JPH09155368A - 排煙脱硫排水の処理方法 - Google Patents

排煙脱硫排水の処理方法

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JPH09155368A
JPH09155368A JP34479295A JP34479295A JPH09155368A JP H09155368 A JPH09155368 A JP H09155368A JP 34479295 A JP34479295 A JP 34479295A JP 34479295 A JP34479295 A JP 34479295A JP H09155368 A JPH09155368 A JP H09155368A
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flue gas
gas desulfurization
hydrochloric acid
iron
water
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JP34479295A
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Tsutomu Ogose
勤 生越
Akiyoshi Tsurumaru
陽佳 鶴丸
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ペルオキソ硫酸、ヨウ素酸、セレン酸などの難
還元性の有害な酸素酸を含有する排煙脱硫排水を、単純
化かつ簡素化された処理システムにより、効率的に処理
することができる排煙脱硫排水の処理方法を提供する。 【解決手段】鉄と接触させることにより溶出した第一鉄
イオンを含有する塩酸水溶液を排煙脱硫排水に加えて還
元反応処理を行ったのち、凝集処理及び固液分離を行う
ことを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硫排水の処
理方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、火力発電
所などの排煙脱硫装置から排出される、ペルオキソ硫
酸、ヨウ素酸、セレン酸などの酸素酸を含有する排水
を、効率的に処理する排煙脱硫排水の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】火力発電所などにおいて、石炭又は石油
を燃焼した際に発生する排ガスの脱硫装置から排出され
る排煙脱硫排水は、重金属、非金属類などの種々の有害
物質を含有するので、排煙脱硫排水よりこれらの有害物
質を除去する必要がある。排煙脱硫排水の水質は、火力
発電所における燃料の燃焼の効率化や、排煙脱硫方式の
改良により変化し、水質の変化に対応した排煙脱硫排水
の処理方法が必要とされている。本発明者は、先に、排
煙脱硫排水中に含まれるCOD成分や懸濁物質、金属塩
を除去する方法として、無機凝集剤、有機凝集剤あるい
はpH調整剤を添加して凝集処理し、固液分離して懸濁物
質、金属塩を除去し、さらに塩基型活性基を有する合成
吸着樹脂でCOD成分を吸着除去する方法を提案した
(特公昭55−12312号公報)。この方法によれ
ば、排煙脱硫排水中のCOD成分、金属塩は除去するこ
とができるが、排煙脱硫排水中にペルオキソ硫酸、ヨウ
素酸などの酸化性物質やセレンが含有されると、これら
の除去は困難となる。本発明者らは、さらに、ペルオキ
ソ硫酸とCOD成分を含む排煙脱硫排水の処理方法とし
て、排煙脱硫排水をpH5以下に調整し、活性炭と接触さ
せてペルオキソ硫酸を分解除去したのち、COD吸着樹
脂と接触させる方法を提案した(特開平7−75778
号公報)。この方法によれば、COD吸着効率が高めら
れ、COD吸着樹脂の経時劣化が防止されて、高水質の
処理水を得ることができるが、活性炭の消耗が排水水質
によって変動し、かつ処理水質を安定化させるために排
水処理の管理を十分行う必要がある。また、酸化性物質
が極めて高濃度の場合には処理水質が悪化するほか、排
煙脱硫排水中にセレンが含まれている場合にはセレンの
除去は期待できないなどの問題がある。本発明者は、ま
た、ヨウ素酸イオンとCOD成分を含む排煙脱硫排水の
処理方法として、排煙脱硫排水のpHを5以下に調整し、
還元剤を添加してヨウ素酸を分解処理し、次いでCOD
吸着樹脂と接触させる方法を提案した(特開平7−12
4575号公報)。この方法によれば、COD吸着樹脂
で処理できないヨウ素酸イオンが除去されるとともに、
COD吸着樹脂の性能を長期にわたり安定化して、高水
質の処理水を得ることができるが、還元剤の添加による
処理と、COD吸着樹脂よる処理の2段処理が必要であ
る。セレン含有水の処理に関しては、凝集沈殿法の改良
法が多数提案されており、例えば、排水に鉄塩として硫
酸第一鉄又は塩化第一鉄を加えたのち中和剤を添加し、
セレンを水酸化鉄フロックと共沈させて除去する方法が
提案されている(特開平6−79286号公報)。しか
し、この方法では、硫酸第一鉄や塩化第一鉄を溶解した
水溶液の安定性が乏しく保存に問題があり、また、最終
処理水中のセレン濃度は通常0.2〜0.4mg/リットル
にまでしか低下せず、0.1mg/リットルという排水基
準を達成するためには極めて多量の薬液を注入する必要
があり、多量のスラッジを発生することから実用化は困
難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ペルオキソ
硫酸、ヨウ素酸、セレン酸などの難還元性の有害な酸素
酸を含有する排煙脱硫排水を、単純化かつ簡素化された
処理システムにより、効率的に処理することができる排
煙脱硫排水の処理方法を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、塩酸水溶液を鉄
と接触させ、溶出する第一鉄イオンを還元剤として排煙
脱硫排水に加えて還元処理反応を行ったのち、凝集処理
及び固液分離を行うことにより、難還元性の酸素酸の処
理を容易に行うことができることを見いだし、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、(1)鉄と接触させることにより溶出した第一鉄
イオンを含有する塩酸水溶液を排煙脱硫排水に加えて還
元反応処理を行ったのち、凝集処理及び固液分離を行う
ことを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法、を提供する
ものである。さらに、本発明の好ましい態様として、
(2)塩酸水溶液の濃度が、0.05〜1モル/リット
ルである第(1)項記載の排煙脱硫排水の処理方法、
(3)鉄が、電解鉄、低炭素鋼、軟鋼、銑鉄又は鋳鉄で
ある第(1)項又は第(2)項の排煙脱硫排水の処理方法、
(4)鉄の形状が、粉体状、粒状、球状、ブロック状、
線状又は破砕状である第(1)項、第(2)項又は第(3)項
記載の排煙脱硫排水の処理方法、(5)塩酸水溶液を、
撹拌槽において鉄と接触させる第(1)項、第(2)項、第
(3)項又は第(4)項の排煙脱硫排水の処理方法、(6)
塩酸水溶液を、鉄を充填した充填層に通液することによ
り鉄と接触させる第(1)項、第(2)項、第(3)項又は第
(4)項の排煙脱硫排水の処理方法、(7)塩酸水溶液中
の第一鉄イオンの濃度が、1,000〜15,000mg/
リットルである第(1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)
項、第(5)項又は第(6)項記載の排煙脱硫排水の処理方
法、(8)被処理水中の鉄イオンの濃度が、100〜5
00mg/リットルとなるよう第一鉄イオンを含有する塩
酸水溶液を排煙脱硫排水に添加する第(1)項、第(2)
項、第(3)項、第(4)項、第(5)項、第(6)項又は第
(7)項記載の排煙脱硫排水の処理方法、(9)凝集処理
を、アルカリ剤の添加により行う第(1)項、第(2)項、
第(3)項、第(4)項、第(5)項、第(6)項、第(7)項又
は第(8)項記載の排煙脱硫排水の処理方法、及び、(1
0)アルカリ剤が、水酸化ナトリウムである第(9)項記
載の排煙脱硫排水の処理方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明方法は、ペルオキソ硫酸、
ヨウ素酸、セレン酸などの難還元性の酸素酸を含有する
排煙脱硫排水に適用することができる。本発明方法によ
れば、これらの難還元性の酸素酸のほかに、銅、鉛、亜
鉛などの重金属が含まれている場合、これらの重金属も
同時に除去することができる。本発明方法においては、
塩酸水溶液を鉄と接触させることにより、第一鉄イオン
を塩酸水溶液中に溶出させる。使用する塩酸水溶液の濃
度は、0.05〜1モル/リットルであることが好まし
く、0.1〜0.5モル/リットルであることがより好ま
しい。塩酸水溶液の濃度が0.05モル/リットル未満
であると、鉄と接触させたとき鉄の溶出に長時間を要
し、鉄が十分に溶出しないおそれがある。塩酸水溶液の
濃度が1モル/リットルを超えると、設備に耐食材料が
必要となる。本発明方法においては、塩酸の代わりに、
硫酸など他の鉱酸を使用することが可能であるが、排煙
脱硫排水中には通常カルシウムイオンや硫酸イオンが飽
和状態で溶存するため、硫酸を使用すると石膏がSSと
して発生し、トラブルの原因となるおそれがあるので、
塩酸を特に好適に使用することができる。本発明方法に
おいて、塩酸水溶液と接触させる鉄の種類には特に制限
はなく、純鉄、粗鋼、合金鋼、その他の鉄合金などを挙
げることができるが、これらの中で、電解鉄、低炭素
鋼、軟鋼、銑鉄又は鋳鉄を好適に使用することができ
る。本発明方法において、鉄は、粉体状、粒状、球状、
ブロック状、線状、破砕状など表面積の大きい形状であ
ることが好ましく、最大径が3mm以下であることが好ま
しく、1mm以下であることがより好ましい。本発明方法
において、塩酸水溶液を調製して鉄と接触させる方法に
は特に制限はなく、例えば、撹拌槽中において、水に塩
酸を加えて塩酸水溶液としたのち、粉体状、粒状、線状
の鉄などを加えて撹拌することにより、塩酸水溶液を鉄
と接触させることができる。また、撹拌槽中において、
水に塩酸と鉄を同時に添加することにより、あるいは、
水に鉄を添加したのち塩酸を加えることにより、塩酸水
溶液と鉄を接触させることができる。さらに、水に塩酸
を加えて塩酸水溶液を調製し、粉体状、粒状、球状、ブ
ロック状、線状などの鉄を充填した充填層に塩酸水溶液
を通液することにより、塩酸水溶液を鉄と接触させるこ
とができる。
【0006】本発明方法において、鉄と接触させる塩酸
水溶液の調製には工業用水を用いることができるが、排
煙脱硫排水の処理水に塩酸を添加して塩酸水溶液とし、
あるいは、排煙脱硫排水の一部に塩酸を添加して塩酸水
溶液とすることができる。処理水又は排煙脱硫排水を塩
酸水溶液の調製に使用することにより、用水費を節減す
ることができるので、経済的、実用的に好ましい。本発
明方法において、鉄と接触させた塩酸水溶液中の第一鉄
イオンの濃度は、高濃度であれば排煙脱硫排水に添加す
る第一鉄イオンを含有する塩酸水溶液の量を減少するこ
とがでので好ましいが、実際には安全面や実用的観点か
ら0.05〜1モル/リットルの塩酸水溶液を用いるの
で、塩酸水溶液中の第一鉄イオン濃度は1,000〜1
5,000mg/リットルである場合が多い。本発明方法
においては、第一鉄イオンを含有する塩酸水溶液を排煙
脱硫排水に添加する。排煙脱硫排水に添加する第一鉄イ
オンを含有する塩酸水溶液の量は、排煙脱硫排水中に含
まれる酸素酸の量などに応じて適宜選択することができ
るが、通常は被処理水中の第一鉄イオン濃度が100〜
500mg/リットルとなるよう添加することが好まし
く、第一鉄イオン濃度が200〜300mg/リットルと
なるよう添加することがより好ましい。第一鉄イオン濃
度が100mg/リットル以上であれば、酸素酸の還元反
応が進みやすい。通常は、第一鉄イオンの濃度が500
mg/リットルあれば十分であり、必要以上に第一鉄イオ
ンの濃度が高いと、凝集処理及び固液分離で発生するス
ラッジの量がいたずらに増加する。本発明方法におい
て、第一鉄イオンを含有する塩酸水溶液を添加した排煙
脱硫排水のpHは5以下であることが好ましく、pHが2〜
3であることがより好ましい。pHが5を超えると、酸素
酸の還元反応速度がおそくなるおそれがある。本発明方
法において、被処理水中の第一鉄イオン濃度の管理は、
酸化還元電位を測定して行うことができる。酸化還元電
位の測定により、セレンなどの除去を確実に行うことが
できる。例えば、セレンなどの還元反応槽に第一鉄イオ
ンを濃度100mg/リットルとなるように添加し、凝集
反応槽における酸化還元電位の値を−300mV以下に
なるように、必要に応じて第一鉄イオンを含有する塩酸
水溶液の供給量を調整することによりセレンの除去を確
実にすることができる。
【0007】本発明方法において、第一鉄イオンは次式
のごとくペルオキソ硫酸、ヨウ素酸及びセレン酸と反応
すると考えられるので、排煙脱硫排水中のこれらの酸素
酸濃度を求めて、理論上必要な第一鉄イオンの量を知る
ことができる。 S28 2-+2Fe2+ → 2SO4 2-+2Fe3+ (1) 2IO3 -+10Fe2++12H+ → I2+10Fe3++6H2O (2) SeO4 2-+6Fe2++8H+ → Se0+6Fe3++4H2O (3) 本発明方法においては、第一鉄イオンとの反応により水
中の酸素酸を還元したのち、被処理水の凝集処理を行
う。凝集処理の方法には特に制限はないが、アルカリ剤
を添加することにより、水中の第一鉄イオン及び第二鉄
イオンを水不溶性の水酸化第一鉄及び水酸化第二鉄と
し、鉄フロックを形成して凝集することが好ましい。ア
ルカリ剤の添加により、被処理水のpHを8以上とするこ
とが好ましく、pHを9〜10とすることがより好まし
い。被処理水のpHが8未満であると、鉄フロックなどの
凝集が不十分となるおそれがある。被処理水のpHを8以
上とすることにより、次式のように、水中の第一鉄イオ
ンは水不溶性の水酸化第一鉄となり、第二鉄イオンは水
不溶性の水酸化第二鉄となる。 Fe2++2NaOH → Fe(OH)2+2Na+ Fe3++3NaOH → Fe(OH)3+3Na+ このとき、還元されたセレンは、生成する水酸化鉄のフ
ロックに吸着され、凝集分離される。本発明方法におい
ては、被処理水のpHを8以上にすることにより、水酸化
物が水不溶性であるその他の金属イオンも、同様に水酸
化物となってフロックを形成する。また、この際、排煙
脱硫排水に含まれる懸濁物質なども、鉄フロックに吸着
されて同時に凝集する。さらに、水中に鉄の超微粒子が
浮遊している場合は、鉄の超微粒子も鉄フロックに吸着
されて凝集する。また、反応系が空気に開放されている
場合は、第一鉄イオンが空気酸化を受けて、一部が酸化
第二鉄の微粒子となり、酸化第二鉄の微粒子は鉄フロッ
クに吸着されて凝集する。
【0008】本発明方法において、被処理水のpHを8以
上にするためのアルカリ剤には特に制限はなく、例え
ば、水酸化ナトリウム、消石灰、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、カーバイド滓などを使用す
ることができるが、水酸化ナトリウムを特に好適に使用
することができる。本発明方法においては、アルカリ剤
の添加による凝集処理の際に、さらに高分子凝集剤を添
加することができる。高分子凝集剤の添加により、フロ
ックが粗大化し、水からの分離が容易になる。使用する
高分子凝集剤には特に制限はなく、例えば、ポリアクリ
ルアミド、ポリエチレンオキシド、尿素−ホルマリン樹
脂などのノニオン性高分子凝集剤、ポリアミノアルキル
メタクリレート、ポリエチレンイミン、ハロゲン化ポリ
ジアリルアンモニウム、キトサンなどのカチオン性高分
子凝集剤、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルア
ミド部分加水分解物、部分スルホメチル化ポリアクリル
アミド、ポリ(2−アクリルアミド)−2−メチルプロパ
ン硫酸塩などのアニオン性高分子凝集剤などを使用する
ことができる。これらの高分子凝集剤の中で、アニオン
性高分子凝集剤は凝集効果に優れているので、特に好適
に使用することができる。本発明方法においては、凝集
処理ののち固液分離を行うことにより、凝集処理により
生成したフロックを除去し、処理水を分離する。固液分
離方法には特に制限はなく、沈殿、ろ過、遠心分離、膜
分離など任意の固液分離方法を使用することができる。
これらの固液分離方法の中で、膜分離は微細なSSをも
除去することができ、装置を小型化することが可能であ
るので、特に好適に使用することができる。
【0009】図1は、本発明方法の実施の一態様の工程
系統図である。鉄溶出槽1において、工業用水又は処理
水に塩酸及び鉄微粒子を加え、塩酸水溶液中に第一鉄イ
オンを溶出させる。必要に応じて、第一鉄イオンを含有
する塩酸水溶液の貯留部2を設けることができる。第一
鉄イオンを含有する塩酸水溶液を反応槽3に送り、排煙
脱硫排水と混合し、pHを5以下、好ましくは2〜3と
し、排煙脱硫排水中の酸素酸を還元処理する。被処理水
は、次いで凝集反応槽4へ送り、水酸化ナトリウムを注
入し、pHを8以上、好ましくは9〜10に調整し、鉄イ
オンを水酸化鉄として凝集させる。凝集反応を終えた被
処理水は、固液分離槽5へ送り、固液分離により処理水
を分離する。処理水は、さらに必要に応じて、COD除
去、窒素除去などの工程に送る。 本発明方法においては、あらかじめ塩酸水溶液を鉄と接
触させ、第一鉄イオンを溶出させるので、小型の装置に
より還元性の強い第一鉄イオンを高濃度に含有する塩酸
水溶液を調製することができ、鉄供給量の管理が容易と
なる。本発明方法によれば、排煙脱硫排水処理システム
の第一段階で有害な酸素酸を除去することができ、排水
処理システムを単純化、簡略化することが可能となる。
本発明方法によれば、排煙脱硫排水を処理して、処理水
中のペルオキソ硫酸を0.5mg/リットル以下、ヨウ素
酸を0.1mg/リットル以下とし、特に従来は有効な除
去方法がなかったセレンも0.1mg/リットル以下まで
安定して低減することが可能となる。本発明方法は、反
応方法が単純で簡素化されていて、実用的な運転管理面
で優れている。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 pHが6.8であり、ペルオキソ硫酸イオン4.2mg/リッ
トル、ヨウ素酸イオン2.0mg/リットル、セレン0.5
mg/リットル、鉛0.2mg/リットル、亜鉛0.5mg/リ
ットル及び銅0.5mg/リットルを含有する排煙脱硫排
水を、図1に示す装置を用いて処理を行った。鉄溶出槽
に、工業用水を仕込み、塩酸を濃度が0.2モル/リッ
トルになるよう、100メッシュの鉄粒子を鉄の量が1
0g/リットルになるよう添加し、300rpmで30分
間撹拌した。この塩酸水溶液中の第一鉄イオンの濃度
は、4,000mg/リットルであった。反応槽におい
て、排煙脱硫排水950mlに、上記の第一鉄イオンを含
有する塩酸水溶液50mlを加え、300rpmで15分間
撹拌し、還元反応処理を行った。次いで、被処理水を凝
集反応槽に送り、水酸化ナトリウム水溶液を注入してpH
を9とし、300rpmで15分間撹拌して凝集処理を行
った。凝集処理した被処理水を固液分離槽に送り、固液
分離を行った。処理水の水質は、pH8.0、ペルオキソ
硫酸イオン0.1mg/リットル以下、ヨウ素酸イオン0.
1mg/リットル以下、セレン0.1mg/リットル以下、
鉛0.1mg/リットル以下、亜鉛0.1mg/リットル以下
及び銅0.1mg/リットル以下であった。 比較例1 第一鉄イオンを含有する塩酸水溶液を加える代わりに、
硫酸第一鉄水溶液を第一鉄イオンの濃度が200mg/リ
ットルになるよう注入した以外は、実施例1と同じ操作
を繰り返した。処理水の水質は、pH8.1、ペルオキソ
硫酸イオン0.8mg/リットル、ヨウ素酸イオン0.9mg
/リットル、セレン0.45mg/リットル、鉛0.1mg/
リットル以下、亜鉛0.1mg/リットル以下及び銅0.1
mg/リットル以下であった。実施例1及び比較例1の結
果を、あわせて第1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】本発明方法による実施例1では、処理水は
セレン及び有害な酸素酸イオンがすべて濃度0.1mg/
リットル以下まで除去され、また、重金属である鉛、亜
鉛及び銅も0.1mg/リットル以下まで除去されてい
る。これに対して、硫酸第一鉄水溶液を用いた比較例1
では、重金属は除去されているが、セレン及び有害な酸
素酸イオンの除去は不十分である。 実施例2 工業用水の代わりに排煙脱硫排水を用いて、第一鉄イオ
ンを含有する塩酸水溶液を調製した。用いた排煙脱硫排
水の水質は、pHが6.7であり、ペルオキソ硫酸イオン
7.2mg/リットル、ヨウ素酸イオン4.0mg/リット
ル、セレン0.6mg/リットル、鉛0.3mg/リットル、
亜鉛0.2mg/リットル及び銅0.2mg/リットルであ
る。図1に示す装置の鉄溶出槽に、上記の排煙脱硫排水
を仕込み、塩酸を濃度が0.6モル/リットルになるよ
う、100メッシュの鉄粒子を鉄の量が10g/リット
ルになるよう添加し、300rpmで30分間撹拌した。
この塩酸水溶液中の第一鉄イオンの濃度は、14,00
0mg/リットルであった。反応槽において、排煙脱硫排
水980mlに、上記の第一鉄イオンを含有する塩酸水溶
液20mlを加え、300rpmで30分間撹拌し、還元反
応処理を行った。次いで、被処理水を凝集反応槽に送
り、水酸化ナトリウム水溶液を注入してpHを9とし、3
00rpmで30分間撹拌して凝集処理を行った。凝集処
理した被処理水を固液分離槽に送り、固液分離を行っ
た。処理水の水質は、pH7.5、ペルオキソ硫酸イオン
0.1mg/リットル以下、ヨウ素酸イオン0.1mg/リッ
トル以下、セレン0.1mg/リットル、鉛0.1mg/リッ
トル以下、亜鉛0.1mg/リットル以下及び銅0.1mg/
リットル以下であった。 比較例2 第一鉄イオンを含有する塩酸水溶液を加える代わりに、
硫酸第一鉄水溶液を第一鉄イオンの濃度が300mg/リ
ットルになるよう注入した以外は、実施例2と同じ操作
を繰り返した。処理水の水質は、pH7.5、ペルオキソ
硫酸イオン0.1mg/リットル以下、ヨウ素酸イオン0.
1mg/リットル、セレン0.4mg/リットル、鉛0.1mg
/リットル以下、亜鉛0.1mg/リットル以下及び銅0.
1mg/リットル以下であった。実施例2及び比較例2の
結果を、あわせて第2表に示す。
【0013】
【表2】
【0014】本発明方法による実施例2では、処理水は
セレンが濃度0.1mg/リットルまで、有害な酸素酸イ
オンがいずれも濃度0.1mg/リットル以下まで除去さ
れ、また、重金属である鉛、亜鉛及び銅も0.1mg/リ
ットル以下まで除去されている。これに対して、硫酸第
一鉄水溶液を用いた比較例2は、比較例1より第一鉄イ
オンの濃度を1.5倍にし、反応時間を2倍にしている
ため、比較例1より有害物質の除去率は高いが、なおセ
レンの除去は不十分である。
【0015】
【発明の効果】本発明の排煙脱硫排水の処理方法によれ
ば、ペルオキソ硫酸、セレン酸などの有害な酸素酸及び
重金属類を効果的に除去することができ、従来の排水処
理システムの簡略化が可能となる。還元剤として硫酸第
一鉄などを用いる従来法と比較すると、鉄の添加量を低
減することができ、運転管理が容易となり、処理水の水
質が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の実施の一態様の工程系統
図である。
【符号の説明】
1 鉄溶出槽 2 貯留部 3 反応槽 4 凝集反応槽 5 固液分離槽

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄と接触させることにより溶出した第一鉄
    イオンを含有する塩酸水溶液を排煙脱硫排水に加えて還
    元反応処理を行ったのち、凝集処理及び固液分離を行う
    ことを特徴とする排煙脱硫排水の処理方法。
JP34479295A 1995-12-06 1995-12-06 排煙脱硫排水の処理方法 Pending JPH09155368A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001025777A (ja) * 1999-07-15 2001-01-30 Kurita Water Ind Ltd 水処理方法
WO2014126122A1 (ja) * 2013-02-18 2014-08-21 千代田化工建設株式会社 セレン含有排水の処理システム、セレン含有排水の処理方法およびセレン含有排水からのセレン回収方法
JP2014155912A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Chiyoda Corp セレン含有排水の処理システムおよびセレン含有排水の処理方法
JP2014156380A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Chiyoda Corp セレン含有排水からのセレン回収方法
CN104609645A (zh) * 2014-12-17 2015-05-13 武汉钢铁(集团)公司 焦化真空碳酸钾脱硫废液脱硫脱氰的预处理方法及装置

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