JPH0915192A - 陰イオン選択性感応膜およびそれを用いたイオン感応性電極 - Google Patents
陰イオン選択性感応膜およびそれを用いたイオン感応性電極Info
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- JPH0915192A JPH0915192A JP7160370A JP16037095A JPH0915192A JP H0915192 A JPH0915192 A JP H0915192A JP 7160370 A JP7160370 A JP 7160370A JP 16037095 A JP16037095 A JP 16037095A JP H0915192 A JPH0915192 A JP H0915192A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】炭酸イオン用の陰イオン選択性電極の選択性を
高める。 【構成】可塑剤に相当する感応膜成分として、水酸基を
有する化合物を用いる。 【効果】嵩高い親油性イオンに対する選択性が改善され
る。
高める。 【構成】可塑剤に相当する感応膜成分として、水酸基を
有する化合物を用いる。 【効果】嵩高い親油性イオンに対する選択性が改善され
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陰イオン選択性電極に係
り、特に炭酸イオンを分析するのに好適な陰イオン選択
性電極に関する。
り、特に炭酸イオンを分析するのに好適な陰イオン選択
性電極に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高選択性の陰イオン選択性電極と
しては、トリフロロアセトフェノン誘導体に代表される
有機化合物を感応物質として用いるものが報告されてい
る。例えば、第1の公知例即ちクリニカル ケミストリ
(Clin. Chem.),32巻,1号,137頁(1986)
によれば、パラアルキルトリフロロアセトフェノンを感
応物質として用いた陰イオン選択性電極が検討されてい
る。また、第2の公知例即ちアナリティカル ケミスト
リ(Anal. Chem.), 65巻,21号,3151頁(19
93)によると、この種の感応物質を用いた炭酸イオン
選択性電極が複数種の生化学自動分析装置に採用され、
総炭酸ガスのルーチン分析に利用されている。
しては、トリフロロアセトフェノン誘導体に代表される
有機化合物を感応物質として用いるものが報告されてい
る。例えば、第1の公知例即ちクリニカル ケミストリ
(Clin. Chem.),32巻,1号,137頁(1986)
によれば、パラアルキルトリフロロアセトフェノンを感
応物質として用いた陰イオン選択性電極が検討されてい
る。また、第2の公知例即ちアナリティカル ケミスト
リ(Anal. Chem.), 65巻,21号,3151頁(19
93)によると、この種の感応物質を用いた炭酸イオン
選択性電極が複数種の生化学自動分析装置に採用され、
総炭酸ガスのルーチン分析に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の陰イオン選
択性電極は、使用する感応物質の性質のため、特に嵩高
い親油性イオンの影響を受けやすいという問題があっ
た。上記第1の公知例では、試料溶液中にこれらのイオ
ンと錯体を形成して無害化する水銀化合物を投入するこ
と等により、嵩高い親油性イオンの妨害を低減すること
を試みている。上記第2の公知例では、嵩高い親油性イ
オンの妨害を低減するために、セルローストリアセテー
トを改質した親水性の透析膜を感応膜表面に設けて、こ
れらのイオンの透過を抑制して妨害を低減する試みを報
告している。しかし、この方式でも妨害イオンのサイズ
に対応する孔経を均一かつ再現性良く得ることが困難な
ため、実用的には問題が残り、特に濃度が高い場合等に
は妨害が低減されにくいという課題があった。
択性電極は、使用する感応物質の性質のため、特に嵩高
い親油性イオンの影響を受けやすいという問題があっ
た。上記第1の公知例では、試料溶液中にこれらのイオ
ンと錯体を形成して無害化する水銀化合物を投入するこ
と等により、嵩高い親油性イオンの妨害を低減すること
を試みている。上記第2の公知例では、嵩高い親油性イ
オンの妨害を低減するために、セルローストリアセテー
トを改質した親水性の透析膜を感応膜表面に設けて、こ
れらのイオンの透過を抑制して妨害を低減する試みを報
告している。しかし、この方式でも妨害イオンのサイズ
に対応する孔経を均一かつ再現性良く得ることが困難な
ため、実用的には問題が残り、特に濃度が高い場合等に
は妨害が低減されにくいという課題があった。
【0004】本発明の目的は、トリフロロアセトフェノ
ン誘導体に代表される有機化合物を感応物質として用い
る陰イオン選択性電極の、嵩高い親油性イオンに対する
選択性を改善し、測定精度を改善することにある。
ン誘導体に代表される有機化合物を感応物質として用い
る陰イオン選択性電極の、嵩高い親油性イオンに対する
選択性を改善し、測定精度を改善することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、上記化合物
に代表される有機化合物を感応物質として用いる陰イオ
ン選択性電極の感応膜において、可塑剤に相当する感応
膜成分として、水酸基を有する化合物を用いることによ
り達成される。
に代表される有機化合物を感応物質として用いる陰イオ
ン選択性電極の感応膜において、可塑剤に相当する感応
膜成分として、水酸基を有する化合物を用いることによ
り達成される。
【0006】
【作用】可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有
する化合物、例えばテトラデシルアルコールを用いる
と、この分子はその水酸基部分が親水性を有するため、
測定する血清等の水溶液試料に感応膜を浸した場合、感
応膜表面にこの親水性の水酸基が配向性を持って整列す
る。即ち感応膜表面が一様に親水性の水酸基で被覆され
た形となる。すると、他の物質を可塑剤とする場合と比
較して、嵩高い親油性イオンが膜表面を通過するときに
この親水性の障壁を乗り越えなければならず、活性化エ
ネルギーが増大する。即ち、これらの嵩高い親油性イオ
ンは感応膜に侵入しにくくなり、結果的に嵩高い親油性
イオンが感応膜に及ぼす影響が低減されるため、これら
の嵩高い親油性イオンに対する選択性が改善される。な
お、目的とする炭酸イオンは親水性が高いため、感応膜
表面が一様に親水性の水酸基で被覆されても膜表面を通
過するのになんら支障をきたさないばかりでなく、従来
の親油性物質を可塑剤とする場合と比較してむしろ膜表
面の通過が促進され、迅速な応答が得られる。
する化合物、例えばテトラデシルアルコールを用いる
と、この分子はその水酸基部分が親水性を有するため、
測定する血清等の水溶液試料に感応膜を浸した場合、感
応膜表面にこの親水性の水酸基が配向性を持って整列す
る。即ち感応膜表面が一様に親水性の水酸基で被覆され
た形となる。すると、他の物質を可塑剤とする場合と比
較して、嵩高い親油性イオンが膜表面を通過するときに
この親水性の障壁を乗り越えなければならず、活性化エ
ネルギーが増大する。即ち、これらの嵩高い親油性イオ
ンは感応膜に侵入しにくくなり、結果的に嵩高い親油性
イオンが感応膜に及ぼす影響が低減されるため、これら
の嵩高い親油性イオンに対する選択性が改善される。な
お、目的とする炭酸イオンは親水性が高いため、感応膜
表面が一様に親水性の水酸基で被覆されても膜表面を通
過するのになんら支障をきたさないばかりでなく、従来
の親油性物質を可塑剤とする場合と比較してむしろ膜表
面の通過が促進され、迅速な応答が得られる。
【0007】
〈実施例1〉本発明の一実施例を以下に説明する。図1
は本発明が適用される陰イオン選択性電極の構成断面図
の一例である。電極ボディ1には10mmol/L の炭酸ナ
トリウムを含む内部電解質2が収納されており、この内
部電解質2内に銀塩化銀から成る内部電極3が浸漬され
ている。電極ボディ1の端部には感応膜4が形成されて
いる。この感応膜4は高分子物質を含み、感応物質や可
塑剤に相当する感応膜成分等が分散されている。
は本発明が適用される陰イオン選択性電極の構成断面図
の一例である。電極ボディ1には10mmol/L の炭酸ナ
トリウムを含む内部電解質2が収納されており、この内
部電解質2内に銀塩化銀から成る内部電極3が浸漬され
ている。電極ボディ1の端部には感応膜4が形成されて
いる。この感応膜4は高分子物質を含み、感応物質や可
塑剤に相当する感応膜成分等が分散されている。
【0008】本実施例では感応物質として、その構造が
化学式1で表される化合物に代表される化合物を用いる
ことが好ましい。
化学式1で表される化合物に代表される化合物を用いる
ことが好ましい。
【0009】
【化4】
【0010】特にこの化学式1におけるアルキル置換基
R1の炭素数は3以下であれば親油性が低く感応膜から
溶出しやすいために寿命が短くなりやすく、また21以
上であれば分子量が大きく感応膜内に安定に溶解されに
くくなるためにインピーダンスが高く、電極としての応
答性が低くなりやすい。従ってこの炭素数が4以上20
以下である化合物が、前記の公知例にも記載されている
様に、感応物質として特に好適である。
R1の炭素数は3以下であれば親油性が低く感応膜から
溶出しやすいために寿命が短くなりやすく、また21以
上であれば分子量が大きく感応膜内に安定に溶解されに
くくなるためにインピーダンスが高く、電極としての応
答性が低くなりやすい。従ってこの炭素数が4以上20
以下である化合物が、前記の公知例にも記載されている
様に、感応物質として特に好適である。
【0011】本実施例では、感応物質として、前記化学
式1で表され、この一般式におけるアルキル置換基R1
の炭素数が10である、パラデシルトリフロロアセトフ
ェノンを使用した。もちろん、条件によってはこの一般
式におけるアルキル置換基R1の炭素数は4以下或いは
20以上のものでも用いることができ、また直鎖アルキ
ルばかりでなく分岐鎖や各種置換アルキル基、その他の
有機置換基を用いることもできる。
式1で表され、この一般式におけるアルキル置換基R1
の炭素数が10である、パラデシルトリフロロアセトフ
ェノンを使用した。もちろん、条件によってはこの一般
式におけるアルキル置換基R1の炭素数は4以下或いは
20以上のものでも用いることができ、また直鎖アルキ
ルばかりでなく分岐鎖や各種置換アルキル基、その他の
有機置換基を用いることもできる。
【0012】感応膜中に分散される感応物質の含有量は
応答性,選択性,膜インピーダンス及び感応物質と感応
膜との相溶性などの点から、0.7 ないし34wt%が
適正である。また、本発明に基づく他の化合物を混合し
て感応物質とする場合においても、上述の理由からその
含有量は合計で0.7 ないし34wt%が好ましい。
応答性,選択性,膜インピーダンス及び感応物質と感応
膜との相溶性などの点から、0.7 ないし34wt%が
適正である。また、本発明に基づく他の化合物を混合し
て感応物質とする場合においても、上述の理由からその
含有量は合計で0.7 ないし34wt%が好ましい。
【0013】本実施例では可塑剤に相当する感応膜成分
として、その構造が化学式2で表される化合物に代表さ
れる水酸基を有する化合物を用いることが好ましい。
として、その構造が化学式2で表される化合物に代表さ
れる水酸基を有する化合物を用いることが好ましい。
【0014】
【化5】
【0015】この一般式におけるアルキル側鎖(CnH
2n+1)の炭素数nが11以下だと非極性部分の長さが短
いために分子全体の親油性が低く、感応膜から溶けだし
やすいという問題があり、また16以上だと分子量が大
きくなり、他の感応膜成分を十分溶解できにくくなると
いう問題が生じる。従って、この一般式におけるアルキ
ル側鎖の炭素数nは12ないし15程度が特に好適であ
る。
2n+1)の炭素数nが11以下だと非極性部分の長さが短
いために分子全体の親油性が低く、感応膜から溶けだし
やすいという問題があり、また16以上だと分子量が大
きくなり、他の感応膜成分を十分溶解できにくくなると
いう問題が生じる。従って、この一般式におけるアルキ
ル側鎖の炭素数nは12ないし15程度が特に好適であ
る。
【0016】本実施例では、可塑剤に相当する感応膜成
分として、前記化学式2で表され、この一般式における
アルキル側鎖が直鎖アルキル基でその炭素数nが14で
ある、n−テトラデシルアルコールを使用した。もちろ
ん、条件によってはこの一般式におけるアルキル側鎖の
炭素数nは11以下或いは16以上のものを単独或いは
複数混合して用いることができ、また直鎖アルキルばか
りでなく分岐鎖アルキル基に水酸基が結合した化合物を
用いることもできる。その他、各種置換アルキル基、そ
の他の有機置換基であるような、水酸基を有する化合物
も用いることができる。この可塑剤に相当する感応膜成
分の含有量は感応物質の溶解性,応答性,選択性などの
点から、合計で30ないし70wt%が好ましい。
分として、前記化学式2で表され、この一般式における
アルキル側鎖が直鎖アルキル基でその炭素数nが14で
ある、n−テトラデシルアルコールを使用した。もちろ
ん、条件によってはこの一般式におけるアルキル側鎖の
炭素数nは11以下或いは16以上のものを単独或いは
複数混合して用いることができ、また直鎖アルキルばか
りでなく分岐鎖アルキル基に水酸基が結合した化合物を
用いることもできる。その他、各種置換アルキル基、そ
の他の有機置換基であるような、水酸基を有する化合物
も用いることができる。この可塑剤に相当する感応膜成
分の含有量は感応物質の溶解性,応答性,選択性などの
点から、合計で30ないし70wt%が好ましい。
【0017】本実施例では、添加剤として、化学式3で
表される化合物に代表されるイオン性化合物を感応膜中
に用いることが好ましい。この添加剤の効用は前記の公
知例中に記されている。
表される化合物に代表されるイオン性化合物を感応膜中
に用いることが好ましい。この添加剤の効用は前記の公
知例中に記されている。
【0018】
【化6】
【0019】本実施例ではこの添加剤として、この化学
式3における第1のアルキル鎖R2の炭素数が1であ
り、第2のアルキル鎖R3の炭素数がそれぞれ12であ
るメチルトリドデシルアンモニウム塩(MTDA)を使
用した。もちろん、この一般式における第2のアルキル
鎖R3の長さは12以上であっても良く、16のメチル
トリヘキサデシルアンモニウム塩、18のメチルトリオ
クタデシルアンモニウム塩なども好適に使用できる。ま
た、第1のアルキル鎖R2の長さは1以上であっても良
く、例えば第1のアルキル鎖R2,第2のアルキル鎖R
3ともに炭素数が8のテトラオクチルアンモニウム塩を
使用することもできる。添加剤の含有量は応答性,選択
性などの点から、感応物質のモル数に対する比で0.8
% ないし90%が好ましい。
式3における第1のアルキル鎖R2の炭素数が1であ
り、第2のアルキル鎖R3の炭素数がそれぞれ12であ
るメチルトリドデシルアンモニウム塩(MTDA)を使
用した。もちろん、この一般式における第2のアルキル
鎖R3の長さは12以上であっても良く、16のメチル
トリヘキサデシルアンモニウム塩、18のメチルトリオ
クタデシルアンモニウム塩なども好適に使用できる。ま
た、第1のアルキル鎖R2の長さは1以上であっても良
く、例えば第1のアルキル鎖R2,第2のアルキル鎖R
3ともに炭素数が8のテトラオクチルアンモニウム塩を
使用することもできる。添加剤の含有量は応答性,選択
性などの点から、感応物質のモル数に対する比で0.8
% ないし90%が好ましい。
【0020】感応物質あるいは可塑剤に相当する物質,
添加剤等を感応膜に担持させるには、高分子物質を用い
ることが好ましい。本実施例ではこの高分子物質として
特にポリ塩化ビニルを用いたが、その他の物質として例
えばセルローストリアセテートおよびその片面を加水分
解により親水性とした材料、ポリカーボネイト,シリコ
ンゴム,エポキシ樹脂,ポリウレタンなども使用可能で
ある。ところで、感応膜中の高分子物質の含有量が他の
組成物の関係から20wt%以下となると、感応膜の機
械的強度が弱くなる。一方、高分子物質の含有量が70
wt%以上となると膜インピーダンスが高くなり、安定
した電極性能を得ることが難しくなる。従って、高分子
物質の含有量は20ないし70wt%が好ましい。
添加剤等を感応膜に担持させるには、高分子物質を用い
ることが好ましい。本実施例ではこの高分子物質として
特にポリ塩化ビニルを用いたが、その他の物質として例
えばセルローストリアセテートおよびその片面を加水分
解により親水性とした材料、ポリカーボネイト,シリコ
ンゴム,エポキシ樹脂,ポリウレタンなども使用可能で
ある。ところで、感応膜中の高分子物質の含有量が他の
組成物の関係から20wt%以下となると、感応膜の機
械的強度が弱くなる。一方、高分子物質の含有量が70
wt%以上となると膜インピーダンスが高くなり、安定
した電極性能を得ることが難しくなる。従って、高分子
物質の含有量は20ないし70wt%が好ましい。
【0021】次に、本発明の第1の実施例の感応膜及び
電極の製法について説明する。感応物質としてパラデシ
ルトリフロロアセトフェノンを9.5wt% ,可塑剤に
相当する感応膜成分としてn−テトラデシルアルコール
を約52wt%,添加剤としてMTDAを1wt%,高
分子物質としてポリ塩化ビニルを37.5wt% となる
様に秤量した。これら合計約200mgをテトラヒドロフ
ラン(THF)中に溶解し、この溶液(キャスト液)を
ガラス板上に載せた内径30mmのガラスリング内に流延
(キャスト)し、この溶剤を蒸発除去して感応膜4を製
作した。これを図1の電極ボディ1の端面開口部の大き
さに応じて適切な大きさに打ち抜いて電極ボディ1の端
面開口部に接着した。
電極の製法について説明する。感応物質としてパラデシ
ルトリフロロアセトフェノンを9.5wt% ,可塑剤に
相当する感応膜成分としてn−テトラデシルアルコール
を約52wt%,添加剤としてMTDAを1wt%,高
分子物質としてポリ塩化ビニルを37.5wt% となる
様に秤量した。これら合計約200mgをテトラヒドロフ
ラン(THF)中に溶解し、この溶液(キャスト液)を
ガラス板上に載せた内径30mmのガラスリング内に流延
(キャスト)し、この溶剤を蒸発除去して感応膜4を製
作した。これを図1の電極ボディ1の端面開口部の大き
さに応じて適切な大きさに打ち抜いて電極ボディ1の端
面開口部に接着した。
【0022】次に、本実施例の動作を説明する。基本的
には本実施例は従来公知の炭酸イオン選択性電極と同等
の原理に基づき、炭酸イオンに対して選択的に応答す
る。即ち、試料溶液中の炭酸イオンの活量に応じて、感
応膜中に炭酸イオンが分配され、感応物質と錯形成反応
を行う。すると、炭酸イオンの分配量に応じた起電力が
電極の感応膜に発生し、この起電力が内部電解質2を経
て内部電極3から出力される。この起電力は、試料溶液
中に浸された参照電極の出力を基準として計測される
が、その結果はNernstの式に従い、試料溶液中の炭酸イ
オンの活量の対数に比例する。予め濃度既知の標準試料
で検量線を形成しておき、この検量線と未知試料に対す
る起電力との比較により、未知試料の濃度が求められ
る。本発明では、従来の公知例と比較して、可塑剤に相
当する感応膜成分として水酸基を有する化合物を用いる
ことにより、嵩高い親油性イオンによる影響が小さいこ
と、換言すると、嵩高い親油性イオンに対する選択性が
高い。本実施例特有の効果は、比較的簡単な構成で高い
選択性を得ることができることである。
には本実施例は従来公知の炭酸イオン選択性電極と同等
の原理に基づき、炭酸イオンに対して選択的に応答す
る。即ち、試料溶液中の炭酸イオンの活量に応じて、感
応膜中に炭酸イオンが分配され、感応物質と錯形成反応
を行う。すると、炭酸イオンの分配量に応じた起電力が
電極の感応膜に発生し、この起電力が内部電解質2を経
て内部電極3から出力される。この起電力は、試料溶液
中に浸された参照電極の出力を基準として計測される
が、その結果はNernstの式に従い、試料溶液中の炭酸イ
オンの活量の対数に比例する。予め濃度既知の標準試料
で検量線を形成しておき、この検量線と未知試料に対す
る起電力との比較により、未知試料の濃度が求められ
る。本発明では、従来の公知例と比較して、可塑剤に相
当する感応膜成分として水酸基を有する化合物を用いる
ことにより、嵩高い親油性イオンによる影響が小さいこ
と、換言すると、嵩高い親油性イオンに対する選択性が
高い。本実施例特有の効果は、比較的簡単な構成で高い
選択性を得ることができることである。
【0023】〈実施例2〉次に、本発明の第2の実施例
について説明する。本発明による第2の実施例では、可
塑剤に相当する感応膜成分として、第1の実施例で用い
たn−テトラデシルアルコールと、同系統の化合物であ
るがアルキル鎖の炭素数が1少ないn−トリデシルアル
コールとを混合して用いた点以外は、第1の実施例と同
様の構成を用いた。
について説明する。本発明による第2の実施例では、可
塑剤に相当する感応膜成分として、第1の実施例で用い
たn−テトラデシルアルコールと、同系統の化合物であ
るがアルキル鎖の炭素数が1少ないn−トリデシルアル
コールとを混合して用いた点以外は、第1の実施例と同
様の構成を用いた。
【0024】本実施例では感応膜の組成として、n−テ
トラデシルアルコールを約42wt%、n−トリデシルア
ルコールを約10wt%を用い、他の感応膜組成は第1
の実施例と同様とした。混合の割合はこの比に限定され
るわけではなく、相応しい混合比を採用することができ
る。
トラデシルアルコールを約42wt%、n−トリデシルア
ルコールを約10wt%を用い、他の感応膜組成は第1
の実施例と同様とした。混合の割合はこの比に限定され
るわけではなく、相応しい混合比を採用することができ
る。
【0025】本実施例特有の効果は、第1の実施例同
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、この可塑剤に相当する感応膜
成分として互いに性質の良く似た化合物を混合して用い
ることにより可塑剤に相当する感応膜成分自身の融点が
低下して感応膜の柔軟性,流動性が高まること、並びに
他の膜成分との相溶性が高まり感応膜成分の均一性が高
まること、等の理由により、応答性が改善され電極の寿
命が長くなることである。
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、この可塑剤に相当する感応膜
成分として互いに性質の良く似た化合物を混合して用い
ることにより可塑剤に相当する感応膜成分自身の融点が
低下して感応膜の柔軟性,流動性が高まること、並びに
他の膜成分との相溶性が高まり感応膜成分の均一性が高
まること、等の理由により、応答性が改善され電極の寿
命が長くなることである。
【0026】〈実施例3〉次に、本発明の第3の実施例
について説明する。本発明による第3の実施例では、感
応膜の感応物質として、1,7−Bis(4′−trifluoro
acetophenyl)−4−dodecyl−1,7−dioxo−2,6−
dioxyheptaneを実施例1と等モル用いた。この化合物の
構造を化学式4に示したが、この化合物はトリフロロア
セトフェノン骨格を有する点では前記化学式1と共通す
るものの、ベンゼン環のパラ位に結合する感応基が単純
なアルキル基でなくカルボキシル基であること、そして
この基本骨格が2つ融合して1つの化合物を形成してい
る点が特別である。
について説明する。本発明による第3の実施例では、感
応膜の感応物質として、1,7−Bis(4′−trifluoro
acetophenyl)−4−dodecyl−1,7−dioxo−2,6−
dioxyheptaneを実施例1と等モル用いた。この化合物の
構造を化学式4に示したが、この化合物はトリフロロア
セトフェノン骨格を有する点では前記化学式1と共通す
るものの、ベンゼン環のパラ位に結合する感応基が単純
なアルキル基でなくカルボキシル基であること、そして
この基本骨格が2つ融合して1つの化合物を形成してい
る点が特別である。
【0027】
【化7】
【0028】また、第1の実施例で使用したパラデシル
トリフロロアセトフェノンと比較して、末端のアルキル
鎖の長さが10から12に増大し、親油性もやや高い。
使用した感応物質以外は、本実施例は第1の実施例と同
様の構成を用いた。
トリフロロアセトフェノンと比較して、末端のアルキル
鎖の長さが10から12に増大し、親油性もやや高い。
使用した感応物質以外は、本実施例は第1の実施例と同
様の構成を用いた。
【0029】本実施例ではこの特定の構造を有する感応
物質を例に取ったが、本発明はこの特定の化合物に限定
されるものではなく、ベンゼン環に結合する感応基の置
換位置や種類や長さ,基本骨格の数などは、当然相応し
いものを用いることができる。
物質を例に取ったが、本発明はこの特定の化合物に限定
されるものではなく、ベンゼン環に結合する感応基の置
換位置や種類や長さ,基本骨格の数などは、当然相応し
いものを用いることができる。
【0030】本実施例特有の効果は、第1の実施例同
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、さらに感応物質として、電子
吸引性が高く親油性も高い置換基を有するトリフロロア
セトフェノンの複合誘導体を用いることにより、さらに
親油性イオンに対する選択性が高いことである。
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、さらに感応物質として、電子
吸引性が高く親油性も高い置換基を有するトリフロロア
セトフェノンの複合誘導体を用いることにより、さらに
親油性イオンに対する選択性が高いことである。
【0031】〈実施例4〉次に、本発明の第4の実施例
について説明する。本発明による第4の実施例では、片
面を加水分解により親水性としたセルローストリアセテ
ート膜を、上記第1の実施例による感応膜と、親水性化
処理しない面で接合した、複合膜を感応膜として用いた
点以外は、第1の実施例と同様である。セルローストリ
アセテート膜の親水性化処理法、および2つの膜の接合
法などは前述した第2の公知例に記されている。
について説明する。本発明による第4の実施例では、片
面を加水分解により親水性としたセルローストリアセテ
ート膜を、上記第1の実施例による感応膜と、親水性化
処理しない面で接合した、複合膜を感応膜として用いた
点以外は、第1の実施例と同様である。セルローストリ
アセテート膜の親水性化処理法、および2つの膜の接合
法などは前述した第2の公知例に記されている。
【0032】本実施例特有の効果は、第1の実施例同
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、さらに感応膜の表面に親水性
の保護膜を設けることにより、さらに嵩高い親油性イオ
ンに対する選択性が高いことである。
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、さらに感応膜の表面に親水性
の保護膜を設けることにより、さらに嵩高い親油性イオ
ンに対する選択性が高いことである。
【0033】〈実施例5〉次に、本発明の第5の実施例
について説明する。本発明による第5の実施例では、感
応膜の添加剤として、テトラオクチルアンモニウム塩を
MTDAの代わりに等モル使用した点以外は、第1の実
施例と同様の構成を用いた。
について説明する。本発明による第5の実施例では、感
応膜の添加剤として、テトラオクチルアンモニウム塩を
MTDAの代わりに等モル使用した点以外は、第1の実
施例と同様の構成を用いた。
【0034】本実施例特有の効果は、第1の実施例同
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、さらに添加剤として、立体障
害と分子対称性が高く陰イオンとの会合が抑制されるテ
トラアルキル型アンモニウム塩を用いることにより、さ
らに嵩高い親油性イオンに対する選択性が高いことであ
る。
様、可塑剤に相当する感応膜成分として水酸基を有する
化合物を用いることにより嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いことに加え、さらに添加剤として、立体障
害と分子対称性が高く陰イオンとの会合が抑制されるテ
トラアルキル型アンモニウム塩を用いることにより、さ
らに嵩高い親油性イオンに対する選択性が高いことであ
る。
【0035】〈実施例6〉次に、本発明の第6の実施例
によるフローセル型集積化イオンセンサを図2を用いて
説明する。図2は本発明が適用されるフローセル型集積
化イオンセンサの断面模式図の一例である。フローセル
型電極ボディ5内に流路が形成され、この流路に対して
曲面状に突出する開口部が設けられ、この曲面に沿って
1つ以上の感応膜8,8′等が接着される。個々の感応
膜の流路と反対側の面には内部電解質層6を介して内部
電極7が形成される。
によるフローセル型集積化イオンセンサを図2を用いて
説明する。図2は本発明が適用されるフローセル型集積
化イオンセンサの断面模式図の一例である。フローセル
型電極ボディ5内に流路が形成され、この流路に対して
曲面状に突出する開口部が設けられ、この曲面に沿って
1つ以上の感応膜8,8′等が接着される。個々の感応
膜の流路と反対側の面には内部電解質層6を介して内部
電極7が形成される。
【0036】内部電解質層6としては炭酸ナトリウムな
どの電解質を含む高分子ゲルなどが用いられ、この高分
子として好適に用いられるものの例としては、ポリビニ
ルアルコール,ポリエチレングリコール,アガロース等
が挙げられる。また、これらにポリオールなどの保湿用
材料を添加して用いても良い。内部電極7としては銀塩
化銀等からなる湾曲させた板状電極を用いることができ
るほか、湾曲や接着の容易な網目状の電極も用いること
ができる。図中には番号を付さなかったが、リード線等
をこの内部電極に結線して、フローセル型集積化イオン
センサの外に信号を取り出す。
どの電解質を含む高分子ゲルなどが用いられ、この高分
子として好適に用いられるものの例としては、ポリビニ
ルアルコール,ポリエチレングリコール,アガロース等
が挙げられる。また、これらにポリオールなどの保湿用
材料を添加して用いても良い。内部電極7としては銀塩
化銀等からなる湾曲させた板状電極を用いることができ
るほか、湾曲や接着の容易な網目状の電極も用いること
ができる。図中には番号を付さなかったが、リード線等
をこの内部電極に結線して、フローセル型集積化イオン
センサの外に信号を取り出す。
【0037】個々の感応膜,内部電解質層,内部電極は
お互いに電気的に絶縁して形成されるために、互いに独
立したイオン電極として機能する。本実施例では1つの
独立したイオン電極の感応膜として、第1の実施例にお
ける感応膜と同じ組成の感応膜を用いたため、この電極
は炭酸イオンに応答し、この電極自体の性能は第1の実
施例と同様である。もちろん本発明による他の組成によ
る感応膜を用いてもよい。
お互いに電気的に絶縁して形成されるために、互いに独
立したイオン電極として機能する。本実施例では1つの
独立したイオン電極の感応膜として、第1の実施例にお
ける感応膜と同じ組成の感応膜を用いたため、この電極
は炭酸イオンに応答し、この電極自体の性能は第1の実
施例と同様である。もちろん本発明による他の組成によ
る感応膜を用いてもよい。
【0038】本実施例では他の独立したイオン電極とし
て、水素イオン,ナトリウムイオン,カリウムイオン,
塩素イオン用の感応膜を用いるイオン電極を同一のフロ
ーセル型電極ボディに形成し、これら以外に塩素イオン
用もしくはカリウムイオン用の感応膜を用いる参照電極
9も同一のフローセル型電極ボディに形成し、総合的に
炭酸イオン,水素イオン,ナトリウムイオン,カリウム
イオン,塩素イオンの5項目を測定できるフローセル型
集積化イオンセンサを形成した。
て、水素イオン,ナトリウムイオン,カリウムイオン,
塩素イオン用の感応膜を用いるイオン電極を同一のフロ
ーセル型電極ボディに形成し、これら以外に塩素イオン
用もしくはカリウムイオン用の感応膜を用いる参照電極
9も同一のフローセル型電極ボディに形成し、総合的に
炭酸イオン,水素イオン,ナトリウムイオン,カリウム
イオン,塩素イオンの5項目を測定できるフローセル型
集積化イオンセンサを形成した。
【0039】本実施例特有の効果は、測定試料が電極ボ
ディの内部に設けられた流路を流通するために必要な試
料量が少なくてすむこと、複数の独立したイオン電極と
参照電極とを集積化して形成するために電極のサイズ、
ひいては測定装置全体のサイズとコストを低減できるこ
と、取扱が容易になること等がある。
ディの内部に設けられた流路を流通するために必要な試
料量が少なくてすむこと、複数の独立したイオン電極と
参照電極とを集積化して形成するために電極のサイズ、
ひいては測定装置全体のサイズとコストを低減できるこ
と、取扱が容易になること等がある。
【0040】また、測定の結果得られる水素イオン濃度
とより正確な炭酸イオン濃度とを、Henderson−Hasselb
alchの式に代入することにより、重炭酸イオン濃度をよ
り正確に求めることができる。また、この重炭酸イオン
濃度と、塩素イオン電極の対重炭酸イオン選択係数との
積により、塩素イオン電極の測定値に対する重炭酸イオ
ンの妨害の大きさを推定することができるので、塩素イ
オン電極の測定結果からこの推定妨害値を差し引くこと
により、より正確な塩素イオン濃度を算定することもで
きる。
とより正確な炭酸イオン濃度とを、Henderson−Hasselb
alchの式に代入することにより、重炭酸イオン濃度をよ
り正確に求めることができる。また、この重炭酸イオン
濃度と、塩素イオン電極の対重炭酸イオン選択係数との
積により、塩素イオン電極の測定値に対する重炭酸イオ
ンの妨害の大きさを推定することができるので、塩素イ
オン電極の測定結果からこの推定妨害値を差し引くこと
により、より正確な塩素イオン濃度を算定することもで
きる。
【0041】〈実施例7〉次に、本発明の第7の実施例
による生化学成分分析装置を図3を用いて説明する。図
3は本発明が適用される生化学成分分析装置の構成概略
図の一例である。この生化学成分分析装置は、本発明の
第1の実施例に示された陰イオン選択性電極10,参照
電極11がフローセル12内に保持され、送液装置13
および弁14,15,サンプリング機構16,計測制御
装置17,参照電極液18,内部標準溶液19,外部標
準溶液20,測定試料溶液21、および他種の電極22
などから構成される。
による生化学成分分析装置を図3を用いて説明する。図
3は本発明が適用される生化学成分分析装置の構成概略
図の一例である。この生化学成分分析装置は、本発明の
第1の実施例に示された陰イオン選択性電極10,参照
電極11がフローセル12内に保持され、送液装置13
および弁14,15,サンプリング機構16,計測制御
装置17,参照電極液18,内部標準溶液19,外部標
準溶液20,測定試料溶液21、および他種の電極22
などから構成される。
【0042】つぎにこの装置の動作の概略を説明する。
送液装置13,弁14,15の働きにより、参照電極液
18がフローセル12内の参照電極11へ、また試料溶
液として内部標準溶液19が陰イオン選択性電極10へ
と送られ、フローセル内で合流し、液絡が形成される。
すると参照電極11と陰イオン選択性電極10との間に
内部標準溶液19中の目的イオンの活量に応じた起電力
が発生するので、それを計測する。次にサンプリング機
構を動作させて試料溶液として外部標準溶液20もしく
は測定試料溶液21を同様の手順で測定する。外部標準
溶液20の測定値を用いて作成した検量線に基づき、測
定試料溶液21に含まれる目的イオンの活量を算出し、
表示および印字などの出力を行う。以上の計測及び制御
は測定者の指示に基づき、計測制御装置17によって自
動的に遂行される。
送液装置13,弁14,15の働きにより、参照電極液
18がフローセル12内の参照電極11へ、また試料溶
液として内部標準溶液19が陰イオン選択性電極10へ
と送られ、フローセル内で合流し、液絡が形成される。
すると参照電極11と陰イオン選択性電極10との間に
内部標準溶液19中の目的イオンの活量に応じた起電力
が発生するので、それを計測する。次にサンプリング機
構を動作させて試料溶液として外部標準溶液20もしく
は測定試料溶液21を同様の手順で測定する。外部標準
溶液20の測定値を用いて作成した検量線に基づき、測
定試料溶液21に含まれる目的イオンの活量を算出し、
表示および印字などの出力を行う。以上の計測及び制御
は測定者の指示に基づき、計測制御装置17によって自
動的に遂行される。
【0043】本実施例では本発明による第1の実施例に
よる陰イオン選択性電極を構成部品として用いたが、も
ちろん本発明による他の陰イオン選択性電極を用いるこ
ともできる。また、陰イオン選択性電極10,参照電極
11,他種の電極22,フローセル12等の代わりに、
第6の実施例によるフローセル型集積化イオンセンサを
用いても同様の生化学成分分析装置が構成できる。
よる陰イオン選択性電極を構成部品として用いたが、も
ちろん本発明による他の陰イオン選択性電極を用いるこ
ともできる。また、陰イオン選択性電極10,参照電極
11,他種の電極22,フローセル12等の代わりに、
第6の実施例によるフローセル型集積化イオンセンサを
用いても同様の生化学成分分析装置が構成できる。
【0044】なお、上記第6の実施例と同様、水素イオ
ン濃度と塩素イオン濃度を求めることができるシステム
構成を用いる場合は、水素イオン濃度と、より正確な炭
酸イオン濃度とから、Henderson−Hasselbalchの式によ
り、より正確な重炭酸濃度を求めることができる。ま
た、このより正確な重炭酸イオン濃度と、塩素イオン電
極の対重炭酸イオン選択係数との積により、塩素イオン
電極の測定値に対する重炭酸イオンの妨害の大きさを推
定することができるので、塩素イオン電極の測定結果か
らこの推定妨害値を差し引くことにより、より正確な塩
素イオン濃度を算定することもできる。
ン濃度と塩素イオン濃度を求めることができるシステム
構成を用いる場合は、水素イオン濃度と、より正確な炭
酸イオン濃度とから、Henderson−Hasselbalchの式によ
り、より正確な重炭酸濃度を求めることができる。ま
た、このより正確な重炭酸イオン濃度と、塩素イオン電
極の対重炭酸イオン選択係数との積により、塩素イオン
電極の測定値に対する重炭酸イオンの妨害の大きさを推
定することができるので、塩素イオン電極の測定結果か
らこの推定妨害値を差し引くことにより、より正確な塩
素イオン濃度を算定することもできる。
【0045】ここで、本発明との対比のために従来例を
示す。第1の従来例は、前記の第1の公知例に記載の電
極(同文献第139頁掲載の電極番号8番)として説明
されているものである。この電極の感応膜は感応物質と
してパラブチルトリフロロアセトフェノン,可塑剤とし
てジ(2−エチルへキシル)アジペート(通称DOAと
呼ばれるエステル型の化合物),添加剤としてテトラヘ
プチルアンモニウム塩,高分子物質としてポリ塩化ビニ
ルを用いている。この公知例は、本発明の第1,第5の
実施例と類似であるが、可塑剤として水酸基を有する化
合物の代わりに、エステル型の化合物を用いる点が、本
発明の第1,第5の実施例との主たる相違点である。
示す。第1の従来例は、前記の第1の公知例に記載の電
極(同文献第139頁掲載の電極番号8番)として説明
されているものである。この電極の感応膜は感応物質と
してパラブチルトリフロロアセトフェノン,可塑剤とし
てジ(2−エチルへキシル)アジペート(通称DOAと
呼ばれるエステル型の化合物),添加剤としてテトラヘ
プチルアンモニウム塩,高分子物質としてポリ塩化ビニ
ルを用いている。この公知例は、本発明の第1,第5の
実施例と類似であるが、可塑剤として水酸基を有する化
合物の代わりに、エステル型の化合物を用いる点が、本
発明の第1,第5の実施例との主たる相違点である。
【0046】第2の従来例は、前記の第2の公知例に記
載の電極で、感応膜として複合膜を用いる。即ち、第1
の膜は片面を加水分解により親水性としたセルロースト
リアセテート膜であり、第2の膜は感応物質としてパラ
ブチルトリフロロアセトフェノン,可塑剤としてジ(2
−エチルへキシル)アジペート,添加剤としてMTD
A,高分子物質としてセルローストリアセテートを用い
る、上記第1の公知例と類似の膜である。複合膜は、後
者の膜を、前者の膜の親水性化処理していない面に接合
することにより形成した。この公知例は、本発明の第4
の実施例と類似であるが、第2の膜の可塑剤に相当する
感応膜材料として、水酸基を有する化合物の代わりに、
エステル型の化合物を用いる点が、本発明の第4の実施
例との主たる相違点である。
載の電極で、感応膜として複合膜を用いる。即ち、第1
の膜は片面を加水分解により親水性としたセルロースト
リアセテート膜であり、第2の膜は感応物質としてパラ
ブチルトリフロロアセトフェノン,可塑剤としてジ(2
−エチルへキシル)アジペート,添加剤としてMTD
A,高分子物質としてセルローストリアセテートを用い
る、上記第1の公知例と類似の膜である。複合膜は、後
者の膜を、前者の膜の親水性化処理していない面に接合
することにより形成した。この公知例は、本発明の第4
の実施例と類似であるが、第2の膜の可塑剤に相当する
感応膜材料として、水酸基を有する化合物の代わりに、
エステル型の化合物を用いる点が、本発明の第4の実施
例との主たる相違点である。
【0047】表1に、本発明の第1,第2及び第4の実
施例の陰イオン選択性電極と、上述の従来例について、
炭酸イオンを目的イオンとし、過塩素酸に対する選択性
を測定した結果の一例を示した。表1から明らかなよう
に、本発明に基づく陰イオン選択性電極は、従来例と比
較して、過塩素酸に対する選択係数の値が小さく、嵩高
い妨害イオンに対する選択性に優れている。
施例の陰イオン選択性電極と、上述の従来例について、
炭酸イオンを目的イオンとし、過塩素酸に対する選択性
を測定した結果の一例を示した。表1から明らかなよう
に、本発明に基づく陰イオン選択性電極は、従来例と比
較して、過塩素酸に対する選択係数の値が小さく、嵩高
い妨害イオンに対する選択性に優れている。
【0048】
【表1】
【0049】この様に、本発明に基づく陰イオン選択性
電極は、従来例と比較して嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いという特徴がある。また、表には示さなか
ったが、本発明に基づくその他の実施例でも、対応する
従来例と比較すると、同様の特徴がある。
電極は、従来例と比較して嵩高い親油性イオンに対する
選択性が高いという特徴がある。また、表には示さなか
ったが、本発明に基づくその他の実施例でも、対応する
従来例と比較すると、同様の特徴がある。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、前記化学式1で表され
る化合物に代表される化合物を感応物質として用いる陰
イオン選択性電極の感応膜において、可塑剤に相当する
感応膜成分として水酸基を有する化合物を用いることに
より、嵩高い親油性イオンに対する選択性を改善し、測
定精度を改善できる。
る化合物に代表される化合物を感応物質として用いる陰
イオン選択性電極の感応膜において、可塑剤に相当する
感応膜成分として水酸基を有する化合物を用いることに
より、嵩高い親油性イオンに対する選択性を改善し、測
定精度を改善できる。
【図1】本発明の一実施例の陰イオン選択性電極の構成
断面図。
断面図。
【図2】本発明の一実施例のフローセル型集積化イオン
電極の断面模式図。
電極の断面模式図。
【図3】本発明の一実施例の陰イオン濃度測定用生化学
成分分析装置のブロック図。
成分分析装置のブロック図。
1…電極ボディ、2…内部電解質、3…内部電極、4…
感応膜、5…フローセル型電極ボディ、6…内部電解質
層、7…内部電極、8,8′…感応膜、9…参照電極、
10…陰イオン選択性電極、11…参照電極、12…フ
ローセル、13…送液装置、14…弁、15…弁、16
…サンプリング機構、17…計測制御装置、18…参照
電極液、19…内部標準溶液、20…外部標準溶液、2
1…測定試料溶液、22…他種の電極。
感応膜、5…フローセル型電極ボディ、6…内部電解質
層、7…内部電極、8,8′…感応膜、9…参照電極、
10…陰イオン選択性電極、11…参照電極、12…フ
ローセル、13…送液装置、14…弁、15…弁、16
…サンプリング機構、17…計測制御装置、18…参照
電極液、19…内部標準溶液、20…外部標準溶液、2
1…測定試料溶液、22…他種の電極。
Claims (10)
- 【請求項1】分子構造が化学式1で表される有機化合物
に代表される化合物を感応物質として用いる陰イオン選
択性感応膜において、分子構造が化学式2で表される化
合物に代表される、水酸基を有する化合物を含有するこ
とを特徴とする陰イオン選択性感応膜。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】請求項1に記載の陰イオン選択性感応膜に
おいて、分子構造が前記化学式2で表される化合物に代
表される、水酸基を有する化合物を複数含有することを
特徴とする陰イオン選択性感応膜。 - 【請求項3】請求項2に記載の陰イオン選択性感応膜に
おいて、分子構造が前記化学式2で表され、アルキル鎖
の炭素数が互いに1異なる2種の水酸基を有する化合物
を含有することを特徴とする陰イオン選択性感応膜。 - 【請求項4】請求項1,2または3に記載の陰イオン選
択性感応膜において、分子構造が化学式3で表される化
合物に代表される、イオン性化合物を含有することを特
徴とする陰イオン選択性感応膜。 【化3】 - 【請求項5】請求項1,2,3または4に記載の陰イオ
ン選択性感応膜と、片面を加水分解して親水性化処理し
たセルローストリアセテート膜とを、親水性化処理しな
い面で接合させて形成したことを特徴とする陰イオン選
択性感応膜。 - 【請求項6】炭酸イオン濃度を測定する陰イオン選択性
電極において、請求項1ないし5のいずれかに記載の陰
イオン選択性感応膜を用いることを特徴とする陰イオン
選択性電極。 - 【請求項7】請求項1ないし5のいずれかに記載の陰イ
オン選択性感応膜を用いる陰イオン選択性電極を内蔵す
ることを特徴とする集積化イオンセンサ。 - 【請求項8】請求項6に記載の陰イオン選択性電極もし
くは請求項7に記載の集積化イオンセンサを備えたこと
を特徴とする生化学成分分析装置。 - 【請求項9】請求項6に記載の陰イオン選択性電極もし
くは請求項7に記載の集積化イオンセンサのいずれかを
用いて、炭酸イオン濃度を測定することを特徴とする炭
酸イオン濃度の測定方法。 - 【請求項10】請求項6に記載の陰イオン選択性電極も
しくは請求項7に記載の集積化イオンセンサのいずれか
を用いて、炭酸イオン濃度を測定し、他に水素イオン電
極を用いて水素イオン濃度を測定し、これらとへンダー
ソン・ハッセルバルク(Henderson−Hasselbalch)の式
により重炭酸イオン濃度を求め、これと塩素イオン電極
の対重炭酸イオン選択係数との積により塩素イオン電極
の測定値における重炭酸イオンによる妨害を見積もり、
塩素イオン電極による測定値を補正することを特徴とす
る塩素イオン濃度の測定法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7160370A JPH0915192A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 陰イオン選択性感応膜およびそれを用いたイオン感応性電極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7160370A JPH0915192A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 陰イオン選択性感応膜およびそれを用いたイオン感応性電極 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0915192A true JPH0915192A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=15713511
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7160370A Pending JPH0915192A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 陰イオン選択性感応膜およびそれを用いたイオン感応性電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0915192A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006177800A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Tokuyama Corp | 微量塩素イオン濃度分析方法 |
-
1995
- 1995-06-27 JP JP7160370A patent/JPH0915192A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006177800A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Tokuyama Corp | 微量塩素イオン濃度分析方法 |
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