JPH09150242A - 連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造方法

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JPH09150242A
JPH09150242A JP30885995A JP30885995A JPH09150242A JP H09150242 A JPH09150242 A JP H09150242A JP 30885995 A JP30885995 A JP 30885995A JP 30885995 A JP30885995 A JP 30885995A JP H09150242 A JPH09150242 A JP H09150242A
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JP
Japan
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tundish
ladle
molten steel
slag
sand
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Application number
JP30885995A
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English (en)
Inventor
Akifumi Muto
章史 武藤
Junichi Tani
潤一 谷
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】連続鋳造の取鍋からタンディッシュへの溶鋼注
入に際し、取鍋スラグや取鍋詰砂のタンディッシュ内へ
の流入を確実に阻止してタンディッシュ内のスラグを完
全に無くし、タンディッシュの熱間繰り返し使用での取
鍋スラグや取鍋詰砂によるトライトップ材の鋳片品質低
下やタンディッシュ耐火物寿命の低下等の問題を解消す
る。 【解決手段】取鍋1からタンディッシュ2への溶鋼注入
初期に、取鍋出鋼口3から落下する取鍋詰砂Bを気体G
の吹き付けで側方へ排除し、溶鋼注入末期にCCDカメ
ラによる溶鋼流12のゆらぎ変化を検知して取鍋スラグ
Cの流出を阻止し、以上によりタンディッシュ内スラグ
をほぼ零とし、鋳造終了時に、タンディッシュ内溶鋼を
全量鋳込みし、あるいはタンディッシュ内残鋼のみを排
出して実質的に冷却しない熱間整備を実施し、スラグに
よる悪影響を完全に除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、取鍋からの溶鋼をタ
ンディッシュに注入し、このタンディッシュから鋳型に
鋳込んで直接スラブやビレット等を連続的に鋳造する連
続鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、連続鋳造法においては、転炉等
の製鋼炉で溶製された溶鋼を取鍋に入れて連続鋳造機の
上方まで輸送し、連続鋳造機上では取鍋をレードルター
レットやレードルカーなどで支持し、取鍋内の溶鋼をタ
ンディッシュを介して鋳型内に鋳込んでいる。タンディ
ッシュは、上部にタンディッシュ注入管(取鍋とタンデ
ィッシュ間の溶鋼流をArガスシールするための大径
管),下部にスライディングノズル装置および浸漬ノズ
ルを備え、取鍋からの溶鋼をいったん貯留し、溶鋼流れ
を一定に整流し、注入流量を制御して鋳型内に送り込む
中間容器であり、また同時に複数本の鋳片を製造するマ
ルチストランドでは分配容器の役目も果たしている。
【0003】このような連続鋳造機において、近年の鋼
に対するユーザーニーズの高級化・多様化に伴う小ロッ
ト生産では、1トライの連続鋳造が終了すると、鋳造に
使用したタンディッシュをクレーン等でタンディッシュ
整備ヤードに運んで鋳造要因に基づいて必要な整備(以
下、冷間整備という)を行い、この整備の間には、予熱
待機させておいた新しいタンディッシュに交換して次の
連続鋳造を続行している。この冷間整備としては、次に
示すものがある。
【0004】 タンディッシュ整備ヤードにおいて、
先ず残鋼処理を行う。残鋼処理の一つの方法としては、
連続鋳造後のタンディッシュを傾転させるなどしてタン
ディッシュ内の残鋼や残滓を廃棄する所謂ノロ返しを行
い、その後、タンディッシュの温度が下がりきる前に酸
素吹付けによる内面洗浄を行い、さらに、ブレーカー等
により前記鋳造時にタンディッシュ内面に付着した地金
・スラグを除去する方法がある。また、残鋼処理の別の
方法として、連続鋳造後のタンディッシュを水冷等によ
り冷却し、その後、地金押し抜き機等により、前回鋳造
時にタンディッシュ内面に付着した地金・スラグを押し
抜いて除去する方法がある。
【0005】 このような残鋼処理工程を経た後、タ
ンディッシュ下部に設けられたスライディングノズル装
置の交換,浸漬ノズルの交換などの整備を行い、さら
に、タンディッシュ内面の補修整備を行う。その後、タ
ンディッシュをバーナー等により再加熱して、溶鋼注入
の順番が来るまで待機させている。
【0006】即ち、前記酸素吹付けによる内面洗浄で
は、タンディッシュ内面を完全に洗浄することができ
ず、しかも酸化物がタンディッシュ内面の耐火物表面に
付着することが避けられない。従って、このタンディッ
シュを用いて鋳造を行うと、溶鋼中にスラグ・酸化物が
多量に混入し、溶鋼内に巨大介在物が生成されるという
問題があった。このため、タンディッシュを使用後、内
面に付着したスラグ・地金を除去し、その後、タンディ
ッシュを完全に冷却し、新しい耐火物を吹き付けて内面
を整備するか、あるいは酸素吹付けによる内面洗浄を行
うことなく、タンディッシュを使用後に冷却し、地金を
押し抜き除去した後、新しい耐火物を吹き付けて内面を
整備し、この内面整備が完了したタンディッシュをバー
ナー等により予熱してから鋳造を行っている。
【0007】しかしながら、このような冷間整備におい
ては、一連のタンディッシュを整備する工程に8時間程
度かかり、さらに近年の小ロット生産では、異鋼種成分
の混入を防止するため、タンディッシュを1トライ毎に
頻繁に交換して冷間整備する必要があるため、 タン
ディッシュを多数用意しなければならない、 整備に
よる耐火物の損耗や温度変化による耐火物疲労などによ
り、タンディッシュ内耐火物の寿命が低下し、耐火物コ
ストもかかる、 タンディッシュの冷却と加熱を繰り
返し行うため熱ロスが増大する、 タンディッシュの
整備専用の要員を必要とするなどの問題点がある。
【0008】このような問題点を解消する手段として、
特公平5−26589号公報には、鋳造終了後にタンデ
ィッシュ内の残鋼・残滓を直ちに排出して実質的に冷却
しない熱間整備を行い、この熱間整備したタンディッシ
ュで次の鋳造を行う連続鋳造法が提案されている。この
連続鋳造法では、連続鋳造終了後にタンディッシュをモ
ールドの側方に移動させ、鋳造終了直後の熱間状態で、
タンディッシュ内の残滓・残鋼の排出,内面洗浄・スラ
グ除去などの残鋼処理,スライディングノズルや浸漬ノ
ズルの交換,さらに必要に応じてタンディッシュ内面に
耐火物を局部的に吹付ける内面補修等の整備を行い、こ
の熱間整備したタンディッシュをモールド上にセットし
て次の鋳造を行っている。さらに、鋳造開始に際して
は、溶鋼を注入したタンディッシュをモールドの側方に
移動させ、ここでプラズマトーチ等により溶鋼を無酸化
加熱し、かつスターラ等で攪拌し、溶鋼温度分布の均一
化と溶鋼内のスラグ・酸化物の分離浮上を図っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来のタンディッシュ熱間整備方法において
は、、冷間整備に伴う前述した問題点を解消できるもの
の、次のような問題点が生じていた。
【0010】(1) 現状の設備では取鍋からタンディッシ
ュへの溶鋼注入末期にスラグがタンディッシュ内に注入
されるのを完全に防止することができず、タンディッシ
ュの耐火物寿命を低下させている。
【0011】(2) 鋳造終了直後の熱間状態でタンディッ
シュ内の残滓を排出し、その後にスラグ除去を行ってい
るが、タンディッシュ内の残留スラグを完全に除去しき
れないため、タンディッシュ熱間多数回使用において次
トライのトライトップ材(鋳込み初期における鋳片先端
部)の品質が悪化する。
【0012】(3) 鋳造終了後のタンディッシュ内にはス
ラグが残っているため、鋳造終了直後の熱間状態で残鋼
・残滓を排出した後、残鋼を転炉などで再利用する際
に、残鋼と残滓とを分離しなければならない。
【0013】このような問題点を解消するには、取鍋か
らタンディッシュへの溶鋼注入末期において、タンディ
ッシュ内残鋼を極力少なくして歩留り低下を防止した上
で、タンディッシュ内へ流入するスラグを完全に無くせ
ばよい。しかし、現状の連続鋳造設備で採用されている
スラグの流出検出方法は、取鍋底部の出鋼口の周囲に送
信コイルと受信コイルを埋設し、受信コイルの誘導電圧
から導電率分布を求め、溶鋼とスラグの導電率差から溶
鋼中のスラグ割合すなわちスラグ流出を検出する方法
(特公平7−41402号公報参照:以下、AMEPA
という)であり、スラグが流出してから検知が行われる
ため、どうしてもタンディッシュ内にスラグが混入し、
前述した問題が生じていた。
【0014】さらに、溶鋼注入末期においてスラグが流
出する直前にスラグ流出を検知できるスラグ流出タイミ
ング予知方法が提案されている(特開平5−18520
1号公報)。これは、取鍋底部のノズルから流出する液
体流をCCDカメラで撮像し、画像解析・判定部で溶鋼
流出がスラグ流出に変わる時の液体流のゆらぎ(縞模様
・輪郭)の変化を検知し、この検知信号によりスラグが
流出する直前で溶鋼の流出を停止させ、スラグの流出を
防止するものである。
【0015】このようなスラグ検出方法を採用すること
により、溶鋼注入末期におけるタンディッシュ内へのス
ラグ流出を阻止することができるが、溶鋼注入初期にお
いては取鍋出鋼口には取鍋詰砂があり、前述のスラグ検
出方法だけでは、溶鋼注入開始時における取鍋からタン
ディッシュへの取鍋詰砂の流入を防止することができ
ず、トライトップ材の品質を安定して確保することがで
きない。
【0016】即ち、取鍋のタンディッシュへの出鋼口
は、一般にスライディングノズル方式が採用され、取鍋
底部内に配設される上ノズルと、取鍋底部下面に設置さ
れるスライディングノズル装置から構成されている。こ
のようなゲート構造の場合、上ノズルなどにより形成さ
れる凹状空間部において溶鋼が凝固しやすいため、これ
を防止する手段の一つとして、この凹状空間部内に受鋼
に先立って珪砂等の取鍋詰砂を充填する方法があり、こ
の取鍋詰砂により凹部空間部内に溶鋼が侵入して溶鋼凝
固によるノズル詰まりが発生するのを防止している。こ
のような取鍋詰砂がタンディッシュ内に流入すると、取
鍋詰砂自体が非金属介在物となり、取鍋詰砂からの酸素
供給によりスラグが生成されることになる。
【0017】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、取鍋からタンディッ
シュへの溶鋼注入に際して、取鍋スラグや取鍋詰砂のタ
ンディッシュ内への流入を確実に阻止してタンディッシ
ュ内のスラグを完全に無くし、タンディッシュの熱間繰
り返し使用に際して生じる取鍋スラグや取鍋詰砂による
トライトップ材の鋳片品質低下やタンディッシュ耐火物
寿命の低下などの問題を確実に解消することのできる連
続鋳造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、取鍋からの
溶鋼をタンディッシュに注入し、このタンディッシュか
ら鋳型に鋳込んで鋳片を連続的に鋳造する連続鋳造方法
において、(1) 取鍋からタンディッシュへ溶鋼の注入を
開始する注入初期に、取鍋出鋼口から落下する取鍋詰砂
を気体の吹き付けにより側方へ排除し、これにより取鍋
開孔時に取鍋詰砂がタンディッシュ内溶鋼に流入するこ
とを防止し、(2) 取鍋からタンディッシュへの溶鋼の注
入を終了する注入末期に、視覚センサによる溶鋼注入流
の変化を検知して取鍋スラグの流出を阻止し、これによ
り取鍋終了時にタンディッシュ内に流入する取鍋スラグ
を零とし、(3) 連々時には、密閉構造のタンディッシュ
の上部に設けられたタンディッシュ注入管の上部から不
活性ガスを吹き込んでシールし、溶鋼と大気との接触防
止を図ることにより、溶鋼再酸化によるタンディッシュ
内スラグ生成を防止し、鋳込み終了時にタンディッシュ
内の溶鋼を鋳型内に全量鋳込み、またはタンディッシュ
内に溶鋼を残し、このタンディッシュについて実質的に
冷却しないタンディッシュの熱間整備(タンディッシュ
内残鋼がある場合の残鋼のみをそのまま排出する残鋼処
理、スライディングノズル装置・浸漬ノズルの交換な
ど)を行い、この熱間整備したタンディッシュを用いて
次の鋳造を行い、タンディッシュの熱間多数回使用を行
うことを特徴とする。
【0019】以上の(1) および(2) あるいは必要に応じ
ての(3) の手段を採用することにより、タンディッシュ
内のスラグをほぼ零とすることができ、これによりタン
ディッシュ熱間多数回使用においてタンディッシュ内溶
鋼を鋳型内へ全量鋳込みすることができ、あるいはタン
ディッシュ内に若干量残し、熱間整備においてタンディ
ッシュ内残鋼のみを排出することが可能となる。従っ
て、従来の熱間整備において排出時に完全に除去しきれ
ずタンディッシュ内に残留して次トライのトライトップ
材の品質悪化の要因となっていたスラグの影響を殆ど無
視できるレベルに抑えることができ、トライトップ材の
品質を安定して確実に確保することができる。
【0020】また、タンディッシュ内にスラグや取鍋詰
砂が入らないため、タンディッシュ耐火物の寿命が向上
し、鋳込初期および鋳込末期の鋳片品質を悪化させこと
がなく、また鋳込末期の鋳型への全量鋳込みが可能とな
る。さらに、タンディッシュ内に溶鋼を残す場合、タン
ディッシュ内には残鋼のみであるため、転炉などで再利
用する際にスラグとの分離作業を必要としないなどの利
点がある。
【0021】従来の冷間整備と本発明を比較した場合、
冷間整備におけるタンディッシュ内面付着物の剥ぎ取り
を行う必要がなく、タンディッシュ耐火物の損傷を防止
でき、タンディッシュ内の温度低下も少ないため耐火物
の疲労も少なくなり、タンディッシュ耐火物の寿命を向
上させることができる。また、タンディッシュを熱間で
繰り返し使用するため、従来必要とされていたタンディ
ッシュの個数を理論的には2つまで、実際には3つ程度
に減少させることが可能となり,耐火物コストの低減を
図ることができる。さらに、当然のことながら、付着物
を剥ぎ取る作業を簡略化でき、タンディッシュをクレー
ン等によって整備ヤードへ搬送することを省略すること
ができるので、タンディッシュ整備のための要員を減少
することもできる。
【0022】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て詳細に説明する。図1に、この発明に係る連続鋳造方
法を実施するための各装置を備えた設備例を示す。図1
(a)は取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入初期の状
態、図1(b)は溶鋼注入末期の状態を示している。図
1において、連続鋳造機の上部には、上から順に取鍋
1,タンディッシュ2,鋳型(図示省略)が配設され、
取鍋1内の溶鋼Aが取鍋底部の出鋼口3を介してタンデ
ィッシュ2内に注入され、タンディッシュ2内の溶鋼が
浸漬ノズル4等を介して鋳型内に鋳込まれる。
【0023】取鍋1の底部には、煉瓦からなる上ノズル
5が埋設され、この上ノズル5の下部にノズル孔をスラ
イド開閉するスライディングノズル装置6が取付けら
れ、これら上ノズル5,スライディングノズル装置6な
どにより出鋼口3が構成される。上ノズル5のノズル孔
5aとスライディングノズル装置6のスライディングノ
ズル孔6aの上部とで形成される凹状空間部に取鍋詰砂
Bが充填される。
【0024】スライディングノズル装置6の下部には下
ノズル7が設けられ、タンディッシュ2のタンディッシ
ュ蓋8にはタンディッシュ注入管9が設けられ、定常の
鋳込時には、下ノズル6に取付けられた蓋部(いわゆる
陣笠)10がタンディッシュ注入管9の上面に当接して
蓋をし、下ノズル7からタンディッシュ2への溶鋼注入
流路11が外部から遮断され、内部に導入した不活性ガ
ス等により溶鋼流12がシールされる。
【0025】このような構成において、本発明では、タ
ンディッシュ2内のスラグを完全に零にしてトライトッ
プ材の品質を安定して確保すべく、次に示すような複数
の手段を採用する。
【0026】(1) 溶鋼注入初期:取鍋開孔時の気体吹き
付けによる詰砂除去 特願平7−69407号・特願平7−256038号と
同様に、取鍋1とタンディッシュ2の間における溶鋼注
入流路11の一側方に、空気や不活性ガス等の気体Gを
水平に吹き付ける気体吹き付け装置20を設置し、取鍋
開孔時に流出する取鍋詰砂Bのみを側方へ吹き飛ばし、
タンディッシュ2内へ溶鋼Aのみが注入されるようにす
る(図1(a)参照)。
【0027】この気体吹き付け装置20は、水平方向に
間隔をおいて複数配設されたノズル21と、このノズル
21が配設される鉛直方向(溶鋼注入流路方向)に複数
段のノズルヘッダー22と、各ヘッダー22に気体を供
給する供給配管23と、流量調整弁24と、圧縮機ある
いはタンク・増圧機などから構成する。各ノズルヘッダ
ー22は、水平方向に平面視円弧状あるいは直線状に延
在する管であり、ノズル21を水平方向に配設ピッチで
複数取付ける。また、溶鋼注入流路11の中心線からノ
ズルヘッダー22までの距離は適当な距離に設定し、各
ノズルヘッダー22における同一平面内の各ノズル21
の噴射方向は、その噴射気体Gが水平面内において互い
に平行に噴出されるようにする。
【0028】このような気体吹き付け装置20の溶鋼注
入流路11を挟んだ反対側には、集塵機能を備えた取鍋
詰砂捕集容器25、あるいは吸い込みダクト・捕集容器
・吸引装置などにより取鍋詰砂を積極的に吸引捕集する
取鍋詰砂吸い込み装置を配置する。以上のような構成に
おいて、次のように取鍋詰砂の除去を行う。
【0029】a)製鋼工程において、スライディングノ
ズル装置6を閉とし、取鍋1の凹状空間部内に取鍋詰砂
Bを充填しておき、転炉から取鍋1内に受鋼する。次い
で、真空脱ガス処理等の二次精錬を施した後、取鍋1を
連続鋳造機上まで運搬する。
【0030】取鍋1がタンディッシュ2上に配置される
と、スライディングノズル装置6を開としてタンディッ
シュ2内への注入を開始するが、スライディングノズル
装置6を開とする直前に、気体吹き付け装置20を作動
させて気体Gの吹き付けを開始する。気体Gの流量は、
実験等により得られている適正領域内において適当な流
量(流速)となるように設定しておく。なお、ここで、
定常鋳込時には陣笠10とタンディッシュ注入管9とが
当接し、これらにより溶鋼注入流路11は完全に覆われ
ているため、取鍋1を上昇させるなどして陣笠10とタ
ンディッシュ注入管9との間に空隙を設け、この間から
溶鋼注入流路11に対して気体Gを吹き付けられるよう
にする。
【0031】b)スライディングノズル装置6を開とし
て注入を開始すると、最初に取鍋出鋼口3に充填されて
いる取鍋詰砂Bが落下し、続いて溶鋼Aが流下するが、
溶鋼注入流路11に対して吹き付けられる気体Gにより
取鍋詰砂Bが吹き飛ばされ、捕集容器20に直接捕集さ
れ、あるいは吸い込みダクトを介して吸い込み捕集され
る。取鍋詰砂Bは、単独運動可能な粒子で密度も溶鋼よ
り小さいため、気体噴流により移動しやすく、殆どの取
鍋詰砂が側方に吹き飛ばされる。一方、溶鋼Aは、密度
が大きく界面張力が高いため、さらに気体噴流の流量は
予め適正な流量に設定されているため、溶鋼流はその表
面形状が多少乱れても部分的に離脱・飛散することがな
く、タンディッシュ2内に全て注入されることになる。
【0032】(2) 溶鋼注入末期:取鍋終了時の視覚セン
サによる取鍋スラグ混入防止 特開平5−185201号公報と同様に、取鍋内溶鋼の
注入末期において現在流出中の溶鋼AからスラグCの流
出に変わる直前に、現在流出中の溶鋼Aの液体流表面に
ゆらぎの変化があることをカメラと画像処理により検知
し、このゆらぎの変化の直後にスラグ流出が開始される
としてスラグ流出を予知し、スラグCの流出を阻止する
(図1(b)参照)。
【0033】カメラには例えばCCDカメラ30を使用
し、このCCDカメラ30を取鍋1とタンディッシュ2
の間における溶鋼流12を臨む位置に設置して溶鋼流の
変化を撮像し、取得した画像を画像解析・判定部31で
処理し、溶鋼流12のゆらぎの発生を判定し、ゆらぎが
発生するとゲート開閉装置32でスライディングノズル
装置6を閉動作させて溶鋼流の流出を停止させる。取鍋
1内に溶鋼Aが充分に蓄えられている場合は、図3
(a)に示すように、溶鋼流12は安定して流出し、表
面の流れは直線状となっているが、溶鋼Aの残量が減少
し、スラグCが流出する直前になると、図3(b)に示
すように、溶鋼流12にゆらぎ(みだれ)が生じる。
【0034】画像解析・判定部31では、取得した画像
に対して二値化処理等の画像処理を施し、例えば溶鋼流
の面積変化および位置変化を求め、これを定常流の時と
比較して、この差が設定値よりも大きくなった時にゆら
ぎの発生、スラグ流出直前と判定する。このような手法
を用いることにより、スラグCが流出する直前(0.5
秒程度)に溶鋼流出を停止させることができ、スラグC
の流出を完全に阻止しつつタンディッシュ内の溶鋼Aの
量を少なくして歩留りの向上を図れる。
【0035】なお、CCDカメラ30は、溶鋼注入初期
において気体吹き付け装置20により吹き飛ばされた取
鍋詰砂Bが当たらないような位置に配置し、また取鍋2
を上昇させるなどして陣笠10とタンディッシュ注入管
9との間から撮像し、さらに、溶鋼スプラッシュや熱か
ら保護するために、陣笠10の形状を変更する。即ち、
図4に示すように、陣笠10を現状のものよりも幅広と
し、この外周部の下面にCCDカメラ30を設置する。
なお、タンディッシュ注入管9と陣笠10との間に図示
しない中間シール管が設けられている場合には、この中
間シール管に設けた開口窓から撮像するようにしてもよ
い。
【0036】また、CCDカメラ30の耐久性に関して
は、図5に示すように、先端に窓33aを備えた保護管
33でカメラセンサ部を覆い、保護管33内部に冷却用
ガス35を導入して対処する。これにより、保護管表面
は77℃以下となり、問題ないことが確認できた。ま
た、ケーブル34には耐熱チューブ(例えばエンパイヤ
チューブ)を使用することにより問題ないことが確認さ
れた。
【0037】(3) 連々時シール法 通常、連々時には、図2に示すように、タンディッシュ
注入管9の上部が解放された状態となるが、このタンデ
ィッシュ注入管9の上部に不活性ガス40を水平に吹き
込むことにより、シール性の悪化を防止する。これによ
り、溶鋼Aと大気との接触防止が図られ、溶鋼再酸化に
よるタンディッシュスラグの生成が防止される。
【0038】以上のような手段を採用して取鍋1からタ
ンディッシュ2内への溶鋼注入が終了すると、タンディ
ッシュ2内にはスラグCが存在しないので、タンディッ
シュ2内の溶鋼Aを鋳型内に全量鋳込みし、あるいは若
干量の鋼を残して鋳込みを終了し、次いで、タンディッ
シュを鋳型の側方に移動させて実質的に冷却しない熱間
整備を行い、この熱間整備したタンディッシュを用いて
次の鋳造を行うという、タンディッシュの熱間繰り返し
使用を行う。
【0039】熱間整備としては、タンディッシュ2内に
スラグCが無いので、例えば、残鋼がある場合にタンデ
ィッシュを傾転させるなどして行う残鋼処理、スライデ
ィングノズル装置および浸漬ノズルの交換、必要に応じ
て耐火物の吹き付けによる内面補修を実施すればよい。
このような熱間整備後に、予熱することなく、また必要
に応じて温度低下分を補う予熱を行って、鋳型上にセッ
トすることになる。
【0040】次に、具体的数値例について説明する。次
に示すような条件で(1) 気体吹き付けによる取鍋詰砂除
去、(2) ゆらぎ検知によるスラグ流出予知、(3) 連々時
のシールを実施した。
【0041】 イ)気体吹き付け装置 使用気体:圧縮空気 気体圧力:2×10-1 MPa ノズル口径:10mm、ノズル数:5個、ノズルピッチP:20mm ノズルヘッダー:2段(鉛直方向)、配管内径:15mm 溶鋼注入流路の中心線からノズルヘッダーまでの距離L:150mm ロ)ゆらぎ検知 タンディッシュ容量: 85T タンディッシュノズル径: 75mm カメラ:CCDカメラ 気体吹き付けによる取鍋詰砂除去を実施(気体吹き付け
時期は注入開始時において取鍋出鋼口のスライドゲート
を開にする直前から10〜15秒間とした)した結果、
取鍋詰砂のタンディッシュ内への混入が無いことが確認
された。これにより、非金属介在物としての取鍋詰砂が
なくなり、かつ取鍋詰砂による溶鋼の再酸化が抑制され
ることによりタンディッシュ内のスラグ生成が防止さ
れ、鋳込開始時における鋳片品質が向上した。
【0042】次に、溶鋼注入終了後のタンディッシュ内
スラグ厚の結果を図6に示す。通常使用されているAM
EPAでは厚さが平均4mmのタンディッシュ内スラグ
が確認されたが、本発明のCCDカメラによるゆらぎ検
出では、タンディッシュ内スラグは確認されなかった。
図7にゆらぎを検出したときの従来のAMEPAのスラ
グ信号を示すが、本発明のゆらぎ検出は通常のAMEP
A終了に比較し、3秒早く検知していることが確認され
た。このときのスラグ信号の立ち上がりは見られず、取
鍋スラグが流出していないことが明らかである。
【0043】以上のように、(1),(2),(3) の手段を採用
することにより、タンディッシュ2内のスラグをほぼ零
にすることが可能となり、タンディッシュ2を熱間で繰
り返し使用しても、従来の熱間整備で問題となっていた
タンディッシュ耐火物寿命の低下、 次トライの
トライトップ材(鋳片先端部)の品質悪化、転炉など
で再利用する場合の残鋼と残滓との分離を解消すること
ができた。
【0044】さらに、従来の冷間整備と比較した場合に
は、本発明では、 タンディッシュの個数を低減でき
る、 整備による耐火物の損耗や温度変化による耐火
物疲労などがなく、タンディッシュ内耐火物の寿命を向
上させることができ、耐火物コストを低減でき、 従
来のようにタンディッシュの冷却と加熱を繰り返し行わ
ないため熱ロスを解消でき、 タンディッシュの整備
専用の要員を減少させることができる、などの利点があ
る。
【0045】
【発明の効果】前述の通り、この発明は、取鍋からタン
ディッシュへの溶鋼注入初期に取鍋詰砂を気体の吹き付
けで側方に排除して取鍋詰砂のタンディッシュ内溶鋼へ
の流入を阻止し、溶鋼注入末期には視覚センサによる溶
鋼流ゆらぎ検知で取鍋スラグの流出を阻止し、連々時に
はタンデッイッシュの開口部をシールし、タンディッシ
ュへの注入終了後に実質的に冷却しない熱間整備を行
い、タンディッシュの熱間繰り返し使用を行うようにし
たため、次のような効果を奏する。
【0046】(1) タンディッシュ内のスラグをほぼ零と
することができ、これによりタンディッシュ熱間多数回
使用においてタンディッシュ内溶鋼を鋳型内へ全量鋳込
みすることができ、あるいはタンディッシュ内に若干量
残し、熱間整備においてタンディッシュ内残鋼のみを排
出することが可能となり、従来の熱間で繰り返し使用す
ることによって問題となる鋳造量が少ない状態(トライ
トップ)の鋳片品質も、タンディッシュ内のスラグが殆
ど存在しないため、冷間整備を行っていた場合と殆ど変
わらないレベルに抑えることができ、トライトップ材の
品質を安定して確実に確保することができる。
【0047】(2) タンディッシュ内にスラグや取鍋詰砂
が入らないため、従来の熱間整備と比較してタンディッ
シュ耐火物の寿命が向上し、また鋳込初期および鋳込末
期の鋳片品質を悪化させことがない。また、鋳込末期の
鋳型への全量鋳込みが可能となり、歩留りの向上を図れ
る。
【0048】(3) タンディッシュ内に溶鋼を残す場合、
タンディッシュ内には残鋼のみであるため、転炉などで
再利用する際にスラグとの分離作業を必要とせず、省力
化および作業時間の短縮を図ることができる。
【0049】(4) 従来の冷間整備と比較して、熱間でタ
ンディッシュを繰り返し使用することで、タンディッシ
ュの数を減らすことができ、また耐火物の寿命等の改善
が図れ、耐火物コストを1/10以下に抑制できる。ま
た、予熱に要する時間も削減することができ、熱ロスも
減らすことが可能となる。さらに、タンディッシュの整
備要員も減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る連続鋳造方法を実施するための
設備例であり、(a)は溶鋼注入初期の状態を示す断面
図、(b)は溶鋼注入末期における断面図である。
【図2】この発明に係る連続鋳造方法における連々時の
シール状態を示す断面図である。
【図3】この発明に係る溶鋼注入末期における取鍋スラ
グ流出防止のための検知方法を示す(a)は通常鋳込時
の溶鋼流の状態、(b)は取鍋終了時の溶鋼流の状態の
説明図である。
【図4】この発明に係る取鍋スラグ検知のためのカメラ
の設置状態を従来と比較して示す断面図である。
【図5】この発明に係る取鍋スラグ検知のためのカメラ
の構造を示す断面図である。
【図6】タンディッシュ内スラグ厚を本発明のスラグ検
知方法と従来のスラグ検知方法とで比較したグラフであ
る。
【図7】本発明のスラグ検知と従来のスラグ検知の検知
タイミングの差を示すグラフである。
【符号の説明】
A…溶鋼 B…取鍋詰砂 C…取鍋スラグ 1…取鍋 2…タンディッシュ 3…取鍋出鋼口 4…浸漬ノズル 5…上ノズル 6…スライディングノズル装置 7…下ノズル 8…タンディッシュ蓋 9…タンディッシュ注入管 10…蓋部(陣笠) 11…溶鋼注入流路 12…溶鋼流 20…気体吹き付け装置 21…ノズル 22…ノズルヘッダー 23…供給配管 24…流量調整弁 25…取鍋詰砂捕集容器 30…CCDカメラ 31…画像解析・判定部 32…ゲート開閉装置 33…保護管 34…ケーブル 35…冷却用ガス 40…不活性ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 11/16 104 B22D 11/16 104E 37/00 8719−4K 37/00 C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋からの溶鋼をタンディッシュに注入
    し、このタンディッシュから鋳型に鋳込んで鋳片を連続
    的に鋳造する連続鋳造方法において、 取鍋からタンディッシュへ溶鋼の注入を開始する注入初
    期に、取鍋出鋼口から落下する取鍋詰砂を気体の吹き付
    けにより側方へ排除し、取鍋からタンディッシュへの溶
    鋼の注入を終了する注入末期に、視覚センサによる溶鋼
    注入流の変化を検知して取鍋スラグの流出を阻止し、鋳
    込み終了時にタンディッシュ内の溶鋼を鋳型内に全量鋳
    込み、またはタンディッシュ内に溶鋼を残し、このタン
    ディッシュについて実質的に冷却しないタンディッシュ
    の熱間整備を行い、この熱間整備したタンディッシュを
    用いて次の鋳造を行うことを特徴とする連続鋳造方法。
JP30885995A 1995-11-28 1995-11-28 連続鋳造方法 Pending JPH09150242A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016003380A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 Jfeスチール株式会社 溶鋼の利用方法
CN119870429A (zh) * 2025-03-28 2025-04-25 太原科技大学 一种用于提高中间包使用寿命的方法

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