JPH09169794A - 蛋白質類の分離方法 - Google Patents
蛋白質類の分離方法Info
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- JPH09169794A JPH09169794A JP33477395A JP33477395A JPH09169794A JP H09169794 A JPH09169794 A JP H09169794A JP 33477395 A JP33477395 A JP 33477395A JP 33477395 A JP33477395 A JP 33477395A JP H09169794 A JPH09169794 A JP H09169794A
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- separating
- separation
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 発酵食品工業等における蛋白質類の分離や生
化学物質の培養生産時の微生物とその産生物の分離又は
医療用生体液中等の細菌、ウイルス、細胞等の蛋白質類
の分離方法に関し、特に細菌、ウイルス、細胞などの蛋
白質類を種類や性状ごとに選択分離する方法の提供。 【解決手段】 アスペクト比が5以上のハイドロキシア
パタイトに蛋白質類を吸着させた後、これに塩水溶液を
流通させ、蛋白質類を選択的に分離する蛋白質類の分離
方法。
化学物質の培養生産時の微生物とその産生物の分離又は
医療用生体液中等の細菌、ウイルス、細胞等の蛋白質類
の分離方法に関し、特に細菌、ウイルス、細胞などの蛋
白質類を種類や性状ごとに選択分離する方法の提供。 【解決手段】 アスペクト比が5以上のハイドロキシア
パタイトに蛋白質類を吸着させた後、これに塩水溶液を
流通させ、蛋白質類を選択的に分離する蛋白質類の分離
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発酵食品工業等にお
ける蛋白質類の分離や生化学物質の培養生産時の微生物
とその産生物の分離又は医療用生体液中等の細菌、ウイ
ルス、細胞等の蛋白質類の分離方法に関し、特に細菌、
ウイルス、細胞などの蛋白質類を種類や性状ごとに選択
分離する方法に関する。
ける蛋白質類の分離や生化学物質の培養生産時の微生物
とその産生物の分離又は医療用生体液中等の細菌、ウイ
ルス、細胞等の蛋白質類の分離方法に関し、特に細菌、
ウイルス、細胞などの蛋白質類を種類や性状ごとに選択
分離する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発酵食品工業などにおける蛋白質類の分
離、生化学物質の培養生産時の微生物とその産生物の分
離、医療用生体液等の細菌、ウイルス、細胞等の蛋白質
類の分離方法としては、従来よりシリカ、活性炭、珪藻
土などの無機多孔質物質やセルロース、ポリエチレン、
ポリエステルなどの有機繊維を用いた不織布や中空繊維
(特開平4ー156933、特開平6ー63132)ま
たはステンレス、インコネル、ハステロイなどの金属の
繊維状物質(特開平5ー130858)を用いる方法が
ある。さらに、脊椎動物の硬組織から得られる多孔質ハ
イドロキシアパタイトあるいは湿式合成法で製造された
ハイドロキシアパタイトも同様に細菌等の蛋白質類の分
離材として用いられている。
離、生化学物質の培養生産時の微生物とその産生物の分
離、医療用生体液等の細菌、ウイルス、細胞等の蛋白質
類の分離方法としては、従来よりシリカ、活性炭、珪藻
土などの無機多孔質物質やセルロース、ポリエチレン、
ポリエステルなどの有機繊維を用いた不織布や中空繊維
(特開平4ー156933、特開平6ー63132)ま
たはステンレス、インコネル、ハステロイなどの金属の
繊維状物質(特開平5ー130858)を用いる方法が
ある。さらに、脊椎動物の硬組織から得られる多孔質ハ
イドロキシアパタイトあるいは湿式合成法で製造された
ハイドロキシアパタイトも同様に細菌等の蛋白質類の分
離材として用いられている。
【0003】また、上記のハイドロキシアパタイトを6
00℃ないし1400℃の温度で焼成した焼成ハイドロ
キシアパタイトも蛋白質類の分離材として用いられてい
る。蛋白質類を選択分離する方法としては、生体液など
を所定の培地に培養して細菌などのコロニーを形成さ
せ、形成したコロニーのうち特定のものの細菌のみを別
の培地で培養する。さらにそこで形成したコロニーのう
ち特定のもののみの細菌を別の培地で培養する。この操
作の繰返しによって純粋の細菌のみを培養分離する培養
法があった。
00℃ないし1400℃の温度で焼成した焼成ハイドロ
キシアパタイトも蛋白質類の分離材として用いられてい
る。蛋白質類を選択分離する方法としては、生体液など
を所定の培地に培養して細菌などのコロニーを形成さ
せ、形成したコロニーのうち特定のものの細菌のみを別
の培地で培養する。さらにそこで形成したコロニーのう
ち特定のもののみの細菌を別の培地で培養する。この操
作の繰返しによって純粋の細菌のみを培養分離する培養
法があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の蛋白質
類の分離材を用いる方法では、例えばシリカ、活性炭、
珪藻土などの無機物質は多孔質であるので、その細孔内
に細菌を取り込むことによって他の物質との分離を行っ
ている。
類の分離材を用いる方法では、例えばシリカ、活性炭、
珪藻土などの無機物質は多孔質であるので、その細孔内
に細菌を取り込むことによって他の物質との分離を行っ
ている。
【0005】したがって、細孔内に取り込み可能なサイ
ズの蛋白質類は吸着できるが、その他の蛋白質類は処理
液にそのまま残って排出される。
ズの蛋白質類は吸着できるが、その他の蛋白質類は処理
液にそのまま残って排出される。
【0006】また、これらの無機物質の蛋白質類に対す
る吸着力は、単なる物理的な結び付きにしか過ぎないの
で、強固なものではなく、かつ、吸着容量も少なかっ
た。
る吸着力は、単なる物理的な結び付きにしか過ぎないの
で、強固なものではなく、かつ、吸着容量も少なかっ
た。
【0007】またセルロース、ポリエチレン、ポリエス
テルなどの有機高分子繊維やステンレス、インコネル、
ハステロイなどを繊維状に加工しフィルターとしたもの
は、繊維物質の編目を篩として利用するものであり、単
に物理的に大きさの異なるものを選別濾過を行うに過ぎ
ない。したがって、蛋白質類の種類や性状に応じて選択
的に吸着し、分離し、除菌するようなことはできなかっ
た。
テルなどの有機高分子繊維やステンレス、インコネル、
ハステロイなどを繊維状に加工しフィルターとしたもの
は、繊維物質の編目を篩として利用するものであり、単
に物理的に大きさの異なるものを選別濾過を行うに過ぎ
ない。したがって、蛋白質類の種類や性状に応じて選択
的に吸着し、分離し、除菌するようなことはできなかっ
た。
【0008】ハイドロキシアパタイトによる蛋白質類の
分離機構は、上記の分離材による物理的な分離とは異な
り、イオンの電荷による吸着であるために、特定の蛋白
質類に対し強度の吸着分離特性を有する。また、表面の
吸着サイトの立体構造による選択性があるため、蛋白質
類の表面の官能基の差異に対し敏感であり、蛋白質類の
種類による吸着分離特性が良好となるなどの特性が期待
される。
分離機構は、上記の分離材による物理的な分離とは異な
り、イオンの電荷による吸着であるために、特定の蛋白
質類に対し強度の吸着分離特性を有する。また、表面の
吸着サイトの立体構造による選択性があるため、蛋白質
類の表面の官能基の差異に対し敏感であり、蛋白質類の
種類による吸着分離特性が良好となるなどの特性が期待
される。
【0009】しかし、従来の蛋白質類の分離材として用
いられたハイドロキシアパタイトは、天然の生物から抽
出したものか、あるいは湿式法により合成されたもので
あった。これらは結晶性が悪く吸着性が低いものであ
り、かつサブミクロンの微粉末であるため、それ自体を
フィルター状に成型することができず、また、これを直
接分離材として用いると通液性を確保することができな
かった。
いられたハイドロキシアパタイトは、天然の生物から抽
出したものか、あるいは湿式法により合成されたもので
あった。これらは結晶性が悪く吸着性が低いものであ
り、かつサブミクロンの微粉末であるため、それ自体を
フィルター状に成型することができず、また、これを直
接分離材として用いると通液性を確保することができな
かった。
【0010】また、培養法による蛋白質類の分離は非常
に分離時間が長くかかり、かつ分離に熟練を要するもの
であった。
に分離時間が長くかかり、かつ分離に熟練を要するもの
であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上記
課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、以下に述べる
発明をなすに到ったのである。
課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、以下に述べる
発明をなすに到ったのである。
【0012】本発明によると、アスペクト比が5以上の
ハイドロキシアパタイトからなる蛋白質類の分離材に、
蛋白質類を吸着させた後、これに塩水溶液を流通させ、
蛋白質類を選択的に分離することを特徴とする蛋白質類
の分離方法が提供される。
ハイドロキシアパタイトからなる蛋白質類の分離材に、
蛋白質類を吸着させた後、これに塩水溶液を流通させ、
蛋白質類を選択的に分離することを特徴とする蛋白質類
の分離方法が提供される。
【0013】また、上記ハイドロキシアパタイトは、平
均c軸長が5μmないし200μmであることが望まし
い。
均c軸長が5μmないし200μmであることが望まし
い。
【0014】本発明では、蛋白質類の分離材として、ハ
イドロキアパタイトウイスカーが用いられる。本発明に
用いられるハイドロキシアパタイトとしては、上記範囲
に入るものであれば使用可能であるが、特に水熱法によ
り合成されるたものを好適に用いることができる。
イドロキアパタイトウイスカーが用いられる。本発明に
用いられるハイドロキシアパタイトとしては、上記範囲
に入るものであれば使用可能であるが、特に水熱法によ
り合成されるたものを好適に用いることができる。
【0015】水熱法により合成されたハイドロキシアパ
タイトは、結晶性が良好であるので通液性に優れ、また
その結晶表面の吸着サイトは構造が整っているため蛋白
質類の吸着が強固であり、かつ吸着容量も大きい。
タイトは、結晶性が良好であるので通液性に優れ、また
その結晶表面の吸着サイトは構造が整っているため蛋白
質類の吸着が強固であり、かつ吸着容量も大きい。
【0016】さらに、上記ハイドロキシアパタイトは、
c軸方向にA面を大きく成長させたウイスカー状のもの
であるために、C面のみならず、A面に選択的に吸着す
る蛋白質類の吸着分離も可能である。
c軸方向にA面を大きく成長させたウイスカー状のもの
であるために、C面のみならず、A面に選択的に吸着す
る蛋白質類の吸着分離も可能である。
【0017】したがって、蛋白質類の表面官能基の差異
に対し敏感で、蛋白質類の種類別の選択分離が可能であ
る。
に対し敏感で、蛋白質類の種類別の選択分離が可能であ
る。
【0018】本発明に使用される蛋白質類の分離材が、
蛋白質類を選択分離できるのは、次のような理由による
ものである。本発明の基となるハイドロキシアパタイト
は、六角柱状結晶であり、側面に相当するA面と、底面
に相当するC面のそれぞれ性質の異なる面を有してい
る。
蛋白質類を選択分離できるのは、次のような理由による
ものである。本発明の基となるハイドロキシアパタイト
は、六角柱状結晶であり、側面に相当するA面と、底面
に相当するC面のそれぞれ性質の異なる面を有してい
る。
【0019】A面には正の電化を帯びたカルシウムイオ
ンにより構成される吸着サイト(Cサイト)が、C面に
は負の電化を帯びたリン酸イオンにより構成される吸着
サイト(Pサイト)が存在している。そのために、カル
ボキシル基やリン酸基などを多く有している酸性の蛋白
質類はCサイトに、アミノ基を多く有する塩基性の蛋白
質類は生化学物質はPサイトにそれぞれ吸着される。こ
の作用により選択分離が可能なのである。
ンにより構成される吸着サイト(Cサイト)が、C面に
は負の電化を帯びたリン酸イオンにより構成される吸着
サイト(Pサイト)が存在している。そのために、カル
ボキシル基やリン酸基などを多く有している酸性の蛋白
質類はCサイトに、アミノ基を多く有する塩基性の蛋白
質類は生化学物質はPサイトにそれぞれ吸着される。こ
の作用により選択分離が可能なのである。
【0020】本発明に使用される蛋白質類の分離材は、
アスペクト比が5以上のハイドロキシアパタイトであ
る。アスペクト比が5以上であることを必要とするの
は、A面の面積比を大きくすることにより酸性の蛋白質
類を有効に吸着するためである。本発明で使用される蛋
白質類の分離材は、平均c軸長が5μmないし200μ
mのハイドロキシアパタイトであることが望ましい。平
均c軸長を5μmないし200μmとするのは、平均c
軸長が5μm以下では、通液性を確保できないからであ
り、200μm以上であると編目が大きくなりすぎ吸着
時に編目より漏れる蛋白質類が存在するからである。
アスペクト比が5以上のハイドロキシアパタイトであ
る。アスペクト比が5以上であることを必要とするの
は、A面の面積比を大きくすることにより酸性の蛋白質
類を有効に吸着するためである。本発明で使用される蛋
白質類の分離材は、平均c軸長が5μmないし200μ
mのハイドロキシアパタイトであることが望ましい。平
均c軸長を5μmないし200μmとするのは、平均c
軸長が5μm以下では、通液性を確保できないからであ
り、200μm以上であると編目が大きくなりすぎ吸着
時に編目より漏れる蛋白質類が存在するからである。
【0021】本発明に使用されるハイドロキシアパタイ
トウイスカーは、層状あるいは予め成型してフィルター
状として用いる。このようにして用いると濾過孔径より
大きな蛋白質類は、蛋白質類の種類によらずこれを濾過
残として分離できる。
トウイスカーは、層状あるいは予め成型してフィルター
状として用いる。このようにして用いると濾過孔径より
大きな蛋白質類は、蛋白質類の種類によらずこれを濾過
残として分離できる。
【0022】また、濾過孔径より小さな蛋白質類は、ハ
イドロキシアパタイトのそれぞれの吸着サイトに、その
蛋白質類の官能基の性状に応じて選択的に吸着される。
イドロキシアパタイトのそれぞれの吸着サイトに、その
蛋白質類の官能基の性状に応じて選択的に吸着される。
【0023】本発明に使用されるハイドロキシアパタイ
トウイスカーは、前記のように、これを単独で層状ある
いはフィルター状として用いることができるとともに、
これを不織布、天然あるいは合成の有機繊維よりなる綿
類、無機繊維よりなる綿類、またはこれらの繊維よりで
きた濾布ないし濾紙等に保持させて用いることができ
る。
トウイスカーは、前記のように、これを単独で層状ある
いはフィルター状として用いることができるとともに、
これを不織布、天然あるいは合成の有機繊維よりなる綿
類、無機繊維よりなる綿類、またはこれらの繊維よりで
きた濾布ないし濾紙等に保持させて用いることができ
る。
【0024】なお、本発明において蛋白質類とは、純粋
の蛋白質のみを意味するのではなく、蛋白質を主体とす
る構成体、例えば、細菌類等の微生物およびその産生
物、あるいは赤血球等の体内の構成物などをも含む概念
のことである。
の蛋白質のみを意味するのではなく、蛋白質を主体とす
る構成体、例えば、細菌類等の微生物およびその産生
物、あるいは赤血球等の体内の構成物などをも含む概念
のことである。
【0025】この蛋白質類を吸着したハイドロキシアパ
タイトフィルターに、塩水溶液を順次濃度を高くしなが
ら流通させると、吸着力の弱い蛋白質類から脱離するの
で、蛋白質類を選択的に分離し、採取することが可能で
ある。
タイトフィルターに、塩水溶液を順次濃度を高くしなが
ら流通させると、吸着力の弱い蛋白質類から脱離するの
で、蛋白質類を選択的に分離し、採取することが可能で
ある。
【0026】また、濾過する前に予め蛋白質類を含む原
溶液を、所定の濃度の塩溶液としていても同様の結果が
得られる。ここで用いられる塩としては、水に可溶なも
のであれば用いることは可能であるが、リン酸カリウ
ム、リン酸水素カリウム、リン酸ニ水素カリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウ
ム、リン酸ニ水素アンモニウム等のリン酸塩の溶液を最
適に用いることができる。
溶液を、所定の濃度の塩溶液としていても同様の結果が
得られる。ここで用いられる塩としては、水に可溶なも
のであれば用いることは可能であるが、リン酸カリウ
ム、リン酸水素カリウム、リン酸ニ水素カリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウ
ム、リン酸ニ水素アンモニウム等のリン酸塩の溶液を最
適に用いることができる。
【0027】また、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素マグ
ネシウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム等の
塩も用いることができる。
化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素マグ
ネシウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム等の
塩も用いることができる。
【0028】上記の方法で、蛋白質類を選択的に採取で
きるのは、以下に示す機構によるものである。例えば、
リン酸塩溶液を蛋白質類を吸着したハイドロキシアパタ
イトに通すと、カリウムイオンやアンモニウムイオンな
どはPサイトに、リン酸イオンはCサイトに吸着する。
この際に既に吸着している蛋白質類との間に吸着をめぐ
る拮抗が起こり、吸着力の小さな蛋白質類ほど低いリン
酸塩濃度で分離材より脱離するのである。
きるのは、以下に示す機構によるものである。例えば、
リン酸塩溶液を蛋白質類を吸着したハイドロキシアパタ
イトに通すと、カリウムイオンやアンモニウムイオンな
どはPサイトに、リン酸イオンはCサイトに吸着する。
この際に既に吸着している蛋白質類との間に吸着をめぐ
る拮抗が起こり、吸着力の小さな蛋白質類ほど低いリン
酸塩濃度で分離材より脱離するのである。
【0029】本方法を用いると容易にかつ短時間で蛋白
質類の選択分離が可能である。
質類の選択分離が可能である。
【0030】
【発明の実施の態様】以下に示す実施例をもって、発明
の実施の形態を示す。
の実施の形態を示す。
【0031】
【実施例1】乳酸25gおよび85%H3 PO4 6.8
9gを500mlの水に溶解し、これにCa(OH)2
7.37gを添加し、得られた溶液を、165℃で5時
間水熱処理しハイドロキシアパタイトを合成した。
9gを500mlの水に溶解し、これにCa(OH)2
7.37gを添加し、得られた溶液を、165℃で5時
間水熱処理しハイドロキシアパタイトを合成した。
【0032】この、ハイドロキシアパタイトのc軸長お
よびアスペクト比を光学顕微鏡で測定した結果、平均c
軸長は21μm、アスペクト比は18であった。
よびアスペクト比を光学顕微鏡で測定した結果、平均c
軸長は21μm、アスペクト比は18であった。
【0033】上記ハイドロキシアパタイト10gを直径
8mm、高さ100mmの円筒容器に充填し、細菌分離
容器を作成した。
8mm、高さ100mmの円筒容器に充填し、細菌分離
容器を作成した。
【0034】この細菌分離容器に黄色ブドウ状菌(平均
径0.5μm)、マイコプラスマ(平均径0.2μm)
およびインフルエンザウイルス(平均径0.1μm)を
それぞれ吸着させた。
径0.5μm)、マイコプラスマ(平均径0.2μm)
およびインフルエンザウイルス(平均径0.1μm)を
それぞれ吸着させた。
【0035】この細菌を吸着させた本発明品のハイドロ
キシアパタイトに、KH2 PO4 水溶液を0mMから5
00mMのリニアグラジエント濃度勾配で3ml/mi
nの流速で流通させた。図1に流通時間と流出液中に含
まれる細菌の種類との関係を示す。
キシアパタイトに、KH2 PO4 水溶液を0mMから5
00mMのリニアグラジエント濃度勾配で3ml/mi
nの流速で流通させた。図1に流通時間と流出液中に含
まれる細菌の種類との関係を示す。
【0036】まずマイコプラスマが分離し、ついで、イ
ンフルエンザウイルスが分離し、最後に黄色ブドウ球菌
が分離しているのがわかる。
ンフルエンザウイルスが分離し、最後に黄色ブドウ球菌
が分離しているのがわかる。
【0037】上記結果より、本発明によって、蛋白質類
をその性状に応じて選択分離できることがわかる。
をその性状に応じて選択分離できることがわかる。
【0038】
【実施例2】実施例1で合成したハイドロキシアパタイ
ト10gを直径8mm、高さ100mmの円筒容器に充
填し、細菌分離容器を作成した。
ト10gを直径8mm、高さ100mmの円筒容器に充
填し、細菌分離容器を作成した。
【0039】この細菌分離容器に、ポリペプチドを産生
する組換えDNA大腸菌の培養菌液5mlを注入した。
この細菌を吸着させた上記細菌分離容器を10分間放置
した後、KH2 PO4 水溶液を0mMから500mMの
リニアグラジエント濃度勾配で3ml/minの流速で
流通させた。溶出した大腸菌およびポリペプチドの濃度
の経時を280nmの紫外可視スペクトロメータにて検
出した。図2に流通時間と流出液に含まれる成分との関
係を示す。
する組換えDNA大腸菌の培養菌液5mlを注入した。
この細菌を吸着させた上記細菌分離容器を10分間放置
した後、KH2 PO4 水溶液を0mMから500mMの
リニアグラジエント濃度勾配で3ml/minの流速で
流通させた。溶出した大腸菌およびポリペプチドの濃度
の経時を280nmの紫外可視スペクトロメータにて検
出した。図2に流通時間と流出液に含まれる成分との関
係を示す。
【0040】まず、ポリペプチドが溶出し、続いて大腸
菌が溶出する。したがって、本発明により細菌培養液か
ら細菌とその産生物を選択分離することができる。
菌が溶出する。したがって、本発明により細菌培養液か
ら細菌とその産生物を選択分離することができる。
【0041】
【実施例3】実施例1で合成したハイドロキシアパタイ
ト10gを直径8mm、高さ100mmの円筒容器に充
填し、細菌分離容器を作成した。この細菌分離容器に、
制限酵素を産生する組替えDNA大腸菌培養液5mlを
注入した。この細菌を吸着させた上記細菌分離容器を1
0分間放置した後、NaCl 10mMから150mM
のリニアグラジエント濃度勾配で3ml/minの流速
で30分間流通させた。
ト10gを直径8mm、高さ100mmの円筒容器に充
填し、細菌分離容器を作成した。この細菌分離容器に、
制限酵素を産生する組替えDNA大腸菌培養液5mlを
注入した。この細菌を吸着させた上記細菌分離容器を1
0分間放置した後、NaCl 10mMから150mM
のリニアグラジエント濃度勾配で3ml/minの流速
で30分間流通させた。
【0042】溶出した組替えDNA大腸菌及び制限酵素
の濃度の経時変化を280nmの紫外可視スペクトロメ
ータにて検出した。図3に流通時間と流出液に含まれる
成分との関係を示す。
の濃度の経時変化を280nmの紫外可視スペクトロメ
ータにて検出した。図3に流通時間と流出液に含まれる
成分との関係を示す。
【0043】その結果、制限酵素がNaCl 80mM
で、組替えDNA大腸菌がNaCl115mMで溶出
し、明確に分離できることがわかった。
で、組替えDNA大腸菌がNaCl115mMで溶出
し、明確に分離できることがわかった。
【0044】
【実施例4】実施例1で合成したハイドロキシアパタイ
ト10gを直径8mm、高さ100mmの円筒容器に充
填し、細菌分離容器を作成した。この細菌分離容器に、
配糖体を産生する組替えDNA大腸菌培養液5mlを注
入した。この細菌を吸着させた上記細菌分離容器を10
分間放置した後、(NH 4 )2 HCO3 500mMから
2000mMのリニアグラジエント濃度勾配で3ml/
minの流速で30分間流通させた。溶出した組替えD
NA大腸菌及び制限酵素の濃度の経時変化を210nm
の紫外可視スペクトロメータにて検出した。図4に流通
時間と流出液に含まれる成分との関係を示す。
ト10gを直径8mm、高さ100mmの円筒容器に充
填し、細菌分離容器を作成した。この細菌分離容器に、
配糖体を産生する組替えDNA大腸菌培養液5mlを注
入した。この細菌を吸着させた上記細菌分離容器を10
分間放置した後、(NH 4 )2 HCO3 500mMから
2000mMのリニアグラジエント濃度勾配で3ml/
minの流速で30分間流通させた。溶出した組替えD
NA大腸菌及び制限酵素の濃度の経時変化を210nm
の紫外可視スペクトロメータにて検出した。図4に流通
時間と流出液に含まれる成分との関係を示す。
【0045】その結果、配糖体が(NH4 )2 HCO3
1800mMで、組替えDNA大腸菌が(NH4 )2 H
CO3 1200mMで溶出し、明確に分離できることが
わかった。
1800mMで、組替えDNA大腸菌が(NH4 )2 H
CO3 1200mMで溶出し、明確に分離できることが
わかった。
【0046】
【発明の効果】本発明においては、アスペクト比が5以
上のハイドロキシアパタイトよりなる蛋白質類の分離材
に、蛋白質類を吸着させ、これに塩溶液を流通させる。
上のハイドロキシアパタイトよりなる蛋白質類の分離材
に、蛋白質類を吸着させ、これに塩溶液を流通させる。
【0047】本発明の蛋白質類の分離方法を用いると、
吸着した蛋白質類を選択的に分離し、選別することがで
きる。したがって、発酵工業などの微生物による産生物
を生産する産業や、生体液などを分離生成して有用物を
生産する工業に有効に利用することができる。
吸着した蛋白質類を選択的に分離し、選別することがで
きる。したがって、発酵工業などの微生物による産生物
を生産する産業や、生体液などを分離生成して有用物を
生産する工業に有効に利用することができる。
【図1】図1は、実施例1のKH2 PO4 水溶液の流通
時間と流出液中に含まれる細菌の種類との関係を示した
ものである。
時間と流出液中に含まれる細菌の種類との関係を示した
ものである。
【図2】図2は、実施例2のKH2 PO4 水溶液の流通
時間と流出液中に含まれる成分との関係を示したもので
ある。
時間と流出液中に含まれる成分との関係を示したもので
ある。
【図3】図3は、実施例3のNaCl水溶液の流通時間
と流出液中に含まれる成分との関係を示す。
と流出液中に含まれる成分との関係を示す。
【図4】図4は、実施例4の(NH4 )2 HCO3 水溶
液の流通時間と流出液中に含まれる成分との関係を示
す。
液の流通時間と流出液中に含まれる成分との関係を示
す。
Claims (3)
- 【請求項1】アスペクト比が5以上のハイドロキシアパ
タイトに蛋白質類を吸着させた後、これに塩水溶液を流
通させ、蛋白質類を選択的に分離することを特徴とする
蛋白質類の分離方法。 - 【請求項2】上記ハイドロキシアパタイトが、平均c軸
長が5μmないし200μmで、アスペクト比が5以上
であることを特徴とする請求項1の蛋白質類の分離方
法。 - 【請求項3】上記塩溶液がリン酸塩水溶液であることを
特徴とする請求項1及び2の蛋白質類の分離方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33477395A JPH09169794A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 蛋白質類の分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33477395A JPH09169794A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 蛋白質類の分離方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09169794A true JPH09169794A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18281078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33477395A Pending JPH09169794A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 蛋白質類の分離方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09169794A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006059655A1 (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-08 | Universal Bio Research Co., Ltd. | 微生物又は細胞の分離方法 |
| US7393631B2 (en) | 2000-11-29 | 2008-07-01 | Schering Corporation | Method for purifying adenoviruses |
| WO2010038719A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | デンカ生研株式会社 | 精製インフルエンザウイルス抗原の製造方法 |
| WO2014045534A1 (ja) | 2012-09-18 | 2014-03-27 | 株式会社小糸製作所 | 吸着方法、吸着分離方法およびドラッグデリバリー用担持体 |
| WO2015001734A1 (ja) | 2013-07-03 | 2015-01-08 | 株式会社小糸製作所 | 複合材料および複合材料の製造方法 |
| CN110646401A (zh) * | 2019-10-12 | 2020-01-03 | 福建师范大学 | 基于羟基磷灰石纳米粒子吸附蛋白的sers检测方法 |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP33477395A patent/JPH09169794A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US8709780B2 (en) | 2008-09-30 | 2014-04-29 | Denka Seiken Co., Ltd. | Method for producing purified influenza virus antigen |
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| US9795896B2 (en) | 2012-09-18 | 2017-10-24 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Adsorption method, adsorption separation method, and drug delivery carrier |
| WO2015001734A1 (ja) | 2013-07-03 | 2015-01-08 | 株式会社小糸製作所 | 複合材料および複合材料の製造方法 |
| US10208302B2 (en) | 2013-07-03 | 2019-02-19 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Composite material and method of manufacturing composite material |
| CN110646401A (zh) * | 2019-10-12 | 2020-01-03 | 福建师范大学 | 基于羟基磷灰石纳米粒子吸附蛋白的sers检测方法 |
| CN110646401B (zh) * | 2019-10-12 | 2022-04-12 | 福建师范大学 | 基于羟基磷灰石纳米粒子吸附蛋白的sers检测方法 |
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