JPH0915408A - 石英ガラス反射鏡素材及びその製造方法 - Google Patents

石英ガラス反射鏡素材及びその製造方法

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JPH0915408A
JPH0915408A JP7186678A JP18667895A JPH0915408A JP H0915408 A JPH0915408 A JP H0915408A JP 7186678 A JP7186678 A JP 7186678A JP 18667895 A JP18667895 A JP 18667895A JP H0915408 A JPH0915408 A JP H0915408A
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富士雄 岩谷
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博至 木村
Shinji Hashiya
信治 橋谷
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Abstract

(57)【要約】 【構成】石英ガラス発泡基体にその少なくとも1面に反
射面を形成できる透明石英ガラス層を積層した石英ガラ
ス反射鏡材料において、前記石英ガラス発泡基体が粗な
層と密な層とが交互に少なくとも1層存在し、かつ気泡
が独立気泡からなることを特徴とする石英ガラス反射鏡
材料及びその製造方法。 【効果】本発明の石英ガラス反射鏡材料は、それを構成
する石英ガラス発泡基体の強度が大きいところから、大
型反射鏡を作成しても自重による変形がほとんどみられ
ない。前記石英ガラス反射鏡材料は、独立気泡で粗密な
層を複数層有する石英ガラス発泡基体を透明石英ガラス
に熱融着するといった簡便な手段で製造でき工業的にも
有用な材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石英ガラス反射鏡素材
及びその製造方法、さらに詳しくは、粗密な層を有する
石英多孔質基体と透明石英ガラスとを積層してなる石英
ガラス反射鏡素材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、大型の反射望遠鏡やーレーザー等の
高エネルギー集束用反射鏡は、熱膨張率の小さいセラミ
ックスやガラス等の素材を研磨して作成されていたが、
大型化により重量が増し、その保持装置に変形が起こっ
たり、また自重により鏡面の歪みが発生し光学性能を損
ったり、或は反射鏡の姿勢稼働装置が複雑で大きくなり
重量増加が起こる等の問題が提起されていた。前記問題
を解決するため反射鏡の基体をハニカム構造体とする反
射鏡や石英ガラス発泡体を基体とする軽量化反射境が提
案された。ところが前記ハニカム構造体を基体とする反
射鏡はハニカム部と非ハニカム部での反射面の光学特性
を均一に維持するのが難しく、満足できる反射鏡が得ら
れなかった。また、軽量化反射鏡は通常の石英ガラスの
1/2〜1/10の比重を有する石英ガラス発泡体を基
体とするため軽量で反射鏡の保持装置や姿勢稼働装置の
負担を軽くできるが、石英ガラス発泡体の弾性係数が小
いさく変形し易い上に、自重による鏡面の歪みを十分解
消できないという欠点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした現状に鑑み、
本発明者等は鋭意研究を続けた結果、石英ガラス多孔質
基体にその少なくとも1面に反射面を形成できる透明石
英ガラス層を積層する石英ガラス反射鏡素材において、
石英ガラス多孔質基体を粗な層と密な層とが交互に複数
層存在する石英ガラス多孔質基体を使用することで上記
問題点のない反射鏡素材が得られることを見出し、本発
明を完成したものである。すなわち、
【0004】本発明は、軽量でしかも自重に対しても十
分な強度を有する石英ガラス反射鏡素材を提供すること
を目的とする。
【0005】また、本発明は、粗な層と密な層が複数層
存在する石英ガラス多孔質基体と透明石英ガラスとを積
層してなる石英ガラス反射鏡素材を提供することを目的
とする。
【0006】さらに、本発明は、上記石英ガラス反射鏡
素材の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、石英ガラス多孔質基体にその少なくとも1面に反
射面を形成できる透明石英ガラス層を積層した石英ガラ
ス反射鏡素材において、前記石英ガラス多孔質基体が粗
な層と密な層とが交互に少なくとも1層存在する基体で
あることを特徴とする石英ガラス反射鏡材料及びその製
造方法に係る。
【0008】本発明の石英ガラス反射鏡素材は、透明石
英ガラス層と石英ガラス多孔質基体とが積層した反射鏡
材料であって、前記透明石英ガラス層を研磨することで
良好な反射面が形成される石英ガラス反射鏡素材であ
る。前記石英ガラス反射鏡素材を構成する石英ガラス多
孔質基体は多孔質体から形成され、その多孔質体は見掛
け密度が0.1〜1.5g/cm3で、粗な層と密な層
とが複数交互に層状をなして存在し、前記粗な層の密度
が0.1〜1.4g/cm3 、密な層の密度が0.4〜
2.2g/cm3 で、密な層の密度が粗な層の密度より
少なくとも0.4g/cm3 大きい多孔質体であれば良
い。特に石英ガラス発泡体が好適である。前記多孔質体
の粗密な層は透明石英ガラス層に対して狭角で10〜9
0°の範囲にある。特に90°が好ましい。前記狭角を
有する構造の石英ガラス多孔質体の例を図2(a)、
(b)に示す。前記狭角が10〜90°であることによ
り石英ガラス多孔質基体の機械的強度が向上し、基体の
補強が十分なされ、反射鏡の反射面の歪みが防止でき
る。
【0009】上記石英ガラス多孔質基体が、見掛け密度
が0.1g/cm3以上であることにより透明石英ガラ
ス層を研磨しても石英ガラス多孔質基体が破壊すること
がない。さらに見掛け密度が1.5g/cm3以下であ
ることにより軽量化が十分達成できる上に、自重による
変形が無視できる程度に少なくてすむ。さらに石英ガラ
ス多孔質基体の粗な層の密度が0.1〜1.4g/cm
3であることにより石英ガラス反射鏡素材全体の軽量化
が達成でき、また密な層の密度が0.5〜2.2g/c
3であって、粗な層の密度より少なくとも0.4g/
cm3大きいことにより前記粗な層を補強し石英ガラス
反射鏡素材の自重による変形を防止できる。特に石英ガ
ラス多孔質基体が多数の独立気泡からなる石英ガラス発
泡体であると、石英ガラス反射鏡の立体的強度が維持さ
れ好ましい。
【0010】上記石英ガラス多孔質基体は多角形又は略
円形の形状に切り出され板体で使用され、透明石英ガラ
ス板体と接合されるが、前記石英ガラス多孔質基体の粗
密な層が同心円状か又は中心対称で配置された構造が好
ましい。これにより反射の非対称で起こる局部的な歪み
が防止でき精度の高い反射鏡が製造できる。石英ガラス
多孔質基体を構成する層が同心円状か又は中心対称の例
を図3(a)、(b)に示す。
【0011】本発明の石英ガラス反射鏡素材7を形成す
る石英ガラス多孔質基体、特に石英ガラス発泡体は図1
(a)〜(c)に示す製造方法により製造される。すな
わち、珪素ハロゲン化物を酸水素火炎1中で、加水分解
して生成した酸化珪素を回転する柱状ターゲット3の周
囲に水酸基の量や密度等の物性値が異なるように堆積さ
せ、得られた物性値の異なる多層構造の多孔質シリカ母
材2を600〜1300℃の高温でアンモニアガス処理
し、次いで1500〜2000℃で加熱発泡し粗密層4
を複数層有する石英ガラス発泡基体5を製造し、それを
透明石英ガラス6と融着する製造方法等による。前記多
孔質シリカ母材に異なる物性値の層を形成するにはバー
ナーに供給する原料の流量やバーナーの移動速度を変え
たり、またはターゲット上に堆積したすす状シリカ微粒
子を直接酸水素火炎で間欠的に加熱することで達成でき
る。
【0012】また、物性値の異なる層を角度をもって形
成するには例えば図4(a)〜(c)に示すようにター
ゲット上に吹き付けるすす状シリカ微粒子の方向に角度
をもたせるのが良い。
【0013】
【実施例】次に本発明を具体例に基づいて詳細に説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0014】実施例1 酸水素火炎バーナーに酸素0.4Nm3/h、水素1.
8Nm3/h及び酸素0.2Nm3/hをキャリアガスと
する気体四塩化珪素1500g/hを供給しすす状シリ
カ微粒子を形成し、それをアルミナを主体とする直径8
0mm、長さ250mmの円柱状ターゲットに吹き付
け、堆積させた。前記円柱状ターゲットは回転してお
り、バーナーはターゲットの軸方向に往復運動し堆積幅
は150mmである。前記バーナーへの四塩化珪素気体
の供給は5分毎に1分間の停止があり、その間酸水素火
炎のみの放射が行なわれた。その結果、直径280m
m、幅180mmの多孔質シリカ母材3がえられた。前
記多孔質シリカ母材をターゲットから抜き出し、幅20
mm、直径280mmの輪切り片に複数個カットした。
その1つについて観察したところ輪切り片の垂直面に同
心円状に粗密な層が形成されていた。
【0015】上記多孔質シリカ母材の複数の輪切り片を
電気炉内に入れ、アンモニアガス0.1Nm3/hで1
200℃の温度で3時間処理して発泡体前駆体を形成し
た。前記発泡体前駆体を窒素置換雰囲気中で1700℃
に30分間加熱保持し発泡したところ、同心円状に、粗
密な発泡層を有する外径480mm、厚み28mmで中
央にφ50mmの貫通孔のある石英ガラス発泡体が得ら
れた。前記石英ガラス発泡体4を外径480mm、中央
穴径50mm、厚み4mmの透明石英ガラス円輪板と、
電気炉内においてカーボン型中でプレスしながら160
0℃で1時間融着を行ない、外径480mm、中央穴径
50mm、厚み30mmの石英ガラス反射鏡素材を製造
した。前記石英ガラス反射鏡素材の1つをダイヤモンド
カッターで切断し、断面を観察したところ、中心の穴か
ら交互に同心円状に密度の異なる発泡層が観察された。
前記層の密な層及び粗な層について密度及び層厚を測定
したところ、密な層の密度は0.8g/cm3でその層
厚は2〜3mmであり、また粗な層の密度は0.2g/
cm3でその層厚が10〜14mmであった。
【0016】比較例 酸水素火炎バーナーに酸素0.4Nm3/h、水素1.
8Nm3/h及び酸素0.2Nm3/hをキャリアガスと
する気体四塩化珪素1500g/hを供給しすす状シリ
カ微粒子粉末を製造した。前記粉末を電気炉中でアンモ
ニアガス0.1Nm3/hのガス流雰囲気と1200℃
で3時間接触したのち、カーボン型中で窒素置換雰囲気
で1700℃に30分間保持した。見掛け密度0.3g
/cm3で、中央にφ50mmの穴のある外径480m
m、厚み28mmの均一な石英ガラス発泡体が得られ
た。前記石英ガラス発泡体を外径480mm、中央穴径
50mm、厚み28mmの透明石英ガラス円輪板と、電
気炉内においてカーボン型中でプレスしながら1600
℃で1時間融着処理を行ない、外径480mm、中央穴
径50mm、厚み30mmの石英ガラス反射鏡素材を形
成した。前記石英ガラス反射鏡素材の1つをダイヤモン
ドカッターで切断し、断面を観察したところ、粗な層が
なく、密度が均一であった。
【0017】〈石英ガラス反射鏡材料の評価〉上記実施
例1及び比較例1で得られた石英ガラス反射鏡素材の反
射面を研磨して反射鏡を形成し、それを380mmの中
心間距離をもつφ20mmの平行に配置された丸棒の上
に設置し、鏡面変位の状況を光干渉計で測定した。その
結果、実施例1で得られた反射鏡は比較例1で得られた
反射鏡に比べ自重による歪み(変位)が、約1/2であ
った。その歪みは比較例1では、平行な丸棒に沿って強
くみられたが、実施例1の反射面には局部的な歪みがほ
とんどみられなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明の石英ガラス反射鏡素材は、それ
を構成する石英ガラス多孔質基体の強度が大きいところ
から、大型反射鏡を作成しても自重による変形がほとん
どみられない。前記石英ガラス反射鏡素材は、粗密な層
を複数層有する石英ガラス多孔質基体を透明石英ガラス
に熱融着するといった簡便な手段で製造でき工業的にも
有用な素材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、石英ガラス反射鏡素材を製造する概略
図を示す。
【図2】図2は、石英ガラス反射鏡素材の狭角の例を示
す。
【図3】図3は、石英ガラス多孔質基体の形状の例を示
し、(a)は同心円状を(b)は中心対称の例を示す。
【図4】図4は、各種ターゲット上にすす状シリカ微粒
子を吹き付けて多孔質シリカ母材を製造する概略図を示
す。
【符号の説明】
1 酸水素火炎バーナー 2 多孔質シリカ母材 3 ターゲット 4 粗密は層 5 石英ガラス多孔質基体 6 透明石英ガラス層 7 石英ガラス反射鏡素材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英ガラス多孔質基体にその少なくとも1
    面に反射面を形成できる透明石英ガラス層を積層した石
    英ガラス反射鏡素材において、前記石英ガラス多孔質基
    体が粗な層と密な層とが交互に少なくとも1層存在する
    基体であることを特徴とする石英ガラス反射鏡素材。
  2. 【請求項2】粗密な層が透明石英ガラス層に対して狭角
    で10〜90°の角度を有することを特徴とする請求項
    1記載の石英ガラス反射鏡素材。
  3. 【請求項3】石英ガラス多孔質基体の粗な層の密度が
    0.1〜1.4g/cm3、密な層の密度が0.5〜
    2.2g/cm3であって、密な層の密度が粗な層の密
    度より少なくとも0.4g/cm3大きいことを特徴と
    する請求項1記載の石英ガラス反射鏡素材。
  4. 【請求項4】石英ガラス多孔質基体が多角形板体又は略
    円形板体であって、粗密な層が透明石英ガラス層の垂直
    方向に対して中心対称又は同心円状であることを特徴と
    する請求項1記載の石英ガラス反射鏡素材。
  5. 【請求項5】石英ガラス多孔質基体が石英ガラス発泡体
    であることを特徴とする請求項1記載の石英ガラス反射
    鏡素材。
  6. 【請求項6】珪素ハロゲン化物を酸水素火炎中で、加水
    分解して生成したすす状シリカ微粒子を回転する柱状タ
    ーゲットの周囲に堆積させ多孔質シリカ母材を形成し、
    次いで前記多孔質シリカ母材を600〜1300℃でア
    ンモニアガス処理を行い、それを1500〜2000℃
    で加熱して石英ガラス多孔質基体を製造したのち、該石
    英ガラス多孔質基体と透明石英ガラス板を加熱接合する
    石英ガラス反射鏡材料の製造方法において、前記多孔質
    シリカ母材がその堆積方向に物性値の異なる層を複数層
    有する多層構造であることを特徴とする石英ガラス反射
    鏡素材の製造方法。
  7. 【請求項7】多層構造の多孔質シリカ母材を珪素ハロゲ
    ン化物の供給量の変動で形成することを特徴とする請求
    項5記載の石英ガラス反射鏡素材の製造方法。
  8. 【請求項8】多層構造の多孔質シリカ母材を酸水素火炎
    で間欠的に加熱処理して形成することを特徴とする請求
    項5記載の石英ガラス反射鏡素材の製造方法。
  9. 【請求項9】多層構造の多孔質シリカ母材が回転するタ
    ーゲットにすす状シリカ微粒子を角度をもって吹き付
    け、ターゲットの垂直方向に対して10〜90°の方向
    に物性値が異なる層を少なくとも1層形成することを特
    徴とする請求項5記載の石英ガラス反射鏡素材の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114035129A (zh) * 2021-11-05 2022-02-11 中国科学技术大学 具有高透射率的原子气室及其制作方法以及原子磁力仪

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114035129A (zh) * 2021-11-05 2022-02-11 中国科学技术大学 具有高透射率的原子气室及其制作方法以及原子磁力仪
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