JPH09153773A - 可変時間遅延回路とその方法 - Google Patents

可変時間遅延回路とその方法

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JPH09153773A
JPH09153773A JP8280401A JP28040196A JPH09153773A JP H09153773 A JPH09153773 A JP H09153773A JP 8280401 A JP8280401 A JP 8280401A JP 28040196 A JP28040196 A JP 28040196A JP H09153773 A JPH09153773 A JP H09153773A
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time delay
voltage
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charging
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Izumi Kawada
泉 川田
Sukotsuto Beekaa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャパシタンス絶対値およびキャパシタンス
電圧係数の有害な影響を受けずかつ電流DACにおける
低周波数変動またはドリフトの有害な影響も製造工程が
原因となるDACの電流変動および容量値変動の影響も
受けない時間遅延を提供する。 【解決手段】 電流ディジタル・アナログ変換器(DA
C)を用いて、同様のキャパシタンス構造を有する2つ
のキャパシタが順次的に充電される。スレッシホールド
・レベル・キャパシタはスレッシホールド・レベルを比
較器に供給し、ランピング・キャパシタは、このスレッ
シホールドまでランピングして遅延時間を供給するのに
用いられる。比較器は、スレッシホールド・レベル・キ
ャパシタにより供給されるスレッシホールド・レベルと
ランピング・キャパシタにより供給されるランプとを用
いて遅延パルスを供給するので、分解能はディジタル素
子だけで得られる分解能より優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時間遅延回路(tim
e delay circuit)とその方法に関し、特に、ディジタル
信号を位相偏移(phase shifting)させる上で使用される
制御可能な時間遅延を発生する回路に関する。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる米国特許出願第08/536,982号(1
995年9月29日出願)の明細書の記載に基づくもの
であって、当該米国特許出願の番号を参照することによ
って当該米国特許出願の明細書の記載内容が本明細書の
一部分を構成するものとする。
【0003】
【従来の技術】データ位相アラインメント回路(data ph
ase alignment circuitry)とディジタル位相同期ループ
(phase locked loop:PLL)およびその他のディジタ
ル回路は、可変時間遅延回路(variable time delay cir
cuitry) を用いて、ディジタル信号位相アライメント、
位相オフセットまたはサンプリング・タイミングを達成
している。可変時間遅延に用いられる1つの方式とし
て、プログラム可能カウンタを内蔵したディジタル可変
時間遅延回路がある。こうした回路の分解能は、一般的
にクロック速度によって制限される。クロックの周波数
を高くすると分解能は高くなるが、クロック周波数はデ
ィジタル回路の速度により制限される。更にまた、高周
波クロックは一般的に電力消費量を増加させる。
【0004】可変時間遅延に用いられるもう1つの方式
として、M個の段を内蔵したリング発振器(ring oscill
ator) を有するアナログPLLが使用される。このよう
な方式は図1に例示されている。図1を参照すると、ア
ナログPLL10は、基準信号11であるデータ速度信
号(data rate signal)にロック(lock)する。アナログP
LL10は、周波数をN*データ速度として維持して、
リング発振器12の出力部からM*N個の位相を発生す
る。したがって、分解能はN*データ速度クロック周波
数を用いたM*Nとなる。この方式の分解能は段数Mと
位相セレクタ13の速度とによって制限されるため、段
数Mを増やすと分解能は高くなる。一般的に、位相セレ
クタ13の各経路の遅延は同じでなければならず、Mを
増やすと経路を整合させることが困難になる。位相セレ
クタ13およびディバイダ(divider) 14による調整の
ために、位相セレクタ13およびディバイダ14はN*
データ転送速度周波数をはるかに上回る周波数で動作し
なければならない。したがって、この典型的なディジタ
ル可変位相偏移回路(digital variable phase shift ci
rcuitry)方式では、位相セレクタ13およびディバイダ
14の速度制限により分解能が制限されることになる。
【0005】このように、従来技術は、ディジタル素子
の速度によって制限される分解能を有しており、上記し
た速度制限を超えて高い分解能が達成される可変時間遅
延を得ることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高分解能可変時間遅延
回路(high resolution variable time delay circuit)
を開示する。すなわち、本発明は、キャパシタンス絶対
値およびキャパシタンス電圧係数の有害な影響を受けず
かつ電流DACにおける低周波数変動またはドリフトの
有害な影響も製造工程が原因となるDACの電流変動お
よび容量値変動の影響も受けない時間遅延を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の可変時間遅延回
路は、第1の制御可能な電流源と、この第1の制御可能
な電流源に接続されて、ランピング電圧を該第1の制御
可能な電流源の関数として供給する第1のキャパシタ
と、この第1のキャパシタに接続されて、ランピング電
圧とスレッシホールド電圧とを比較して所望の時間遅延
を示す出力信号を供給する比較器と、該制御可能な電流
源と第1のキャパシタとに接続されて、制御可能な電流
源により付与される電流量を変化させることおよび第1
のキャパシタの充電開始時間を制御することにより前記
所望の時間遅延を制御する制御ブロックとを備える。
【0008】本発明は更に該制御可能な電流源と比較器
とに接続されて比較器にスレッシホールド電圧を供給す
る第2のキャパシタを備え、制御ブロックは更に加えて
該制御可能な電流源を制御して第2のキャパシタを充電
して所望のスレッシホールド電圧を比較器に供給しても
よい。
【0009】制御可能な電流源は電流ディジタル・アナ
ログ変換器を備えることが好適である。
【0010】本発明は更に、制御ブロックにより制御さ
れて、制御可能な電流源を選択的に前記第1のキャパシ
タに接続して第1のキャパシタの充電を開始させる制御
可能な切換え手段を備えていてもよい。2つのキャパシ
タが用いられる場合は、この制御可能な切換え手段もま
た制御ブロックにより制御されて、制御可能な電流源を
選択的に最初に1つのキャパシタに接続してスレッシホ
ールド電圧を確立させ、次にもう1つのキャパシタに接
続してランピング電圧を初期化する。
【0011】本発明は更に、第2の制御可能な電流源は
第1のキャパシタに接続されるとともに制御ブロックに
より制御されて、第1のキャパシタが第1の制御可能な
電流源により充電された後に該第1のキャパシタを制御
可能に放電させる。この場合、ランピング電圧は鋸歯状
波形となる。
【0012】本発明の方法は、スレッシホールド電圧を
確立させるステップと、キャパシタを制御可能に充電し
て、充電開始時刻から始まるランピング電圧を生成する
ステップと、このランプ電圧とスレッシホールド電圧と
を比較して、ランプ電圧とスレッシホールド電圧とが実
質的に互いに等しくなる時点とランプ開始時間との間で
制御可能な時間遅延を生成するステップとを備える。
【0013】本発明の方法は更に、第2のキャパシタを
制御可能に充電してスレッシホールド電圧を生成するこ
とによりスレッシホールド電圧を確立させるステップを
備えることができる。
【0014】本発明の回路では、電流ディジタル・アナ
ログ変換器(DAC)を用いて、同様のキャパシタンス
構造を有する2つのキャパシタが順次的に充電される。
スレッシホールド・レベル・キャパシタは比較器にスレ
ッシホールド・レベルを供給し、ランピング(ramping)
・キャパシタは、このスレッシホールドまでランピング
して遅延時間を供給するのに用いられる。比較器は、ス
レッシホールド・レベル・キャパシタにより供給される
スレッシホールド・レベルとランピング・キャパシタに
より供給されるランプとを用いて遅延パルスを供給す
る。まず最初に、電流Mを供給するように設定される電
流DACを用いて、スレッシホールド・キャパシタを1
クロック時間隔Tにわたって充電して、所望のスレッシ
ホールドを得る。充電後には、スレッシホールド・キャ
パシタの電圧はDAC値Mおよび充電時間Tに比例す
る。次に、電流DACをもう1つの値Fに設定してラン
ピング・キャパシタを充電する。充電中に、ランピング
・キャパシタの電圧は、DAC値Fおよび充電時間tに
より定められる比率でランピングしていく。比較器は、
双方のキャパシタンス電圧が同じになる時点で遷移す
る。ランピング・キャパシタの充電開始時間からの遅延
時間は、式M/F*Tによって決定される。位相偏移分
解能は、電流DACの分解能にクロック周期Tを掛けて
基準信号サイクルで割ることで定義される。Fがフル・
スケールであり、Nが基準クロックのクロック乗数であ
る場合には、位相偏移分解能はF*Nとなる。クロック
速度Tはディジタル素子の速度によって制限されるが、
フル・スケール値Fはディジタル素子の速度により制限
されるわけではない。このため、本発明の分解能は、デ
ィジタル素子だけで得られる分解能より優れている。
【0015】本発明の回路は更にまた、キャパシタンス
電圧係数、および製造工程に由来するDACのフル・ス
ケール電流変動による誤りを自動的に解消する。
【0016】本発明によれば、単一のキャパシタを1対
の電流DACおよび比較器と組み合わせて使用して、制
御可能な時間遅延が得られる。この実施形態では、1つ
のDACを制御してキャパシタを制御可能な速度で充電
し、もう1つのDACを用いてキャパシタを制御可能な
速度で放電させる。その結果としてキャパシタ電圧は鋸
歯状波形となり、次にこの波形が比較器により所定のス
レッシホールド電圧と比較されて所望の時間遅延が生成
される。
【0017】本発明は、3つの基本的な素子(キャパシ
タと電流DACと比較器)を含んでおり、これらの素子
を用いて所望の時間遅延を決定して、充電電流およびキ
ャパシタンスの絶対値が分解能または所望の時間遅延の
値に影響しないようにする。比較器の遅延は、DACの
フル・スケール値を用いてランピング・キャパシタを充
電することにより一貫性を与えられ、DACおよびキャ
パシタンスの変動は同様の構造を用いることまたは単一
の素子を用いることによって解消される。本発明の回路
構成は、較正の必要性をなくすとともに、時間遅延の決
定が供給電力と温度と製造工程における変動およびDA
C電流における低周波数ドリフトに影響されないように
する。
【0018】本発明のこれらの特徴および利点とその他
の特徴および利点とは、以下の詳細な説明および添付図
面を参照することにより、当業者には明らかになろう。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による高分解能時間遅延回
路の実施形態が図2に例示されている。この時間遅延回
路は、電流DAC21とスイッチ22,23,24およ
び25とキャパシタ26および27と比較器28と制御
ブロック29とを含む。電流DAC21は、スレッシホ
ールド・レベル・キャパシタ26またはランピング・キ
ャパシタ27へのDAC電流の流れを制御するスイッチ
22,23に接続される。スレッシホールド・レベル・
キャパシタ26は、スイッチ22に接続される第1の端
子30とアース線32に接続される第2の端子とを有す
る。このスレッシホールド・レベル・キャパシタ26の
第2の端子は、要望に応じて、接地以外の定電圧線に接
続されてもよいことに注目されたい。スイッチ24は、
キャパシタ26の第1の端子30と定電圧線33との間
に接続される。定電圧線33は接地されていてもよく、
または接地以外の定電圧であってもよく、この定電圧線
33の電圧はキャパシタ26の所望の初期電圧条件とな
ることに注目されたい。ランピング・キャパシタ27
は、スイッチ23に接続される第1の端子31と接地線
32に接続される第2の端子とを有する。このランピン
グ・キャパシタ27の第2の端子は、要望に応じて、接
地以外の定電圧線に接続されてもよいことに注目された
い。スイッチ25は、キャパシタ27の第1の端子31
と定電圧線33との間に接続される。この場合も、定電
圧線33は接地されていてもよく、または接地以外の定
電圧であってもよく、定電圧線33の電圧はキャパシタ
27の所望の初期電圧条件によって決定されることに注
目されたい。
【0020】キャパシタ26,27の第2の端子は共通
の電圧線32に接続されて図示されており、スイッチ2
4,25は共通の電圧線33に接続されて図示されてい
るが、本発明の範囲を逸脱することなしに、これら全部
を単一の電圧線に接続してもよく、または全部を別々の
電圧線に接続してもよい。
【0021】比較器28は、端子30および31に生じ
る電圧を比較して遅延パルスを生成する。制御ブロック
29は、DAC21と全てのスイッチ22,23,2
4,25とを制御して、制御ブロック29に付与される
時間遅延命令にしたがって遅延パルスを生成する。
【0022】制御ブロック29は、公知の態様で発生さ
れる位相偏移命令を受け、この位相偏移命令は互いに相
対的に位相偏移した2つの信号から得られる上および下
(進め(advance) および遅らせ(delay) )の位相偏移情
報を備える。制御ブロック29は、この位相偏移情報を
公知の態様で累算して、たとえば位相偏移命令が位相を
進めることを指示しているかまたは遅らせることを指示
しているかによって、累算器レジスタに記憶されている
値を増加させるかまたは減少させる。
【0023】制御ブロック29は次にDAC21に対し
て適切な値(たとえば累算器に記憶されている値)を出
力するとともに、たとえば図4および図5に例示される
所定のタイミングにしたがってスイッチ22,23,2
4,25に対して制御信号を出力する。
【0024】制御ブロック29内の累算器が最小値に達
した場合には、制御ブロック29は(スイッチ23の接
続時点(closure) に対応する)ランピング・キャパシタ
27の開始時刻を以前の開始時刻から1Tサイクルだけ
進めるように偏移させる。逆に、制御ブロック29内の
累算器が最大値に達した場合は、制御ブロック29は
(スイッチ23の接続時点に対応する)ランピング・キ
ャパシタ27の開始時刻を以前の開始時刻から1Tサイ
クルだけ遅らせるように偏移させる。この遅延時間の粗
(coarse)制御は、図3に示されるタイミング図に例示さ
れている。この方法により、制御ブロック29は、図2
に示される時間遅延回路のその他の素子と組み合わさっ
て、1Tサイクル(または2Tサイクル以上)だけ前ま
たは後にずらすことにより時間遅延を粗調整し、DAC
21、スイッチ22,23,24,25、キャパシタ2
6,27および比較器28を用いて時間遅延の微調整を
行なう。
【0025】時間遅延回路が所望の位相変化に応答する
速度は、制御ブロック29内の累算器の特性を変化させ
ることによって調節されうる。
【0026】本発明は、3つの基本的な素子(キャパシ
タと電流DACと比較器)を含んでおり、これらの素子
を用いて所望の時間遅延を決定して、充電電流およびキ
ャパシタンスの絶対値が分解能または所望の時間遅延の
値に影響しないようにする。比較器の遅延は、DACの
フル・スケール値を用いてランピング・キャパシタを充
電することにより一貫性を与えられ、DACおよびキャ
パシタンスの変動は同様の構造を用いることまたは単一
の素子を用いることによって解消される。本発明の回路
構成は、較正の必要性をなくすとともに、時間遅延の決
定が電源や温度、製造工程の変動およびDAC電流にお
ける低周波数ドリフトに影響されないようにする。
【0027】以下により詳細に説明するように、本発明
は、キャパシタンス絶対値およびキャパシタンス電圧係
数の有害な影響を受けず、かつ電流DACにおける低周
波数変動またはドリフトの有害な影響も、製造工程が原
因となるDAC電流の変動およびキャパシタ値の変動の
影響も受けない時間遅延を提供する。
【0028】図2に示される例示的な実施形態の動作に
ついての以下の説明では、電圧は定電圧線32(この場
合は接地)に対する電圧である。まず最初に、両方のキ
ャパシタ26,27が初期電圧Xでノード33からスイ
ッチ24,25を介して充電される。次に、電流DAC
21が制御ブロック29により設定されて、M*iの電
流を供給する(iはDAC21の単位電流であり、Mは
制御ブロック29により与えられるディジタル値であ
る)。制御ブロック29は次にスイッチ22を閉じて基
準レベル・キャパシタ26(値Caという値を有する)
をある時間間隔Tにわたって充電して、キャパシタ26
で所望のスレッシホールド・レベルを生成する。充電後
に、キャパシタ26の電圧Vrefは次のようになる。
【0029】
【数1】
【0030】ここで、Tは補間対象となる単位時間また
は1/(マスタ・クロック)である。キャパシタ26が
充電された後に、電流DAC21が制御ブロック29に
より設定されて、F*iの電流を供給する(Fは制御ブ
ロック29により供給されるディジタル数である)。制
御ブロック29は次にスイッチ23を閉じて、キャパシ
タ27(Cbの値を有する)を充電する。スイッチ23
の接続時点から測定される時刻tにおける端子31の電
圧Vrampは、次の式で与えられる。
【0031】
【数2】
【0032】比較器28は、VrampがVrefに等
しくなる時刻tdに遷移する。時刻tdは、スイッチ2
3の接続時点から測定される制御可能な遅延時間であ
り、次の式で与えられる。
【0033】
【数3】
【0034】CaがCbと等しい場合は、時間tdは次
のようになる。
【0035】
【数4】
【0036】この式は、遅延時間tdがDAC21とス
レッシホールド・レベル・キャパシタ26の充電時間T
とによって設定されることを示している。更にまた、こ
の式は、DAC値MおよびFの比を変化させることによ
り遅延時間tdが変化することも示している。このこと
から、可変移相偏移器(variable phase shifter)の一部
分として使用されうる可変時間遅延が得られる。最小時
間遅延は、次のようになる。
【0037】
【数5】
【0038】DAC値FがDAC21のフル・スケール
に設定される場合に、tdminは最小となり、時間遅
延分解能は最大となる。充電時間Tが目標信号サイクル
UのN分の1である場合には、最小時間遅延tdmin
は次のようになる。
【0039】
【数6】
【0040】この時間遅延の分解能は、次のようにな
る。
【0041】
【数7】
【0042】Nはディジタル素子の速度によって制限さ
れる。この回路は、ディジタル素子の速度の限界のF倍
を限界とする分解能を有する。このように、本発明の分
解能はディジタル素子の速度より何倍も高くなる。
【0043】図4は、例示的な実施態様による、図2に
示されたスイッチ22,23,24,25およびDAC
21の制御タイミングを示す。最上段の軌跡は、Mまた
はFのいずれもが制御ブロック29によりDAC21に
付与されるタイミングを示し、下の4つの軌跡は、制御
ブロック29がスイッチ22,23,24および25を
作動させるタイミングを示す。
【0044】本発明の利点の1つは、キャパシタ22お
よび23のキャパシタンス値およびDAC21の単位電
流iに対するプロセス変動の影響を受けないことであ
る。その理由は、スレッシホールド・レベル電圧がキャ
パシタ22および23の相対的な値およびDAC21の
単位電流iを整数倍した値の関数となるためである。
【0045】DAC21によりキャパシタ22および2
3を充電することは必ずしも必要ではない。これに代わ
る方法として、キャパシタ22および23を初期電圧か
ら放電させて同じ機能をはたさせてもよい。
【0046】キャパシタ22および23は、MOSトラ
ンジスタに置き換えられうる。その場合には、MOSト
ランジスタのゲート端子はそれぞれスイッチ22および
24または23および25に接続され、ドレーン端子お
よびソース端子は互いに接続されかつ定電圧線32に接
続されることになる。MOSトランジスタの非線形のゲ
ート・キャパシタンスは本発明により解消される。一例
をあげるために、ノード30および31の電圧がスレッ
シホールドVtを下回る場合にMOSゲート・キャパシ
タンスはCxとなり、ノード30および31の電圧がV
tを上回る場合はMOSゲート・キャパシタンスはCy
となると仮定する。スレッシホールド・レベル・キャパ
シタの充電が、電圧がVtに達する前に中止されると、
基準電圧は次のようになる。
【0047】
【数8】
【0048】加えて、ランピング・キャパシタにおける
電圧は次のようになる。
【0049】
【数9】
【0050】この例では、スレッシホールド・レベル・
キャパシタおよびランピング・キャパシタは同じキャパ
シタンスCxを有する。スイッチ23の接続時点からV
rampがVrefに等しくなるまでの時間tdは次の
とおりである。
【0051】
【数10】
【0052】ノード30および31における電圧がVt
を上回る場合に各々のキャパシタはCyという値を有
し、基準電圧Vrefは次のように表すことができる。
【0053】
【数11】
【0054】ここで、T=T1+T2であり、T1はス
レッシホールド・レベル・キャパシタのMOSゲート・
キャパシタンスをVtまで充電するのに必要な時間であ
り、T2はVtを超過した後のこのキャパシタンスの充
電時間である。よって、次の式が得られる。
【0055】
【数12】
【0056】この場合、ランプ電圧Vrampは次のよ
うに表すことができる。
【0057】
【数13】
【0058】ここで、t=t1+t2であり、t1はラ
ンピング・キャパシタのMOSゲート・キャパシタンス
をVtまで充電するのに必要な時間であり、t2はVt
を超過した後のこのキャパシタンスの充電時間である。
よって、次の式が得られる。
【0059】
【数14】
【0060】スイッチ23の接続時点からVrampが
Vrefに等しくなるまでの時間tdは、次のように表
すことができる。
【0061】
【数15】
【0062】これらの式は、ランピング・キャパシタお
よびスレッシホールド・レベル・キャパシタのゲート・
キャパシタンスにおける電圧がVtを上回るかまたは下
回るかにかかわりなく、本発明は一定の分解能を維持す
ることを示している。スレッシホールド・レベルおよび
ランプを設定するのに用いられるキャパシタ26および
27が同様の構造を有する場合には(これらが慣例のキ
ャパシタかまたはMOSゲート・キャパシタンスかにか
かわりなく)、電圧の関数としてのキャパシタンスの線
形性は問題にはならない。いずれのキャパシタも電流D
AC21からの充電を積分するものと見なされうる。キ
ャパシタ電圧は、2つのキャパシタにおける充電が同じ
になる時点で同じになる。このため、本発明はキャパシ
タの線形性とは無関係となる。
【0063】スイッチ22,23、24および25もま
たMOSトランジスタとすることができる。MOSスイ
ッチからの電荷注入が大きい場合には、スレッシホール
ド電圧レベルはより大きくなる。DAC値Mを変化させ
て電荷注入を補償することにより、比較器28の誤遷移
を避けることができる。電荷注入cの効果を含めると、
基準電圧Vrefは次のように表すことができる。
【0064】
【数16】
【0065】また、ランピング電圧Vrampは次のよ
うに表すことができる。
【0066】
【数17】
【0067】ここで、キャパシタンスCaおよびCbは
同じ値を有する。ランピング・キャパシタに対するスイ
ッチ25の接続時点からの時間tは次のようになる。
【0068】
【数18】
【0069】cが定数の場合は、
【0070】
【数19】
【0071】このため、時間tにオフセット(offset)が
あっても、分解能は前と同じままとなる。
【0072】キャパシタンスCaおよびCbの比がAで
ある場合には、分解能は次のように表すことができる。
【0073】
【数20】
【0074】この式は、キャパシタンス比Aを大きくす
ると分解能が高くなることを示している。この関係は、
MOSキャパシタンスを用いた場合にも成り立つ。
【0075】Fがフル・スケールの場合、遅延をTより
大きくするためには、(スイッチ23の接続時点に対応
する)ランピング・キャパシタ27の充電開始時刻を1
Tサイクルだけ遅い開始時刻にすることによって遅らせ
なければならない。DAC21がmに設定されている場
合、この遅延は次のように表すことができる。
【0076】
【数21】M=F+m 開始時刻より前の時間遅延(実際には時間を進めるこ
と)を提供するためには、ランピング・キャパシタの充
電を、その開始時刻より1Tサイクル(または2Tサイ
クル以上)前に開始する。DAC21がmに設定されて
いる場合には、この遅延は次のように表することができ
る。
【0077】
【数22】M=−F+m この方法により、本発明では同じ分解能がクロック・サ
イクル全体にわたって連続的に維持される。
【0078】制御ブロック29は、タイミング信号を反
転させたものも利用することができるため、異なるタイ
ミング信号を用いてスイッチ22および23を作動させ
なくてもよい。図5に、制御スイッチ22および23に
対する相補的な信号の使用例を示す。軌跡の意味は、図
4のものと同じである。スイッチ24がスレッシホール
ド・レベル・キャパシタ26の初期電圧を設定している
間、DAC電流は電圧線33に流入する。スイッチ24
が開いた後に、DAC21はスレッシホールド・レベル
・キャパシタ26を充電し始める。スイッチ25がラン
ピング・キャパシタ27の初期電圧を設定している間
も、DAC電流は電圧線33に流入する。スイッチ25
が開いた後に、DAC21はランピング・キャパシタ2
7を充電し始める。
【0079】時間間隔Tは、スレッシホールド・レベル
・キャパシタ26の初期電圧の設定終了時刻とスレッシ
ホールド・レベル・キャパシタの充電終了時刻との間の
時間として定義される。時間間隔Tはまた、時間遅延を
制御するのに用いられるマスタ・クロックの周期でもあ
る。Tは、同期されるデータ信号の周期の1/Nであ
る。本発明の1つの実施形態では、N=16の場合、マ
スタ・クロックはデータ信号の周波数の16倍の周波数
を持つことになる。
【0080】本発明の更に他の実施形態が図6(A)お
よび図6(B)と図7(A)および図7(B)とに例示
されている。これらの更に他の実施形態はいずれも図2
の実施形態の2つのキャパシタ26,27と1つのDA
C21とを使用するのではなしに、単一のキャパシタ
(図6(A)では61、図7(A)では71)と、2つ
のDAC(図6(A)では62と63、図7(A)では
72と73)とを使用している。
【0081】図6(A)および図6(B)を参照する
と、被制御電流は電流DAC62,63の制御下でノー
ド64に流れ込みかつ該ノードから出て、ノード65に
鋸歯状波形が生じる。ノード65は比較器66により所
定のスレッシホールド(接地電圧でもよい)と比較され
て、ノード67に制御された時間遅延を有するパルスが
生じる。
【0082】図7(A)および図7(B)を参照する
と、DAC72および73は、電流をキャパシタ71に
流し込みかつ該キャパシタから出すように制御されて、
これによってノード74に鋸歯状波形が生じる。ノード
74は比較器75により所定の基準電圧と比較されて、
ノード76に制御された時間遅延を有するパルスが生じ
る。
【0083】図6および図7の実施形態では、図2の2
つのキャパシタを有する実施形態におけるキャパシタの
不一致によるいかなる有害な影響も防ぐことができる。
しかしながら、2つのDACを用いるために、図6およ
び図7の実施形態は、これらのDACの単位電流間にお
ける不一致の影響に対して感度が高くなり、これは図2
の単一DACの実施形態にはない感度である。
【0084】いくつかの例示的な実施形態を参照して本
発明を説明したが、当業者は、本発明の範囲から逸脱す
ることなしに、例示された実施形態に変更、追加または
削除を加えうることを理解するであろう。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、キャ
パシタンス絶対値およびキャパシタンス電圧係数の有害
な影響を受けずかつ電流DACにおける低周波数変動ま
たはドリフトの有害な影響も製造工程が原因となるDA
Cの電流変動および容量値変動の影響も受けない時間遅
延を提供することができる。
【0086】また、本発明では、電流ディジタル・アナ
ログ変換器(DAC)を用いて、同様のキャパシタンス
構造を有する2つのキャパシタを順次的に充電できる。
スレッシホールド・レベル・キャパシタは比較器にスレ
ッシホールド・レベルを供給し、ランピング(ramping)
・キャパシタは、このスレッシホールドまでランピング
して遅延時間を供給するのに用いることができる。比較
器は、スレッシホールド・レベル・キャパシタにより供
給されるスレッシホールド・レベルとランピング・キャ
パシタにより供給されるランプとを用いて遅延パルスを
供給できる。まず最初に、電流Mを供給するように設定
される電流DACを用いて、スレッシホールド・キャパ
シタを1クロック時間隔Tにわたって充電して、所望の
スレッシホールドを得る。充電後には、スレッシホール
ド・キャパシタの電圧はDAC値Mおよび充電時間Tに
比例する。次に、電流DACをもう1つの値Fに設定し
てランピング・キャパシタを充電する。充電中に、ラン
ピング・キャパシタの電圧は、DAC値Fおよび充電時
間tにより定められる比率でランピングしていく。比較
器は、双方のキャパシタンス電圧が同じになる時点で遷
移する。ランピング・キャパシタの充電開始時間からの
遅延時間は、式M/F*Tによって決定できる。位相偏
移分解能は、電流DACの分解能にクロック周期Tを掛
けて基準信号サイクルで割ることで定義される。Fがフ
ル・スケールであり、Nが基準クロックのクロック乗数
である場合には、位相偏移分解能はF*Nとなる。クロ
ック速度Tはディジタル素子の速度によって制限される
が、フル・スケール値Fはディジタル素子の速度により
制限されるわけではない。このため、本発明の分解能
は、ディジタル素子だけで得られる分解能より優れてい
る。
【0087】本発明の回路は更にまた、キャパシタンス
電圧係数、および製造工程に由来するDACのフル・ス
ケール電流変動による誤りを自動的に解消することがで
きる。
【0088】本発明によれば、単一のキャパシタを1対
の電流DACおよび比較器と組み合わせて使用して、制
御可能な時間遅延を得ることができる。本発明では、1
つのDACを制御してキャパシタを制御可能な速度で充
電し、もう1つのDACを用いてキャパシタを制御可能
な速度で放電させることができる。その結果としてキャ
パシタ電圧は鋸歯状波形となり、次にこの波形が比較器
により所定のスレッシホールド電圧と比較されて所望の
時間遅延が生成できる。
【0089】本発明は、3つの基本的な素子(キャパシ
タと電流DACと比較器)を含んでおり、これらの素子
を用いて所望の時間遅延を決定して、充電電流およびキ
ャパシタンスの絶対値が分解能または所望の時間遅延の
値に影響しないようにできる。比較器の遅延は、DAC
のフル・スケール値を用いてランピング・キャパシタを
充電することにより一貫性を与えられ、DACおよびキ
ャパシタンスの変動は同様の構造を用いることまたは単
一の素子を用いることによって解消できる。本発明の回
路構成は、較正の必要性をなくすとともに、時間遅延の
決定が供給電力と温度と製造工程における変動およびD
AC電流における低周波数ドリフトに影響されないよう
にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の時間遅延回路の回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による高分解能時間遅
延回路の回路図である。
【図3】本発明の粗時間遅延制御を例示するタイミング
図である。
【図4】図2の回路の動作の1つのモードを例示する1
組の信号タイミング図である。
【図5】図2の回路のもう1つのモードを例示する1組
の信号タイミング図である。
【図6】(A)および(B)は本発明の更に他の実施形
態を例示する図である。
【図7】(A)および(B)は本発明の更にまた他の実
施形態を例示する図である。
【符号の説明】
10 アナログPLL 11 基準信号 12 リング発信器 13 位相セレクタ 14 ディバイダ 21 DAC 22,23,24,25 スイッチ 26,27 キャパシタ 28 比較器 29 制御ブロック 30 キャパシタ26の第一の端子 31 キャパシタ27の第一の端子 32 アース線 33 定電圧線 61,71 キャパシタ 62,63,72,73 DAC 64,65,67,74,76 ノード 66,75 比較器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変時間遅延回路において、 第1のディジタル制御可能な電流源と、 前記第1のディジタル制御可能な電流源により充電され
    るように接続されて、前記第1のディジタル制御可能な
    電流源の関数としてランピング電圧を供給する第1のキ
    ャパシタと、 前記第1のキャパシタに接続されて前記ランピング電圧
    をスレッシホールド電圧と比較して、前記比較を示す出
    力信号を所望の時間遅延後に供給する比較器と、 前記ディジタル制御可能な電流源と前記第1のキャパシ
    タとに接続されて、前記制御可能な電流源が付与する電
    流量を変化させることおよび前記第1のキャパシタの充
    電開始時刻を制御することによって前記所望の時間遅延
    を制御する制御ブロックとを備えたことを特徴とする可
    変時間遅延回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回路において、 前記ディジタル制御可能な電流源および前記比較器に接
    続されて、スレッシホールド電圧を前記比較器に供給す
    る第2のキャパシタと、 前記ディジタル制御可能な電流源を更に加えて制御して
    前記第2のキャパシタを充電して、前記比較器に所望の
    スレッシホールド電圧を供給する前記制御ブロックとを
    さらに備えたことを特徴とする回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の回路において、 前記ディジタル制御可能な電流源は電流ディジタル・ア
    ナログ変換器を備えたことを特徴とする回路。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の回路において、 前記ディジタル制御可能な電流源は電流ディジタル・ア
    ナログ変換器を備えたことを特徴とする回路。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の回路において、 前記制御ブロックにより制御されて、前記ディジタル制
    御可能な電流源を選択的に前記第1のキャパシタに接続
    して前記第1のキャパシタの充電を開始させる制御可能
    な切換え手段を更に備えたことを特徴とする回路。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の回路において、 前記制御ブロックにより制御されて、前記ディジタル制
    御可能な電流源を選択的に最初に前記第2のキャパシタ
    に接続して前記スレッシホールド電圧を確立させ、次に
    前記開始時刻に前記第1のキャパシタに接続する制御可
    能な切換え手段を更に備えたことを特徴とする回路。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の回路において、 前記第1のキャパシタに接続されかつ前記制御ブロック
    により制御されて前記第1のキャパシタを制御可能に放
    電させる第2のディジタル制御可能な電流源を更に備
    え、前記ランピング電圧は鋸歯状波形を備えたことを特
    徴とする回路。
  8. 【請求項8】 制御可能な時間遅延を発生する方法にお
    いて、 ディジタル・クロック信号を発生させるステップと、 前記ディジタル・クロック信号からパルスを選択して粗
    時間遅延を確立させるステップと、 スレッシホールド電圧を確立させるステップと、 第1のキャパシタを制御可能に充電して、制御可能な充
    電開始時刻から始めてランプ電圧を生成するステップ
    と、 前記ランプ電圧を前記スレッシホールド電圧と比較し
    て、前記充電開始時刻と、前記ランプ電圧と前記スレッ
    シホールド電圧とが実質的に互いに等しくなる時刻との
    間で微時間遅延を生成するステップと、 制御可能な時間遅延を前記粗時間遅延および前記微時間
    遅延のいずれもの関数として発生するステップとを備え
    たことを特徴とする制御可能な時間遅延を発生する方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の方法において、 前記スレッシホールド電圧を確立させるステップは、前
    記第1のキャパシタを制御可能に充電する前記ステップ
    に先立って、第2のキャパシタを制御可能に充電して前
    記スレッシホールド電圧を生成するステップを備えたこ
    とを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の方法において、 前記第1のキャパシタを制御可能に充電するステップ
    は、被制御充電電流を用いて前記キャパシタを充電する
    ステップと、被制御放電電流を用いて前記キャパシタを
    放電させるステップとを備え、前記ランプ電圧は鋸歯状
    波形であることを特徴とする方法。
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