JPH09169056A - 三次元形状造形物の製造方法 - Google Patents

三次元形状造形物の製造方法

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JPH09169056A
JPH09169056A JP7332231A JP33223195A JPH09169056A JP H09169056 A JPH09169056 A JP H09169056A JP 7332231 A JP7332231 A JP 7332231A JP 33223195 A JP33223195 A JP 33223195A JP H09169056 A JPH09169056 A JP H09169056A
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善一 鹿田
Yoshiyuki Uchinono
良幸 内野々
Sakuo Kamata
策雄 鎌田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光硬化性樹脂に光を照射して光硬化層を形
成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元形
状を有する造形物を製造する際に、造形物のうち支持を
必要とする部分に、これを支持する固定構造体をつなぐ
支持部材を連結する方法において、支持部材の設計を適
切かつ能率的に行うことができるとともに、形成された
造形物から支持部材を切り離した際に造形物側に生じる
痕が目立たないようにする。 【解決手段】 造形物を形成する各光硬化層40に対
して支持が必要であるか否かを判定し、支持を必要とす
る光硬化層40dの平面形状の輪郭線領域のうち、下層
の光硬化層40cの平面形状と重ならない領域の一部ま
たは全ての領域で、支持を必要とする光硬化層40dに
連結されるように支持部材の連結部分51cを造形物と
同じ方法で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、三次元形状造形
物の製造方法に関し、詳しくは、光の照射によって硬化
する光硬化性樹脂を用いて、立体的な三次元形状を有す
る物品を成形製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光硬化性樹脂を用いて三次元形状造形物
を製造する方法は、複雑な三次元形状を、成形型や特別
な加工工具等を用いることなく、簡単かつ正確に形成す
ることができる方法として、各種の製品モデルや立体模
型の製造等に利用することが考えられている。
【0003】例えば、特開昭63−141724号公報
の方法は、樹脂液の中に沈めた昇降自在な成形台を、樹
脂液の液面直下に配置して、液面にレーザ光を照射し、
成形台の上の樹脂液層を光硬化させて光硬化層を形成
し、つぎに、成形台を少し沈めた後、前記同様の作業を
行うという工程を繰り返すことにより、複数層の光硬化
層を積み重ねていく。上記先行技術の他にも、光硬化層
の積層によって三次元形状造形物を製造する方法が種々
提案されている。
【0004】このような三次元形状造形物の製造方法で
は、三次元形状の一部に、下方よりも大きく側方に張り
出したひさし部が存在していたり、下方が全く支持され
ていない垂れ下がり部が存在していたりすると、これら
ひさし部や垂れ下がり部を構成する光硬化層の支持が不
十分になり、光硬化層が変形したり移動したりして、三
次元形状の形が崩れたり形状精度が悪くなったりすると
いう問題が発生していた。
【0005】このような問題を解消するため、造形物に
つながり、造形物と同じように光硬化性樹脂を光硬化さ
せて形成する支持部材を設けておくことが考えられた。
特開平6−8342号公報には、上下に積み重ねる2層
の光硬化層の平面形状を比較して、上層の光硬化層に支
持部材が必要であるか否かを判定し、支持部材が必要で
あれば、上層の光硬化層を形成するための光の照射領域
に、支持部材に対応する光の照射領域を追加設定する技
術が示されている。この方法では、造形物の形状データ
をもとにして、造形物の支持にとって適切な位置に支持
部材を配置でき、支持部材の設計が簡単かつ適切に行え
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記先行技術では、造
形物を構成する光硬化層の外側端面に、支持部材の連結
部分が造形物を形成する複数の光硬化層にまたがり連結
されてる。しかし、造形物の表面は層を積層させて形成
するため階段状になっており、前記先行技術のような複
数の光硬化層にまたがる支持部材の連結部分を造形物よ
り切り離した際には痕が残るという問題がある。
【0007】この発明の課題は、前記したような三次元
形状造形物の成形方法において、造形物を支持する支持
部材の設計を適切かつ能率的に行うことができるととも
に、形成された造形物から支持部材を切り離した際に造
形物側に生じる痕が目立たないようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる三次元
形状造形物の成形方法は、光硬化性樹脂に光を照射して
光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所
望の三次元形状を有する造形物を製造する際に、造形物
のうち支持を必要とする部分に、これを支持する固定構
造体をつなぐ支持部材を連結する方法において、造形物
を形成する各光硬化層に対して支持が必要であるか否か
を判定し、前記支持を必要とする光硬化層の平面形状の
輪郭線領域のうち、下層の光硬化層の平面形状と重なら
ない領域の一部または全ての領域で、前記支持を必要と
する光硬化層に連結されるように支持部材の連結部分を
造形物と同じ方法で形成する。
【0009】光硬化性樹脂としては、従来の三次元形状
造形物の成形方法でも用いられている各種の光硬化性樹
脂が用いられる。具体的には、ウレタン、ウレタン−ア
クリレート、エポキシ、エポキシ−アクリレート系の光
硬化性樹脂などが挙げられる。光硬化性樹脂の供給方
法、光の照射方法、光硬化層の形成方法、光硬化層の積
み重ね方法など、三次元形状造形物を成形するための基
本的な技術は、従来知られているような通常の方法や装
置がそのまま適用できる。
【0010】光硬化層毎の平面形状は、通常、造形物の
全体外形をCAD装置などで電子情報化し、この電子情
報から、各光硬化層毎の平面形状データを演算して作製
する。光硬化層毎の平面形状が決まれば、この平面形状
に対応して、各光硬化層を形成するための光の照射領域
が決まり、この光の照射領域の情報を、レーザ光の走査
制御装置などに入力すれば、必要な形状の光硬化層が形
成できる。
【0011】この発明は、造形物の構造として、少なく
ともその一部に、支持を必要とする部分が存在するもの
に適用される。支持を必要とする部分とは、前記したひ
さし部や垂れ下がり部などである。支持を必要とする部
分は、ひとつの造形物に1個所の場合だけでなく、複数
個所存在する場合もある。支持部材は、三次元形状を構
成する光硬化層の形成と同様の手段で、光硬化性樹脂に
光を照射して光硬化させることにより形成される。支持
部材は通常、光硬化性樹脂からなる複数の支持層が積層
されて構成されるが、1層の支持層で支持部材が構成さ
れる場合もある。
【0012】支持部材は、造形物の支持を必要とする部
分と、これを支持する固定構造体とをつなぐように形成
される。固定構造体には、例えば、造形物を成形する成
形台の表面、光硬化性樹脂液を貯えておく樹脂液槽の内
壁面、造形物の成形個所の周囲に立設された柱や壁な
ど、金属や合成樹脂などを利用してもよいし、同じ造形
物のうち、その形状から剛性が大きく変形し難いような
構造部分を固定構造体として利用することも可能であ
る。さらに、造形物の周囲に、光硬化性樹脂を光硬化さ
せて、十分な剛性を備えた周壁あるいは柱などを成形
し、この周壁などを固定構造体とすることもできる。
【0013】支持部材の形状は、従来の方法でも用いら
れていた各種支持用部材の構造が採用でき、必要な強度
や荷重の負荷方向を考慮して、様々な形状の腕状あるい
は柱状をなすものを用いることができる。支持部材を構
成する各支持層には、造形物すなわち光硬化層に連結さ
れる支持部材連結部と、光硬化層に直接は連結されない
が上層の支持部材連結部を支持構造につないで間接的に
光硬化層を支持する支持部材本体とを有する。
【0014】支持部材連結部は、連結される光硬化層の
下面に連結され、上層部分の光硬化層を支持するのに適
切な位置および形状を有する。造形物から支持部材連結
部を切り離したときに痕が目立たないように、支持部材
連結部は必要最小限の面積で光硬化層に連結されている
のが好ましい。支持部材連結部の具体的形状としては、
平面形状が直線状のもののほか、破線状、円形状、楕円
状、多角形状その他の各種図形状のものが採用できる。
【0015】支持部材連結部は、連結される光硬化層す
なわち支持を必要とする部分の光硬化層に対して下層と
なる光硬化層とともに形成され、前記支持を必要とする
光硬化層の平面形状の輪郭線領域のうち、下層の光硬化
層の平面形状と重ならない領域の一部または全ての領域
で、前記支持を必要とする光硬化層に連結されるように
形成される。したがって、支持部材連結部は、支持を必
要とする光硬化層の下面には連結されるが、下層となる
光硬化層には連結されない。その結果、造形物から支持
部材を切り離す際には、支持部材連結部とその上面の光
硬化層との間で切り離すだけで良くなり、切り離した痕
は光硬化層の下面側のみに残り、切り離した痕が造形物
の形成時の積層による段差と重なり目立たなくなる。
【0016】特に、破線状支持部材などの比較的小さな
単位支持層が間隔をあけて配置された支持部材連結部で
あれば、支持部材連結部と上層の光硬化層との接触面積
が少なくなるので、支持部材連結部の部分で行われる造
形物と支持部材との切り離し作業が行い易くなる。支持
部材本体は、支持部材連結部の下層に形成されて上層の
支持部材連結部を支持する。したがって、支持部材連結
部の配置形状に合わせて支持部材本体が形成される。支
持部材本体は、上層の光硬化層および支持部材連結部を
確実に支持できる十分な大きさあるいは強度を有するも
のが好ましい。支持部材本体の具体的形状としては、前
記支持部材連結部と同様の平面形状を有するもののほ
か、十字形をなすもの、枠状をなすもの、ハニカム状を
なすものなどが採用できる。
【0017】特に、十字状支持部材などの比較的小さな
単位支持層を縦横に間隔をあけて配置して全体の支持部
材本体を構成すれば、単位支持層の間を樹脂液が自由に
流動通過できるので、成形台もしくは先に形成された光
硬化層の上に新たな樹脂液を供給してから液面が平滑に
なって次回の光照射が行えるようになるまでの時間が短
縮されるという利点がある。また、成形台の上に形成さ
れる支持部材本体との接触面積も少なくなるので切り離
し作業が容易になる。
【0018】支持部材本体は、支持を必要とする光硬化
層の平面形状および下層の光硬化層の平面形状の何れと
も重ならない領域に形成されるので、造形物を構成する
何れの光硬化層とも直接的には連結されていない。通常
は、支持部材本体を1層または複数層積層した上に前記
支持部材連結部が配置されて支持部材を構成する。但
し、1層の支持部材連結部のみで支持部材を構成するこ
とも可能である。
【0019】支持部材連結部に連結される光硬化層は、
造形物を構成する全ての光硬化層であってもよいし、支
持の必要な一部の光硬化層だけであってもよい。すなわ
ち、支持部材連結部に連結される光硬化層が、支持部材
連結部に連結されない光硬化層を間に挟んで上下に間隔
をあけて配置されていてもよい。支持部材連結部に連結
される光硬化層の割合が多いほど、支持効果は向上する
が支持部材を作製する手間は増え、造形物から支持部材
を切り離す処理にも手間がかかる。通常は、必要最小限
度の光硬化層のみに支持部材連結部を連結させればよ
い。
【0020】このような支持部材連結部の形成の要否す
なわち支持部材の配置設計は、造形物全体の形状から判
断して行うこともできるし、造形物を構成する複数の光
硬化層のうち、上下に積み重ねる2層の光硬化層の平面
形状を比較した結果をもとにして行うこともできる。具
体的には、上下2層の光硬化層の平面形状の面積、輪郭
線のずれ量や角度などの情報をもとにして、上層の光硬
化層に連結する支持部材連結部を設けることが必要か否
かを判断することができる。
【0021】例えば、以下の方法が採用できる。まず、
造形物を光硬化層の積層方向に断面したときの外形輪郭
線を求める。多数の光硬化層の積層体からなる造形物の
外形は微視的には階段状の段差がつくが、前記外形輪郭
線は各光硬化層毎の段差を覆う包絡線で表される。各光
硬化層毎にその位置における前記外形輪郭線の接線と光
硬化層の面方向との傾き角度を求める。この傾き角度が
所定の基準角度を下回る位置の光硬化層に支持部材連結
部を連結する。傾き角度が小さいほど、下層の光硬化層
に対して上層の光硬化層が大きく外側に張り出している
ことになり、支持部材の必要性が高い。傾き角度が90
°以上であれば、上層の光硬化層の外縁が下層の光硬化
層の外縁よりも内側にある。基準角度としては、造形物
の形状や使用材料、使用目的などの条件によって異なる
が、通常は15°以下に設定しておく。
【0022】支持部材連結部を連結する光硬化層の判定
には、以下の方法も採用できる。上下2層の光硬化層に
対して、上層の光硬化層の平面形状のうち下層の光硬化
層の平面形状と重ならない領域の面積が所定の基準面積
を超える光硬化層である場合に、上層の光硬化層に支持
部材連結部を連結する。前記面積が大きいほど、下層の
光硬化層に対して上層の光硬化層が大きく外側に張り出
していることになり、支持の必要性が高い。基準面積
は、造形物の形状や使用材料、使用目的などの条件によ
って異なる。基準面積を、上層の光硬化層の面積に対す
る割合で規定することもできる。例えば、光硬化層の厚
みが0.2mmの場合であると上層の光硬化層の面積に対
して5〜10%の面積を基準面積とすることができる。
【0023】さらに、支持部材連結部を連結する光硬化
層の判定には、前記先行技術である特開昭6−8342
号公報に示された技術も適用できる。なお、上記した支
持部材連結部の必要性の判定、支持部材連結部および支
持部材本体の配置形状の決定などの作業は、CAD装置
などに入力された造形物の外形に関する情報をもとに、
コンピュータで演算処理することで予め行うことができ
る。造形物の全体形状をCAD装置などに入力するだけ
で、必要な支持部材の配置形状が求められ、その結果を
もとにして、光の照射による三次元形状造形物の成形を
自動化することが可能である。
【0024】以上のようにして複数層の光硬化層からな
る造形物と、支持部材連結部および支持部材本体で構成
される支持部材とが形成された後、造形物から支持部材
を切り離せば、目的とする造形物が得られる。造形物と
支持部材との切り離しには、カッター、ニッパー等の切
り離し工具を用いることができる。成形された造形物
は、加熱による二次硬化を行ったり、表面を滑らかにす
る表面仕上げ処理を行ったりするなど、通常の三次元形
状造形物の製造における後処理を行うこともできる。
【0025】
【発明の実施形態】ついで、この発明の実施例につい
て、図面を参照しながら以下に説明する。 〔第1の実施形態〕図1〜図4に段階順に示す三次元形
状造形物の製造方法は、図4の示す断面形状を有する造
形物4を製造する方法である。
【0026】図1に示すように、光硬化性樹脂液10に
昇降部材20を沈める。昇降部材20は図示しないアク
チュエータなどで上下に昇降自在である。昇降部材20
には成形台22が取り付けられており、この成形台22
の上に造形物4を形成する。成形台22を樹脂液10の
液面からわずかに沈んだ位置に配置し、液面上からレー
ザ光30を照射することで、成形台22と液面との間に
存在する樹脂液10の層を光硬化させる。レーザ光30
の照射パターンにしたがって樹脂液10が光硬化する。
【0027】成形台22の上には、造形物4の第1層に
なる光硬化層40aと、光硬化層40aの一端側方に配
置された枠状支持部材51aとが形成される。枠状支持
部材51aは、光硬化層40aと同じ幅で概略矩形状を
なし、光硬化層40aに向かって開いたコ字形が2つ並
んだ形を有する。枠状支持部材51aは光硬化層40a
の側端面とは連結されておらず、後述する支持部材本体
となる。
【0028】図2に示すように、成形台22を段階的に
沈めながら、各段階毎にレーザ光30の照射を行って、
複数段の光硬化層40a、40b、40cを順次積み重
ねて形成する。各光硬化層40a…の形成と同時に、枠
状支持部材51a、51b、51cも形成される。光硬
化層40aと40b、枠状支持部材51aと51bはそ
れぞれ同じ形である。光硬化層40cは、その一部が光
硬化層40bの上面に積み重ねられ、別の一部は光硬化
層40bの外側に張り出して、枠状支持部材51bの上
面に連結されて積み重ねられる。したがって、枠状支持
部材51bは、その一部が光硬化層40cに連結される
支持部材連結部となり、残りの部分は光硬化層40cに
連結されない支持部材本体となる。枠状支持部材51b
のうち光硬化層40cに連結される支持部材連結部は、
光硬化層40cの平面形状の輪郭線で囲まれる領域のう
ち、下層の光硬化層40bの平面形状と重ならない領域
に配置されている。
【0029】図3に示すように、最上層となる光硬化層
40dを形成する。光硬化層40dの一部は、光硬化層
40cの上面に連結され、残りの一部は光硬化層40c
の外側に張り出して枠状支持部材51bの上面に連結さ
れる。4層の光硬化層40a〜40dで構成される造形
物4が形成された後、図4に示すように、光硬化性樹脂
液10から造形物4を取り出し、4層の支持部材51a
〜51cからなる支持部材5を造形物4から切り離す。
具体的には、光硬化層40dの下面と支持部材連結部と
なる枠状支持部材51cの上面とを切り離し、光硬化層
40cの下面と支持部材連結部となる枠状支持部材51
bの上面とを切り離せば、造形物4と支持部材5とが切
り離せる。造形物4に残る支持部材5の切り離し痕42
は、光硬化層41dおよび41cの下面の輪郭線に沿っ
て存在する。したがって切り離し痕42は外観上あまり
目立たない。
【0030】上記実施形態では、図2および図3に示す
ように、光硬化層41dと枠状支持部材51cとの連結
面形状、光硬化層41cと枠状支持部材51bとの連結
面形状の何れもがコ字形をなしている。すなわち平面コ
字形の支持部材連結部を採用している。このようなコ字
形の支持部材連結部は強度的に優れている点で好まし
い。また、上記実施形態では、下層の光硬化層よりも上
層の光硬化層が外方に張り出す部分では全ての光硬化層
すなわち光硬化層41c、41dの下面に支持部材連結
部となる枠状支持部材51c、51dを連結しているの
で、支持効果が高い。
【0031】〔第2の実施形態〕この実施形態は、前記
第1の実施形態と支持部材の形状が異なる。図5に示す
ように、第1層の光硬化層40aと縦横の格子からなる
ハニカム形状の支持部材52aとを成形台22の上に形
成する。つぎに、図6に示すように、光硬化層40aと
同形状の第2層の光硬化層40bを光硬化層40aの上
に積層するとともに、ハニカム状支持部材52aの外側
半分の形状と同一のハニカム状支持部材52bおよびハ
ニカム状支持部材52bよりも内側で少し離れた位置に
線状支持部材53bを形成する。
【0032】図7に示すように、第3層の光硬化層40
cを、大部分は光硬化層40bに連結されるが一端辺が
光硬化層40bよりも外側に張り出して線状支持部材5
3bに連結されるように形成する。言い換えると、線状
支持部材53bは、光硬化層40cの平面形状の輪郭線
で囲まれる領域のうち、下層の光硬化層40bの平面形
状と重ならない領域に配置されていることになる。ハニ
カム状支持部材52bの上には線状支持部材53cが形
成される。
【0033】図8に示すように、第4層の光硬化層40
dが、大部分は光硬化層40cに連結されるが一端辺が
光硬化層40cよりも外側に張り出して線状支持部材5
3cに連結されるように形成される。ここでは、線状支
持部材53cが、光硬化層40dの平面形状の輪郭線で
囲まれる領域のうち、下層の光硬化層40cの平面形状
と重ならない領域に配置されることになる。
【0034】以上の結果、線状支持部材53bが光硬化
層40cに連結される支持部材連結部となり、線状支持
部材53cが光硬化層40dに連結される支持部材連結
部となり、残りのハニカム状支持部材52a、52bが
支持部材本体となる。図9に示すように、前記工程で作
製された光硬化層40a〜40dからなる造形物4を樹
脂液10から取り出し、支持部材連結部である線状支持
部材53b、53cを造形物4から切り離せば、造形物
4と支持部材5を分離できる。造形物4には、光硬化層
40dと40cの下面のみに切り離し痕42が残る。
【0035】上記実施形態では、線状支持部材53b、
53dの狭い上面部分のみで造形物4と支持部材5とが
連結されているので、造形物4と支持部材5との切り離
しは容易であり、切り離し痕42も小さい。ハニカム状
支持部材52a、52bは強度的に優れているので支持
効果が高い。 〔第3の実施形態〕この実施形態は、前記実施形態と支
持部材の形状が異なる。
【0036】図10に示すように、成形台22の上に、
第1層の光硬化層40aと十字状支持部材54aとを形
成する。十字状支持部材54aは、平面十字形をなす単
位形状の支持部材54aを、1列4個づつ2列で互いに
間隔をあけて配置されている。図11に示すように、第
2層の光硬化層40bと、光硬化層40bに近い列の十
字状支持部材54aの上に配置される線状支持部材53
bと、残りの十字状支持部材54aの上に配置される十
字状支持部材54bとが形成される。なお、前記図10
の状態から図11の状態に移行する際には、成形台22
を1段階分だけ沈めて光硬化層40aと十字状支持部材
54aとの上に樹脂液10が流れ込むようにする。この
とき、十字状支持部材54aの間を樹脂液10が自由に
流通するので、樹脂液10の液面が迅速に平滑化する。
【0037】図12に示すように、第3層の光硬化層4
0cは第2層の光硬化層40bと線状支持部材53bの
上にまたがって形成され、十字状支持部材54bの上に
は線状支持部材53cが形成される。第4層の光硬化層
40dは、第3層の光硬化層40cと線状支持部材53
cにまたがって形成される。以上の結果、線状支持部材
53bと53cとが支持部材連結部となり、十字状支持
部材54aと54bとが支持部材本体となる。
【0038】上記実施形態では、支持部材本体として十
字状支持部材54a、54bを用いることで、比較的少
ない面積の支持部材であっても十分な支持機能を果たす
ことができる。 〔第4の実施形態〕この実施形態では、前記実施形態と
同様の十字状支持部材を採用するが、支持部材の構成が
一部異なる。
【0039】図13に示すように、成形台22の表面全
体に縦横に間隔をあけて十字状支持部材54a、54
a′を配置する。図14に示すように、一部の十字状支
持部材54a′の上に第1層の光硬化層40bを形成
し、光硬化層40bの外側に配置された十字状支持部材
54aの列の上部には、各十字状支持部材54a毎に短
い直線状の支持部材すなわち全体として破線状の支持部
材55bを形成する。
【0040】図15に示すように、光硬化層40bと破
線状支持部材55bの上にかけて第2の光硬化層40c
を形成し、十字状支持部材54bの上には破線状支持部
材55cを形成する。さらに、光硬化層40cと破線状
支持部材55cの上にかけて第3の光硬化層40dを形
成する。したがって、破線状支持部材55bと55cと
が支持部材連結部となり、残りの十字状支持部材54
a、54bが支持部材本体となる。また、一部の十字状
支持部材54a′は造形物全体を支持する役目を有す
る。
【0041】この実施形態では、造形物と支持部材との
連結が、破線状支持部材55b、55cで行われていて
連結部分の面積が少ないので、造形物と支持部材との切
り離しが容易で切り離し痕も目立たない。また、第1層
の光硬化層40bと成形台22との間に十字状支持部材
54a′が存在しているので、成形台22に対する造形
物の接触面積も少なくなり、成形台22からの造形物の
取り外しも容易になる。
【0042】〔第5の実施形態〕この実施形態では、支
持部材を一部の光硬化層のみに連結させている。図16
に示すように、光硬化層40−1〜40−9までの9層
の光硬化層を形成しているとともに、光硬化層40−
3、40−5、40−7、40−9には線状の支持部材
が積層された支持部材50−3、50−5、50−7、
50−9が形成されている。すなわち、光硬化層40の
2層毎に支持部材50で支持していることになる。
【0043】このように、一定の層数毎の光硬化層40
に支持部材50を連結すれば、支持部材50の必要性を
いちいち判断する手間が省ける。 〔第6の実施形態〕この実施形態では、造形物を形成す
る各光硬化層の支持の必要性を判断する方法を示してい
る。
【0044】図17に示すように、光硬化層40−1〜
40−9を積み重ねて形成するとともに、支持の必要な
個所を判定して支持の必要な個所のみに支持部材50−
7〜50−9を連結している。支持の必要な個所の判定
方法を図18に示す。光硬化層40…で構成される造形
物の垂直断面形状すなわち図17のX−X線断面図を求
める。この断面図で、上層の光硬化層40の平面形状が
下層の光硬化層40の平面形状と重ならない部分が存在
する側で、各光硬化層40の下端隅部の基準点Pを各光
硬化層40毎につないで包絡線Fを描く。この包絡線F
は造形物の外形輪郭を表している。各光硬化層40の基
準点Pにおいて、前記外形輪郭線Fの接線と水平線Hと
のなす角度すなわち接線の傾き角度θを求める。下層の
光硬化層40よりも上層の光硬化層40が外側に張り出
している長さが大きいほど傾き角度θは小さくなり、上
層の光硬化層40を支持する必要性が高い。
【0045】そこで、予め設定された基準角度θ0 と各
光硬化層40毎の傾き角度θを比較して、θ<θ0 であ
れば、その光硬化層40には支持部材連結部50を連結
して支持する必要があると判定する。基準角度θ0 は例
えば15°に設定される。上記のようにして支持部材5
0の形成の必要性を判定する方法は、造形物の形状デー
タを電子的に演算することで簡単かつ正確に支持部材5
0の必要性を判定できる。
【0046】〔第7の実施形態〕この実施形態は、造形
物を形成する各光硬化層の支持の必要性を判断する別の
方法を説明する。図19に示すように、上下に光硬化層
40L、40Uが配置される場合、上層の光硬化層40
Uの平面形状(右上がり斜線ハッチングを施す)と下層
の光硬化層40Lの平面形状(左上がり斜線ハッチング
を施す)とは交差斜線ハッチングで表された領域で重な
っている。左右のハッチングが重ならず光硬化層40U
のハッチングのみで表された領域40Xが、上下層の平
面形状が重ならない領域である。支持部材連結部は上記
領域40Xに連結される。
【0047】このような配置で、上層の光硬化層40U
に支持部材連結部が必要であるか否かを判定するには、
領域40Xの面積を求めて、この領域40Xの面積が基
準面積よりも大きいか否かを対比し、領域40Xの面積
が基準面積よりも大きければ、光硬化層40Uに支持部
材連結部を連結する必要があると判定することができ
る。
【0048】基準面積として、光硬化層40Uの全面積
を用い、光硬化層40Uの全面積に対する領域40Xの
面積が一定の割合を超えたときに、支持部材連結部を連
結して支える必要があると判定することもできる。支持
部材連結部が必要であると判定されれば、図に示すよう
に、支持部材連結部50Lが領域40Xの輪郭領域のう
ち下層の光硬化層40Lの領域と重ならない領域に上層
の光硬化層40Uと連結されるように形成される。
【0049】前記のような領域40Xの面積による支持
の必要性の判断は、造形物4に関するCADデータを電
子的に演算すれば容易に行うことができる。なお、上記
面積による判定方法と前記した傾き角度による判定方法
との両方の判定方法を組み合わせて、何れの判定方法で
も必要な場合、あるいは、何れか一方の判定方法で必要
と判定された場合に、支持部材連結部を形成すればよ
い。
【0050】〔その他の実施形態〕造形物を支持する支
持部材としては、前記した本発明の支持部材連結部を有
する支持部材に加えて、従来技術として説明した光硬化
層の複数層にまたがって連結されるような支持部材を併
用することができる。この場合、支持部材を切り離した
造形物に痕が残っていても造形物の利用上はそれほど問
題がない場所については、前記した複数層にまたがって
連結される支持部材を用い、外観形状などの問題で造形
物に目立つ痕が残っては困る場所には、前記した本発明
の支持部材連結部を有する支持部材のみを用いるように
すればよい。
【0051】
【発明の効果】この発明にかかる三次元形状造形物の成
形方法によれば、造形物と同じ手段で形成される支持部
材によって造形物を簡単かつ適切に支持できるととも
に、造形物から支持部材を切り離した際に造形物側に生
じる痕が目立たないようにできる。その結果、形状精度
が高く外観的にも良好な造形物が能率的に製造できるこ
とになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態を表し、造形工程の最初
の段階を示す垂直断面図および水平断面図
【図2】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面図
【図3】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面図
【図4】 造形物から支持部材を切り離した状態を示す
垂直断面図
【図5】 別の実施形態を表し、造形工程の最初の段階
を示す垂直断面図および水平断面図
【図6】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面図
【図7】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面図
【図8】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面図
【図9】 造形物から支持部材を切り離した状態を示す
垂直断面図
【図10】 別の実施形態を表し、造形工程の最初の段
階を示す垂直断面図および水平断面図
【図11】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面
【図12】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面
【図13】 別の実施形態を表し、造形工程の最初の段
階を示す垂直断面図および水平断面図
【図14】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面
【図15】 次の段階を示す垂直断面図および水平断面
【図16】 別の実施形態を表し、造形工程を示す垂直
断面図
【図17】 別の実施形態を表し、造形工程を示す垂直
断面図および平面図
【図18】 支持の必要性を判定する方法を説明する模
式図
【図19】 別の実施形態を表し、支持の必要性を判定
する方法を説明する模式図および平面図
【符号の説明】
4 造形物 5 支持部材 10 光硬化性樹脂液 20 昇降部材 22 成形台 30 レーザ光 40 光硬化層 50 支持部材 51 枠状支持部材 52 ハニカム状支持部材 53 線状支持部材 54 十字状支持部材 55 破線状支持部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性樹脂に光を照射して光硬化層を形
    成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元形
    状を有する造形物を製造する際に、造形物のうち支持を
    必要とする部分に、これを支持する固定構造体をつなぐ
    支持部材を連結する方法において、 造形物を形成する各光硬化層に対して支持が必要である
    か否かを判定し、前記支持を必要とする光硬化層の平面
    形状の輪郭線領域のうち、下層の光硬化層の平面形状と
    重ならない領域の一部または全ての領域で、前記支持を
    必要とする光硬化層に連結されるように支持部材の連結
    部分を造形物と同じ方法で形成する三次元形状造形物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】支持部材のうち前記連結部分以外の部分で
    ある支持部材本体を造形物と接触しないように造形物と
    同じ方法で形成する請求項1に記載の三次元形状造形物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】前記支持部材本体として、平面十字形をな
    す支持部材本体を形成する請求項2に記載の三次元形状
    造形物の製造方法。
  4. 【請求項4】前記支持部材本体として、平面ハニカム状
    をなす支持部材本体を形成する請求項2に記載の三次元
    形状造形物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記支持部材連結部として、平面破線状を
    なす支持部材連結部を形成する請求項1〜4の何れかに
    記載の三次元形状造形物の製造方法。
  6. 【請求項6】前記造形物を形成する各光硬化層に対して
    支持が必要であるか否かを判定する方法として、所定の
    積層ピッチ毎に支持が必要と判定する請求項1〜5の何
    れかに記載の三次元形状造形物の製造方法。
  7. 【請求項7】前記造形物を形成する各光硬化層に対して
    支持が必要であるか否かを判定する方法として、造形物
    を光硬化層の積層方向に断面したときの外形輪郭線の接
    線と光硬化層の面方向との傾き角度が所定の基準角度を
    下回る位置の光硬化層に対して支持が必要と判定する請
    求項1〜5の何れかに記載の三次元形状造形物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記造形物を形成する各光硬化層に対して
    支持が必要であるか否かを判定する方法として、この光
    硬化層の平面形状のうち下層の光硬化層の平面形状と重
    ならない領域の面積が所定の基準面積を超える光硬化層
    に対して支持が必要と判定する請求項1〜5の何れかに
    記載の三次元形状造形物の製造方法。
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