JPH09169613A - 歯科用複合修復材料 - Google Patents
歯科用複合修復材料Info
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- JPH09169613A JPH09169613A JP7332863A JP33286395A JPH09169613A JP H09169613 A JPH09169613 A JP H09169613A JP 7332863 A JP7332863 A JP 7332863A JP 33286395 A JP33286395 A JP 33286395A JP H09169613 A JPH09169613 A JP H09169613A
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Abstract
歯科用複合修復材料の光学的特性の調整は不十分であ
り、本質的に天然歯に近い光学的特性を持つ複合修復材
料を提供する。 【解決手段】 透過光の拡散度(D)が、0.002か
ら0.3の範囲にあることを特徴とする歯科用複合修復
材料。
Description
蝕等による歯牙欠損部を治療するための直接充填用の歯
科用複合修復材料および歯冠形成用の歯科用複合修復材
料に関するものである。
充填治療にはアマルガムが、歯冠形成には金合金等が使
われていた。これらに対し、複合修復材料は、安価でか
つ天然歯に近い色調が比較的容易に達成できることから
急速に普及し、現在では、前歯の治療では大部分が複合
修復材料により行われている。これまで複合修復材料の
外観を天然歯に近づけるためには、色そのものを顔料添
加量により調整して天然歯に近づけることと、材料の半
透明性を天然歯に近づけることが行われていた。しかし
ながら、これらの特性を天然歯に近づけたとしても、臨
床においては種々の問題点が残っていた。例えば、前歯
の治療において、窩洞が浅く、後ろにエナメル質や象牙
質があるような場合には比較的色や半透明性がよく合っ
ていた材料を、齲触が大きくて窩洞が舌側に突き抜けた
ような所の治療に使うと、色が暗くなって、全く天然の
歯とは異質な感じを与えてしまうことがよくある。同じ
ようなことは、前歯の先端のようなエナメル質のみから
成る部分を修復したときにも度々経験することである。
逆に、上述のような治療で適当な半透明性を持つように
調節した場合に、背景として歯質が存在する窩洞の治療
を行うと、今度は不透明すぎて異物感が非常に強くなっ
てしまうことも多々発生していた。また、上記と同様の
問題は、充填修復物を種々の角度から観察し、その方向
によって背景の材質や状態が変わるような時にも発生す
る。
は、従来使われてきた色調と半透明性だけでは、歯科用
複合修復材料の本質的な光学的材料特性を把握できない
ことを意味しているものと思われる。本発明は、このよ
うな問題のない、本質的に天然歯に近い光学特性を持つ
複合修復材料を提供しようとするものである。
を克服すべく鋭意検討を重ねたところ、複合修復材料の
光透過性の調整が非常に重要な意味を持つことを見いだ
した。ここで言う光透過性は、前述の半透明性の調整と
は全く別個のものであり、この点を十分に区別しておく
必要があるので以下で詳細に説明を行う。従来このよう
な材料の特性評価に用いられてきた半透明性は、次のよ
うな方法で定義されている。すなわち、一定厚みの試料
板を照明したときの明るさを標準の白色背景と黒色背景
のそれぞれに接触させた状態で測定する。この内の黒色
背景については、暗箱のようなものを用い透過光を全て
吸収する条件で測定しても良い。この時明るさとして
は、JIS Z8701に規定されるXYZ表色系の三刺激値のう
ち明るさに関するYの値を用いるのがふつうである。白
色背景の時の明るさをYw、黒色背景の時の明るさをYbと
すると、半透明性の尺度であるコントラスト比(D)は
Yb/Yw(式(2))で求められる。Cの値が1に近いほ
ど不透明な材料で、0に近いほど透明な材料である。
料が接触した状態で測定した光学特性値から求めたもの
で、実際の現象としては次のような場合とよく合致す
る。新聞や雑誌のような印刷物の上に複合修復材硬化物
板を置いたときに、コントラスト比が小さい材料の場合
は、印刷の状態が鮮明に読みとれ、コントラスト比が大
きくなると不鮮明となる。このような現象との対応で、
これまではコントラスト比が半透明性の尺度として用い
られてきた。ところが、このような硬化物を通して、天
井の蛍光灯のような離れたところにある光源を見た場
合、コントラスト比が同じ材料であっても、材料によっ
て光源の見え方が大きく異なり、一方は光源が明瞭に見
えるのに対し、他方はぼやけてしまい、ただ明るい部分
がわかるだけということが存在する。本発明者らは、こ
の現象が前述の本発明で解決すべき問題と関連している
ものと考え、検討を進めた。
は、複数のものがある。例を挙げると、紫外可視分光光
度計、色差計、ヘイズメーター等であるが、本発明者ら
が検討したところこれらの装置では、ここで目的とする
ような光透過特性を明確に検出することはできない。こ
の理由は装置の構造にあり、これらの装置の検出器の視
野角がかなり広く設定されているために、厳密な正透過
光の測定ができていないことによるものと考えている。
本発明の目的とする光透過特性を検出するには、変角光
度計あるいはゴニオフォトメーターと呼ばれる装置の使
用が必要である。このような装置によれば、ごく狭い視
野角での光度(光の強さ)を測定できるため、ここで必
要とする材料の光透過性の違いを高感度に検出すること
ができる。また、このような装置によれば、材料の正透
過に関わる光透過性と、正透過以外の部分の拡散透過光
に関わる光透過性とを同時に高感度に区別して検出する
ことが可能である。
し、その硬化物に対して垂直に入射した光が材料を透過
した時に、透過光の光度が入射方向からの角度によりど
のように変化するかを測定すると同時に、これらの組成
物を抜去歯牙の種々の部位の修復に使用して、様々な角
度から観察しその光学的な材質感の天然歯への適合性を
評価した。その結果、透過光の光度分布を極座標で表示
したときのグラフの形態と、臨床的な見え方との間に強
い相関があることを見いだした。すなわち、正透過性が
強く、拡散反射成分がほとんどないほぼ針状の分布をな
す場合には、それが極端すぎると歯科用の複合修復材料
としては使えないが、ある範囲以下になると、エナメル
質のみの部分の修復や形成には使用できること、また、
正透過性が弱くなり、拡散性が強くなって、グラフの形
が円形に近づくと象牙質のみから成る部分の修復や形成
に適していること、さらに、両者の中間で、グラフの形
としては楕円に近い形状の場合には、エナメル質や象牙
質を同時に含むようないわゆる充填修復の窩洞を修復す
る場合に適していることを見いだしたのである。
的材質感を与えるグラフの形態を言葉だけで表現してい
ては、材料特性を評価する上での尺度として不十分であ
る。そこで、これらの形態を端的に表す数値尺度として
式(3)に示すような拡散度(D)に着目した。 D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) ・ cos 5/ ( 2 ・ I5 ) (3) (Iは試料を透過した光の光度を表し、I5、I20およ
びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)からそれ
ぞれ、5度、20度、70度傾いた方向の透過光の光度(光
の強さ)を表す。三角関数の角度も、同様である。)
余弦で除しているのは、人間の目で感じることのできる
尺度に対応した形にするためである。すなわち、人間の
目が感じる光の強さが照度であるので、実際の測定結果
である光度を照度に換算した後に透過光の分布形状を評
価する必要があるためである。つまり、照度の定義から
光度をその測定角度の余弦で除することで照度への換算
ができるのである。この式の目的とするところは、20度
方向の照度と70度方向の照度との平均を5度方向の照度
で割ることによって、透過光分布の形状を定義しようと
することにある。したがって、Dの値が1に近づくほど
分布形状は円に近づき、拡散性が強くなることを表して
いる。この式は、蛍光灯などの照明器具のカバーや、プ
ロジェクタースクリーンのような光拡散性を要求される
材料の光学特性の評価に用いられていたもので、式自体
は特に新しいものではない。
修復材料の光学特性を定義できるのではないかと考えた
が、現実にはこの式のままでは不十分で前述のような適
用部位ごとの違いをうまく区別できなかった。これは、
従来の拡散度の式が、最も正透過に近い部分の値として
5度方向の値を使用していることによるものと考えた。
つまり、歯科用として使用できる材料は、元々この式が
対象としていた光拡散性材料よりもグラフの形状として
は楕円に近いものであるので、5度方向を使用したので
は、他の方向との差が非常に小さくなり、その違いがわ
かりにくくなるものと思われる。そこで、上記(3)式
の変形を種々試みたところ、分母側に正透過光の照度を
用い、20度方向の照度と70度方向の照度の平均を零度方
向(正透過光)の照度で除したものを拡散度としてとる
ことで、前述の歯科用複合修復材料としての適正を十分
に区別し、表現できることがわかった。
される透過光の拡散度(D)が、0.002から0.3
の範囲にあることを特徴とする歯科用複合修復材料であ
る。 D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) / ( 2 ・ I0 ) (4) ( Iは試料を透過した光の光度を表し、I0、I20およ
びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)からそれ
ぞれ、零度、20度、70度傾いた方向の透過光の光度(光
の強さ)を表す。三角関数の角度も、同様である。) なお式(4)では、零度の余弦が1(cos 0 = 1)であ
るため、この部分は式から省略している。
に当てはめると、エナメル質部分の修復や形成に適して
いる場合は、材料が0.002〜0.01の間のDを、象牙質あ
るいはセメント質部分の修復や形成に適しているものは
0.01〜0.3のDを、そして複数の材質から成る部分の修
復には、0.007〜0.3の間のDを持つことが望ましいこと
がわかった。この時、複数の材質から成る部分の修復に
適する材料のDがかなりの部分象牙質あるいはセメント
質に適する材料と重複している理由は、歯冠を解剖学的
に見た場合に、厚みとしては象牙質の占める割合が高
く、歯の光学的材質感に対する影響度が象牙質の方が大
きいためではないかと考えている。ただし、歯冠のかな
り先端に近い部分の修復においてはエナメル質の影響を
無視できなくなるため、低めのD値を持つ材料も必要に
なる。
過光分布を検索していく過程において、材料の光透過性
を調整するには以下のような構成が有効であることが判
明した。すなわち、複合修復材料が重合性単量体と硬化
後の重合性単量体の屈折率との差が0.06以下であるよう
な屈折率を持つ第1のフィラーと、硬化後の重合性単量
体の屈折率との差が0.06よりも大きい屈折率を持ち、平
均粒子径が1μm以上の第2のフィラーとから少なくと
も構成されていることが必要である。このほかマトリッ
クス層を強化するための、平均粒子径0.1μm以下のマイ
クロフィラーや、着色のための顔料を含むことにはなん
ら問題はない。
している限り特に限定されるものではなく、これまで一
般に用いられている、石英、水晶、バリウムボロアルミ
ノシリケートガラス(バリウムガラスと称されることが
多い)、ストロンチウムボロアルミノシリケートガラス
(ストロンチウムガラスと称されることが多い)、ラン
タンボロアルミノシリケートガラス(ランタンガラスと
称されることが多い)、リチウムアルミノシリケートガ
ラス等のものが本発明において好適に使用できる。特
に、近年のように複合修復材料の高い研磨面光沢性が要
求される場合には、1μm以下の平均粒子径にまで粉砕
されたものや、ゾルゲル法で合成された球状の単分散サ
ブミクロンフィラー等が適している。
に有効なのは、第2のフィラーである。この第2のフィ
ラーは、レジン中に含まれるひと固まりの平均粒子径が
1μmを越えていればよく、構成単位としての1μm以下
の粒子が凝集して平均粒子径1μm以上の粒子を形作っ
たものであっても目的を達成しうる。もし、第2のフィ
ラーの粒子径が1μmよりも小さい場合には、透過光の
調整機能が大きく低下してしまう。また、上限は特に制
限されないが、複合修復材の研磨性を損なわない範囲
で、常識的に規定されるべきである。第2のフィラーの
添加量は、重合性単量体と2種類のフィラーの組み合わ
せによって決まるものであり、一概に規定することはで
きない。予備試験によって適切な範囲の含有量を設定す
ることが必要である。これは、重合性単量体と第1のフ
ィラーとの組み合わせによって、複合修復材の光透過性
が大きく変化するためである。
ィラーで例示したものも、屈折率と粒子径の関係さえ満
足していれば、使用することが可能であるし、あるいは
噴霧熱分解法のシリカ(デグサ社のアエロジルOX-50な
ど)や、湿式法のシリカゾル、ゾルゲル法による単分散
サブミクロンフィラー等も使用できる。これらの粒子径
が1μmよりも小さい場合には、前述のように何らかの
手法(例えば、熱風乾燥から粉砕、あるいはスプレー乾
燥)でこれらを凝集させたものでも良い。また、この凝
集粒子をさらに焼成し、ゆるやかに融着させたものも適
当である。
のは、従来から用いられてきた半透明性の尺度(例えば
コントラスト比)を適切な領域に調節すると共に、両者
の組み合わせで光透過性も同時に調節しなければならな
いためである。第2のフィラーだけを用いたのでは、屈
折率の差が大きすぎて複合修復材料硬化物の半透明性が
低くなりすぎてしまう。つまり、少なくとも2種類のフ
ィラーを組み合わせることで、初めてこれらの調節が可
能になるのである。またコントラスト比等の、従来公知
の半透明性については、上記のフィラーの選択と同時に
顔料の量(主として酸化チタン)で調節することが可能
である。顔料は多くても数百ppm程度の添加であり、従
来の半透明性の調整には有効であるが、D値を変化させ
るほどの効果はない。従って、顔料を調整することで、
光透過性を調整することは難しい。
調整については、治療の際に歯質等が背景として存在す
るときの光学的材質感を合わせるために重要で、エナメ
ル質から成る部分には、0.45〜0.52のコントラスト比を
持つものを、象牙質やセメント質から成る部分には0.57
〜0.65の間のコントラスト比を持つものを、複数の材質
から成る部分には、0.51〜0.59の範囲のコントラスト比
を持つものを使用することが好ましい。
は、重合性単量体成分と混合されるに先立ち、その表面
を通常使用されるシランカップリング剤、例えば、ω−
メタクリロキシアルキルトリメトキシシラン(メタクリ
ロキシ基と珪素原子との間の炭素数:3〜12)、ω−
メタクリロキシアルキルトリエトキシシラン(メタクリ
ロキシ基と珪素原子との間の炭素数:3〜12)、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリアセトキシシラン等の有機珪素化合物で処理さ
れる。この処理により、重合性単量体成分とより強固に
結合することが可能となる。処理剤の種類、処理方法等
は特に限定されるものではなく一般に公知の手法を使用
できる。
ては、一般的に歯科用複合修復材料に用いられるものを
好適に使用することができる。また、これら重合性単量
体は、その中に重合開始剤、着色顔料、重合禁止剤、紫
外線吸収剤、変色防止剤、抗菌剤、その他従来公知の各
種添加剤を配合する事が出来る。より具体的に重合性単
量体の例を示すと、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル(アルキル基の炭素数1〜10)、ポリアルキレング
リコールジ(メタ)アクリレート(炭素数2〜20)、
エチレングリコールオリゴマージ(メタ)アクリレート
(2〜10量体)、ビスフェノールAジ(メタ)アクリ
レート、2.2−ビス[p−(γ−メタクリロキシ−β
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ジ(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロ
パン(1分子中にエトキシ基2〜10個)、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート等の1官能性、多
官能性の(メタ)アクリル酸エステル類や、ヒドロキシ
ル基を有する(メタ)アクリレート2モルとジイソシア
ネート1モルとの反応生成物であるウレタン(メタ)ア
クリル酸エステル類である。これらの単量体は単独で用
いることもあるが、2種類以上の単量体を混合して使用
することが好ましい。単量体は重合性樹脂組成物中に1
0〜50重量%の割合で使用する。
来る重合触媒としては、例えば、有機過酸化物と芳香族
第3級アミンの組み合わせが挙げられる。これらは、一
方のペースト中には有機過酸化物、他方のペーストには
芳香族第3級アミンを配合するようにして使用する。過
酸化物としては、芳香族基を有するジアシルパーオキサ
イド類や過安息香酸のエステルとみなされるようなパー
オキシエステル類が好ましく、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイ
ド、m−トリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ[(o
−ベンゾイル)ベンゾイルパーオキシ]ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ[(o−ベンゾイル)ベンゾ
イルパーオキシ]ヘキシン−3、3,3’,4,4’−
テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン等が効果的であり、第3級アミンとしては、芳香族
基に直接窒素原始の置換した第3級アミンが好ましく、
N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチル−N−β−ヒドロキシエチルアニ
リン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリ
ン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイ
ジン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)アニリ
ン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)−p−トル
イジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,
N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が効果的であ
る。
機能を付与することも可能で、その場合には、例えば、
カンファーキノンとアミン、カンファーキノンと有機過
酸化物およびアミン、カンファーキノンとN,N−ジメ
チル安息香酸アルキルエステル、カンファーキノンとア
ルデヒドおよび有機過酸化物、カンファーキノンとメル
カプタン、カンファーキノンとアゾ化合物等に記載され
ている従来公知の可視光線を利用する光重合型開始剤の
使用ができる。しかし、上記の有機過酸化物と光重合用
のアミン系促進剤とを同一のペースト内に同時に配合す
る事はない。これらの触媒は重合性単量体に対し0.1
〜5重量%の範囲で使用される。
さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例に
示した複合修復材料の物性測定は、以下の方法にしたが
った。 (1)拡散度 製造した複合修復材料をテフロン製の金型(直径30m
mx厚さ0.3mm)に充填した。上下面をスライドガ
ラスで圧接し、両面から各1分間光照射して硬化させ
た。硬化物を金型から取り出したのち、三次元変角光度
計(村上色彩技術研究所製GP−200)を用いて、透
過光の光度分布を測定した。拡散度は、前述の式(1)
に従って計算した。
し、上下面からスライドガラスで圧接し、両面からそれ
ぞれ1分間ずつ光照射して硬化させた。この試料につい
て、標準白色板を背後に密着させた状態と暗箱によって
透過光を全て吸収した状態でY値を測定した。この結果
に基づき、式(2)に従ってコントラスト比を測定し
た。
シプロポキシ)フェニル]プロパン(以降Bis−GM
Aと称する)70重量部とトリエチレングリコールジメ
タクリレート(以降TEGDMAと称する)30重量部
を混合し重合性単量体混合物を作製した。この単量体混
合物100重量部中にカンファーキノン1重量部および
ジメチルアミノエチルメタクリレート(以降DMAEM
Aと称す)1重量部を添加して光による硬化を可能とし
た。以降この重合性単量体混合物をモノマー1とする。
この重合性単量体混合物を硬化させた後の屈折率は、
1.555であった。バリウムボロアルミノシリケート
ガラス(ショット社8235、平均粒子径0.7μm、
屈折率1.55)を粉末100重量部に対し、5重量部
のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以
降γ−MPSと称す)で、表面処理した。表面処理は、
蒸留水中に酢酸と所定量のγ−MPSを投入後撹拌加水
分解し、さらに粉末を加えて1時間撹拌した。加熱乾燥
して水分を除去した後、さらに100℃で3時間熱処理
して行った。このようにして作製したフィラーをフィラ
ー1と称す。平均粒子径4μmの溶融石英(屈折率1.
46)の粉末100重量部に対し、2重量部のγ−MP
Sを用いて、フィラー1と同じ手順で表面処理した。以
降このフィラーをフィラー2とする。モノマー1の10
0重量部に対し、フィラー1を240重量部、フィラー
2を20重量部混合して、複合修復材料を作製した。こ
の複合修復材料硬化物の拡散度は0.005であった。
これに適当量の顔料を添加し、天然歯に類似の色調とす
ると同時にコントラスト比を0.55に調整した。
メル質から大部分がなるI級窩洞、隣接面の大きな打ち
抜きのIII級窩洞、および歯根部と歯冠部の境界付近の
V級窩洞を形成し、上記の複合修復材料を用いて一括充
填した。このとき、歯科用の接着剤(クラレ社製クリア
フィルライナーボンドII)を併用した。複合修復材を硬
化後、松風社製ダイヤモンドポイントスーパーファイン
により、形態修正した後、松風社製シリコンポイントハ
ード(赤)を用いて研磨した。研磨終了後の色調適合性
を3人の歯科医により評価したところ、いずれの歯科医
とも材料の光学的材質感が天然歯に非常によく合ってい
るとの判断であった。とくに、I級窩洞における適合が
良かった。
重量部、フィラー2を60重量部混合して、複合修復材
料を作製した。この複合修復材料硬化物の拡散度は0.
07であった。これに適当量の顔料を添加し、天然歯に
類似の色調とすると同時にコントラスト比を0.55に
調整した。実施例1と同様の評価を行ったところ、いず
れの歯科医とも材料の光学的材質感が天然歯に非常によ
く合っているとの判断であった。とくに、III級窩洞に
おける適合が優れていた。
重量部、フィラー2を100重量部混合して、複合修復
材料を作製した。この複合修復材料硬化物の拡散度は
0.28であった。これに適当量の顔料を添加し、天然
歯に類似の色調とすると同時にコントラスト比を0.6
0に調整した。実施例1と同様の評価を行ったところ、
いずれの歯科医とも材料の光学的材質感が天然歯に非常
によく合っているとの判断であった。とくに、V級窩洞
における適合が優れていた。
(屈折率1.48)の100重量部に対し、2重量部の
γ−MPSでフィラー1と同様に表面処理した。これを
フィラー3と称する。モノマー1の100重量部に対
し、フィラー1を240重量部、フィラー3を80重量
部混合して、複合修復材料を作製した。この複合修復材
料硬化物の拡散度は0.07であった。これに適当量の
顔料を添加し、天然歯に類似の色調とすると同時にコン
トラスト比を0.55に調整した。実施例1と同様の評
価を行ったところ、いずれの歯科医とも材料の光学的材
質感が天然歯に非常によく合っているとの判断であっ
た。とくに、III級窩洞における適合が優れていた。
スター、屈折率1.46)を粉末100重量部に対して
2重量部のポリビニルアルコール(クラレ製PVA11
7)の存在下に、噴霧乾燥(大河原化工機L−8)によ
り凝集化した。この凝集粉末は、平均粒子径20μm程
度のほぼ球状の粒子であった。この凝集粉末を950℃
で1時間焼成した後、さらに粉末100重量部に対して
2重量部のγ−MPSで処理して粉末を疎水化した。こ
れをフィラー4と称する。モノマー1の100重量部に
対し、フィラー1を250重量部、フィラー4を30重
量部混合し、複合修復材料を作製した。このものの拡散
度は0.07であった。これに適当料の顔料を添加して
天然歯に類似の色調とすると同時にコントラスト比を
0.55に調整した。実施例1と同様の評価を行ったと
ころ、いずれの歯科医とも材料の光学的材質感が天然歯
に非常によく合っているとの判断であった。
重量部混合し、さらに適量の顔料を添加して、天然歯に
類似の色調を持つ複合修復材とした。この材料の拡散度
は0.001、コントラスト比は0.55であった。こ
れを、実施例1と同様に評価したところ、I級窩洞では
何とか使用に耐えるものの、打ち抜きのIII級窩洞で
は、背景が強く反映され、異質な材料が存在することが
明確に認識され、光学的材質感が悪いとの判断であっ
た。
重量部、フィラー2を150重量部添加し、さらに適量
の顔料を添加して、天然歯類似の色調を持つ複合修復材
とした。この材料の拡散度は0.35、コントラスト比
は0.60であった。これを、実施例1と同様の評価に
かけたところ、いずれの窩洞においても、材料の不透明
感が強く感じられ、異質な材料が存在することが明確に
認識された。したがって、この材料は、光学的材質感が
悪いと判断された。
を凝集、熱処理することなく実施例5と同様に表面処理
してフィラー5とした。モノマー1の100重量部に対
し、フィラー1を240重量部、フィラー5を30重量
部混合し、さらに適量の顔料を添加して、天然歯類似の
色調を持つ複合修復材料とした。この材料の拡散度は
0.001で、コントラスト比は0.55であり、第2
のフィラーが小さすぎる場合には拡散度の調整が困難で
あった。
は、歯科用複合修復材料の光学的特性の調整は不十分で
あり、本発明によって、本質的に天然歯に近い光学的特
性を持つ複合修復材料を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】以下の式(1)で定義される透過光の拡散
度(D)が、0.002から0.3の範囲にあることを
特徴とする歯科用複合修復材料。 D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) / ( 2 ・ I0 ) (1) ( Iは試料を透過した光の光度を表し、I0、I20およ
びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)からそれ
ぞれ、零度、20度、70度傾いた方向の透過光の光度(光
の強さ)を表す。三角関数の角度も、同様である。) - 【請求項2】請求項1において、式(1)で定義される
透過光の拡散度(D)が、0.002から0.01の範
囲にあることを特徴とする、エナメル質修復用あるいは
エナメル質から成る歯冠部形成用の歯科用複合修復材
料。 - 【請求項3】請求項1において、式(1)で定義される
透過光の拡散度(D)が、0.01から0.3の範囲に
あることを特徴とする、象牙質および歯根部修復用ある
いは象牙質から成る歯冠部形成用の歯科用複合修復材
料。 - 【請求項4】請求項1において、式(1)で定義される
透過光の拡散度(D)が、0.007から0.3の範囲
にあることを特徴とする、エナメル質と象牙質あるいは
セメント質に渡って存在する窩洞の充填修復用歯科用複
合修復材料。 - 【請求項5】厚さ1mmに成型された板状試料が、以下の
式(2)で定義されるコントラスト比(C)0.45〜
0.65を有することを特徴とする請求項1ないし4の
いずれかの歯科用複合修復材料。 C = Yb / Yw (2) (Ybは黒背景に密着して、あるいは暗箱を使用して測
定したXYZ表色系の値、Ywは白背景(Y=93〜9
7)に密着して測定したXYZ表色系のY値。)
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