JPH09167584A - 電子放出素子、電子源、及び画像形成装置 - Google Patents
電子放出素子、電子源、及び画像形成装置Info
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- JPH09167584A JPH09167584A JP34754795A JP34754795A JPH09167584A JP H09167584 A JPH09167584 A JP H09167584A JP 34754795 A JP34754795 A JP 34754795A JP 34754795 A JP34754795 A JP 34754795A JP H09167584 A JPH09167584 A JP H09167584A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高品位画像形成装置を実現し得る電子ビーム
源としての電子放出素子を提供する。 【解決手段】 素子電極2,3間に、電子放出部5を有
する導電性膜4を備える電子放出素子において、電子放
出部5を境にした一方の導電性膜4上に金属被膜6が形
成され、他方の導電性膜4上に金属酸化物被膜7が形成
されていることを特徴とする。 【効果】 良好な電子放出特性と長寿命化を同時に実現
することができる。
源としての電子放出素子を提供する。 【解決手段】 素子電極2,3間に、電子放出部5を有
する導電性膜4を備える電子放出素子において、電子放
出部5を境にした一方の導電性膜4上に金属被膜6が形
成され、他方の導電性膜4上に金属酸化物被膜7が形成
されていることを特徴とする。 【効果】 良好な電子放出特性と長寿命化を同時に実現
することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子、該
電子放出素子を多数個配置してなる電子源、及び該電子
源を用いて構成した表示装置や露光装置等の画像形成装
置に関する。
電子放出素子を多数個配置してなる電子源、及び該電子
源を用いて構成した表示装置や露光装置等の画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子には大別して熱電子
放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られてい
る。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下、「FE
型」と称す。)、金属/絶縁層/金属型(以下、「MI
M型」と称す。)や表面伝導型電子放出素子等が有る。
放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られてい
る。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下、「FE
型」と称す。)、金属/絶縁層/金属型(以下、「MI
M型」と称す。)や表面伝導型電子放出素子等が有る。
【0003】FE型の例としては、W.P. Dyke
and W.W. Dolan,“Field Em
ission”, Advance in Elect
ron Physics, 8,89(1956)ある
いはC.A. Spindt, “Physical
Properties of thin−filmfi
eld emission cathodes wit
h molybdenum cones”, J. A
ppl. Phys. ,47,5248(1976)
等に開示されたものが知られている。
and W.W. Dolan,“Field Em
ission”, Advance in Elect
ron Physics, 8,89(1956)ある
いはC.A. Spindt, “Physical
Properties of thin−filmfi
eld emission cathodes wit
h molybdenum cones”, J. A
ppl. Phys. ,47,5248(1976)
等に開示されたものが知られている。
【0004】MIM型の例としては、C.A. Mea
d, “Operation ofTunnel−Em
ission Devices”, J. Appl.
Phys., 32,646(1961)等に開示され
たものが知られている。
d, “Operation ofTunnel−Em
ission Devices”, J. Appl.
Phys., 32,646(1961)等に開示され
たものが知られている。
【0005】表面伝導型電子放出素子の例としては、
M.I. Elinson, Radio Eng.
Electron Phys., 10,1290(1
965)等に開示されたものがある。
M.I. Elinson, Radio Eng.
Electron Phys., 10,1290(1
965)等に開示されたものがある。
【0006】表面伝導型電子放出素子は、絶縁性基板上
に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流す
ことにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。この表面伝導型電子放出素子としては、前記エリン
ソン等によるSnO2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によ
るもの[G.Dittmer:“Thin Solid
Films”, 9,317(1972)]、In2
O3 /SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell
and C.G. Fonstad:“IEEE T
rans. ED Conf.”, 519(197
5)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、
第26巻、第1号、22頁(1983)]等が報告され
ている。
に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流す
ことにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。この表面伝導型電子放出素子としては、前記エリン
ソン等によるSnO2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によ
るもの[G.Dittmer:“Thin Solid
Films”, 9,317(1972)]、In2
O3 /SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell
and C.G. Fonstad:“IEEE T
rans. ED Conf.”, 519(197
5)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、
第26巻、第1号、22頁(1983)]等が報告され
ている。
【0007】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な例として、前述のM.ハートウェルの素子構成を図1
7に模式的に示す。同図において1は基板である。4は
導電性膜で、H型形状のパターンに形成された金属酸化
物薄膜等からなり、後述の通電フォーミングと呼ばれる
通電処理により電子放出部5が形成される。尚、図中の
素子電極間隔Lは、0.5〜1mm、W’は、0.1m
mで設定されている。
な例として、前述のM.ハートウェルの素子構成を図1
7に模式的に示す。同図において1は基板である。4は
導電性膜で、H型形状のパターンに形成された金属酸化
物薄膜等からなり、後述の通電フォーミングと呼ばれる
通電処理により電子放出部5が形成される。尚、図中の
素子電極間隔Lは、0.5〜1mm、W’は、0.1m
mで設定されている。
【0008】これらの表面伝導型電子放出素子において
は、電子放出を行う前に導電性膜4を予め通電フォーミ
ングと呼ばれる通電処理によって電子放出部5を形成す
るのが一般的である。即ち、通電フォーミングとは、前
記導電性膜4の両端に電圧を印加通電し、導電性膜4を
局所的に破壊、変形もしくは変質させて構造を変化さ
せ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部5を形成する処
理である。尚、電子放出部5では導電性膜2003の一
部に亀裂が発生しており、その亀裂付近から電子放出が
行われる。
は、電子放出を行う前に導電性膜4を予め通電フォーミ
ングと呼ばれる通電処理によって電子放出部5を形成す
るのが一般的である。即ち、通電フォーミングとは、前
記導電性膜4の両端に電圧を印加通電し、導電性膜4を
局所的に破壊、変形もしくは変質させて構造を変化さ
せ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部5を形成する処
理である。尚、電子放出部5では導電性膜2003の一
部に亀裂が発生しており、その亀裂付近から電子放出が
行われる。
【0009】上述の表面伝導型電子放出素子は、構造が
単純であることから、大面積に亙って多数素子を配列形
成できる利点がある。そこで、この特徴を活かすための
種々の応用が研究されている。例えば、荷電ビーム源、
表示装置等の画像形成装置への利用が挙げられる。
単純であることから、大面積に亙って多数素子を配列形
成できる利点がある。そこで、この特徴を活かすための
種々の応用が研究されている。例えば、荷電ビーム源、
表示装置等の画像形成装置への利用が挙げられる。
【0010】従来、多数の表面伝導型電子放出素子を配
列形成した例としては、並列に表面伝導型電子放出素子
を配列し、個々の表面伝導型電子放出素子の両端(両素
子電極)を配線(共通配線とも呼ぶ)にて夫々結線した
行を多数行配列(梯子型配置とも呼ぶ)した電子源が挙
げられる(例えば、特開昭64−31332号公報、同
1−283749号公報、同2−257552号公
報)。
列形成した例としては、並列に表面伝導型電子放出素子
を配列し、個々の表面伝導型電子放出素子の両端(両素
子電極)を配線(共通配線とも呼ぶ)にて夫々結線した
行を多数行配列(梯子型配置とも呼ぶ)した電子源が挙
げられる(例えば、特開昭64−31332号公報、同
1−283749号公報、同2−257552号公
報)。
【0011】また、特に表示装置においては、液晶を用
いた表示装置と同様の平板型表示装置とすることが可能
で、しかもバックライトが不要な自発光型の表示装置と
して、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源
と、この電子源からの電子線の照射により可視光を発光
する蛍光体とを組み合わせた表示装置が提案されている
(アメリカ特許第5066883号明細書)。
いた表示装置と同様の平板型表示装置とすることが可能
で、しかもバックライトが不要な自発光型の表示装置と
して、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源
と、この電子源からの電子線の照射により可視光を発光
する蛍光体とを組み合わせた表示装置が提案されている
(アメリカ特許第5066883号明細書)。
【0012】尚、従来、多数の表面伝導型電子放出素子
より構成された電子源より、電子放出させ、蛍光体の発
光をさせる素子の選択は、上述の多数の表面伝導型電子
放出素子を並列に配置し結線した配線(行方向配線と呼
ぶ)と、行方向配線と直交する方向に(列方向と呼ぶ)
該電子放出素子と蛍光体間の空間に設置された制御電極
(グリッドと呼ぶ)への適当な駆動信号によるものであ
る(例えば、本出願人による特開平1−283749号
公報等参照)。
より構成された電子源より、電子放出させ、蛍光体の発
光をさせる素子の選択は、上述の多数の表面伝導型電子
放出素子を並列に配置し結線した配線(行方向配線と呼
ぶ)と、行方向配線と直交する方向に(列方向と呼ぶ)
該電子放出素子と蛍光体間の空間に設置された制御電極
(グリッドと呼ぶ)への適当な駆動信号によるものであ
る(例えば、本出願人による特開平1−283749号
公報等参照)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記電子源、画像形成
装置等に用いられる電子放出素子については、明るい表
示画像を安定して提供できるよう更に安定な電子放出特
性及び電子放出の効率向上が要望されている。
装置等に用いられる電子放出素子については、明るい表
示画像を安定して提供できるよう更に安定な電子放出特
性及び電子放出の効率向上が要望されている。
【0014】上記電子放出の効率とは、例えば前述の表
面伝導型電子放出素子であれば、導電性膜の両端に電圧
を印加した際に、これに流れる電流(以下、「素子電
流」と呼ぶ。)と真空中に放出される電流(以下、「放
出電流」と呼ぶ。)との比で評価されるものであり、素
子電流が小さく、放出電流が大きい電子放出素子が望ま
れている。
面伝導型電子放出素子であれば、導電性膜の両端に電圧
を印加した際に、これに流れる電流(以下、「素子電
流」と呼ぶ。)と真空中に放出される電流(以下、「放
出電流」と呼ぶ。)との比で評価されるものであり、素
子電流が小さく、放出電流が大きい電子放出素子が望ま
れている。
【0015】安定的に制御し得る電子放出特性と効率の
より一層の向上がなされれば、例えば蛍光体を画像形成
部材とする画像形成装置においては、低電流で明るい高
品位な画像形成装置、例えばフラットテレビが実現され
る。また、低電流化に伴い、画像形成装置を構成する駆
動回路等のローコスト化も図れる。
より一層の向上がなされれば、例えば蛍光体を画像形成
部材とする画像形成装置においては、低電流で明るい高
品位な画像形成装置、例えばフラットテレビが実現され
る。また、低電流化に伴い、画像形成装置を構成する駆
動回路等のローコスト化も図れる。
【0016】しかしながら、上述のM.ハートウェルの
電子放出素子にあっては、安定な電子放出特性及び電子
放出効率について、必ずしも満足のゆくものが得られて
おらず、これを用いて高輝度で動作安定性に優れた画像
形成装置を提供することは極めて難しいというのが実状
である。
電子放出素子にあっては、安定な電子放出特性及び電子
放出効率について、必ずしも満足のゆくものが得られて
おらず、これを用いて高輝度で動作安定性に優れた画像
形成装置を提供することは極めて難しいというのが実状
である。
【0017】従って、上記のような応用に用いられる電
子放出素子は、実用的な印加電圧に対して良好な電子放
出特性を有し、長時間にわたってその特性を保持し続け
られることが必要である。
子放出素子は、実用的な印加電圧に対して良好な電子放
出特性を有し、長時間にわたってその特性を保持し続け
られることが必要である。
【0018】本発明者らは、上記の点について詳細な検
討を行った結果、表面伝導型電子放出素子の寿命(電子
放出特性の劣化時間)は、主に導電性膜の駆動経時劣化
によって制限されていることが分かった。これは、表面
伝導型電子放出は冷電子放出であるが、非常に薄い膜に
比較的大きな電流密度の素子電流が流れ、また、電子放
出の際、電子は特に電子放出部の高電位側の導電性膜上
で散乱を起こすため、徐々に電子放出部近傍の温度が上
昇し、主に高電位側の導電性膜が融解、凝集するためと
考えている。
討を行った結果、表面伝導型電子放出素子の寿命(電子
放出特性の劣化時間)は、主に導電性膜の駆動経時劣化
によって制限されていることが分かった。これは、表面
伝導型電子放出は冷電子放出であるが、非常に薄い膜に
比較的大きな電流密度の素子電流が流れ、また、電子放
出の際、電子は特に電子放出部の高電位側の導電性膜上
で散乱を起こすため、徐々に電子放出部近傍の温度が上
昇し、主に高電位側の導電性膜が融解、凝集するためと
考えている。
【0019】従って、表面伝導型電子放出素子の寿命を
改善するためには、小さい素子電流で大きい電子放出電
流が得られ(高効率)、かつ、導電性膜をより高融点の
材料で構成するのが好ましい。しかしながら、一般に、
高融点金属(あるいは半導体)薄膜に通電フォーミング
によって電子放出部を形成するためには、非常に大きな
電力を要する。なお、ここで言う高融点金属(あるいは
半導体)とは、W,Re,Ta,Mo,Ir,Hf等の
金属、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,CeB6 ,YB
4 ,GdB4 等の堋化物、TiC,ZrC,HfC,T
aC,NbC,SiC,WC等の炭化物、TiN,Zr
N,HfN等の窒化物、カーボン等を示している。通電
フォーミングに必要な電力は、導電性膜の厚さや抵抗
値、膜形成後の加熱処理や雰囲気処理等の後処理、フォ
ーミング電圧の印加波形等によって変化するので、通電
フォーミングに要する電力をある程度小さく設計するこ
とは可能であるが、高融点材料からなる膜のフォーミン
グ電力を十分小さくすることは困難であり、また、所望
の膜厚、抵抗値を得るための製造マージンも狭い。
改善するためには、小さい素子電流で大きい電子放出電
流が得られ(高効率)、かつ、導電性膜をより高融点の
材料で構成するのが好ましい。しかしながら、一般に、
高融点金属(あるいは半導体)薄膜に通電フォーミング
によって電子放出部を形成するためには、非常に大きな
電力を要する。なお、ここで言う高融点金属(あるいは
半導体)とは、W,Re,Ta,Mo,Ir,Hf等の
金属、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,CeB6 ,YB
4 ,GdB4 等の堋化物、TiC,ZrC,HfC,T
aC,NbC,SiC,WC等の炭化物、TiN,Zr
N,HfN等の窒化物、カーボン等を示している。通電
フォーミングに必要な電力は、導電性膜の厚さや抵抗
値、膜形成後の加熱処理や雰囲気処理等の後処理、フォ
ーミング電圧の印加波形等によって変化するので、通電
フォーミングに要する電力をある程度小さく設計するこ
とは可能であるが、高融点材料からなる膜のフォーミン
グ電力を十分小さくすることは困難であり、また、所望
の膜厚、抵抗値を得るための製造マージンも狭い。
【0020】ディスプレイに用いる電子源のように同一
基板上に多数の電子放出素子を作製する場合、複数の電
子放出素子(例えば1ライン)を同時にフォーミングで
きることが望ましいが、素子1個当たりのフォーミング
電力が大きいと、同時にフォーミングできる素子数が制
限されてしまうので好ましくない。
基板上に多数の電子放出素子を作製する場合、複数の電
子放出素子(例えば1ライン)を同時にフォーミングで
きることが望ましいが、素子1個当たりのフォーミング
電力が大きいと、同時にフォーミングできる素子数が制
限されてしまうので好ましくない。
【0021】従って、導電性膜に用いる材料を選択する
場合、良好な電子放出部を低電力の通電フォーミングに
よって容易に形成でき、且つより高い融点を持つ金属な
いし半導体が望ましい。しかしながら、上記条件を満足
する材料は得難く、さらに、その様な材料を好適な形態
で形成するための製造プロセスのマージンも狭くなって
しまう。
場合、良好な電子放出部を低電力の通電フォーミングに
よって容易に形成でき、且つより高い融点を持つ金属な
いし半導体が望ましい。しかしながら、上記条件を満足
する材料は得難く、さらに、その様な材料を好適な形態
で形成するための製造プロセスのマージンも狭くなって
しまう。
【0022】従って、導電性膜に用いる材料固有の性質
や導電性膜の形成手法に制限されることなく、上記条件
を満足する電子放出部を形成する技術が望まれている。
や導電性膜の形成手法に制限されることなく、上記条件
を満足する電子放出部を形成する技術が望まれている。
【0023】本発明は、上記問題を鑑み、良好な電子放
出特性と長寿命化を同時に実現する電子放出素子の構成
とそれを用いた電子源及び画像形成装置を提供するもの
である。
出特性と長寿命化を同時に実現する電子放出素子の構成
とそれを用いた電子源及び画像形成装置を提供するもの
である。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために鋭意検討を行って成されたものであ
り、その構成は以下の通りである。
を解決するために鋭意検討を行って成されたものであ
り、その構成は以下の通りである。
【0025】本発明の第一は、対向する一対の素子電極
間に、電子放出部を有する導電性膜を備える電子放出素
子において、該導電性膜上には少なくとも金属によって
被覆された領域と金属酸化物によって被覆された領域と
を有することを特徴とする電子放出素子にある。
間に、電子放出部を有する導電性膜を備える電子放出素
子において、該導電性膜上には少なくとも金属によって
被覆された領域と金属酸化物によって被覆された領域と
を有することを特徴とする電子放出素子にある。
【0026】上記本発明第一の電子放出素子は、さらに
その特徴として、「前記金属によって被覆された領域
は、前記電子放出部を境にした一方の前記導電性膜上に
あり、前記金属酸化物によって被覆された領域は、他方
の前記導電性膜上にある」こと、「前記導電性膜上に被
覆された金属の融点が、前記導電性膜の融点より高い」
こと、「前記導電性膜上に被覆された金属の蒸気圧が少
なくとも大気圧から10のマイナス11乗トールとなる
温度範囲において、ほぼ同一温度での該金属の蒸気圧が
前記導電性膜の構成材料の蒸気圧より低い」こと、「前
記導電性膜上に被覆された金属は、タングステンであ
る」こと、「前記導電性膜上に被覆された金属酸化物
は、アルカリ土類金属、希土類金属、チタニウム、ジル
コニウム、ハフニウムの内、少なくとも一種類の元素を
含有する酸化物である」こと、「前記電子放出素子が、
表面伝導型電子放出素子である」こと、をも含むもので
ある。
その特徴として、「前記金属によって被覆された領域
は、前記電子放出部を境にした一方の前記導電性膜上に
あり、前記金属酸化物によって被覆された領域は、他方
の前記導電性膜上にある」こと、「前記導電性膜上に被
覆された金属の融点が、前記導電性膜の融点より高い」
こと、「前記導電性膜上に被覆された金属の蒸気圧が少
なくとも大気圧から10のマイナス11乗トールとなる
温度範囲において、ほぼ同一温度での該金属の蒸気圧が
前記導電性膜の構成材料の蒸気圧より低い」こと、「前
記導電性膜上に被覆された金属は、タングステンであ
る」こと、「前記導電性膜上に被覆された金属酸化物
は、アルカリ土類金属、希土類金属、チタニウム、ジル
コニウム、ハフニウムの内、少なくとも一種類の元素を
含有する酸化物である」こと、「前記電子放出素子が、
表面伝導型電子放出素子である」こと、をも含むもので
ある。
【0027】また、本発明の第二は、上記本発明第一の
電子放出素子の駆動方法であって、前記金属によって被
覆された領域を有する側の導電性膜に接続する素子電極
が高電位側となるように電圧を印加することを特徴とす
る電子放出素子の駆動方法にある。
電子放出素子の駆動方法であって、前記金属によって被
覆された領域を有する側の導電性膜に接続する素子電極
が高電位側となるように電圧を印加することを特徴とす
る電子放出素子の駆動方法にある。
【0028】また、本発明の第三は、上記本発明第一の
電子放出素子の製造方法であって、少なくとも、前記導
電性膜に電子放出部を形成するフォーミング工程と、活
性化工程とを含むことを特徴とする電子放出素子の製造
方法にある。
電子放出素子の製造方法であって、少なくとも、前記導
電性膜に電子放出部を形成するフォーミング工程と、活
性化工程とを含むことを特徴とする電子放出素子の製造
方法にある。
【0029】上記本発明第三の製造方法は、さらにその
特徴として、「前記活性化工程が、少なくとも、前記フ
ォーミング工程を行った導電性膜上に化学的気相成長法
により金属を被覆する工程と、該導電性膜上に化学的気
相成長法により金属酸化物を被覆する工程とを含む」こ
と、「前記金属を被覆する工程が、少なくとも該金属元
素を含む化合物の気相中で、前記一対の素子電極に電圧
を印加する工程である」こと、「前記金属元素を含む化
合物は、タングステンヘキサカルボニルである」こと、
「前記金属酸化物を被覆する工程が、少なくとも該金属
酸化物を構成する金属元素を含む化合物および酸素元素
を含む化合物の気相中で、前記一対の素子電極に電圧を
印加する工程である」こと、「前記一対の素子電極に印
加する電圧は、パルスで印加される」こと、をも含むも
のである。
特徴として、「前記活性化工程が、少なくとも、前記フ
ォーミング工程を行った導電性膜上に化学的気相成長法
により金属を被覆する工程と、該導電性膜上に化学的気
相成長法により金属酸化物を被覆する工程とを含む」こ
と、「前記金属を被覆する工程が、少なくとも該金属元
素を含む化合物の気相中で、前記一対の素子電極に電圧
を印加する工程である」こと、「前記金属元素を含む化
合物は、タングステンヘキサカルボニルである」こと、
「前記金属酸化物を被覆する工程が、少なくとも該金属
酸化物を構成する金属元素を含む化合物および酸素元素
を含む化合物の気相中で、前記一対の素子電極に電圧を
印加する工程である」こと、「前記一対の素子電極に印
加する電圧は、パルスで印加される」こと、をも含むも
のである。
【0030】また、本発明の第四は、入力信号に応じて
電子を放出する電子源であって、上記本発明第一の電子
放出素子を、基体上に複数個配置したことを特徴とする
電子源にある。
電子を放出する電子源であって、上記本発明第一の電子
放出素子を、基体上に複数個配置したことを特徴とする
電子源にある。
【0031】上記本発明第四の電子源は、さらにその特
徴として、「前記電子放出素子の複数が梯子状に配置さ
れており、個々の電子放出素子の両素子電極が並列に二
本の行配線に接続されており、更に変調手段を有する」
こと、「前記複数の電子放出素子がマトリクス状に配置
されており、個々の電子放出素子の一方の素子電極を行
配線に接続し、個々の電子放出素子の他方の素子電極を
前記行配線と直交する列配線に接続した」こと、更に、
本発明の第五は、入力信号に基づいて画像を形成する装
置であって、少なくとも、上記本発明第四の電子源と、
画像形成部材とによって構成されたことを特徴とする画
像形成装置にある。
徴として、「前記電子放出素子の複数が梯子状に配置さ
れており、個々の電子放出素子の両素子電極が並列に二
本の行配線に接続されており、更に変調手段を有する」
こと、「前記複数の電子放出素子がマトリクス状に配置
されており、個々の電子放出素子の一方の素子電極を行
配線に接続し、個々の電子放出素子の他方の素子電極を
前記行配線と直交する列配線に接続した」こと、更に、
本発明の第五は、入力信号に基づいて画像を形成する装
置であって、少なくとも、上記本発明第四の電子源と、
画像形成部材とによって構成されたことを特徴とする画
像形成装置にある。
【0032】本発明の電子放出素子によれば、安定した
電子放出特性を長時間にわたって保持し得る電子放出素
子を実現できる。また、本発明の画像形成装置によれ
ば、長時間にわたり安定で良好な画像を形成できる。
電子放出特性を長時間にわたって保持し得る電子放出素
子を実現できる。また、本発明の画像形成装置によれ
ば、長時間にわたり安定で良好な画像を形成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施態様
を示す。
を示す。
【0034】本発明を適用し得る電子放出素子は、先述
したような冷陰極型の電子放出素子に分類されるもの
で、それらの中でも電子放出特性等の観点から特に表面
伝導型の電子放出素子が好適である。このため、以下で
は表面伝導型電子放出素子を例に挙げて説明する。
したような冷陰極型の電子放出素子に分類されるもの
で、それらの中でも電子放出特性等の観点から特に表面
伝導型の電子放出素子が好適である。このため、以下で
は表面伝導型電子放出素子を例に挙げて説明する。
【0035】本発明を適用し得る表面伝導型電子放出素
子の基本的構成には大別して、平面型及び垂直型の2つ
がある。
子の基本的構成には大別して、平面型及び垂直型の2つ
がある。
【0036】まず、平面型の表面伝導型電子放出素子に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0037】図1は、本発明の平面型の表面伝導型電子
放出素子の一構成例を示す模式図であり、図1(a)は
平面図、図1(b)は断面図である。図1において、1
は基板、2と3は素子電極、4は導電性膜、5は電子放
出部、6は金属被膜、7は金属酸化物被膜である。金属
被膜6及び金属酸化物被膜7は、特に薄膜状の形態に限
定されるものではなく、粒状、その他の形態の堆積物を
も包含する。金属被膜6と金属酸化物被膜7は、導電性
膜4に形成された電子放出部5を境にして夫々異なる側
の導電性膜4上に形成され、金属被膜6を有する側の導
電性膜に接続する素子電極3を高電位側、金属酸化物被
膜7を有する側の導電性膜に接続する素子電極2を低電
位側として駆動されるものである。
放出素子の一構成例を示す模式図であり、図1(a)は
平面図、図1(b)は断面図である。図1において、1
は基板、2と3は素子電極、4は導電性膜、5は電子放
出部、6は金属被膜、7は金属酸化物被膜である。金属
被膜6及び金属酸化物被膜7は、特に薄膜状の形態に限
定されるものではなく、粒状、その他の形態の堆積物を
も包含する。金属被膜6と金属酸化物被膜7は、導電性
膜4に形成された電子放出部5を境にして夫々異なる側
の導電性膜4上に形成され、金属被膜6を有する側の導
電性膜に接続する素子電極3を高電位側、金属酸化物被
膜7を有する側の導電性膜に接続する素子電極2を低電
位側として駆動されるものである。
【0038】本発明による効果は、詳しくは後述する
が、電子放出部5の高電位側の導電性膜4が高融点かつ
低蒸気圧な特性を有する金属被膜6で覆われているため
に、駆動時の温度上昇による融解、凝集が起こりにくく
なっている。更に、素子の低電位側にアルカリ土類金
属、希土類金属、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウ
ム等の元素を含有する金属酸化物被膜7を形成すると、
電子放出電流が増大しかつ安定化する。したがって、本
発明における金属被膜6及び金属酸化物被膜7を形成し
た素子は、長時間にわたって安定した電子放出特性を保
持することができる。
が、電子放出部5の高電位側の導電性膜4が高融点かつ
低蒸気圧な特性を有する金属被膜6で覆われているため
に、駆動時の温度上昇による融解、凝集が起こりにくく
なっている。更に、素子の低電位側にアルカリ土類金
属、希土類金属、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウ
ム等の元素を含有する金属酸化物被膜7を形成すると、
電子放出電流が増大しかつ安定化する。したがって、本
発明における金属被膜6及び金属酸化物被膜7を形成し
た素子は、長時間にわたって安定した電子放出特性を保
持することができる。
【0039】基板1としては、石英ガラス、Na等の不
純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青板ガラ
スにスパッタ法等によりSiO2 を積層した積層体、ア
ルミナ等のセラミックス及びSi基板等を用いることが
できる。
純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青板ガラ
スにスパッタ法等によりSiO2 を積層した積層体、ア
ルミナ等のセラミックス及びSi基板等を用いることが
できる。
【0040】対向する素子電極2,3の材料としては、
一般的な導体材料を用いることができ、例えばNi、C
r、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等
の金属或は合金及びPd、Ag、Au、RuO2 、Pd
−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から構成され
る印刷導体、In2 O3 −SnO2 等の透明導電体及び
ポリシリコン等の半導体導体材料等から適宜選択され
る。
一般的な導体材料を用いることができ、例えばNi、C
r、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等
の金属或は合金及びPd、Ag、Au、RuO2 、Pd
−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から構成され
る印刷導体、In2 O3 −SnO2 等の透明導電体及び
ポリシリコン等の半導体導体材料等から適宜選択され
る。
【0041】素子電極間隔L、素子電極長さW、導電性
膜4の形状等は、応用される形態等を考慮して、設計さ
れる。素子電極間隔Lは、好ましくは、数百nmから数
百μmの範囲とすることができ、より好ましくは、素子
電極間に印加する電圧等を考慮して数μmから数十μm
の範囲とすることができる。
膜4の形状等は、応用される形態等を考慮して、設計さ
れる。素子電極間隔Lは、好ましくは、数百nmから数
百μmの範囲とすることができ、より好ましくは、素子
電極間に印加する電圧等を考慮して数μmから数十μm
の範囲とすることができる。
【0042】素子電極長さWは、電極の抵抗値、電子放
出特性を考慮して、数μmから数百μmの範囲とするこ
とができる。素子電極2,3の膜厚は、数十nmから数
μmの範囲とすることができる。
出特性を考慮して、数μmから数百μmの範囲とするこ
とができる。素子電極2,3の膜厚は、数十nmから数
μmの範囲とすることができる。
【0043】尚、図1に示した構成だけでなく、基板1
上に、導電性膜4、対向する素子電極2,3の順に積層
した構成とすることもできる。
上に、導電性膜4、対向する素子電極2,3の順に積層
した構成とすることもできる。
【0044】導電性膜4には、良好な電子放出特性を得
るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いるのが好
ましい。その膜厚は、素子電極2,3へのステップカバ
レージ、素子電極2,3間の抵抗値及び後述するフォー
ミング条件等を考慮して適宜設定される。一般的に、導
電性膜4の熱的安定性は電子放出特性の寿命を支配する
重要なパラメータであり、導電性膜4の材料としてより
高融点な材料を用いるのが望ましい。しかしながら、通
常、導電性膜4の融点が高いほど後述する通電フォーミ
ングが困難となり、電子放出部形成のために大きな電力
が必要となる。さらに、その結果得られる電子放出部
は、電子放出し得る印加電圧(しきい値電圧)が上昇す
るという問題が生じる場合がある。
るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いるのが好
ましい。その膜厚は、素子電極2,3へのステップカバ
レージ、素子電極2,3間の抵抗値及び後述するフォー
ミング条件等を考慮して適宜設定される。一般的に、導
電性膜4の熱的安定性は電子放出特性の寿命を支配する
重要なパラメータであり、導電性膜4の材料としてより
高融点な材料を用いるのが望ましい。しかしながら、通
常、導電性膜4の融点が高いほど後述する通電フォーミ
ングが困難となり、電子放出部形成のために大きな電力
が必要となる。さらに、その結果得られる電子放出部
は、電子放出し得る印加電圧(しきい値電圧)が上昇す
るという問題が生じる場合がある。
【0045】本発明においては、導電性膜4の材料とし
て特に高融点のものを必要とはせず、比較的低いフォー
ミング電力で良好な電子放出部が形成可能な材料・形態
のものを選ぶことができる。上記条件を満たす材料の例
として、Ni,Au,PdO,Pd,Pt等の導電材料
をRsが102 から107 Ω/□の抵抗値を示す膜厚で
形成したものが好ましく用いられる。なおRsは、幅が
wで長さがlの薄膜の抵抗Rを、R=Rs(l/w)と
おいたときの値である。上記抵抗値を示す膜厚はおよそ
5nmから50nmの範囲にあり、この膜厚範囲におい
て、それぞれの材料の薄膜は微粒子膜の形態を有してい
る。ここで述べる微粒子膜とは、複数の微粒子が集合し
た膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分散配置
した状態のみならず、微粒子が互いに隣接、あるいは重
なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体とし
て島状構造を形成している場合も含む)をとっている。
微粒子の粒径は、数Åから数百nmの範囲、好ましく
は、1nmから20nmの範囲である。
て特に高融点のものを必要とはせず、比較的低いフォー
ミング電力で良好な電子放出部が形成可能な材料・形態
のものを選ぶことができる。上記条件を満たす材料の例
として、Ni,Au,PdO,Pd,Pt等の導電材料
をRsが102 から107 Ω/□の抵抗値を示す膜厚で
形成したものが好ましく用いられる。なおRsは、幅が
wで長さがlの薄膜の抵抗Rを、R=Rs(l/w)と
おいたときの値である。上記抵抗値を示す膜厚はおよそ
5nmから50nmの範囲にあり、この膜厚範囲におい
て、それぞれの材料の薄膜は微粒子膜の形態を有してい
る。ここで述べる微粒子膜とは、複数の微粒子が集合し
た膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分散配置
した状態のみならず、微粒子が互いに隣接、あるいは重
なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体とし
て島状構造を形成している場合も含む)をとっている。
微粒子の粒径は、数Åから数百nmの範囲、好ましく
は、1nmから20nmの範囲である。
【0046】なお、本明細書では頻繁に「微粒子」とい
う言葉を用いるので、その意味について説明する。
う言葉を用いるので、その意味について説明する。
【0047】小さな粒子を「微粒子」と呼び、これより
も小さなものを「超微粒子」と呼ぶ。「超微粒子」より
もさらに小さく、原子の数が数百個程度以下のものを
「クラスター」と呼ぶことは広く行われている。
も小さなものを「超微粒子」と呼ぶ。「超微粒子」より
もさらに小さく、原子の数が数百個程度以下のものを
「クラスター」と呼ぶことは広く行われている。
【0048】しかしながら、それぞれの境は厳密なもの
ではなく、どの様な性質に注目して分類するかにより変
化する。また「微粒子」と「超微粒子」を一括して「微
粒子」と呼ぶ場合もあり、本明細書中での記述はこれに
沿ったものである。
ではなく、どの様な性質に注目して分類するかにより変
化する。また「微粒子」と「超微粒子」を一括して「微
粒子」と呼ぶ場合もあり、本明細書中での記述はこれに
沿ったものである。
【0049】例えば、「実験物理学講座14 表面・微
粒子」(木下是雄 編、共立出版1986年9月1日発
行)では、「本稿で微粒子と言うときにはその直径がだ
いたい2〜3μm程度から10nm程度までとし、特に
超微粒子というときは粒径が10nm程度から2〜3n
m程度までを意味することにする。両者を一括して単に
微粒子と書くこともあってけっして厳密なものではな
く、だいたいの目安である。粒子を構成する原子の数が
2個から数十〜数百個程度の場合はクラスターと呼
ぶ。」(195ページ 22〜26行目)と記述されて
いる。
粒子」(木下是雄 編、共立出版1986年9月1日発
行)では、「本稿で微粒子と言うときにはその直径がだ
いたい2〜3μm程度から10nm程度までとし、特に
超微粒子というときは粒径が10nm程度から2〜3n
m程度までを意味することにする。両者を一括して単に
微粒子と書くこともあってけっして厳密なものではな
く、だいたいの目安である。粒子を構成する原子の数が
2個から数十〜数百個程度の場合はクラスターと呼
ぶ。」(195ページ 22〜26行目)と記述されて
いる。
【0050】付言すると、新技術開発事業団の“林・超
微粒子プロジェクト”での「超微粒子」の定義は、粒径
の下限はさらに小さく、次のようなものであった。
微粒子プロジェクト”での「超微粒子」の定義は、粒径
の下限はさらに小さく、次のようなものであった。
【0051】「創造科学技術推進制度の“超微粒子プロ
ジェクト”(1981〜1986)では、粒子の大きさ
(径)がおよそ1〜100nmの範囲のものを“超微粒
子”(ultra fine particle)と呼
ぶことにした。すると1個の超微粒子はおよそ100〜
108 個くらいの原子の集合体という事になる。原子の
尺度でみれば超微粒子は大〜巨大粒子である。」(「超
微粒子−創造科学技術」林主税、上田良二、田崎明
編;三田出版 1988年 2ページ1〜4行目)/
「超微粒子よりさらに小さいもの、すなわち原子が数個
〜数百個で構成される1個の粒子は、ふつうクラスター
と呼ばれる」(同書2ページ12〜13行目)。
ジェクト”(1981〜1986)では、粒子の大きさ
(径)がおよそ1〜100nmの範囲のものを“超微粒
子”(ultra fine particle)と呼
ぶことにした。すると1個の超微粒子はおよそ100〜
108 個くらいの原子の集合体という事になる。原子の
尺度でみれば超微粒子は大〜巨大粒子である。」(「超
微粒子−創造科学技術」林主税、上田良二、田崎明
編;三田出版 1988年 2ページ1〜4行目)/
「超微粒子よりさらに小さいもの、すなわち原子が数個
〜数百個で構成される1個の粒子は、ふつうクラスター
と呼ばれる」(同書2ページ12〜13行目)。
【0052】上記のような一般的な呼び方をふまえて、
本明細書において「微粒子」とは多数の原子・分子の集
合体で、粒径の下限は数Å〜1nm程度、上限は数μm
程度のものを指すこととする。
本明細書において「微粒子」とは多数の原子・分子の集
合体で、粒径の下限は数Å〜1nm程度、上限は数μm
程度のものを指すこととする。
【0053】さて、前に例示した材料のなかでも、Pd
Oは、有機Pd化合物の大気中焼成により容易に薄膜形
成できること、半導体であるため比較的電気伝導が低く
上記範囲の抵抗値Rsを得るための膜厚のプロセスマー
ジンが広いこと、電子放出部形成後、容易に還元して金
属Pdとすることができるので膜抵抗を低減し耐熱性も
上昇すること、等の理由から好適な材料である。しかし
ながら、本発明の効果はPdOに限られることなく、ま
た、上記例示した材料に限られるものではない。
Oは、有機Pd化合物の大気中焼成により容易に薄膜形
成できること、半導体であるため比較的電気伝導が低く
上記範囲の抵抗値Rsを得るための膜厚のプロセスマー
ジンが広いこと、電子放出部形成後、容易に還元して金
属Pdとすることができるので膜抵抗を低減し耐熱性も
上昇すること、等の理由から好適な材料である。しかし
ながら、本発明の効果はPdOに限られることなく、ま
た、上記例示した材料に限られるものではない。
【0054】電子放出部5は、導電性膜4の一部に形成
された高抵抗の亀裂により構成され、導電性膜4の膜
厚、膜質、材料及び後述する通電フォーミング等の手法
等に依存したものとなる。電子放出部5の内部には、数
Åから数十nmの範囲の粒径の導電性微粒子が存在する
場合もある。この導電性微粒子は、導電性膜4を構成す
る材料の元素の一部、あるいは全ての元素を含有するも
のとなる。電子放出部5及びその近傍の導電性膜4に
は、後述する活性化工程を経た場合、その活性化工程を
行った気相中に含まれる一部あるいは全ての元素からな
る単体物質及び化合物を有する場合もある。この単体物
質及び化合物の役割については、導電性膜4の一部とし
て機能し、また、電子放出部5を構成する物質として電
子放出特性を支配することが分かっているが、詳細は明
らかではない。
された高抵抗の亀裂により構成され、導電性膜4の膜
厚、膜質、材料及び後述する通電フォーミング等の手法
等に依存したものとなる。電子放出部5の内部には、数
Åから数十nmの範囲の粒径の導電性微粒子が存在する
場合もある。この導電性微粒子は、導電性膜4を構成す
る材料の元素の一部、あるいは全ての元素を含有するも
のとなる。電子放出部5及びその近傍の導電性膜4に
は、後述する活性化工程を経た場合、その活性化工程を
行った気相中に含まれる一部あるいは全ての元素からな
る単体物質及び化合物を有する場合もある。この単体物
質及び化合物の役割については、導電性膜4の一部とし
て機能し、また、電子放出部5を構成する物質として電
子放出特性を支配することが分かっているが、詳細は明
らかではない。
【0055】金属被膜6は、その組成の少なくとも半分
が金属からなり、これに用いられる金属は、単体金属に
限らず、複数の金属元素を含む合金であってもよく、導
電性膜4の材料に比べ高い融点を有するものが好まし
い。特に、電子放出部5に対して高電位側の導電性膜4
は、放出した電子の衝突/散乱にさらされるため温度が
上昇し、融解/凝集を引き起こす場合があるので、より
高い融点を有する金属で被覆するのが好ましい。これ
は、本発明が、上述したように電子放出特性の劣化が導
電性膜4固有の熱的安定性によって支配されることな
く、導電性膜4の熱による融解や凝集を高融点金属のコ
ートによって支持・保護することを目的としているため
である。また、表面伝導型電子放出素子の駆動は真空中
で行われるが、実際に駆動する真空中において導電性膜
4の材料より高い昇華点を有するものが好ましい。即
ち、駆動時の真空度に等しい蒸気圧を示す温度が導電性
膜4の材料より高いものを選択する。一般には、特異な
蒸気圧−温度特性を示す材料でない限り、10-5Tor
rの蒸気圧を示す温度の高いものを選択すればよい。例
えば、導電性膜4としてPd(10-5Torrの蒸気圧
を示す温度:1370K)を用いた場合、W(2840
K)、Ta(2680K)、Re(2650K)、Os
(2600K)、Nb(2390K)等を好ましく用い
ることができる。中でも、タングステンは、金属元素中
最高の融点、最低の蒸気圧を有するため、最も好ましく
用いることができる。
が金属からなり、これに用いられる金属は、単体金属に
限らず、複数の金属元素を含む合金であってもよく、導
電性膜4の材料に比べ高い融点を有するものが好まし
い。特に、電子放出部5に対して高電位側の導電性膜4
は、放出した電子の衝突/散乱にさらされるため温度が
上昇し、融解/凝集を引き起こす場合があるので、より
高い融点を有する金属で被覆するのが好ましい。これ
は、本発明が、上述したように電子放出特性の劣化が導
電性膜4固有の熱的安定性によって支配されることな
く、導電性膜4の熱による融解や凝集を高融点金属のコ
ートによって支持・保護することを目的としているため
である。また、表面伝導型電子放出素子の駆動は真空中
で行われるが、実際に駆動する真空中において導電性膜
4の材料より高い昇華点を有するものが好ましい。即
ち、駆動時の真空度に等しい蒸気圧を示す温度が導電性
膜4の材料より高いものを選択する。一般には、特異な
蒸気圧−温度特性を示す材料でない限り、10-5Tor
rの蒸気圧を示す温度の高いものを選択すればよい。例
えば、導電性膜4としてPd(10-5Torrの蒸気圧
を示す温度:1370K)を用いた場合、W(2840
K)、Ta(2680K)、Re(2650K)、Os
(2600K)、Nb(2390K)等を好ましく用い
ることができる。中でも、タングステンは、金属元素中
最高の融点、最低の蒸気圧を有するため、最も好ましく
用いることができる。
【0056】金属酸化物被膜7は、その組成の少なくと
も半分が金属酸化物からなり、これに用いられる金属酸
化物は、単一金属元素の酸化物に限らず、複数の金属元
素を含む複合酸化物であってもよく、導電性膜4の材料
に比べ低い仕事関数を有するものが好ましい。これは、
仕事関数の低い材料で電子放出部5及びその近傍が形成
された場合、より低い電界で電子放出を行うことがで
き、また、電子放出特性も安定するためである。さら
に、局所的な素子電流の集中や、瞬間的な素子電流の増
加といった不安定な特性を抑制する効果もあるため、長
時間安定で高効率な電子放出特性を実現できる。なお、
低仕事関数を示す金属酸化物としては、アルカリ土類金
属(IIa族)酸化物、希土類(IIIa族)酸化物、
IVa族酸化物が知られている。具体的な例を挙げれ
ば、MgO(仕事関数=3.55eV)、CaO(1.
6eV)、SrO(1.25eV)、BaO(1.6e
V)、Y2 O3 (2.0eV)、La2 O3 (3.1e
V)、TiO2 (3.87eV)、ZrO2 (3.12
eV)、HfO2 (2.81eV)、ThO2 (1.6
6eV)等がある。
も半分が金属酸化物からなり、これに用いられる金属酸
化物は、単一金属元素の酸化物に限らず、複数の金属元
素を含む複合酸化物であってもよく、導電性膜4の材料
に比べ低い仕事関数を有するものが好ましい。これは、
仕事関数の低い材料で電子放出部5及びその近傍が形成
された場合、より低い電界で電子放出を行うことがで
き、また、電子放出特性も安定するためである。さら
に、局所的な素子電流の集中や、瞬間的な素子電流の増
加といった不安定な特性を抑制する効果もあるため、長
時間安定で高効率な電子放出特性を実現できる。なお、
低仕事関数を示す金属酸化物としては、アルカリ土類金
属(IIa族)酸化物、希土類(IIIa族)酸化物、
IVa族酸化物が知られている。具体的な例を挙げれ
ば、MgO(仕事関数=3.55eV)、CaO(1.
6eV)、SrO(1.25eV)、BaO(1.6e
V)、Y2 O3 (2.0eV)、La2 O3 (3.1e
V)、TiO2 (3.87eV)、ZrO2 (3.12
eV)、HfO2 (2.81eV)、ThO2 (1.6
6eV)等がある。
【0057】次に、垂直型の表面伝導型電子放出素子に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0058】図2は、本発明の垂直型の表面伝導型電子
放出素子の一構成例を示す模式図であり、図1に示した
部位と同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付
している。21は段さ形成部である。基板1、素子電極
2及び3、導電性膜4、電子放出部5、金属被膜6、金
属酸化物被膜7は、前述した平面型表面伝導型電子放出
素子の場合と同様の材料で構成することができる。段さ
形成部21は、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形
成されたSiO2 等の絶縁性材料で構成することができ
る。段さ形成部21の膜厚は、先に述べた平面型表面伝
導型電子放出素子の素子電極間隔Lに対応し、数百nm
から数十μmの範囲とすることができる。この膜厚は、
段さ形成部の製法、及び、素子電極間に印加する電圧を
考慮して設定されるが、数十nmから数μmの範囲が好
ましい。
放出素子の一構成例を示す模式図であり、図1に示した
部位と同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付
している。21は段さ形成部である。基板1、素子電極
2及び3、導電性膜4、電子放出部5、金属被膜6、金
属酸化物被膜7は、前述した平面型表面伝導型電子放出
素子の場合と同様の材料で構成することができる。段さ
形成部21は、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形
成されたSiO2 等の絶縁性材料で構成することができ
る。段さ形成部21の膜厚は、先に述べた平面型表面伝
導型電子放出素子の素子電極間隔Lに対応し、数百nm
から数十μmの範囲とすることができる。この膜厚は、
段さ形成部の製法、及び、素子電極間に印加する電圧を
考慮して設定されるが、数十nmから数μmの範囲が好
ましい。
【0059】導電性膜4は、素子電極2及び3と段さ形
成部21作製後に、該素子電極2,3の上に積層され
る。電子放出部5は、図2においては、段さ形成部21
に形成されているが、作製条件、フォーミング条件等に
依存し、形状、位置ともこれに限られるものではない。
成部21作製後に、該素子電極2,3の上に積層され
る。電子放出部5は、図2においては、段さ形成部21
に形成されているが、作製条件、フォーミング条件等に
依存し、形状、位置ともこれに限られるものではない。
【0060】本発明の表面伝導型電子放出素子の製造方
法としては様々な方法があるが、その一例を図3に基づ
いて説明する。尚、図3においても図1に示した部位と
同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付してい
る。
法としては様々な方法があるが、その一例を図3に基づ
いて説明する。尚、図3においても図1に示した部位と
同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付してい
る。
【0061】1)基板1を洗剤、純水及び有機溶剤等を
用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等により
素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィー技
術を用いて基板1上に素子電極2,3を形成する(図3
(a))。
用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等により
素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィー技
術を用いて基板1上に素子電極2,3を形成する(図3
(a))。
【0062】2)素子電極2,3を設けた基板1上に、
有機金属溶液を塗布して、有機金属膜を形成する。有機
金属溶液には、前述の導電性膜4の材料の金属を主元素
とする有機化合物の溶液を用いることができる。有機金
属膜を加熱焼成処理し、リフトオフ、エッチング等によ
りパターニングし、導電性膜4を形成する(図3
(b))。ここでは、有機金属溶液の塗布法を挙げて説
明したが、導電性膜4の形成法はこれに限られるもので
はなく、真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、
分散塗布法、ディッピング法、スピンナー法等を用いる
こともできる。
有機金属溶液を塗布して、有機金属膜を形成する。有機
金属溶液には、前述の導電性膜4の材料の金属を主元素
とする有機化合物の溶液を用いることができる。有機金
属膜を加熱焼成処理し、リフトオフ、エッチング等によ
りパターニングし、導電性膜4を形成する(図3
(b))。ここでは、有機金属溶液の塗布法を挙げて説
明したが、導電性膜4の形成法はこれに限られるもので
はなく、真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、
分散塗布法、ディッピング法、スピンナー法等を用いる
こともできる。
【0063】3)続いて、フォーミング工程を施す。こ
のフォーミング工程の方法の一例として通電処理による
方法を説明する。素子電極2,3間に、不図示の電源よ
り通電すると、導電性膜4の部位に、構造の変化した電
子放出部5が形成される(図3(c))。通電フォーミ
ングによれば、導電性膜4に、局所的に破壊,変形もし
くは変質等の構造の変化した部位が形成される。該部位
が電子放出部5を構成する。通電フォーミングの電圧波
形の例を図4に示す。
のフォーミング工程の方法の一例として通電処理による
方法を説明する。素子電極2,3間に、不図示の電源よ
り通電すると、導電性膜4の部位に、構造の変化した電
子放出部5が形成される(図3(c))。通電フォーミ
ングによれば、導電性膜4に、局所的に破壊,変形もし
くは変質等の構造の変化した部位が形成される。該部位
が電子放出部5を構成する。通電フォーミングの電圧波
形の例を図4に示す。
【0064】電圧波形は、特にパルス波形が好ましい。
これにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に
印加する図4(a)に示した手法と、パルス波高値を増
加させながらパルスを印加する図4(b)に示した手法
がある。
これにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に
印加する図4(a)に示した手法と、パルス波高値を増
加させながらパルスを印加する図4(b)に示した手法
がある。
【0065】まず、パルス波高値を定電圧とした場合に
ついて図4(a)で説明する。図4(a)におけるT1
及びT2は電圧波形のパルス幅とパルス間隔である。三
角波の波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、
表面伝導型電子放出素子の形態に応じて適宜選択され
る。このような条件のもと、例えば、数秒から数十分間
電圧を印加する。パルス波形は、三角波に限定されるも
のではなく、矩形波等の所望の波形を採用することがで
きる。
ついて図4(a)で説明する。図4(a)におけるT1
及びT2は電圧波形のパルス幅とパルス間隔である。三
角波の波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、
表面伝導型電子放出素子の形態に応じて適宜選択され
る。このような条件のもと、例えば、数秒から数十分間
電圧を印加する。パルス波形は、三角波に限定されるも
のではなく、矩形波等の所望の波形を採用することがで
きる。
【0066】次に、パルス波高値を増加させながら電圧
パルスを印加する場合について図4(b)で説明する。
図4(b)におけるT1及びT2は、図4(a)に示し
たのと同様とすることができる。三角波の波高値(通電
フォーミング時のピーク電圧)は、例えば0.1Vステ
ップ程度づつ、増加させることができる。
パルスを印加する場合について図4(b)で説明する。
図4(b)におけるT1及びT2は、図4(a)に示し
たのと同様とすることができる。三角波の波高値(通電
フォーミング時のピーク電圧)は、例えば0.1Vステ
ップ程度づつ、増加させることができる。
【0067】通電フォーミング処理の終了は、パルス間
隔T2中に、導電性膜4を局所的に破壊,変形しない程
度の電圧を印加し、電流を測定して検知することができ
る。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる電流を
測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を示した
時、通電フォーミングを終了させる。
隔T2中に、導電性膜4を局所的に破壊,変形しない程
度の電圧を印加し、電流を測定して検知することができ
る。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる電流を
測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を示した
時、通電フォーミングを終了させる。
【0068】4)フォーミングを終えた素子には活性化
工程と呼ばれる処理を施す。活性化工程とは、この工程
により、素子電流If、放出電流Ieが著しく変化する
工程である。本発明における活性化工程は、第1の活性
化工程と第2の活性化工程からなる。
工程と呼ばれる処理を施す。活性化工程とは、この工程
により、素子電流If、放出電流Ieが著しく変化する
工程である。本発明における活性化工程は、第1の活性
化工程と第2の活性化工程からなる。
【0069】第1の活性化工程は、金属被膜6の堆積を
伴う活性化工程であり、例えば、高融点金属元素を含有
する雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、パルスの
印加を繰り返すことで行うことができる。この雰囲気
は、例えば、イオンポンプなどにより一旦十分に排気し
た真空中に適当な金属化合物のガスを導入することによ
って得られる。このときの好ましい金属化合物のガス圧
は、前述の応用の形態、真空容器の形状や、金属化合物
の種類などにより異なるため場合に応じ適宜設定され、
必要に応じて、N2 ,Ar等のキャリアガスを用いた
り、H2 等の還元性ガスを同時に導入したりすることも
できる。ここで言う金属化合物とは、概念として金属元
素を含む化合物を全て包含するが、実用的には、比較的
低い昇華温度と分解温度をもつもので、例えば、フッ化
物、塩化物、臭化物、ヨウ化物等の金属のハロゲン化
物、メチル化物、エチル化物、ベンジル化物等のアルキ
ル金属類、アセチルアセトナート、ジピバロイルメタナ
ート、ヘキサフルオロアセチルアセトナート等の金属β
−ジケトナート類、アリル錯体、シクロペンタジエニル
錯体等の金属エニル錯体類、ベンゼン錯体等のアレーン
錯体、金属カルボニル類、金属アルコキシド類等及び、
これら複合した化合物等を挙げることができる。本発明
においては、特に高融点を有する金属を堆積する必要が
あるので、より好適な化合物の具体例として、NbF
5 、NbCl5 、Nb(C5 H5 )(CO)4、Nb
(C5 H5 )Cl2 、OsF6 、Os(C5 H7 O2 )
3 、Os(CO)5 、Os3 (CO)12、Os(C5 H
5 )2 、ReF5 、ReCl5 、Re2 (CO)10、R
eCl(CO)5 、Re(CH3 )(CO)5 、Re
(C5 H5 )(CO)3 、Ta(C5 H5 )(CO)
4 、Ta(OC2 H5 )5 、Ta(C5H5 )Cl2 、
Ta(C5 H5 )2 H3 、WF6 、W(CO)6 、W
(C5 H5)2 Cl2 、W(C5 H5 )2 H2 、W(C
H3 )6 等が挙げられる。中でも、最も融点の高い金属
であるタングステンを容易に形成できるW(CO)6
(タングステンヘキサカルボニル)は、比較的取り扱い
が容易であるため最も好ましく用いることができる。
伴う活性化工程であり、例えば、高融点金属元素を含有
する雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、パルスの
印加を繰り返すことで行うことができる。この雰囲気
は、例えば、イオンポンプなどにより一旦十分に排気し
た真空中に適当な金属化合物のガスを導入することによ
って得られる。このときの好ましい金属化合物のガス圧
は、前述の応用の形態、真空容器の形状や、金属化合物
の種類などにより異なるため場合に応じ適宜設定され、
必要に応じて、N2 ,Ar等のキャリアガスを用いた
り、H2 等の還元性ガスを同時に導入したりすることも
できる。ここで言う金属化合物とは、概念として金属元
素を含む化合物を全て包含するが、実用的には、比較的
低い昇華温度と分解温度をもつもので、例えば、フッ化
物、塩化物、臭化物、ヨウ化物等の金属のハロゲン化
物、メチル化物、エチル化物、ベンジル化物等のアルキ
ル金属類、アセチルアセトナート、ジピバロイルメタナ
ート、ヘキサフルオロアセチルアセトナート等の金属β
−ジケトナート類、アリル錯体、シクロペンタジエニル
錯体等の金属エニル錯体類、ベンゼン錯体等のアレーン
錯体、金属カルボニル類、金属アルコキシド類等及び、
これら複合した化合物等を挙げることができる。本発明
においては、特に高融点を有する金属を堆積する必要が
あるので、より好適な化合物の具体例として、NbF
5 、NbCl5 、Nb(C5 H5 )(CO)4、Nb
(C5 H5 )Cl2 、OsF6 、Os(C5 H7 O2 )
3 、Os(CO)5 、Os3 (CO)12、Os(C5 H
5 )2 、ReF5 、ReCl5 、Re2 (CO)10、R
eCl(CO)5 、Re(CH3 )(CO)5 、Re
(C5 H5 )(CO)3 、Ta(C5 H5 )(CO)
4 、Ta(OC2 H5 )5 、Ta(C5H5 )Cl2 、
Ta(C5 H5 )2 H3 、WF6 、W(CO)6 、W
(C5 H5)2 Cl2 、W(C5 H5 )2 H2 、W(C
H3 )6 等が挙げられる。中でも、最も融点の高い金属
であるタングステンを容易に形成できるW(CO)6
(タングステンヘキサカルボニル)は、比較的取り扱い
が容易であるため最も好ましく用いることができる。
【0070】これらの金属化合物の気相中で、素子にパ
ルスの印加を繰り返すことにより、気相中に存在する金
属化合物から、金属あるいは金属化合物が素子上に堆積
し、素子電流If,放出電流Ieが、著しく変化するよ
うになる。
ルスの印加を繰り返すことにより、気相中に存在する金
属化合物から、金属あるいは金属化合物が素子上に堆積
し、素子電流If,放出電流Ieが、著しく変化するよ
うになる。
【0071】第1の活性化工程の終了判定は、素子電流
Ifと放出電流Ieを測定しながら、適宜行う。なおパ
ルス幅、パルス間隔、パルス波高値などは適宜設定され
る。
Ifと放出電流Ieを測定しながら、適宜行う。なおパ
ルス幅、パルス間隔、パルス波高値などは適宜設定され
る。
【0072】第1の活性化工程の終了した素子では、電
子放出部5および導電性膜4の高電位側に金属被膜6が
形成されている(図3(d))。これは、第1の活性化
工程中に、金属化合物の化学的気相成長によって堆積し
たものである。
子放出部5および導電性膜4の高電位側に金属被膜6が
形成されている(図3(d))。これは、第1の活性化
工程中に、金属化合物の化学的気相成長によって堆積し
たものである。
【0073】第2の活性化工程は、酸化物被膜7の堆積
を伴う活性化工程であり、第1の活性化工程と同様の手
法で行うことができる。なお、第1の活性化工程と第2
の活性化工程は便宜上順序だてて説明するが、どちらを
先に行っても良い。(すなわち、酸化物被膜7の形成が
第1の活性化工程、金属被膜6の形成が第2の活性化工
程となる場合がある。)但し、活性化工程中に素子に印
加する電圧の符号は、第1の活性化工程と第2の活性化
工程で反対にする必要がある。第2の活性化工程を行う
際の雰囲気は、例えば、イオンポンプなどにより一旦十
分に排気した真空中に適当な金属化合物のガスと酸素を
導入することによって得られる。金属化合物が酸素原子
を有する場合は、酸素の導入が不要な場合もある。この
ときの好ましい金属化合物および酸素のガス圧は、前述
の応用の形態、真空容器の形状や、金属化合物の種類な
どにより異なるため、場合に応じ適宜設定される。ここ
で言う金属化合物とは、第1の活性化工程で述べたもの
と同様である。本発明においては、特に酸化物となった
場合に低仕事関数となる金属を選択する必要があるの
で、アルカリ土類金属(IIa族)、希土類(IIIa
族)、IVa族金属元素を含む金属化合物を用いる。よ
り好適な化合物の具体例としては、Ba(C11H19O
2 )2 、Ca(C11H19O2 )2 、Ca(C5 HF6 O
2 )2 、Mg(C5 H5 )2 、HfCl4 、HfBr
4 、Hf(OC3 H7 )4 、Hf(OC4 H9 )4 、H
f(CH3 )2 (C5 H5 )、La(C11H19O2 )
3 、La(C5H4 C3 H7 )3 、Y(C11H19O2 )3
、Y(C5 H5 )3 、Ti(OC3 H7 )4 、Ti
(OC4 H9 )4 、ZrCl4 、Zr(OC3 H7 )
4 、Zr(OC4 H9 )4 、Zr(C5 HF6 O2 )
4 、Zr(C5 H5 )2 (CO)2 等が挙げられる。こ
れらのなかで、Ba(C11H19O2 )2 、Ca(C11H
19O2 )2 、Ca(C5 HF6 O2 )2 、Hf(OC3
H7 )4 、Hf(OC4 H9 )4、La(C11H19O
2 )3 、Y(C11H19O2 )3 、Zr(OC3 H7 )
4 、Zr(OC4 H9 )4 、Zr(C5 HF6 O2 )4
等は、その分子構造中に十分な酸素原子を有するため、
特に酸素を導入しなくとも金属酸化物が得られる場合が
ある。
を伴う活性化工程であり、第1の活性化工程と同様の手
法で行うことができる。なお、第1の活性化工程と第2
の活性化工程は便宜上順序だてて説明するが、どちらを
先に行っても良い。(すなわち、酸化物被膜7の形成が
第1の活性化工程、金属被膜6の形成が第2の活性化工
程となる場合がある。)但し、活性化工程中に素子に印
加する電圧の符号は、第1の活性化工程と第2の活性化
工程で反対にする必要がある。第2の活性化工程を行う
際の雰囲気は、例えば、イオンポンプなどにより一旦十
分に排気した真空中に適当な金属化合物のガスと酸素を
導入することによって得られる。金属化合物が酸素原子
を有する場合は、酸素の導入が不要な場合もある。この
ときの好ましい金属化合物および酸素のガス圧は、前述
の応用の形態、真空容器の形状や、金属化合物の種類な
どにより異なるため、場合に応じ適宜設定される。ここ
で言う金属化合物とは、第1の活性化工程で述べたもの
と同様である。本発明においては、特に酸化物となった
場合に低仕事関数となる金属を選択する必要があるの
で、アルカリ土類金属(IIa族)、希土類(IIIa
族)、IVa族金属元素を含む金属化合物を用いる。よ
り好適な化合物の具体例としては、Ba(C11H19O
2 )2 、Ca(C11H19O2 )2 、Ca(C5 HF6 O
2 )2 、Mg(C5 H5 )2 、HfCl4 、HfBr
4 、Hf(OC3 H7 )4 、Hf(OC4 H9 )4 、H
f(CH3 )2 (C5 H5 )、La(C11H19O2 )
3 、La(C5H4 C3 H7 )3 、Y(C11H19O2 )3
、Y(C5 H5 )3 、Ti(OC3 H7 )4 、Ti
(OC4 H9 )4 、ZrCl4 、Zr(OC3 H7 )
4 、Zr(OC4 H9 )4 、Zr(C5 HF6 O2 )
4 、Zr(C5 H5 )2 (CO)2 等が挙げられる。こ
れらのなかで、Ba(C11H19O2 )2 、Ca(C11H
19O2 )2 、Ca(C5 HF6 O2 )2 、Hf(OC3
H7 )4 、Hf(OC4 H9 )4、La(C11H19O
2 )3 、Y(C11H19O2 )3 、Zr(OC3 H7 )
4 、Zr(OC4 H9 )4 、Zr(C5 HF6 O2 )4
等は、その分子構造中に十分な酸素原子を有するため、
特に酸素を導入しなくとも金属酸化物が得られる場合が
ある。
【0074】これらの金属化合物(及び酸素)の気相中
で、素子にパルスの印加を繰り返すことにより、気相中
に存在する金属化合物から、金属酸化物が素子上に堆積
し、素子電流If,放出電流Ieが、著しく変化するよ
うになる。
で、素子にパルスの印加を繰り返すことにより、気相中
に存在する金属化合物から、金属酸化物が素子上に堆積
し、素子電流If,放出電流Ieが、著しく変化するよ
うになる。
【0075】第2の活性化工程の終了判定も第1の活性
化工程同様、素子電流Ifと放出電流Ieを測定しなが
ら、適宜行う。なおパルス幅、パルス間隔、パルス波高
値などは適宜設定される。
化工程同様、素子電流Ifと放出電流Ieを測定しなが
ら、適宜行う。なおパルス幅、パルス間隔、パルス波高
値などは適宜設定される。
【0076】第2の活性化工程の終了した素子では、電
子放出部5および導電性膜4の高電位側(すなわち金属
被膜6の反対側)に金属酸化物被膜7が形成されている
(図3(e))。これは、第2の活性化工程中に、金属
化合物(及び酸素)の化学的気相成長によって堆積した
ものである。
子放出部5および導電性膜4の高電位側(すなわち金属
被膜6の反対側)に金属酸化物被膜7が形成されている
(図3(e))。これは、第2の活性化工程中に、金属
化合物(及び酸素)の化学的気相成長によって堆積した
ものである。
【0077】5)このような工程を経て得られた電子放
出素子は、安定化工程を行うことが好ましい。この工程
は、真空容器内の残留金属化合物を排気することで新た
な堆積が起こらないようにし、特性を一定に保つ工程で
ある。真空容器内の圧力は、1〜3×10-7Torr以
下が好ましく、さらに1×10-8Torr以下が特に好
ましい。さらに真空容器内を排気するときには、真空容
器全体を加熱して、真空容器内壁や、電子放出素子に吸
着した金属化合物分子を排気しやすくするのが好まし
い。このときの加熱条件は、80〜200℃で5時間以
上が望ましいが、特にこの条件に限るものではなく、真
空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成などの諸条
件により適宜選ばれる条件により行う。
出素子は、安定化工程を行うことが好ましい。この工程
は、真空容器内の残留金属化合物を排気することで新た
な堆積が起こらないようにし、特性を一定に保つ工程で
ある。真空容器内の圧力は、1〜3×10-7Torr以
下が好ましく、さらに1×10-8Torr以下が特に好
ましい。さらに真空容器内を排気するときには、真空容
器全体を加熱して、真空容器内壁や、電子放出素子に吸
着した金属化合物分子を排気しやすくするのが好まし
い。このときの加熱条件は、80〜200℃で5時間以
上が望ましいが、特にこの条件に限るものではなく、真
空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成などの諸条
件により適宜選ばれる条件により行う。
【0078】安定化工程を行った後の、素子駆動時の雰
囲気は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが
好ましいが、これに限るものではなく、金属化合物が十
分除去されていれば、真空度自体は多少低下しても十分
安定な特性を維持することができる。
囲気は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが
好ましいが、これに限るものではなく、金属化合物が十
分除去されていれば、真空度自体は多少低下しても十分
安定な特性を維持することができる。
【0079】このような真空雰囲気下を採用することに
より、新たな金属あるいは金属酸化物の堆積を抑制で
き、結果として素子電流If,放出電流Ieが安定す
る。
より、新たな金属あるいは金属酸化物の堆積を抑制で
き、結果として素子電流If,放出電流Ieが安定す
る。
【0080】上述した工程を経て得られる本発明の電子
放出素子の基本特性について、図5、図6を参照しなが
ら説明する。
放出素子の基本特性について、図5、図6を参照しなが
ら説明する。
【0081】図5は、真空処理装置の一例を示す模式図
であり、この真空処理装置は測定評価装置としての機能
も兼ね備えている。図5においても、図1に示した部位
と同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付して
いる。図5において、55は真空容器であり、56は排
気ポンプである。真空容器55内には電子放出素子が配
されている。即ち、1は電子放出素子を構成する基体で
あり、2及び3は素子電極、4は導電性膜、5は電子放
出部、6は金属被膜、7は酸化物被膜である。51は、
電子放出素子に素子電圧Vfを印加するための電源、5
0は素子電極2,3間の導電性膜4を流れる素子電流I
fを測定するための電流計、54は素子の電子放出部5
より放出される放出電流Ieを捕捉するためのアノード
電極である。53はアノード電極54に電圧を印加する
ための高圧電源、52は素子の電子放出部5より放出さ
れる放出電流Ieを測定するための電流計である。一例
として、アノード電極54の電圧を1kV〜10kVの
範囲とし、アノード電極54と電子放出素子との距離H
を2mm〜8mmの範囲として測定を行うことができ
る。
であり、この真空処理装置は測定評価装置としての機能
も兼ね備えている。図5においても、図1に示した部位
と同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付して
いる。図5において、55は真空容器であり、56は排
気ポンプである。真空容器55内には電子放出素子が配
されている。即ち、1は電子放出素子を構成する基体で
あり、2及び3は素子電極、4は導電性膜、5は電子放
出部、6は金属被膜、7は酸化物被膜である。51は、
電子放出素子に素子電圧Vfを印加するための電源、5
0は素子電極2,3間の導電性膜4を流れる素子電流I
fを測定するための電流計、54は素子の電子放出部5
より放出される放出電流Ieを捕捉するためのアノード
電極である。53はアノード電極54に電圧を印加する
ための高圧電源、52は素子の電子放出部5より放出さ
れる放出電流Ieを測定するための電流計である。一例
として、アノード電極54の電圧を1kV〜10kVの
範囲とし、アノード電極54と電子放出素子との距離H
を2mm〜8mmの範囲として測定を行うことができ
る。
【0082】真空容器55内には、不図示の真空計等の
真空雰囲気下での測定に必要な機器が設けられていて、
所望の真空雰囲気下で測定評価を行えるようになってい
る。排気ポンプ56は、ターボポンプ、ロータリーポン
プからなる通常の高真空装置系と更に、イオンポンプ等
からなる超高真空装置系とにより構成されている。ここ
に示した電子源基板を配した真空処理装置全体は、不図
示のヒーターにより200℃まで加熱できる。また、不
図示の、金属化合物ガス導入装置や酸素導入装置等から
なる成膜装置を取付けてもよい。従って、この真空処理
装置を用いると、前述の通電フォーミング以降の工程も
行うことができる。
真空雰囲気下での測定に必要な機器が設けられていて、
所望の真空雰囲気下で測定評価を行えるようになってい
る。排気ポンプ56は、ターボポンプ、ロータリーポン
プからなる通常の高真空装置系と更に、イオンポンプ等
からなる超高真空装置系とにより構成されている。ここ
に示した電子源基板を配した真空処理装置全体は、不図
示のヒーターにより200℃まで加熱できる。また、不
図示の、金属化合物ガス導入装置や酸素導入装置等から
なる成膜装置を取付けてもよい。従って、この真空処理
装置を用いると、前述の通電フォーミング以降の工程も
行うことができる。
【0083】図6は、図5に示した真空処理装置を用い
て測定された放出電流Ie,素子電流Ifと素子電圧V
fの関係を模式的に示した図である。図6においては、
放出電流Ieが素子電流Ifに比べて著しく小さいので
任意単位で示されている。尚、縦・横軸ともリニアスケ
ールである。
て測定された放出電流Ie,素子電流Ifと素子電圧V
fの関係を模式的に示した図である。図6においては、
放出電流Ieが素子電流Ifに比べて著しく小さいので
任意単位で示されている。尚、縦・横軸ともリニアスケ
ールである。
【0084】図6からも明らかなように、本発明の表面
伝導型電子放出素子は、放出電流Ieに関して3つの特
徴的性質を有する。
伝導型電子放出素子は、放出電流Ieに関して3つの特
徴的性質を有する。
【0085】即ち、(i)本素子はある電圧(しきい値
電圧と呼ぶ:図6中のVth)以上の素子電圧を印加す
ると急激に放出電流Ieが増加し、一方しきい値電圧V
th以下では放出電流Ieが殆ど検出されない。つま
り、放出電流Ieに対する明確なしきい値電圧Vthを
持った非線形素子である。
電圧と呼ぶ:図6中のVth)以上の素子電圧を印加す
ると急激に放出電流Ieが増加し、一方しきい値電圧V
th以下では放出電流Ieが殆ど検出されない。つま
り、放出電流Ieに対する明確なしきい値電圧Vthを
持った非線形素子である。
【0086】(ii)放出電流Ieが素子電圧Vfに単
調増加依存するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制
御できる。
調増加依存するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制
御できる。
【0087】(iii)アノード電極54(図5参照)
に捕捉される放出電荷は、素子電圧Vfを印加する時間
に依存する。つまり、アノード電極54に捕捉される電
荷量は、素子電圧Vfを印加する時間により制御でき
る。
に捕捉される放出電荷は、素子電圧Vfを印加する時間
に依存する。つまり、アノード電極54に捕捉される電
荷量は、素子電圧Vfを印加する時間により制御でき
る。
【0088】以上の説明より理解されるように、本発明
の表面伝導型電子放出素子は、入力信号に応じて、電子
放出特性を容易に制御できることになる。この性質を利
用すると複数の電子放出素子を配置して構成した電子
源、画像形成装置等、多方面への応用が可能となる。
の表面伝導型電子放出素子は、入力信号に応じて、電子
放出特性を容易に制御できることになる。この性質を利
用すると複数の電子放出素子を配置して構成した電子
源、画像形成装置等、多方面への応用が可能となる。
【0089】図6においては、素子電流Ifが素子電圧
Vfに対して単調増加する(以下、「MI特性」とい
う)例を示したが、素子電流Ifが素子電圧Vfに対し
て電圧制御型負性抵抗特性(以下、「VCNR特性」と
いう)を示す場合もある(不図示)。これらの特性は、
前述の工程を制御することで制御できる。
Vfに対して単調増加する(以下、「MI特性」とい
う)例を示したが、素子電流Ifが素子電圧Vfに対し
て電圧制御型負性抵抗特性(以下、「VCNR特性」と
いう)を示す場合もある(不図示)。これらの特性は、
前述の工程を制御することで制御できる。
【0090】本発明を適用可能な電子放出素子の応用例
について以下に述べる。本発明を適用可能な表面伝導型
電子放出素子を複数個基板上に配列し、例えば電子源あ
るいは、画像形成装置が構成できる。
について以下に述べる。本発明を適用可能な表面伝導型
電子放出素子を複数個基板上に配列し、例えば電子源あ
るいは、画像形成装置が構成できる。
【0091】電子放出素子の配列については、種々のも
のが採用できる。一例として、並列に配置した多数の電
子放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を
多数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制
御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から
の電子を制御駆動する梯子状配置のものがある。これと
は別に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複
数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極
の一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配さ
れた複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線
に共通に接続するものが挙げられる。このようなものは
所謂単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配
置について以下に詳述する。
のが採用できる。一例として、並列に配置した多数の電
子放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を
多数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制
御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から
の電子を制御駆動する梯子状配置のものがある。これと
は別に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複
数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極
の一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配さ
れた複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線
に共通に接続するものが挙げられる。このようなものは
所謂単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配
置について以下に詳述する。
【0092】本発明を適用可能な表面伝導型電子放出素
子については、前述したとおり(i)〜(iii)の特
性がある。即ち、表面伝導型電子放出素子からの放出電
子は、しきい値電圧以上では、対向する素子電極間に印
加するパルス状電圧の波高値と幅で制御できる。一方、
しきい値電圧以下では、殆ど放出されない。この特性に
よれば、多数の電子放出素子を配置した場合において
も、個々の素子にパルス状電圧を適宜印加すれば、入力
信号に応じて、表面伝導型電子放出素子を選択して電子
放出量を制御できる。
子については、前述したとおり(i)〜(iii)の特
性がある。即ち、表面伝導型電子放出素子からの放出電
子は、しきい値電圧以上では、対向する素子電極間に印
加するパルス状電圧の波高値と幅で制御できる。一方、
しきい値電圧以下では、殆ど放出されない。この特性に
よれば、多数の電子放出素子を配置した場合において
も、個々の素子にパルス状電圧を適宜印加すれば、入力
信号に応じて、表面伝導型電子放出素子を選択して電子
放出量を制御できる。
【0093】以下この原理に基づき、本発明を適用可能
な電子放出素子を複数配して得られる電子源基板につい
て、図7を用いて説明する。図7において、71は電子
源基板、72はX方向配線、73はY方向配線である。
74は表面伝導型電子放出素子、75は結線である。
尚、表面伝導型電子放出素子74は、前述した平面型あ
るいは垂直型のどちらであってもよい。
な電子放出素子を複数配して得られる電子源基板につい
て、図7を用いて説明する。図7において、71は電子
源基板、72はX方向配線、73はY方向配線である。
74は表面伝導型電子放出素子、75は結線である。
尚、表面伝導型電子放出素子74は、前述した平面型あ
るいは垂直型のどちらであってもよい。
【0094】m本のX方向配線72は、Dx1,Dx
2,……,Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成するこ
とができる。配線の材料、膜厚、幅は適宜設計される。
Y方向配線73は、Dy1,Dy2,……,Dynのn
本の配線よりなり、X方向配線72と同様に形成され
る。これらm本のX方向配線72とn本のY方向配線7
3との間には、不図示の層間絶縁層が設けられており、
両者を電気的に分離している(m,nは、共に正の整
数)。
2,……,Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成するこ
とができる。配線の材料、膜厚、幅は適宜設計される。
Y方向配線73は、Dy1,Dy2,……,Dynのn
本の配線よりなり、X方向配線72と同様に形成され
る。これらm本のX方向配線72とn本のY方向配線7
3との間には、不図示の層間絶縁層が設けられており、
両者を電気的に分離している(m,nは、共に正の整
数)。
【0095】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2 等で構成
される。例えば、X方向配線72を形成した基板71の
全面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配
線72とY方向配線73の交差部の電位差に耐え得るよ
うに、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向配線
72とY方向配線73は、それぞれ外部端子として引き
出されている。
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2 等で構成
される。例えば、X方向配線72を形成した基板71の
全面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配
線72とY方向配線73の交差部の電位差に耐え得るよ
うに、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向配線
72とY方向配線73は、それぞれ外部端子として引き
出されている。
【0096】表面伝導型電子放出素子74を構成する一
対の素子電極(不図示)は、それぞれm本のX方向配線
72とn本のY方向配線73に、導電性金属等からなる
結線75によって電気的に接続されている。
対の素子電極(不図示)は、それぞれm本のX方向配線
72とn本のY方向配線73に、導電性金属等からなる
結線75によって電気的に接続されている。
【0097】配線72と配線73を構成する材料、結線
75を構成する材料及び一対の素子電極を構成する材料
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、また夫々異なってもよい。これらの材料は、例えば
前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子電極を
構成する材料と配線材料が同一である場合には、素子電
極に接続した配線は素子電極ということもできる。
75を構成する材料及び一対の素子電極を構成する材料
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、また夫々異なってもよい。これらの材料は、例えば
前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子電極を
構成する材料と配線材料が同一である場合には、素子電
極に接続した配線は素子電極ということもできる。
【0098】X方向配線72には、X方向に配列した表
面伝導型電子放出素子74の行を選択するための走査信
号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続される。
一方、Y方向配線73には、Y方向に配列した表面伝導
型電子放出素子74の各列を入力信号に応じて変調する
ための、不図示の変調信号発生手段が接続される。各電
子放出素子に印加される駆動電圧は、当該素子に印加さ
れる走査信号と変調信号の差電圧として供給される。
面伝導型電子放出素子74の行を選択するための走査信
号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続される。
一方、Y方向配線73には、Y方向に配列した表面伝導
型電子放出素子74の各列を入力信号に応じて変調する
ための、不図示の変調信号発生手段が接続される。各電
子放出素子に印加される駆動電圧は、当該素子に印加さ
れる走査信号と変調信号の差電圧として供給される。
【0099】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0100】このような単純マトリクス配置の電子源を
用いて構成した画像形成装置について、図8と図9及び
図10を用いて説明する。図8は、画像形成装置の表示
パネルの一例を示す模式図であり、図9は、図8の画像
形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。図10
は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行うため
の駆動回路の一例を示すブロック図である。
用いて構成した画像形成装置について、図8と図9及び
図10を用いて説明する。図8は、画像形成装置の表示
パネルの一例を示す模式図であり、図9は、図8の画像
形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。図10
は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行うため
の駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0101】図8において、71は電子放出素子を複数
配した電子源基板、81は電子源基板71を固定したリ
アプレート、86はガラス基板83の内面に蛍光膜84
とメタルバック85等が形成されたフェースプレートで
ある。82は支持枠であり、該支持枠82には、リアプ
レート81、フェースプレート86がフリットガラス等
を用いて接続されている。88は外囲器であり、例えば
大気中あるいは窒素中で、400〜500℃の温度範囲
で10分間以上焼成することで、封着して構成される。
配した電子源基板、81は電子源基板71を固定したリ
アプレート、86はガラス基板83の内面に蛍光膜84
とメタルバック85等が形成されたフェースプレートで
ある。82は支持枠であり、該支持枠82には、リアプ
レート81、フェースプレート86がフリットガラス等
を用いて接続されている。88は外囲器であり、例えば
大気中あるいは窒素中で、400〜500℃の温度範囲
で10分間以上焼成することで、封着して構成される。
【0102】74は、図1に示したような電子放出素子
である。72,73は、表面伝導型電子放出素子の一対
の素子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線あ
る。
である。72,73は、表面伝導型電子放出素子の一対
の素子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線あ
る。
【0103】外囲器88は、上述の如く、フェースプレ
ート86、支持枠82、リアプレート81で構成され
る。リアプレート81は主に基板71の強度を補強する
目的で設けられるため、基板71自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート81は不要とすることがで
きる。即ち、基板71に直接支持枠82を封着し、フェ
ースプレート86、支持枠82及び基板71で外囲器8
8を構成してもよい。一方、フェースプレート86とリ
アプレート81の間に、スぺーサーと呼ばれる不図示の
支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強
度をもつ外囲器88を構成することもできる。
ート86、支持枠82、リアプレート81で構成され
る。リアプレート81は主に基板71の強度を補強する
目的で設けられるため、基板71自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート81は不要とすることがで
きる。即ち、基板71に直接支持枠82を封着し、フェ
ースプレート86、支持枠82及び基板71で外囲器8
8を構成してもよい。一方、フェースプレート86とリ
アプレート81の間に、スぺーサーと呼ばれる不図示の
支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強
度をもつ外囲器88を構成することもできる。
【0104】図9は、蛍光膜を示す模式図である。蛍光
膜84は、モノクロームの場合は蛍光体のみで構成する
ことができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配列
により、ブラックストライプ(図9(a))あるいはブ
ラックマトリクス(図9(b))等と呼ばれる黒色導電
材91と蛍光体92とから構成することができる。ブラ
ックストライプ、ブラックマトリクスを設ける目的は、
カラー表示の場合、必要となる三原色蛍光体の各蛍光体
92間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たな
くすることと、蛍光膜84における外光反射によるコン
トラストの低下を抑制することにある。黒色導電材91
の材料としては、通常用いられている黒鉛を主成分とす
る材料の他、導電性があり、光の透過及び反射が少ない
材料を用いることができる。
膜84は、モノクロームの場合は蛍光体のみで構成する
ことができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配列
により、ブラックストライプ(図9(a))あるいはブ
ラックマトリクス(図9(b))等と呼ばれる黒色導電
材91と蛍光体92とから構成することができる。ブラ
ックストライプ、ブラックマトリクスを設ける目的は、
カラー表示の場合、必要となる三原色蛍光体の各蛍光体
92間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たな
くすることと、蛍光膜84における外光反射によるコン
トラストの低下を抑制することにある。黒色導電材91
の材料としては、通常用いられている黒鉛を主成分とす
る材料の他、導電性があり、光の透過及び反射が少ない
材料を用いることができる。
【0105】ガラス基板83に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法や印刷法等
が採用できる。蛍光膜84の内面側には、通常メタルバ
ック85が設けられる。メタルバックを設ける目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート8
6側へ鏡面反射することにより輝度を向上させること、
電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用さ
せること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダ
メージから蛍光体を保護すること等である。メタルバッ
クは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理
(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、その
後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで作製でき
る。
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法や印刷法等
が採用できる。蛍光膜84の内面側には、通常メタルバ
ック85が設けられる。メタルバックを設ける目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート8
6側へ鏡面反射することにより輝度を向上させること、
電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用さ
せること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダ
メージから蛍光体を保護すること等である。メタルバッ
クは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理
(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、その
後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで作製でき
る。
【0106】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
【0107】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、十分
な位置合わせが不可欠となる。
蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、十分
な位置合わせが不可欠となる。
【0108】図8に示した画像形成装置は、例えば以下
のようにして製造される。
のようにして製造される。
【0109】外囲器88内は、前述の安定化工程と同様
に、適宜加熱しながら、イオンポンプ、ソープションポ
ンプ等のオイルを使用しない排気装置により不図示の排
気管を通じて排気し、10-7Torr程度の真空度の有
機物質の十分に少ない雰囲気にした後、封止が成され
る。外囲器88の封止後の真空度を維持するために、ゲ
ッター処理を行うこともできる。これは、外囲器88の
封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高
周波加熱等を用いた加熱により、外囲器88内の所定の
位置に配置されたゲッター(不図示)を加熱し、蒸着膜
を形成する処理である。ゲッターは通常Ba等が主成分
であり、該蒸着膜の吸着作用により、例えば1×10-7
乗Torr以上の真空度を維持するものである。ここ
で、表面伝導型電子放出素子のフォーミング処理以降の
工程は適宜設定できる。
に、適宜加熱しながら、イオンポンプ、ソープションポ
ンプ等のオイルを使用しない排気装置により不図示の排
気管を通じて排気し、10-7Torr程度の真空度の有
機物質の十分に少ない雰囲気にした後、封止が成され
る。外囲器88の封止後の真空度を維持するために、ゲ
ッター処理を行うこともできる。これは、外囲器88の
封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高
周波加熱等を用いた加熱により、外囲器88内の所定の
位置に配置されたゲッター(不図示)を加熱し、蒸着膜
を形成する処理である。ゲッターは通常Ba等が主成分
であり、該蒸着膜の吸着作用により、例えば1×10-7
乗Torr以上の真空度を維持するものである。ここ
で、表面伝導型電子放出素子のフォーミング処理以降の
工程は適宜設定できる。
【0110】次に、単純マトリクス配置の電子源を用い
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成例
について、図10を用いて説明する。図10において、
101は画像表示パネル、102は走査回路、103は
制御回路、104はシフトレジスタ、105はラインメ
モリ、106は同期信号分離回路、107は変調信号発
生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成例
について、図10を用いて説明する。図10において、
101は画像表示パネル、102は走査回路、103は
制御回路、104はシフトレジスタ、105はラインメ
モリ、106は同期信号分離回路、107は変調信号発
生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
【0111】表示パネル101は、端子Dx1乃至Dx
m、端子Dy1乃至Dyn及び高圧端子87を介して外
部の電気回路と接続している。端子Dx1乃至Dxmに
は、表示パネル101内に設けられている電子源、即
ち、m行n列の行列状にマトリクス配線された表面伝導
型電子放出素子群を1行(n素子)づつ順次駆動する為
の走査信号が印加される。端子Dy1乃至Dynには、
前記走査信号により選択された1行の表面伝導型電子放
出素子の各素子の出力電子ビームを制御する為の変調信
号が印加される。高圧端子87には、直流電圧源Vaよ
り、例えば10KVの直流電圧が供給されるが、これは
表面伝導型電子放出素子から放出される電子ビームに、
蛍光体を励起するのに十分なエネルギーを付与する為の
加速電圧である。
m、端子Dy1乃至Dyn及び高圧端子87を介して外
部の電気回路と接続している。端子Dx1乃至Dxmに
は、表示パネル101内に設けられている電子源、即
ち、m行n列の行列状にマトリクス配線された表面伝導
型電子放出素子群を1行(n素子)づつ順次駆動する為
の走査信号が印加される。端子Dy1乃至Dynには、
前記走査信号により選択された1行の表面伝導型電子放
出素子の各素子の出力電子ビームを制御する為の変調信
号が印加される。高圧端子87には、直流電圧源Vaよ
り、例えば10KVの直流電圧が供給されるが、これは
表面伝導型電子放出素子から放出される電子ビームに、
蛍光体を励起するのに十分なエネルギーを付与する為の
加速電圧である。
【0112】走査回路102について説明する。同回路
は、内部にm個のスイッチング素子(図中、S1乃至S
mで模式的に示している)を備えたものである。各スイ
ッチング素子は、直流電圧電源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示パネル101の端子Dx1乃至Dxmと電気的に接
続される。各スイッチング素子S1乃至Smは、制御回
路103が出力する制御信号Tscanに基づいて動作
するものであり、例えばFETのようなスイッチング素
子を組み合わせることにより構成することができる。
は、内部にm個のスイッチング素子(図中、S1乃至S
mで模式的に示している)を備えたものである。各スイ
ッチング素子は、直流電圧電源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示パネル101の端子Dx1乃至Dxmと電気的に接
続される。各スイッチング素子S1乃至Smは、制御回
路103が出力する制御信号Tscanに基づいて動作
するものであり、例えばFETのようなスイッチング素
子を組み合わせることにより構成することができる。
【0113】直流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき、走査されていない素子に印加される駆動電圧が電
子放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力す
るよう設定されている。
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき、走査されていない素子に印加される駆動電圧が電
子放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力す
るよう設定されている。
【0114】制御回路103は、外部より入力される画
像信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路103は、同
期信号分離回路106より送られる同期信号Tsync
に基づいて、各部に対してTscan,Tsft及びT
mryの各制御信号を発生する。
像信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路103は、同
期信号分離回路106より送られる同期信号Tsync
に基づいて、各部に対してTscan,Tsft及びT
mryの各制御信号を発生する。
【0115】同期信号分離回路106は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波
数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期
信号分離回路106により分離された同期信号は、垂直
同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便
宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号か
ら分離された画像の輝度信号成分は、便宜上DATA信
号と表した。このDATA信号は、シフトレジスタ10
4に入力される。
されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波
数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期
信号分離回路106により分離された同期信号は、垂直
同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便
宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号か
ら分離された画像の輝度信号成分は、便宜上DATA信
号と表した。このDATA信号は、シフトレジスタ10
4に入力される。
【0116】シフトレジスタ104は、時系列的にシリ
アルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン
毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路103より送られる制御信号Tsftに基づいて
動作する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ
104のシフトクロックであると言い換えてもよ
い。)。シリアル/パラレル変換された画像1ライン分
のデータ(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)
は、Id1乃至Idnのn個の並列信号として前記シフ
トレジスタ104より出力される。
アルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン
毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路103より送られる制御信号Tsftに基づいて
動作する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ
104のシフトクロックであると言い換えてもよ
い。)。シリアル/パラレル変換された画像1ライン分
のデータ(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)
は、Id1乃至Idnのn個の並列信号として前記シフ
トレジスタ104より出力される。
【0117】ラインメモリ105は、画像1ライン分の
データを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路103より送られる制御信号Tmryに従
って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶され
た内容は、Id’1乃至Id’nとして出力され、変調
信号発生器107に入力される。
データを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路103より送られる制御信号Tmryに従
って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶され
た内容は、Id’1乃至Id’nとして出力され、変調
信号発生器107に入力される。
【0118】変調信号発生器107は、画像データI
d’1乃至Id’nの各々に応じて、表面伝導型電子放
出素子の各々を適切に駆動変調する為の信号源であり、
その出力信号は、端子Dy1乃至Dynを通じて表示パ
ネル101内の表面伝導型電子放出素子に印加される。
d’1乃至Id’nの各々に応じて、表面伝導型電子放
出素子の各々を適切に駆動変調する為の信号源であり、
その出力信号は、端子Dy1乃至Dynを通じて表示パ
ネル101内の表面伝導型電子放出素子に印加される。
【0119】前述したように、本発明を適用可能な電子
放出素子は放出電流Ieに関して以下の基本特性を有し
ている。即ち、電子放出には明確なしきい値電圧Vth
があり、Vth以上の電圧が印加された時のみ電子放出
が生じる。電子放出しきい値以上の電圧に対しては、素
子への印加電圧の変化に応じて放出電流も変化する。こ
のことから、本素子にパルス状の電圧を印加する場合、
例えば電子放出しきい値電圧以下の電圧を印加しても電
子放出は生じないが、電子放出しきい値電圧以上の電圧
を印加する場合には電子ビームが出力される。その際、
パルスの波高値Vmを変化させることにより、出力電子
ビームの強度を制御することが可能である。また、パル
スの幅Pwを変化させることにより、出力される電子ビ
ームの電荷の総量を制御することが可能である。
放出素子は放出電流Ieに関して以下の基本特性を有し
ている。即ち、電子放出には明確なしきい値電圧Vth
があり、Vth以上の電圧が印加された時のみ電子放出
が生じる。電子放出しきい値以上の電圧に対しては、素
子への印加電圧の変化に応じて放出電流も変化する。こ
のことから、本素子にパルス状の電圧を印加する場合、
例えば電子放出しきい値電圧以下の電圧を印加しても電
子放出は生じないが、電子放出しきい値電圧以上の電圧
を印加する場合には電子ビームが出力される。その際、
パルスの波高値Vmを変化させることにより、出力電子
ビームの強度を制御することが可能である。また、パル
スの幅Pwを変化させることにより、出力される電子ビ
ームの電荷の総量を制御することが可能である。
【0120】従って、入力信号に応じて電子放出素子を
変調する方式としては、電圧変調方式とパルス幅変調方
式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器107としては、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの波高値を変調できるような電圧変調方式の回路を用
いることができる。パルス幅変調方式を実施するに際し
ては、変調信号発生器107として、一定の波高値の電
圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧
パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を
用いることができる。
変調する方式としては、電圧変調方式とパルス幅変調方
式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器107としては、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの波高値を変調できるような電圧変調方式の回路を用
いることができる。パルス幅変調方式を実施するに際し
ては、変調信号発生器107として、一定の波高値の電
圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧
パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を
用いることができる。
【0121】シフトレジスタ104やラインメモリ10
5は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のもの
でも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
5は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のもの
でも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0122】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要があるが、これには同期信号分離回路106の
出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連して
ラインメモリ105の出力信号がデジタル信号かアナロ
グ信号かにより、変調信号発生器107に用いられる回
路が若干異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用
いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器107には、
例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等
を付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器
107には、例えば高速の発振器及び発振器の出力する
波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値
と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレー
タ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較
器の出力するパルス幅変調された変調信号を表面伝導型
電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅
器を付加することもできる。
号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要があるが、これには同期信号分離回路106の
出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連して
ラインメモリ105の出力信号がデジタル信号かアナロ
グ信号かにより、変調信号発生器107に用いられる回
路が若干異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用
いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器107には、
例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等
を付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器
107には、例えば高速の発振器及び発振器の出力する
波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値
と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレー
タ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較
器の出力するパルス幅変調された変調信号を表面伝導型
電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅
器を付加することもできる。
【0123】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器107には、例えばオペアンプ等を
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場
合には、例えば電圧制御型発振回路(VCO)を採用で
き、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電圧に
まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
合、変調信号発生器107には、例えばオペアンプ等を
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場
合には、例えば電圧制御型発振回路(VCO)を採用で
き、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電圧に
まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0124】このような構成をとり得る本発明を適用可
能な画像形成装置においては、各電子放出素子に、容器
外端子Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dynを介して電
圧を印加することにより、電子放出が生じる。高圧端子
87を介してメタルバック85あるいは透明電極(不図
示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速され
た電子は、蛍光膜84に衝突し、発光が生じて画像が形
成される。
能な画像形成装置においては、各電子放出素子に、容器
外端子Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dynを介して電
圧を印加することにより、電子放出が生じる。高圧端子
87を介してメタルバック85あるいは透明電極(不図
示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速され
た電子は、蛍光膜84に衝突し、発光が生じて画像が形
成される。
【0125】ここで述べた画像形成装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついてはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限
られるものではなく、PAL、SECAM方式等の他、
これらよりも多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついてはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限
られるものではなく、PAL、SECAM方式等の他、
これらよりも多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
【0126】次に、前述の梯子型配置の電子源及び画像
形成装置について、図11及び図12を用いて説明す
る。
形成装置について、図11及び図12を用いて説明す
る。
【0127】図11は、梯子型配置の電子源の一例を示
す模式図である。図11において、110は電子源基
板、111は電子放出素子である。112は、電子放出
素子111を接続するための共通配線D1〜D10であ
り、これらは外部端子として引き出されている。電子放
出素子111は、基板110上に、X方向に並列に複数
個配置されている(これを素子行と呼ぶ)。この素子行
が複数個配置されて、電子源を構成している。各素子行
の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行を
独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを放
出させたい素子行には、電子放出しきい値以上の電圧を
印加し、電子ビームを放出させたくない素子行には、電
子放出しきい値以下の電圧を印加する。各素子行間に位
置する共通配線D2〜D9は、例えばD2とD3を一体
の同一配線とすることもできる。
す模式図である。図11において、110は電子源基
板、111は電子放出素子である。112は、電子放出
素子111を接続するための共通配線D1〜D10であ
り、これらは外部端子として引き出されている。電子放
出素子111は、基板110上に、X方向に並列に複数
個配置されている(これを素子行と呼ぶ)。この素子行
が複数個配置されて、電子源を構成している。各素子行
の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行を
独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを放
出させたい素子行には、電子放出しきい値以上の電圧を
印加し、電子ビームを放出させたくない素子行には、電
子放出しきい値以下の電圧を印加する。各素子行間に位
置する共通配線D2〜D9は、例えばD2とD3を一体
の同一配線とすることもできる。
【0128】図12は、梯子型配置の電子源を備えた画
像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であ
る。120はグリッド電極、121は電子が通過するた
めの開口、D1乃至Dmは容器外端子、G1乃至Gnは
グリッド電極120と接続された容器外端子である。1
10は各素子行間の共通配線を同一配線とした電子源基
板である。図12においては、図8、図11に示した部
位と同じ部位には、これらの図に付したのと同一の符号
を付している。ここに示した画像形成装置と、図8に示
した単純マトリクス配置の画像形成装置との大きな違い
は、電子源基板110とフェースプレート86の間にグ
リッド電極120を備えているか否かである。
像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であ
る。120はグリッド電極、121は電子が通過するた
めの開口、D1乃至Dmは容器外端子、G1乃至Gnは
グリッド電極120と接続された容器外端子である。1
10は各素子行間の共通配線を同一配線とした電子源基
板である。図12においては、図8、図11に示した部
位と同じ部位には、これらの図に付したのと同一の符号
を付している。ここに示した画像形成装置と、図8に示
した単純マトリクス配置の画像形成装置との大きな違い
は、電子源基板110とフェースプレート86の間にグ
リッド電極120を備えているか否かである。
【0129】図12においては、基板110とフェース
プレート86の間には、グリッド電極120が設けられ
ている。グリッド電極120は、表面伝導型電子放出素
子111から放出された電子ビームを変調するためのも
のであり、梯子型配置の素子行と直交して設けられたス
トライプ状の電極に電子ビームを通過させるため、各素
子に対応して1個ずつ円形の開口121が設けられてい
る。グリッド電極の形状や配置位置は、図12に示した
ものに限定されるものではない。例えば、開口としてメ
ッシュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッド
電極を表面伝導型電子放出素子の周囲や近傍に設けるこ
ともできる。
プレート86の間には、グリッド電極120が設けられ
ている。グリッド電極120は、表面伝導型電子放出素
子111から放出された電子ビームを変調するためのも
のであり、梯子型配置の素子行と直交して設けられたス
トライプ状の電極に電子ビームを通過させるため、各素
子に対応して1個ずつ円形の開口121が設けられてい
る。グリッド電極の形状や配置位置は、図12に示した
ものに限定されるものではない。例えば、開口としてメ
ッシュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッド
電極を表面伝導型電子放出素子の周囲や近傍に設けるこ
ともできる。
【0130】容器外端子D1乃至Dm及びグリッド容器
外端子G1乃至Gnは、不図示の制御回路と電気的に接
続されている。
外端子G1乃至Gnは、不図示の制御回路と電気的に接
続されている。
【0131】本例の画像形成装置では、素子行を1列ず
つ順次駆動(走査)して行くのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
つ順次駆動(走査)して行くのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
【0132】以上説明した本発明の画像形成装置は、テ
レビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコン
ピューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて
構成された光プリンターとしての画像形成装置等として
も用いることができる。
レビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコン
ピューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて
構成された光プリンターとしての画像形成装置等として
も用いることができる。
【0133】
【実施例】以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
なく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置
換や設計変更がなされたものをも包含する。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
なく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置
換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0134】[実施例1]本実施例に係わる基本的な表
面伝導型電子放出素子の構成は、図1(a),(b)の
平面図及び断面図と同様である。
面伝導型電子放出素子の構成は、図1(a),(b)の
平面図及び断面図と同様である。
【0135】図1において、1は基板、2と3は素子電
極、4は導電性膜、5は電子放出部、6は金属被膜、7
は酸化物被膜である。
極、4は導電性膜、5は電子放出部、6は金属被膜、7
は酸化物被膜である。
【0136】本実施例に係わる表面伝導型電子放出素子
の製造法は、基本的には図3と同様であり、以下、図1
及び図3を用いて、本実施例に係わる素子の基本的な構
成及び製造法を順を追って説明する。
の製造法は、基本的には図3と同様であり、以下、図1
及び図3を用いて、本実施例に係わる素子の基本的な構
成及び製造法を順を追って説明する。
【0137】工程−a 清浄化した青板ガラス上に厚さ0.5μmのシリコン酸
化膜をスパッタ法で形成した基板1上に、素子電極2,
3と所望の素子電極間ギャップLとなるべきパターンを
ホトレジスト(RD−2000N−41/日立化成社
製)で形成し、真空蒸着法により、厚さ5nmのTi、
厚さ0.1μmのNiを順次堆積した。ホトレジストパ
ターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリフト
オフし、素子電極間隔L=3μm、素子電極の幅W=
0.3mmを有する素子電極2,3を形成した。
化膜をスパッタ法で形成した基板1上に、素子電極2,
3と所望の素子電極間ギャップLとなるべきパターンを
ホトレジスト(RD−2000N−41/日立化成社
製)で形成し、真空蒸着法により、厚さ5nmのTi、
厚さ0.1μmのNiを順次堆積した。ホトレジストパ
ターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリフト
オフし、素子電極間隔L=3μm、素子電極の幅W=
0.3mmを有する素子電極2,3を形成した。
【0138】工程−b 本工程に関わる電子放出素子の導電性膜4のマスクは、
素子電極間ギャップL及びこの近傍に開口を有するマス
クであり、このマスクにより不図示の膜厚0.1μmの
Cr膜を真空蒸着により堆積・パターニングし、その上
に有機Pd(ccp4230/奥野製薬(株)製)をス
ピンナーにより回転塗布し、300℃で12分間の加熱
焼成処理をした。また、こうして形成された、Pdを主
元素としてなる微粒子からなる導電性膜4の膜厚は、1
0nm、シート抵抗値は2×104 Ω/□であった。な
お、ここで述べる微粒子膜とは、先述したように、複数
の微粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微
粒子が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互
いに隣接、あるいは、重なり合った状態(島状も含む)
の膜を指す。
素子電極間ギャップL及びこの近傍に開口を有するマス
クであり、このマスクにより不図示の膜厚0.1μmの
Cr膜を真空蒸着により堆積・パターニングし、その上
に有機Pd(ccp4230/奥野製薬(株)製)をス
ピンナーにより回転塗布し、300℃で12分間の加熱
焼成処理をした。また、こうして形成された、Pdを主
元素としてなる微粒子からなる導電性膜4の膜厚は、1
0nm、シート抵抗値は2×104 Ω/□であった。な
お、ここで述べる微粒子膜とは、先述したように、複数
の微粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微
粒子が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互
いに隣接、あるいは、重なり合った状態(島状も含む)
の膜を指す。
【0139】工程−c Cr膜及び焼成後の導電性膜4を酸エッチャントにより
エッチングして所望のパターンを形成した。
エッチングして所望のパターンを形成した。
【0140】以上の工程により、基板1上に、素子電極
2,3、導電性膜4を形成した。なお、全く同じ工程−
a,b,cにより比較用素子1,2も同時に作製した。
2,3、導電性膜4を形成した。なお、全く同じ工程−
a,b,cにより比較用素子1,2も同時に作製した。
【0141】工程−d 次に、上記基板1を図5の真空処理装置の真空容器55
内に設置し、排気ポンプ56にて排気し、真空容器55
内を5×10-8Torrの真空度とした。この後、素子
に素子電圧+Vfを印加するための電源51より、素子
の素子電極3に電圧を印加し、通電フォーミングを行っ
た。通電フォーミング処理の電圧波形は図4(b)に示
したものである。
内に設置し、排気ポンプ56にて排気し、真空容器55
内を5×10-8Torrの真空度とした。この後、素子
に素子電圧+Vfを印加するための電源51より、素子
の素子電極3に電圧を印加し、通電フォーミングを行っ
た。通電フォーミング処理の電圧波形は図4(b)に示
したものである。
【0142】本実施例では、図4(b)中のT1を1m
sec.、T2を10msec.とし、三角波ではなく
矩形波を用い、矩形波の波高値(フォーミング時のピー
ク電圧)は0.1Vステップで昇圧し、フォーミング処
理を行った。また、フォーミング処理中は、同時に、
0.1Vの電圧でT2間に抵抗測定パルスを挿入し、抵
抗を測定した。尚、フォーミング処理の終了は、抵抗測
定パルスでの測定値が約1MΩ以上になった時とし、同
時に、素子への電圧の印加を終了した。このときのフォ
ーミング電圧は、本実施例の素子、比較用素子1,2に
おいて全て8.0V程度であった。
sec.、T2を10msec.とし、三角波ではなく
矩形波を用い、矩形波の波高値(フォーミング時のピー
ク電圧)は0.1Vステップで昇圧し、フォーミング処
理を行った。また、フォーミング処理中は、同時に、
0.1Vの電圧でT2間に抵抗測定パルスを挿入し、抵
抗を測定した。尚、フォーミング処理の終了は、抵抗測
定パルスでの測定値が約1MΩ以上になった時とし、同
時に、素子への電圧の印加を終了した。このときのフォ
ーミング電圧は、本実施例の素子、比較用素子1,2に
おいて全て8.0V程度であった。
【0143】工程−e 続いて、タングステンヘキサカルボニル(W(CO)
6 )を石英製のシリンダーに詰めたものを50℃で加熱
し、スローリークバルブ(不図示)を通して真空容器5
5内に導入し、3mTorrを維持した。次に、フォー
ミング処理した素子に、図4(b)に示した波形で波高
値を+10Vから+16まで1分間で0.2Vづつ上げ
ながら、素子電極3に印加して、第1の活性化工程を行
った。ここで、波高値が+11Vとなったところでスロ
ーリークバルブを調節して5×10-6Torrまで減圧
し、その後波高値が+16Vに達したところで通電を停
止し、スローリークバルブを閉め、第1の活性化工程を
終了した。なお、同じ条件において比較用素子1の活性
化工程を行った。
6 )を石英製のシリンダーに詰めたものを50℃で加熱
し、スローリークバルブ(不図示)を通して真空容器5
5内に導入し、3mTorrを維持した。次に、フォー
ミング処理した素子に、図4(b)に示した波形で波高
値を+10Vから+16まで1分間で0.2Vづつ上げ
ながら、素子電極3に印加して、第1の活性化工程を行
った。ここで、波高値が+11Vとなったところでスロ
ーリークバルブを調節して5×10-6Torrまで減圧
し、その後波高値が+16Vに達したところで通電を停
止し、スローリークバルブを閉め、第1の活性化工程を
終了した。なお、同じ条件において比較用素子1の活性
化工程を行った。
【0144】工程−f 続いて、同じ真空処理装置において、テトライソプロポ
キシジルコニウム(Zr(OC3 H7 )4 )をステンレ
ススチールのシリンダーに詰めたものを180℃で加熱
し、スローリークバルブ(不図示)を通して真空容器5
5内に導入し、0.1mTorrを維持した。次に、第
1の活性化工程を施した本実施例の素子に、図4(b)
に示した波形で波高値を+10Vから+16まで1分間
で0.2Vづつ上げながら、素子電極2に印加して、第
2の活性化工程を行った。ここで、波高値が+14Vと
なったところでスローリークバルブを閉め、その後波高
値が+16Vに達したところで通電を停止し、第2の活
性化工程を終了した。なお、同じ条件において比較用素
子2の活性化工程を行った。
キシジルコニウム(Zr(OC3 H7 )4 )をステンレ
ススチールのシリンダーに詰めたものを180℃で加熱
し、スローリークバルブ(不図示)を通して真空容器5
5内に導入し、0.1mTorrを維持した。次に、第
1の活性化工程を施した本実施例の素子に、図4(b)
に示した波形で波高値を+10Vから+16まで1分間
で0.2Vづつ上げながら、素子電極2に印加して、第
2の活性化工程を行った。ここで、波高値が+14Vと
なったところでスローリークバルブを閉め、その後波高
値が+16Vに達したところで通電を停止し、第2の活
性化工程を終了した。なお、同じ条件において比較用素
子2の活性化工程を行った。
【0145】工程−g こうして、電子放出部5、金属被膜6、酸化物被膜7を
形成して電子放出素子を作製し、引き続き上記の真空処
理装置を用いて電子放出特性を評価した。
形成して電子放出素子を作製し、引き続き上記の真空処
理装置を用いて電子放出特性を評価した。
【0146】尚、アノード電極54と電子放出素子間の
距離Hを4mm、アノード電極54の電位を1kV、電
子放出特性測定時の真空容器55内の真空度を1×10
-8Torrとし、素子電極3に素子電圧を+16V(パ
ルス幅1msec.の矩形波100Hz)印加し、その
時流れる素子電流If及び放出電流Ieを測定した。本
実施例の素子及び、比較用素子1,2を比較したとこ
ろ、放出電流Ieの値は、本実施例の素子が15μA、
比較用素子1が2μAで、比較用素子2では放出電流が
急激に減少したため(〜0.5μA)正確な値が測定さ
れなかった。また、その時の効率η(=Ie/If×1
00%)は、本実施例の素子が0.8%、比較用素子1
が0.1%、比較用素子2が0.2%であった。また、
本実施例の素子および比較用素子1の素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは100時間の駆動においてもほとんど
低下せず、特に本実施例の素子では、素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは極めて安定であった。
距離Hを4mm、アノード電極54の電位を1kV、電
子放出特性測定時の真空容器55内の真空度を1×10
-8Torrとし、素子電極3に素子電圧を+16V(パ
ルス幅1msec.の矩形波100Hz)印加し、その
時流れる素子電流If及び放出電流Ieを測定した。本
実施例の素子及び、比較用素子1,2を比較したとこ
ろ、放出電流Ieの値は、本実施例の素子が15μA、
比較用素子1が2μAで、比較用素子2では放出電流が
急激に減少したため(〜0.5μA)正確な値が測定さ
れなかった。また、その時の効率η(=Ie/If×1
00%)は、本実施例の素子が0.8%、比較用素子1
が0.1%、比較用素子2が0.2%であった。また、
本実施例の素子および比較用素子1の素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは100時間の駆動においてもほとんど
低下せず、特に本実施例の素子では、素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは極めて安定であった。
【0147】走査型電子顕微鏡によって観察した本実施
例の素子の形態は、図1に示したものと同様であり、駆
動評価を行わない素子と殆ど変わっていないことが分か
った。図1の金属被膜6に対応する箇所をさらに高倍率
(5万倍以上)のFE−SEMで観察したところ、数十
nmの粒径をもつ粒状物が密集した形態が観測された。
また、この領域をオージェ電子分光分析したところ、タ
ングステンの強いピークが検出された。また、図1の酸
化物被膜7に対応する箇所を高倍率(5万倍以上)のF
E−SEMで観察したところ、多孔質の形態の被膜が観
測された。また、この領域をオージェ電子分光分析した
ところ、ZrO2 を主成分とすることが分かった。一
方、比較用素子1では、酸化物被膜7が形成されていな
いこと以外は、本実施例の素子と同様の観察結果を得
た。また、比較用素子2では、酸化物被膜7が形成され
ていたが、本実施例の素子に比べて堆積した量が少ない
ようであった。なお、比較用素子2には、金属被膜6は
当然形成されていないが、高電位側の導電性膜4におい
て、主に電子放出部近傍のかなりの範囲で微粒子が凝集
した領域が観測された。
例の素子の形態は、図1に示したものと同様であり、駆
動評価を行わない素子と殆ど変わっていないことが分か
った。図1の金属被膜6に対応する箇所をさらに高倍率
(5万倍以上)のFE−SEMで観察したところ、数十
nmの粒径をもつ粒状物が密集した形態が観測された。
また、この領域をオージェ電子分光分析したところ、タ
ングステンの強いピークが検出された。また、図1の酸
化物被膜7に対応する箇所を高倍率(5万倍以上)のF
E−SEMで観察したところ、多孔質の形態の被膜が観
測された。また、この領域をオージェ電子分光分析した
ところ、ZrO2 を主成分とすることが分かった。一
方、比較用素子1では、酸化物被膜7が形成されていな
いこと以外は、本実施例の素子と同様の観察結果を得
た。また、比較用素子2では、酸化物被膜7が形成され
ていたが、本実施例の素子に比べて堆積した量が少ない
ようであった。なお、比較用素子2には、金属被膜6は
当然形成されていないが、高電位側の導電性膜4におい
て、主に電子放出部近傍のかなりの範囲で微粒子が凝集
した領域が観測された。
【0148】以上のように本実施例では、効率良く安定
な電子放出特性が得られた。
な電子放出特性が得られた。
【0149】[実施例2]本実施例では、実施例1にお
ける工程a〜工程dまでを、実施例1と同様に行った
後、以下の工程を行って電子放出素子を作製した。
ける工程a〜工程dまでを、実施例1と同様に行った
後、以下の工程を行って電子放出素子を作製した。
【0150】工程−e スローリークバルブ(不図示)を通して真空容器55内
に酸素ガスを導入し、5×10-5Torrを維持した。
さらに、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg
(C5 H5 )2 )をステンレススチールのシリンダーに
詰めたものを60℃で加熱し、スローリークバルブを通
して真空容器55内に導入し、0.1mTorrを維持
した。次に、フォーミング処理した素子に、図4(a)
に示した波形の波高値を+14Vで30分間、素子電極
2に印加して、第1の活性化工程を行った。通電を停止
した後、Mg(C5 H5 )2 、酸素ガスの順にスローリ
ークバルブを閉め、第1の活性化工程を終了した。な
お、同じ条件において比較用素子1の活性化工程を行っ
た。
に酸素ガスを導入し、5×10-5Torrを維持した。
さらに、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg
(C5 H5 )2 )をステンレススチールのシリンダーに
詰めたものを60℃で加熱し、スローリークバルブを通
して真空容器55内に導入し、0.1mTorrを維持
した。次に、フォーミング処理した素子に、図4(a)
に示した波形の波高値を+14Vで30分間、素子電極
2に印加して、第1の活性化工程を行った。通電を停止
した後、Mg(C5 H5 )2 、酸素ガスの順にスローリ
ークバルブを閉め、第1の活性化工程を終了した。な
お、同じ条件において比較用素子1の活性化工程を行っ
た。
【0151】工程−f 続いて、同じ真空処理装置において、タングステンヘキ
サカルボニル(W(CO)6 )を石英製のシリンダーに
詰めたものを50℃で加熱し、スローリークバルブ(不
図示)を通して真空容器55内に導入し、3mTorr
を維持した。次に、第1の活性化工程を施した本実施例
の素子に、図4(b)に示した波形で波高値を+10V
から+16まで1分間で0.2Vづつ上げながら、素子
電極3に印加して、第2の活性化工程を行った。ここ
で、波高値が+11Vとなったところでスローリークバ
ルブを調節して5×10-6Torrまで減圧し、その後
波高値が+16Vに達したところで通電を停止し、スロ
ーリークバルブを閉め、第2の活性化工程を終了した。
なお、同じ条件において比較用素子2の活性化工程を行
った。
サカルボニル(W(CO)6 )を石英製のシリンダーに
詰めたものを50℃で加熱し、スローリークバルブ(不
図示)を通して真空容器55内に導入し、3mTorr
を維持した。次に、第1の活性化工程を施した本実施例
の素子に、図4(b)に示した波形で波高値を+10V
から+16まで1分間で0.2Vづつ上げながら、素子
電極3に印加して、第2の活性化工程を行った。ここ
で、波高値が+11Vとなったところでスローリークバ
ルブを調節して5×10-6Torrまで減圧し、その後
波高値が+16Vに達したところで通電を停止し、スロ
ーリークバルブを閉め、第2の活性化工程を終了した。
なお、同じ条件において比較用素子2の活性化工程を行
った。
【0152】工程−g こうして、電子放出部5、金属被膜6、酸化物被膜7を
形成して電子放出素子を作製し、引き続き上記の真空処
理装置を用いて電子放出特性を評価した。
形成して電子放出素子を作製し、引き続き上記の真空処
理装置を用いて電子放出特性を評価した。
【0153】尚、アノード電極54と電子放出素子間の
距離Hを4mm、アノード電極54の電位を1kV、電
子放出特性測定時の真空容器55内の真空度を1×10
-8Torrとし、素子電極3に素子電圧を+16V(パ
ルス幅1msec.の矩形波100Hz)印加し、その
時流れる素子電流If及び放出電流Ieを測定した。本
実施例の素子及び、比較用素子1,2を比較したとこ
ろ、放出電流Ieの値は、本実施例の素子が18μA、
比較用素子2が2μAで、比較用素子1では放出電流が
急激に減少したため(〜0.5μA)正確な値が測定さ
れなかった。また、その時の効率η(=Ie/If×1
00%)は、本実施例の素子が1.0%、比較用素子1
が0.3%、比較用素子2が0.1%であった。また、
本実施例の素子および比較用素子2の素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは100時間の駆動においてもほとんど
低下せず、特に本実施例の素子では、素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは極めて安定であった。
距離Hを4mm、アノード電極54の電位を1kV、電
子放出特性測定時の真空容器55内の真空度を1×10
-8Torrとし、素子電極3に素子電圧を+16V(パ
ルス幅1msec.の矩形波100Hz)印加し、その
時流れる素子電流If及び放出電流Ieを測定した。本
実施例の素子及び、比較用素子1,2を比較したとこ
ろ、放出電流Ieの値は、本実施例の素子が18μA、
比較用素子2が2μAで、比較用素子1では放出電流が
急激に減少したため(〜0.5μA)正確な値が測定さ
れなかった。また、その時の効率η(=Ie/If×1
00%)は、本実施例の素子が1.0%、比較用素子1
が0.3%、比較用素子2が0.1%であった。また、
本実施例の素子および比較用素子2の素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは100時間の駆動においてもほとんど
低下せず、特に本実施例の素子では、素子電流Ifおよ
び放出電流Ieは極めて安定であった。
【0154】走査型電子顕微鏡によって観察した本実施
例の素子の形態は、図1に示したものと同様であり、駆
動評価を行わない素子と殆ど変わっていないことが分か
った。図1の金属被膜6に対応する箇所をさらに高倍率
(5万倍以上)のFE−SEMで観察したところ、数十
nmの粒径をもつ粒状物が密集した形態が観測された。
また、この領域をオージェ電子分光分析したところ、タ
ングステンの強いピークが検出された。また、図1の酸
化物被膜7に対応する箇所を高倍率(5万倍以上)のF
E−SEMで観察したところ、多孔質の形態の被膜が観
測された。また、この領域をオージェ電子分光分析した
ところ、マグネシウムと酸素の強いピークが検出され、
詳しく解析したところ、MgOを主成分とすることが分
かった。一方、比較用素子2では、酸化物被膜7が形成
されていないこと以外は、本実施例の素子と同様の観察
結果を得た。また、比較用素子1では、酸化物被膜7が
形成されていたが、金属被膜6は当然形成されておら
ず、高電位側の導電性膜4において、主に電子放出部近
傍のかなりの範囲で微粒子が凝集した領域が観測され
た。
例の素子の形態は、図1に示したものと同様であり、駆
動評価を行わない素子と殆ど変わっていないことが分か
った。図1の金属被膜6に対応する箇所をさらに高倍率
(5万倍以上)のFE−SEMで観察したところ、数十
nmの粒径をもつ粒状物が密集した形態が観測された。
また、この領域をオージェ電子分光分析したところ、タ
ングステンの強いピークが検出された。また、図1の酸
化物被膜7に対応する箇所を高倍率(5万倍以上)のF
E−SEMで観察したところ、多孔質の形態の被膜が観
測された。また、この領域をオージェ電子分光分析した
ところ、マグネシウムと酸素の強いピークが検出され、
詳しく解析したところ、MgOを主成分とすることが分
かった。一方、比較用素子2では、酸化物被膜7が形成
されていないこと以外は、本実施例の素子と同様の観察
結果を得た。また、比較用素子1では、酸化物被膜7が
形成されていたが、金属被膜6は当然形成されておら
ず、高電位側の導電性膜4において、主に電子放出部近
傍のかなりの範囲で微粒子が凝集した領域が観測され
た。
【0155】以上のように本実施例においても、効率良
く安定な電子放出特性が得られた。
く安定な電子放出特性が得られた。
【0156】[実施例3〜8]実施例3〜実施例8で
は、実施例1における工程a〜工程eまでを、実施例1
と同様に行った。
は、実施例1における工程a〜工程eまでを、実施例1
と同様に行った。
【0157】その後、工程−fにおいて第2の活性化工
程を表1に示す化合物の気相中で行った。このときの加
熱温度(昇華温度)及び真空容器内で維持した真空度
(ガス分圧)も表1に示してある。
程を表1に示す化合物の気相中で行った。このときの加
熱温度(昇華温度)及び真空容器内で維持した真空度
(ガス分圧)も表1に示してある。
【0158】続いて、工程−gとして、実施例1と同様
の評価を行ったところ、実施例3〜実施例8において
も、表1に示すように高効率で、かつ100時間以上の
駆動を行っても安定な電子放出特性を示した。また、酸
化物被膜7の主成分を分析したところ、表1に示すもの
がそれぞれ得られた。
の評価を行ったところ、実施例3〜実施例8において
も、表1に示すように高効率で、かつ100時間以上の
駆動を行っても安定な電子放出特性を示した。また、酸
化物被膜7の主成分を分析したところ、表1に示すもの
がそれぞれ得られた。
【0159】[実施例9,10]実施例9と実施例10
では、実施例2における工程a〜工程dまでを、実施例
2と同様に行った後、工程−eにおける第1の活性化工
程を表1に示す化合物と酸素の混合気相中で行った。こ
のときの加熱温度(昇華温度)及び真空容器内で維持し
た真空度(ガス分圧=化合物分圧+酸素分圧[1:
1])も表1に示してある。
では、実施例2における工程a〜工程dまでを、実施例
2と同様に行った後、工程−eにおける第1の活性化工
程を表1に示す化合物と酸素の混合気相中で行った。こ
のときの加熱温度(昇華温度)及び真空容器内で維持し
た真空度(ガス分圧=化合物分圧+酸素分圧[1:
1])も表1に示してある。
【0160】続いて、実施例2の工程−fと同様の工程
を行った後、工程−gとして実施例2と同様の評価を行
った。その結果、実施例9,実施例10においても、効
率良く安定な電子放出特性が得られた。また、酸化物被
膜7の主成分を分析したところ、表1に示すものがそれ
ぞれ得られた。
を行った後、工程−gとして実施例2と同様の評価を行
った。その結果、実施例9,実施例10においても、効
率良く安定な電子放出特性が得られた。また、酸化物被
膜7の主成分を分析したところ、表1に示すものがそれ
ぞれ得られた。
【0161】
【表1】
【0162】[実施例11]本実施例は、多数の表面伝
導型電子放出素子を単純マトリクス配置した電子源を用
いて、画像形成装置を作製した例である。
導型電子放出素子を単純マトリクス配置した電子源を用
いて、画像形成装置を作製した例である。
【0163】複数の導電性膜がマトリクス配線された基
板1の一部の平面図を図13に示す。また、図中のA−
A’断面図を図14に示す。但し、図13、図14で同
じ符号で示したものは、同じ部材を示す。ここで1は基
板、72は図7のDxmに対応するX方向配線(下配線
とも呼ぶ)、73は図7のDynに対応するY方向配線
(上配線とも呼ぶ)、4は導電性膜、2と3は素子電
極、6は金属被膜、7は酸化物被膜、141は層間絶縁
層、142は素子電極2と下配線72との電気的接続の
ためのコンタクトホールである。
板1の一部の平面図を図13に示す。また、図中のA−
A’断面図を図14に示す。但し、図13、図14で同
じ符号で示したものは、同じ部材を示す。ここで1は基
板、72は図7のDxmに対応するX方向配線(下配線
とも呼ぶ)、73は図7のDynに対応するY方向配線
(上配線とも呼ぶ)、4は導電性膜、2と3は素子電
極、6は金属被膜、7は酸化物被膜、141は層間絶縁
層、142は素子電極2と下配線72との電気的接続の
ためのコンタクトホールである。
【0164】先ず、本実施例の電子源の製造方法を、図
15及び図16を用いて工程順に従って具体的に説明す
る。尚、以下に説明する工程−a〜hは、それぞれ図1
5の(a)〜(d)及び図16の(e)〜(h)に対応
する。
15及び図16を用いて工程順に従って具体的に説明す
る。尚、以下に説明する工程−a〜hは、それぞれ図1
5の(a)〜(d)及び図16の(e)〜(h)に対応
する。
【0165】工程−a 清浄化した青板ガラス上に厚さ0.5μmのシリコン酸
化膜をスパッタ法で形成した基板1上に、真空蒸着によ
り、厚さ5nmのCr、厚さ0.6μmのAuを順次積
層した後、ホトレジスト(AZ1370/ヘキスト社
製)をスピンナーにより回転塗布し、ベークした後、ホ
トマスク像を露光、現像して、下配線72のレジストパ
ターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエッチン
グして、所望の形状の下配線72を形成した。
化膜をスパッタ法で形成した基板1上に、真空蒸着によ
り、厚さ5nmのCr、厚さ0.6μmのAuを順次積
層した後、ホトレジスト(AZ1370/ヘキスト社
製)をスピンナーにより回転塗布し、ベークした後、ホ
トマスク像を露光、現像して、下配線72のレジストパ
ターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエッチン
グして、所望の形状の下配線72を形成した。
【0166】工程−b 次に、厚さ1.0μmのシリコン酸化膜からなる層間絶
縁層141をRFスパッタ法により堆積した。
縁層141をRFスパッタ法により堆積した。
【0167】工程−c 工程−bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホール
142を形成するためのホトレジストパターンを作り、
これをマスクとして層間絶縁層141をエッチングして
コンタクトホール142を形成した。エッチングはCF
4 とH2 ガスを用いたRIE(Reactive Io
n Etching)法によった。
142を形成するためのホトレジストパターンを作り、
これをマスクとして層間絶縁層141をエッチングして
コンタクトホール142を形成した。エッチングはCF
4 とH2 ガスを用いたRIE(Reactive Io
n Etching)法によった。
【0168】工程−d その後、素子電極パターンをホトレジスト(RD−20
00N−41/日立化成社製)で形成し、真空蒸着法に
より、厚さ5nmのTi、厚さ0.1μmのNiを順次
堆積した。ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、
Ni/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔L=3
μm、素子電極の幅W=0.3mmを有する素子電極
2,3を形成した。
00N−41/日立化成社製)で形成し、真空蒸着法に
より、厚さ5nmのTi、厚さ0.1μmのNiを順次
堆積した。ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、
Ni/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔L=3
μm、素子電極の幅W=0.3mmを有する素子電極
2,3を形成した。
【0169】工程−e 素子電極2,3の上に上配線73のホトレジストパター
ンを形成した後、厚さ5nmのTi、厚さ0.5μmの
Auを順次真空蒸着により堆積し、リフトオフにより不
要の部分を除去して、所望の形状の上配線73を形成し
た。
ンを形成した後、厚さ5nmのTi、厚さ0.5μmの
Auを順次真空蒸着により堆積し、リフトオフにより不
要の部分を除去して、所望の形状の上配線73を形成し
た。
【0170】工程−f 次に、導電性膜4を形成するために、素子電極間ギャッ
プ及びこの近傍に開口を有するマスクにより、膜厚0.
1μmのCr膜161を真空蒸着により堆積・パターニ
ングし、その上に有機Pd(ccp4230/奥野製薬
(株)製)をスピンナーにより回転塗布し、300℃で
10分間の加熱焼成処理をした。こうして形成された、
Pdを主元素としてなる微粒子からなる導電性膜4の膜
厚は、10nm、シート抵抗値は5×104 Ω/□であ
った。なお、ここで述べる微粒子膜とは、先述したよう
に、複数の微粒子が集合した膜であり、その微細構造と
して、微粒子が個々に分散配置した状態のみならず、微
粒子が互いに隣接、あるいは、重なり合った状態(島状
も含む)の膜を指す。
プ及びこの近傍に開口を有するマスクにより、膜厚0.
1μmのCr膜161を真空蒸着により堆積・パターニ
ングし、その上に有機Pd(ccp4230/奥野製薬
(株)製)をスピンナーにより回転塗布し、300℃で
10分間の加熱焼成処理をした。こうして形成された、
Pdを主元素としてなる微粒子からなる導電性膜4の膜
厚は、10nm、シート抵抗値は5×104 Ω/□であ
った。なお、ここで述べる微粒子膜とは、先述したよう
に、複数の微粒子が集合した膜であり、その微細構造と
して、微粒子が個々に分散配置した状態のみならず、微
粒子が互いに隣接、あるいは、重なり合った状態(島状
も含む)の膜を指す。
【0171】工程−g 上記Cr膜161及び焼成後の導電性膜4を酸エッチャ
ントによりエッチングして所望のパターンを形成した。
ントによりエッチングして所望のパターンを形成した。
【0172】工程−h コンタクトホール142部分以外にレジストを塗布して
パターンを形成し、真空蒸着により厚さ5nmのTi、
厚さ0.5μmのAuを順次堆積した。リフトオフによ
り不要の部分を除去することにより、コンタクトホール
142を埋め込んだ。
パターンを形成し、真空蒸着により厚さ5nmのTi、
厚さ0.5μmのAuを順次堆積した。リフトオフによ
り不要の部分を除去することにより、コンタクトホール
142を埋め込んだ。
【0173】以上の工程により、絶縁性基板1上に下配
線72、層間絶縁層141、上配線73、素子電極2,
3、導電性膜4等を形成した。
線72、層間絶縁層141、上配線73、素子電極2,
3、導電性膜4等を形成した。
【0174】次に、以上のようにして作製した複数の導
電性膜4がマトリクス配線された基板1(図13)を用
いて画像形成装置を作製した。作製手順を図8と図9を
用いて説明する。
電性膜4がマトリクス配線された基板1(図13)を用
いて画像形成装置を作製した。作製手順を図8と図9を
用いて説明する。
【0175】先ず、上記複数の導電性膜4がマトリクス
配線された基板1(図13)をリアプレート81上に固
定した後、基板1の5mm上方に、フェースプレート8
6(ガラス基板83の内面に蛍光膜84とメタルバック
85が形成されて構成される)を支持枠82を介して配
置し、フェースプレート86、支持枠82、リアプレー
ト81の接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で4
30℃で10分以上焼成することで封着した(図8)。
なお、リアプレート81への基板1の固定もフリットガ
ラスで行った。
配線された基板1(図13)をリアプレート81上に固
定した後、基板1の5mm上方に、フェースプレート8
6(ガラス基板83の内面に蛍光膜84とメタルバック
85が形成されて構成される)を支持枠82を介して配
置し、フェースプレート86、支持枠82、リアプレー
ト81の接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で4
30℃で10分以上焼成することで封着した(図8)。
なお、リアプレート81への基板1の固定もフリットガ
ラスで行った。
【0176】図8において、74は電子放出素子、7
2,73はそれぞれX方向及びY方向の配線である。
2,73はそれぞれX方向及びY方向の配線である。
【0177】蛍光膜84は、カラーを実現するために、
ストライプ形状(図9(a)参照)の蛍光体とし、先に
ブラックストライプを形成し、その間隙部にスラリー法
により各色蛍光体92を塗布して蛍光膜84を作製し
た。ブラックストライプの材料としては、通常よく用い
られている黒鉛を主成分とする材料を用いた。
ストライプ形状(図9(a)参照)の蛍光体とし、先に
ブラックストライプを形成し、その間隙部にスラリー法
により各色蛍光体92を塗布して蛍光膜84を作製し
た。ブラックストライプの材料としては、通常よく用い
られている黒鉛を主成分とする材料を用いた。
【0178】また、蛍光膜84の内面側にはメタルバッ
ク85を設けた。メタルバック85は、蛍光膜84の作
製後、蛍光膜84の内面側表面の平滑化処理(通常、フ
ィルミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸
着することで作製した。
ク85を設けた。メタルバック85は、蛍光膜84の作
製後、蛍光膜84の内面側表面の平滑化処理(通常、フ
ィルミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸
着することで作製した。
【0179】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極を設ける場合もあるが、本実施例ではメタルバック8
5のみで十分な導電性が得られたので省略した。
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極を設ける場合もあるが、本実施例ではメタルバック8
5のみで十分な導電性が得られたので省略した。
【0180】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体92と電子放出素子74とを対応させなくてはい
けないため、十分な位置合わせを行った。
蛍光体92と電子放出素子74とを対応させなくてはい
けないため、十分な位置合わせを行った。
【0181】以上のようにして完成した外囲器88内の
雰囲気を排気管(不図示)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dx1乃至D
xmとDy1乃至Dynを通じ素子電極2,3間に電圧
を印加し、導電性膜4をフォーミング処理することによ
り、電子放出部5を形成した。フォーミング処理の電圧
波形は、図4(b)に示した電圧波形(但し、三角波で
はなく矩形波)を用いた。本実施例ではT1を1mse
c.、T2を10msec.とし、約1×10-5Tor
rの真空雰囲気下で行った。
雰囲気を排気管(不図示)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dx1乃至D
xmとDy1乃至Dynを通じ素子電極2,3間に電圧
を印加し、導電性膜4をフォーミング処理することによ
り、電子放出部5を形成した。フォーミング処理の電圧
波形は、図4(b)に示した電圧波形(但し、三角波で
はなく矩形波)を用いた。本実施例ではT1を1mse
c.、T2を10msec.とし、約1×10-5Tor
rの真空雰囲気下で行った。
【0182】このようにして形成された電子放出部5
は、パラジウム元素を主成分とする微粒子が分散配置さ
れた状態となり、その微粒子の平均粒径は3nmであっ
た。
は、パラジウム元素を主成分とする微粒子が分散配置さ
れた状態となり、その微粒子の平均粒径は3nmであっ
た。
【0183】次に、外囲器88の排気管(不図示)より
タングステンヘキサカルボニル(W(CO)6 )をスロ
ーリークバルブ(不図示)を通して外囲器88内に導入
し、3mTorrを維持した。そして、フォーミングと
同一の矩形波で、波高値を+10Vから+16まで1分
間で0.2Vづつ上げながら、第1の活性化工程を行っ
た。ここで、波高値が+11Vとなったところでスロー
リークバルブを閉め、その後波高値が+16Vに達した
ところで通電を停止し、第1の活性化工程を終了した。
次に、テトライソプロポキシジルコニウム(Zr(OC
3 H7 )4 )をスローリークバルブ(不図示)を通して
外囲器88内に導入し、0.1mTorrを維持した。
そして、第1の活性化工程と同一の矩形波で、波高値を
−10Vから−16まで1分間で0.2Vづつ下げなが
ら、第2の活性化工程を行った。ここで、波高値が−1
4Vとなったところでスローリークバルブを閉め、その
後波高値が−16Vに達したところで通電を停止し、第
2の活性化工程を終了した。以上のように活性化工程を
行い、電子放出素子74を作製した。
タングステンヘキサカルボニル(W(CO)6 )をスロ
ーリークバルブ(不図示)を通して外囲器88内に導入
し、3mTorrを維持した。そして、フォーミングと
同一の矩形波で、波高値を+10Vから+16まで1分
間で0.2Vづつ上げながら、第1の活性化工程を行っ
た。ここで、波高値が+11Vとなったところでスロー
リークバルブを閉め、その後波高値が+16Vに達した
ところで通電を停止し、第1の活性化工程を終了した。
次に、テトライソプロポキシジルコニウム(Zr(OC
3 H7 )4 )をスローリークバルブ(不図示)を通して
外囲器88内に導入し、0.1mTorrを維持した。
そして、第1の活性化工程と同一の矩形波で、波高値を
−10Vから−16まで1分間で0.2Vづつ下げなが
ら、第2の活性化工程を行った。ここで、波高値が−1
4Vとなったところでスローリークバルブを閉め、その
後波高値が−16Vに達したところで通電を停止し、第
2の活性化工程を終了した。以上のように活性化工程を
行い、電子放出素子74を作製した。
【0184】この後、不図示の排気管を通じ、外囲器8
8内を10-6Torr程度の真空度まで排気し、該排気
管をガスバーナーで熱することで溶着し、外囲器88の
封止を行った。最後に、封止後の真空度を維持するため
に、高周波加熱法でゲッター処理を行った。ゲッターは
Ba等を主成分とした。
8内を10-6Torr程度の真空度まで排気し、該排気
管をガスバーナーで熱することで溶着し、外囲器88の
封止を行った。最後に、封止後の真空度を維持するため
に、高周波加熱法でゲッター処理を行った。ゲッターは
Ba等を主成分とした。
【0185】以上のようにして完成した本発明の画像形
成装置において、容器外端子Dx1乃至DxmとDy1
乃至Dynを通じ、走査信号及び変調信号を不図示の信
号発生手段より夫々印加することにより電子放出させ、
高圧端子87を通じてメタルバック84に数kV以上の
高圧を印加して、電子ビームを加速し、蛍光膜115に
衝突させ、励起・発光させることで画像を表示した。
成装置において、容器外端子Dx1乃至DxmとDy1
乃至Dynを通じ、走査信号及び変調信号を不図示の信
号発生手段より夫々印加することにより電子放出させ、
高圧端子87を通じてメタルバック84に数kV以上の
高圧を印加して、電子ビームを加速し、蛍光膜115に
衝突させ、励起・発光させることで画像を表示した。
【0186】本実施例における画像表示装置は、良好な
画像を長時間にわたって安定に表示することができた。
画像を長時間にわたって安定に表示することができた。
【0187】[実施例12]本実施例では、実施例11
の画像形成装置を、例えばテレビジョン放送をはじめと
する種々の画像情報源より提供される画像情報を表示で
きるように構成した表示装置の一例を示す。具体的に
は、図8に示した画像形成装置を図10に示した駆動回
路を用いて、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を
行った。
の画像形成装置を、例えばテレビジョン放送をはじめと
する種々の画像情報源より提供される画像情報を表示で
きるように構成した表示装置の一例を示す。具体的に
は、図8に示した画像形成装置を図10に示した駆動回
路を用いて、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を
行った。
【0188】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型電子放出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネ
ルの薄型化が容易なため、表示装置の奥行きを小さくす
ることができる。それに加えて、表面伝導型電子放出素
子を電子ビーム源とするディスプレイパネルは大面積化
が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表示
装置は臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示
する事が可能である。
型電子放出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネ
ルの薄型化が容易なため、表示装置の奥行きを小さくす
ることができる。それに加えて、表面伝導型電子放出素
子を電子ビーム源とするディスプレイパネルは大面積化
が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表示
装置は臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示
する事が可能である。
【0189】本実施例における表示装置は、NTSC方
式のテレビ信号に応じた画像を良好に、かつ長時間安定
して表示することができた。
式のテレビ信号に応じた画像を良好に、かつ長時間安定
して表示することができた。
【0190】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の電子放出素
子によれば、良好な電子放出特性を長時間にわたり保持
し得る電子放出素子を提供できる。
子によれば、良好な電子放出特性を長時間にわたり保持
し得る電子放出素子を提供できる。
【0191】また、多数の電子放出素子を配列形成し、
入力信号に応じて電子を放出する電子源においては、各
電子放出素子が良好な電子放出特性を長時間にわたり保
持し得、さらに、かかる電子源を用いた画像形成装置に
おいては、電子放出特性の安定性と寿命の向上がなさ
れ、高品位な画像を長期にわたり表示することが可能と
なった。
入力信号に応じて電子を放出する電子源においては、各
電子放出素子が良好な電子放出特性を長時間にわたり保
持し得、さらに、かかる電子源を用いた画像形成装置に
おいては、電子放出特性の安定性と寿命の向上がなさ
れ、高品位な画像を長期にわたり表示することが可能と
なった。
【0192】以上のように、本発明によれば、カラー画
像にも対応可能で、高輝度且つ高コントラストで表示品
位の高い大面積カラーフラットディスプレーが実現され
る。
像にも対応可能で、高輝度且つ高コントラストで表示品
位の高い大面積カラーフラットディスプレーが実現され
る。
【図1】本発明の電子放出素子の一例である平面型表面
伝導型電子放出素子の一例を模式的に示した平面図及び
縦断面図である。
伝導型電子放出素子の一例を模式的に示した平面図及び
縦断面図である。
【図2】本発明の電子放出素子の一例である垂直型表面
伝導型電子放出素子の一例を模式的に示した図である。
伝導型電子放出素子の一例を模式的に示した図である。
【図3】図1の表面伝導型電子放出素子の製造方法の一
例を説明するための図である。
例を説明するための図である。
【図4】フォーミング処理に用いる電圧波形の一例であ
る。
る。
【図5】本発明の電子放出素子の製造に用いることので
きる真空処理装置(測定評価装置)の一例を示す概略構
成図である。
きる真空処理装置(測定評価装置)の一例を示す概略構
成図である。
【図6】本発明に好適な表面伝導型電子放出素子の放出
電流Ieおよび素子電流Ifと素子電圧Vfの関係の典
型的な例を示す図である。
電流Ieおよび素子電流Ifと素子電圧Vfの関係の典
型的な例を示す図である。
【図7】単純マトリクス配置の本発明の電子源の概略構
成図である。
成図である。
【図8】単純マトリクス配置の電子源を用いた本発明の
画像形成装置に用いる表示パネルの概略構成図である
画像形成装置に用いる表示パネルの概略構成図である
【図9】図8の表示パネルにおける蛍光膜を示す図であ
る。
る。
【図10】図8の表示パネルを駆動する駆動回路の一例
を示す図である。
を示す図である。
【図11】梯子型配置の本発明の電子源の概略平面図で
ある。
ある。
【図12】梯子型配置の電子源を用いた本発明の画像形
成装置に用いる表示パネルの概略構成図である。
成装置に用いる表示パネルの概略構成図である。
【図13】実施例11にて示す単純マトリクス配置の電
子源の部分平面図である。
子源の部分平面図である。
【図14】図13の電子源の部分断面図である。
【図15】図13の電子源の製造方法を説明するための
図である。
図である。
【図16】図13の電子源の製造方法を説明するための
図である。
図である。
【図17】従来例の表面伝導型電子放出素子の平面図で
ある。
ある。
1 基板 2,3 素子電極 4 導電性膜 5 電子放出部 6 金属被膜 7 金属酸化物被膜 21 段さ形成部 50 導電性膜4を流れる素子電流Ifを測定するため
の電流計 51 電子放出素子に素子電圧Vfを印加するための電
源 52 電子放出部5より放出される放出電流Ieを測定
するための電流計 53 アノード電極54に電圧を印加するための高圧電
源 54 電子放出部5より放出される電子を捕捉するため
のアノード電極 55 真空容器 56 排気ポンプ 71 電子源基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 表面伝導型電子放出素子 75 結線 81 リアプレート 82 支持枠 83 ガラス基板 84 蛍光膜 85 メタルバック 86 フェースプレート 87 高圧端子 88 外囲器 91 黒色導電材 92 蛍光体 101 表示パネル 102 走査回路 103 制御回路 104 シフトレジスタ 105 ラインメモリ 106 同期信号分離回路 107 変調信号発生器 Vx,Va 直流電圧源 110 電子源基板 111 電子放出素子 112 電子放出素子を配線するための共通配線 120 グリッド電極 121 電子が通過するための開口 141 層間絶縁層 142 コンタクトホール 161 Cr膜
の電流計 51 電子放出素子に素子電圧Vfを印加するための電
源 52 電子放出部5より放出される放出電流Ieを測定
するための電流計 53 アノード電極54に電圧を印加するための高圧電
源 54 電子放出部5より放出される電子を捕捉するため
のアノード電極 55 真空容器 56 排気ポンプ 71 電子源基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 表面伝導型電子放出素子 75 結線 81 リアプレート 82 支持枠 83 ガラス基板 84 蛍光膜 85 メタルバック 86 フェースプレート 87 高圧端子 88 外囲器 91 黒色導電材 92 蛍光体 101 表示パネル 102 走査回路 103 制御回路 104 シフトレジスタ 105 ラインメモリ 106 同期信号分離回路 107 変調信号発生器 Vx,Va 直流電圧源 110 電子源基板 111 電子放出素子 112 電子放出素子を配線するための共通配線 120 グリッド電極 121 電子が通過するための開口 141 層間絶縁層 142 コンタクトホール 161 Cr膜
Claims (18)
- 【請求項1】 対向する一対の素子電極間に、電子放出
部を有する導電性膜を備える電子放出素子において、該
導電性膜上には少なくとも金属によって被覆された領域
と金属酸化物によって被覆された領域とを有することを
特徴とする電子放出素子。 - 【請求項2】 前記金属によって被覆された領域は、前
記電子放出部を境にした一方の前記導電性膜上にあり、
前記金属酸化物によって被覆された領域は、他方の前記
導電性膜上にあることを特徴とする請求項1に記載の電
子放出素子。 - 【請求項3】 前記導電性膜上に被覆された金属の融点
が、前記導電性膜の融点より高いことを特徴とする請求
項1又は2に記載の電子放出素子。 - 【請求項4】 前記導電性膜上に被覆された金属の蒸気
圧が少なくとも大気圧から10のマイナス11乗トール
となる温度範囲において、ほぼ同一温度での該金属の蒸
気圧が前記導電性膜の構成材料の蒸気圧より低いことを
特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子放出素
子。 - 【請求項5】 前記導電性膜上に被覆された金属は、タ
ングステンであることを特徴とする請求項4に記載の電
子放出素子。 - 【請求項6】 前記導電性膜上に被覆された金属酸化物
は、アルカリ土類金属、希土類金属、チタニウム、ジル
コニウム、ハフニウムの内、少なくとも一種類の元素を
含有する酸化物であることを特徴とする請求項1〜5の
いずれかに記載の電子放出素子。 - 【請求項7】 前記電子放出素子が、表面伝導型電子放
出素子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
に記載の電子放出素子。 - 【請求項8】 請求項2に記載の電子放出素子の駆動方
法であって、前記金属によって被覆された領域を有する
側の導電性膜に接続する素子電極が高電位側となるよう
に電圧を印加することを特徴とする電子放出素子の駆動
方法。 - 【請求項9】 請求項1に記載の電子放出素子の製造方
法であって、少なくとも、前記導電性膜に電子放出部を
形成するフォーミング工程と、活性化工程とを含むこと
を特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 【請求項10】 前記活性化工程が、少なくとも、前記
フォーミング工程を行った導電性膜上に化学的気相成長
法により金属を被覆する工程と、該導電性膜上に化学的
気相成長法により金属酸化物を被覆する工程とを含むこ
とを特徴とする請求項9に記載の電子放出素子の製造方
法。 - 【請求項11】 前記金属を被覆する工程が、少なくと
も該金属元素を含む化合物の気相中で、前記一対の素子
電極に電圧を印加する工程であることを特徴とする請求
項10に記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項12】 前記金属元素を含む化合物は、タング
ステンヘキサカルボニルであることを特徴とする請求項
11に記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項13】 前記金属酸化物を被覆する工程が、少
なくとも該金属酸化物を構成する金属元素を含む化合物
および酸素元素を含む化合物の気相中で、前記一対の素
子電極に電圧を印加する工程であることを特徴とする請
求項10に記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項14】 前記一対の素子電極に印加する電圧
は、パルスで印加されることを特徴とする請求項11又
は13に記載の電子放出素子の製造方法。 - 【請求項15】 入力信号に応じて電子を放出する電子
源であって、請求項1〜7のいずれかに記載の電子放出
素子を、基体上に複数個配置したことを特徴とする電子
源。 - 【請求項16】 前記電子放出素子の複数が梯子状に配
置されており、個々の電子放出素子の両素子電極が並列
に二本の行配線に接続されており、更に変調手段を有す
ることを特徴とする請求項15に記載の電子源。 - 【請求項17】 前記複数の電子放出素子がマトリクス
状に配置されており、個々の電子放出素子の一方の素子
電極を行配線に接続し、個々の電子放出素子の他方の素
子電極を前記行配線と直交する列配線に接続したことを
特徴とする請求項15に記載の電子源。 - 【請求項18】 入力信号に基づいて画像を形成する装
置であって、少なくとも、請求項15〜17のいずれか
に記載の電子源と、画像形成部材とによって構成された
ことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34754795A JPH09167584A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 電子放出素子、電子源、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34754795A JPH09167584A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 電子放出素子、電子源、及び画像形成装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09167584A true JPH09167584A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18390971
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34754795A Withdrawn JPH09167584A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 電子放出素子、電子源、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09167584A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7572164B2 (en) | 2004-06-17 | 2009-08-11 | Canon Kabushiki Kaisha | Method for manufacturing electron-emitting device, methods for manufacturing electron source and image display device using the electron-emitting device |
-
1995
- 1995-12-18 JP JP34754795A patent/JPH09167584A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7572164B2 (en) | 2004-06-17 | 2009-08-11 | Canon Kabushiki Kaisha | Method for manufacturing electron-emitting device, methods for manufacturing electron source and image display device using the electron-emitting device |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030304 |