JPH09145940A - ファイバー光学プレート及びそれを用いた放射線像検出装置 - Google Patents

ファイバー光学プレート及びそれを用いた放射線像検出装置

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JPH09145940A
JPH09145940A JP7305948A JP30594895A JPH09145940A JP H09145940 A JPH09145940 A JP H09145940A JP 7305948 A JP7305948 A JP 7305948A JP 30594895 A JP30594895 A JP 30594895A JP H09145940 A JPH09145940 A JP H09145940A
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JP
Japan
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glass material
clad
core
lead oxide
light
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JP7305948A
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English (en)
Inventor
Takeo Sugawara
武雄 菅原
Tsutomu Nagai
勤 永井
Toshihiko Hino
利彦 日野
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線の透過を充分に阻止することが可能で
あり、しかもコアとクラッドとの屈折率差を比較的大き
くして高開口数(NA)を達成した場合であっても簡易
にかつ光学欠陥発生等の不都合を招くことなく安定して
製造することが可能なファイバー光学プレートを提供す
ること。 【構成】 入射した光を伝搬するための、コアガラス材
料からなる複数のコアと、前記各コアの外周部を覆いか
つ隣り合うコアの間を充填する、クラッドガラス材料か
らなるクラッドとを有するファイバー光学プレートであ
って、前記コアガラス材料及び前記クラッドガラス材料
が鉛酸化物を含有し、該コアガラス材料中の鉛酸化物含
有率が該クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高
く、かつ前記クラッドガラス材料がリチウム酸化物を
0.3〜3.0重量%含有するファイバー光学プレー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のコアと各コ
アの外周部を覆いかつ隣り合うコアの間を充填するクラ
ッドとを有するファイバー光学プレート、並びにそれを
用いた放射線像検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放射線像検出装置に用いられるフ
ァイバー光学プレートとして、コアに放射線遮断用ガラ
スを用いたものが知られており、このようなファイバー
光学プレートは例えば特開昭63−311193号公
報、特開平1−227583号公報に記載されている。
そして、上記公報に記載のファイバー光学プレートにお
いては、クラッドを通って放射線が撮像素子に入射する
ことを防止するために、ファイバー光学プレートの光透
過軸Cを湾曲させたり(図9)、あるいはファイバー光
学プレートの光透過軸Cが放射線入射方向Dに対して所
定角度で交差するように設計されていた(図10)。な
お、図9及び図10において、1はファイバー光学プレ
ート、2は蛍光膜、3は撮像素子をそれぞれ示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のファイバー光学プレートを用いた場合であっても撮
像素子への放射線の入射防止は必ずしも充分ではなかっ
た。また、これらのファイバー光学プレートのように光
透過軸を湾曲又は傾斜させた場合は、各ファイバーの端
面がその長手軸に対して垂直ではないため受光及び出射
角が小さくなり、光(「放射線より長波長の光」:以下
同じ)の透過率の向上に限界があった。また更に、上記
従来のファイバー光学プレートを製造するためには光透
過軸を湾曲させるといった比較的困難な付加的工程が必
要となり、光学欠陥発生の充分な防止、歩留りの向上、
製造コストの低減に限界があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、放射線の透過を
充分に阻止することが可能であり、しかもコアとクラッ
ドとの屈折率差を比較的大きくして高開口数(NA)を
達成した場合であっても簡易にかつ光学欠陥発生等の不
都合を招くことなく安定して製造することが可能なファ
イバー光学プレートを提供することにある。
【0005】また、本発明の他の目的は、シンチレータ
から発せられた光の撮像素子への伝送効率を高水準に維
持しつつ撮像素子への放射線の透過を充分に阻止するこ
とが可能であり、解像度並びにS/N比が高くかつ寿命
が長く、しかも製造が容易な放射線像検出装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のファイバー光学
プレートは、入射した光を伝搬するための、コアガラス
材料からなる複数のコアと、前記各コアの外周部を覆い
かつ隣り合うコアの間を充填する、クラッドガラス材料
からなるクラッドとを有するファイバー光学プレートで
あって、前記コアガラス材料及び前記クラッドガラス材
料が鉛酸化物を含有し、該コアガラス材料中の鉛酸化物
含有率が該クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より
高く、かつ前記クラッドガラス材料がリチウム酸化物を
0.3〜3.0重量%含有するファイバー光学プレート
である。
【0007】本発明のファイバー光学プレート(以下、
FOPという)においては、コアとクラッドとの双方に
鉛酸化物が存在するのでコアに入射した放射線のみなら
ずクラッドに入射した放射線もFOP内で充分に吸収さ
れる。更に、コアガラス材料中の鉛酸化物含有率をクラ
ッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高くしてあるた
め、コアガラス材料の屈折率がクラッドガラス材料の屈
折率より大きくなり、コアに入射した光がコア内を効率
良く伝搬する。そして、本発明のFOPにあっては、屈
伏点を低下させる鉛酸化物の含有率をクラッドガラス材
料よりコアガラス材料を高くしてあるにも拘らず、クラ
ッドガラス材料に上記所定量のリチウム酸化物が添加さ
れているため両材料の屈伏点の差は小さくなり、線曳
(線引)の際のコアガラス材料の液滴化、ホットプレス
の際の隣接コア部分の連通等が充分に防止され、本発明
のFOPの簡易かつ安定した製造が可能となる。
【0008】また、本発明の放射線像検出装置は、 (i) 入射した光を伝搬するための、コアガラス材料から
なる複数のコアと、前記各コアの外周部を覆いかつ隣り
合うコアの間を充填する、クラッドガラス材料からなる
クラッドとを有するファイバー光学プレートであって、
前記コアガラス材料及び前記クラッドガラス材料が鉛酸
化物を含有し、該コアガラス材料中の鉛酸化物含有率が
該クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高く、か
つ前記クラッドガラス材料がリチウム酸化物を0.3〜
3.0重量%含有する、ファイバー光学プレートと; (ii)前記ファイバー光学プレートの一端に光学的に接続
されたシンチレータと; (iii) 前記ファイバー光学プレートの他端に光学的に接
続された撮像素子と;を備えた放射線像検出装置であ
る。
【0009】本発明の放射線像検出装置においては、上
述の本発明のFOPを使用しているため、シンチレータ
から撮像素子への光(放射線像)の伝送効率が高水準に
維持されかつ撮像素子への放射線Xの透過が充分に阻止
され、透過放射線による撮像素子の損傷が防止される。
また、伝送効率が高水準に維持され、かつ透過放射線に
起因する雑音が低減されるため、解像度並びにS/N比
が改善される。更に、本発明のFOPは前述のように簡
易にかつ安定して製造することが可能であるため、本発
明の放射線像検出装置の製造も容易となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。尚、同一又は相当部分には同
一符号を付することとする。
【0011】先ず、本発明のファイバー光学プレートに
ついて説明する。図1に本発明のファイバー光学プレー
ト(以下、FOPという)の一例の斜視図を示す。この
FOP1は後述するマルチマルチファイバー(MMF)
10を複数本引き揃えて融着せしめて一体化したもので
あり、マルチマルチファイバー10は、図2に示すよう
にコア100とその外周部を覆っているクラッド101
とからなるシングルファイバー(光ファイバー:SF)
110を複数本引き揃えて融着せしめてなるマルチファ
イバー(MF)120を、更に複数本引き揃えて融着せ
しめてなるものである。従って、FOP1は、図2にそ
の一部の断面を示すように、互いに平行に配置された多
数のコア100と、各コア100の外周部を覆いかつ隣
り合うコア100の間を充填するクラッド101とから
構成されている。
【0012】そして、本発明のFOPにおいては、コア
100を構成するコアガラス材料及びクラッド101を
構成するクラッドガラス材料の双方が鉛酸化物を含有し
ており、かつコアガラス材料中の鉛酸化物含有率をクラ
ッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高くする必要が
ある。
【0013】このように、コア100とクラッド101
との双方に鉛酸化物を含有せしめることによって、図3
に示すように、コア100に入射した放射線X' のみな
らずクラッド101に入射した放射線X''もFOP1内
で充分に吸収される。従って、本発明のFOPにおいて
は、光透過軸Bを湾曲等せずとも放射線X(X' および
X'':以下同じ)の透過が充分に阻止される。そして、
本発明のFOPを後述する放射線像検出装置に使用した
場合は、FOP1を透過した放射線によって、FOP1
に接続された撮像素子が損傷を受けたり、また雑音が生
じるということがない。
【0014】また、ガラス材料中の鉛酸化物含有率が高
くなると、図4に示すように屈折率(nd)が向上す
る。従って、コアガラス材料中の鉛酸化物含有率をクラ
ッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高くすることに
よってコアガラス材料の屈折率がクラッドガラス材料の
屈折率より大きくなる。そのため、本発明のFOPにお
いては、コア100が光導波路を構成し、入射した光F
がコア100内を伝搬する。尚、図4、並びに後述する
図5及び図6に示すガラス材料の鉛酸化物以外の組成は
以下に示す通りである。
【0015】ガラス組成 (重量%) SiO2 18.9〜57.6 Al2 3 0〜0.8 K2 O 0.3〜9 PbO 27〜80 本発明に係るコアガラス材料及びクラッドガラス材料中
の鉛酸化物含有率はそれぞれ54〜85重量%及び27
〜75重量%であることが好ましく、それぞれ75〜8
5重量%及び27〜55重量%であることが特に好まし
い。図5に示すようにガラス材料中の鉛酸化物含有率が
高くなると放射線吸収率が向上するため、鉛酸化物含有
率が上記範囲内にあると放射線の透過がより確実に阻止
される傾向にあるからである。特に、クラッドガラス材
料中の鉛酸化物含有率も27重量%以上であると、コア
100のみならずクラッド101における放射線透過率
も厚さ3mmのFOPで10%以下となり(図5参
照)、特に好ましい。
【0016】また、コアガラス材料中の鉛酸化物含有率
とクラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率との差が10
重量%以上であることが好ましく、27重量%以上であ
ることが特に好ましい。コアとクラッドにおける鉛酸化
物含有率の差を大きくして屈折率差を大きくすることに
よって開口数(NA)が大きくなり、光の伝送効率が向
上する傾向にあるからである。特に、本発明のFOPを
後述する放射線像検出装置に使用する場合は開口数が大
きいことが好ましい。すなわち、FOP1に接続された
シンチレータ2からは全ての方向に光が発せられるた
め、その光を効率良く伝搬するためには開口数が大きい
こと、すなわち受光角が大きいことが必要だからであ
る。尚、開口数(NA)はコアガラス材料の屈折率(N
1 )とクラッドガラス材料の屈折率(N2 )との差によ
って決まり、次式(1)のように定義される。
【0017】 NA={(N1 2 −(N2 2 1/2 (1) そして、開口数が1.0以上では、FOP1の光透過軸
Bに対して入射角が約90°の光であっても理論的には
伝搬可能となり、非常に高水準の伝送効率が達成され
る。従って、本発明のFOPにおいては開口数が1.0
以上であることが好ましく、また、コアガラス材料とク
ラッドガラス材料との屈折率の差が0.28以上である
ことが好ましい。
【0018】本発明のFOPにおいては、クラッド10
1を構成するクラッドガラス材料が前記鉛酸化物に加え
て更にリチウム酸化物を0.3〜3.0重量%、好まし
くは0.3〜1.5重量%、含有する必要がある。本発
明においてクラッドガラス材料に所定量のリチウム酸化
物を添加することは、本発明のFOPを簡易にかつ光学
欠陥発生等の不都合を招くことなく安定して製造するた
めに必須であり、それによって、それぞれに多量の鉛酸
化物を添加しかつコアとクラッドとの屈折率差を比較的
大きくして高開口数(NA)を達成したFOPであって
も製造可能となる。以下、その理由をより詳細に説明す
る。
【0019】ガラス材料中の鉛酸化物含有率が高くなる
と、図6に示すように屈伏点(軟化温度:At)及び転
移点(Tg)が低下する。そのため、前述のようにコア
ガラス材料中の鉛酸化物含有率をクラッドガラス材料中
の鉛酸化物含有率より高くすると、両材料の屈伏点の差
が大きくなる。すなわち、例えば、コアガラス材料の屈
折率を1.92、クラッドガラス材料の屈折率を1.5
6とする場合を考えると、鉛酸化物含有率の差は約53
重量%となり(図4参照)、屈伏点の差は約85℃とな
る(図6参照)。このように屈伏点の差が大きいコアガ
ラス材料とクラッドガラス材料とを組合わせてパイプ−
ロッド法等によって線曳すると、その際にコアガラス材
料のみが著しく軟化し、液滴化して落下し易くなるた
め、線曳が非常に困難となる。また、屈伏点の差が大き
いと、線曳された複数のファイバーをホットプレス等で
融着せしめて一体化する際にクラッド部分が切断され、
コア部分が流出して隣のコア部分と連通し易くなるた
め、光学欠陥が発生することとなる。
【0020】それに対して、クラッドガラス材料にリチ
ウム酸化物を添加すると、表1及び図7に示すように、
鉛酸化物を含有したガラス材料の屈伏点並びに転移点が
大幅に低下する。
【0021】
【表1】
【0022】従って、コアガラス材料中の鉛酸化物含有
率をクラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高くし
た場合であっても、クラッドガラス材料に上記所定量の
リチウム酸化物を添加することによって両材料の屈伏点
の差を小さく、好ましくは50℃以内、特に好ましくは
30℃以内にすることが可能となり、線曳の際のコアガ
ラス材料の液滴化、並びにホットプレスの際の隣接コア
部分の連通が充分に防止される。そのため、特にコアと
クラッドとの双方が鉛酸化物を多量に含有し、かつコア
ガラス材料とクラッドガラス材料との鉛酸化物含有率の
差を27重量%以上として高開口数(NA)を達成した
FOPであっても、クラッドガラス材料に所定量のリチ
ウム酸化物を添加することによって簡易にかつ安定して
製造することが可能となる。
【0023】すなわち、例えば、コアガラス材料の屈折
率を1.9以上として下記特性 ・クラッドにおける放射線透過率:厚さ3mmのFOP
で10%以下 ・開口数(NA):1以上 を達成するためには、クラッドガラス材料の鉛酸化物含
有率を27重量%以上としかつ屈折率を1.615以下
とする必要がある。従って、クラッドガラス材料に所定
量のリチウム酸化物を添加しない場合は屈伏点の差が5
0℃超となり、線曳が非常に困難となりかつ光学欠陥が
発生することとなる。それに対して、本発明においてク
ラッドガラス材料に上記所定量のリチウム酸化物を添加
した場合は、両材料の屈伏点の差を30℃以内に低減す
ることが可能となり、それによって上記諸特性を同時に
達成したFOPであっても簡易にかつ安定して製造する
ことが可能となる。
【0024】尚、リチウム酸化物は上記のようにガラス
材料の屈伏点を低下させるものの、分子量が小さく屈折
率への影響は非常に小さいため、クラッドへのリチウム
酸化物の添加によって屈折率差並びに開口数の低下はも
たらされない。但し、リチウム酸化物の含有率が0.3
重量%未満では屈伏点の充分な低下が達成されず、他
方、3.0重量%を超えると熱膨張係数が大きくなり、
クラッドに引張り応力が加わってファイバーの機械的強
度が低下する。
【0025】ところで、ベースガラスをSiO2 −Pb
O−R2 O(R=Na、K)とし、いずれの成分を1重
量%のLi2 Oと置換した場合にガラスの屈伏点がより
低下するかを確認したところ、SiO2 >PbO>K2
O>Na2 Oの順に屈伏点がより大きく低下した。従っ
て、表1に示すガラス材料(b、c)においてはSiO
2 をLi2 Oと置換している。
【0026】本発明のFOPは、図2に示すように、上
記のコア100及びクラッド101に加えて光吸収体1
02を更に備えることが好ましい。光吸収体102は、
図3に示すように、コア100から漏れた光F' 及びク
ラッド101に入射された光F''を吸収するためのもの
であり、マンガン酸化物、クロム酸化物、鉄酸化物、コ
バルト酸化物等から選択される少なくとも一種を好まし
くは5〜30重量%含有する光吸収性ガラス材料からな
る。光吸収体102を備えると、コア100から漏れた
光F' 及びクラッド101に入射された光F''が吸収さ
れるため、伝送画像のS/N比が向上する傾向にある。
尚、図3に示すように光吸収体102をコア100と平
行に配置する場合は、光吸収体102に入射した放射線
X''' も光吸収体102内で吸収して透過を充分に阻止
する必要があるため、光吸収体102も鉛酸化物を27
〜85重量%含有することが好ましい。
【0027】次に、本発明の放射線像検出装置について
説明する。
【0028】本発明の放射線像検出装置は、図8にその
一例を示すように、上記本発明のFOP1を備えたもの
であり、FOP1の一端に光学的に接続されたシンチレ
ータ2と、FOP1の他端に光学的に接続された固体撮
像素子3とを更に備える。シンチレータ2は、放射線源
4から発せられたX線等の放射線Xの照射に応じて光を
発するものであり、硫化亜鉛等の蛍光膜をシンチレータ
2として用いることが可能である。また、撮像素子3
は、照射された光の空間的な分布を、画像として表示で
きるような形の電気信号等(例えばビデオ信号)に変換
する装置であり、種々の撮像素子を採用することが可能
である。
【0029】図8に示す放射線像検出装置においては、
放射線源4から発せられ、試料5を透過してシンチレー
タ2に照射された放射線Xに応じてシンチレータ2から
光が発せられ、その光が放射線像としてFOP1に入射
して撮像素子3に伝搬される。そして、撮像素子3にお
いてその光の空間的な分布が電気信号に変換され、増幅
器6で増幅された後、コンピュータ7に入力され、記録
媒体(フロッピディスク等)に記録されると共に種々の
画像処理がなされてディスプレイ8に試料5の情報(放
射線像)が画像として表示される。
【0030】その際、本発明の放射線像検出装置にあっ
ては、上述のように本発明のFOP1によってシンチレ
ータ2から撮像素子3への光(放射線像)の伝送効率が
高水準に維持されかつ撮像素子3への放射線Xの透過が
充分に阻止される。従って、本発明の放射線像検出装置
においては、FOP1を透過した放射線によって撮像素
子3が損傷を受けないため、長寿命化が達成される。ま
た、伝送効率が高水準に維持され、しかもFOP1を透
過した放射線に起因して雑音が生じるということがない
ため、本発明の放射線像検出装置の解像度並びにS/N
比は従来より改善される。更に、本発明のFOP1は、
前述のようにコアとクラッドとの双方に鉛酸化物を含有
せしめかつ高開口数(NA)を達成した場合であっても
簡易にかつ光学欠陥発生等の不都合を招くことなく安定
して製造することが可能であるため、本発明の放射線像
検出装置の製造も容易となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について更に詳細に説
明する。
【0032】実施例1 表2に示すコアガラス材料、クラッドガラス材料及び光
吸収性ガラス材料を用いて以下の方法で本発明のFOP
1を製造した。
【0033】
【表2】
【0034】先ず、表2に示す組成のクラッドガラス材
料の管(外径36.7mm、肉厚2.45mm、長さ800mm )の中に
表2に示す組成のコアガラス材料の棒(外径30.0mm、長
さ550mm )を挿入し、その状態で両材料を電気炉(炉内
温度:600℃)内で軟化させて真空排気しながら線曳
し、直径4〜5mmのシングルファイバー(SF)を得
た。また、上記コアガラス材料の代わりに表2に示す組
成の光吸収性ガラス材料を用いた以外は同様にして直径
4〜5mmの光吸収体ファイバー(長さ:1100mm)を得
た。
【0035】次に、58本のシングルファイバー(S
F)と3本の光吸収体ファイバーとを図2に示すように
一辺を5本のファイバーが構成する6角形に整列し、上
記と同様の条件下で再度線曳して図2に示すマルチファ
イバー(MF)120を得た。尚、3本の光吸収体ファ
イバーは、最終的に均等になるように配置した。
【0036】更に、マルチファイバー(MF)120
を、一辺を12本のマルチファイバーが構成する6角形
に整列し、上記と同様の条件下で再再度線曳してマルチ
マルチファイバー(MMF)10を得た。このようにし
て得られたマルチマルチファイバー(MMF)10の対
辺間の距離は0.9mmであり、それを構成する各シン
グルファイバー(SF)の直径は約6μmであった。
【0037】その後、マルチマルチファイバー(MM
F)10を一定の長さに切断し、金型内に整列し、上記
と同様の条件下でホットプレスしてファイバーブロック
を得た。上記ファイバーブロックを冷却した後、ファイ
バーの長手方向に対して垂直にスライスし、研磨して、
図1に示すFOP1(厚さ3mm)を得た。
【0038】本実施例において使用したコアガラス材料
及びクラッドガラス材料の屈伏点及び転移点は表2に示
す通りであり、線曳の際にコアガラス材料が液滴化する
ことなく、またホットプレスの際に隣接するコア部分が
連通することがなかった。また、両材料の熱膨張係数は
表2に示す通りであったが、得られたFOPに機械的強
度の低下等の悪影響を及ぼすものではなかった。従っ
て、本実施例においては下記特性を有するFOPを簡易
にかつ安定して製造することができ、得られたFOPは
光学欠陥が極めて少なく、大変良質のものであった。
【0039】また、本実施例において使用したコアガラ
ス材料及びクラッドガラス材料のX線透過率及び屈折率
は表2に示す通りであり、得られたFOPは以下の特性
を有するものであった。
【0040】 (FOPの特性) ・NA : 1.12(計算値) ・ファイバサイズ: 6μm以下(ファイバセンター間の距離) ・X線透過率 : 0.25% ・解像度(ln/p): 90.6(USAF1951テストターゲットによる) なお、表2中及び上記のX線透過率は、70KVp、
1.5mAの条件下で厚さ(t)が3mmのFOPの場
合のX線透過率である。
【0041】このように、本実施例で得られたFOPは
X線透過率が極めて低く、高開口数を有することから光
の伝送効率が非常に高く、高水準の解像度を有するもの
であり、しかも簡易にかつ安定して製造することが可能
なものであった。
【0042】次に、上記のFOP1を用いて図8に示す
本発明の放射線像検出装置を作成した。尚、シンチレー
タ2としてはP−43、固体撮像素子3としてはCCD
を使用した。
【0043】得られた放射線像検出装置においては、F
OP1を透過した放射線によって撮像素子3が損傷を受
けることがなく、寿命が長いものであった。また、得ら
れた放射線像検出装置は、FOP1における光の伝送効
率が高くかつFOP1を透過した放射線に起因した雑音
がなく、高水準の解像度並びにS/N比を有するもので
あった。
【0044】実施例2 コアガラス材料及びクラッドガラス材料中のPbO含有
率を以下のようにした以外は実施例1と同様にして本発
明のFOP1を製造した。
【0045】(PbO含有率) ・コアガラス材料 : 75重量% ・クラッドガラス材料: 27重量% 本実施例において使用したコアガラス材料及びクラッド
ガラス材料の屈伏点の差は8℃であり、実施例1と同様
に、本実施例のFOPは光学欠陥が極めて少なく、大変
良質のものであり、簡易にかつ安定して製造することが
できるものであった。
【0046】また、本実施例において使用したコアガラ
ス材料及びクラッドガラス材料の屈折率はそれぞれ1.
85及び1.56であり、得られたFOPは実施例1と
同様にX線透過率が極めて低く、高開口数(NA=1)
を有することから光の伝送効率が非常に高く、高水準の
解像度を有するものであり、しかも簡易にかつ安定して
製造することが可能なものであった。
【0047】実施例3 コアガラス材料及びクラッドガラス材料中のPbO含有
率を以下のようにした以外は実施例1と同様にして本発
明のFOP1を製造した。
【0048】(PbO含有率) ・コアガラス材料 : 82重量% ・クラッドガラス材料: 55重量% 本実施例において使用したコアガラス材料及びクラッド
ガラス材料の屈伏点の差は5℃であり、実施例1と同様
に、本実施例のFOPは光学欠陥が極めて少なく、大変
良質のものであり、簡易にかつ安定して製造することが
できるものであった。
【0049】また、本実施例において使用したコアガラ
ス材料及びクラッドガラス材料の屈折率はそれぞれ1.
95及び1.674であり、得られたFOPは実施例1
と同様にX線透過率が極めて低く、高開口数(NA=
1)を有することから光の伝送効率が非常に高く、高水
準の解像度を有するものであり、しかも簡易にかつ安定
して製造することが可能なものであった。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のファイバ
ー光学プレートによれば、放射線の透過を充分に阻止す
ることが可能となり、しかもコアとクラッドとの屈折率
差を比較的大きくして高開口数(NA)を達成した場合
であっても簡易にかつ光学欠陥発生等の不都合を招くこ
となく安定して製造することが可能となる。
【0051】また、本発明のファイバー光学プレートを
用いた本発明の放射線像検出装置によれば、シンチレー
タから撮像素子への光の伝送効率を高水準に維持しつつ
撮像素子への放射線の透過を充分に阻止することが可能
となり、解像度並びにS/N比の向上、長寿命化が達成
され、しかも放射線像検出装置の製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファイバー光学プレートの一例を示す
斜視図である。
【図2】本発明のファイバー光学プレートの一例の一部
(マルチファイバー)の横断面図である。
【図3】図2に示す本発明のファイバー光学プレートの
一部(A−A断面)の縦断面図である。
【図4】PbO含量と屈折率との関係の一例を示すグラ
フである。
【図5】PbO含量と放射線透過率との関係の一例を示
すグラフである。
【図6】PbO含量と屈伏点及び転移点との関係の一例
を示すグラフである。
【図7】Li2 O含量及びSiO2 含量と屈伏点及び転
移点との関係の一例を示すグラフである。
【図8】本発明の放射線像検出装置の一例を示す模式図
である。
【図9】従来のファイバー光学プレートの一例を概略的
に示す縦断面図である。
【図10】従来のファイバー光学プレートの他の例を概
略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…ファイバー光学プレート、2…シンチレータ、3…
撮像素子、4…放射線源、5…試料、6…増幅器、7…
コンピュータ、8ディスプレイ、100…コア、101
…クラッド、102…光吸収体、X,X' ,X'',
X''' …放射線、F,F' ,F''…入射光、B…光透過
軸。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した光を伝搬するための、コアガラ
    ス材料からなる複数のコアと、前記各コアの外周部を覆
    いかつ隣り合うコアの間を充填する、クラッドガラス材
    料からなるクラッドとを有するファイバー光学プレート
    であって、 前記コアガラス材料及び前記クラッドガラス材料が鉛酸
    化物を含有し、該コアガラス材料中の鉛酸化物含有率が
    該クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高く、か
    つ前記クラッドガラス材料がリチウム酸化物を0.3〜
    3.0重量%含有するファイバー光学プレート。
  2. 【請求項2】 前記コアガラス材料中の鉛酸化物含有率
    が54〜85重量%であり、かつ前記クラッドガラス材
    料中の鉛酸化物含有率が27〜75重量%である、請求
    項1に記載のファイバー光学プレート。
  3. 【請求項3】 前記コアガラス材料中の鉛酸化物含有率
    と前記クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率との差が
    10重量%以上である、請求項1又は2に記載のファイ
    バー光学プレート。
  4. 【請求項4】 前記コアガラス材料の屈伏点と前記クラ
    ッドガラス材料の屈伏点との差が30℃以内である、請
    求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のファイバー光
    学プレート。
  5. 【請求項5】 前記コアから漏れた光及び前記クラッド
    に入射された光を吸収するための、光吸収性ガラス材料
    からなる光吸収体を更に備える、請求項1〜4のうちの
    いずれか1項に記載のファイバー光学プレート。
  6. 【請求項6】 入射した光を伝搬するための、コアガラ
    ス材料からなる複数のコアと、前記各コアの外周部を覆
    いかつ隣り合うコアの間を充填する、クラッドガラス材
    料からなるクラッドとを有するファイバー光学プレート
    であって、 前記コアガラス材料及び前記クラッドガラス材料が鉛酸
    化物を含有し、該コアガラス材料中の鉛酸化物含有率が
    該クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率より高く、か
    つ前記クラッドガラス材料がリチウム酸化物を0.3〜
    3.0重量%含有するファイバー光学プレートと;前記
    ファイバー光学プレートの一端に光学的に接続されたシ
    ンチレータと;前記ファイバー光学プレートの他端に光
    学的に接続された撮像素子と;を備えた放射線像検出装
    置。
  7. 【請求項7】 前記コアガラス材料中の鉛酸化物含有率
    が54〜85重量%であり、かつ前記クラッドガラス材
    料中の鉛酸化物含有率が27〜75重量%である、請求
    項6に記載の放射線像検出装置。
  8. 【請求項8】 前記コアガラス材料中の鉛酸化物含有率
    と前記クラッドガラス材料中の鉛酸化物含有率との差が
    10重量%以上である、請求項6又は7に記載の放射線
    像検出装置。
  9. 【請求項9】 前記コアガラス材料の屈伏点と前記クラ
    ッドガラス材料の屈伏点との差が30℃以内である、請
    求項6〜8のうちのいずれか1項に記載の放射線像検出
    装置。
  10. 【請求項10】 前記コアから漏れた光及び前記クラッ
    ドに入射された光を吸収するための、光吸収性ガラス材
    料からなる光吸収体を前記ファイバー光学プレートが更
    に備える、請求項6〜9のうちのいずれか1項に記載の
    放射線像検出装置。
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WO2021065284A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 浜松ホトニクス株式会社 ファイバオプティックプレート、シンチレータパネル、放射線検出器、電子顕微鏡、x線遮蔽方法、及び、電子線遮蔽方法

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