JPH0915410A - 光学素子の製造方法および光学素子用金型の製造方法 - Google Patents

光学素子の製造方法および光学素子用金型の製造方法

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JPH0915410A
JPH0915410A JP16342295A JP16342295A JPH0915410A JP H0915410 A JPH0915410 A JP H0915410A JP 16342295 A JP16342295 A JP 16342295A JP 16342295 A JP16342295 A JP 16342295A JP H0915410 A JPH0915410 A JP H0915410A
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JP
Japan
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substrate
curved surface
optical element
mold
processing layer
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Withdrawn
Application number
JP16342295A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Uehara
靖弘 上原
Ichiji Ohashi
一司 大橋
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0915410A publication Critical patent/JPH0915410A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲面上に所望のパターンを有する光学素子を
効率よく、かつ正確に製造できる光学素子の製造方法、
およびそのような光学素子を製造するための金型を、効
率よく、かつ正確に製造できる光学素子用金型の製造方
法を提供する。 【構成】 基板2の曲面3上に形成された感光性物質か
らなる加工層4に、基板2の曲面3に対応した像面の形
状を有する投影光学系7を用いて、レチクル6の所定の
パターンを投影し、その後現像して所望のパターンを有
する光学素子を製造する。また、基板2の曲面3上に形
成された感光性物質からなる加工層4に、基板2の曲面
3に対応した像面の湾曲を有する投影光学系7を用い
て、レチクル6の所定のパターンを投影し、その後現像
したもの、またはさらに異方性エッチングにより基板2
に所望のパターン転写したものをマスター原盤として用
いて、曲面上に所望のパターンを有する金型を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光学素子、特に曲面上
に所定の回折格子構造を持つ光学素子の製造方法および
光学素子を製造するための金型の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】回折光学素子は、屈折光学素子にない特
長を有することから、様々の分野で用いられている。そ
のなかで、回折光学素子を曲面状の基板に形成したもの
も知られている。例えば、真空紫外域での分光装置にお
いては、凹面の基板上に反射型の回折格子を形成した凹
面回折格子が広く使われている。あるいは、従来平面上
に形成されてきた回折型レンズにおいても、球面上に形
成することにより、収差補正上大きな効果を有すること
が、例えば、特開平6−242373号公報や、特開平
6−250081号公報に示されている。
【0003】従来、回折格子を曲面上に製造する方法と
しては、以下に記すような方法が提案されている。 特開昭55−9865号公報に開示されているよう
に、回折格子彫刻装置(いわゆるルーリングエンジンと
呼ばれる装置)により、格子溝刻線用ツールを円筒カム
を案内として往復動させると共に、格子溝幅方向の格子
溝位置に対応して円筒カムを上下させ、これにより格子
溝刻線用ツールを格子素材の球面に沿うように移動させ
て刻線する。 特開昭61−72202号公報に開示されているよ
うに、先ず、柔軟な材料上に所定形状の平面回折格子を
形成して所定曲面に変形させ、その後、この柔軟材料上
に曲面回折格子材料を接触させて、その曲面回折格子材
料を硬化させることにより曲面回折格子を製造する。 特開平4−16910号公報に開示されているよう
に、先ず、図11(a)に示すように、旋盤加工などに
よりキャビティ22を形成した金型21を用い、この金
型21のキャビティ22に、図11(b)に示すよう
に、紫外線硬化型樹脂23を塗布して球面レンズ24を
挿入する。次に、紫外線ランプ25からの紫外線を、球
面レンズ24を通して紫外線硬化型樹脂23に照射し
て、該紫外線硬化型樹脂23を硬化させる。その後、球
面レンズ24を金型21から剥離して、図11(c)に
示すように、紫外線硬化型樹脂よりなる補正レンズ層2
6を有する光学レンズ27を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法にあっては、高精度な加工が可能であるが、高価
な装置が必要になるという問題があると共に、回折格子
の溝を1本1本加工するため、加工時間が長くかかると
いう問題がある。また、上記の方法にあっては、所定
曲面の曲率が大きくなると、平面の柔軟材料を所定曲面
に変形させる際に歪みが生じ、そのため回折格子の形状
精度が低下するという問題がある。さらに、上記の方
法にあっては、金型を用いているので、大量生産に適し
ているが、図11(b)に示したように、球面レンズ2
4を通して紫外線硬化型樹脂23に紫外線を照射するよ
うにしているため、補正レンズ層(回折格子)26を形
成する基板の材料(この場合、球面レンズ24)が、紫
外線領域で透過率を有するものに限られてしまうという
問題がある。
【0005】この発明の第1の目的は、上述した従来の
問題点に着目してなされたもので、曲面上に所望のパタ
ーンを有する光学素子を効率よく、かつ正確に製造でき
る光学素子の製造方法を提供しようとするものである。
【0006】さらに、この発明の第2の目的は、曲面上
に所望のパターンを有する光学素子を製造するための金
型を、効率よく、かつ正確に製造できる光学素子用金型
の製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、この発明の光学素子の製造方法は、少なくとも
一面が曲面からなる基板の前記曲面上に、感光性物質か
らなる加工層を形成する工程と、所定のパターンを有す
るレチクルを、前記基板の曲面の形状とほぼ同一の像面
の形状を有する投影光学系により前記加工層に投影し
て、該加工層に所望のパターンを露光する工程と、露光
された前記加工層を現像する工程とを有することを特徴
とするものである。
【0008】上記第2の目的を達成するため、この発明
の光学素子用金型の製造方法は、少なくとも一面が曲面
からなる基板の前記曲面上に、感光性物質からなる加工
層を形成する工程と、所定のパターンを有するレチクル
を、前記基板の曲面の形状とほぼ同一の像面の形状を有
する投影光学系により前記加工層に投影して、該加工層
に所望のパターンを露光する工程と、露光された前記加
工層を現像する工程と、現像された前記加工層を有する
前記基板をマスター原盤として、光学素子を製造するた
めの金型を形成する工程とを有することを特徴とするも
のである。
【0009】さらに、この発明の光学素子用金型の製造
方法は、少なくとも一面が曲面からなる基板の前記曲面
上に、感光性物質からなる加工層を形成する工程と、所
定のパターンを有するレチクルを、前記基板の曲面の形
状とほぼ同一の像面の形状を有する投影光学系により前
記加工層に投影して、該加工層に所望のパターンを露光
する工程と、露光された前記加工層を現像する工程と、
現像された前記加工層の形状を異方性エッチングにより
前記基板に転写する工程と、その基板をマスター原盤と
して、光学素子を製造するための金型を形成する工程と
を有することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明においては、基板の曲面上
に形成された感光性物質からなる加工層に、基板の曲面
に対応した像面の形状を有する投影光学系を用いて、レ
チクルの所定のパターンを投影する。ここで、投影光学
系の収差を3次収差の領域で考えると、物体(レチク
ル)が平面のとき、像面は一般に球面になる。このとき
の像面の湾曲の大小は、曲率Pあるいは曲率半径ρで表
すことができ、その値はペッツバールの定理により以下
のように求めることができる。
【数1】
【0011】したがって、加工層を形成する基板の曲面
が、例えば曲率半径Rの球面とする場合には、上記のよ
うに投影光学系に曲率半径Rの像面彎曲を持たせれば、
基板の曲面に沿った投影が可能となり、これによりレチ
クルの所定のパターンから基板の曲面上に所望のパター
ンを露光することが可能になる。その後、加工層を現像
することにより、曲面上に所望のパターンを有する光学
素子が製造される。
【0012】請求項2記載の発明においては、基板の曲
面上に形成された感光性物質からなる加工層に、基板の
曲面に対応した像面の湾曲を有する投影光学系を用い
て、レチクルの所定のパターンを投影して、該加工層に
所望のパターンを露光し、その後、加工層を現像したも
のをマスター原盤として用いて、曲面上に所望のパター
ンを有する金型が製造される。
【0013】請求項3記載の発明においては、基板の曲
面上に形成された感光性物質からなる加工層に、基板の
曲面に対応した像面の湾曲を有する投影光学系を用い
て、レチクルの所定のパターンを投影して、該加工層に
所望のパターンを露光し、次に加工層を現像した後、異
方性エッチングにより加工層のパターンを基板に転写し
たものをマスター原盤として用いて、曲面上に所望のパ
ターンを有する金型が製造される。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。なお、以下に説明する図面では、この
発明の趣旨に反しない範囲で、誇張や単純化して、わか
り易く示してある。この発明の第1実施例では、図1に
示すように、例えば、真空紫外域での分光器に用いられ
る収差補正型凹面回折格子1を製造する。この収差補正
型凹面回折格子1は、等間隔直線格子を形成した凹面回
折格子で発生する諸収差を補正するために、例えば、ラ
ミナー型の溝形状を有する回折格子を不等間隔の楕円形
状に形成したもので、一般には反射型となっている。
【0015】先ず、図2(a)に断面図を示すように、
基板2の片面に、パターンを形成するための所定の曲率
半径Rを有する曲面3を形成し、この曲面3に、フォト
レジストなどの感光性物質からなる加工層4を形成す
る。ここで、基板2としては、セラミックス系、ガラス
系、金属系などの材料を用いる。
【0016】次に、図2(a)に示す加工層4に、図3
に示す露光光学系を用いて所望のパターンを露光する。
図3に示す露光光学系は、照明系5、レチクル6および
投影レンズ7を有する。照明光学系5は、ランプ8、コ
リメータレンズ9、フィルタ10、インテグレータ1
1、開口絞り12およびコンデンサレンズ13を有し、
ランプ8からの照明光を、コリメータレンズ9、フィル
タ10、インテグレータ11、開口絞り12およびコン
デンサレンズ13を経てレチクル6に照射するよう構成
する。
【0017】レチクル6には、所定ピッチで光透過部と
不透明部とが交互に並んだ格子パターンを形成し、この
格子パターンを投影レンズ7により所定の倍率で、その
像面に結像させるようにする。ここで、投影レンズ7に
は、曲率半径Rの像面湾曲を持たせ、この投影レンズ7
の像面に、基板2の曲面3を一致させて配置する。
【0018】このようにして、照明系5によりレチクル
6を照明し、その格子パターンの像を投影レンズ7を介
して加工層4に結像させることにより、曲面3の所定範
囲の全面に亘って、レチクル6の格子パターンに応じて
加工層4に所望の格子パターンを露光する。
【0019】なお、図3に示す露光光学系において、投
影レンズ7の投影倍率は、任意に選ぶことができるが、
回折格子のパターンピッチは、一般にミクロン(μm)
オーダになることが多いので、レチクル6の製作容易性
や塵埃の影響等を考慮して、1/10、1/5等の倍率
を持った縮小系とすることが望ましい。また、露光光学
系の収差として、上述した3次収差より高次の収差の影
響が無視できない場合には、実際に光線追跡法等により
光学系の収差を評価しながら光学設計を行えばよい。こ
の場合には、製作する回折格子の性能の劣化を防ぐため
に、投影レンズ7の像面湾曲以外の収差を、充分に補正
しておく。
【0020】以上のようにして、レチクル6を用いて、
曲面3が所定の曲率半径を持つ球面からなる凹面基板2
の加工層4を露光したら、次に、この加工層4を現像し
て、図2(b)に断面図を示すように、レチクルの格子
パターンに対応した所望の格子パターンを形成する。そ
の後、RIE(反応性イオンエッチング)等の異方性エ
ッチングを行って、図2(c)に断面図を示すように、
格子パターンを基板2に転写して、図1に示した収差補
正型凹面回折格子1を得る。
【0021】なお、基板2として、金属系材料のよう
に、使用する波長域での反射率が充分ある場合には、形
成した格子パターンの上に反射膜を形成する必要は必ず
しもないが、セラミックス系やガラス系の材料を用いた
場合には、格子パターンを基板2に転写した後、格子パ
ターン面にアルミニウム膜のような反射膜を形成するこ
とが望ましい。
【0022】以上のように、この実施例によれば、曲面
3上に回折格子を形成するにあたって、露光とエッチン
グ工程とを用いているので、従来のルーリングエンジン
を用いる場合に比べて、一度、レチクルを製作するだけ
で、極めて効率的に回折光学素子を大量生産することが
できる。
【0023】この発明の第2実施例では、図2(a)に
示したように、基板2の曲面3上に加工層4を形成した
ものを用いて、第1実施例と同様の工程によりブレーズ
型の回折格子を製造する。このため、この実施例では、
図3に示したレチクル6に描く格子パターンに、加工層
4の感光特性と、基板2に形成する格子パターンを考慮
した透過率分布特性とを持たせる。すなわち、レチクル
6を、いわゆる透過率変調型マスクとする。このような
ブレーズ型用のレチクルを用いて、先ず、図3に示した
ように加工層4を露光する。
【0024】次に、図4(a)に示すように、加工層4
を現像して格子パターンを形成した後、これに異方性エ
ッチングを施して、図4(b)に示すように、ブレーズ
型の所望の格子パターンを基板2に転写する。その後、
必要に応じて反射膜を形成する。
【0025】この実施例においても、露光とエッチング
工程とを用いて、ブレーズ型の凹面回折格子を製作でき
るので、第1実施例と同様に、極めて効率的に回折光学
素子を大量生産することができる。
【0026】なお、図示しないが、第2実施例におい
て、レチクル6に加工層4の感光特性を考慮した正弦波
状の透過率分布を持たせることにより、同様にして、正
弦波型回折格子を製造することができる。また、収差補
正型凹面回折格子に限らず、レチクル6に直線格子パタ
ーンを形成することにより、同様の工程で、直線格子を
有する凹面回折格子を製造することもできる。
【0027】この発明の第3実施例では、曲面上に同心
円状のブレーズ型パターンを形成した回折型レンズ(グ
レーティングレンズ)を製造する。このため、先ず、図
5(a)に示すように、基板2の片面に所定の曲率半径
R′を有する球面からなる凸状の曲面3を形成し、この
曲面3上に加工層4を形成する。
【0028】その後、図3に示す露光光学系と同様の構
成の光学系を用いて加工層4を露光する。なお、この実
施例では、グレーティングレンズを製造するため、露光
光学系を構成するレチクル6(図3参照)には、図6に
示すように、加工層4に形成する所望のパターンに対応
した透過率変調を持たせるようにする。また、投影レン
ズ7には、基板2の曲面3に対応した曲率半径R′を有
する凸面の像面湾曲を持たせるようにする。
【0029】次に、図5(b)に示すように、加工層4
を現像して所望の格子パターンを形成した後、これに異
方性エッチング、例えば、アルゴンイオンエッチングを
施して、図5(c)に示すように、格子パターンを基板
2に転写して、グレーティングレンズを得る。
【0030】この実施例において、透過型のグレーティ
ングレンズを製造する場合には、基板2として、プラス
チック系、ガラス系などの材料を用いることができる。
この場合、必要に応じて基板2に反射防止コーティング
を施すことにより、使用する波長での光の利用効率を向
上させることができる。また、反射型のグレーティング
レンズを製造する場合には、基板2として、プラスチッ
ク系、ガラス系、セラミック系、金属系などの材料を用
いることができる。ただし、反射率の低いガラス系等の
材料を用いる場合には、上述したように、回折格子面に
反射膜を形成するのが望ましい。
【0031】このように、凸状の曲面3上に格子パター
ンを形成したグレーティングレンズを製造する場合に
は、レチクル6に所望のパターンに対応した透過率変調
を持たせるので、レンズ設計時における曲面3の曲率の
設計の自由度を増やすことができると共に、レンズのパ
ワーを曲面3と回折格子面とに分散させることができる
ので、格子パターンのピッチを製作し易い値にできる等
の利点がある。
【0032】なお、以上の各実施例では、基板2とし
て、片面が平面で、他方の面が凹状または凸状の曲面
(球面)の形状のものを用いたが、両面とも球面、片面
が球面で他方の面が円柱面、両面とも非球面、等の種々
の形状のものを用いて、種々の光学的特性を有する回折
光学素子を製造することもできる。
【0033】図7(a)〜(d)は、この発明の第4実
施例を説明するための図である。この実施例は、光学素
子用の金型の一部を製造するもので、先ず、図7(a)
に示すように、基板2の曲面3上に加工層4を形成し、
この加工層4に、図3に示した露光光学系と同様の構成
の光学系を用いて、レチクルの像を投影露光する。な
お、この実施例において、レチクルは、ブレーズ型格子
用の透過率変調マスクとする。その後、加工層4を現像
して、図7(b)に示すように、加工層4に所望の格子
パターンを形成する。
【0034】次に、現像工程を終了した基板2をマスタ
ー原盤として、図7(c)に示すように、加工層4側の
表面に導電性金属、例えばニッケル、をスパッタリン
グ、蒸着等により堆積させて電極体14を形成してか
ら、図7(d)に示すように、電鋳処理を行ってニッケ
ル電鋳層15を堆積する。その後、ニッケル電鋳層15
を剥離し、その剥離したニッケル電鋳層15を金型の一
部として得る。
【0035】この実施例によれば、溝断面形状がブレー
ズ化された回折格子を有するマスター原盤に対して、忠
実に原盤の形状をなぞる電鋳法により金型の一部を製造
するので、これを高精度に製造することができる。しか
も、この金型の一部は、一般に複数の部材からなる金型
の内、光学素子製造においても最も重要な部分を占める
ので、これを用いて光学素子を製造すれば、高い回折効
率を持つ光学素子を、高精度かつ大量に製作することが
できる。
【0036】また、マスター原盤のパターン形状と、こ
のマスター原盤を用いて製造された金型を用いて製造さ
れる光学素子のパターン形状とが同一になるので、マス
ター原盤を製造した時点で、マスター原盤の形状を測定
することにより、製造される光学素子の性能を予測する
ことができる。したがって、所望のマスター原盤が得ら
れなかった場合に、実際にこれを用いて光学素子を製造
する以前に、金型の製造をやり直すことができるという
利点もある。
【0037】なお、この実施例で製造した金型を用いる
光学素子の製造方法としては、例えば、公知のプラスチ
ック射出成形法や、フォトポリマー法(2P法)を用い
ることができる。ここで、フォトポリマー法(2P法)
は、透明な基板上に紫外線硬化型樹脂(フォトポリマ
ー)層を形成し、この樹脂層に金型を押し当てて紫外線
を照射することにより、樹脂層を硬化させて光学素子を
製造するので、射出成形法に比べて温度サイクルがな
く、したがって、 工程が短くて済む。 複屈折やコマ収差が出にくい。 金型の長寿命化が図れる。 という利点がある。
【0038】図8(a)〜(e)は、この発明の第5実
施例を説明するための図である。この実施例は、光学素
子用の金型の一部を製造するもので、先ず、図8(a)
に示すように、基板2の曲面3上に加工層4を形成し、
この加工層4に、図3に示した露光光学系と同様の構成
の光学系を用いて、レチクルの像を投影露光する。な
お、この実施例においても、レチクルは、ブレーズ型格
子用の透過率変調マスクとする。次に、加工層4を現像
して、図8(b)に示すように、加工層4に所望の格子
パターンを形成した後、これを異方性エッチング、例え
ば、反応性イオンエッチングを行って、図8(c)に示
すように、基板2に格子パターンを転写する。
【0039】次に、転写された格子パターンを有する基
板2をマスター原盤として、図8(d)に示すように、
格子パターン側の表面に導電性金属、例えばニッケルを
スパッタリング、蒸着等により堆積させて電極体14を
形成してから、図8(e)に示すように、電鋳処理を行
ってニッケル電鋳層15を堆積する。その後、ニッケル
電鋳層15を剥離し、その剥離したニッケル電鋳層15
を金型の一部として得る。
【0040】この実施例によれば、第4実施例と同様の
効果が得られる他、第4実施例に比べて工程が増える
が、加工層4の形状を異方性エッチングにより基板2に
転写すので、マスター原盤から繰り返し金型を製造する
際のマスター原盤の耐久性を高くできるという利点があ
る。なお、この金型を用いる光学素子の製造方法につい
ては、第4実施例で説明した方法と同様の方法を採用す
ることができる。
【0041】図9(a)〜(c)は、この発明の第6実
施例を説明するための図である。この実施例は、光学素
子用の金型の一部を製造するもので、先ず、図9(a)
に示すように、例えばCr2 3 (酸化クロム)からな
る基板2に球面状の凹面の曲面3を形成し、この曲面3
上に加工層4を形成する。その後、加工層4に、図3に
示した露光光学系と同様の構成の光学系を用いて、レチ
クルの像を投影露光する。
【0042】次に、加工層4を現像して、図9(b)に
示すように、加工層4に所望の格子パターンを形成した
後、これを異方性エッチング、例えば、アルゴンイオン
エッチングにより、図9(c)に示すように基板2に格
子パターンを転写して、これを金型の一部として得る。
【0043】この実施例によれば、基板2上に加工層4
を形成し、この加工層4に露光および現像工程によって
格子パターンを形成した後、異方性エッチングにより格
子パターンを基板2に転写したものを直接金型の一部と
して得るようにしたので、第5実施例のように電鋳処理
を行う場合に比べて、製造工程を簡略化できる利点があ
る。また、露光、現像およびエッチング工程により、基
板2の曲面3に格子パターンを直接形成するので、一
度、レチクルを製造すれば、極めて短時間で金型を製造
することができると共に、効率的に大量生産することが
できる。
【0044】図10は、第6実施例で製造した金型を用
いる光学素子の製造方法を説明するための図である。こ
の製造例は、ガラスを材料とした回折レンズを製造する
もので、上型16として、第6実施例で製造した金型を
用い、下型17として、WC(タングステンカーバイ
ト)を主成分とした円柱の上下両面を鏡面に研磨したも
のを用いる。下型17の上面には、ガラスとの融着防止
のために白金をコートしてある。この製造例では、下型
17の上面に、製造すべき回折レンズの概略形状に形成
された光学ガラス18を載置した状態で、光学ガラス1
8をガラス軟化点以上に加熱した後、上型16により光
学ガラス18を加圧成形して、ガラス製の回折レンズを
製造する。
【0045】このように、第6実施例で製造した金型を
用いれば、ガラス製の回折格子を形成できるので、湿度
や温度変化に強い回折レンズを得ることができる。
【0046】なお、第6実施例では、基板2の材料とし
てCr2 3 を用いたが、他の型材料、例えば、WC、
SiC(シリコンカーバイト)等を用いることもでき
る。ただし、WCやSiCを用いる場合には、ガラス製
の光学素子を製造するにあたって、ガラスとの融着防止
のために、格子パターン面に予め白金やTiNなどのコ
ーティングしておくのが望ましい。
【0047】また、第6実施例では、基板2の曲面3を
球面状としたが、他の形状、例えば放物面にすることも
できる。もちろん、この場合には、曲面3の形状に合わ
せて、露光光学系を構成する投影レンズ7(図3参照)
を設計する。また、投影レンズ7に像面湾曲だけを発生
させるようにしたが、その他にディストーションを発生
させるようにすることもできる。この場合、レチクル6
に形成する格子パターンは、ディストーションを有する
投影レンズ7により曲面3に投影された際に、所望の格
子パターンとなるように計算して作成する。
【0048】さらに、第6実施例で製造した金型を用い
て光学素子を製造するにあたっては、図10に示したガ
ラスをプレス成形する方法の他に、一般的に知られてい
るプラスチック射出成形法や、フォトポリマー法(2P
法)などの方法を用いることができる。また、製造する
光学素子の形状も、片面が平面、他方の面が球面の平凸
レンズの形状に限らず、他の形状、例えば両方とも球
面、あるいは両方とも非球面の様々な形状の基板を用い
て、様々な形状の光学素子を製造することができる。
【0049】付記 1.少なくとも一面が曲面からなる基板の前記曲面上
に、感光性物質からなる加工層を形成する工程と、所定
のパターンを有するレチクルを、前記基板の曲面の形状
とほぼ同一の像面の形状を有する投影光学系により前記
加工層に投影して、該加工層に所望のパターンを露光す
る工程と、露光された前記加工層を現像する工程と、現
像された前記加工層の形状を異方性エッチングにより前
記基板に転写して、光学素子を製造するための金型の一
部を形成する工程とを有することを特徴とする光学素子
用金型の製造方法。 2.請求項1記載の光学素子の製造方法において、前記
レチクルが、透過率変調型マスクからなることを特徴と
する光学素子の製造方法。 3.請求項2、請求項3または上記付記1記載の光学素
子用金型の製造方法において、前記レチクルが、透過率
変調型マスクからなることを特徴とする光学素子用金型
の製造方法。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、平面とは
異なる面上に、露光工程と現像工程とによって、所望の
パターンを有する光学素子を効率よく、かつ正確に製造
できるので、従来のルーリングエンジン等を用いる場合
に比べて、生産性が高く、大量生産に適している。
【0051】請求項2記載の発明によれば、平面とは異
なる面上に、露光工程と現像工程とにより所望のパター
ンを有するマスター原盤を得、これをもとに金型を製造
するので、金型を効率よく、かつ正確に製造できる。ま
た、マスター原盤のパターン形状と、このマスター原盤
を用いて製造された金型を用いて製造される光学素子の
パターン形状とが同一になるので、マスター原盤を製造
した時点で、マスター原盤の形状を測定することによ
り、製造される光学素子の性能を予測することができ
る。したがって、所望のマスター原盤が得られなかった
場合に、実際にこれを用いて光学素子を製造する以前
に、金型の製造をやり直すことができるという利点もあ
る。
【0052】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明と同様の効果を奏することができる。さらに、
この発明においては、基板に所望のパターンが転写され
て、加工層が既に除去されたものがマスター原盤となる
ので、金型製作工程において加工層が基板から剥がれる
といった、光学性能に悪影響を及ぼす要因を低減できる
という利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例で製造する収差補正型凹
面回折格子を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1実施例を説明するための図であ
る。
【図3】第1実施例の露光工程を説明するための図であ
る。
【図4】この発明の第2実施例を説明するための図であ
る。
【図5】同じく、第3実施例を説明するための図であ
る。
【図6】第3実施例で用いるレチクルの透過率変調特性
を示す図である。
【図7】この発明の第4実施例を説明するための図であ
る。
【図8】同じく、第5実施例を説明するための図であ
る。
【図9】同じく、第6実施例を説明するための図であ
る。
【図10】第6実施例で製造した金型を用いる光学素子
の製造方法の一例を説明するための図である。
【図11】従来の技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1 収差補正型凹面回折格子 2 基板 3 曲面 4 加工層 5 照明系 6 レチクル 7 投影レンズ 8 ランプ 9 コリメータレンズ 10 フィルタ 11 インテグレータ 12 開口絞り 13 コンデンサレンズ 14 電極体 15 電鋳層 16 上型 17 下型 18 光学ガラス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一面が曲面からなる基板の前
    記曲面上に、感光性物質からなる加工層を形成する工程
    と、 所定のパターンを有するレチクルを、前記基板の曲面の
    形状とほぼ同一の像面の形状を有する投影光学系により
    前記加工層に投影して、該加工層に所望のパターンを露
    光する工程と、 露光された前記加工層を現像する工程とを有することを
    特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一面が曲面からなる基板の前
    記曲面上に、感光性物質からなる加工層を形成する工程
    と、 所定のパターンを有するレチクルを、前記基板の曲面の
    形状とほぼ同一の像面の形状を有する投影光学系により
    前記加工層に投影して、該加工層に所望のパターンを露
    光する工程と、 露光された前記加工層を現像する工程と、 現像された前記加工層を有する前記基板をマスター原盤
    として、光学素子を製造するための金型を形成する工程
    とを有することを特徴とする光学素子用金型の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 少なくとも一面が曲面からなる基板の前
    記曲面上に、感光性物質からなる加工層を形成する工程
    と、 所定のパターンを有するレチクルを、前記基板の曲面の
    形状とほぼ同一の像面の形状を有する投影光学系により
    前記加工層に投影して、該加工層に所望のパターンを露
    光する工程と、 露光された前記加工層を現像する工程と、 現像された前記加工層の形状を異方性エッチングにより
    前記基板に転写する工程と、 その基板をマスター原盤として、光学素子を製造するた
    めの金型を形成する工程とを有することを特徴とする光
    学素子用金型の製造方法。
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