JPH09166193A - 静圧ねじ機構および静圧ねじの製造方法 - Google Patents
静圧ねじ機構および静圧ねじの製造方法Info
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- JPH09166193A JPH09166193A JP32664995A JP32664995A JPH09166193A JP H09166193 A JPH09166193 A JP H09166193A JP 32664995 A JP32664995 A JP 32664995A JP 32664995 A JP32664995 A JP 32664995A JP H09166193 A JPH09166193 A JP H09166193A
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- Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 負荷容量が大きくねじ効率の良いねじ機構を
提供する。 【構成】 ねじ軸1に一対のナット3,4を螺合し、そ
のナット3,4をケース2に個別に収容する。ナット
3,4はケース2中で軸線方向に摺動自在とし、そのナ
ット3,4には各々その外周面から内周のねじ山31,
41に通じる給油孔32,42を形成して、圧力油をね
じ軸1との間に給油できるようにする。このうち、一方
のナット3にはそのねじ山31に給油孔32が連通する
油溜部を形成し、その油溜部の周縁から流出する圧力油
の静圧でねじ軸1とナット3が非接触状態を維持できる
ようにする。
提供する。 【構成】 ねじ軸1に一対のナット3,4を螺合し、そ
のナット3,4をケース2に個別に収容する。ナット
3,4はケース2中で軸線方向に摺動自在とし、そのナ
ット3,4には各々その外周面から内周のねじ山31,
41に通じる給油孔32,42を形成して、圧力油をね
じ軸1との間に給油できるようにする。このうち、一方
のナット3にはそのねじ山31に給油孔32が連通する
油溜部を形成し、その油溜部の周縁から流出する圧力油
の静圧でねじ軸1とナット3が非接触状態を維持できる
ようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレス機その他の高負
荷機の駆動系に有用な静圧ねじ機構と、その種の静圧ね
じ機構に用いられる静圧ねじの製造方法に関する。
荷機の駆動系に有用な静圧ねじ機構と、その種の静圧ね
じ機構に用いられる静圧ねじの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ねじには物体の締結または移動用として
の用途があるが、このうち移動用には摩擦が少なくねじ
効率の高い角ねじが多用され、大きな荷重が作用すると
ころには台形ねじなども広く利用されている。
の用途があるが、このうち移動用には摩擦が少なくねじ
効率の高い角ねじが多用され、大きな荷重が作用すると
ころには台形ねじなども広く利用されている。
【0003】また、それらのねじの他、鋼球の転動を利
用して摩擦力を小さくし動力を円滑に伝達できるように
したボールねじもある。
用して摩擦力を小さくし動力を円滑に伝達できるように
したボールねじもある。
【0004】それらのねじ機構では、主としてねじ軸
(雄ねじ)を回転し、ねじ軸またはナット(雌ねじ)を
軸線方向に移動できるようになっており、工作機械その
他の軽負荷機やプレス機を主とする高負荷機など多種多
様の機械や装置の送り装置として用いられている。
(雄ねじ)を回転し、ねじ軸またはナット(雌ねじ)を
軸線方向に移動できるようになっており、工作機械その
他の軽負荷機やプレス機を主とする高負荷機など多種多
様の機械や装置の送り装置として用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ねじ機構によれば、角ねじや台形ねじなどの摺動ねじを
用いたねじ機構では雄ねじと雌ねじ、ねじ軸とナットの
摩擦が相対的な回転速度に比例して大きくなる関係上ね
じ軸を高速回転できないから、送り速度が秒速で10m
m以下と小さく高速送りを要求される自動機などには不
向きであって生産性の向上を図れないという欠点があっ
た。
ねじ機構によれば、角ねじや台形ねじなどの摺動ねじを
用いたねじ機構では雄ねじと雌ねじ、ねじ軸とナットの
摩擦が相対的な回転速度に比例して大きくなる関係上ね
じ軸を高速回転できないから、送り速度が秒速で10m
m以下と小さく高速送りを要求される自動機などには不
向きであって生産性の向上を図れないという欠点があっ
た。
【0006】一方、ボールねじではねじ効率が非常に高
く高速回転、高速移動が可能で工作機械その他の軽負荷
機の駆動系に適しているが、この種のねじ機構は基本的
に負荷容量が小さくプレス機などのような大型機械の駆
動系には利用できなかった。
く高速回転、高速移動が可能で工作機械その他の軽負荷
機の駆動系に適しているが、この種のねじ機構は基本的
に負荷容量が小さくプレス機などのような大型機械の駆
動系には利用できなかった。
【0007】そこで、本発明は負荷容量が大きく効率の
良いねじ機構を開発することを目的とした。
良いねじ機構を開発することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情に鑑
み、ねじ機構におけるねじ面の摩擦係数を0.01以
下、負荷容量を250kg/cm2 以上、回転速度を秒
速で2.5m以上、また送り速度を秒速で250mm以
上にしようとするものであり、その手段として本発明は
ケースの中に収容されるナットと該ナットに螺入される
ねじ軸で成り、前記ナットはその外周面から内周のねじ
山に通じる給油孔を形成するとともに前記ねじ山に前記
給油孔が連通する油溜部を形成した静圧ねじとして構成
されていることを特徴とする静圧ねじ機構を提供するも
のである。
み、ねじ機構におけるねじ面の摩擦係数を0.01以
下、負荷容量を250kg/cm2 以上、回転速度を秒
速で2.5m以上、また送り速度を秒速で250mm以
上にしようとするものであり、その手段として本発明は
ケースの中に収容されるナットと該ナットに螺入される
ねじ軸で成り、前記ナットはその外周面から内周のねじ
山に通じる給油孔を形成するとともに前記ねじ山に前記
給油孔が連通する油溜部を形成した静圧ねじとして構成
されていることを特徴とする静圧ねじ機構を提供するも
のである。
【0009】特に、本発明ではより好適な態様として、
ケースの中に収容される一対のナットと該ナットに螺入
されるねじ軸で成り、前記ケースには前記ナットを個別
に且つ前記ねじ軸の軸線方向に摺動自在に収容する収容
部を形成するとともに、その収容部の負荷側の間隙を油
槽として相互に連通し、また前記ナットには各々その外
周面から内周のねじ山に通じる給油孔を形成するととも
に、少なくとも一方のナットは前記ねじ山に前記給油孔
が連通する油溜部を形成した静圧ねじとして構成したこ
とを特徴とする静圧ねじ機構を提供するものである。
ケースの中に収容される一対のナットと該ナットに螺入
されるねじ軸で成り、前記ケースには前記ナットを個別
に且つ前記ねじ軸の軸線方向に摺動自在に収容する収容
部を形成するとともに、その収容部の負荷側の間隙を油
槽として相互に連通し、また前記ナットには各々その外
周面から内周のねじ山に通じる給油孔を形成するととも
に、少なくとも一方のナットは前記ねじ山に前記給油孔
が連通する油溜部を形成した静圧ねじとして構成したこ
とを特徴とする静圧ねじ機構を提供するものである。
【0010】また、本発明は上記の静圧ねじ機構などに
用いられる静圧ねじを容易に製造できるようにするた
め、ねじ軸に螺合されるナットを前記ねじ軸の軸線に沿
って分断し、その各断片のねじ山の側面にそれぞれ油溜
部となる溝を加工するとともに外周面からその溝に通じ
る給油用の孔を掘削し、次いでその各断片を前記ねじ軸
の外周で組み合わせ、その後その各断片の間隙に樹脂を
充填して前記溝の両端を閉じることを特徴とする静圧ね
じの製造方法を提供するものである。
用いられる静圧ねじを容易に製造できるようにするた
め、ねじ軸に螺合されるナットを前記ねじ軸の軸線に沿
って分断し、その各断片のねじ山の側面にそれぞれ油溜
部となる溝を加工するとともに外周面からその溝に通じ
る給油用の孔を掘削し、次いでその各断片を前記ねじ軸
の外周で組み合わせ、その後その各断片の間隙に樹脂を
充填して前記溝の両端を閉じることを特徴とする静圧ね
じの製造方法を提供するものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、給油孔を通じてナットの中に
圧力油を送り込むと、その圧力油がねじ軸とナットの間
隙に流出して相互間の摩擦を軽減するようになる。この
ため、ねじ軸を高速で回転して送り速度を大幅に上げる
ことができる。また、静圧ねじとしてのナットでは、油
溜部に与えられた圧力油が油溜部の周縁から流出するよ
うになり、その流出抵抗によりナットがケース中でねじ
軸に対し静圧的に浮遊した状態に支持されるようにな
る。このため、このナットはその静圧容量以内の負荷に
は充分に耐えられる状態を維持する。
圧力油を送り込むと、その圧力油がねじ軸とナットの間
隙に流出して相互間の摩擦を軽減するようになる。この
ため、ねじ軸を高速で回転して送り速度を大幅に上げる
ことができる。また、静圧ねじとしてのナットでは、油
溜部に与えられた圧力油が油溜部の周縁から流出するよ
うになり、その流出抵抗によりナットがケース中でねじ
軸に対し静圧的に浮遊した状態に支持されるようにな
る。このため、このナットはその静圧容量以内の負荷に
は充分に耐えられる状態を維持する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体例を図面に基
づいて詳細に説明すると、図1は本発明に係わる静圧ね
じ機構の一例を示した断面図である。図1において、1
はモータなどにて正逆に回転されるねじ軸であり、この
ねじ軸1は台形ねじや角ねじなどで成る送りねじとして
構成してある。
づいて詳細に説明すると、図1は本発明に係わる静圧ね
じ機構の一例を示した断面図である。図1において、1
はモータなどにて正逆に回転されるねじ軸であり、この
ねじ軸1は台形ねじや角ねじなどで成る送りねじとして
構成してある。
【0013】また、図中2はケースである。このケース
2は、例えば摩擦プレスやスクリュウプレスなどのプレ
ス機の機枠の上部に固定されるか、あるいはそれらの機
枠で上下方向に摺動自在に支持され、固定時にはねじ軸
1が軸線方向に運動し、非固定時にはケース2がねじ軸
1に沿って運動する。このケース2には図示するように
ねじ軸1が貫通され、ねじ軸1とケース2の間隙は図示
せぬオイルシールで密閉するようにしている。また、ケ
ース2の中には隔壁21で区分した2つの収容部22,
23を形成し、その収容部22,23に一対のナット
3,4を個別に収容している。
2は、例えば摩擦プレスやスクリュウプレスなどのプレ
ス機の機枠の上部に固定されるか、あるいはそれらの機
枠で上下方向に摺動自在に支持され、固定時にはねじ軸
1が軸線方向に運動し、非固定時にはケース2がねじ軸
1に沿って運動する。このケース2には図示するように
ねじ軸1が貫通され、ねじ軸1とケース2の間隙は図示
せぬオイルシールで密閉するようにしている。また、ケ
ース2の中には隔壁21で区分した2つの収容部22,
23を形成し、その収容部22,23に一対のナット
3,4を個別に収容している。
【0014】そのナット3,4は、各々収容部22,2
3に嵌合されて軸方向に摺動自在とされており、収容部
22,23中でねじ軸1に螺合している。ナット3,4
の外周面は例えば円形としているが、それらは外周面の
一部をキーで支持してケース2中での回転を規制してい
る。その手段として、例えば図1に示すようにナット
3,4の外周面にそれぞれ軸方向に向くキー溝5を形成
し、そのキー溝5に嵌合したキー6をケース2の内面に
固定している。なお、ナット3,4にキーを固定し、そ
のキーが嵌合されるキー溝をケースの内面に形成する方
法などもある。
3に嵌合されて軸方向に摺動自在とされており、収容部
22,23中でねじ軸1に螺合している。ナット3,4
の外周面は例えば円形としているが、それらは外周面の
一部をキーで支持してケース2中での回転を規制してい
る。その手段として、例えば図1に示すようにナット
3,4の外周面にそれぞれ軸方向に向くキー溝5を形成
し、そのキー溝5に嵌合したキー6をケース2の内面に
固定している。なお、ナット3,4にキーを固定し、そ
のキーが嵌合されるキー溝をケースの内面に形成する方
法などもある。
【0015】ここで、収容部22,23にはナット3,
4の摺動方向に一定の間隙が形成されるが、一方の収容
部22では隔壁21側を油槽22aとし、また他方の収
容部23ではナット4の両側をそれぞれ油槽23a,2
3bとして各油槽22a,23a,23bがケース2と
ナット3,4とで常時密閉されるようにしている。
4の摺動方向に一定の間隙が形成されるが、一方の収容
部22では隔壁21側を油槽22aとし、また他方の収
容部23ではナット4の両側をそれぞれ油槽23a,2
3bとして各油槽22a,23a,23bがケース2と
ナット3,4とで常時密閉されるようにしている。
【0016】一方、ナット3,4には図示するように外
周面から内周のねじ山31,41に通じる数条の給油孔
32,42を多岐状に形成してある。また、それらの外
周面には各給油孔32,42と繋がる切欠溝33,43
を形成し、特に一方のナット3はそのねじ山31に給油
孔32が連通する油溜部を形成して静圧ねじとして構成
している。
周面から内周のねじ山31,41に通じる数条の給油孔
32,42を多岐状に形成してある。また、それらの外
周面には各給油孔32,42と繋がる切欠溝33,43
を形成し、特に一方のナット3はそのねじ山31に給油
孔32が連通する油溜部を形成して静圧ねじとして構成
している。
【0017】ところで、切欠溝33,43と各油槽22
a,23a,23bにはケース2の外部より通路7を分
配して接続し、図示せぬ油圧ポンプからその通路7を通
じて圧力油を給油できるようにしている。特に、収容部
22,23における負荷側の間隙となる油槽22a,2
3aは逆止弁71で区分した通路7の一部で相互に連通
している。
a,23a,23bにはケース2の外部より通路7を分
配して接続し、図示せぬ油圧ポンプからその通路7を通
じて圧力油を給油できるようにしている。特に、収容部
22,23における負荷側の間隙となる油槽22a,2
3aは逆止弁71で区分した通路7の一部で相互に連通
している。
【0018】通路7の構成としては、ケース2の部分を
穴としてケース2の成形時に形成し、これに配管などを
ケース2の外周側から接続するなどの方法がある。な
お、ケース2中には図示せぬ戻り用の配管を接続し、そ
の配管を上述の油圧ポンプを介して通路7に接続してい
る。従って、通路7を通じてケース2中に送り込まれた
圧力油は戻り用の配管を通じて循環され、特に切欠溝3
3,43に送り込まれた圧力油は給油孔32,42を通
じてナット3,4とねじ軸1との間に流出するからナッ
ト3,4はケース2中でねじ軸1に対して浮遊状態に支
持されるようになり、また油槽22a,23aの間で圧
力油は作動油となって存在するようになる。
穴としてケース2の成形時に形成し、これに配管などを
ケース2の外周側から接続するなどの方法がある。な
お、ケース2中には図示せぬ戻り用の配管を接続し、そ
の配管を上述の油圧ポンプを介して通路7に接続してい
る。従って、通路7を通じてケース2中に送り込まれた
圧力油は戻り用の配管を通じて循環され、特に切欠溝3
3,43に送り込まれた圧力油は給油孔32,42を通
じてナット3,4とねじ軸1との間に流出するからナッ
ト3,4はケース2中でねじ軸1に対して浮遊状態に支
持されるようになり、また油槽22a,23aの間で圧
力油は作動油となって存在するようになる。
【0019】斯くして、無負荷時には一方のナット3は
油槽22aに送り込まれる圧力油により油槽22aの逆
側に押え付けられるようになり、また他方のナット4は
一方の油槽23bを他方の油槽23aより面積を大きく
している関係上ナット3とは逆向きの油槽23a側に押
え付けられるようになる。
油槽22aに送り込まれる圧力油により油槽22aの逆
側に押え付けられるようになり、また他方のナット4は
一方の油槽23bを他方の油槽23aより面積を大きく
している関係上ナット3とは逆向きの油槽23a側に押
え付けられるようになる。
【0020】そして、このときナット3,4とねじ軸1
とは相互に非接触状態を維持している。この状態でねじ
軸1に図の左側へ向くスラスト荷重が作用したとき、一
方のナット3は油槽22a中の作動油の圧力に抗して荷
重方向に移動し、これによって油槽22a中の圧力が通
路7を流れる圧力油の静圧より高まると、逆止弁71が
閉じて油槽22aと連通する油槽23aの圧力も上昇
し、斯くてナット4は荷重方向の逆向きに動作して一方
のナット3と負荷を共同で受けるようになる。そして、
無負荷状態に戻れば双方のナット3,4は圧力油の働き
で初期位置に押し戻されねじ軸1と非接触状態となって
ねじ軸1の高速回転が可能な状態となる。
とは相互に非接触状態を維持している。この状態でねじ
軸1に図の左側へ向くスラスト荷重が作用したとき、一
方のナット3は油槽22a中の作動油の圧力に抗して荷
重方向に移動し、これによって油槽22a中の圧力が通
路7を流れる圧力油の静圧より高まると、逆止弁71が
閉じて油槽22aと連通する油槽23aの圧力も上昇
し、斯くてナット4は荷重方向の逆向きに動作して一方
のナット3と負荷を共同で受けるようになる。そして、
無負荷状態に戻れば双方のナット3,4は圧力油の働き
で初期位置に押し戻されねじ軸1と非接触状態となって
ねじ軸1の高速回転が可能な状態となる。
【0021】図2および図3は、ナット3,4とねじ軸
1の噛み合い状態を拡大して示した断面図である。図2
に示すように、ナット4とねじ軸1との間には相互に接
触しない程度の充分なクリアランスdt、好ましくは1
〜2mmの間隙を形成し、そのクリアランスdt中に給
油孔42より流出する圧力油を介してねじ軸1とナット
4が相対的な高速回転に耐えられるようにしてある。
1の噛み合い状態を拡大して示した断面図である。図2
に示すように、ナット4とねじ軸1との間には相互に接
触しない程度の充分なクリアランスdt、好ましくは1
〜2mmの間隙を形成し、そのクリアランスdt中に給
油孔42より流出する圧力油を介してねじ軸1とナット
4が相対的な高速回転に耐えられるようにしてある。
【0022】一方、ナット3とねじ軸1は、図3に示す
ようにクリアランスdtに比較して非常に小さな間隔、
例えば0.1〜0.5mmの間隔で近接している。34
はナット3におけるねじ山31の両側面に形成した油溜
部であり、この油溜部34には給油孔32が連通してい
る。油溜部34の周縁は一定幅のランド部35となり、
このランド部35とねじ軸1のねじ山12との微小な間
隙から流出する圧力油の流出抵抗により、ねじ軸1とナ
ット3がその静圧以内の負荷では非接触状態を維持でき
るようにしてある。
ようにクリアランスdtに比較して非常に小さな間隔、
例えば0.1〜0.5mmの間隔で近接している。34
はナット3におけるねじ山31の両側面に形成した油溜
部であり、この油溜部34には給油孔32が連通してい
る。油溜部34の周縁は一定幅のランド部35となり、
このランド部35とねじ軸1のねじ山12との微小な間
隙から流出する圧力油の流出抵抗により、ねじ軸1とナ
ット3がその静圧以内の負荷では非接触状態を維持でき
るようにしてある。
【0023】また、図4は一方のナット3側における軸
直角断面を示す。この図で明らかなように、静圧ねじと
してのナット3は軸線方向で分割されており、各分割面
は合成樹脂などで成るシール材8で密閉されている。そ
のシール材8は油溜部34を周方向で区分するランド部
36となり、各油溜部34の静圧を維持することとな
る。
直角断面を示す。この図で明らかなように、静圧ねじと
してのナット3は軸線方向で分割されており、各分割面
は合成樹脂などで成るシール材8で密閉されている。そ
のシール材8は油溜部34を周方向で区分するランド部
36となり、各油溜部34の静圧を維持することとな
る。
【0024】図4において、rはナット3におけるねじ
の内径、r′はねじの谷径であり、油溜部34はその内
径rと谷径r′に沿って円形状に形成され、ランド部3
5とシール材8で成るランド部36とで周縁を包囲され
た状態となっており、その各油溜部34にそれぞれ給油
孔32が連通するようにしてある。
の内径、r′はねじの谷径であり、油溜部34はその内
径rと谷径r′に沿って円形状に形成され、ランド部3
5とシール材8で成るランド部36とで周縁を包囲され
た状態となっており、その各油溜部34にそれぞれ給油
孔32が連通するようにしてある。
【0025】次に、図5は本願に係わる静圧ねじ機構の
使用例として摩擦プレス機を示す。図5において、Aは
摩擦プレスの機枠、Bは機枠Aで支持された回転軸、C
は回転軸Bの両端に取り付けてある摩擦車、Dは摩擦車
Cの一方と周縁が接触して正逆に回転するはずみ車であ
り、ねじ軸1ははずみ車Dの車軸に一端を固定して他端
にラムEを取り付けてある。また、ケース2は機枠Aの
上部に固定して、ねじ軸1の上下運動を案内するように
してある。なお、このときケース2は収容部の負荷側の
間隙となる油槽22a,23aを上向きにして固定され
る。
使用例として摩擦プレス機を示す。図5において、Aは
摩擦プレスの機枠、Bは機枠Aで支持された回転軸、C
は回転軸Bの両端に取り付けてある摩擦車、Dは摩擦車
Cの一方と周縁が接触して正逆に回転するはずみ車であ
り、ねじ軸1ははずみ車Dの車軸に一端を固定して他端
にラムEを取り付けてある。また、ケース2は機枠Aの
上部に固定して、ねじ軸1の上下運動を案内するように
してある。なお、このときケース2は収容部の負荷側の
間隙となる油槽22a,23aを上向きにして固定され
る。
【0026】いま、この摩擦プレスでプレス加工を行う
とき、ねじ軸1とナットの摩擦が少ないからねじ軸1を
高速で回転してラムEを高速で昇降でき、また加工時の
荷重はねじ軸1を通じて一対のナットに分散されるから
耐荷重性が良く高圧のプレス加工に使用できる。
とき、ねじ軸1とナットの摩擦が少ないからねじ軸1を
高速で回転してラムEを高速で昇降でき、また加工時の
荷重はねじ軸1を通じて一対のナットに分散されるから
耐荷重性が良く高圧のプレス加工に使用できる。
【0027】なお、その他にもスクリュウプレスなど各
種の装置、機械の駆動系に用いることができ、例えばス
クリュウプレスの駆動系に用いるには、その機枠でねじ
1を回転自在に支持し、またケース2を昇降自在に支持
してケース2にラムを取り付けるなどの構成とすること
ができる。
種の装置、機械の駆動系に用いることができ、例えばス
クリュウプレスの駆動系に用いるには、その機枠でねじ
1を回転自在に支持し、またケース2を昇降自在に支持
してケース2にラムを取り付けるなどの構成とすること
ができる。
【0028】次に、上述のように構成した静圧ねじ機構
を例にして静圧ねじの製造方法を説明する。先ず、ねじ
軸1に螺合されるナット3として、図6に示すナットN
をねじ軸の軸線に沿って分断する。例えば、図6に示す
破線の部分で4等分するのであり、その破断にはレーザ
加工法や工作機械その他による切削加工法を用いること
ができる。
を例にして静圧ねじの製造方法を説明する。先ず、ねじ
軸1に螺合されるナット3として、図6に示すナットN
をねじ軸の軸線に沿って分断する。例えば、図6に示す
破線の部分で4等分するのであり、その破断にはレーザ
加工法や工作機械その他による切削加工法を用いること
ができる。
【0029】図7は分断した一つの断片nを示し、また
図8はその断片nの軸線に沿った断面を部分的に拡大し
て示してある。これらの図に示すようにナットNを分断
した後、各断片nのねじ山fの側面には該ねじ山fの長
手方向に沿って油溜部34となる溝tを加工し、また図
8に示すように外周面からその溝tに通じる給油孔32
となる給油用の孔uを掘削する。特に、溝tは図8に示
すようにねじ山fの両側面に対向して形成し、孔uは対
向する溝tを連通する横孔u′と外周面から横孔u′に
通じる縦孔u″とで形成する。溝tと孔uの加工には工
作機械を用いることができ、取り分け溝tの加工にはマ
シニングセンタが、また孔uの加工にはボール盤が有用
であろう。なお、溝tと孔uの加工順序は何れが先でも
後でも構わない。
図8はその断片nの軸線に沿った断面を部分的に拡大し
て示してある。これらの図に示すようにナットNを分断
した後、各断片nのねじ山fの側面には該ねじ山fの長
手方向に沿って油溜部34となる溝tを加工し、また図
8に示すように外周面からその溝tに通じる給油孔32
となる給油用の孔uを掘削する。特に、溝tは図8に示
すようにねじ山fの両側面に対向して形成し、孔uは対
向する溝tを連通する横孔u′と外周面から横孔u′に
通じる縦孔u″とで形成する。溝tと孔uの加工には工
作機械を用いることができ、取り分け溝tの加工にはマ
シニングセンタが、また孔uの加工にはボール盤が有用
であろう。なお、溝tと孔uの加工順序は何れが先でも
後でも構わない。
【0030】各断片nに溝tと孔uを加工したら、次に
その各断片nを図9に示すようにねじ軸1の外周で組み
合わせ、分離しないように治具などでクランプしてから
各断片nの間隙にシール材8としての樹脂pを充填す
る。使用する樹脂pはエポキシ樹脂やフェノール樹脂な
どの熱硬化性樹脂が好ましく、その樹脂pが硬化した後
には各断片nを再度分離して樹脂部のバリを除去して樹
脂のランド部36を仕上げて静圧ねじとしてのナット3
を得る。
その各断片nを図9に示すようにねじ軸1の外周で組み
合わせ、分離しないように治具などでクランプしてから
各断片nの間隙にシール材8としての樹脂pを充填す
る。使用する樹脂pはエポキシ樹脂やフェノール樹脂な
どの熱硬化性樹脂が好ましく、その樹脂pが硬化した後
には各断片nを再度分離して樹脂部のバリを除去して樹
脂のランド部36を仕上げて静圧ねじとしてのナット3
を得る。
【0031】
【発明の効果】本発明の静圧ねじ機構によれば、ねじ軸
と螺合するナットの外周面から内周のねじ山に通じる給
油孔を形成し、またそのねじ山に給油孔が通じる油溜部
を形成して静圧ねじとしているから、給油孔を通じてね
じ軸とナットの間隙に圧力油を送り込むことができる。
このため、ねじ軸とナットの摩擦が少なくなり、ねじ軸
を高速で回転できるようになるから、送り速度が大幅に
上がって生産性も向上する。しかも負荷時には油溜部の
周縁から流出する圧力油の静圧と、ねじ軸およびナット
の噛み合いとで負荷を受けるようになるから、負荷容量
が大きく高負荷機の駆動系に用いることができる。
と螺合するナットの外周面から内周のねじ山に通じる給
油孔を形成し、またそのねじ山に給油孔が通じる油溜部
を形成して静圧ねじとしているから、給油孔を通じてね
じ軸とナットの間隙に圧力油を送り込むことができる。
このため、ねじ軸とナットの摩擦が少なくなり、ねじ軸
を高速で回転できるようになるから、送り速度が大幅に
上がって生産性も向上する。しかも負荷時には油溜部の
周縁から流出する圧力油の静圧と、ねじ軸およびナット
の噛み合いとで負荷を受けるようになるから、負荷容量
が大きく高負荷機の駆動系に用いることができる。
【0032】特に、請求項2の発明では、収容部の負荷
側の間隙を油槽として相互に連通し、ねじ軸あるいはケ
ースに作用したスラスト荷重が一対のナットに分散する
ようにしているから負荷容量を大幅に上げることができ
る。
側の間隙を油槽として相互に連通し、ねじ軸あるいはケ
ースに作用したスラスト荷重が一対のナットに分散する
ようにしているから負荷容量を大幅に上げることができ
る。
【0033】また、静圧ねじの製造方法として、ナット
を軸線に沿って数個の断片に分断するようにしているか
ら、そのねじ山に油溜部となる溝を精度良く容易に加工
することができ、しかも各断片の間隙に樹脂を充填して
溝の両端を閉じるようにしているから油溜部の仕上げも
容易で油漏れもなく高い静圧を維持できる。
を軸線に沿って数個の断片に分断するようにしているか
ら、そのねじ山に油溜部となる溝を精度良く容易に加工
することができ、しかも各断片の間隙に樹脂を充填して
溝の両端を閉じるようにしているから油溜部の仕上げも
容易で油漏れもなく高い静圧を維持できる。
【図1】本発明に係わる静圧ねじ機構の好適な一例を示
す内部構造図
す内部構造図
【図2】ナットとねじ軸の噛み合い状態を示す部分拡大
図
図
【図3】他のナットとねじ軸の噛み合い状態を示す部分
拡大図
拡大図
【図4】静圧ねじ機構の要部を示す軸直角断面図
【図5】静圧ねじ機構の使用例として摩擦プレスを示し
た正面概略図
た正面概略図
【図6】ナットを分断する状態を示す斜視図
【図7】分断したナットの断片を示す正面概略図
【図8】その断片の要部を拡大して示す軸線断面図
【図9】その断片をねじ軸の外周で組み合わせて樹脂を
充填した状態を示す端面図
充填した状態を示す端面図
1 ねじ軸 12 ねじ山 2 ケース 22,23 収容部 22a,23a 油槽 3,4,N ナット 31,41,f ねじ山 32,42 給油孔 34 油溜部
Claims (3)
- 【請求項1】 ケースの中に収容されるナットと該ナッ
トに螺入されるねじ軸で成り、前記ナットはその外周面
から内周のねじ山に通じる給油孔を形成するとともに前
記ねじ山に前記給油孔が連通する油溜部を形成した静圧
ねじとして構成されていることを特徴とする静圧ねじ機
構。 - 【請求項2】 ケースの中に収容される一対のナットと
該ナットに螺入されるねじ軸で成り、前記ケースには前
記ナットを個別に且つ前記ねじ軸の軸線方向に摺動自在
に収容する収容部を形成するとともに、その収容部の負
荷側の間隙を油槽として相互に連通し、また前記ナット
には各々その外周面から内周のねじ山に通じる給油孔を
形成するとともに、少なくとも一方のナットは前記ねじ
山に前記給油孔が連通する油溜部を形成した静圧ねじと
して構成したことを特徴とする静圧ねじ機構。 - 【請求項3】 ねじ軸に螺合されるナットを前記ねじ軸
の軸線に沿って分断し、その各断片のねじ山の側面にそ
れぞれ油溜部となる溝を加工するとともに外周面からそ
の溝に通じる給油用の孔を掘削し、次いでその各断片を
前記ねじ軸の外周で組み合わせ、その後その各断片の間
隙に樹脂を充填して前記溝の両端を閉じることを特徴と
する静圧ねじの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32664995A JPH09166193A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 静圧ねじ機構および静圧ねじの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32664995A JPH09166193A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 静圧ねじ機構および静圧ねじの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09166193A true JPH09166193A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18190141
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32664995A Pending JPH09166193A (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 静圧ねじ機構および静圧ねじの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09166193A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1158209A3 (de) * | 2000-05-26 | 2004-06-16 | Rexroth Star GmbH | Lineareinheit |
| CN102367861A (zh) * | 2010-11-24 | 2012-03-07 | 山东博特精工股份有限公司 | 楔形润滑油腔式大型、重型升降梯形螺母 |
| CN106015489A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-10-12 | 广东工业大学 | 一种重载滑动螺旋传动副 |
| CN106041680A (zh) * | 2016-07-27 | 2016-10-26 | 南京理工大学 | 滚珠丝杠副外滚道研磨装置及研磨方法 |
| CN116608249A (zh) * | 2023-05-24 | 2023-08-18 | 青岛科技大学 | 一种焊接式静压螺母及其制造方法 |
-
1995
- 1995-12-15 JP JP32664995A patent/JPH09166193A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1158209A3 (de) * | 2000-05-26 | 2004-06-16 | Rexroth Star GmbH | Lineareinheit |
| CN102367861A (zh) * | 2010-11-24 | 2012-03-07 | 山东博特精工股份有限公司 | 楔形润滑油腔式大型、重型升降梯形螺母 |
| CN106015489A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-10-12 | 广东工业大学 | 一种重载滑动螺旋传动副 |
| CN106041680A (zh) * | 2016-07-27 | 2016-10-26 | 南京理工大学 | 滚珠丝杠副外滚道研磨装置及研磨方法 |
| CN116608249A (zh) * | 2023-05-24 | 2023-08-18 | 青岛科技大学 | 一种焊接式静压螺母及其制造方法 |
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