JPH09165698A - 鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法 - Google Patents
鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法Info
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- JPH09165698A JPH09165698A JP7326846A JP32684695A JPH09165698A JP H09165698 A JPH09165698 A JP H09165698A JP 7326846 A JP7326846 A JP 7326846A JP 32684695 A JP32684695 A JP 32684695A JP H09165698 A JPH09165698 A JP H09165698A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】水素の発生を抑制するとともに、第二鉄イオン
の還元効率を一層向上させる。 【解決手段】第二鉄イオン濃度と限界電流密度との間に
比例関係が成立するため、めっき液中の第二鉄イオン濃
度を測定することにより限界電流値が得られ、電流密度
がその限界電流値となるように通電を制御することによ
り、常に水素の発生を抑制しつつ高い第二鉄イオン還元
速度で効率よく電解還元することができる。
の還元効率を一層向上させる。 【解決手段】第二鉄イオン濃度と限界電流密度との間に
比例関係が成立するため、めっき液中の第二鉄イオン濃
度を測定することにより限界電流値が得られ、電流密度
がその限界電流値となるように通電を制御することによ
り、常に水素の発生を抑制しつつ高い第二鉄イオン還元
速度で効率よく電解還元することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気酸化などによ
り鉄系めっき液中に生成した第二鉄イオンを第一鉄イオ
ンに還元する電解還元方法に関し、さらに詳しくは少な
くとも陽極に可溶性電極を用いて第二鉄イオンを電解還
元する方法に関する。
り鉄系めっき液中に生成した第二鉄イオンを第一鉄イオ
ンに還元する電解還元方法に関し、さらに詳しくは少な
くとも陽極に可溶性電極を用いて第二鉄イオンを電解還
元する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】第一鉄イオンを含有する鉄系めっき浴を
用いて電気めっきを行う場合には、めっき浴中の第一鉄
イオン(Fe2+)は次式(1)式及び(2)式に示すよ
うに、陽極酸化反応あるいは空気中の酸素又は陽極で発
生する酸素により容易に酸化されて第二鉄イオン(Fe
3+)となる。 Fe2+ + 1/4O2 + 1/2H2 O → Fe3+ + OH- (1) Fe2+ → Fe3+ + e (2) すなわち時間の経過とともに、めっき浴中の第一鉄イオ
ン濃度は減少し、第二鉄イオン濃度は増大する。ところ
が第二鉄イオンの一部は陰極において第一鉄イオンや鉄
に還元されるため余分な電力を必要とし、陰極電流効率
が低下するという不具合がある。また第二鉄イオン濃度
が増大すると、めっきの光沢が低下するなどめっき品質
の低下をきたす。また第二鉄イオンの一部は、めっき浴
のpHによっても異なるが、水酸化鉄又は含水酸化鉄と
して析出し、それがめっき皮膜中に取り込まれてめっき
皮膜の品質が低下するという問題もある。したがってめ
っき浴中の第二鉄イオン濃度の増大を防止する必要があ
る。
用いて電気めっきを行う場合には、めっき浴中の第一鉄
イオン(Fe2+)は次式(1)式及び(2)式に示すよ
うに、陽極酸化反応あるいは空気中の酸素又は陽極で発
生する酸素により容易に酸化されて第二鉄イオン(Fe
3+)となる。 Fe2+ + 1/4O2 + 1/2H2 O → Fe3+ + OH- (1) Fe2+ → Fe3+ + e (2) すなわち時間の経過とともに、めっき浴中の第一鉄イオ
ン濃度は減少し、第二鉄イオン濃度は増大する。ところ
が第二鉄イオンの一部は陰極において第一鉄イオンや鉄
に還元されるため余分な電力を必要とし、陰極電流効率
が低下するという不具合がある。また第二鉄イオン濃度
が増大すると、めっきの光沢が低下するなどめっき品質
の低下をきたす。また第二鉄イオンの一部は、めっき浴
のpHによっても異なるが、水酸化鉄又は含水酸化鉄と
して析出し、それがめっき皮膜中に取り込まれてめっき
皮膜の品質が低下するという問題もある。したがってめ
っき浴中の第二鉄イオン濃度の増大を防止する必要があ
る。
【0003】そこで電解還元法を利用し、めっき液中の
第二鉄イオンを還元して第一鉄イオンとする方法が知ら
れている。代表的な電解還元法としては、例えば特開平
1−263291号公報に記載されているように、イオ
ン交換膜を利用する方法が知られている。この方法は、
例えば陰極室と硫酸水溶液などの導電液を満たし白金な
どの不溶性陽極をもつ陽極室とをアニオン交換膜で隔離
し、その陰極室に還元すべきめっき液を供給する。アニ
オン交換膜により陽極室における第一鉄イオンの酸化が
防止され、陰極室において第二鉄イオンが還元される。
第二鉄イオンを還元して第一鉄イオンとする方法が知ら
れている。代表的な電解還元法としては、例えば特開平
1−263291号公報に記載されているように、イオ
ン交換膜を利用する方法が知られている。この方法は、
例えば陰極室と硫酸水溶液などの導電液を満たし白金な
どの不溶性陽極をもつ陽極室とをアニオン交換膜で隔離
し、その陰極室に還元すべきめっき液を供給する。アニ
オン交換膜により陽極室における第一鉄イオンの酸化が
防止され、陰極室において第二鉄イオンが還元される。
【0004】ところが上記したイオン交換膜を用いる電
解還元法では、イオン交換膜は抵抗体であるため高電圧
を必要とし消費電力が大きくなる。また処理中にめっき
液中の第二鉄イオンが少なくなると鉄が電析して還元効
率が低下するため、第二鉄イオンの低濃度域における電
解還元が困難となり、第二鉄イオンを効率良く電解還元
することは困難である。
解還元法では、イオン交換膜は抵抗体であるため高電圧
を必要とし消費電力が大きくなる。また処理中にめっき
液中の第二鉄イオンが少なくなると鉄が電析して還元効
率が低下するため、第二鉄イオンの低濃度域における電
解還元が困難となり、第二鉄イオンを効率良く電解還元
することは困難である。
【0005】そこで特開昭63−259089号公報に
は、イオン交換膜を使用せず、可溶性陽極を用いること
により上記不具合を解決した電解還元方法が開示されて
いる。この電解還元方法によれば、可溶性陽極として鉄
を用いることにより第一鉄イオンの生成を優先的に起こ
させることができる。したがって陰極室と陽極室を隔離
しなくとも、陽極における第一鉄イオンの酸化が防止さ
れ、高価な白金などの不溶性電極も不要となる。
は、イオン交換膜を使用せず、可溶性陽極を用いること
により上記不具合を解決した電解還元方法が開示されて
いる。この電解還元方法によれば、可溶性陽極として鉄
を用いることにより第一鉄イオンの生成を優先的に起こ
させることができる。したがって陰極室と陽極室を隔離
しなくとも、陽極における第一鉄イオンの酸化が防止さ
れ、高価な白金などの不溶性電極も不要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが特開昭63−
259089号公報に開示の方法で電解還元する場合に
は、還元効率を高めようとして電流密度を増大させて
も、第二鉄イオンの還元速度はさほど上昇せず、反面、
水素の発生速度が増大するという現象が見られた。水素
の発生は、めっき液のpHを上昇させ、ひいてはめっき
皮膜の品質を低下させるので好ましくない。しかし水素
の発生を抑制するために電流密度を低くすると、第二鉄
イオンの還元速度が低下し還元効率が低下する。
259089号公報に開示の方法で電解還元する場合に
は、還元効率を高めようとして電流密度を増大させて
も、第二鉄イオンの還元速度はさほど上昇せず、反面、
水素の発生速度が増大するという現象が見られた。水素
の発生は、めっき液のpHを上昇させ、ひいてはめっき
皮膜の品質を低下させるので好ましくない。しかし水素
の発生を抑制するために電流密度を低くすると、第二鉄
イオンの還元速度が低下し還元効率が低下する。
【0007】したがって、この電解還元方法では限界電
流密度以上に電流密度を増大させることは困難であり、
還元効率に限界があった。本発明はこのような事情に鑑
みてなされたものであり、水素の発生を抑制するととも
に、第二鉄イオンの還元効率を一層向上させることを目
的とする。
流密度以上に電流密度を増大させることは困難であり、
還元効率に限界があった。本発明はこのような事情に鑑
みてなされたものであり、水素の発生を抑制するととも
に、第二鉄イオンの還元効率を一層向上させることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明の鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法
の特徴は、鉄系めっき液中の第二鉄イオンを電解還元す
るに際し、鉄系めっき液中の現実の第二鉄イオン濃度を
測定し、予め求められた第二鉄イオン濃度ー限界電流密
度の関係から現実の第二鉄イオン濃度における限界電流
密度を決定し、現実の電流密度が限界電流密度となるよ
うに制御することにある。
の発明の鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法
の特徴は、鉄系めっき液中の第二鉄イオンを電解還元す
るに際し、鉄系めっき液中の現実の第二鉄イオン濃度を
測定し、予め求められた第二鉄イオン濃度ー限界電流密
度の関係から現実の第二鉄イオン濃度における限界電流
密度を決定し、現実の電流密度が限界電流密度となるよ
うに制御することにある。
【0009】また請求項2に記載の発明の特徴は、上記
第1の発明において少なくとも陽極に可溶性電極を用
い、陽極電流密度が所定値となるように可溶性電極の面
積を制御することにある。さらに請求項3に記載の発明
の特徴は、上記第1の発明において少なくとも陽極に可
溶性電極を用い、鉄系めっき液の流速を制御することに
より第一鉄イオン及び第二鉄イオンの量を一定とするこ
とにある。
第1の発明において少なくとも陽極に可溶性電極を用
い、陽極電流密度が所定値となるように可溶性電極の面
積を制御することにある。さらに請求項3に記載の発明
の特徴は、上記第1の発明において少なくとも陽極に可
溶性電極を用い、鉄系めっき液の流速を制御することに
より第一鉄イオン及び第二鉄イオンの量を一定とするこ
とにある。
【0010】
【発明の実施の形態】陰極電流密度と第二鉄イオン還元
速度及び水素発生速度の間には、図11に示すような関
係が存在する。つまり、陰極電流密度が特定の値を超え
ると水素発生速度が急増し好ましくない。またその特定
の電流密度を超えると、電流密度を高めても第二鉄イオ
ンの還元速度はほとんど上昇しない。したがって、この
特定の電流密度で電解還元することが最も望ましく、こ
の特定の電流密度を仮に限界電流密度と称することとす
る。本発明者らは、電解還元時の鉄系めっき液中の組成
と上記した限界電流密度との関係を鋭意研究した結果、
第二鉄イオン濃度と限界電流密度との間に図3に示すよ
うな比例関係が成立することを発見し、本発明を完成し
た。すなわち、第二鉄イオン濃度と限界電流密度との間
の比例関係を予め求めておき、めっき液中の現実の第二
鉄イオン濃度を測定することにより前記比例関係から目
的とする限界電流値を求め、現実の電流密度がその限界
電流値となるように通電を制御することにより、常に水
素の発生を抑制しつつ高い第二鉄イオン還元速度で効率
よく電解還元することができる。
速度及び水素発生速度の間には、図11に示すような関
係が存在する。つまり、陰極電流密度が特定の値を超え
ると水素発生速度が急増し好ましくない。またその特定
の電流密度を超えると、電流密度を高めても第二鉄イオ
ンの還元速度はほとんど上昇しない。したがって、この
特定の電流密度で電解還元することが最も望ましく、こ
の特定の電流密度を仮に限界電流密度と称することとす
る。本発明者らは、電解還元時の鉄系めっき液中の組成
と上記した限界電流密度との関係を鋭意研究した結果、
第二鉄イオン濃度と限界電流密度との間に図3に示すよ
うな比例関係が成立することを発見し、本発明を完成し
た。すなわち、第二鉄イオン濃度と限界電流密度との間
の比例関係を予め求めておき、めっき液中の現実の第二
鉄イオン濃度を測定することにより前記比例関係から目
的とする限界電流値を求め、現実の電流密度がその限界
電流値となるように通電を制御することにより、常に水
素の発生を抑制しつつ高い第二鉄イオン還元速度で効率
よく電解還元することができる。
【0011】なお、上記第1の発明の場合には、陽極に
は不溶性陽極及び可溶性陽極のいずれも用いることがで
き、不溶性陽極としては白金、白金ーイリジウム合金な
どが例示され、可溶性陽極としては鉄、鉄合金などが例
示される。特に可溶性陽極を用いれば、陽極において
(2)式の反応による第一鉄イオンの酸化よりも次式
(3)式の反応による第一鉄イオンの生成を優先的に起
こさせることができる。
は不溶性陽極及び可溶性陽極のいずれも用いることがで
き、不溶性陽極としては白金、白金ーイリジウム合金な
どが例示され、可溶性陽極としては鉄、鉄合金などが例
示される。特に可溶性陽極を用いれば、陽極において
(2)式の反応による第一鉄イオンの酸化よりも次式
(3)式の反応による第一鉄イオンの生成を優先的に起
こさせることができる。
【0012】 Fe → Fe2+ + 2e (3) ところで可溶性陽極を用いた場合には、(3)式による
第一鉄イオンの生成による不具合もある。めっき液中の
第一鉄イオン量は、電解還元反応による第一鉄イオンの
生成量とめっき反応に伴う第一鉄イオンの消費量とが平
衡している状態が望ましいが、(3)式の反応が生じる
とめっき液中の第一鉄イオン濃度が不安定となり、めっ
き品質のばらつきや悪化が生じるという問題がある。
第一鉄イオンの生成による不具合もある。めっき液中の
第一鉄イオン量は、電解還元反応による第一鉄イオンの
生成量とめっき反応に伴う第一鉄イオンの消費量とが平
衡している状態が望ましいが、(3)式の反応が生じる
とめっき液中の第一鉄イオン濃度が不安定となり、めっ
き品質のばらつきや悪化が生じるという問題がある。
【0013】しかし上記本第1発明によれば、還元に必
要な還元電流値を必要十分に制御することに付随して、
陽極における(3)式の反応を最小限に抑制することが
できる。一方、陽極電流密度と可溶性陽極の単位面積当
たりの陽極溶解量との間には、図6に示すような関係が
あることが明らかとなった。つまり、ある陽極電流密度
以上では、電解による(3)式の反応により陽極単位面
積当たりの陽極溶解量は陽極電流密度とほぼ比例関係に
あるが、それ以下の陽極電流密度では(3)式の反応以
外に次式(4)式に示すめっき液中の水素イオンとの反
応が生じ、陽極溶解量は陽極電流密度に関わらずほぼ一
定となる。
要な還元電流値を必要十分に制御することに付随して、
陽極における(3)式の反応を最小限に抑制することが
できる。一方、陽極電流密度と可溶性陽極の単位面積当
たりの陽極溶解量との間には、図6に示すような関係が
あることが明らかとなった。つまり、ある陽極電流密度
以上では、電解による(3)式の反応により陽極単位面
積当たりの陽極溶解量は陽極電流密度とほぼ比例関係に
あるが、それ以下の陽極電流密度では(3)式の反応以
外に次式(4)式に示すめっき液中の水素イオンとの反
応が生じ、陽極溶解量は陽極電流密度に関わらずほぼ一
定となる。
【0014】 Fe + 2H+ → Fe2+ + H2 (4) したがって上記発明に従って第二鉄イオン濃度により還
元電流値を制御した場合には、めっき液中の第二鉄イオ
ン濃度が低くなって還元電流値、すなわち陽極電流密度
が小さくなると、(4)式の反応が生じることにより陽
極溶解量が可溶性陽極の電解による溶解量以上に高くな
り、第一鉄イオン濃度が高くなって、本第1発明によっ
て(3)式の反応を最小限に抑制した効果が消失すると
いう不具合があった。
元電流値を制御した場合には、めっき液中の第二鉄イオ
ン濃度が低くなって還元電流値、すなわち陽極電流密度
が小さくなると、(4)式の反応が生じることにより陽
極溶解量が可溶性陽極の電解による溶解量以上に高くな
り、第一鉄イオン濃度が高くなって、本第1発明によっ
て(3)式の反応を最小限に抑制した効果が消失すると
いう不具合があった。
【0015】そこで、このような不具合を解決する請求
項2の発明では、上記の請求項1の発明において少なく
とも陽極に可溶性陽極を用い、その陽極面積を可変でき
る構造とした。そして、予め(4)式の反応が生じない
最低の陽極電流密度である最低陽極電流密度を求めてお
き、第二鉄イオン濃度に基づいて決定された還元電流値
に従って電解還元を行う際に、陽極電流密度がこの最低
陽極電流密度以上となるように可溶性陽極の面積を制御
することとしている。
項2の発明では、上記の請求項1の発明において少なく
とも陽極に可溶性陽極を用い、その陽極面積を可変でき
る構造とした。そして、予め(4)式の反応が生じない
最低の陽極電流密度である最低陽極電流密度を求めてお
き、第二鉄イオン濃度に基づいて決定された還元電流値
に従って電解還元を行う際に、陽極電流密度がこの最低
陽極電流密度以上となるように可溶性陽極の面積を制御
することとしている。
【0016】したがって請求項2の発明では、電解還元
が進行してめっき液中の第二鉄イオン濃度が低くなり還
元電流値、すなわち陽極電流密度が小さくなると、可溶
性陽極の面積が拡大され陽極電流密度が最低陽極電流密
度以上になるように制御される。これにより(4)式の
反応が生じず、第一鉄イオン濃度を低減することができ
る。
が進行してめっき液中の第二鉄イオン濃度が低くなり還
元電流値、すなわち陽極電流密度が小さくなると、可溶
性陽極の面積が拡大され陽極電流密度が最低陽極電流密
度以上になるように制御される。これにより(4)式の
反応が生じず、第一鉄イオン濃度を低減することができ
る。
【0017】陽極面積を可変するには、めっき液中に浸
漬されている陽極の面積を可変すればよく、例えば陽極
板を上下動可能に配置し、めっき液中への浸漬部分と非
浸漬部分との面積比を可変することにより行うことがで
きる。また複数の薄板を積層した陽極構造とし、めっき
液中でそれぞれの薄板をずらすことで陽極面積を可変し
てもよい。
漬されている陽極の面積を可変すればよく、例えば陽極
板を上下動可能に配置し、めっき液中への浸漬部分と非
浸漬部分との面積比を可変することにより行うことがで
きる。また複数の薄板を積層した陽極構造とし、めっき
液中でそれぞれの薄板をずらすことで陽極面積を可変し
てもよい。
【0018】めっき液中の第二鉄イオンの還元速度は、
図8に示すように還元電流値に比例し、かつ陰極表面へ
の第二鉄イオンの拡散速度に比例する。また陰極表面へ
の第二鉄イオンの拡散速度は、電解還元装置内における
液流速が大きいほど大きくなる。つまり液流速が大きい
ほど第二鉄イオンの還元速度が向上する。一方、可溶性
陽極の溶解速度つまり陽極溶解による第一鉄イオンの生
成速度は、図9に示すように還元電流値にはほぼ比例す
るものの、電解還元装置内の液流速には依存せず一定で
あることが明らかとなった。
図8に示すように還元電流値に比例し、かつ陰極表面へ
の第二鉄イオンの拡散速度に比例する。また陰極表面へ
の第二鉄イオンの拡散速度は、電解還元装置内における
液流速が大きいほど大きくなる。つまり液流速が大きい
ほど第二鉄イオンの還元速度が向上する。一方、可溶性
陽極の溶解速度つまり陽極溶解による第一鉄イオンの生
成速度は、図9に示すように還元電流値にはほぼ比例す
るものの、電解還元装置内の液流速には依存せず一定で
あることが明らかとなった。
【0019】この知見に基づく請求項3の発明は、電解
還元装置とめっき装置との間をめっき液が循環するよう
に構成し、電解還元とめっきとを同時進行で行う場合に
有効である。つまり、めっき反応に伴う第二鉄イオンの
生成速度を予め求めておき、第二鉄イオンの還元速度が
それとほぼ等しくなるように電解還元装置内の液流速を
制御する。これにより第二鉄イオンの生成速度と還元速
度のバランスが取れ、第二鉄イオン濃度を一定にするこ
とができるのでめっきの品質が安定する。
還元装置とめっき装置との間をめっき液が循環するよう
に構成し、電解還元とめっきとを同時進行で行う場合に
有効である。つまり、めっき反応に伴う第二鉄イオンの
生成速度を予め求めておき、第二鉄イオンの還元速度が
それとほぼ等しくなるように電解還元装置内の液流速を
制御する。これにより第二鉄イオンの生成速度と還元速
度のバランスが取れ、第二鉄イオン濃度を一定にするこ
とができるのでめっきの品質が安定する。
【0020】また(3)式に示す可溶性陽極の溶解によ
る第一鉄イオンの生成量は、液流速には依存せず一定で
あるので、液流速を制御しても第一鉄イオンの生成量を
一定とすることができる。したがって第一鉄イオン濃度
と第二鉄イオン濃度を一定とすることができ、めっき品
質が一層安定する。また液流速の制御に加えて、めっき
反応による第一鉄イオンの消費速度を予め求めておき、
陽極溶解量が第一鉄イオンの消費量と等しくなるように
還元電流値を決定すれば、第一鉄イオン濃度及び第二鉄
イオン濃度を一層安定して一定とすることができる。
る第一鉄イオンの生成量は、液流速には依存せず一定で
あるので、液流速を制御しても第一鉄イオンの生成量を
一定とすることができる。したがって第一鉄イオン濃度
と第二鉄イオン濃度を一定とすることができ、めっき品
質が一層安定する。また液流速の制御に加えて、めっき
反応による第一鉄イオンの消費速度を予め求めておき、
陽極溶解量が第一鉄イオンの消費量と等しくなるように
還元電流値を決定すれば、第一鉄イオン濃度及び第二鉄
イオン濃度を一層安定して一定とすることができる。
【0021】なお、めっき反応に伴う第一鉄イオンの消
費速度と第二鉄イオンの生成速度がばらつく場合には、
それぞれについてめっき液中の変化速度を測定し、それ
によって還元電流値及び液流速を連続的に制御すること
もできる。このようにすればめっき液の組成を一層安定
して一定に維持することができる。
費速度と第二鉄イオンの生成速度がばらつく場合には、
それぞれについてめっき液中の変化速度を測定し、それ
によって還元電流値及び液流速を連続的に制御すること
もできる。このようにすればめっき液の組成を一層安定
して一定に維持することができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)請求項1の発明を具体化する本実施例の電
解還元方法に用いた電解還元装置を図1に示す。この電
解還元装置は、陽極10及び陰極11をもつ電解還元槽
1と、めっき液貯槽2と、整流器3と、分析機4と、制
御装置5とから構成されている。
る。 (実施例1)請求項1の発明を具体化する本実施例の電
解還元方法に用いた電解還元装置を図1に示す。この電
解還元装置は、陽極10及び陰極11をもつ電解還元槽
1と、めっき液貯槽2と、整流器3と、分析機4と、制
御装置5とから構成されている。
【0023】電解還元槽1は、ポンプ20及び連絡配管
21を介してめっき液貯槽2と接続され、第二鉄イオン
を含むめっき液はポンプ20及び連絡配管21により電
解還元槽1とめっき液貯槽2を循環できるように構成さ
れている。陽極10は鉄系合金からなる可溶性陽極であ
り、陰極11は 合金からなる不溶性陰極であっ
て、互いに対向するように電解還元槽1内のめっき液6
に浸漬されている。
21を介してめっき液貯槽2と接続され、第二鉄イオン
を含むめっき液はポンプ20及び連絡配管21により電
解還元槽1とめっき液貯槽2を循環できるように構成さ
れている。陽極10は鉄系合金からなる可溶性陽極であ
り、陰極11は 合金からなる不溶性陰極であっ
て、互いに対向するように電解還元槽1内のめっき液6
に浸漬されている。
【0024】陽極10及び陰極11はケーブル12によ
って整流器3に接続され、整流器3は陽極10及び陰極
11に直流電流を通電可能に構成されている。分析機4
はサンプリング管40を介して電解還元槽1内のめっき
液6を採取し、めっき液6中の第二鉄イオン濃度を分析
して電気信号に変換し、ケーブル41を介してその電気
信号を制御装置5に入力するように構成されている。
って整流器3に接続され、整流器3は陽極10及び陰極
11に直流電流を通電可能に構成されている。分析機4
はサンプリング管40を介して電解還元槽1内のめっき
液6を採取し、めっき液6中の第二鉄イオン濃度を分析
して電気信号に変換し、ケーブル41を介してその電気
信号を制御装置5に入力するように構成されている。
【0025】そして制御装置5は、分析機4から入力さ
れた電気信号に応じて限界電流密度を演算し、ケーブル
50を介して整流器3に制御信号を出力する。以下、図
2に示すフローチャートを参照しながら制御装置5の処
理内容を説明する。ステップ100で分析機4から現実
の第二鉄イオン濃度に基づく信号が入力されると、ステ
ップ101で予め作成された第二鉄イオン濃度と限界電
流密度の関係を示すテーブルが参照される。図3に示す
ように、第二鉄イオン濃度と限界電流密度の間には比例
関係があるから、ステップ102でテーブルから現実の
第二鉄イオン濃度に対応する限界電流密度が演算され決
定される。そしてステップ103で決定された限界電流
密度となるように整流器3に信号が出力され、整流器3
はその限界電流密度となるように陽極10及び陰極11
に通電する。
れた電気信号に応じて限界電流密度を演算し、ケーブル
50を介して整流器3に制御信号を出力する。以下、図
2に示すフローチャートを参照しながら制御装置5の処
理内容を説明する。ステップ100で分析機4から現実
の第二鉄イオン濃度に基づく信号が入力されると、ステ
ップ101で予め作成された第二鉄イオン濃度と限界電
流密度の関係を示すテーブルが参照される。図3に示す
ように、第二鉄イオン濃度と限界電流密度の間には比例
関係があるから、ステップ102でテーブルから現実の
第二鉄イオン濃度に対応する限界電流密度が演算され決
定される。そしてステップ103で決定された限界電流
密度となるように整流器3に信号が出力され、整流器3
はその限界電流密度となるように陽極10及び陰極11
に通電する。
【0026】そしてステップ100からステップ103
の処理が繰り返し行われることにより、電解還元槽1の
めっき液6には現実の第二鉄イオン濃度に応じた限界電
流密度となるように通電され、電解還元が行われる。こ
れにより最大の還元速度で効率良く電解還元を行うこと
ができるとともに、水素発生を抑制してpHを最小限に
抑制することができ、めっき品質の低下を防止すること
ができる。
の処理が繰り返し行われることにより、電解還元槽1の
めっき液6には現実の第二鉄イオン濃度に応じた限界電
流密度となるように通電され、電解還元が行われる。こ
れにより最大の還元速度で効率良く電解還元を行うこと
ができるとともに、水素発生を抑制してpHを最小限に
抑制することができ、めっき品質の低下を防止すること
ができる。
【0027】(実施例2)請求項2の発明を具体化する
本実施例の電解還元方法に用いた電解還元装置を図4に
示す。この電解還元装置は、陽極10が昇降装置13に
接続されていること以外は実施例1と同様の構成であ
る。昇降装置13は、回転軸にピニオンが固定されたス
テッピングモータ13aと、そのピニオンに噛合するラ
ック13bとからなり、ステッピングモータ13aの回
動によりラック13bが昇降するように構成されてい
る。そしてラック13bには陽極10が固定され、ラッ
ク13bの昇降により陽極10が昇降して電解還元槽1
内のめっき液6中の浸漬深さを可変できるように構成さ
れている。
本実施例の電解還元方法に用いた電解還元装置を図4に
示す。この電解還元装置は、陽極10が昇降装置13に
接続されていること以外は実施例1と同様の構成であ
る。昇降装置13は、回転軸にピニオンが固定されたス
テッピングモータ13aと、そのピニオンに噛合するラ
ック13bとからなり、ステッピングモータ13aの回
動によりラック13bが昇降するように構成されてい
る。そしてラック13bには陽極10が固定され、ラッ
ク13bの昇降により陽極10が昇降して電解還元槽1
内のめっき液6中の浸漬深さを可変できるように構成さ
れている。
【0028】以下、図5に示すフローチャートを参照し
ながら本実施例の制御装置5の処理内容を説明する。ス
テップ200で分析機4から現実の第二鉄イオン濃度に
基づく信号が入力されると、ステップ201で予め作成
された第二鉄イオン濃度と限界電流密度の関係を示すテ
ーブルが参照される。図3に示すように、第二鉄イオン
濃度と限界電流密度の間には比例関係があるから、ステ
ップ202でテーブルから現実の第二鉄イオン濃度に対
応する限界電流密度が演算され決定される。
ながら本実施例の制御装置5の処理内容を説明する。ス
テップ200で分析機4から現実の第二鉄イオン濃度に
基づく信号が入力されると、ステップ201で予め作成
された第二鉄イオン濃度と限界電流密度の関係を示すテ
ーブルが参照される。図3に示すように、第二鉄イオン
濃度と限界電流密度の間には比例関係があるから、ステ
ップ202でテーブルから現実の第二鉄イオン濃度に対
応する限界電流密度が演算され決定される。
【0029】陽極電流密度と単位面積当たりの陽極溶解
量との間には図6に示す関係があり、最低陽極電流密度
以下の陽極電流密度では(4)式の反応が生じることに
より陽極溶解量はほぼ一定となる。したがって陽極電流
密度は最低陽極電流密度より高くする必要がある。そこ
で制御装置5には、予めこの電解還元装置において測定
された最低陽極電流密度の値とその時の単位面積当たり
の陽極溶解量が記憶されており、ステップ203ではス
テップ202で決定された限界電流密度の値から必要な
陽極面積が計算される。
量との間には図6に示す関係があり、最低陽極電流密度
以下の陽極電流密度では(4)式の反応が生じることに
より陽極溶解量はほぼ一定となる。したがって陽極電流
密度は最低陽極電流密度より高くする必要がある。そこ
で制御装置5には、予めこの電解還元装置において測定
された最低陽極電流密度の値とその時の単位面積当たり
の陽極溶解量が記憶されており、ステップ203ではス
テップ202で決定された限界電流密度の値から必要な
陽極面積が計算される。
【0030】そしてステップ204では、決定された限
界電流密度となるように整流器3に信号が出力され、整
流器3はその限界電流密度となるように陽極10及び陰
極11に通電する。またステップ205では、決定され
た陽極面積となるように昇降装置13が制御され、ステ
ッピングモータ13aは陽極10のめっき液6中の浸漬
面積がその陽極面積となるように陽極10を昇降する。
すなわち電解還元が進行して陽極電流密度が小さくなる
と、陽極電流密度が最低陽極電流密度以上になるように
可溶性陽極10の面積が拡大される。
界電流密度となるように整流器3に信号が出力され、整
流器3はその限界電流密度となるように陽極10及び陰
極11に通電する。またステップ205では、決定され
た陽極面積となるように昇降装置13が制御され、ステ
ッピングモータ13aは陽極10のめっき液6中の浸漬
面積がその陽極面積となるように陽極10を昇降する。
すなわち電解還元が進行して陽極電流密度が小さくなる
と、陽極電流密度が最低陽極電流密度以上になるように
可溶性陽極10の面積が拡大される。
【0031】そしてステップ200からステップ205
の処理が繰り返し行われることにより、還元電解槽1の
めっき液6には現実の第二鉄イオン濃度に応じた限界電
流密度となるように通電され、還元電解が行われる。こ
れにより最大の還元速度で効率良く還元電解を行うこと
ができるとともに、水素発生を抑制してpHを最小限に
抑制することができ、めっき品質の低下を防止すること
ができる。
の処理が繰り返し行われることにより、還元電解槽1の
めっき液6には現実の第二鉄イオン濃度に応じた限界電
流密度となるように通電され、還元電解が行われる。こ
れにより最大の還元速度で効率良く還元電解を行うこと
ができるとともに、水素発生を抑制してpHを最小限に
抑制することができ、めっき品質の低下を防止すること
ができる。
【0032】また電解還元が進行して、めっき液中の第
二鉄イオン濃度が低くなって決定される限界電流密度が
低くなった場合にも、陽極面積が増大されて陽極電流密
度を最低陽極電流密度以上とされるため、(4)式の反
応が生じず第一鉄イオン濃度を低減することができ、第
一鉄イオン濃度が不安定となることによるめっき品質の
ばらつきや悪化が防止される。
二鉄イオン濃度が低くなって決定される限界電流密度が
低くなった場合にも、陽極面積が増大されて陽極電流密
度を最低陽極電流密度以上とされるため、(4)式の反
応が生じず第一鉄イオン濃度を低減することができ、第
一鉄イオン濃度が不安定となることによるめっき品質の
ばらつきや悪化が防止される。
【0033】(実施例3)請求項3の発明を具体化する
本実施例の電解還元方法に用いた電解還元装置を図7に
示す。この電解還元装置は、電解還元槽1には制御装置
4で制御されめっき液6を攪拌する攪拌装置7が設けら
れていること、及び分析機4はサンプリング管41を介
してめっき液貯槽2内のめっき液6を採取するように構
成されたこと以外は実施例1と同様の構成である。
本実施例の電解還元方法に用いた電解還元装置を図7に
示す。この電解還元装置は、電解還元槽1には制御装置
4で制御されめっき液6を攪拌する攪拌装置7が設けら
れていること、及び分析機4はサンプリング管41を介
してめっき液貯槽2内のめっき液6を採取するように構
成されたこと以外は実施例1と同様の構成である。
【0034】攪拌装置7はモータ70と、モータ70の
回転軸に固定された攪拌翼71とからなり、制御装置4
はケーブル72を介してモータ70の回転速度を制御す
ることで攪拌翼71の回転速度を制御し、電解還元槽1
内のめっき液6の流速を制御可能に構成されている。ま
や分析機4は、めっき液貯槽2内のめっき液6中の第一
鉄イオン濃度及び第二鉄イオン濃度とこれらの変化速度
を分析可能に構成されている。
回転軸に固定された攪拌翼71とからなり、制御装置4
はケーブル72を介してモータ70の回転速度を制御す
ることで攪拌翼71の回転速度を制御し、電解還元槽1
内のめっき液6の流速を制御可能に構成されている。ま
や分析機4は、めっき液貯槽2内のめっき液6中の第一
鉄イオン濃度及び第二鉄イオン濃度とこれらの変化速度
を分析可能に構成されている。
【0035】図8に示すように、第二鉄イオンの還元速
度は還元電流値に比例し、かつ陰極表面への第二鉄イオ
ンの拡散速度に比例する。また陰極表面への第二鉄イオ
ンの拡散速度は、電解還元装置内における液流速が大き
いほど大きくなる。一方、可溶性陽極の溶解速度つまり
陽極溶解による第一鉄イオンの生成速度は、図9に示す
ように還元電流値にはほぼ比例するものの、拡散速度す
なわち電解還元装置内の液流速には依存しない。
度は還元電流値に比例し、かつ陰極表面への第二鉄イオ
ンの拡散速度に比例する。また陰極表面への第二鉄イオ
ンの拡散速度は、電解還元装置内における液流速が大き
いほど大きくなる。一方、可溶性陽極の溶解速度つまり
陽極溶解による第一鉄イオンの生成速度は、図9に示す
ように還元電流値にはほぼ比例するものの、拡散速度す
なわち電解還元装置内の液流速には依存しない。
【0036】制御装置5には、予めこの構成を有する電
解還元装置において測定された還元電流値と陽極溶解速
度との関係、攪拌装置7の攪拌による液流速と還元電流
値との関係、還元電流値と還元速度との関係が入力され
ている。そして制御装置5は、分析機4から入力された
第一鉄イオン濃度と第二鉄イオン濃度の変化速度に基づ
いて第一鉄イオン濃度及び第二鉄イオン濃度を一定にす
るために必要な電解還元槽1内の陽極溶解速度及び還元
速度を計算し、さらにそれらを得るのに必要な還元電流
値及び攪拌条件を計算する。
解還元装置において測定された還元電流値と陽極溶解速
度との関係、攪拌装置7の攪拌による液流速と還元電流
値との関係、還元電流値と還元速度との関係が入力され
ている。そして制御装置5は、分析機4から入力された
第一鉄イオン濃度と第二鉄イオン濃度の変化速度に基づ
いて第一鉄イオン濃度及び第二鉄イオン濃度を一定にす
るために必要な電解還元槽1内の陽極溶解速度及び還元
速度を計算し、さらにそれらを得るのに必要な還元電流
値及び攪拌条件を計算する。
【0037】そして得られた還元電流値に基づいて整流
器3が制御され、得られた攪拌条件に基づいて攪拌装置
7が制御される。したがって本実施例では、実施例1の
制御に加えてめっき液貯槽2内のめっき反応に伴う第二
鉄イオンの生成速度を予め求めておき、制御装置5は第
二鉄イオンの還元速度がそれとほぼ等しくなるような液
流速となるように攪拌装置7をさらに制御する。これに
より第一鉄イオン濃度及び第二鉄イオン濃度を一定にす
ることができる。
器3が制御され、得られた攪拌条件に基づいて攪拌装置
7が制御される。したがって本実施例では、実施例1の
制御に加えてめっき液貯槽2内のめっき反応に伴う第二
鉄イオンの生成速度を予め求めておき、制御装置5は第
二鉄イオンの還元速度がそれとほぼ等しくなるような液
流速となるように攪拌装置7をさらに制御する。これに
より第一鉄イオン濃度及び第二鉄イオン濃度を一定にす
ることができる。
【0038】なお、本実施例では攪拌装置7を制御する
ことで液流速を制御しているが、制御装置5がポンプ2
0の出力を制御することで、電解還元槽1内のめっき液
6の流速を制御してもよい。また図10に示すように、
陰極11を回転駆動することで流速を制御することもで
きる。図10では、めっき液6の入り口14と出口15
をもつ円筒状の還元電解槽1において、穴あき円盤状の
陽極10は内周壁面から径方向に突出して設けられてい
る。また中心にはモータ16によって回転駆動される回
転軸17が回転可能に配置され、回転軸17には円盤状
の陰極11が陽極10と離間して互いに平行に対向した
状態で、陽極10と交互に設けられている。そしてモー
タ16は制御装置5によって回転が制御され、陰極11
はモータ16の回転により回転軸17とともに回転駆動
される。
ことで液流速を制御しているが、制御装置5がポンプ2
0の出力を制御することで、電解還元槽1内のめっき液
6の流速を制御してもよい。また図10に示すように、
陰極11を回転駆動することで流速を制御することもで
きる。図10では、めっき液6の入り口14と出口15
をもつ円筒状の還元電解槽1において、穴あき円盤状の
陽極10は内周壁面から径方向に突出して設けられてい
る。また中心にはモータ16によって回転駆動される回
転軸17が回転可能に配置され、回転軸17には円盤状
の陰極11が陽極10と離間して互いに平行に対向した
状態で、陽極10と交互に設けられている。そしてモー
タ16は制御装置5によって回転が制御され、陰極11
はモータ16の回転により回転軸17とともに回転駆動
される。
【0039】還元速度は陰極近傍のめっき液中の第二鉄
イオンの拡散律速に依存するため、陰極近傍の液流速が
還元速度に大きく影響する。したがって上記実施例のよ
うに、陰極11を回転駆動するのが最も好ましい方法で
ある。
イオンの拡散律速に依存するため、陰極近傍の液流速が
還元速度に大きく影響する。したがって上記実施例のよ
うに、陰極11を回転駆動するのが最も好ましい方法で
ある。
【0040】
【発明の効果】すなわち請求項1記載の発明によれば、
最大の還元速度が得られるので第二鉄イオンを効率良く
還元することができ、かつ水素発生を抑制しpHの上昇
を最小限に抑制することができる。また請求項2記載の
発明によれば、上記請求項1の発明の効果を奏するとと
もに、還元電流値が低くなった場合に(4)式の反応を
防止することができ、第一鉄イオンの増加を防止できる
ので、めっき液中の第一鉄イオン濃度が不安定となりめ
っき品質のばらつきや悪化が生じるのが防止できる。
最大の還元速度が得られるので第二鉄イオンを効率良く
還元することができ、かつ水素発生を抑制しpHの上昇
を最小限に抑制することができる。また請求項2記載の
発明によれば、上記請求項1の発明の効果を奏するとと
もに、還元電流値が低くなった場合に(4)式の反応を
防止することができ、第一鉄イオンの増加を防止できる
ので、めっき液中の第一鉄イオン濃度が不安定となりめ
っき品質のばらつきや悪化が生じるのが防止できる。
【0041】さらに請求項3記載の発明によれば、請求
項1又は請求項2記載の発明の効果を奏するとともに、
めっき液中の第一鉄イオン濃度を一層安定させることが
でき、ひいてはめっき品質のばらつきや悪化が生じるの
が防止できる。
項1又は請求項2記載の発明の効果を奏するとともに、
めっき液中の第一鉄イオン濃度を一層安定させることが
でき、ひいてはめっき品質のばらつきや悪化が生じるの
が防止できる。
【図1】本発明の一実施例に用いた電解還元装置の構成
を示すブロックダイヤグラムである。
を示すブロックダイヤグラムである。
【図2】本発明の一実施例における制御装置の制御内容
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図3】第二鉄イオン濃度と限界電流密度の関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図4】本発明の第二の実施例に用いた電解還元装置の
構成を示すブロックダイヤグラムである。
構成を示すブロックダイヤグラムである。
【図5】本発明の第2の実施例における制御装置の制御
内容を示すフローチャートである。
内容を示すフローチャートである。
【図6】陽極電流密度と陽極溶解量の関係を示すグラフ
である。
である。
【図7】本発明の第三の実施例に用いた電解還元装置の
構成を示すブロックダイヤグラムである。
構成を示すブロックダイヤグラムである。
【図8】第二鉄イオンの陰極への拡散速度と還元速度と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図9】第二鉄イオンの陰極への拡散速度と陽極溶解速
度との関係を示すグラフである。
度との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第三の実施例に用いた電解還元装置
の他の態様を示す概略断面図である。
の他の態様を示す概略断面図である。
【図11】陰極電流密度と第二鉄イオンの還元速度及び
水素発生速度との関係を示すグラフである。
水素発生速度との関係を示すグラフである。
1:電解還元槽 2:めっき液貯槽 3:整流
器 4:分析機 5:制御装置 6:めっ
き液 10:陽極 11:陰極 13:昇
降装置
器 4:分析機 5:制御装置 6:めっ
き液 10:陽極 11:陰極 13:昇
降装置
Claims (3)
- 【請求項1】 鉄系めっき液中の第二鉄イオンを電解還
元するに際し、該鉄系めっき液中の現実の第二鉄イオン
濃度を測定し、予め求められた第二鉄イオン濃度ー限界
電流密度の関係から現実の第二鉄イオン濃度における限
界電流密度を決定し、現実の電流密度が該限界電流密度
となるように制御することを特徴とする鉄系めっき液中
の第二鉄イオンの電解還元方法。 - 【請求項2】 少なくとも陽極に可溶性電極を用い、陽
極電流密度が所定値となるように該可溶性電極の面積を
制御することを特徴とする請求項1記載の鉄系めっき液
中の第二鉄イオンの電解還元方法。 - 【請求項3】 少なくとも陽極に可溶性電極を用い、鉄
系めっき液の流速を制御することにより第一鉄イオン及
び第二鉄イオンの量を一定とすることを特徴とする請求
項1又は請求項2記載の鉄系めっき液中の第二鉄イオン
の電解還元方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7326846A JPH09165698A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7326846A JPH09165698A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09165698A true JPH09165698A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18192374
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7326846A Pending JPH09165698A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 鉄系めっき液中の第二鉄イオンの電解還元方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09165698A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013011577A1 (ja) * | 2011-07-20 | 2013-01-24 | トヨタ自動車株式会社 | 混合ガス生成装置 |
| JP2015086441A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 住友金属鉱山株式会社 | 水酸化インジウム粉の製造方法 |
| KR101726092B1 (ko) * | 2015-12-24 | 2017-04-12 | 주식회사 포스코 | 철계 전해액 내의 제이철 이온 농도 제어 방법 및 장치 |
| KR20190138579A (ko) * | 2018-06-05 | 2019-12-13 | 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 | 도금 방법, 도금 장치, 및 한계 전류 밀도를 추정하는 방법 |
| KR20210034979A (ko) * | 2019-09-23 | 2021-03-31 | 주식회사 포스코 | 황산계 철 전기도금용액의 제2철 이온 제거 방법 |
| WO2022203095A1 (ko) * | 2021-03-22 | 2022-09-29 | 주식회사 포스코 | 황산계 철 전기도금용액의 제2철 이온 제거 방법 |
-
1995
- 1995-12-15 JP JP7326846A patent/JPH09165698A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013011577A1 (ja) * | 2011-07-20 | 2013-01-24 | トヨタ自動車株式会社 | 混合ガス生成装置 |
| JP2015086441A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 住友金属鉱山株式会社 | 水酸化インジウム粉の製造方法 |
| KR101726092B1 (ko) * | 2015-12-24 | 2017-04-12 | 주식회사 포스코 | 철계 전해액 내의 제이철 이온 농도 제어 방법 및 장치 |
| KR20190138579A (ko) * | 2018-06-05 | 2019-12-13 | 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 | 도금 방법, 도금 장치, 및 한계 전류 밀도를 추정하는 방법 |
| KR20210034979A (ko) * | 2019-09-23 | 2021-03-31 | 주식회사 포스코 | 황산계 철 전기도금용액의 제2철 이온 제거 방법 |
| WO2022203095A1 (ko) * | 2021-03-22 | 2022-09-29 | 주식회사 포스코 | 황산계 철 전기도금용액의 제2철 이온 제거 방법 |
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