JPH09159662A - 塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価方法及び熱安定性評価装置 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価方法及び熱安定性評価装置

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JPH09159662A
JPH09159662A JP31644795A JP31644795A JPH09159662A JP H09159662 A JPH09159662 A JP H09159662A JP 31644795 A JP31644795 A JP 31644795A JP 31644795 A JP31644795 A JP 31644795A JP H09159662 A JPH09159662 A JP H09159662A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
thermal stability
solution
absorption spectrum
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JP31644795A
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Inventor
Nobuyuki Kagawa
信之 香川
Kimitoshi Nagata
公俊 永田
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニル系樹脂の熱劣化に伴う塩化水素の
発生量とポリエン生成に伴う吸光スペクトルを同時かつ
連続的に測定する塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価方法
及び熱安定性評価装置を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂を溶媒に溶解させた塩
化ビニル系樹脂溶液を加熱し、塩化ビニル系樹脂の劣化
により発生する塩化水素の発生量の測定と同時に、30
0〜600nmの範囲内における該溶液の吸光スペクト
ルを測定することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の熱安
定性評価方法及び熱安定性評価装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】塩化ビニル系樹脂は、加熱す
ることにより脱塩化水素反応を起こし、共役二重結合を
形成する。そして、熱分解がさらに進行すると脱塩化水
素反応が連続的に進行し共役二重結合の連鎖構造、即ち
ポリエンと呼ばれる構造を形成して劣化すること、この
劣化の受け難さは、塩化ビニル系樹脂の化学構造、添加
剤の種類や量などによって異なることが知られている。
【0002】そこで、本発明は、この劣化の受け難さ、
すなわち塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価方法及び熱安
定性評価装置に関するものであり、特に詳しくは、塩化
ビニル系樹脂を溶媒に溶解した後の溶液を加熱し、塩化
ビニル系樹脂の熱安定性を評価する方法及び装置に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術】ポリ塩化ビニルの熱安定性の評価方法と
して、Polymer Degradation a
nd Stability 第16巻(1986)、第
35〜45頁に、ポリ塩化ビニルをトリクロロベンゼン
に溶解させた溶液を加熱して発生する塩化水素を、水に
吸収させて得られる水素イオン量として、クーロメータ
ーで検出して測定する方法が記載されている。
【0004】また、Macromolecules
第25巻(1992)、第6332〜6340頁に、ポ
リ塩化ビニルを加熱して発生する塩化水素を、試料の重
量減少や電気伝導度によって測定し、その加熱によって
劣化した後のポリ塩化ビニルをテトラヒドロフランに溶
解させ、280〜620nmの範囲の吸光スペクトルを
測定して生成したポリエンの量を求める方法が記載され
てる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、に記載され
ている方法は、塩化水素の発生量のみしか測定すること
ができないものであり、に記載されている方法は、加
熱時間の経過による塩化水素の発生量およびポリエン構
造の経時変化を知るためには、加熱時間を多く設定し、
その試料を用意し、その数の測定をしなければならず、
しかも連続的な測定値を得ることはできないものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩化ビニ
ル系樹脂の熱安定性評価について加熱時間の経過による
塩化水素の発生量および塩化ビニル系樹脂溶液の変化を
同時にかつ連続的に測定する方法に関して鋭意検討を行
った結果、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、塩化ビニル系樹脂を溶媒
に溶解させたのち、塩化ビニル系樹脂溶液を加熱し、塩
化ビニル系樹脂の劣化により発生する塩化水素の発生量
の測定と同時に、300〜600nmの範囲内における
該溶液の吸光スペクトルを測定することを特徴とする塩
化ビニル系樹脂の熱安定性評価方法、及び、塩化ビニル
系樹脂溶液を加熱し、塩化ビニル系樹脂の劣化により発
生する塩化水素の発生量の検出部及び300〜600n
mの範囲内における該溶液の吸光スペクトル検出部を有
することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価
装置に関するものを要旨とするものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明においては、塩化ビニル系樹脂を溶
液の状態で劣化させることにより、塩化ビニル系樹脂の
劣化の経時変化を連続的に測定することを可能とするも
のである。
【0010】本発明により評価される塩化ビニル系樹脂
には特に制限はなく、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと塩
化ビニルとの共重合可能な単量体からなる共重合体、又
は、塩化ビニル系樹脂にジブチルスズマレート等の安定
剤,ジオクチルフタレート等の可塑剤並びに/若しくは
ステアリン酸等の滑剤等が添加されている組成物等を挙
げることができる。塩化ビニルとの共重合可能な単量体
としては、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、ペン
テン、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸エス
テル類、メタクリル酸、メタクリル酸エステル類、塩化
ビニリデン、スチレン、無水マレイン酸、マレイミド類
等を挙げることができる。本発明においては、より定量
的な評価結果が得られることからポリ塩化ビニル又はポ
リ塩化ビニル組成物に適応することがより好ましい。ま
た、本発明においては、塩化ビニル系樹脂を溶媒に溶解
してから測定を行うことから、塩化ビニル系樹脂につい
ては粉末、フィルム、シート、ブロック等の形状的制限
は受けない。
【0011】本発明において用いられる溶媒としては、
塩化ビニル系樹脂を溶解し、高沸点で、熱安定性に優
れ、溶媒自身は吸収スペクトルを測定する範囲の光の透
過率の高いものであり、このような溶媒としては、例え
ば1−クロロナフタレン、トリクロロベンゼン、シクロ
ヘキサン、オルトジクロロベンゼン等を挙げることがで
きる。そして、263℃の沸点を有し、酸素存在下でも
熱安定性に優れる1−クロロナフタレンを溶媒として用
いることが特に好ましい。
【0012】本発明において、塩化ビニル系樹脂を溶媒
に溶解した塩化ビニル系樹脂溶液の加熱温度は、該溶液
の沸点未満であってポリ塩化ビニルが熱分解を起こす温
度であればいかなる制限も受けない。そして、例えば1
−クロロナフタレンを溶媒として用いた場合、80〜2
20℃が好ましく、短時間での測定が可能であり、溶媒
が蒸発して塩化水素の発生量の測定が困難になることが
ないことから、特に150〜200℃が好ましい。
【0013】本発明においては、発生した塩化水素を定
量するために、一定流量のキャリヤーガスを加熱溶液中
に供給することが好ましい。該キャリヤーガスとして
は、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガスのみでなく、
空気や酸素等を使用することができ、酸素を用いた場合
塩化ビニル系樹脂の熱分解に対する酸素の影響を評価す
ることも可能である。キャリヤーガスの流量は特に限定
はなく、塩化ビニル系樹脂の試料、その溶液の量、加熱
温度などによって異なるが、例えば効率良く発生した塩
化水素を定量することが可能となり、溶媒の留出が押さ
えられることから50〜500ml/minとすること
が好ましい。
【0014】本発明においては、塩化水素の発生量は塩
化水素を水に吸収させて水の中の塩化水素濃度を測定す
ることにより定量することが好ましい。塩化水素の濃度
を測定するために、例えばpHメーター、電気伝導度検
出器、塩素イオン検出器等を用いることができ、これら
検出器により発生した塩化水素の量を連続的に測定する
ことができる。
【0015】本発明における検出波長は、300〜60
0nmの範囲である。本発明においては検出波長を30
0〜600nmの範囲とすることにより、塩化ビニル系
樹脂の熱劣化により生成する共役二重結合の連鎖が4以
上のポリエンによる吸光度を測定することができ、その
吸光度により、塩化ビニル系樹脂の劣化に起因する光の
吸収状態を測定し、塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価を
行うものである。
【0016】本発明における300〜600nmの波長
の光、即ち紫外光から可視光にわたる吸光スペクトルの
測定は、どのような方法を用いて測定しても構わない。
例えば、該光を加熱している塩化ビニル系樹脂溶液に直
接照射して測定する方法、加熱試料溶液から該溶液の一
部を抜き出して該光を照射して測定する方法等が挙げら
れる。そして、本発明においては、試料溶液の容器の形
状、大きさ、該溶液量等の制限を受けないことから、特
に加熱試料溶液から該溶液の一部を抜き出して該光を照
射して測定する方法が好ましい。また、その時、該溶液
の一部を抜き出しのためのポンプとしては、高速液体ク
ロマトグラフィーなどに用いられる定流量ポンプを使用
することが好ましい。
【0017】本発明における300〜600nmの波長
の吸光スペクトルを測定するための検出器としては、3
00〜600nmの波長の吸光スペクトルを測定するこ
とが可能であればいかなる制限も受けず、例えば波長固
定型検出器、多波長検出器等を挙げることができる。そ
して、特に微量試料について測定波長領域の全スペクト
ルを同時にかつ連続的に測定でき、その結果、その吸光
度分布より塩化ビニル系樹脂の劣化状態をさらに詳細に
分析することが可能となることから多波長検出器を用い
ることが好ましい。
【0018】検出波長としては、測定対象とするポリエ
ンの長さに対応した吸収の波長を選択する必要がある
が、300〜600nmの範囲について測定することに
より、共役二重結合の連鎖が4以上のポリエンによる吸
光度を測定することができる。そして、多波長検出器を
用いた場合は、その吸光度の分布によってポリ塩化ビニ
ルの熱安定性をさらに詳細に評価することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
るが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0020】実施例1 1−クロロナフタレン40mlを図1に示す装置内の容
器1に導入し、加熱した窒素ガス5を100ml/mi
nで吹き込み、撹拌器4で撹拌しながらヒーター3で1
90℃に加熱した。温度が190℃に達したときに、容
器を外し、濃度が5mg/mlとなるように、ポリ塩化
ビニル(東ソー(株)製,商品名TH−700)の粉末
200mgを投入し、直ちに容器を再接続した。ポリ塩
化ビニルの劣化により発生した塩化水素は、窒素ガスと
共に冷却管6で冷却され、導入管7を通ってビーカー内
の水8に吸収される。ここで、冷却管6は蒸発した溶媒
を液化するためのものである。水に吸収された塩化水素
濃度は、電気伝導度検出用電極9(東亜電波製、商品名
CG−511C)及び検出器10(東亜電波製、商品名
CM−40S)を用いて測定した。
【0021】電気伝導度を塩化水素濃度に換算するため
に、予め濃度既知の塩化水素溶液の電気伝導度から検量
線を作成した。本装置により得られた脱塩化水素量の時
間変化を図2に示す。
【0022】一方、同時にポリ塩化ビニル溶液の紫外光
から可視光にわたる光の吸収を測定するために、ポンプ
12(東ソー(株)製、商品名CCPD)を用い1ml
/minで該溶液を循環させた。吸光スペクトルを測定
する検出器としては、多波長検出器13(ヒューレット
パッカード社製、商品名1040A)を用い、検出波長
350〜600nmの範囲の吸光スペクトルを連続的に
測定した。
【0023】得られた吸光スペクトルの変化を図3に示
す。図中の数字は測定波長及びnの値は、ポリエン中の
共役二重結合連鎖の数を示しており、それぞれの曲線
は、該当するn数の共役二重結合連鎖を有するポリエン
に基づく吸収変化を示している。
【0024】
【発明の効果】本発明により塩化ビニル系樹脂の熱劣化
に伴う塩化水素の発生量とポリエン生成に伴う吸光スペ
クトルを同時かつ連続的に測定することが可能となり、
塩化ビニル系樹脂の熱劣化に伴う構造変化をより詳細に
評価することが可能となった。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた装置の構成を示す説明図であ
る。
【図2】実施例1により測定したポリ塩化ビニルの熱劣
化に伴う塩化水素の発生量の時間変化を示す図である。
【図3】実施例1により測定したポリ塩化ビニルの熱劣
化に伴う吸光スペクトルの時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 容器 2 ポリ塩化ビニル−1−クロロナフタレン溶液 3 ヒーター 4 撹拌器 5 加熱窒素ガス 6 冷却管 7 導入管 8 水 9 電気伝導度検出用電極 10 電気伝導度検出器 11 コンピューター 12 ポンプ 13 多波長同時検出器 14 コンピューター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂を溶媒に溶解させた塩化
    ビニル系樹脂溶液を加熱し、塩化ビニル系樹脂の劣化に
    より発生する塩化水素の発生量の測定と同時に、300
    〜600nmの範囲内における該溶液の吸光スペクトル
    を測定することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の熱安定
    性評価方法。
  2. 【請求項2】加熱後の塩化ビニル系樹脂溶液の吸光スペ
    クトルを測定する際に、多波長検出器を用いて測定する
    ことを特徴とする請求項1記載の塩化ビニル系樹脂の熱
    安定性評価方法。
  3. 【請求項3】熱安定性評価する塩化ビニル系樹脂がポリ
    塩化ビニルまたはポリ塩化ビニル組成物であり、ポリ塩
    化ビニルまたはポリ塩化ビニル組成物を溶解させる溶媒
    が1−クロロナフタレンであることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の熱安定性評価方法。
  4. 【請求項4】塩化ビニル系樹脂溶液を加熱し、塩化ビニ
    ル系樹脂の劣化により発生する塩化水素の発生量の検出
    部及び300〜600nmの範囲内における該溶液の吸
    光スペクトル検出部を有することを特徴とする塩化ビニ
    ル系樹脂の熱安定性評価装置
JP31644795A 1995-12-05 1995-12-05 塩化ビニル系樹脂の熱安定性評価方法及び熱安定性評価装置 Pending JPH09159662A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12126046B2 (en) 2022-06-09 2024-10-22 Sk Innovation Co., Ltd. Separator, method of manufacturing separator, and electrochemical device including separator

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12126046B2 (en) 2022-06-09 2024-10-22 Sk Innovation Co., Ltd. Separator, method of manufacturing separator, and electrochemical device including separator

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