JPH09149503A - 集電用すり部材 - Google Patents

集電用すり部材

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JPH09149503A
JPH09149503A JP7301431A JP30143195A JPH09149503A JP H09149503 A JPH09149503 A JP H09149503A JP 7301431 A JP7301431 A JP 7301431A JP 30143195 A JP30143195 A JP 30143195A JP H09149503 A JPH09149503 A JP H09149503A
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tic
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JP7301431A
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Inventor
Yuusaku Ishimine
裕作 石峯
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

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  • Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)
  • Motor Or Generator Current Collectors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】金属との凝着および高速摺動に伴う摩耗を抑え
るとともに、大電流が流れる金属との離線に伴うアーク
熱に対し優れた耐熱衝撃を有する集電用すり部材を提供
する。 【解決手段】集電すり部材を、ビッカース硬度が3〜1
9GPaで、かつ体積固有抵抗値が100 Ω・cm以下
のTiCおよび/またはTiN系サーメット、超硬合
金、炭化珪素および/または窒化珪素からなる基体に遊
離炭素が分散含有した複合セラミックスにより形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速電気車のパン
タグラフなどの車両用集電装置に用いられる集電用スリ
板や、発電器、モータなどの電動機器に用いられる給電
ブラシ、整流子、スリップリングなどの集電用すり部材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、集電用すり部材はさまざまな分野で使用されている
が、特に高速電気車のパンタグラフなどの車両用集電装
置に用いられる集電用スリ板や、発電器、モータなどの
電動機器に用いられる給電ブラシ、整流子、スリップリ
ングなどは過酷な条件で使用されるため、高い給電特性
を有するとともに、優れた耐摩耗性が要求されている。
【0003】例えば、高速電気車の集電装置は、図1に
示すようなパンタグラフ2の上面中央部に集電用すり部
材として導電性材料からなる集電用すり板1を取り付け
て構成したものであり、該集電用すり板1を銅成分から
なるトロリ線4に摺接させることにより電流を集電する
ようになっていた。
【0004】ところで、この種の集電用すり板1に要求
される特性としては、 1)電気抵抗が小さいこと 2)接触摺動する銅製のトロリ線4を摩耗させず、かつ
集電用すり板1自体の摩耗も少ないこと 3)トロリ線4の離線に伴うアークによる熱衝撃により
破損しないことが必要であり、銅や鉄系の焼結合金、あ
るいは金属を添加した炭素複合材により形成したものが
あった。
【0005】ところが、鉄、銅系焼結合金からなる集電
用すり板1では、トロリ線4と金属同士の摺動となるこ
とから凝着が発生し易く、該凝着により摩耗するととも
に、車両速度が高速になるとトロリ線4が離線すること
に伴うアーク熱により集電用すり板1の表面およびトロ
リ線4が溶融し摩耗を促進させるといった課題があっ
た。
【0006】一方、金属を添加した炭素複合材からなる
集電用すり板1では、炭素の潤滑作用によってトロリ線
4の摩耗は殆どないものの、集電用すり板1自体の機械
的強度が不十分なためにすり板1の摩耗が激しく、ま
た、耐熱衝撃性においても劣るためトロリ線4の離線に
伴うアーク熱により破損するといった課題があった。し
かも、炭素複合材は主体が炭素からなるために体積固有
抵抗値が小さく、集電効率が低いことからこの種の集電
用すり板1としては適したものではなかった。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、高い給電特性を有する
とともに、トロリ線などの金属との凝着を殆ど生じず該
金属および集電用すり板の双方の摩耗が少なく、かつア
ーク熱に対し優れた耐熱衝撃を有する集電用すり部材を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記問
題に鑑み、集電用すり部材をTiCおよび/またはTi
Nを主成分とする硬質相に、結合相としてCo、Cr、
Mo、Niのうち1種の金属またはこれらの合金を1〜
15重量%の範囲で含有し、そのビッカース硬度が3〜
19GPaで、かつ体積固有抵抗が100 Ω・cm以下
であるサーメットにより構成したものである。
【0009】また、本発明は、集電用すり部材をWCを
主成分とする硬質相に、結合相としてCo、Cr、M
o、Niのうち1種の金属またはこれらの合金を5〜2
0重量%の範囲で含有し、そのビッカース硬度が3〜1
9GPaで、かつ体積固有抵抗が100 Ω・cm以下で
ある超硬合金により構成したものである。
【0010】さらに、本発明は、上記サーメットまたは
超硬合金100重量%に対し炭素を10重量%以下の範
囲で含有したサーメットまたは超硬合金により集電用す
り部材を構成したものである。
【0011】また、本発明は、集電用すり部材を炭化珪
素および/または窒化珪素からなる基材に2〜20重量
%の遊離炭素を分散含有してなり、そのビッカース硬度
が3〜19GPaで、かつ体積固有抵抗が100 Ω・c
m以下である導電性セラミックスにより構成したもので
ある。
【0012】さらに、本発明は、表面に存在する気孔部
および表面脱落部に潤滑剤を含浸させた上記サーメッ
ト、超硬合金、あるいは導電性セラミックスにより集電
用すり部材を構成したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明実施例を説明する。
【0014】図1は本発明に係る集電用すり部材を高速
電気車のパンタグラフ2に取り付けた集電装置の構造を
示す斜視図であり、パンタグラフ2を構成する2本の平
行に配設した板状体3の上面中央部に、体積固有抵抗が
100 Ω・cm以下の導電性を有する焼結体により形成
した集電用すり板1を取り付けて構成してある。
【0015】その為、上記集電用すり板1を銅成分から
なるトロリ線4に摺接させることにより電流を効率良く
集電することができる。しかも、トロリ線4が離線した
場合、集電用すり板1とトロリ線4との間にアークが発
生するが、本発明に係る集電用すり板1は100 Ω・c
m以下の体積固有抵抗を有する焼結体により構成してあ
ることからアークの発生量を低減することができるた
め、アーク熱に伴う集電用すり板1とトロリ線4の摩耗
およびトロリ線4の断線を防ぐことができる。
【0016】また、本発明は、上記集電用すり板1をビ
ッカース硬度が3〜19GPaの範囲にある焼結体によ
り構成してある。
【0017】即ち、焼結体のビッカース硬度が3GPa
未満になると、トロリ線4との高速摺動により集電用す
り板1の摩耗が激しく短期間で交換しなければならない
からであり、逆に、焼結体のビッカース硬度が19GP
aより大きくなると、集電用すり板材1の硬度が大き過
ぎるために、銅成分からなるトロリ線4を大きく摩耗さ
せてしまうからである。
【0018】ところで、上記集電用すり板1を構成する
焼結体としては、TiC系サーメット、TiN系サーメ
ット、TiC−TiN系サーメット、超硬合金、および
炭化珪素および/または窒化珪素からなる基材に遊離炭
素を分散含有した複合セラミックスにより形成してあ
る。
【0019】上記焼結体について具体的に説明すると、
TiC系、TiN系、およびTiC−TiN系のサーメ
ットは、TiCおよび/またはTiNを主成分とする硬
質相に、結合相として金属または合金を含有したもので
ある。
【0020】硬質相の主成分をなすTiCやTiNは高
硬度材であるために、耐摩耗性に優れた集電用すり板1
を得ることができる。特に、その中でもTiCは自己潤
滑作用を有しているためにトロリ線4の摩耗も低減させ
ることができ最適である。ただし、これら主成分をなす
TiCおよび/またはTiNの含有量は60〜80重量
%の範囲で含有することが好ましい。
【0021】また、上記硬質相を結合させる結合相とし
てはCo、Cr、Mo、Niのうち1種の金属またはこ
れらの合金が良く、また、結合相は1〜15重量%の範
囲で含有したものが良い。
【0022】これは、結合相の含有量が全体に対し1重
量%未満となると、焼結性が悪くなるために脱粒が生じ
易く、その結果、表面に鋭利な凹凸部が形成され、トロ
リ線4を大きく摩耗させてしまうからである。逆に、結
合相の含有量が全体に対し15重量%より多くなると、
集電用すり板1の表面に存在する金属成分の量が多くな
るために集電用すり板1自体の機械的強度が大幅に低下
するとともに、銅成分からなるトロリ線4との凝着を生
じ易くなり、双方が大きく摩耗してしまうからである。
【0023】また、上記成分以外に他の硬質相成分とし
てCr3 2 、Mo2 C、ZrC、VC、NbC、W
C、TaC、ZrN、NbN、TaNより選ばれる少な
くとも1種を全体に対し10重量%以下の範囲で含有さ
せても良く、これらの成分を含有させることにより焼結
性を高め、サーメットの靱性や強度を向上させることが
できる。
【0024】次に、超硬合金は、WCを主成分とする硬
質相に、金属相として金属または合金を含有したもので
ある。
【0025】硬質相の主成分をなすWCはTiCおよび
TiNと同様に高硬度材であり、また、自己潤滑作用も
有していることから、トロリ線4を摩耗させ難く、かつ
耐摩耗性に優れた集電用すり板1を得ることができる。
ただし、WCの含有量は70〜90重量%の範囲で含有
することが好ましい。
【0026】また、上記硬質相を結合させる結合相とし
てはCo、Cr、Mo、Niのうち1種の金属またはこ
れらの合金が良く、また、結合相は5〜20重量%の範
囲で含有したものが良い。
【0027】これは、結合相の含有量が全体に対し5重
量%未満となると、焼結性が悪くなるために脱粒が生じ
易く、その結果、表面に鋭利な凹凸部が形成され、トロ
リ線4を摩耗させてしまうからであり、逆に、結合相の
含有量が全体に対し20重量%より多くなると、集電用
すり板1の表面に存在する金属成分の量が多くなるため
に集電用すり板1自体の機械的強度が大幅に低下すると
ともに、銅成分からなるトロリ線4との凝着を生じ易く
なるからである。
【0028】また、上記成分以外に他の硬質相成分とし
てCr3 2 、Mo2 C、ZrC、VC、NbC、Ti
C、TaC、ZrN、NbN、TaN、TiNより選ば
れる少なくとも1種を全体に対し5重量%以下の範囲で
含有させても良く、これらの成分を含有させることによ
り焼結性を高め、超硬合金の靱性や強度を向上させるこ
とができる。
【0029】また、上記サーメットおよび超硬合金から
なる集電用すり板1を製造するには、主体をなすTiC
および/またはTiN、あるいはWCからなる硬質相
と、他の硬質相、およびCo、Cr、Mo、Niのうち
1種の金属またはこれらの合金からなる結合相をそれぞ
れ所定量添加し、さらにバインダーを添加して混練乾燥
することにより造粒体を作製し、該造粒体を金型中に充
填して一軸加圧成形法により押圧することにより板状の
成形体を形成し、このようにして得た成形体を1300
〜1500℃程度の焼成温度で焼成することにより、本
発明に係るサーメットまたは超硬合金からなる集電用す
り板1を得ることができる。
【0030】また、このようにして得たサーメットおよ
び超硬合金は、ビッカース硬度が3〜19GPaの範囲
にあり、また、体積固有抵抗値が100 Ω・cm以下で
あるため集電用すり板1として好適に使用できる。
【0031】さらに、上記サーメットまたは超硬合金に
炭素を添加しても良く、このように潤滑性を有する炭素
を添加することによりトロリ線4の摩耗をさらに低減す
ることができる。ただし、炭素の含有量がサーメットま
たは超硬合金100重量%に対して10重量%より多く
なると、サーメットまたは超硬合金の機械的強度が低下
するために集電用すり板1自体が大きく摩耗する。その
為、炭素は、上記サーメットまたは超硬合金100重量
%に対し10重量%以下の範囲で含有することが好まし
い。
【0032】一方、炭化珪素および/または窒化珪素か
らなる基材に遊離炭素を分散含有してなる複合セラミッ
クスは、基材が炭化珪素のみまたは炭化珪素と窒化珪素
の複合材からなり、上記基材中に遊離炭素がほぼ均一に
分散含有したものである。その為、遊離炭素の持つ潤滑
作用と、基材を構成する炭化珪素の潤滑作用により相手
部材のトロリ線4を殆ど摩耗させることがなく、優れた
摺動特性を備えている。
【0033】また、上記複合セラミックスの最適な組成
としては、炭化珪素を4〜91重量%、窒化珪素を7〜
66重量%、さらに遊離炭素を2〜20重量%の範囲で
含有した複合セラミックスか、炭化珪素を8〜80重量
%と遊離炭素を2〜20重量%の範囲で含有した複合セ
ラミックスが良い。
【0034】即ち、これらの複合セラミックスにおい
て、遊離炭素の含有量が2重量%未満になると表面に存
在する炭素量が少ないために、炭素のもつ潤滑作用が得
られず、トロリ線4を大きく摩耗させるとともに、体積
固有抵抗値を100 Ω・cm以下とすることができず、
集電特性が低下するからであり、逆に、遊離炭素の含有
量が20重量%より多くなると、基材を構成する炭化珪
素および/または窒化珪素の含有量が低下するために複
合セラミックス全体の強度および硬度が低下し、集電用
すり板1自体が大きく摩耗してしまうからである。な
お、基材が炭化珪素と窒化珪素からなる複合セラミック
スにおいて、遊離炭素の含有量が高い場合には複合セラ
ミックスの強度低下を抑えるために窒化珪素の含有量を
高くした方が良い。
【0035】また、炭化珪素と窒化珪素からなる基材に
遊離炭素を分散含有した複合セラミックスからなる集電
用すり板1を製造するには、SiC粉末を主成分とし、
カーボンブラックやグラファイト等の炭素粉末、あるい
は熱分解時に炭素を生成しうるレゾール型フェノール樹
脂、コールタールピッチ、ショ糖などの粉末やB4 C糖
などの炭素生成物を2〜20重量%の割合で添加し、さ
らにバインダーを添加して混練乾燥して造粒体を作製
し、該造粒体を金型中に充填して一軸加圧成形法により
押圧することにより板状の成形体を形成する。しかるの
ち上記成形体を窒素雰囲気中で仮焼して上記炭素生成物
より炭素を生成させ、さらに50気圧以上の窒素雰囲気
中で1000℃以上の温度で焼成することにより、本発
明に係る炭化珪素および窒化珪素からなる基材に遊離炭
素が分散含有した複合セラミックスからなる集電用すり
板材1を得ることができる。
【0036】一方、炭化珪素からなる基材に遊離炭素を
分散含有した複合セラミックスからなる集電用すり板1
を製造するには、まず、予め集電用すり板1の形状に形
成したカーボン製の板状体を用意し、該板状体をSi系
ガス雰囲気中で1300℃程度の温度で焼成することに
より、雰囲気ガス中のSiが板状体を構成する炭素と反
応し、本発明に係る炭化珪素からなる基材に遊離炭素が
分散含有した複合セラミックスからなる集電用すり板1
を得ることができる。
【0037】また、このようにして得た複合セラミック
スは、ビッカース硬度が3〜19GPaの範囲にあり、
また、体積固有抵抗値が100 Ω・cm以下であるた
め、集電用すり板1として好適に使用できる。
【0038】さらに、上述したサーメット、超硬合金、
複合セラミックスからなる集電用すり板1の表面には微
細な気孔部や表面脱落部が存在しているのであるが、こ
れらの気孔部や表面脱落部に潤滑剤を含浸させても良
く、このように潤滑剤を含浸させることにより、より高
速・高負荷荷重下においてもトロリ線4との間に常に潤
滑膜を形成することができるため、優れた摺動特性が得
られるとともに、自他ともに摩耗速度を大幅に低減する
ことができる。ただし、その含浸量は100 Ω・cm以
下の抵抗値を損なわない程度で含浸させることが重要で
ある。
【0039】なお、潤滑剤としては半固体潤滑剤または
液体潤滑剤を用いることができ、半固体潤滑剤として
は、Li−石鹸、Ca−石鹸、Na−石鹸、Ba−石鹸
が良く、液体潤滑剤としてはパラフィン系、ナフタレン
系などの石油系潤滑油や合成炭化水素、フッ素化合物な
どを使用することができる。
【0040】以上、本発明実施例では、高速電気車のパ
ンタグラフなどの車両用集電装置に用いられる集電用ス
リ板について説明したが、本発明に係る集電用すり部材
は他に発電器やモータなどの電動機器に用いられる給電
ブラシ、整流子、スリップリングなどとしても好適に使
用することができる。
【0041】
【実施例】ここで、本発明に係る集電用すり板1を構成
する焼結体と、トロリ線4を構成する無酸素銅との摺動
特性を見るために、BOD(ボール・オン・ディスク)
型試験機を用いて摺動させ、双方の摩耗状態について測
定するとともに、上記焼結体の特性を見るために硬度お
よび体積固有抵抗値を測定を行った。
【0042】本実験おける測定は、まず、各試料である
焼結体の硬度および体積固有抵抗値を測定したあと、図
2に示すようなBOD(ボール・オン・ディスク)型試
験機を用い、上記試料により円盤状のディスク10を形
成し、その表面にトロリ線4を構成する無酸素銅からな
るボール11を1kgの荷重でもって押圧して点接触さ
せ、その状態でディスク10を5m/sの速度で15分
間回転させたあと、ディスク10およびボール11の摩
耗量を測定した。
【0043】また、比較例として本発明範囲外のサーメ
ットと超硬合金、および銅系焼結合金からなるディスク
10を試作し、同様の条件にて測定を行った。
【0044】各試料の組成と特性ならびにそれぞれの結
果は表1に示す通りである。
【0045】
【表1】
【0046】まず、表1に示す各試料は体積固有抵抗値
が100 Ω・cm以下であるため、全て集電特性の点で
は優れていた。
【0047】ただし、試料No.23の銅系焼結合金
は、無酸素銅との凝着によりボール11およびディスク
10の双方が大きく摩耗した。
【0048】また、試料No.1,6,11のサーメッ
トおよび超硬合金は、結合相の含有量がそれぞれ所定の
範囲(サーメット:1重量%以上、超硬合金:5重量%
以上)より少ないために焼結性が悪く、その結果、脱粒
が発生して表面上に鋭利な凹凸部が形成され、該凹凸部
による切削作用によりボール11が大きく摩耗した。
【0049】さらに、試料No.5,10,15 のサーメッ
トおよび超硬合金は、結合相の含有量がそれぞれ所定の
範囲(サーメット:15重量%以下、超硬合金:20重
量%以下)より多いためにディスク10自体の機械強度
および硬度が低下し、さらに凝着を生じてボール10お
よびディスク10の双方が大きく摩耗した。
【0050】また、試料No.20のサーメットは、サー
メット100重量%に対し遊離炭素量が10重量%より
多く添加されているために、ディスク10自体の機械強
度および硬度が低下し、ディスク10が大きく摩耗し
た。
【0051】これに対し、試料No.2〜4,7〜9,
12〜14の本発明に係るサーメットおよび超硬合金は、結
合相の含有量が所定の範囲(サーメット:1〜15重量
%、超硬合金:3〜20重量%)内にあるため、ボール
11およびディスク10の双方の摩耗量を50×10-3
(mm3 /kg/km)以下とすることができた。
【0052】また、試料No.16〜19の本発明に係る遊
離炭素を含有したサーメットも、結合相の含有量が1〜
15重量%の範囲にあり、かつ遊離炭素の含有量がサー
メットまたは超硬合金100重量%に対し10重量%以
下の範囲にあるため、ボール11およびディスク10の
双方の摩耗量を50×10-3(mm3 /kg/km)以
下とすることができた。特に、遊離炭素を含有したサー
メットは表面に潤滑性を有する遊離炭素が存在するた
め、無酸素銅からなるボール11を殆ど摩耗させること
がなかった。
【0053】さらに、試料No.21,22 の本発明に係る
複合セラミックスも、遊離炭素の含有量が2〜20重量
%の範囲にあるため、ボール11およびディスク10の
双方の摩耗量を15×10-3(mm3 /kg/km)以
下と殆ど摩耗することがなかった。
【0054】このことから、本発明に係るサーメット、
超硬合金、複合セラミックスは、高い集電特性を有する
とともに、トロリ線4との凝着が少なく、かつ焼結体お
よび無酸素銅の双方の摩耗を抑えることができることが
判る。しかも、上記サーメット、超硬合金、複合セラミ
ックスはアーク熱に対しても優れた耐熱衝撃を有してい
るため、アーク熱に伴う摩耗が少ない。
【0055】従って、本発明に係るサーメット、超硬合
金、複合セラミックスにより形成した集電用すり板1
は、耐久性に優れるとともに、高い集電効率を長期間に
わたり維持することができる長寿命の電用すり板1とす
ることができることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、集電すり
部材としてビッカース硬度が3〜19GPaで、かつ体
積固有抵抗値が100 Ω・cm以下のTiCおよび/ま
たはTiN系サーメット、超硬合金、複合セラミックス
により形成したことにより、トロリ線などの金属より電
流を効率良く集電することができるとともに、高い電流
が流れる金属との離線に伴うアークの発生を抑えること
ができ、また、アークが発生したとしてもその熱衝撃に
より破損することがない。
【0057】その上、高速摺動状態にあるにもかかわら
ず、金属および集電用すり部材自体の双方の摩耗を大幅
に低減でき、長寿命の集電用すり部材とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集電用すり部材をパンタグラフに
取り付けた集電装置を示す概略図である。
【図2】BOD(ボール・オン・ディスク)型試験機を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 集電用すり板材 2 パンタグラフ 3 板部材 4 トロリ線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02K 13/00 H02K 13/00 K N

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】TiCおよび/またはTiNを主成分とす
    る硬質相に、結合相としてCo、Cr、Mo、Niのう
    ち1種の金属またはこれらの合金を1〜15重量%の範
    囲で含有してなり、そのビッカース硬度が3〜19GP
    aで、かつ体積固有抵抗が100 Ω・cm以下であるサ
    ーメットにより形成したことを特徴とする集電用すり部
    材。
  2. 【請求項2】WCを主成分とする硬質相に、結合相とし
    てCo、Cr、Mo、Niのうち1種の金属またはこれ
    らの合金を5〜20重量%の範囲で含有してなり、その
    ビッカース硬度が3〜19GPaで、かつ体積固有抵抗
    が100 Ω・cm以下である超硬合金により形成したこ
    とを特徴とする集電用すり部材。
  3. 【請求項3】上記サーメットまたは超硬合金100重量
    %に対し炭素を10重量%以下の範囲でそれぞれ含有し
    てなる請求項1乃至請求項2に記載の集電用すり部材。
  4. 【請求項4】炭化珪素および/または窒化珪素からなる
    基材に2〜20重量%の遊離炭素を分散含有してなり、
    そのビッカース硬度が3〜19GPaで、かつ体積固有
    抵抗が100 Ω・cm以下である複合セラミックスによ
    り形成したことを特徴とする集電用すり部材。
  5. 【請求項5】上記サーメット、超硬合金、複合セラミッ
    クスの表面に存在する気孔部および表面脱落部に潤滑剤
    を含有してなる請求項1乃至請求項4に記載の集電用す
    り部材。
JP7301431A 1995-11-20 1995-11-20 集電用すり部材 Pending JPH09149503A (ja)

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