JPH09145510A - 半導体式力学量センサおよびその製造方法 - Google Patents

半導体式力学量センサおよびその製造方法

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JPH09145510A
JPH09145510A JP569996A JP569996A JPH09145510A JP H09145510 A JPH09145510 A JP H09145510A JP 569996 A JP569996 A JP 569996A JP 569996 A JP569996 A JP 569996A JP H09145510 A JPH09145510 A JP H09145510A
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JP
Japan
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pedestal
semiconductor
glass
sensor
substrate
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Application number
JP569996A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yokoyama
賢一 横山
Koju Mizuno
幸樹 水野
Takeshi Fukada
毅 深田
Yasutoshi Suzuki
康利 鈴木
Shiyouwa Karesue
将和 彼末
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、陽極接合部分が十分な接合強度をも
つ半導体式力学量センサとその製造方法とを提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 受感部31がある半導体センサ基板3
と、半導体からなるセンサ台座1と、基板3および台座
1の間に介設され基板3および台座1に接合しているガ
ラス層2とを有する半導体式力学量センサにおいて、ガ
ラス層2は、基板3および台座1の双方に陽極接合され
ているガラス薄板からなる。ガラス薄板2は20μm以
上の厚みを有する。このセンサは、ガラス薄板2が台座
1に陽極接合されたのち、ガラス薄板2が研摩されて厚
みを減じ、その後、基板3に陽極接合されて製造されて
いる。ガラス薄板2が十分に厚く、十分な印加電圧で台
座1と基板3とに陽極接合されるので、接合部の信頼性
が高く歩留り率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力センサ、加速
度センサ、角速度センサなどを計測する半導体式力学量
センサとその製造方法とに関し、半導体センサの技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】半導体式力学量センサに関する従来技術
としては、例えば、特開平7−3380号公報に開示さ
れている「集積化圧力センサ」がある。これは、シリコ
ン製の台座の一面にスパッタ法によりホウ硅酸ガラスの
薄膜を形成し、この薄膜を介して台座と感圧部をもつシ
リコン基板とを陽極接合して製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術では、
ガラス薄膜を形成する手段にスパッタリングを用いてい
るが、スパッタリングによって形成し得るガラス薄膜の
厚さは、実用上、たかだか数μm程度である。したがっ
て、その絶縁破壊耐圧は、絶縁破壊耐圧は高くても5×
105 V/cm=5×10V/μm程度であることから
考えて、たかだか200〜300V程度である。
【0004】印加された電界が材料の絶縁破壊耐圧を越
え、放電現象が起きた場合には、ガラス層やガラス層に
接合されるシリコンに破孔が生じて、そのチップは不良
品になるので歩留りが悪くなって不都合である。そこ
で、スパッタリングにより形成されたガラス薄膜の厚さ
や成分のばらつきなどを考慮し、安全余裕を見込めば、
陽極接合時に印加できる電圧はせいぜい50V程度でし
かない。
【0005】一般に、ガラスとシリコン基板との陽極接
合が50V程度の低い印加電圧で行われた場合には、接
合に長い時間が掛かる上、良好な接合は望みがたい。こ
れは、低い印加電圧ではガラス面とシリコン面との界面
に作用する電位差が十分に大きくならないので、ガラス
層のSiO2 中からシリコン基板のSi結晶中への酸素
イオンの移動が十分でないからである。それゆえ、従来
技術では、陽極接合部において気密性が不完全であった
り接合強度が不十分であったりして、製品の歩留り率が
低いという不都合があった。
【0006】そこで、発明者らは、ガラス層(薄膜)の
厚さが薄いが故に上記不都合が発生していることに着目
し、十分に厚さのある(したがって絶縁破壊耐圧が高
い)ガラス層(薄板)を基板と台座との間に介設するこ
とを着想した。すなわち、本発明は、陽極接合部分が十
分な接合強度をもつ半導体式力学量センサと、比較的短
時間で完全な陽極接合が行われるその製造方法とを提供
することを解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 〔装置発明〕 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の半導
体式力学量センサである。
【0008】ここで、上記基板と上記台座とは、熱膨張
係数を同一にする目的で同一の半導体材料で形成されて
おり、さらに両者の結晶面の方位等も一致していれば理
想的であるが、これは必須要件ではない。すなわち、熱
膨張係数がほぼ一致していれば、必ずしも同一の半導体
材料で上記基板と上記台座とが形成されていなくても良
い。
【0009】また、ここでいう力学量は、圧力、加速
度、角速度などを指す。したがって、受感部には、観測
量が圧力の場合にはダイヤフラム構造が相当し、観測量
が加速度または角速度の場合にはカンチレバー構造が相
当する。なお、上記基板、上記ガラス薄板および上記台
座は、ウエハ単位であっても、チップ単位であっても構
わない。
【0010】本手段では、半導体センサ基板とセンサ台
座との間に介在し、両者に陽極接合しているガラス層
が、薄膜(厚さ数μm程度まで)ではなく、数十μm以
上の厚さを持つ薄板から形成されている。ガラス薄板
は、基板と台座との双方に陽極接合され、基板と台座と
を間接的に接合する目的で、両者の間に介設されるもの
である。
【0011】厚さが数十μm以上のガラス薄板の絶縁破
壊耐圧は、数百Vあるいは千V以上に達するので、ガラ
ス薄板が台座に陽極接合される際にも、基板に陽極接合
されれる際にも、十分に高い印加電圧をかけることが可
能になる。それゆえ、陽極接合時にガラスと半導体との
界面に大きな電位差が生じ、多くの酸素イオンが移動し
てガラスと半導体(基板または台座)とを強固に接合す
る。
【0012】したがって、本手段によれば、基板および
台座とガラス薄板との陽極接合は、速やかに、かつ、完
全に行われ得る。それゆえ、陽極接合部での接合強度は
十分強固になり、気密性も高く保たれるという効果があ
る。その結果、半導体式力学量センサを製造する上で
の、陽極接合の工程における歩留り率が向上するという
効果もある。
【0013】あわせて、ガラス層の形成に高価なスパッ
タリング装置を必要とせず、小規模で安価な製造設備で
生産可能であるから、製品価格を比較的安価に抑えうる
という効果もある。 (第2手段)本発明の第2手段は、請求項2記載の半導
体式力学量センサである。
【0014】本手段では、ガラス薄板の厚さが20μm
以上であるので、その絶縁耐圧は1000V程度以上で
あり、安全余裕をとっても、400Vの印加電圧は容易
にかけうる。それゆえ、陽極接合時に十分な電圧を印加
して、素早く、かつ、完全な陽極接合を行うことが可能
になる。したがって、本手段によれば、第1手段の効果
に加え、ガラス層が台座に対しても基板に対しても、十
分強固に陽極接合されるので、堅牢性および気密性が向
上して製品の歩留り率も向上するという効果がある。
【0015】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
3記載の半導体式力学量センサである。本手段では、ガ
ラス薄板の厚さに上限が設けられている。これは、該セ
ンサが台座に貫通して設けられている圧力導入孔を有
し、かつ、冠水して氷結の可能性がある場合に、圧力導
入孔が氷結により閉塞しても、大量の水がこの閉塞部と
センサ受感部との間に残されないようにする作用をも
つ。大量の水が残ると、その水が氷結する際に生じる体
積膨張が、半導体センサ基板の弾性限界を越え、受感部
の破裂に至るという不都合があるからである。
【0016】たとえば、本手段の制限を外して厚い(例
えば300μm)のガラス薄板を使用した場合、ガラス
材料の方が半導体材料(Si)よりも熱伝導性が低いの
で、氷結時にはガラス薄板の付近に大量の閉塞水が残さ
れる。この閉塞水が氷結すると、その体積膨張は半導体
センサ基板の弾性限界を越え、受感部が破裂する。逆
に、本手段の制限一杯の150μmの厚さのガラス薄板
が、半導体センサ基板と半導体センサ台座との間に挟持
されて両者に陽極接合されていれば、熱伝導性が低いガ
ラスの影響が少なく、受感部付近も比較的速やかに氷結
する。それゆえ、圧力導入孔の氷結後に受感部付近に残
る閉塞水は僅かであり、その氷結時に生じる体積膨張も
僅かであるのでセンサには弾性限界内の変形を生じるの
みで、受感部は破壊されない。もちろん、解凍後には本
手段のセンサはセンサ機能を回復する。
【0017】したがって、本手段によれば、第1手段の
効果に加え、冠水し氷結する環境で使用される場合に
も、解凍後にはセンサ機能を回復する半導体力学量セン
サを提供することができるという効果がある。 (第4手段)本発明の第4手段は、請求項4記載の半導
体式力学量センサである。
【0018】本手段では、基板および台座を形成してい
る半導体材料に対して、熱膨張係数の差が10%以内の
ガラス薄板が陽極接合されている。それゆえ、半導体式
力学量センサの作動時等の温度の変化による接合部での
熱応力の発生は、クラックや剥離等の不具合が無い程度
に低減されている。したがって、本手段によれば、第1
手段の効果に加え、よりいっそう熱応力に強い半導体式
力学量センサを提供することができるという効果があ
る。
【0019】〔製法発明〕 (第5手段)本発明の第5手段は、請求項5記載の半導
体式力学量センサの製造方法である。本手段では、第1
陽極接合工程および第2陽極接合工程において、ガラス
薄板は両面で基板および台座に陽極接合されて、半導体
式力学量センサが製造される。
【0020】したがって、本手段によれば、基板および
台座に挟持されたガラス層を形成するのに高価で大がか
りなスパッタリング装置を要さず、比較的安価な設備で
半導体式力学量センサの製造が可能になるという効果が
ある。 (第6手段)本発明の第6手段は、請求項6記載の半導
体式力学量センサの製造方法である。
【0021】本手段では、ガラス薄板は先に台座に陽極
接合され、しかるのちに基板に陽極接合される。半導体
式力学量センサが、例えば圧力計や差圧計などのように
通気孔(圧力導入孔)を有する場合には、ガラス薄板が
台座に接合されていれば、センサ基板の感圧部に連通す
る通気孔を一度に、かつ容易に開けられるので好都合で
ある。
【0022】逆に、先にガラス薄板が基板に陽極接合さ
れていると、ガラス薄板の一部に基板による裏打ちがな
い部分が生じて取扱いが難しくなる。さらに、ガラス薄
板を台座に陽極接合する際に、基板の裏打ちが無い部分
には電荷が十分に回らず、陽極接合に不具合が生じかね
ないという不都合がある。したがって、本手段によれ
ば、第5手段の効果に加え、上記不都合が回避でき、半
導体式力学量センサの製造が容易になるという効果があ
る。
【0023】(第7手段)本発明の第7手段は、請求項
7記載の半導体式力学量センサの製造方法である。本手
段では、第1陽極接合工程と第2陽極接合工程との間
に、ガラス薄板の厚さを減らす薄肉化工程があるので、
第1陽極接合工程では十分に厚く取扱いが容易なガラス
薄板が使用される。そして、第2陽極接合工程では、す
でに薄肉化工程でガラス薄板の厚さが十分に減らされて
いるので、半導体式力学量センサでは十分に薄いガラス
薄板により基板および台座が接合される。
【0024】ここで補足すると、台座と基板とに挟持さ
れているガラス層は、絶縁破壊耐圧を損なわない範囲で
薄ければ薄いほど台座および基板と熱応力が生じにくい
ので望ましいのであるが、その反面、あまり薄いガラス
薄板は割れやすく取扱が難しいという不都合がある。そ
こで、比較的厚いガラス薄板が、例えば台座に接合され
ている状態で研摩されて薄肉化されれば、台座に裏打ち
されて補強されているので、取扱いが容易になる。すな
わち、取扱いの容易な比較的厚いガラス薄板を製造の始
めに用い、陽極接合で裏打ち補強された状態で薄肉化が
なされ、熱応力の低減が図られている。
【0025】したがって、本手段によれば、第5手段の
効果に加え、割れにくく扱いの楽な比較的厚いガラス薄
板を素材として製造を容易にしながら、薄くて熱応力の
発生が少ないガラス層で基板および台座が陽極接合され
ている半導体式力学量センサを製造することができると
いう効果がある。 (第8手段)本発明の第8手段は、請求項8記載の半導
体式力学量センサの製造方法である。
【0026】本手段では、陽極接合の際の印加電圧が4
00V以上と規定されているので、極めて強固で気密性
および信頼性の高い陽極接合面が形成される。したがっ
て、本手段によれば、第5手段の効果に加え、陽極接合
面の不具合に起因する不具合の起きる確率が非常に低
く、信頼性に富む半導体式力学量センサを製造すること
ができるという効果がある。
【0027】(第9手段)本発明の第9手段は、請求項
9記載の半導体式力学量センサの製造方法である。本手
段では、ステム(基台)に台座をはんだ付けで接合する
際に、融点が低い(220°C以下)はんだを使用する
ので、接合時の熱によって生じる残留応力が少ない。そ
れゆえ、製品である半導体式力学量センサの出力電圧の
ばらつきが減り、トリニミングや出力調整が容易になる
という作用がある。その結果、品質の安定したセンサ
を、調整工程の工数を減らして製造することができる。
【0028】したがって、本手段によれば、第5手段の
効果に加え、センサ出力電圧のばらつきがより少ない半
導体式力学量センサを、より安価に提供することができ
るという効果がある。 (第10手段)本発明の第10手段は、請求項10記載
の半導体式力学量センサの製造方法である。
【0029】本手段では、はんだの濡れ性が劣っている
半導体からなる台座の接合面がメタライズされて、はん
だの濡れ性が格段に改善されている。すなわち、半導体
台座の接合面に、下層からチタニウム(Ti)、ニッケ
ル(Ni)、金(Au)の各層が蒸着により形成されて
いる。ここで、Ti蒸着膜には台座とNi蒸着膜との密
着性を改善する作用があり、Ni蒸着膜にはTi蒸着膜
とAu蒸着膜との密着性を改善する作用がある。Au蒸
着膜には、Ni蒸着膜の酸化を防止する作用と、はんだ
濡れ性を改善する作用とがある。
【0030】したがって、本手段によれば、第9手段の
効果に加え、低融点のはんだによるはんだ付けであって
も、台座がステムに強固に接合され、高い気密性が保た
れるという効果がある。
【0031】
〔実施例1〕
(実施例1の半導体式力学量センサ)本発明の実施例1
としての半導体式力学量センサは、ダイシング(切り離
し)前の状態を図1に示すように、センサ台座1、ガラ
ス層2および半導体センサウエハ(基板)3が層状に接
合されて構成されている。
【0032】センサ台座1は、厚さ2mmのシリコン単
結晶の平板からなり、所定の間隔を空けて内周面が円筒
状の貫通孔10が開けられている。センサ台座1の一方
の平面(図中上面)には、厚さ150μmのホウ硅酸ガ
ラス(商品名パイレックス)の薄板からなるガラス層2
が、気密かつ強固に陽極接合されている。ガラス層2に
は、台座1の貫通孔10に連続する貫通孔が形成されて
いる。
【0033】半導体センサウエハ3は、台座1と同一材
質(熱膨張率も同一)のシリコン単結晶の平板からな
り、貫通孔10と同軸に受感部31が形成されている。
受感部31は、圧力センサとしてのダイヤフラムであ
り、図示しない歪み計等が取り付けられてセンサとして
機能する。センサウエハ3の厚さ(肉厚部32の厚さ)
は300μmであり、受感部(薄肉部)31の厚さは1
2μmである。受感部31は、センサウエハ3の一方の
面(図中下面)から材料が除去されて形成されている。
【0034】センサウエハ3は、厚肉部32の一面(図
中下面)で、前述のガラス層2の一面(図中上面)に気
密かつ強固に陽極接合されている。つまり、ガラス薄板
2は、両面でウエハ3および台座1の双方に陽極接合さ
れている。したがって、センサウエハ3とセンサ台座1
とは、ガラス薄板からなるガラス層2を介して間接的に
互いに接合されており、ウエハ3の受感部32の凹部
は、貫通孔10に連通している。
【0035】上記構成のセンサでは、ガラス層2は、当
初は厚さ500μmのガラス薄板が台座1に陽極接合さ
れて形成されている。その後、同ガラス薄板は研摩され
て厚さを150μmにまで減じ、しかるのちウエハ3に
陽極接合されている。なお、ガラス薄板2の熱膨張係数
は、ウエハ3および台座1を形成しているシリコン単結
晶の熱膨張係数とほぼ同程度であって、両者の熱膨張係
数の差は、±10%以内におさまっている。
【0036】(実施例1の製造方法)前述の本実施例の
半導体式力学量センサを製造する製造方法は、図2
(a)〜(e)に示すように二回の陽極接合工程を含む
製造工程から構成されている。すなわち、先ず図2
(a)に示すように、直径100mm、厚さ2mmのシ
リコン単結晶からなる円盤状の半導体センサ基台1’の
一方の面11に、同一直径で厚さ0.5mmの円盤状の
ガラス薄板2’の一方の面21を接合する。
【0037】この第1陽極接合工程では、図2(b)に
示すように、基台1’およびガラス薄板1’がカーボン
治具5,6に挟持され、所定の押圧力で互いに接合面1
1,21が圧着された。この状態で、350〜400°
Cに昇温され、直流電源9から400〜1000V程度
の電圧が所定時間印加されて、基台1’およびガラス薄
板1’は互いに強固に陽極接合された。その際、図2
(b)に示すように、基台1’には相対的に正、ガラス
薄板1’には負の電圧が印加された。
【0038】第1陽極接合工程後の基台1’およびガラ
ス薄板2’は、図2(c)に示すように、一体に接合さ
れて合わせ板12を構成している。合わせ板12には、
貫通孔10の穴開け加工とガラス薄板2’の薄肉化加工
とが施される。穴開け加工工程では、超音波ホーニング
により所定の間隔を空けて複数の貫通孔10が碁盤目状
に開けられる。
【0039】薄肉化工程では、ガラス薄板2’が二段階
に分けて研削され、その厚さを500μmから150μ
mに減じる。すなわち、ガラス板2’は、ラッピング加
工で一端180μmの厚さに削られ、さらに研摩加工に
より150μmにまで薄肉化される。薄肉化工程後のガ
ラス薄板2の厚さとその精度は、150μm±20μm
である。ガラス薄板2を薄肉化することにより、徒に高
い印加電圧(後述の第2陽極接合工程で真空放電等の危
険を伴う)をかける必要がなくなると同時に、熱応力の
発生を抑制することができる。
【0040】以上の工程で、図2(d)に示すように、
薄肉化されたガラス薄板2と貫通孔10とを有する合わ
せ板12が形成される。合わせ板12のガラス層2が形
成されているほうの面に、センサウエハ3が位置を合わ
せて乗せられて陽極接合される。すなわち、第2陽極接
合工程では、図2(e)に示すように、センサウエハ3
の一面が合わせ板12のガラス層2の接合面22に圧着
されて、陽極接合される。ここで、合わせ板12および
ウエハ3を挟持するカーボン治具7およびステンレス治
具8により押圧力と印加電圧とがかけられる。この際の
温度は350〜400°Cに昇温されており、直流電源
9による印加電圧は400〜1000Vである。
【0041】その際、相対的にウエハ3には正の、台座
1およびガラス薄板2からなる合わせ板12には負の電
圧が印加された。なお、ステンレス治具8には、ウエハ
3の受感部である薄肉部31には押圧力と印加電圧とが
かからないように、厚肉部32のみに当接する形状に形
成されている。この第2陽極接合工程では、高電圧が印
加された場合に貫通孔10内に放電が生じ、受感部31
が破損する不具合が出ることがあるが、発明者らはすで
にこの不都合を回避する技術を開発済である(特願平7
−164169号)。
【0042】以上の製造方法により、前述の半導体式力
学量センサ(図1参照)が製造され、必要に応じて、歪
み計などが付加された上で各センサユニット毎に切り出
されたりして完成する。場合によっては、一つ一つのセ
ンサユニットに切り離されず、複数の貫通孔10および
受感部31をもつ一次元センサアレイや二次元センサア
レイとして使用されることもある。
【0043】(実施例1の作用効果)以上詳述したよう
に、本発明の半導体式力学量センサおよびその製造方法
においては、以下の作用効果が発揮される。第1に、第
1陽極接合工程および第2陽極接合工程においてガラス
層2’,2の厚さが十分にあるので、台座1およびウエ
ハ3との陽極接合が十分強固に行われ、製品の歩留り率
が極めて高くなるという効果がある。
【0044】ここで、石英ガラスの単位厚さ当たりの絶
縁破壊耐圧は20〜40〔kV/mm〕(理科年表)で
あり、ホウ硅酸ガラスについても3×104 〔V/m
m〕程度である。これに基づいて計算すると、第1陽極
接合工程では、厚さ0.5mmのガラス薄板2’の絶縁
破壊耐圧は15000Vであり、第2陽極接合工程で
は、厚さ150μm=0.15mmのガラス層2の絶縁
破壊耐圧は4500Vに及ぶ。したがって、400〜1
000V程度の印加電圧では、絶縁破壊が起こる心配が
ないので、従来技術のスパッタリングによるガラス薄膜
(厚さ4μm程度)と異なり、陽極接合の際、十分に高
い印加電圧をかけて極めて強固な接合がなされる。
【0045】陽極接合の接合強度については、引張破壊
試験により評価されている。引張破壊試験は、図3に示
すように、基台面Gに接合保持されている半導体式力学
量センサ123を、ウエハ3の面に接着剤Aで接合固定
されている金具NをフックHで引っ張り、破壊するまで
引っ張り力Fを増していくものである。本試験の結果、
センサ123の一端をなすウエハ3と他端をなす台座1
との間のどこかで、センサ123は破断する。基台面G
に対する破断面の垂直投影面積のうち、接合面21,2
2の占める率は、陽極接合時の印加電圧によって異な
る。
【0046】すなわち、図4に示すように、印加電圧が
200Vでは破断面の40%(面積比率)を接合面2
1,22が占めるが、300Vでは2%程度に激減し、
400V以上ではゼロ%である。なお、この試験での試
料数は、各電圧値につき10個程度である。したがっ
て、本実施例では、第1陽極接合工程および第2陽極接
合工程で400〜1000Vが印加されているので、陽
極接合部分の不具合はほぼ皆無であり、歩留り率は極め
て高いという効果が生じる。
【0047】第2に、製造設備が小規模で安価であると
いう利点もある。これは、従来技術と異なり、大掛かり
で高価なスパッタリング装置を必要としないためであ
る。それゆえ、製品価格を安価に抑えうるという効果が
ある。第3に、製造が容易でありながら温度変化に強く
信頼性の高い半導体式力学量センサが得られるという効
果がある。
【0048】すなわち、第1陽極接合工程以前には、ガ
ラス薄板2’単体の厚さは0.5mmと比較的厚く、ガ
ラス薄板2’は割れにくいので、取扱いが楽である。ガ
ラス薄板2’は、第1陽極接合工程で台座1に接合され
裏打ちされて割れる心配がなくなったのち、薄肉化工程
で150μmまで厚さを減じる。それゆえ、ガラス薄板
2とシリコン製の台座1およびセンサウエハ3との間に
大きな熱応力が生じることがないので、温度変化に強く
なって信頼性が向上するという効果がある。
【0049】(実施例1の変形態様1)上記実施例で
は、ガラス薄板2の材料にホウ硅酸ガラスを使用してい
るが、アルミナ・シリケートガラスなどの各種ガラスを
使用しても良い。その際、ガラス薄板2と台座1および
ウエハ3との間に発生する熱応力を低く抑えるために、
ガラス薄板2を形成する材料の熱膨張係数は、台座1お
よびウエハ3を形成するシリコン単結晶材料の熱膨張係
数とできるだけ合わせるのがよい。両熱膨張係数の差
は、±10%以内に納まっていることが望ましい。
【0050】(実施例1の変形態様2)前述の薄肉化工
程において、その他の各種研削研摩法によりガラス薄板
2の厚さを減じてもよい。あるいは、フッ酸あるいは他
の方法によるエッチング加工をして、ガラス薄板2の厚
さを減じてもよい。薄肉化工程でのこれらの加工法につ
いては、製造コスト、信頼性などの各種評価項目を勘案
の上、最適の選択が行われることが望ましい。
【0051】(実施例1の変形態様3)上記実施例で
は、差圧計を想定して貫通孔10が設けられているが、
レート(角速度)センサや絶対圧力計および加速度セン
サなどでは、貫通孔10は設けられない場合が多い。さ
らに、受感部31は圧力測定用のダイヤフラムとしてい
るが、加速度や角速度等を測定するセンサの場合には、
受感部はカンチレバーとして形成される。
【0052】(実施例1の変形態様4)上記実施例で
は、基板としてのウエハ3をもって半導体式力学量セン
サを形成している。しかし、すでにダイシング(切り離
し)されてチップ状になった基板を用いて、前述の製造
方法と同様の加工工程の製造方法で本発明の半導体式力
学量センサを製造することができる。すなわち、ウエハ
単位だけではなく、チップ単位での本発明の半導体式力
学量センサの製造も可能である。
【0053】〔実施例2〕 (実施例2の圧力センサ)本発明の実施例2としての半
導体式力学量センサは、図5に示すように、ステム6’
とステム6’に接合されているセンサ本体1234とを
有する圧力センサである。
【0054】ここで、ステム6’は鉄系の42アロイか
らなり、センサ本体1234との接合面には金めっき
(厚さ1500オングストローム)が施されている。ス
テム6’の中央には、センサ本体1234の貫通孔10
に連通する圧力導入孔60が貫通しており、両者10,
60には、シリコーンオイル9’が充填されて水分等の
浸入を防いでいる。一方、半導体センサウエハ3の中央
部には、薄肉部31がダイヤフラムを形成している。同
ダイヤフラムに形成されているゲージ抵抗領域を有する
センサ回路(図示せず)からは、複数本のAl−Siワ
イヤ8’が延びて周囲のターミナル7’にそれぞれ接続
している。ターミナル7’は、ステム6’に支持されて
いる金属棒であり、ステム6’の貫通孔(図示せず)に
嵌入された後、シール用低融点ガラス(図示せず)によ
りこの貫通孔と絶縁され、封止されている。
【0055】本実施例の圧力センサの主たる特徴は、以
下の三点に集約される。すなわち、第1に、ステム6’
にはんだ付けされるセンサ本体1234の表面(接合
面)に、三層からなる金属薄膜4が形成されている点で
ある。第2に、ステム6’との接合に使用されているは
んだ5’の融点が低く、220°C以下である点であ
る。第3に、半導体センサウエハ3とセンサ台座1との
間に両者に接合して介在するガラス薄板2の厚さが、1
50μm以下に制限されている点である。これらの特徴
について以下、詳細に説明する。
【0056】上記三層の金属薄膜4は、センサ台座1の
半導体センサウエハ3と背向する端面に形成されてい
る。金属薄膜4は、センサ台座1を形成しているシリコ
ンの表面上に、チタニウム、ニッケル、金の順にいずれ
も真空蒸着により形成されている。蒸着膜の厚さは、チ
タニウム層が3000オングスロトーム、ニッケル層が
6000オングストローム、金の層が1500オングス
ロトームであり、合計10500オングストローム程度
である。
【0057】上記各層のうち、最も厚いのはニッケル層
で、チタニウム層は台座1のシリコンとニッケル層との
馴染みをよくする作用がある。一方、最表面の金の層
は、ニッケル層の酸化を防止するとともに、はんだ濡れ
性を良好にする作用がある。したがって、上記3層が重
ねて形成されていることにより、シリコン製のセンサ台
座1との密着性が良く(容易には剥がれず)、かつ、空
気等に触れても酸化しにくいうえに、接合用のはんだ
5’の乗りがよい金属薄膜4で接合面が形成されてい
る。
【0058】以上のように形成された台座1の接合面
と、金めっきされているステム6’の接合面とは、はん
だ濡れ性が良好であり、融点が220°C以下の低融点
はんだ5’によって気密かつ強固に接合されている。よ
り具体的には、はんだ5’にはSn63−Pb37の共
晶組成のはんだが使用されており、その融点は183°
C程度である。
【0059】ガラス薄板2は、実施例1と同様、厚さ1
50μmのホウ珪酸ガラスからなり、半導体センサウエ
ハ3およびセンサ台座1の両者にに陽極接合されてい
る。 (実施例2の製造方法)本実施例の圧力センサの製造方
法は、図6中に示すように、複数の工程を経て圧力セン
サを製造する。本製造方法の特徴は、シリコン製のセン
サ台座1の図中下面に3層からなる金属薄膜4を蒸着に
より形成する点と、低融点のはんだ5’を使用して比較
的低温で台座1をステム6’に接合する点とにある。
【0060】本製造方法では、先ず、実施例1と同様
に、第1陽極接合工程でシリコン製のセンサ台座1とガ
ラス薄板2との陽極接合し、しかる後に貫通孔10の穴
開けとガラスの薄肉化とを行う。以上の加工はウエハ単
位で行い、図6(a)に示すように、厚さ150μmの
ガラス薄板2が一端面に接合しているシリコン製の台座
1を中間的に製造する。
【0061】ここで、前述の台座1を熱処理炉に入れ、
アニーリング工程を施す。すなわち、昇温して60分間
450°Cに炉内温度を保ったのち徐冷することによっ
て、台座1および薄板2から残留歪みによる内部応力を
低減する。次に、メタライズ工程を施す。すなわち、真
空蒸着により、台座1の他端面に厚さ3000オングス
トロームのチタニウムの蒸着膜層、6000オングスト
ロームのニッケルの蒸着膜層、1500オングストロー
ムの金の蒸着膜層を一様に形成する。上記三層の真空蒸
着は、真空タンク内の圧力を途中で大気圧にもどすこと
なく、順次行われる。メタライズ工程を終えると、図6
(b)に示すように、Ti/Ni/Auの金属薄膜4が
台座1の他端面に形成されている。なお、スパッタリン
グでは、貫通孔10の内周面などにまで金属分子などが
付着して不都合であるが、本実施例のように真空蒸着に
よればその心配はまず無い。
【0062】しかるのち、第2陽極接合工程を施し、図
6(c)に示すように、センサウエハ3と台座1のガラ
ス薄板2とを互いに接合する。そして、図6(d)に示
すように、センサウエハ3から台座1の中途に至る深さ
の溝Hを縦横に彫るハーフカット工程を施す。ハーフカ
ットされた(隣接するセンサから歪みや応力の伝達がな
い)状態で、ウエハトリム工程を施す。すなわち、図6
(e)に示すように、センサウエハ3の所定の位置にレ
ーザーを照射し、センサ回路(図示せず)の材質中の電
気抵抗を変えてセンサ特性の調整を行う。
【0063】ウエハトリム工程の後、前述の溝Hに沿っ
て台座1を切り離し、図6(f)に示すように、独立し
た各センサチップ1234を形成するダイシングカット
工程を施す。最後に、各センサチップ1234を低融点
はんだ5’(Sn63−Pb37)でステム6’に接合
するステム接合工程を施す。その際、前述のようにTi
/Ni/Auの金属薄膜4が台座1の接合面に形成され
ており、また、対応するステム6’の接合面には金めっ
き(厚さ1500オングストローム)が施されている。
それゆえ、台座1の接合面およびステム6’の接合面
は、はんだの濡れ性に優れ酸化しにくい金の薄膜で覆わ
れているので、低融点はんだ5’でも極めて良好な接合
が成される。同様の理由で、台座1およびステム6’の
接合部の気密性も極めて高いものが得られる。
【0064】以上で主たる工程は終わり、センサ回路
(図示せず)とターミナル7’とのワイヤボンディング
と、圧力導入孔60から貫通孔10等の内部空間にシリ
コーンオイル9’とを充填すれば、前述の本実施例の圧
力センサ(図5参照)が製造される。なお、シリコーン
オイル9’は要否に応じて充填するか否かを決める。 (実施例2の作用効果)本実施例の半導体式力学量セン
サとしての圧力センサは、前述の構成をしており、以上
の製造方法で製造されるので、実施例1の効果に加え、
以下に示す優れた効果を発揮する。
【0065】第1に、ガラス薄板2の厚さを150μm
に制限したので、シリコーンオイル9’なしでも、圧力
導入孔60内の内部空間へ浸入した水分の氷結に耐え、
解氷後の機能回復ができるという効果がある。これは、
以下に示す圧力センサの熱解析(数値シミュレーショ
ン)の結果を総合して判明したものである。
【0066】先ず、台座1がシリコンでなくガラスで出
来ている場合には、ガラス台座の熱伝導率がステム6’
を形成している合金の熱伝導率よりずっと低いので、圧
力導入孔60がまず氷結で閉塞し、多量の水が貫通孔1
0等の内部空間に残される。その後、この水が氷結する
際の体積膨張でセンサウエハ3の薄肉部(ダイヤフラ
ム)31が破裂してしまう。その結果、センサ部分が破
壊してしまうので、圧力センサとしての機能は失われ回
復することはない。
【0067】次に、シリコン台座1に接合しているガラ
ス薄板2の厚さが150μmを越えている(例えば30
0μm)場合には、ガラス薄板2の方がシリコン台座1
よりも熱伝導率が低い。それゆえ、貫通孔10が氷結し
て閉塞する際に、ガラス薄板2の厚さに相当する分、余
計にセンサウエハ3の内部空間に未だ凍らない水が所定
量以上残される。その後、この水が氷結する際の体積膨
張でセンサウエハ3の薄肉部(ダイヤフラム)31が破
裂してしまう。その結果、センサ部分が破壊してしま
い、前述のガラス台座の場合と同様、圧力センサとして
の機能は失われて回復することはない。
【0068】一方、本実施例のように、ガラス薄板2の
厚さが150μm以下である場合には、熱伝導率の低い
ガラス薄板2が十分に薄いので、貫通孔10が氷結して
閉塞する際に、上記内部空間にはほとんど水が残されな
い。したがって、この水が氷結する際の体積膨張はセン
サウエハ3の薄肉部(ダイヤフラム)31の弾性変形等
で吸収され、センサ部分が破壊されることがない。その
結果、本実施例の圧力センサは、氷結に耐えて解氷後に
機能を回復することができるのである。
【0069】第2に、アニーリング工程により、温度に
よる出力電圧の変動を低減することができるという効果
がある。すなわち、第1陽極接合工程で接合された台座
1およびガラス薄板2が内包している残留応力がアニー
リングにより除去されるので、第1陽極接合時に生じる
残留応力によって、センサ出力電圧の変動やばらつきが
低減する。
【0070】第3に、Ti/Ni/Auの金属薄膜4が
Si製のセンサ台座1の接合面に形成されているので、
低融点はんだ5’によるステム6’との接合がより強固
になっている。それゆえ、台座1とステム6’との接合
強度ばかりではなく、接合部での気密性も向上するとい
う効果がある。第4に、ステム接合工程で低融点はんだ
5’を使用するので、台座1およびステム6’を高温に
昇温することなく接合することができる。それゆえ、低
融点はんだ5’の使用により、はんだ付けによるセンサ
出力電圧の変動量(ばらつき)が少なくなるという効果
がある。
【0071】この効果は、ステム接合工程でのはんだ付
け時の炉内温度の設定を183°C〜310°Cの範囲
で変え、圧力センサを製造する実験の結果から判明し
た。すなわち、図7に示すように、230°C以上の場
合に比べ、220°C以下の低温ではんだ付けが成され
る場合には、出力電圧の変動幅(±3σ)ΔVが劇的に
小さくなる。これは、はんだ付け時の熱応力が冷却後に
残留するが、その量が220〜230°Cを境に劇的に
変化しているものと推定される。
【0072】なお、同図左端に「非加熱」の温度表示が
あるが、接着剤を用いればこの非加熱接合も可能であ
る。しかし、接着剤は気密性の他、長期間の安定性や信
頼性に不安があり、必ずしも最適の接合手段ではない。
また、低融点はんだ5’により比較的低温(220°C
以下)でステム接合工程が行われる本実施例の製造方法
の有利さについて、図8を参照して説明する。同図中で
比較されるのは、従来技術としてのガラス台座(通常の
はんだ付け)を有する圧力センサ(左)と、実施例1に
相当するシリコン製のセンサ台座1(通常のはんだ付
け)を有する圧力センサ(中)と、同はんだを実施例2
の低融点はんだ5’に変えたもの(右)である。通常の
はんだでステム6’に接合されたシリコン台座1をもつ
圧力センサは、従来のガラス台座に比べてばらつきがや
や大きく、この観点ではむしろ一歩譲っているとさえ言
える。一方、本実施例の低融点はんだ5’を使用してい
る圧力センサは、従来のガラス台座に比べても十分にば
らつきが少なく、優れた特性を発揮している。
【0073】(実施例2の変形態様)前述の低融点はん
だ5’としては、融点が220°C以下であれば、Sn
−Pb系(例えば共晶組成のPb37,Sn63%は融
点が183°C)だけでなく、Sn−In系やSn−A
g−In−Bi系などを使用することもできる。その他
の変形態様については、実施例1の各変形態様に相当す
る変形態様の実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の半導体式力学量センサ(半製品状
態)の側断面図
【図2】 実施例1の半導体式力学量センサの製造方法
を示す組図 (a)接合前のガラス薄板およびセンサ台座を示す側断
面図 (b)第1陽極接合工程を模式的に示す側断面図 (c)陽極接合後のガラス薄板および台座を示す側断面
図 (d)薄肉化工程後のガラス薄板および台座を示す側断
面図 (e)第2陽極接合工程を模式的に示す側断面図
【図3】 半導体式力学量センサの引張破壊試験の方法
を示す模式図
【図4】 陽極接合時の印加電圧と接合不良率との関係
を示すグラフ
【図5】 実施例2の圧力センサの構成を示す側断面図
【図6】 実施例2の圧力センサの製造方法を示す組図 (a)第1陽極接合工程後の状態を示す端面図 (b)メタライズ工程後の状態を示す端面図 (c)第2陽極接合工程後の状態を示す端面図 (d)ハーフカット工程後の状態を示す端面図 (e)ウエハトリム工程を示す端面図 (f)ダイシングカット工程後の状態を示す端面図 (g)低融点はんだによるステム接合工程後の状態を示
す端面図
【図7】 ステム接合工程における温度と出力変動との
関係を示すグラフ
【図8】 低融点はんだの効果を示すグラフ
【符号の説明】
1,1’:センサ台座(通気孔の形成後/形成前の状
態) 2,2’:ガラス薄板、ガラス層(薄肉化工程以後/薄
肉化工程以前の状態) 10:貫通孔 21,22:陽極接合面 3:半導体センサウエハ(基板) 31:受感部(薄
肉部) 32:肉厚部 5,6,7:カーボン治具 8:ステンレス治具
9:直流電源 4’:金属薄膜(Ti,Ni,Auの3層蒸着膜)
5’:低融点はんだ 6’:ステム 7’:ターミナル 8’:ワイヤ
(Al−Si線) 9’:シリコーンオイル 60:圧力導入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康利 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 彼末 将和 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの受感部が形成されている
    半導体センサ基板と、 半導体材料からなるセンサ台座と、 該基板および該台座の間に介設されて該基板および該台
    座に接合しているガラス層とを有する半導体式力学量セ
    ンサにおいて、 前記ガラス層は、前記基板および前記台座の双方に陽極
    接合されているガラス薄板からなることを特徴とする半
    導体式力学量センサ。
  2. 【請求項2】前記ガラス薄板は、20μm以上の厚さを
    有する請求項1記載の半導体式力学量センサ。
  3. 【請求項3】前記ガラス薄板は、150μm以下の厚さ
    である請求項1記載の半導体式力学量センサ。
  4. 【請求項4】前記ガラス薄板の熱膨張係数は、前記基板
    および前記台座を形成している半導体材料の熱膨張係数
    を基準として±10%以内である請求項1記載の半導体
    式力学量センサ。
  5. 【請求項5】少なくとも一つの受感部が形成されている
    半導体センサ基板の接合面と、半導体材料からなるセン
    サ台座の接合面との一方に、ガラス薄板を陽極接合する
    第1陽極接合工程と、 両該接合面の他方に、該ガラス薄板を陽極接合する第2
    陽極接合工程とを有することを特徴とする半導体式力学
    量センサの製造方法。
  6. 【請求項6】前記第1陽極接合工程は、前記台座と前記
    ガラス薄板とを接合する工程からなり、 前記第2陽極接合工程は、前記基板と前記ガラス薄板と
    を接合する工程からなる請求項5記載の半導体式力学量
    センサの製造方法。
  7. 【請求項7】前記第1陽極接合工程と前記第2陽極接合
    工程との間に、研削、研摩またはエッチングによりガラ
    ス薄板の厚さを減じる薄肉化工程を実施する請求項5記
    載の半導体式力学量センサの製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1陽極接合工程および前記第2陽極
    接合工程の際に印加される電圧は、400V以上である
    請求項5記載の半導体式力学量センサの製造方法。
  9. 【請求項9】前記第2陽極接合工程の後に、 前記台座をステムにはんだ付けにより接合するステム接
    合工程を有し、 該ステム接合工程において使用されるはんだの融点は、
    220°C以下である請求項5記載の半導体式力学量セ
    ンサの製造方法。
  10. 【請求項10】前記ステム接合工程以前に、 前記ステムに接合される前記台座の面に、下層からチタ
    ニウム、ニッケル、金の順に層をなしている金属の薄膜
    を、蒸着により形成するメタライズ工程を有する請求項
    9記載の半導体式力学量センサの製造方法。
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