JPH09144531A - 排気ガス浄化システム監視装置及び監視方法 - Google Patents

排気ガス浄化システム監視装置及び監視方法

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JPH09144531A
JPH09144531A JP7304868A JP30486895A JPH09144531A JP H09144531 A JPH09144531 A JP H09144531A JP 7304868 A JP7304868 A JP 7304868A JP 30486895 A JP30486895 A JP 30486895A JP H09144531 A JPH09144531 A JP H09144531A
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catalyst
gas sensor
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nitrogen oxide
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Yukio Nakanouchi
幸雄 中野内
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Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス浄化システム監視装置及び監視方法
において触媒装置の劣化を確実に検出する。 【解決手段】 この発明による排気ガス浄化システム監
視装置は、エンジンの排気ガス中に含まれる有害成分の
酸化又は還元を促進する触媒装置と、触媒装置の後方に
配置されかつ排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NO
x)の濃度に対応した出力を発生する窒素酸化物ガスセ
ンサと、窒素酸化物ガスセンサの出力を増幅しかつ有害
成分の量が所定の値を越えたときに出力を発生する増幅
器と、増幅器の出力により作動される触媒劣化表示装置
とを備えている。排気ガス浄化システム監視装置及び監
視方法では、触媒装置内での窒素酸化物(NOx)の還
元作用と一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)の酸化
作用を、窒素酸化物(NOx)ガスセンサにより検知す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気ガ
スを浄化する触媒装置の排気ガス浄化システム監視装置
及び監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のガソリンエンジンの排気ガス浄
化システムでは、排気ガスを浄化する触媒装置は必須と
なっており、ディーゼルエンジンでも、エンジンを用い
て発電を行うと共に排気ガス及び冷却水の排熱で産業用
又は民生用の熱供給を行うコージェネレイションシステ
ムに使用する定置型エンジンには触媒装置の付設が要求
されつつある。現在ではまだ実用化に至らない触媒を利
用する浄化システムが、ディーゼル車にも採用されると
予想される。
【0003】しかしながら、既に実用化された触媒コン
バータでは、経年変化による触媒の劣化の問題があまり
考慮されていない。現在では、自動車用の触媒コンバー
タに温度センサを装着して、過熱による触媒の熱劣化を
防止しているに過ぎない。触媒の劣化は、熱劣化以外に
被毒劣化も無視でできない問題である。
【0004】触媒の劣化により排気ガス浄化機能が低下
する危険があるが、現在では自動車の車検時に排気ガス
チェッカーでエンジンの排気ガス中に含まれる一酸化炭
素(CO)及び炭化水素(HC)の排出量を検出して、
間接的に触媒の劣化を検知するが、2年毎の車検の間は
事実上野放し状態である。有害成分の排出を十分に規制
できない現状は当然に改善すべきであり、米国ではOB
D規制に従って排気ガス触媒の劣化をNO−BOARD
で検知し、車のユーザにその結果を知らせることが義務
付けられた。
【0005】触媒の劣化に対応する技術としては、既存
の空燃比計として使用される酸素センサを利用した劣化
検知方式が発表されているに過ぎず(SAE Paper #01056
1"Detection of Catalyst Failure on Vehicle Using t
he Dual Oxygen Sensor Method")、技術課題が新規で
あるため、実際にリアルタイムで触媒の劣化を検知する
方法が提案されていない点が問題である。発表された劣
化検知方式は、触媒の酸化作用に注目し、空燃比の制御
に対応して触媒コンバータの前の酸素センサの出力は振
れるが、触媒が活性状態であれば、酸素を吸着して酸化
されるため、触媒コンバータの後ろの酸素センサの出力
は頻繁には振れない現象を利用することができる。しか
しながら、この劣化検知方式は、触媒の酸素吸着活性に
のみ着目し、触媒コンバータの前後に装着した酸素セン
サの出力の振れ具合から酸素の存在を代用特性として検
出し、間接的に触媒の良否を判定している。このため、
還元反応である窒素酸化物(NOx)の浄化性能の劣化
を本質的に検知できず、確実な触媒劣化検出方法でない
ことは明白である。例えば、排気ガス中の炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を
酸化、還元反応によって低減する現行の三元触媒でも、
ウィンドウ領域(三元触媒が有効に機能する理論混合比
付近の狭い空燃比範囲)での窒素酸化物(NOx)の浄
化性能の低下を検知できない。また、酸素過剰の空燃比
域(リーン領域)において発生する窒素酸化物(NO
x)ガスを還元分解するリーン窒素酸化物(NOx)触媒
では、窒素酸化物(NOx)の分解作用が行われるが、
この分解作用は酸素の活性化吸着性能に直接的影響を与
えない。更に代用特性を利用した方法では、定量分析に
も問題がある。リーン窒素酸化物(NOx)触媒は今後
利用が拡大する傾向にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、排気ガ
ス浄化システムに使用する触媒の劣化を検知できる信頼
性のある検知技術はまだ確立されておらず、このため触
媒の劣化のみならず他の要因による排気ガスの浄化性能
の劣化にも十分に対応できないのが現状である。そこ
で、この発明は触媒装置の劣化を確実に検出できる排気
ガス浄化システム監視装置及び監視方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による排気ガス
浄化システム監視装置は、エンジンの排気ガス中に含ま
れる有害成分の酸化又は還元を促進する触媒装置と、触
媒装置の後方に配置されかつ排気ガス中に含まれる窒素
酸化物(NOx)の濃度に対応した出力を発生する窒素
酸化物ガスセンサと、窒素酸化物ガスセンサの出力を増
幅しかつ有害成分の量が所定の値を越えたときに出力を
発生する増幅器と、増幅器の出力により作動される触媒
劣化表示装置とを備えている。この排気ガス浄化システ
ム監視装置の実施形態では、増幅器から生ずるパルスを
計数しパルス数が所定数を越えたときに触媒劣化表示装
置に出力を生ずる。窒素酸化物(NOx)ガスを検知す
るガスセンサが酸素イオン伝導体を用いた起電力型の固
体素子型センサである。窒素酸化物ガスセンサの信号と
エンジンの運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、
スロットル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排気ガス温
度の情報の少なくとも1つ以上を併せて、触媒装置の劣
化を判定する。また、触媒装置の後方に配置されかつ排
気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)以外の他の有
害物質の濃度に対応した出力を発生する付加的ガスセン
サと、付加的ガスセンサの出力を増幅しかつ他の有害物
質の量が所定の値を越えたときに出力を発生する付加的
増幅器と、増幅器及び付加的増幅器の出力により作動さ
れる触媒劣化表示装置とが設けられる。付加的ガスセン
サは、炭化水素(HC)ガスセンサ、一酸化炭素(C
O)ガスセンサ、酸素(O2)ガスセンサの少なくとも
1つ以上のガスセンサからなる。窒素酸化物ガスセンサ
の信号とエンジンの運転状態に基づく空燃比、エンジン
回転数、スロットル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排
気ガス温度の情報の少なくとも1つ以上を併せて、排気
ガス浄化システムの浄化能の良否判定を行う。排気ガス
システムの触媒は、リーン燃焼排気ガスに対して、炭化
水素を還元剤とする還元作用と、一酸化炭素(CO)の
酸化作用を併せ持つ触媒であり、ガスセンサが窒素酸化
物(NOx)ガスセンサと一酸化炭素(CO)ガスセン
サからなる。この発明による排気ガス浄化システム監視
方法は、エンジンの排気ガス中に含まれる有害成分の酸
化又は還元を促進する触媒装置の後方に配置されかつ排
気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度に対応
した出力を発生する窒素酸化物ガスセンサの出力を取り
出す過程と、増幅器により窒素酸化物ガスセンサの出力
を増幅しかつ有害成分の量が所定の値を越えたときに触
媒装置の劣化を判定する過程とを含む。増幅器から生ず
るパルスを計数しパルス数が所定数を越えたときに触媒
装置の劣化を判定する。また、排気ガス浄化システム監
視方法は、触媒装置の後方に配置されかつ排気ガス中に
含まれる窒素酸化物(NOx)以外の他の有害物質の濃
度に対応した出力を発生する付加的ガスセンサの出力を
取り出す過程と、付加的増幅器により付加的ガスセンサ
の出力を増幅しかつ他の有害物質の量が所定の値を越え
たか否かを判定する過程と、増幅器及び付加的増幅器の
出力がいずれも所定の値を越えたときに触媒装置の劣化
を判定する過程とを含んでもよい。排気ガス浄化システ
ム監視装置及び監視方法では、触媒装置内での窒素酸化
物(NOx)の還元作用と一酸化炭素(CO)、炭化水
素(HC)の酸化作用を、窒素酸化物(NOx)ガスセ
ンサにより検知することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明による排気ガス浄
化システム監視装置及び監視方法を図1〜図4について
説明する。図1はこの発明による排気ガス浄化システム
監視装置のブロック図を示す。この排気ガス浄化システ
ム監視装置は、エンジン1と、エンジン1の排気ガスを
通過させる排気管2と、排気管2の途中に設けられた触
媒装置3と、触媒装置3の後方で排気管2に隣接して取
り付けられた窒素酸化物ガスセンサ4、一酸化炭素ガス
センサ5、炭化水素ガスセンサ6と、エンジン1に取り
付けられたエンジン回転数センサ7及びスロットル開度
センサ8と、エンジン1と触媒装置3との間で排気管2
に取り付けられた酸素センサ9と、触媒装置3に取り付
けられた触媒温度センサ10と、車速センサ(スピード
メータ)11とがエンジン制御装置12に接続される。
窒素酸化物(NOx)ガスを検知する窒素酸化物ガスセ
ンサ4は例えば酸素イオン伝導体を用いた起電力型の固
体素子型センサを使用できるが、使用するガスセンサは
電気抵抗が変化する感ガス半導体センサ又は素子表面で
のガスの燃焼により電気抵抗が変化する接触燃焼式ガス
センサを使用することができる。
【0009】排気ガス中の浄化対象ガスは、窒素酸化物
(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)の
3種である。一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)は
酸化により最終的に二酸化炭素(CO2)と水(H2O)
になり、窒素酸化物(NOx)は還元されて窒素ガス
(N)と酸素ガス(O2)になる。本発明による排気
ガス浄化システム監視装置及び監視方法では、浄化作用
は窒素酸化物(NOx)の還元作用と一酸化炭素(C
O)、炭化水素(HC)の酸化作用に機能が大別される
ことに着目し、浄化機能の直接判定には、窒素酸化物
(NOx)センサを必須とする。一酸化炭素(CO)、
炭化水素(HC)には、必ずしも個別のセンサを必要と
せず、いずれかを検知できるセンサ又は両方に感度を有
するセンサを使用し、又は酸素ガスを検知するセンサを
適宜使用することを基本とする。本発明者は、窒素酸化
物(NOx)ガスセンサを必須とする殆どのガス浄化シ
ステムでは、基本劣化モードを検知可能であることを見
いだし、本発明を為すに至った。
【0010】更に、前記構成に加えて、ガスセンサのガ
ス濃度情報とエンジンの空燃比、回転数、スロットル開
度、車速、浄化触媒温度、排気ガス温度の少なくとも1
つ以上をあわせて、排気ガス浄化触媒及びシステム自体
の良否を判定することを基本構成とし、触媒劣化の検知
又はエンジン制御の補正の信頼性を向上することが可能
となる。
【0011】図2はエンジン制御装置12の詳細を示す
ブロック図である。窒素酸化物ガスセンサ4は増幅器2
0を介して差動増幅器21の反転入力端子に接続され
る。差動増幅器21の非反転入力端子は分圧抵抗22と
23との間に接続される。差動増幅器21の出力はダイ
オード24及び抵抗25を介して差動増幅器26の反転
入力端子に接続される。抵抗25と差動増幅器26との
間にはコンデンサ27が接続され積分回路を構成する。
差動増幅器26の非反転入力端子は分圧抵抗28と29
との間に接続される。差動増幅器26の出力、エンジン
回転数センサ7、スロットル開度センサ8、触媒温度セ
ンサ10及び車速センサ11はエンジン制御回路30に
接続される。一酸化炭素ガスセンサ5、炭化水素ガスセ
ンサ6及び酸素センサ9はそれぞれ差動増幅器21、2
6を含む同様の回路を含む増幅装置31を介してエンジ
ン制御回路30に接続される。エンジン制御回路30
は、イグニッション回路及び燃料噴射回路等のエンジン
駆動回路32及び触媒劣化表示装置33に接続される。
【0012】触媒装置3はエンジン1の排気ガス中に含
まれる有害成分の酸化又は還元を促進する。窒素酸化物
ガスセンサ4は、触媒装置3の後方に配置されかつ排気
ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度に対応し
た出力を発生する。増幅器20は窒素酸化物ガスセンサ
4の出力を増幅し、差動増幅器21は、増幅器20の出
力と分圧抵抗22、23によって決定される基準電圧と
を比較し、増幅器20の出力が基準電圧を越えたときに
出力を発生する。差動増幅器21の出力は抵抗25及び
コンデンサ27を介して差動増幅器26の反転入力端子
に付与される。差動増幅器26はコンデンサ27に印加
される電圧が分圧抵抗28、29で決定される電圧より
高いときにエンジン制御回路30に出力を発生する。エ
ンジン制御回路30は差動増幅器26、増幅装置33、
エンジン回転数センサ7、スロットル開度センサ8、触
媒温度センサ10及び車速センサ11の出力を受信して
演算した後、エンジン駆動回路32及び触媒劣化表示装
置33に出力を付与する。触媒劣化表示装置33は視覚
表示を与える発光ダイオード又は聴覚表示を与えるブザ
ーにより構成される。
【0013】エンジン制御回路30は図3に示す動作シ
ーケンスに従って作動される。図3では、ステップ40
において窒素酸化物ガスセンサ4が排気管2を流れる排
気ガスの窒素酸化物ガスを検出し、窒素酸化物ガスの排
出量が一定量を越えると差動増幅器21は出力を発生す
る。窒素酸化物ガスセンサ4が窒素酸化物ガスを検出す
ると、多数の間欠的パルスを発生し、差動増幅器21の
反転入力端子には間欠的パルスが付与される。差動増幅
器21は間欠的パルスの内分圧抵抗22、23によって
設定される電圧レベルを越えるパルスのみを増幅する。
差動増幅器21の出力はコンデンサ27に蓄積され、コ
ンデンサ27に蓄積された電荷が分圧抵抗28、29に
より設定される電圧より高い電圧に達したときに差動増
幅器26はエンジン制御回路30に出力を発生し、エン
ジン制御回路30は、ステップ41において窒素酸化物
ガスの排出量が基準量を越えたものと判断する。次に、
ステップ42において、炭化水素ガスセンサ6が排気ガ
ス中の炭化水素の排出量を検出し、炭化水素の排出量が
一定のレベルを越えると、増幅装置31はエンジン制御
回路30に出力を付与し、エンジン制御回路30は触媒
装置3の酸化活性が劣化したか否か判断する(ステップ
43)。エンジン制御回路30は酸化活性が劣化したと
判断すると、ステップ44において触媒装置3が劣化し
たと判断し、触媒劣化表示装置33を差動させる。ステ
ップ44において酸化活性が劣化しないと判断すると、
ステップ45において、ウィンドシフト補正処理を行
う。
【0014】図4はエンジン制御回路30の他の作動形
態を示すが、ステップ40と41は図3と同様である。
図4において、ステップ41において窒素酸化物ガスの
排出量が基準量を越えたものと判断すると、エンジン制
御回路30はストイキ運転(三元触媒による浄化)を行
う。ステップ47では再び窒素酸化物ガスの排出量が基
準値を越えたか否か判断し、基準値を越えないとステッ
プ40に戻り、基準値を越えると三元触媒の判定ルーチ
ンへ進む。
【0015】図3に示す実施形態は変更が可能である。
例えば、窒素酸化物ガスの排出量が基準値を越えたとき
に差動増幅器21の出力が発生したときに、エンジン制
御回路30の出力により触媒劣化表示装置33を作動さ
せてもよい。また、差動増幅器21から発生するパルス
をライン34を経てエンジン制御回路30に付与し、エ
ンジン制御回路30に設けられたカウンタ手段により計
数し、パルス数が一定値を越えたときに、エンジン制御
回路30が触媒装置3の劣化と判断してもよい。
【0016】窒素酸化物ガスセンサ4の信号とエンジン
1の運転時の空燃比、エンジン回転数センサ7、スロッ
トル開度センサ8、触媒温度センサ10及び排気ガス温
度の情報の少なくとも1つ以上を併せて、触媒装置3の
劣化判定を行ってもよい。
【0017】また、触媒装置3の前後に配置されかつ排
気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)以外の他の有
害物質の濃度に対応した出力を発生する付加的ガスセン
サとして一酸化炭素(CO)ガスセンサ5、炭化水素
(HC)ガスセンサ6又は酸素(O2)ガスセンサ9か
ら出力を取出し、付加的ガスセンサの出力を増幅しかつ
他の有害物質の量が所定の値を越えたときに増幅装置3
1内の付加的増幅器から出力を発生し、差動増幅器2
1、26及び付加的増幅器の出力を受信するエンジン制
御回路30の出力により触媒劣化表示装置33を作動さ
せてもよい。
【0018】この発明による排気ガス浄化システム監視
方法は、エンジン1の排気ガス中に含まれる有害成分の
酸化又は還元を促進する触媒装置3の後方に配置されか
つ排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度に
対応した出力を発生する窒素酸化物ガスセンサ4の出力
を取り出す過程と、差動増幅器21、26により窒素酸
化物ガスセンサ4の出力を増幅しかつ有害成分の量が所
定の値を越えたときに触媒装置3の劣化を判定する過程
とを含む。差動増幅器21から生ずるパルスを計数しパ
ルス数が所定数を越えたときに触媒装置3の劣化を判定
することができる。窒素酸化物ガスセンサ4の信号とエ
ンジンの運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、ス
ロットル開度、触媒装置の温度及び排気ガス温度の情報
の少なくとも1つ以上を併せて、触媒装置3の劣化を判
定することができる。
【0019】また、排気ガス浄化システム監視方法は、
触媒装置3の後方に配置されかつ排気ガス中に含まれる
窒素酸化物(NOx)以外の他の有害物質の濃度に対応
した出力を発生する付加的ガスセンサの出力を取り出す
過程と、付加的増幅器により付加的ガスセンサの出力を
増幅しかつ他の有害物質の量が所定の値を越えたか否か
を判定する過程と、増幅器及び付加的増幅器の出力がい
ずれも所定の値を越えたときに触媒装置3の劣化を判定
する過程とを含んでもよい。
【0020】窒素酸化物ガスセンサ4の信号とエンジン
の運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、スロット
ル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排気ガス温度の情報
の少なくとも1つ以上を併せて、触媒装置3の劣化を判
定する。
【0021】エンジン回転数、スロットル開度又は車速
の時間変化から、エンジンの運転モードを推定し、窒素
酸化物(NOx)濃度変化から、時間当たり又は走行距
離当たりの窒素酸化物(NOx)排出量を推定し、触媒
装置3の良否を判定することもできる。エンジンの運転
状態を制御する空燃比制御信号又は排気ガス浄化触媒の
前の排気ガス中の酸素濃度のいずれか1つ又は2つ以上
と、ガスセンサから得た窒素酸化物(NOx)ガス濃度
及び一酸化炭素(CO)ガス濃度、或いは、炭化水素ガ
スの少なくとも1つ以上の濃度情報から、空燃比制御の
良否を判断し、空燃比制御が正常に行われていると判断
したときに、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)ガス濃
度及び一酸化炭素(CO)ガス濃度又は炭化水素ガスの
時間当たり又は走行距離当たりの排出量を推定し、触媒
装置3の劣化程度を定量的に判定することもできる。触
媒装置3はウインドウ領域を必要とする三元触媒を含
み、ガスセンサによる排気ガス中の窒素酸化物(NO
x)ガスと一酸化炭素(CO)ガス又は炭化水素ガスの
成分濃度情報と空燃比制御信号に基づき、空燃比が空燃
比計の示す酸素の当量点に制御され、窒素酸化物(NO
x)濃度が所定レベルを超えたことを検知した時、ウイ
ンドウ領域のシフトと判定し、ウインドウ領域を補正し
てもよい。
【0022】排気ガス浄化触媒の温度又は触媒装置3の
前又は後の排気ガス温度情報とガスセンサから得た成分
濃度情報から、触媒装置3が適正温度範囲で作動してい
る場合に、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)ガス、一
酸化炭素(CO)ガス又は炭化水素ガスをガスセンサに
より検知し、センサ出力信号をもとに排気ガス浄化能を
定量的に判定し、温度条件により排気ガス浄化能を補正
してもよい。触媒装置の温度を検知する触媒温度センサ
10は、触媒装置3の過熱を検知する温度センサを兼ね
る。
【0023】エンジンの所定運転状態でのガスセンサか
ら時系列に採取した排気ガス成分情報から触媒装置3の
浄化能の経時劣化曲線を回帰分析により推定するか又は
残存寿命を推定し、予め設定した劣化判定レベルに至っ
た場合に触媒装置3の寿命と判定し、また所定の時系列
劣化パターンから外れた場合には、ガスセンサの異常又
は触媒装置3の異常と判定することができる。
【0024】触媒装置3の劣化判定又は修復の観点か
ら、信頼性の高い排気ガス浄化システムに必要な条件は
次の通りである。 (1) 排気ガス浄化システム自体の劣化を直接的に検
知すること。 (2) ある程度定量的に劣化レベルを検知し、排気ガ
ス浄化システムの寿命の推定ができること。 (3) 再生可能であること。 (4) 劣化に対する判断が正確であること。
【0025】排気ガス浄化システムでは一酸化炭素(C
O)、炭化水素(HC)では、酸化作用により浄化さ
れ、基本的に還元により浄化される窒素酸化物(NO
x)ガスとは作用が異なる。従って、システムの酸化作
用の劣化と還元作用の劣化が必ずしも同一のものでない
ことが有り得る。この点についての事情は各浄化システ
ムにより異なることから、各システム毎に本発明の構成
と作用を述べる。
【0026】最初に、三元触媒を使用する浄化システム
では、現状の三元触媒ではウインドウ領域で、酸化と還
元を同時に行うため、酸化作用が劣化した場合には窒素
酸化物(NOx)の還元作用は期待できない。このた
め、酸化作用の劣化を検出して触媒又は浄化システムの
劣化と判定してよいが、逆に、酸化作用が機能しても窒
素酸化物(NOx)の浄化作用が正常に機能していると
はいえない。例えば、現状の三元触媒は、酸素が過剰に
存在しても一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)に対
して酸化作用を行うが、窒素酸化物(NOx)ガスに対
する還元作用は失われる。従って、何らかの原因で空燃
比制御がリーン側にずれて酸素過剰になると、一酸化炭
素(CO)、炭化水素(HC)は浄化されるが、窒素酸
化物(NOx)は浄化されない現象が起こり得る。この
ような現象の一例として触媒の酸化活性がやや劣化した
場合のメタンシフトの具体例がある。これは即売の触媒
の酸化活性がやや劣化すると、未燃の炭化水素(HC)
がリーン領域で酸素センサの電極表面で燃焼して酸素を
消費し、触媒のウインドウ領域と酸素の当量点にズレが
生じる現象である。すなわち、酸素センサの示す理論空
燃比域(=酸素センサの示す酸素の当量点)では実際に
酸素が存在し、窒素酸化物(NOx)の還元は十分に行
われていない。
【0027】このような場合でも、窒素酸化物(NO
x)を検知するセンサを装備すると、基本的に浄化シス
テムの機能を正しく判定することができる。即ち、シス
テムの酸化能力の低下に伴い、窒素酸化物(NOx)ガ
スの還元能力が低下し、窒素酸化物(NOx)のガスセ
ンサでシステムの浄化能力の低下を検知できる。また、
システムの還元能力が低下すれば、直接窒素酸化物(N
Ox)ガスが増加し、窒素酸化物(NOx)ガスセンサで
浄化能力の低下を検知できる。
【0028】以上より、いずれの場合でも窒素酸化物
(NOx)ガスセンサを必須のセンサとして装備するこ
とで浄化システムの劣化を検知できることが判る。窒素
酸化物(NOx)センサを用いる本発明の構成によれ
ば、従来のデュアル酸素センサ法に比べて、窒素酸化物
(NOx)浄化能の単独劣化が検知できる点、一酸化炭
素(CO)、炭化水素(HC)ガスの浄化能の劣化も窒
素酸化物(NOx)センサで検知可能である点、ガスセ
ンサとしては最小限1個の窒素酸化物(NOx)ガスセ
ンサがあればよく、構成として簡素である点等の優位性
を有する。
【0029】次に、リーン窒素酸化物(NOx)触媒を
使用する浄化システムにおいて、リーン窒素酸化物(N
Ox)触媒とは、酸素過剰の空燃比域(リーン領域)に
おいて発生する窒素酸化物(NOx)ガスを還元分解す
る触媒である。その作用により現在までのところ2個に
大別される触媒が発表されているが、そのいずれの場合
においても本発明のシステムが有効である。以下にそれ
ぞれの触媒を用いた浄化システムに本発明の構成を適用
した場合を述べる。
【0030】窒素酸化物(NOx)吸蔵型触媒では、リ
ーン領域で発生した窒素酸化物(NOx)を一時触媒に
吸着させて吸蔵して外部に排出させず、エンジンが理論
空燃比付近(ウインドウ領域)の運転状態になった時に
三元触媒の作用により吸蔵されていた窒素酸化物(NO
x)ガスを分解する。従って、浄化能の低下の原因は、
下記の2つの場合が考えられる。 a 触媒の窒素酸化物(NOx)ガスの吸蔵能力が低下
するか、触媒の窒素酸化物(NOx)吸蔵能力を超える
窒素酸化物(NOx)ガスが発生する場合。この場合と
しては、長時間リーン運転が継続した場合が1例であ
る。この場合、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)ガス
が増加し、窒素酸化物(NOx)ガスセンサにより浄化
能力低下が検知できる。窒素酸化物(NOx)吸蔵能力
の低下は窒素酸化物(NOx)がオーバーブローするま
でのリーン運転時間で推定可能である。またこの場合、
窒素酸化物(NOx)が基準値を超えたところで、スト
イキ燃焼(三元触媒による浄化)を行い、それでも窒素
酸化物(NOx)排出量が低下しない場合は三元触媒の
判定を行う。 b 三元触媒の浄化能力が低下した場合 三元触媒の浄化能力が低下した場合は従来の三元触媒と
同様に考えられ、前記と同じ理由で窒素酸化物(NO
x)センサによる浄化能力の以下を検知することができ
る。
【0031】一方、リーン領域での一酸化炭素(C
O)、炭化水素(HC)の浄化能力のみが劣化する現象
も仮想できるが、これは現実には起こり得ない。即ち、
酸化触媒は、リーン域とウインドウ域で共通であるた
め、リーン域での酸化作用の低下はウインドウ域での酸
化作用の低下から窒素酸化物(NOx)ガスの浄化能力
の低下となって現れる。従って窒素酸化物(NOx)吸
蔵型のリーン窒素酸化物(NOx)触媒でも、窒素酸化
物(NOx)ガスセンサを必須の装備として浄化システ
ムの基本的な劣化モードを検知できる。
【0032】選択還元触媒型の触媒は、リーン運転状態
で排気ガス中に含まれる未燃の炭化水素(HC)又は意
識的に添加された炭化水素(HC)等の還元剤により、
窒素酸化物(NOx)ガスを還元させるものである。こ
の場合、還元剤は共存する酸素とは結びつかず、窒素酸
化物(NOx)ガスの還元に選択的に消費される。従っ
て、この方式は窒素酸化物(NOx)を還元する際に炭
化水素(HC)を消耗するが、基本的には、炭化水素
(HC)、一酸化炭素(CO)を酸化する機能を有して
いない。このため、実用に際してリーン領域でも一酸化
炭素(CO)、炭化水素(HC)が問題となる排出レベ
ルであれば、酸化触媒を併用する必要がある。以上のこ
とから、 a 選択還元触媒のみを使用し、一酸化炭素(CO)、
炭化水素(HC)は問題とならないレベルの場合 b 酸化触媒を併用する場合 の2つのケースが有り得る。aの場合は明らかに浄化対
象が窒素酸化物(NOx)ガスのみであるから、窒素酸
化物(NOx)ガスセンサで浄化システムの劣化を直接
検知することになるので、本発明のごとく窒素酸化物
(NOx)ガスセンサを必須とすることで問題ない。
【0033】bの場合は、さらに2つのケースに分けら
れる。すなわち、酸化触媒を全く独立した別の触媒とし
て併用する場合と、リーン窒素酸化物(NOx)触媒に
酸化機能を付加する場合がある。前者の場合は、独立し
た酸化触媒をリーン窒素酸化物(NOx)触媒の前又
は、後ろに装着することが考えられるが、リーン窒素酸
化物(NOx)触媒が基本的に還元剤を必要とすること
から、後ろに装着することが妥当である。この場合に
は、酸化触媒のみが単独で劣化する場合があり、この場
合には酸化触媒の劣化は一酸化炭素(CO)、炭化水素
(HC)のいずれか、又は両方を検知するガスセンサが
必要となる。一方、後者の場合には、還元剤となる炭化
水素(HC)と窒素酸化物(NOx)ガスが触媒上に吸
着して反応し、炭化水素(HC)の酸化と同時に窒素酸
化物(NOx)の還元が行われ、一酸化炭素(CO)は
この反応に関与せず、酸化触媒上でガス中の酸素と反し
て酸化される。すなわち、窒素酸化物(NOx)の浄化
能力の低下は炭化水素(HC)の浄化能力の低下につな
がり、その逆もいえるが、一酸化炭素(CO)のみは独
立した反応となるため、この点を考慮する必要がある。
従って、この構成のシステムでは、窒素酸化物(NO
x)ガスセンサと一酸化炭素(CO)ガスに十分感度を
有するガスセンサを併用することで浄化システムの基本
的な劣化モードを検知することが可能となる。
【0034】前述のように、排気ガス浄化システムが上
記各種の触媒を使用するシステムである場合は、窒素酸
化物(NOx)ガスセンサを必須とする本発明のシステ
ムにより、浄化能の基本的劣化モードを漏れなく検知す
ることが可能となり、システムの作動状況の良否判定又
はその情報を用いたシステムの動作補正が可能となる。
以上には、排気ガスを浄化するための窒素酸化物(NO
x)ガスの還元及び一酸化炭素(CO)、炭化水素(H
C)の酸化を浄化触媒により行う場合について述べた
が、基本的に排気ガスを酸化又は還元を浄化触媒以外の
他の方法により行う場合においても、本発明の構成は有
用であることは勿論である。
【0035】次に、実用上での劣化判定の信頼性を向上
させるために、この発明ではエンジンの運転状態又は排
気ガス温度、浄化触媒温度に関する情報とガスセンサの
出力信号を併せて劣化判定を行う。
【0036】基本的にエンジンの運転状態は、時間とと
もに変化し、特に、自動車では、頻繁なアクセル操作に
より瞬時に変化する。このため、ガスセンサは高速応答
であることが必要である。一方、実際的な劣化の判定基
準としては、特定の運転モードでの運転時間、又は走行
距離当たりの排気ガス有害成分(窒素酸化物(NO
x)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC))の排出
量を用いるのが普通である。従って、センサとしては必
ずしも高速応答を必要としないように思われるが、実際
は、上記のように運転状態が変わって、排気ガスの有害
成分が変動したときに、それにある程度追従した出力が
得られるセンサでないと誤差が大きく問題である。応答
速度の大体の目安としては運転モードの中の最小時間ス
パンの20%程度は必要と思われることから、T90で2
〜3秒以下が目安となる。このため、センサとしては、
比較的高速応答が期待できる起電力型が適している。さ
らに、排気ガス中に直接挿入できるタイプが望ましい
が、酸素イオン伝導体を用いたタイプが耐熱性もあり長
期安定で適している。
【0037】以上述べたごとく、ガスセンサがある程度
の運転状態に応じた応答出力を出せるものとし、次にエ
ンジンの運転状態とその時間変化が判れば特定運転モー
ドでその時間当たり有害成分の排出量が判る。また、エ
ンジンの運転状態で排出ガス中の有害成分濃度が変動す
ることは考慮する必要がある。即ち、浄化システムは実
際的な運転領域で排気ガス中の有害成分が所定濃度以下
に機能設計されるが、全領域で有害成分が一定濃度にな
るようには設計されないのが普通である。従って、ある
特定の運転モードでの浄化能を比較しないと正しい浄化
能の変化は分からない。このためには、エンジン回転
数、車速とスロットル開度から現在の運転状態を判断す
る機能が必要である。回転数、スロットル開度、車速か
ら、エンジンの運転状態を規定するのは、エンジンの実
用場面により異なる。定置式のエンジン、例えば、コー
ジェネレーションシステムのような場合では、負荷変動
はあまり大きくないことから、エンジン回転数だけでエ
ンジンの運転状態を規定してもよいかもしれない。一
方、自動車の場合には負荷変動も大きく、また変速機の
ギヤ比も様々であることから、単にエンジン回転数だけ
ではエンジンの運転状態を規定しづらい。即ち、スロッ
トル開度、車速と回転数から負荷を推定し、運転状態を
規定するのが良い。また、排出ガスの排出規制が、自動
車では特定の車速での走行距離当たりの排出量で規定さ
れるため、車速の情報は必要である。このように、エン
ジンの運転状態の規定の方法はいくつかあるが、適宜実
用場所に合わせて選択すればよい。要は、規定された特
定の運転状態で、ガスセンサ出力に基づく有害成分濃度
の時間積分から排出量を求めて、特定運転モードでの有
害成分排出量を検出することにより、正確な浄化システ
ムの現在の浄化能が定量的に推定できることが必要であ
る。
【0038】排気ガス浄化システムでは、通常ある一定
の空燃比に制御された燃料ガスを前提とし、システムが
構成されている。代表的な例としては、三元触媒を用い
た浄化システムでは、空燃比は理論空燃比前後のいわゆ
るウインドウ領域に制御され三元触媒が最適に作用する
条件を作り出している。従って、このような空燃比制御
が行われている浄化システムにあっては、その浄化能を
評価判定する場合には、空燃比を適正に制御する前提の
確認が必要となる。このために、この発明では通常空燃
比制御に用いられる酸素センサの信号が変化した場合
に、エンジンの運転状態又は空燃比の変化を監視し、適
正と判断した場合のみ、有害成分ガスを検知するガスセ
ンサの出力信号に基づく浄化システムの浄化能の定量的
判断を行う。酸素センサの出力がリーンからリッチへ、
又はその逆に変化した時にそれに応じた空燃比制御信号
が発生すれば、システムの空燃比制御が行われていると
判断できる。この酸素センサは、理論空燃比を検出する
λセンサでもよいし、またリーンバーン領域の空燃比を
制御するリーンミックスチャセンサであっても基本的な
判断ロジックは同じである。
【0039】三元触媒と酸素センサを用い空燃比制御を
行い、ウインドウ領域で排気ガス浄化を行うシステムで
は、空燃比が適正に制御されていると判断される場合で
も、ウインドウ領域と酸素センサの示す酸素の当量点と
の間にズレが生じて、見かけ上窒素酸化物(NOx)ガ
スの浄化能が劣化したように見える現象が生じる。この
場合は酸素センサの示す酸素の当量点(理論空燃比点)
が実際の当量点よりリーン側にズレているので、この当
量点をリッチ側に補正すると窒素酸化物(NOx)の浄
化能は回復する。この発明では、窒素酸化物(NOx)
ガスセンサと一酸化炭素(CO)又は炭化水素(HC)
ガスセンサを併用すると、この問題に対応することがで
きる。即ち、ウインドウシフトは、一酸化炭素(C
O)、炭化水素(HC)ガスは浄化されるが、窒素酸化
物(NOx)ガスは浄化されない現象として現れ、一酸
化炭素(CO)又は炭化水素(HC)ガスセンサで酸化
作用が正常であることを確認する。窒素酸化物(NO
x)ガスセンサにより窒素酸化物(NOx)ガス浄化能が
異常であると確認された場合に、ただちに窒素酸化物
(NOx)ガスの還元作用が低下したとは判断せずに、
理論空燃比点をリッチ側に所定値だけ補正を行い、窒素
酸化物(NOx)ガスの浄化能の回復の程度を観察す
る。窒素酸化物(NOx)ガスの浄化能が回復すれば、
ウインドウシフトが生じていたことになり、そのまま補
正を継続することでシステムの浄化能を維持できる。一
方、窒素酸化物(NOx)ガスの浄化能が回復しない場
合には、三元触媒の劣化であると判定できる。以上の方
策に従って、この発明では、三元触媒を用いるシステム
でのウインドウシフトの問題に対して、正しい劣化判断
を行えると同時にシステムの性能回復の処置も採り得
る。
【0040】一方、排気ガス浄化触媒を用いる浄化シス
テムでは、その触媒により限定される触媒が機能する温
度範囲が存在するのが通常である。この限定された温度
範囲外では、触媒の浄化能力は保障されない。本発明で
は、触媒装置が所定の温度範囲であることを確認した上
で、システムの浄化能の定量的判定を行うものとする。
さらに、この触媒の温度情報を利用し浄化能の定量化の
際に、温度補償を行う。通常用いられる浄化触媒は、上
記の温度範囲で機能するものの、その温度範囲内で温度
依存性があるのが普通である。従って、浄化能の温度特
性に基づき定量化された浄化能をその温度で補正し、よ
り正確な判定が可能となる。勿論、上記温度範囲のある
1点の温度又は、狭い温度範囲での浄化能を用いて判定
を行う方法も可能である。この際、用いる触媒の温度情
報は、従来触媒の過熱監視のために使用されている温度
センサの出力を使用すれば、システムの構成上有利とな
る。
【0041】以上述べたように、適正な条件でガスセン
サの情報をもとに浄化システムの浄化能を定量化して判
定するが、浄化システムの経時劣化や残存寿命を推定す
るに際して、時間的にある1点でのデータが所定の劣化
判定値を超えても、劣化又は寿命と判定するのは危険で
ある。長期間でみるとガスセンサのドリフトや触媒機能
の変動ドリフトがある。例えば、センサおよび触媒が1
時的な被毒劣化を起こすことは、間々あることで、その
時点のデータをもとに劣化と判定するのは問題である。
この問題を避けるために、本システムにおいては、定量
化された浄化能を時系列でサンプリングし、多点のデー
タから浄化能の時間変化を表す曲線を回帰分析から推定
するか、同様に多点のデータから残存寿命をサンプリン
グ時に算出し、残存寿命の時間変化の曲線を回帰分析か
ら求め劣化判定を行う。
【0042】
【発明の効果】この発明では、窒素酸化物(NOx)ガ
スセンサにより、触媒装置の劣化を検出できる。また、
浄化システムの基本的な劣化モードを漏れなくカバーす
ることができ、従来のデュアル酸素センサ法により検知
できない劣化モードも検知可能で、より信頼性の高い劣
化判定がしかも定量的に行うことができる点で優位であ
る。更に、浄化触媒の本質的な劣化ではないウインドウ
シフトの現象に対して、ウインドウ領域の補正によりシ
ステムの浄化能を復帰させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による排気ガス浄化システム監視装
置のブロック図
【図2】 図1のエンジン制御装置の詳細な回路図
【図3】 エンジン制御装置の動作の形態を示すフロー
チャート
【図4】 エンジン制御装置の動作の他の形態を示すフ
ローチャート
【符号の説明】
1・・エンジン、 2・・排気管、 3・・触媒装置、
4・・窒素酸化物ガスセンサ、 5・・一酸化炭素ガ
スセンサ、 6・・炭化水素ガスセンサ、 7・・エン
ジン回転数センサ、 8・・スロットル開度センサ、
9・・酸素センサ、 10・・触媒温度センサ、 11
・・車速センサ、 12・・エンジン制御装置、 20
・・増幅器、 21、26・・差動増幅器、 22、2
3、28、29・・分圧抵抗、 27・・コンデンサ、
30・・エンジン制御回路、31・・増幅装置、 3
3・・触媒劣化表示装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01M 15/00 ZAB G01M 15/00 ZABZ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気ガス中に含まれる有害成
    分の酸化又は還元を促進する触媒装置と、 触媒装置の後方に配置されかつ排気ガス中に含まれる窒
    素酸化物(NOx)の濃度に対応した出力を発生する窒
    素酸化物ガスセンサと、 窒素酸化物ガスセンサの出力を増幅しかつ有害成分の量
    が所定の値を越えたときに出力を発生する増幅器と、 増幅器の出力により作動される触媒劣化表示装置とを備
    えたことを特徴とする排気ガス浄化システム監視装置。
  2. 【請求項2】 増幅器から生ずるパルスを計数しパルス
    数が所定数を越えたときに触媒劣化表示装置に出力を生
    ずる請求項1に記載の排気ガス浄化システム監視装置。
  3. 【請求項3】 窒素酸化物(NOx)ガスを検知するガ
    スセンサが酸素イオン伝導体を用いた起電力型の固体素
    子型センサである請求項1に記載の排気ガス浄化システ
    ム監視装置。
  4. 【請求項4】 窒素酸化物ガスセンサの信号とエンジン
    の運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、スロット
    ル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排気ガス温度の情報
    の少なくとも1つ以上を併せて、触媒劣化表示装置を作
    動する請求項1に記載の排気ガス浄化システム監視装
    置。
  5. 【請求項5】 エンジンの排気ガス中に含まれる有害成
    分の酸化又は還元を促進する触媒装置と、 触媒装置の後方に配置されかつ排気ガス中に含まれる窒
    素酸化物(NOx)の濃度に対応した出力を発生する窒
    素酸化物ガスセンサと、 窒素酸化物ガスセンサの出力を増幅しかつ有害成分の量
    が所定の値を越えたときに出力を発生する増幅器と、 触媒装置の後方に配置されかつ排気ガス中に含まれる窒
    素酸化物(NOx)以外の他の有害物質の濃度に対応し
    た出力を発生する付加的ガスセンサと、 付加的ガスセンサの出力を増幅しかつ他の有害物質の量
    が所定の値を越えたときに出力を発生する付加的増幅器
    と、 増幅器及び付加的増幅器の出力により作動される触媒劣
    化表示装置とを備えたことを特徴とする排気ガス浄化シ
    ステム監視装置。
  6. 【請求項6】 付加的ガスセンサは、炭化水素(HC)
    ガスセンサ、一酸化炭素(CO)ガスセンサ、酸素(O
    2)ガスセンサの少なくとも1つ以上のガスセンサから
    なる請求項5に記載の排気ガス浄化システム監視装置。
  7. 【請求項7】 窒素酸化物ガスセンサの信号とエンジン
    の運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、スロット
    ル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排気ガス温度の情報
    の少なくとも1つ以上を併せて、触媒劣化表示装置を作
    動する請求項5に記載の排気ガス浄化システム監視装
    置。
  8. 【請求項8】 触媒装置は、リーン燃焼排気ガスに対し
    て、炭化水素を還元剤とする還元作用と、一酸化炭素
    (CO)の酸化作用を併せ持つ触媒であり、ガスセンサ
    が窒素酸化物(NOx)ガスセンサと一酸化炭素(C
    O)ガスセンサからなる請求項5記載の排気ガス浄化シ
    ステム監視装置。
  9. 【請求項9】 エンジンの排気ガス中に含まれる有害成
    分の酸化又は還元を促進する触媒装置の後方に配置され
    かつ排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度
    に対応した出力を発生する窒素酸化物ガスセンサの出力
    を取り出す過程と、 増幅器により窒素酸化物ガスセンサの出力を増幅しかつ
    有害成分の量が所定の値を越えたときに触媒装置の劣化
    を判定する過程とを含むことを特徴とする排気ガス浄化
    システム監視方法。
  10. 【請求項10】 増幅器から生ずるパルスを計数しパル
    ス数が所定数を越えたときに触媒装置の劣化を判定する
    請求項9に記載の排気ガス浄化システム監視装置。
  11. 【請求項11】 窒素酸化物ガスセンサの信号とエンジ
    ンの運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、スロッ
    トル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排気ガス温度の情
    報の少なくとも1つ以上を併せて、触媒装置の劣化を判
    定する請求項9に記載の排気ガス浄化システム監視方
    法。
  12. 【請求項12】 エンジンの排気ガス中に含まれる有害
    成分の酸化又は還元を促進する触媒装置の後方に配置さ
    れかつ排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の濃
    度に対応した出力を発生する窒素酸化物ガスセンサの出
    力を取り出す過程と、 増幅器により窒素酸化物ガスセンサの出力を増幅しかつ
    有害成分の量が所定の値を越えたか否かを判定する過程
    と、 触媒装置の後方に配置されかつ排気ガス中に含まれる窒
    素酸化物(NOx)以外の他の有害物質の濃度に対応し
    た出力を発生する付加的ガスセンサの出力を取り出す過
    程と、 付加的増幅器により付加的ガスセンサの出力を増幅しか
    つ他の有害物質の量が所定の値を越えたか否かを判定す
    る過程と、 増幅器及び付加的増幅器の出力がいずれも所定の値を越
    えたときに触媒装置の劣化を判定する過程とを含むこと
    を特徴とする排気ガス浄化システム監視方法。
  13. 【請求項13】 付加的ガスセンサは、炭化水素(H
    C)ガスセンサ、一酸化炭素(CO)ガスセンサ、酸素
    (O2)ガスセンサの少なくとも1つ以上のガスセンサ
    からなる請求項12に記載の排気ガス浄化システム監視
    方法。
  14. 【請求項14】 窒素酸化物ガスセンサの信号とエンジ
    ンの運転状態に基づく空燃比、エンジン回転数、スロッ
    トル開度、排気ガス浄化触媒温度及び排気ガス温度の情
    報の少なくとも1つ以上を併せて、触媒装置の劣化を判
    定する請求項12に記載の排気ガス浄化システム監視方
    法。
  15. 【請求項15】 触媒装置は、リーン燃焼排気ガスに対
    して、炭化水素を還元剤とする還元作用と、一酸化炭素
    (CO)の酸化作用を併有し、ガスセンサが窒素酸化物
    (NOx)ガスセンサと一酸化炭素(CO)ガスセンサ
    からなる請求項12記載の排気ガス浄化システム監視方
    法。
JP7304868A 1995-11-22 1995-11-22 排気ガス浄化システム監視装置及び監視方法 Pending JPH09144531A (ja)

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