JPH09170083A - スズまたはスズ合金の無電解めっき方法 - Google Patents
スズまたはスズ合金の無電解めっき方法Info
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- JPH09170083A JPH09170083A JP33215895A JP33215895A JPH09170083A JP H09170083 A JPH09170083 A JP H09170083A JP 33215895 A JP33215895 A JP 33215895A JP 33215895 A JP33215895 A JP 33215895A JP H09170083 A JPH09170083 A JP H09170083A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 銅上にスズまたはスズ合金の無電解めっきを
施す場合には、めっき厚さが薄いとはんだ濡れ性が悪く
なり、厚すぎると、銅素地の溶解量が多くなり、コスト
の上昇を招いていた。また、めっき液を連続使用すると
次第にはんだ濡れ性が悪くなっていた。さらに、表面ス
ズ含有比率が減少する課題もあった。 【解決手段】 めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応
して増加するはんだ濡れ性確保用の最小設定めっき厚さ
を設定し、最小設定めっき厚さ[μm]を「K×銅イオ
ン濃度[g/L]+R」の式により定め、KおよびRの
値を、0.3≦K[μm・L/g]≦0.6、および、
3.5≦R[μm]≦5の範囲とするようにした。
施す場合には、めっき厚さが薄いとはんだ濡れ性が悪く
なり、厚すぎると、銅素地の溶解量が多くなり、コスト
の上昇を招いていた。また、めっき液を連続使用すると
次第にはんだ濡れ性が悪くなっていた。さらに、表面ス
ズ含有比率が減少する課題もあった。 【解決手段】 めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応
して増加するはんだ濡れ性確保用の最小設定めっき厚さ
を設定し、最小設定めっき厚さ[μm]を「K×銅イオ
ン濃度[g/L]+R」の式により定め、KおよびRの
値を、0.3≦K[μm・L/g]≦0.6、および、
3.5≦R[μm]≦5の範囲とするようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、銅上にスズまた
はスズ/鉛合金(はんだ)などのスズ合金被覆を無電解
めっきにより形成する際のめっき厚さや皮膜組成の設定
方法に関するものであり、特に、はんだ濡れ性を付与す
るに最適なスズまたはスズ合金の無電解めっき方法に関
するものである。
はスズ/鉛合金(はんだ)などのスズ合金被覆を無電解
めっきにより形成する際のめっき厚さや皮膜組成の設定
方法に関するものであり、特に、はんだ濡れ性を付与す
るに最適なスズまたはスズ合金の無電解めっき方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品の接続端子やプリント配線板の
銅パッド表面には、はんだ付け性を確保するために、ス
ズや、スズ/鉛合金(はんだ)等のスズ合金の被覆が施
されている。このような銅表面のスズまたはスズ合金の
被覆方法の一つとして無電解めっきがある。以下、スズ
またはスズ合金の無電解めっきの例として、無電解はん
だめっきを例に取り説明を行う。
銅パッド表面には、はんだ付け性を確保するために、ス
ズや、スズ/鉛合金(はんだ)等のスズ合金の被覆が施
されている。このような銅表面のスズまたはスズ合金の
被覆方法の一つとして無電解めっきがある。以下、スズ
またはスズ合金の無電解めっきの例として、無電解はん
だめっきを例に取り説明を行う。
【0003】無電解はんだめっきとしては、例えば特開
平4−72071号公報等に、スズ、鉛、有機スルホン
酸、チオ尿素、リン酸、次亜燐酸を主成分とした無電解
はんだめっき液について記載されている。これらのめっ
き液を用いた無電解はんだめっきは、置換型無電解めっ
きと呼ばれており、めっき液中のスズ/鉛イオンと金属
銅とが反応することにより、次のような置換反応で金属
銅上にスズ/鉛を主成分とするはんだを析出させること
ができる。 0.74Sn2+ + 0.26Pb2+ + 2Cu → Sn−Pb(74at%Sn) + 2Cu+ ・・・(1) 反応式(1)によれば、1モルのはんだ(74at%S
n)を析出させると2モルの銅がめっき液中に溶解する
ことになる。このように、一般に置換型無電解めっきに
おいてはめっき処理量が多くなるほどめっき液中に銅イ
オンが蓄積し、めっき液成分が消費される。従って、め
っき液を工業レベルで使用する場合は、めっき液の成分
を適宜補給して適正なめっき皮膜が析出するように制御
しなければならず、例えば、特開平4−276081号
公報には、蓄積する銅イオン濃度の増加分に応じてめっ
き液成分を補給してめっき液を連続使用する方法が記載
されている。
平4−72071号公報等に、スズ、鉛、有機スルホン
酸、チオ尿素、リン酸、次亜燐酸を主成分とした無電解
はんだめっき液について記載されている。これらのめっ
き液を用いた無電解はんだめっきは、置換型無電解めっ
きと呼ばれており、めっき液中のスズ/鉛イオンと金属
銅とが反応することにより、次のような置換反応で金属
銅上にスズ/鉛を主成分とするはんだを析出させること
ができる。 0.74Sn2+ + 0.26Pb2+ + 2Cu → Sn−Pb(74at%Sn) + 2Cu+ ・・・(1) 反応式(1)によれば、1モルのはんだ(74at%S
n)を析出させると2モルの銅がめっき液中に溶解する
ことになる。このように、一般に置換型無電解めっきに
おいてはめっき処理量が多くなるほどめっき液中に銅イ
オンが蓄積し、めっき液成分が消費される。従って、め
っき液を工業レベルで使用する場合は、めっき液の成分
を適宜補給して適正なめっき皮膜が析出するように制御
しなければならず、例えば、特開平4−276081号
公報には、蓄積する銅イオン濃度の増加分に応じてめっ
き液成分を補給してめっき液を連続使用する方法が記載
されている。
【0004】しかし、このような置換型の無電解はんだ
めっきには、被めっき物である銅素地を溶解することに
よる弊害が存在することが知られている。例えば、特開
平5−102643号公報には、プリント基板に無電解
はんだめっきを施す場合に厚い無電解はんだめっき皮膜
を形成すると、スルーホール部分の銅厚さが薄くなるた
めに、プリント基板自体の信頼性が低下することが記載
されている。また、特開平6−21621号公報には、
プリント基板に無電解はんだめっきを施す場合に厚い無
電解はんだめっき皮膜を形成すると、プリント基板の銅
パッド幅が細くなるために電子部品の搭載性が悪くなる
ことが記載されている。従って、無電解はんだめっきを
施す場合には、必要最小限のめっき厚さを形成させるこ
とが望ましい。
めっきには、被めっき物である銅素地を溶解することに
よる弊害が存在することが知られている。例えば、特開
平5−102643号公報には、プリント基板に無電解
はんだめっきを施す場合に厚い無電解はんだめっき皮膜
を形成すると、スルーホール部分の銅厚さが薄くなるた
めに、プリント基板自体の信頼性が低下することが記載
されている。また、特開平6−21621号公報には、
プリント基板に無電解はんだめっきを施す場合に厚い無
電解はんだめっき皮膜を形成すると、プリント基板の銅
パッド幅が細くなるために電子部品の搭載性が悪くなる
ことが記載されている。従って、無電解はんだめっきを
施す場合には、必要最小限のめっき厚さを形成させるこ
とが望ましい。
【0005】一方、はんだ被覆を薄くすると、逆にはん
だ濡れ性が悪くなる問題点が生じることも知られてお
り、その理由は、以下に説明するようなものと考えられ
ている。
だ濡れ性が悪くなる問題点が生じることも知られてお
り、その理由は、以下に説明するようなものと考えられ
ている。
【0006】置換型無電解はんだめっきは多孔性の皮膜
であるため、耐食性や耐酸化性を向上させるために、め
っき後に加熱溶融処理を行ってこの空隙を塞ぐことが一
般に行われる(例えば、特開平5−304349号公報
中に記載)。
であるため、耐食性や耐酸化性を向上させるために、め
っき後に加熱溶融処理を行ってこの空隙を塞ぐことが一
般に行われる(例えば、特開平5−304349号公報
中に記載)。
【0007】スズまたはスズ合金(例えば、はんだ)の
皮膜を銅素地上に形成した後、加熱処理を行うと、スズ
またはスズ合金皮膜と銅素地の界面には、図11に示す
ように銅スズ金属間化合物層が形成される。ここで、銅
スズ金属間化合物層は加熱時においても動かず、表層に
残るはんだ層は溶融すると流動可能であることから、表
層のはんだ層は流動はんだ層と呼ばれている。
皮膜を銅素地上に形成した後、加熱処理を行うと、スズ
またはスズ合金皮膜と銅素地の界面には、図11に示す
ように銅スズ金属間化合物層が形成される。ここで、銅
スズ金属間化合物層は加熱時においても動かず、表層に
残るはんだ層は溶融すると流動可能であることから、表
層のはんだ層は流動はんだ層と呼ばれている。
【0008】はんだ被覆が薄い場合には、図11下に示
すように、流動はんだ層が薄くなり、はんだ表面にこの
銅スズ金属間化合物が露出しやすくなり、銅スズ金属間
化合物表面が酸化すると、はんだ付けの際に使用するフ
ラックスでは除去できない強固な酸化膜が形成されるた
め、はんだ濡れ性が悪くなるものと考えられている。
すように、流動はんだ層が薄くなり、はんだ表面にこの
銅スズ金属間化合物が露出しやすくなり、銅スズ金属間
化合物表面が酸化すると、はんだ付けの際に使用するフ
ラックスでは除去できない強固な酸化膜が形成されるた
め、はんだ濡れ性が悪くなるものと考えられている。
【0009】従って、特にはんだ濡れ性の付与を目的と
して銅素地上にスズまたはスズ合金の無電解めっきを施
す場合には、表面に銅スズ金属間化合物が露出しない適
切なめっき厚さを設定する必要がある。
して銅素地上にスズまたはスズ合金の無電解めっきを施
す場合には、表面に銅スズ金属間化合物が露出しない適
切なめっき厚さを設定する必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は以上のように構成されている
ので、はんだ濡れ性を付与するために無電解めっきを施
す場合には、めっき皮膜表面に銅スズ金属間化合物が露
出しない程度に厚くめっきを施す必要があり、そのため
に過剰の厚さにめっきを施せば、銅素地の溶解量が多く
なることによる前述のような問題が発生する上に、コス
トの上昇を招くという課題があった。
合金の無電解めっき方法は以上のように構成されている
ので、はんだ濡れ性を付与するために無電解めっきを施
す場合には、めっき皮膜表面に銅スズ金属間化合物が露
出しない程度に厚くめっきを施す必要があり、そのため
に過剰の厚さにめっきを施せば、銅素地の溶解量が多く
なることによる前述のような問題が発生する上に、コス
トの上昇を招くという課題があった。
【0011】また、工業レベルで連続的に無電解めっき
行う場合に、前述のようにめっき液を補給しながら適正
なめっき皮膜が析出するようにして連続処理を行ったと
しても、初期にははんだ濡れ性の良好な皮膜が得られる
が、次第にはんだ濡れ性が悪くなるという課題があっ
た。
行う場合に、前述のようにめっき液を補給しながら適正
なめっき皮膜が析出するようにして連続処理を行ったと
しても、初期にははんだ濡れ性の良好な皮膜が得られる
が、次第にはんだ濡れ性が悪くなるという課題があっ
た。
【0012】また、スズ合金めっきにおいて、例えばは
んだめっきの場合にめっき直後のはんだめっき皮膜の組
成が、耐食性やはんだ濡れ性のよいスズ62%の共晶は
んだ組成であったとしても、溶融処理後は銅スズ金属間
化合物層の形成にかなりのスズが消費されるために、表
面はスズ含有比率の少ないスズ合金皮膜になってしま
い、よい耐食性やはんだ濡れ性が得られないという課題
があった。また、これを防ぐために予め析出するスズ合
金めっき皮膜のスズ組成比率を高めにするようにして
も、工業レベルで連続処理を行う場合には、刻々と表面
の皮膜組成が変わってしまうなどの課題があった。
んだめっきの場合にめっき直後のはんだめっき皮膜の組
成が、耐食性やはんだ濡れ性のよいスズ62%の共晶は
んだ組成であったとしても、溶融処理後は銅スズ金属間
化合物層の形成にかなりのスズが消費されるために、表
面はスズ含有比率の少ないスズ合金皮膜になってしま
い、よい耐食性やはんだ濡れ性が得られないという課題
があった。また、これを防ぐために予め析出するスズ合
金めっき皮膜のスズ組成比率を高めにするようにして
も、工業レベルで連続処理を行う場合には、刻々と表面
の皮膜組成が変わってしまうなどの課題があった。
【0013】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、無電解スズめっきおよび無電解ス
ズ合金めっき、例えば無電解はんだめっきを連続的に実
施する際に、最小限のめっき厚さによりはんだ濡れ性を
確保することができるスズまたはスズ合金の無電解めっ
き方法を得ることを目的とする。
めになされたもので、無電解スズめっきおよび無電解ス
ズ合金めっき、例えば無電解はんだめっきを連続的に実
施する際に、最小限のめっき厚さによりはんだ濡れ性を
確保することができるスズまたはスズ合金の無電解めっ
き方法を得ることを目的とする。
【0014】また、この発明は連続処理を行う場合に、
一定の表面皮膜組成を得ることのできるスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法を得ることを目的とする。
一定の表面皮膜組成を得ることのできるスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法を得ることを目的とする。
【0015】
【発明を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るスズまたはスズ合金の無電解めっき方法は、めっき液
中の銅イオン濃度の増加に対応して増加するはんだ濡れ
性確保用の最小設定めっき厚さを設定し、この最小設定
めっき厚さ以上を設定めっき厚さとしてめっきするよう
にしたものである。
るスズまたはスズ合金の無電解めっき方法は、めっき液
中の銅イオン濃度の増加に対応して増加するはんだ濡れ
性確保用の最小設定めっき厚さを設定し、この最小設定
めっき厚さ以上を設定めっき厚さとしてめっきするよう
にしたものである。
【0016】請求項2記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、最小設定めっき厚さ[μ
m]を「K×銅イオン濃度[g/L]+R」の関係式に
より定め、KおよびRの値を、0.3≦K[μm・L/
g]≦0.6、および、3.5≦R[μm]≦5の範囲
とするようにしたものである。
合金の無電解めっき方法は、最小設定めっき厚さ[μ
m]を「K×銅イオン濃度[g/L]+R」の関係式に
より定め、KおよびRの値を、0.3≦K[μm・L/
g]≦0.6、および、3.5≦R[μm]≦5の範囲
とするようにしたものである。
【0017】請求項3記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、設定めっき厚さを、最小設
定めっき厚さ以上で最小設定めっき厚さ付近の厚さに設
定するようにしたものである。
合金の無電解めっき方法は、設定めっき厚さを、最小設
定めっき厚さ以上で最小設定めっき厚さ付近の厚さに設
定するようにしたものである。
【0018】請求項4記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して設定めっき厚さを階段状に増加させる
ようにしたものである。
合金の無電解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して設定めっき厚さを階段状に増加させる
ようにしたものである。
【0019】請求項5記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して、めっき時間を長くすることによりめ
っき厚さを増加させるようにしたものである。
合金の無電解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して、めっき時間を長くすることによりめ
っき厚さを増加させるようにしたものである。
【0020】請求項6記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して、めっき液組成中の金属イオン濃度を
増加させることによりめっき厚さを増加させるようにし
たものである。
合金の無電解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して、めっき液組成中の金属イオン濃度を
増加させることによりめっき厚さを増加させるようにし
たものである。
【0021】請求項7記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、施しためっき皮膜を溶融処
理した後に形成される銅スズ金属間化合物層の厚さの
1.5倍以上の厚さを設定めっき厚さとしてめっきする
ようにしたものである。
合金の無電解めっき方法は、施しためっき皮膜を溶融処
理した後に形成される銅スズ金属間化合物層の厚さの
1.5倍以上の厚さを設定めっき厚さとしてめっきする
ようにしたものである。
【0022】請求項8記載の発明に係るスズまたはスズ
合金の無電解めっき方法は、使用するめっき液の銅イオ
ン濃度限界においてめっきした場合の銅スズ金属間化合
物層の厚さの1.5倍以上の厚さを一定の設定めっき厚
さとしてめっきを行うようにしたものである。
合金の無電解めっき方法は、使用するめっき液の銅イオ
ン濃度限界においてめっきした場合の銅スズ金属間化合
物層の厚さの1.5倍以上の厚さを一定の設定めっき厚
さとしてめっきを行うようにしたものである。
【0023】請求項9記載の発明に係るスズ合金の無電
解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度に対応して
めっき皮膜中のスズ組成比率を設定し、めっき液中の銅
イオン濃度の増加に対応して、めっき皮膜中のスズ組成
比率を増加させるようにしたものである。
解めっき方法は、めっき液中の銅イオン濃度に対応して
めっき皮膜中のスズ組成比率を設定し、めっき液中の銅
イオン濃度の増加に対応して、めっき皮膜中のスズ組成
比率を増加させるようにしたものである。
【0024】請求項10記載の発明に係るスズ合金の無
電解めっき方法は、めっき皮膜中の設定スズ組成比率
[wt%]を「L×銅イオン濃度[g/L]+S」の関
係式により定め、LおよびSの値を、0.4≦L[wt
%・L/g]≦2.6、および、65≦S[wt%]≦
80の範囲とするようにしたものである。
電解めっき方法は、めっき皮膜中の設定スズ組成比率
[wt%]を「L×銅イオン濃度[g/L]+S」の関
係式により定め、LおよびSの値を、0.4≦L[wt
%・L/g]≦2.6、および、65≦S[wt%]≦
80の範囲とするようにしたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。まず、各実施の形態の説明に先立ち、発明者
等がこの発明をする前提となった知見についての説明を
行い、その後、各実施の形態の説明を行うこととする。
説明する。まず、各実施の形態の説明に先立ち、発明者
等がこの発明をする前提となった知見についての説明を
行い、その後、各実施の形態の説明を行うこととする。
【0026】従来のスズまたはスズ合金の無電解めっき
方法においては、主に置換型の無電解めっき液を用いて
いるため、めっき液を連続使用する場合に、めっき処理
量が増すにつれて、式(1)に示したようにめっき液中
に銅イオン濃度が増加する。発明者等は、めっき液中の
銅イオン濃度と置換型の無電解はんだめっき皮膜の構造
との間に密接な関係があることを見出した。
方法においては、主に置換型の無電解めっき液を用いて
いるため、めっき液を連続使用する場合に、めっき処理
量が増すにつれて、式(1)に示したようにめっき液中
に銅イオン濃度が増加する。発明者等は、めっき液中の
銅イオン濃度と置換型の無電解はんだめっき皮膜の構造
との間に密接な関係があることを見出した。
【0027】図1は無電解はんだめっき皮膜の溶融処理
前後の断面の電子顕微鏡写真および断面に沿う組成のE
PMA(Electron Probe Micro
Analyzer)分析結果を示す図である。図1
(A)はめっき直後、図1(B)はめっき後に溶融処理
を施した後のものである。
前後の断面の電子顕微鏡写真および断面に沿う組成のE
PMA(Electron Probe Micro
Analyzer)分析結果を示す図である。図1
(A)はめっき直後、図1(B)はめっき後に溶融処理
を施した後のものである。
【0028】めっき直後の無電解はんだめっき皮膜は、
2層構造からなっており、上層部はスズ/鉛から構成さ
れ、下層部は銅/スズ/鉛から構成されている。溶融処
理後には、上層部はスズ/鉛合金(流動はんだ層)とな
り、下層部には銅スズ金属間化合物の層が形成されてい
る。
2層構造からなっており、上層部はスズ/鉛から構成さ
れ、下層部は銅/スズ/鉛から構成されている。溶融処
理後には、上層部はスズ/鉛合金(流動はんだ層)とな
り、下層部には銅スズ金属間化合物の層が形成されてい
る。
【0029】図2は、めっき液中の銅イオン濃度とめっ
き直後の銅を含有した下層部の厚さ、および溶融処理後
の銅スズ金属間化合物層の厚さの実験により得られた関
係を示すグラフ図である。なおここで、めっき液中の銅
イオン濃度はめっき処理を連続的に行うことによって増
加させ、また、めっきの連続処理中はめっき速度および
めっき皮膜組成が一定になるようにめっき液中の成分組
成を調整した。
き直後の銅を含有した下層部の厚さ、および溶融処理後
の銅スズ金属間化合物層の厚さの実験により得られた関
係を示すグラフ図である。なおここで、めっき液中の銅
イオン濃度はめっき処理を連続的に行うことによって増
加させ、また、めっきの連続処理中はめっき速度および
めっき皮膜組成が一定になるようにめっき液中の成分組
成を調整した。
【0030】図2より、蓄積銅イオン濃度の増加に伴
い、めっき後の下層部の銅を含有した層の厚さと溶融処
理後の銅スズ金属間化合物の層の厚さが増加しており、
かつ、めっき後の下層部の銅を含有した層の厚さと溶融
処理後の銅スズ金属間化合物の層の厚さはほぼ1:1の
大きさで対応していることがわかる。
い、めっき後の下層部の銅を含有した層の厚さと溶融処
理後の銅スズ金属間化合物の層の厚さが増加しており、
かつ、めっき後の下層部の銅を含有した層の厚さと溶融
処理後の銅スズ金属間化合物の層の厚さはほぼ1:1の
大きさで対応していることがわかる。
【0031】このように発明者等は、銅上にスズまたは
スズ合金の無電解めっきを連続的に行う際に、めっき液
中の銅イオン濃度が増加するにつれて、銅スズ金属間化
合物層の厚さがある一定の法則に従って増加することを
発見した。また、この結果を検討し、置換型の無電解は
んだめっきに溶融処理を施した後に形成される銅スズ金
属間化合物層は、銅素地とはんだ皮膜の熱拡散によって
生じたものではなく、めっき皮膜の下層部に銅を含む層
が析出し、この銅を含む層が溶融処理により銅スズ金属
間化合物層に変質したものであると考えるに至った。
スズ合金の無電解めっきを連続的に行う際に、めっき液
中の銅イオン濃度が増加するにつれて、銅スズ金属間化
合物層の厚さがある一定の法則に従って増加することを
発見した。また、この結果を検討し、置換型の無電解は
んだめっきに溶融処理を施した後に形成される銅スズ金
属間化合物層は、銅素地とはんだ皮膜の熱拡散によって
生じたものではなく、めっき皮膜の下層部に銅を含む層
が析出し、この銅を含む層が溶融処理により銅スズ金属
間化合物層に変質したものであると考えるに至った。
【0032】以上のような知見により発明者等は、前記
課題を解決するため以下の各実施の形態に示すように、
めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応してめっき厚さ
を設定し、銅イオン濃度の増加に伴って、設定めっき厚
さを増加させるようにし、また、めっき液中の銅イオン
濃度の増加に伴ってめっき液組成中の金属イオン濃度、
例えばはんだめっきの場合はスズ/鉛イオンの濃度組成
を調節することにより、めっき皮膜のスズ組成比率を増
加させるようにした。
課題を解決するため以下の各実施の形態に示すように、
めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応してめっき厚さ
を設定し、銅イオン濃度の増加に伴って、設定めっき厚
さを増加させるようにし、また、めっき液中の銅イオン
濃度の増加に伴ってめっき液組成中の金属イオン濃度、
例えばはんだめっきの場合はスズ/鉛イオンの濃度組成
を調節することにより、めっき皮膜のスズ組成比率を増
加させるようにした。
【0033】なお、以下の実施の形態の説明において
は、銅上に施すスズまたはスズ合金の無電解めっきとし
て無電解はんだめっきを例にとり説明を行うが、スズと
合金化される金属は鉛に限る訳ではなく、他の金属との
スズ合金についても同様に本発明を適用できるものであ
る。また、ここで扱う無電解はんだめっき厚さは全て蛍
光X線膜厚計で測定した値を用いる。この理由は無電解
はんだめっき膜は多孔性の皮膜であり密に詰っていない
が、蛍光X線膜厚計の測定値は密に分子が詰ったものと
して表示される値であるためである。溶融処理後に現れ
る銅スズ金属間化合物層や流動はんだ層は密に詰ってい
るため、断面から求めた実際の値で取り扱うこととす
る。
は、銅上に施すスズまたはスズ合金の無電解めっきとし
て無電解はんだめっきを例にとり説明を行うが、スズと
合金化される金属は鉛に限る訳ではなく、他の金属との
スズ合金についても同様に本発明を適用できるものであ
る。また、ここで扱う無電解はんだめっき厚さは全て蛍
光X線膜厚計で測定した値を用いる。この理由は無電解
はんだめっき膜は多孔性の皮膜であり密に詰っていない
が、蛍光X線膜厚計の測定値は密に分子が詰ったものと
して表示される値であるためである。溶融処理後に現れ
る銅スズ金属間化合物層や流動はんだ層は密に詰ってい
るため、断面から求めた実際の値で取り扱うこととす
る。
【0034】実施の形態1.図3はこの発明の実施の形
態1によるスズまたはスズ合金の無電解めっき方法にお
けるめっき厚さの設定方法を示す概念図である。図にお
いて、1はめっき液中の銅イオン濃度とこの実施の形態
1における最小設定めっき厚さとの関係を示す実線であ
り、2はめっき液中の銅イオン濃度と溶融処理時に形成
される銅スズ金属間化合物層の厚さとの関係を示す破線
である。この実施の形態1は、銅上にめっき皮膜を析出
させる厚さの目標値である設定めっき厚さを、上記の最
小設定めっき厚さ以上に設定するものである。
態1によるスズまたはスズ合金の無電解めっき方法にお
けるめっき厚さの設定方法を示す概念図である。図にお
いて、1はめっき液中の銅イオン濃度とこの実施の形態
1における最小設定めっき厚さとの関係を示す実線であ
り、2はめっき液中の銅イオン濃度と溶融処理時に形成
される銅スズ金属間化合物層の厚さとの関係を示す破線
である。この実施の形態1は、銅上にめっき皮膜を析出
させる厚さの目標値である設定めっき厚さを、上記の最
小設定めっき厚さ以上に設定するものである。
【0035】この実施の形態1においては、ある銅イオ
ン濃度時点での最小設定めっき厚さの値を、 最小設定めっき厚さ=K×銅イオン濃度+R ・・・(2) で表される関係式により定めている。なお、以下におい
て、設定めっき厚さおよびRの単位を[μm]、銅イオ
ン濃度の単位を[g/L]、Kの単位を[μm・L/
g]とする。
ン濃度時点での最小設定めっき厚さの値を、 最小設定めっき厚さ=K×銅イオン濃度+R ・・・(2) で表される関係式により定めている。なお、以下におい
て、設定めっき厚さおよびRの単位を[μm]、銅イオ
ン濃度の単位を[g/L]、Kの単位を[μm・L/
g]とする。
【0036】図3中の実線1は、式(2)においてK=
0.6[μm・L/g]、R=3.5[μm・L/g]
とした場合の最小設定めっき厚さを示している。なお、
以下の各試験結果により、式(2)におけるKの値は
0.3≦K≦0.6、Rの値は3≦R≦4の範囲とする
ことが望ましいことが示される。
0.6[μm・L/g]、R=3.5[μm・L/g]
とした場合の最小設定めっき厚さを示している。なお、
以下の各試験結果により、式(2)におけるKの値は
0.3≦K≦0.6、Rの値は3≦R≦4の範囲とする
ことが望ましいことが示される。
【0037】図4は、各銅イオン濃度(0,2,4,
6,8,10[g/L])において作製した各めっき厚
さ(1,3,4,6,8,10[μm])の無電解はん
だめっき試料についてのはんだ濡れ性の評価結果を示す
表図である。
6,8,10[g/L])において作製した各めっき厚
さ(1,3,4,6,8,10[μm])の無電解はん
だめっき試料についてのはんだ濡れ性の評価結果を示す
表図である。
【0038】上記評価試験においては、めっき液中の銅
イオン濃度の増加は、めっき処理を連続的に行い銅イオ
ンをめっき液中に蓄積させることにより行い、各銅イオ
ン濃度において評価用めっき試料を作製した。なお、各
銅イオン濃度におけるめっき液に対して、めっき速度・
めっき皮膜組成が一定になるように、めっき液中の組成
成分の調整を行った。試料の厚さは、めっき時間を変え
ることにより調節し、めっき後、各試料に溶融処理を施
した。
イオン濃度の増加は、めっき処理を連続的に行い銅イオ
ンをめっき液中に蓄積させることにより行い、各銅イオ
ン濃度において評価用めっき試料を作製した。なお、各
銅イオン濃度におけるめっき液に対して、めっき速度・
めっき皮膜組成が一定になるように、めっき液中の組成
成分の調整を行った。試料の厚さは、めっき時間を変え
ることにより調節し、めっき後、各試料に溶融処理を施
した。
【0039】めっき液は、上村工業(株)製無電解はん
だめっき液「ビームソルダーPC−41」を用い、評価
試料としては、0.65mmピッチのQFP(クワッド
フラットパッケージ)搭載パッドを有する120×15
0mmのプリント基板を用いた。
だめっき液「ビームソルダーPC−41」を用い、評価
試料としては、0.65mmピッチのQFP(クワッド
フラットパッケージ)搭載パッドを有する120×15
0mmのプリント基板を用いた。
【0040】はんだ濡れ性の評価は、各試料を85℃、
85%RHの高温高湿度環境に96時間放置した後に行
った。はんだ濡れ性は、プリント基板のQFP搭載パッ
ドの上にペーストはんだを部分的に塗布し、リフロー後
の濡れ広がり率を調べることにより評価した。ここにお
いて、はんだ濡れ部分がペースト塗布領域よりも小さく
なる場合を濡れ性不良とした。
85%RHの高温高湿度環境に96時間放置した後に行
った。はんだ濡れ性は、プリント基板のQFP搭載パッ
ドの上にペーストはんだを部分的に塗布し、リフロー後
の濡れ広がり率を調べることにより評価した。ここにお
いて、はんだ濡れ部分がペースト塗布領域よりも小さく
なる場合を濡れ性不良とした。
【0041】図4において、例えば設定めっき厚さが4
μm一定の場合を見ると、銅イオン濃度0〜4g/Lま
では良好なはんだ濡れ性が得られているが、それ以上の
銅イオン濃度でははんだ濡れ性が劣化している。また、
はんだ濡れ性が良好なめっき厚さ条件は、銅イオン濃度
が増加するに従って厚くなっていることがわかる。
μm一定の場合を見ると、銅イオン濃度0〜4g/Lま
では良好なはんだ濡れ性が得られているが、それ以上の
銅イオン濃度でははんだ濡れ性が劣化している。また、
はんだ濡れ性が良好なめっき厚さ条件は、銅イオン濃度
が増加するに従って厚くなっていることがわかる。
【0042】図4に示した、完全なはんだ濡れ性が得ら
れるめっき厚さ条件は、図3中に示した前記のめっき厚
さ設定条件である「設定めっき厚さ≧0.6×銅イオン
濃度+3.5」にほぼ合致するものであり、図3のよう
な設定めっき厚さの設定により、良好なはんだ濡れ性が
得られることがわかる。
れるめっき厚さ条件は、図3中に示した前記のめっき厚
さ設定条件である「設定めっき厚さ≧0.6×銅イオン
濃度+3.5」にほぼ合致するものであり、図3のよう
な設定めっき厚さの設定により、良好なはんだ濡れ性が
得られることがわかる。
【0043】なお、参考として図5に、蓄積した銅イオ
ン濃度5g/Lの時点でのめっき皮膜の表面の走査電子
顕微鏡写真を示す。図5(A)は4μm厚さのめっき試
料の表面であり、図5(B)は8μm厚さのめっき試料
の表面である。図の表面の白い部分は鉛、灰色はスズ、
黒色部分は銅スズ金属間化合物を表している。銅イオン
濃度5g/Lの時点での4μm厚さのめっき試料は、は
んだ表面に銅スズ金属間化合物が露出しているが、8μ
mの試料ははんだ表面に銅スズ金属間化合物の露出が無
い。
ン濃度5g/Lの時点でのめっき皮膜の表面の走査電子
顕微鏡写真を示す。図5(A)は4μm厚さのめっき試
料の表面であり、図5(B)は8μm厚さのめっき試料
の表面である。図の表面の白い部分は鉛、灰色はスズ、
黒色部分は銅スズ金属間化合物を表している。銅イオン
濃度5g/Lの時点での4μm厚さのめっき試料は、は
んだ表面に銅スズ金属間化合物が露出しているが、8μ
mの試料ははんだ表面に銅スズ金属間化合物の露出が無
い。
【0044】以上のように、めっき液中の銅イオン濃度
の増加に対応して増加する最小設定めっき厚さを設定
し、この最小設定めっき厚さ以上の設定めっき厚さにめ
っきを行うことにより、溶融処理後のめっき皮膜表面に
銅スズ金属間化合物が露出せず、良好な濡れ性の得られ
るめっき皮膜を銅上に形成することができる。
の増加に対応して増加する最小設定めっき厚さを設定
し、この最小設定めっき厚さ以上の設定めっき厚さにめ
っきを行うことにより、溶融処理後のめっき皮膜表面に
銅スズ金属間化合物が露出せず、良好な濡れ性の得られ
るめっき皮膜を銅上に形成することができる。
【0045】また、設定めっき厚さを、最小設定めっき
厚さ付近に設定すれば、最小限のめっき量で濡れ性を確
保することができ、厚くめっきすることによる銅素地の
溶解量が多くなることによる問題発生や、コストを抑え
ることができる。なお、発明者等の試験結果によれば、
設定めっき厚さを最小設定めっき厚さの1.2倍程度と
して、めっき液中の蓄積銅イオン濃度10[g/L]ま
で運用した場合でも、前述のように厚くめっきすること
により発生する銅の溶解による問題点は認められなかっ
た。
厚さ付近に設定すれば、最小限のめっき量で濡れ性を確
保することができ、厚くめっきすることによる銅素地の
溶解量が多くなることによる問題発生や、コストを抑え
ることができる。なお、発明者等の試験結果によれば、
設定めっき厚さを最小設定めっき厚さの1.2倍程度と
して、めっき液中の蓄積銅イオン濃度10[g/L]ま
で運用した場合でも、前述のように厚くめっきすること
により発生する銅の溶解による問題点は認められなかっ
た。
【0046】また、工業レベルで連続めっき処理を行う
場合にも、連続処理に伴うめっき液中の銅イオン濃度の
蓄積にかかわらず、良好なはんだ濡れ性が得られる皮膜
を連続して得ることができる。また、めっき量を最小限
にすることもでき、はんだ濡れ性を確保した上で、プリ
ント基板等の信頼性低下のない低コストの連続めっき処
理を行うことができる。
場合にも、連続処理に伴うめっき液中の銅イオン濃度の
蓄積にかかわらず、良好なはんだ濡れ性が得られる皮膜
を連続して得ることができる。また、めっき量を最小限
にすることもでき、はんだ濡れ性を確保した上で、プリ
ント基板等の信頼性低下のない低コストの連続めっき処
理を行うことができる。
【0047】なお、この実施の形態1においては、最小
設定めっき厚さを式(2)のように銅イオン濃度の1次
式に設定したが、銅イオン濃度の増加に対応して増加す
る適切なものであれば、他の設定をすることも可能であ
る。
設定めっき厚さを式(2)のように銅イオン濃度の1次
式に設定したが、銅イオン濃度の増加に対応して増加す
る適切なものであれば、他の設定をすることも可能であ
る。
【0048】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2によるスズまたはスズ合金の無電解めっき方法にお
けるめっき厚さの設定方法を示す概念図である。図にお
いて、3はめっき液中の銅イオン濃度とこの実施の形態
2における設定めっき厚さとの関係を示す実線であり、
4はめっき液中の銅イオン濃度と前記実施の形態1にお
ける最小設定めっき厚さとの関係を示す破線である。
態2によるスズまたはスズ合金の無電解めっき方法にお
けるめっき厚さの設定方法を示す概念図である。図にお
いて、3はめっき液中の銅イオン濃度とこの実施の形態
2における設定めっき厚さとの関係を示す実線であり、
4はめっき液中の銅イオン濃度と前記実施の形態1にお
ける最小設定めっき厚さとの関係を示す破線である。
【0049】前記実施の形態1における設定めっき厚さ
の設定のしかたの中では、設定めっき厚さとして最小設
定めっき厚さを用いるのが最もめっき量が少なくコスト
等の点で有利であるが、工業レベル等で連続的にめっき
処理を行う場合、めっき処理する度にめっき液中の銅イ
オン濃度が変化するため、1回ごとにめっき厚さの設定
を変えるのは不便である。
の設定のしかたの中では、設定めっき厚さとして最小設
定めっき厚さを用いるのが最もめっき量が少なくコスト
等の点で有利であるが、工業レベル等で連続的にめっき
処理を行う場合、めっき処理する度にめっき液中の銅イ
オン濃度が変化するため、1回ごとにめっき厚さの設定
を変えるのは不便である。
【0050】そこでこの実施の形態2においては、適当
な銅イオン濃度のポイントを定め、その銅イオン濃度に
達した時点でステップアップして階段状に設定めっき厚
さを変化させるようにする。各ステップアップポイント
におけるステップアップ前の設定めっき厚さは、前記実
施の形態1における最小設定めっき厚さに等しく設定し
ている。
な銅イオン濃度のポイントを定め、その銅イオン濃度に
達した時点でステップアップして階段状に設定めっき厚
さを変化させるようにする。各ステップアップポイント
におけるステップアップ前の設定めっき厚さは、前記実
施の形態1における最小設定めっき厚さに等しく設定し
ている。
【0051】なお、図6においてはステップアップポイ
ントを銅濃度2g/Lごとに設定したが、ステップアッ
プポイントは任意に設定できる。ステップアップポイン
トが多いほどめっき厚さの設定変更が多くなるが、不要
なめっき厚さを形成することが少なく経済的となり、逆
にステップアップポイントが少ないほど不要なめっき付
けは増加するが、めっき厚さ設定変更は少なくなる。各
ステップアップポイントにおけるステップアップ量は任
意に設定できるが、めっき液の使用限界銅濃度まで等間
隔に設定するのが最も効率が良い。また、図6において
は破線4で示した最小設定めっき厚さの直近にめっき厚
さを設定する例を示したが、破線4より多少上方に設定
することも任意である。
ントを銅濃度2g/Lごとに設定したが、ステップアッ
プポイントは任意に設定できる。ステップアップポイン
トが多いほどめっき厚さの設定変更が多くなるが、不要
なめっき厚さを形成することが少なく経済的となり、逆
にステップアップポイントが少ないほど不要なめっき付
けは増加するが、めっき厚さ設定変更は少なくなる。各
ステップアップポイントにおけるステップアップ量は任
意に設定できるが、めっき液の使用限界銅濃度まで等間
隔に設定するのが最も効率が良い。また、図6において
は破線4で示した最小設定めっき厚さの直近にめっき厚
さを設定する例を示したが、破線4より多少上方に設定
することも任意である。
【0052】上記のように、式(2)で定められるよう
な最小設定めっき厚さを基準として、階段状に設定めっ
き厚さを変化させることにより、少ない設定めっき厚さ
変更回数で、はんだ濡れ性を確保しつつ必要最小限のめ
っき厚さで連続めっき処理を行うことが可能になり、特
に工業レベルの連続めっき処理において有用である。
な最小設定めっき厚さを基準として、階段状に設定めっ
き厚さを変化させることにより、少ない設定めっき厚さ
変更回数で、はんだ濡れ性を確保しつつ必要最小限のめ
っき厚さで連続めっき処理を行うことが可能になり、特
に工業レベルの連続めっき処理において有用である。
【0053】実施の形態3.前記実施の形態1および2
においては、めっき液中の銅イオン濃度に対応しためっ
き厚さの変更を、めっき速度を一定としてめっき時間を
変えることにより行ったが、めっき時間を一定として、
めっき液組成を変えることにより行ってもよい。
においては、めっき液中の銅イオン濃度に対応しためっ
き厚さの変更を、めっき速度を一定としてめっき時間を
変えることにより行ったが、めっき時間を一定として、
めっき液組成を変えることにより行ってもよい。
【0054】すなわち前記実施の形態1および2では、
めっき液組成の調整を、一定時間に析出するめっき厚さ
が一定となるように行っていたが、この実施の形態3に
おいては、めっき液中の銅イオン濃度の増加に伴い、め
っき液中のスズイオンや鉛イオン等の金属イオン濃度を
増加させてめっき速度を増加させるものである。
めっき液組成の調整を、一定時間に析出するめっき厚さ
が一定となるように行っていたが、この実施の形態3に
おいては、めっき液中の銅イオン濃度の増加に伴い、め
っき液中のスズイオンや鉛イオン等の金属イオン濃度を
増加させてめっき速度を増加させるものである。
【0055】発明者等の試験結果によれば、銅イオン濃
度の増加に従いめっき速度が増加するようにめっき液組
成を変化させる場合には、形成される銅スズ金属間化合
物層の厚さが前記実施の形態1および2における値より
も小さくなることが判明している。例えば前記実施の形
態1の図3においては、銅イオン濃度10g/L時点で
の銅スズ金属間化合物層の厚さは約6μmであったが、
この実施の形態3では約4μmであった。なお、銅イオ
ン濃度0g/Lでのめっき液組成は同じであり、このと
きの銅スズ金属間化合物層の厚さは同じであった。従っ
て、この実施の形態3におけるはんだ濡れ性を確保でき
る最小設定めっき厚さとしては、式(2)においてK=
0.3[μm・L/g]、R=3.5[μm]付近にし
たものが適当であることがわかる。
度の増加に従いめっき速度が増加するようにめっき液組
成を変化させる場合には、形成される銅スズ金属間化合
物層の厚さが前記実施の形態1および2における値より
も小さくなることが判明している。例えば前記実施の形
態1の図3においては、銅イオン濃度10g/L時点で
の銅スズ金属間化合物層の厚さは約6μmであったが、
この実施の形態3では約4μmであった。なお、銅イオ
ン濃度0g/Lでのめっき液組成は同じであり、このと
きの銅スズ金属間化合物層の厚さは同じであった。従っ
て、この実施の形態3におけるはんだ濡れ性を確保でき
る最小設定めっき厚さとしては、式(2)においてK=
0.3[μm・L/g]、R=3.5[μm]付近にし
たものが適当であることがわかる。
【0056】めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応し
て上記最小設定めっき厚さ以上のめっき厚さが形成でき
るようにめっき液中のスズイオンや鉛イオン等の金属イ
オン濃度を増加させれば、めっき時間を一定とした処理
を行うことができ、めっき時間一定のめっき処理で、は
んだ濡れ性を確保できるめっき皮膜を連続的に形成する
ことができる。また、金属イオン濃度の増加のさせかた
を上記条件内で最小限にすることにより、最小限のめっ
き量によりはんだ濡れ性を確保することができる。
て上記最小設定めっき厚さ以上のめっき厚さが形成でき
るようにめっき液中のスズイオンや鉛イオン等の金属イ
オン濃度を増加させれば、めっき時間を一定とした処理
を行うことができ、めっき時間一定のめっき処理で、は
んだ濡れ性を確保できるめっき皮膜を連続的に形成する
ことができる。また、金属イオン濃度の増加のさせかた
を上記条件内で最小限にすることにより、最小限のめっ
き量によりはんだ濡れ性を確保することができる。
【0057】なお、発明者等の試験結果においては、め
っき後の溶融条件により、銅スズ金属間化合物層の厚さ
は若干変化し、式(2)の銅イオン濃度に係わらない値
Rは3[μm]から4[μm]の間で変動した。前記各
実施の形態の結果や、スズや他のスズ合金における結果
を総合すると、各種のめっき液組成条件や溶融条件に関
わらず、ある銅イオン濃度時点ではんだ濡れ性が良好な
皮膜が形成できるための最小設定めっき厚さをK×銅イ
オン濃度+Rとした場合、KおよびRは、0.3≦K≦
0.6、および、3≦R≦4の範囲にあるということが
できる。
っき後の溶融条件により、銅スズ金属間化合物層の厚さ
は若干変化し、式(2)の銅イオン濃度に係わらない値
Rは3[μm]から4[μm]の間で変動した。前記各
実施の形態の結果や、スズや他のスズ合金における結果
を総合すると、各種のめっき液組成条件や溶融条件に関
わらず、ある銅イオン濃度時点ではんだ濡れ性が良好な
皮膜が形成できるための最小設定めっき厚さをK×銅イ
オン濃度+Rとした場合、KおよびRは、0.3≦K≦
0.6、および、3≦R≦4の範囲にあるということが
できる。
【0058】実施の形態4.図7は、前記実施の形態1
および3における、めっき液中の銅イオン濃度と濡れ性
を得るための最小設定めっき厚さとの関係、および、め
っき液中の銅イオン濃度と銅スズ金属間化合物層の厚さ
との関係をまとめた表図である。図7には両実施の形態
における最小設定めっき厚さと銅スズ金属間化合物層の
厚さの比率も併せて記載した。
および3における、めっき液中の銅イオン濃度と濡れ性
を得るための最小設定めっき厚さとの関係、および、め
っき液中の銅イオン濃度と銅スズ金属間化合物層の厚さ
との関係をまとめた表図である。図7には両実施の形態
における最小設定めっき厚さと銅スズ金属間化合物層の
厚さの比率も併せて記載した。
【0059】両実施の形態ではめっき液組成が異なるた
めに、形成される銅スズ金属間化合物層の厚さや設定め
っき厚さ条件の、銅イオン濃度と関係は異なっている。
図7に関係式で示した設定めっき厚さと銅スズ金属間化
合物層厚さの値の比率は実施の形態1の場合が1.58
〜1.75であり、実施の形態3の場合が1.625〜
1.75となっており、めっき液組成条件が異なるにも
関わらず両者は非常に近い値である。
めに、形成される銅スズ金属間化合物層の厚さや設定め
っき厚さ条件の、銅イオン濃度と関係は異なっている。
図7に関係式で示した設定めっき厚さと銅スズ金属間化
合物層厚さの値の比率は実施の形態1の場合が1.58
〜1.75であり、実施の形態3の場合が1.625〜
1.75となっており、めっき液組成条件が異なるにも
関わらず両者は非常に近い値である。
【0060】従って、各めっき液条件のもとでの、めっ
き・溶融処理後に形成される銅スズ金属間化合物層の厚
さを調べて、銅スズ金属間化合物層の厚さの1.5倍程
度以上を設定めっき厚さとしてめっきを行うようにすれ
ば、濡れ性の得られるめっき皮膜を形成することができ
ることがわかる。なお、スズや他のスズ合金における結
果を総合すると、最小設定めっき厚さとしては、銅スズ
金属間化合物層の厚さの1.5倍、好ましくは1.75
倍、より好ましくは2倍にするとよい。
き・溶融処理後に形成される銅スズ金属間化合物層の厚
さを調べて、銅スズ金属間化合物層の厚さの1.5倍程
度以上を設定めっき厚さとしてめっきを行うようにすれ
ば、濡れ性の得られるめっき皮膜を形成することができ
ることがわかる。なお、スズや他のスズ合金における結
果を総合すると、最小設定めっき厚さとしては、銅スズ
金属間化合物層の厚さの1.5倍、好ましくは1.75
倍、より好ましくは2倍にするとよい。
【0061】めっき表面の濡れ性を評価する場合には、
例えば、試料を85℃、85%RHの高温高湿度環境に
96時間放置した後に行うなどめっき表面を悪条件化に
置いた後に行うが、試験条件や判定基準により評価誤差
が生じやすい。これに対して銅スズ金属間化合物層の厚
さは一定の評価を行いやすく、また、発明者等が発見し
たように良好な濡れ性の得られる最小めっき厚さと一定
の数的対応をしているものであり、銅スズ金属間化合物
層の厚さを用いることにより、簡易的に濡れ性の得られ
る設定めっき厚さを定めることができる。
例えば、試料を85℃、85%RHの高温高湿度環境に
96時間放置した後に行うなどめっき表面を悪条件化に
置いた後に行うが、試験条件や判定基準により評価誤差
が生じやすい。これに対して銅スズ金属間化合物層の厚
さは一定の評価を行いやすく、また、発明者等が発見し
たように良好な濡れ性の得られる最小めっき厚さと一定
の数的対応をしているものであり、銅スズ金属間化合物
層の厚さを用いることにより、簡易的に濡れ性の得られ
る設定めっき厚さを定めることができる。
【0062】実施の形態5.前記実施の形態1〜3で
は、銅イオン濃度の増加に対応して増加するする最小設
定めっき厚さを定めて銅イオン濃度の増加に伴い設定め
っき厚さを増加させたが、めっき液を使用する銅イオン
濃度限界を定めて、その銅イオン濃度に対応する最小設
定めっき厚さで運用するようにしてもよい。
は、銅イオン濃度の増加に対応して増加するする最小設
定めっき厚さを定めて銅イオン濃度の増加に伴い設定め
っき厚さを増加させたが、めっき液を使用する銅イオン
濃度限界を定めて、その銅イオン濃度に対応する最小設
定めっき厚さで運用するようにしてもよい。
【0063】例えば、めっき液を銅イオン濃度が6g/
Lとなるまで使用する場合、この銅イオン濃度限界に対
応する銅スズ金属間化合物層の厚さは図3の場合約4.
4μmであるので、この値を例えば1.75倍した7.
7μmを一定の設定めっき厚さとしてめっきを行えばよ
い。以上のような簡易的なめっき厚さ設定により、めっ
き液の使用開始から終了までのあらゆる時点でのめっき
皮膜に対して、濡れ性を確保することができる。なお、
上記の例の場合、設定めっき厚さは特に厳密に一定とす
る必要はなく、約8μm程度の厚さが確保される条件で
めっきを運用すればよい。
Lとなるまで使用する場合、この銅イオン濃度限界に対
応する銅スズ金属間化合物層の厚さは図3の場合約4.
4μmであるので、この値を例えば1.75倍した7.
7μmを一定の設定めっき厚さとしてめっきを行えばよ
い。以上のような簡易的なめっき厚さ設定により、めっ
き液の使用開始から終了までのあらゆる時点でのめっき
皮膜に対して、濡れ性を確保することができる。なお、
上記の例の場合、設定めっき厚さは特に厳密に一定とす
る必要はなく、約8μm程度の厚さが確保される条件で
めっきを運用すればよい。
【0064】実施の形態6.スズ合金めっきにおいて、
例えばはんだめっきの場合にめっき直後のはんだめっき
皮膜の組成が、耐食性やはんだ濡れ性のよいスズ62%
の共晶はんだ組成であったとしても、溶融処理後は銅ス
ズ金属間化合物層の形成にかなりのスズが消費され、表
面はスズ含有比率の少ないスズ合金皮膜になってしま
う。そのため、銅上に形成するめっき皮膜のスズ組成比
率は、目標とする表面スズ組成比率より大きめに設定す
る必要がある。
例えばはんだめっきの場合にめっき直後のはんだめっき
皮膜の組成が、耐食性やはんだ濡れ性のよいスズ62%
の共晶はんだ組成であったとしても、溶融処理後は銅ス
ズ金属間化合物層の形成にかなりのスズが消費され、表
面はスズ含有比率の少ないスズ合金皮膜になってしま
う。そのため、銅上に形成するめっき皮膜のスズ組成比
率は、目標とする表面スズ組成比率より大きめに設定す
る必要がある。
【0065】図8は、めっき厚さを6μmの条件で一定
としてめっきを行う場合に、表層の流動はんだ層のスズ
組成比率を共晶組成(61.8wt%スズ)にするため
に必要な、めっき皮膜のスズ組成比率の計算結果を示す
表図である。
としてめっきを行う場合に、表層の流動はんだ層のスズ
組成比率を共晶組成(61.8wt%スズ)にするため
に必要な、めっき皮膜のスズ組成比率の計算結果を示す
表図である。
【0066】なお、計算においては、溶融処理前のめっ
き皮膜中のスズ含有量を図2で求めた銅スズ金属間化合
物層の厚さから求めた銅スズ金属間化合物中のスズ含有
量に、流動はんだ層中のスズ含有量を加えたものに等し
いものと仮定し、めっきで析出しためっき皮膜中のスズ
組成比率(%)を、「(流動はんだ層のスズ含有量+銅
スズ金属間化合物層のスズ含有量)/(流動はんだ層の
スズ含有量+銅スズ金属間化合物層のスズ含有量+流動
はんだ層中の鉛含有量)×100」の計算式で求めた。
また、銅スズ金属間化合物層については全て密に詰った
状態のCu6 Sn5 であるものと仮定したスズ含有率と
密度を使用し、流動はんだ層と銅スズ金属間化合物層の
スズ含有量は「スズ含有量=厚さ×密度×スズ含有率」
の計算式により求めた。また、流動はんだ層の厚さは、
形成するめっき皮膜のスズ組成比率に関係なく、めっき
厚さと銅スズ金属間化合物層厚さのみから「流動はんだ
層の厚さ=めっき厚さ−0.6573×銅スズ金属間化
合物層厚さ」の計算式により自動的に求めることができ
る。
き皮膜中のスズ含有量を図2で求めた銅スズ金属間化合
物層の厚さから求めた銅スズ金属間化合物中のスズ含有
量に、流動はんだ層中のスズ含有量を加えたものに等し
いものと仮定し、めっきで析出しためっき皮膜中のスズ
組成比率(%)を、「(流動はんだ層のスズ含有量+銅
スズ金属間化合物層のスズ含有量)/(流動はんだ層の
スズ含有量+銅スズ金属間化合物層のスズ含有量+流動
はんだ層中の鉛含有量)×100」の計算式で求めた。
また、銅スズ金属間化合物層については全て密に詰った
状態のCu6 Sn5 であるものと仮定したスズ含有率と
密度を使用し、流動はんだ層と銅スズ金属間化合物層の
スズ含有量は「スズ含有量=厚さ×密度×スズ含有率」
の計算式により求めた。また、流動はんだ層の厚さは、
形成するめっき皮膜のスズ組成比率に関係なく、めっき
厚さと銅スズ金属間化合物層厚さのみから「流動はんだ
層の厚さ=めっき厚さ−0.6573×銅スズ金属間化
合物層厚さ」の計算式により自動的に求めることができ
る。
【0067】図8より明らかなように、めっき厚さを一
定とした条件でめっきを行う場合、表層の流動はんだ層
のスズ組成比率を共晶組成(61.8wt%スズ)にす
るためには、銅イオン濃度の増加に伴ってめっき皮膜中
のスズ組成比率を増加させる必要があり、銅イオン濃度
の増加に伴って図8に示したようにめっき皮膜中のスズ
組成比率を増加させることにより、溶融処理後の表層で
ある流動はんだ層のスズ組成比率を共晶組成(61.8
wt%スズ)に保つことができ、耐食性やはんだ濡れ性
をよく保つことができる。
定とした条件でめっきを行う場合、表層の流動はんだ層
のスズ組成比率を共晶組成(61.8wt%スズ)にす
るためには、銅イオン濃度の増加に伴ってめっき皮膜中
のスズ組成比率を増加させる必要があり、銅イオン濃度
の増加に伴って図8に示したようにめっき皮膜中のスズ
組成比率を増加させることにより、溶融処理後の表層で
ある流動はんだ層のスズ組成比率を共晶組成(61.8
wt%スズ)に保つことができ、耐食性やはんだ濡れ性
をよく保つことができる。
【0068】比較として、図9にめっき厚さを6μm一
定、めっき皮膜のスズ組成比率を一定(62%,70
%,75%,80%,85%)として、めっきを行った
場合の、溶融処理後の流動はんだ層のスズ組成比率を計
算した結果を示す。なお、計算においては、図2で求め
た銅スズ金属間化合物層の厚さから銅スズ金属間化合物
中のスズ含有量を求め、めっき後のめっき皮膜中のスズ
含有量からこの値を差し引いた値が、表層の流動はんだ
層に含まれるスズ量であると仮定した。
定、めっき皮膜のスズ組成比率を一定(62%,70
%,75%,80%,85%)として、めっきを行った
場合の、溶融処理後の流動はんだ層のスズ組成比率を計
算した結果を示す。なお、計算においては、図2で求め
た銅スズ金属間化合物層の厚さから銅スズ金属間化合物
中のスズ含有量を求め、めっき後のめっき皮膜中のスズ
含有量からこの値を差し引いた値が、表層の流動はんだ
層に含まれるスズ量であると仮定した。
【0069】図9においては、共晶組成(61.8wt
%スズ)に近いものを網掛けで表している。図により、
析出めっき皮膜のスズ組成比率が62%の共晶組成であ
っても、溶融処理後の表層の流動はんだ層のスズ組成比
率は共晶組成よりもスズ含有率の少ない皮膜であり、銅
イオン濃度の増加に伴いスズ含有率がますます少なくな
るのがわかる。
%スズ)に近いものを網掛けで表している。図により、
析出めっき皮膜のスズ組成比率が62%の共晶組成であ
っても、溶融処理後の表層の流動はんだ層のスズ組成比
率は共晶組成よりもスズ含有率の少ない皮膜であり、銅
イオン濃度の増加に伴いスズ含有率がますます少なくな
るのがわかる。
【0070】析出めっき皮膜のスズ組成比率が70%で
は、銅イオン濃度が少ない場合には表層の流動はんだ層
は共晶組成になるが銅イオン濃度が増すと表層の流動は
んだ層の組成は共晶組成から離れてしまう。析出めっき
皮膜のスズ組成比率が85%では、銅イオン濃度が少な
い場合にスズ組成比率が高くなりすぎる。このように、
析出めっき皮膜のスズ組成比率を75%,80%等の一
定値としても、例えば銅イオン濃度0〜10g/Lの全
範囲で共晶組成を得ることはできない。
は、銅イオン濃度が少ない場合には表層の流動はんだ層
は共晶組成になるが銅イオン濃度が増すと表層の流動は
んだ層の組成は共晶組成から離れてしまう。析出めっき
皮膜のスズ組成比率が85%では、銅イオン濃度が少な
い場合にスズ組成比率が高くなりすぎる。このように、
析出めっき皮膜のスズ組成比率を75%,80%等の一
定値としても、例えば銅イオン濃度0〜10g/Lの全
範囲で共晶組成を得ることはできない。
【0071】以上のように、めっき厚さおよびめっき皮
膜組成一定の条件でめっきを行うと、銅イオン濃度の増
加に伴って銅スズ金属間化合物層の厚さが厚くなるため
に、表層の流動はんだ層を共晶組成に維持することが困
難であり、耐食性やはんだ濡れ性をよく維持することは
できない。
膜組成一定の条件でめっきを行うと、銅イオン濃度の増
加に伴って銅スズ金属間化合物層の厚さが厚くなるため
に、表層の流動はんだ層を共晶組成に維持することが困
難であり、耐食性やはんだ濡れ性をよく維持することは
できない。
【0072】実施の形態7.図10は、めっき厚さ一定
の条件(4,5,6,7,8,9,10μm)でめっき
を行う場合に、表層の流動はんだ層のスズ組成比率を共
晶組成(61.8wt%スズ)にするために必要な、め
っき皮膜のスズ組成比率を計算した結果を示す図であ
る。図10(A)は銅スズ金属間化合物層の厚さが
「0.4×[銅イオン濃度]+2」で表される場合の計
算結果であり、図10(B)は銅スズ金属間化合物層の
厚さが「0.2×[銅イオン濃度]+2」で表される場
合の計算結果である。計算方法は、前記実施の形態6に
記載した計算方法を用いた。
の条件(4,5,6,7,8,9,10μm)でめっき
を行う場合に、表層の流動はんだ層のスズ組成比率を共
晶組成(61.8wt%スズ)にするために必要な、め
っき皮膜のスズ組成比率を計算した結果を示す図であ
る。図10(A)は銅スズ金属間化合物層の厚さが
「0.4×[銅イオン濃度]+2」で表される場合の計
算結果であり、図10(B)は銅スズ金属間化合物層の
厚さが「0.2×[銅イオン濃度]+2」で表される場
合の計算結果である。計算方法は、前記実施の形態6に
記載した計算方法を用いた。
【0073】いずれの場合においても、銅イオン濃度の
増加に伴い銅スズ金属間化合物層の厚さが増大するため
必要なスズ組成比率は増加する。また、めっき厚さが薄
いほど銅スズ金属間化合物層が形成された後に残る流動
はんだ層の厚さが薄くなるため、スズ組成比率を大きく
しなければならないことがわかる。
増加に伴い銅スズ金属間化合物層の厚さが増大するため
必要なスズ組成比率は増加する。また、めっき厚さが薄
いほど銅スズ金属間化合物層が形成された後に残る流動
はんだ層の厚さが薄くなるため、スズ組成比率を大きく
しなければならないことがわかる。
【0074】形成すべきめっき皮膜のスズ組成比率は、
銅イオン濃度に関する次の式として表すことができる。 めっき皮膜のスズ組成比率=L×[銅イオン濃度]+S このときの、LおよびSの値は0.4≦L[wt%・L
/g]≦2.6、65≦S[wt%]≦80の範囲内に
あることがわかる。なお、はんだ以外の他のスズ合金に
おける結果もほぼ同様であった。
銅イオン濃度に関する次の式として表すことができる。 めっき皮膜のスズ組成比率=L×[銅イオン濃度]+S このときの、LおよびSの値は0.4≦L[wt%・L
/g]≦2.6、65≦S[wt%]≦80の範囲内に
あることがわかる。なお、はんだ以外の他のスズ合金に
おける結果もほぼ同様であった。
【0075】以上のように、めっき液中の銅濃度の増加
に対応してめっき皮膜中のスズ組成比率を前記式に基づ
いて増加させることにより、表層のスズ組成比率を共晶
組成に保つことができ、良好な耐食性、はんだ濡れ性の
得られるめっき皮膜を連続的に形成することができる。
に対応してめっき皮膜中のスズ組成比率を前記式に基づ
いて増加させることにより、表層のスズ組成比率を共晶
組成に保つことができ、良好な耐食性、はんだ濡れ性の
得られるめっき皮膜を連続的に形成することができる。
【0076】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応して増加
するはんだ濡れ性確保用の最小設定めっき厚さを設定
し、この最小設定めっき厚さ以上を設定めっき厚さとし
てめっきするように構成したので、溶融処理後のめっき
皮膜表面に銅スズ金属間化合物がほとんど露出せず、良
好な濡れ性の得られるめっき皮膜を銅上に形成すること
ができる。また、工業レベルで連続めっき処理を行うよ
うな場合にも、連続処理に伴うめっき液中の銅イオン濃
度の蓄積にかかわらず、良好なはんだ濡れ性が得られる
皮膜を連続して得ることができる効果がある。
れば、めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応して増加
するはんだ濡れ性確保用の最小設定めっき厚さを設定
し、この最小設定めっき厚さ以上を設定めっき厚さとし
てめっきするように構成したので、溶融処理後のめっき
皮膜表面に銅スズ金属間化合物がほとんど露出せず、良
好な濡れ性の得られるめっき皮膜を銅上に形成すること
ができる。また、工業レベルで連続めっき処理を行うよ
うな場合にも、連続処理に伴うめっき液中の銅イオン濃
度の蓄積にかかわらず、良好なはんだ濡れ性が得られる
皮膜を連続して得ることができる効果がある。
【0077】請求項2記載の発明によれば、最小設定め
っき厚さ[μm]を「K×銅イオン濃度[g/L]+
R」の式により定め、KおよびRの値を、0.3≦K
[μm・L/g]≦0.6、および、3.5≦R[μ
m]≦5の範囲とするように構成したので、各種のめっ
き液組成条件やめっき後の溶融処理条件に係わらず、良
好なはんだ濡れ性の得られるめっき皮膜を銅上に形成す
ることができる。また、工業レベルで連続めっき処理を
行うような場合にも、連続処理に伴うめっき液中の銅イ
オン濃度の蓄積にかかわらず、良好なはんだ濡れ性が得
られる皮膜を連続して得ることができる効果がある。
っき厚さ[μm]を「K×銅イオン濃度[g/L]+
R」の式により定め、KおよびRの値を、0.3≦K
[μm・L/g]≦0.6、および、3.5≦R[μ
m]≦5の範囲とするように構成したので、各種のめっ
き液組成条件やめっき後の溶融処理条件に係わらず、良
好なはんだ濡れ性の得られるめっき皮膜を銅上に形成す
ることができる。また、工業レベルで連続めっき処理を
行うような場合にも、連続処理に伴うめっき液中の銅イ
オン濃度の蓄積にかかわらず、良好なはんだ濡れ性が得
られる皮膜を連続して得ることができる効果がある。
【0078】請求項3記載の発明によれば、設定めっき
厚さを、最小設定めっき厚さ以上で最小設定めっき厚さ
付近の厚さに設定するように構成したので、最小限のめ
っき量で濡れ性を確保することができ、銅素地の溶解量
が多くなることによるプリント基板の信頼性低下等の問
題の発生を抑え、めっき液やめっき時間等のコストを抑
えることができる効果がある。
厚さを、最小設定めっき厚さ以上で最小設定めっき厚さ
付近の厚さに設定するように構成したので、最小限のめ
っき量で濡れ性を確保することができ、銅素地の溶解量
が多くなることによるプリント基板の信頼性低下等の問
題の発生を抑え、めっき液やめっき時間等のコストを抑
えることができる効果がある。
【0079】請求項4記載の発明によれば、めっき液中
の銅イオン濃度の増加に対応して設定めっき厚さを階段
状に増加させるように構成したので、少ないめっき厚さ
設定変更回数で、はんだ濡れ性を確保しつつ必要最小限
のめっき厚さのめっき処理を施すことが可能になる効果
がある。
の銅イオン濃度の増加に対応して設定めっき厚さを階段
状に増加させるように構成したので、少ないめっき厚さ
設定変更回数で、はんだ濡れ性を確保しつつ必要最小限
のめっき厚さのめっき処理を施すことが可能になる効果
がある。
【0080】請求項5記載の発明によれば、めっき液中
の銅イオン濃度の増加に対応して、めっき時間を長くす
ることによりめっき厚さを増加させるように構成したの
で、めっき液組成の調整の少ない運用で上記各請求項の
効果がある。
の銅イオン濃度の増加に対応して、めっき時間を長くす
ることによりめっき厚さを増加させるように構成したの
で、めっき液組成の調整の少ない運用で上記各請求項の
効果がある。
【0081】請求項6記載の発明によれば、めっき液中
の銅イオン濃度の増加に対応して、めっき液組成中の金
属イオン濃度を増加させることによりめっき厚さを増加
させるようにように構成したので、めっき時間を一定と
した運用で請求項1から請求項4の効果がある。
の銅イオン濃度の増加に対応して、めっき液組成中の金
属イオン濃度を増加させることによりめっき厚さを増加
させるようにように構成したので、めっき時間を一定と
した運用で請求項1から請求項4の効果がある。
【0082】請求項7記載の発明によれば、施しためっ
き皮膜を溶融処理した後に形成される銅スズ金属間化合
物層の厚さの1.5倍以上の厚さを設定めっき厚さとし
てめっきするように構成したので、銅スズ金属間化合物
層の厚さを調べることによる簡易的な設定めっき厚さに
より、濡れ性の得られるめっき皮膜を形成することがで
きる効果がある。
き皮膜を溶融処理した後に形成される銅スズ金属間化合
物層の厚さの1.5倍以上の厚さを設定めっき厚さとし
てめっきするように構成したので、銅スズ金属間化合物
層の厚さを調べることによる簡易的な設定めっき厚さに
より、濡れ性の得られるめっき皮膜を形成することがで
きる効果がある。
【0083】請求項8記載の発明によれば、使用するめ
っき液の銅イオン濃度限界において施しためっき皮膜を
溶融処理した後に形成される銅スズ金属間化合物層の厚
さをもとに設定めっき厚さを定め、その設定めっき厚さ
によりめっきを行うように構成したので、簡易的なめっ
き厚さ設定により、めっき液の使用開始から終了までの
あらゆる時点でのめっき皮膜に対して、濡れ性を確保す
ることができる効果がある。
っき液の銅イオン濃度限界において施しためっき皮膜を
溶融処理した後に形成される銅スズ金属間化合物層の厚
さをもとに設定めっき厚さを定め、その設定めっき厚さ
によりめっきを行うように構成したので、簡易的なめっ
き厚さ設定により、めっき液の使用開始から終了までの
あらゆる時点でのめっき皮膜に対して、濡れ性を確保す
ることができる効果がある。
【0084】請求項9記載の発明によれば、めっき液中
の銅イオン濃度に対応してめっき皮膜中のスズ組成比率
を設定し、めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応して
めっき皮膜中のスズ組成比率を増加させるように構成し
たので、連続処理により銅イオン濃度が増加して銅スズ
金属間化合物層の厚さが増加しても、表層のスズ合金層
のスズ組成比率を一定に保って共晶組成等の最適な組成
を保つことができる効果がある。
の銅イオン濃度に対応してめっき皮膜中のスズ組成比率
を設定し、めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応して
めっき皮膜中のスズ組成比率を増加させるように構成し
たので、連続処理により銅イオン濃度が増加して銅スズ
金属間化合物層の厚さが増加しても、表層のスズ合金層
のスズ組成比率を一定に保って共晶組成等の最適な組成
を保つことができる効果がある。
【0085】請求項10記載の発明によれば、めっき皮
膜中の設定スズ組成比率[wt%]を「L×銅イオン濃
度[g/L]+S」の式により定め、LおよびSの値
を、0.4≦L[wt%・L/g]≦2.6、および、
65≦S[wt%]≦80の範囲とするように構成した
ので、表層のスズ組成比率を共晶組成に保つことがで
き、良好な耐食性、はんだ濡れ性の得られるめっき皮膜
を連続的に形成することができる効果がある。
膜中の設定スズ組成比率[wt%]を「L×銅イオン濃
度[g/L]+S」の式により定め、LおよびSの値
を、0.4≦L[wt%・L/g]≦2.6、および、
65≦S[wt%]≦80の範囲とするように構成した
ので、表層のスズ組成比率を共晶組成に保つことがで
き、良好な耐食性、はんだ濡れ性の得られるめっき皮膜
を連続的に形成することができる効果がある。
【図1】 無電解はんだめっき皮膜の溶融処理前後の断
面に沿う組成のEPMA(Electron Prob
e Micro Analyzer)分析結果を重ねた
電子顕微鏡写真図である。
面に沿う組成のEPMA(Electron Prob
e Micro Analyzer)分析結果を重ねた
電子顕微鏡写真図である。
【図2】 無電解はんだめっきにおける、めっき液中の
銅イオン濃度と、めっき皮膜の銅を含有した下層部の厚
さおよび溶融処理後の銅スズ金属間化合物層の厚さとの
関係を示すグラフ図である。
銅イオン濃度と、めっき皮膜の銅を含有した下層部の厚
さおよび溶融処理後の銅スズ金属間化合物層の厚さとの
関係を示すグラフ図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるスズまたはス
ズ合金の無電解めっき方法におけるめっき厚さの設定方
法を示す概念図である。
ズ合金の無電解めっき方法におけるめっき厚さの設定方
法を示す概念図である。
【図4】 各種銅イオン濃度における無電解はんだめっ
き試料のはんだ濡れ性評価結果を示す表図である。
き試料のはんだ濡れ性評価結果を示す表図である。
【図5】 めっき厚さの違いがはんだ表面状態に及ぼす
影響を示すはんだ表面の電子顕微鏡写真図である。
影響を示すはんだ表面の電子顕微鏡写真図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるスズまたはス
ズ合金の無電解めっき方法におけるめっき厚さの設定方
法を示す概念図である。
ズ合金の無電解めっき方法におけるめっき厚さの設定方
法を示す概念図である。
【図7】 実施の形態1および3における、めっき液中
の銅イオン濃度と濡れ性を得るための最小設定めっき厚
さとの関係、めっき液中の銅イオン濃度と銅スズ金属間
化合物層の厚さとの関係、および、両実施の形態におけ
る最小設定めっき厚さと銅スズ金属間化合物層の厚さの
比率をまとめた表図である。
の銅イオン濃度と濡れ性を得るための最小設定めっき厚
さとの関係、めっき液中の銅イオン濃度と銅スズ金属間
化合物層の厚さとの関係、および、両実施の形態におけ
る最小設定めっき厚さと銅スズ金属間化合物層の厚さの
比率をまとめた表図である。
【図8】 この発明の実施の形態6による銅イオン濃度
に対応して設定されるめっき皮膜中スズ組成比率を示す
表図である。
に対応して設定されるめっき皮膜中スズ組成比率を示す
表図である。
【図9】 実施の形態6の比較として流動はんだ層のス
ズ組成の変化を示す表図である。
ズ組成の変化を示す表図である。
【図10】 めっき厚さ一定の条件でめっきを行う場合
に、表層の流動はんだ層のスズ組成比率を共晶組成にす
るために必要な、めっき皮膜のスズ組成比率の計算結果
を示す図である。
に、表層の流動はんだ層のスズ組成比率を共晶組成にす
るために必要な、めっき皮膜のスズ組成比率の計算結果
を示す図である。
【図11】 従来の無電解はんだめっき皮膜を溶融処理
した場合に生じる銅スズ金属間化合物層の状態を表す概
念図である。
した場合に生じる銅スズ金属間化合物層の状態を表す概
念図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 元伸 大阪府枚方市出口一丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内
Claims (10)
- 【請求項1】 銅上にスズまたはスズ合金を無電解めっ
きにより被覆するスズまたはスズ合金の無電解めっき方
法において、めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応し
て増加するはんだ濡れ性確保用の最小設定めっき厚さを
設定し、この最小設定めっき厚さ以上を設定めっき厚さ
としてめっきすることを特徴とするスズまたはスズ合金
の無電解めっき方法。 - 【請求項2】 最小設定めっき厚さ[μm]を「K×銅
イオン濃度[g/L]+R」の関係式により定め、Kお
よびRの値を、0.3≦K[μm・L/g]≦0.6、
および、3.5≦R[μm]≦5の範囲とすることを特
徴とする請求項1記載のスズまたはスズ合金の無電解め
っき方法。 - 【請求項3】 設定めっき厚さを、最小設定めっき厚さ
以上で最小設定めっき厚さ付近の厚さに設定することを
特徴とする請求項1または請求項2記載のスズまたはス
ズ合金の無電解めっき方法。 - 【請求項4】 めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応
して設定めっき厚さを階段状に増加させることを特徴と
する請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の
スズまたはスズ合金の無電解めっき方法。 - 【請求項5】 めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応
して、めっき時間を長くすることによりめっき厚さを増
加させることを特徴とする請求項1から請求項4のうち
のいずれか1項記載のスズまたはスズ合金の無電解めっ
き方法。 - 【請求項6】 めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応
して、めっき液組成中の金属イオン濃度を増加させるこ
とによりめっき厚さを増加させることを特徴とする請求
項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のスズまた
はスズ合金の無電解めっき方法。 - 【請求項7】 銅上にスズまたはスズ合金を無電解めっ
きにより被覆するスズまたはスズ合金の無電解めっき方
法において、施しためっき皮膜を溶融処理した際に形成
される銅スズ金属間化合物層の厚さの1.5倍以上の厚
さを設定めっき厚さとしてめっきすることを特徴とする
スズまたはスズ合金の無電解めっき方法。 - 【請求項8】 使用するめっき液の銅イオン濃度限界に
おいてめっきした場合の銅スズ金属間化合物層の厚さの
1.5倍以上の厚さを一定の設定めっき厚さとしてめっ
きを行うことを特徴とする請求項7記載のスズまたはス
ズ合金の無電解めっき方法。 - 【請求項9】 銅上にスズ合金を無電解めっきにより被
覆するスズ合金の無電解めっき方法において、めっき液
中の銅イオン濃度に対応してめっき皮膜中のスズ組成比
率を設定し、めっき液中の銅イオン濃度の増加に対応し
てめっき皮膜中のスズ組成比率を増加させることを特徴
とするスズ合金の無電解めっき方法。 - 【請求項10】 めっき皮膜中の設定スズ組成比率[w
t%]を「L×銅イオン濃度[g/L]+S」の関係式
により定め、LおよびSの値を、0.4≦L[wt%・
L/g]≦2.6、および、65≦S[wt%]≦80
の範囲とすることを特徴とする請求項9記載のスズ合金
の無電解めっき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33215895A JPH09170083A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | スズまたはスズ合金の無電解めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33215895A JPH09170083A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | スズまたはスズ合金の無電解めっき方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09170083A true JPH09170083A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18251807
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33215895A Pending JPH09170083A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | スズまたはスズ合金の無電解めっき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09170083A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011508983A (ja) * | 2008-01-04 | 2011-03-17 | フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド | 半導体のマイクロパッド形成 |
| JP2013502512A (ja) * | 2009-08-24 | 2013-01-24 | アトテツク・ドイチユラント・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 錫及び錫合金の無電解めっき法 |
| CN111816366A (zh) * | 2019-04-12 | 2020-10-23 | 北京梦之墨科技有限公司 | 一种印刷电子及其制作方法及其制作设备及其流水线 |
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1995
- 1995-12-20 JP JP33215895A patent/JPH09170083A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011508983A (ja) * | 2008-01-04 | 2011-03-17 | フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド | 半導体のマイクロパッド形成 |
| JP2013502512A (ja) * | 2009-08-24 | 2013-01-24 | アトテツク・ドイチユラント・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 錫及び錫合金の無電解めっき法 |
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