の
    保持具と、一対のエンドピースとを組み立てるリニヤベ
    アリングの組立て方法であり、 前記軸受ブッシュはそ
    の内面に低摩擦係数・低摩耗係数の軸受材がライニング
    してあるものを用い、 前記エンドピースはそれぞれの内端面には、同心円に輪
    溝がそれぞれ形成してあり、これら輪溝の大きさは前記
    軸受ブッシュを円周方向に弾性変形させ、その直径を減
    少させ、前記スリットの寸法を0乃至極接近させた状態
    で、嵌合可能な寸法のものを用意し、 前記保持器はこれに支持された各ベアリングボールが前
    記軸受ブッシュの内周面に当接するものを用い、前記軸
    受ブッシュと複数箇の保持器の軸方向の長さの相対的な
    関係は、リニヤベアリングの組立て完了後において、軸
    受ブッシュ内で保持器がそれぞれ軸方向に移動自在な寸
    法のものを用意し、 先ず前記軸受ブッシュ内に前記保持器を複数箇軸方向に
    並べて挿入し、 次に前記軸受ブッシュの直径をその弾性力に抗して縮小
    し、その両端を前記エンドピースの輪溝にそれぞれ嵌合
    し、前記軸受ブッシュの弾性復元力により、両エンドピ
    ースと軸受ブッシュが結合させ、 以上の方法により組み立てることを特徴とするリニヤベ
    アリングの組立て方法。
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