JPH091711A - 展示パネル用台板、展示写真パネル及び展示写真パネルのブリスター防止方法 - Google Patents

展示パネル用台板、展示写真パネル及び展示写真パネルのブリスター防止方法

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JPH091711A
JPH091711A JP17555895A JP17555895A JPH091711A JP H091711 A JPH091711 A JP H091711A JP 17555895 A JP17555895 A JP 17555895A JP 17555895 A JP17555895 A JP 17555895A JP H091711 A JPH091711 A JP H091711A
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弘昭 神吉
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Keiji Shinpo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真やポスターを展示するための粘着剤2付
の台板において、粘着剤2の付設面に貼着した写真やポ
スターの表面にふくれ、即ち気泡(ブリスター)が発生
しないようにする。 【構成】 基材1の表面に網目状パターンとして粘着剤
2を付設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、展示用の写真やポスタ
ー等を貼り付けて展示パネルを作成する場合に用いる台
板、この台板に写真を貼着した展示写真パネル及びこの
展示写真パネルにおける写真面のふくれ防止に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、展示用の写真やポスター等を貼り
付けるための台板としては、硬質発泡プラスチック板又
はベニヤ板の基材全面に粘着剤(「感圧接着剤」ともい
う)を塗布したものがある。このうち、硬質発泡プラス
チック板を基材とするものは、軽量性と加工のし易さと
から、近年好んで用いられるようになって来ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、展示用の写
真やポスター等を台板に貼った展示パネルは、写真展や
コンテストへの出展、広告宣伝用の大型ポスターや各種
イベント案内等の掲示、あるいはインテイリヤ等の個人
的趣味に用いられるもので、写真やポスター等が奇麗に
貼られていることが要求される。従って、台板に写真や
ポスター等を貼る作業においては、粘着剤に空気を抱き
込まないように、また写真やポスター等の位置決め不良
によるズレが生じないように、細心の注意を払う必要が
あり、貼り付けには熟練を要する問題があった。
【0004】写真やポスター等を台板に貼ったすぐ後で
は目立たないが、しばらくすると貼着された写真やポス
ター等の表面に「ふくれ」、即ち気泡(ブリスター)が
発生し、展示物としての美観を著しく損なうことがあっ
た。この「ふくれ」の発生は、特に大きいサイズの写真
に多く見られる現象であるが、大形の写真(印画紙)は
コストも高く、このような「ふくれ」の発生しない台板
が写真家やポスター作成者から強く望まれていた。
【0005】特公昭50−23706号公報には、湿度
の高い所や乾燥した所に長時間放置することによって表
層紙(本明細書でいう「写真やポスター等」に相当)の
面積が変化して伸縮応力が生じ、よって表面に凹凸やし
わが発生するという問題点が述べられている。この特公
昭50−23706号公報の発明においては、上記の問
題点を解決するために特殊な架橋成分を粘着剤中に含ま
せることが提案されている。
【0006】しかしながら、本明細書でいう「ふくれ」
とは上記のように粘着剤中に架橋成分を含ませることで
は解決できない異質のものである。
【0007】「ふくれ」が発生する原因については種々
の説があるが、本発明者は、次のような仮説を立てた。
【0008】即ち、台板へ写真やポスター等を貼る作業
において、作業者は粘着剤表面と被着物である写真やポ
スター裏面との間に空気を抱き込まないように、細心の
注意を払う。
【0009】しかしながら、粘着剤表面と写真やポスタ
ー裏面は共に鏡面ではないので、それらの界面に全く空
気を取り込まないことはあり得ない。粘着剤表面と写真
又はポスター裏面は共に微細な凹凸が多数存在し、貼っ
たすぐ後では多数の点接着で接着一体化されているもの
と想像される。逆に言えば、点接着されていない領域の
界面には微細な多数の空気が介在するものと思われる。
この空気の量を最小にするには、粘着剤温度を高くして
粘着剤の粘度を極端に下げると同時に、できるだけ高い
圧力で押圧し、貼り付け時に界面の空気を排除するしか
ないが、通常の貼り付け作業ではこのようなことは行わ
れない。従って、いかに細心の注意を払って貼り付け作
業を行っても、相当量の空気が界面に取り込まれている
と考えられる。
【0010】一方、粘着剤は、表面張力の低い高粘度の
液体であるので、時間の経過と共にゆっくりと流動する
ものと考えられる。即ち、ゆっくりとした粘着剤の流動
に伴って、近隣にある点接着部分が段々に一緒になり、
ついには面接着へと広がっていくことになる。つまり、
写真又はポスター裏面への粘着剤の部分的な「濡れ」が
全面の「濡れ」へと拡大する。これは粘着剤の表面エネ
ルギーが、被接着面である写真又はポスター紙の裏面に
対して低い液体だからである。このようにして次第に界
面の空気は粘着剤によって置き換えられる。この過程
で、界面に存在した微細空気粒は凝集して空気瘤へと成
長し、この凝集・成長過程で比較的弱い点接着部分が剥
離され、この剥離部分で空気瘤が更に大きな瘤へと成長
する。これが「ふくれ」であり、ブリスターである。
【0011】ガス遮蔽性の低い通常の紙が貼られる場合
には、空気は自然に外部に放出されるのでこのような
「ふくれ」が発生することはない。「ふくれ」は、写真
用の印画紙やポスター用のアート紙(特に高級アート
紙)のような高いガス遮断性を持つ被着物にのみ現れる
現象である。
【0012】尚、表面エネルギーの大きさの順序は、剥
離シート面(シリコン塗布面)<粘着剤<写真用印画紙
又はポスター用アート紙裏面、の順である。
【0013】上記仮説の信憑性は、「ふくれ」中の気体
をガスクロマトグラフィーで分析すると、気体成分のほ
とんどが空気であることから裏付けられる。
【0014】更には、台板に展示用の写真やポスター等
を貼ったごく初期には比較的接着力は弱く、通常、貼り
直しがきくほどに再剥離性がある。ところが、時間の経
過と共に、粘着力あるいは付着力が向上して安定し、再
剥離することはなくなる。このような事実からも上記仮
説の信憑性が更に十分に裏付けられるのである。
【0015】尚、この粘着力が安定するまでの時間は、
雰囲気温度や粘着剤の粘度等によるが、雰囲気温度が高
いほど早く、また粘着剤の粘度が低いほど早い。早い場
合には1時間から24時間で安定する。遅い時には1か
月以上かかることもある。例えば、寒冷地の厳寒期に貼
ったものは春になるまで安定しないこともある。
【0016】ところで、「ふくれ」の発生原因について
の従来の説としては次の〜がある。
【0017】 基材に粘着剤が塗布される前に、粘着
剤は十分に攪拌されるが、この攪拌時に微細な空気が粘
着剤中に搬入され拡散されると想像される。このような
微細空気粒は徐々に粘着剤と分離を起こして大きな粒に
凝縮してくるが、写真用の印画紙やポスターに用いる高
級アート紙の高いガス遮蔽性によって外へ排出されな
い。全面に付設された粘着剤面の粘着力が弱い部分があ
ると、そこへ空気が集まってくる。
【0018】 粘着剤を分散させるために用いられた
溶剤あるいは水が、基材へ塗布された後乾燥不十分な場
合には残存しているものと想像される。あるいは、粘着
剤の主成分であるポリマー中には未反応モノマーが残存
しているものと想像される。これらのものは徐々に揮発
してくるが、写真用の印画紙やポスターに用いる高級ア
ート紙の高いガス遮蔽性によって外へは排出されない。
粘着力が弱い部分があると、そこへ揮発分が集まってく
る。
【0019】 発泡プラスチック板を成形するときに
発泡剤が用いられるが、細胞内に存在する発泡ガスが徐
々に基材の外に浸出してくる。これが同様に写真用の印
画紙やポスターに用いる高級アート紙の高いガス遮蔽性
によって外へは排出されない。粘着力が弱い部分がある
と、ガスはそこに集まってくる。
【0020】しかしながら、これらの諸説には次のよう
な実証的及び論理的難点があり、「ふくれ」の発生原因
としては採用し難い。
【0021】まず、前にも述べたように、「ふくれ」中
の気体をガスクロマトフィーで分析すると、気体成分の
ほとんどが空気であることから、上記及びの説は不
適当である。次に、製造後半年以上経過した台板であっ
ても、写真やポスターを貼るとこの「ふくれ」の現象が
現れることがあり、貼ってからわずか1日程度でこれが
生じることもあるのに対し、写真やポスターを貼る前の
剥離シートが貼られた状態では剥離シートに「ふくれ」
を生じることはない。また、「ふくれ」の発生度合い
は、製造後間もない台板でも、製造から1年以上経った
台板でもさして差がない。このような事実から、の説
では「ふくれ」の発生原因を説明できない。
【0022】これに対して前述の仮説に立つと、上記い
ずれの事実に対しても合理的説明がつき、「ふくれ」の
真の原因としての蓋然性が極めて高いものである。
【0023】本発明は、このような考察を経てなされた
もので、以下の目的を達成するものである。
【0024】(1)粘着剤が付設された台板に貼着され
た写真やポスター等の表面に「ふくれ」、即ち気泡(ブ
リスター)が発生しない台板を提供する。
【0025】(2)台板への貼り付け作業において、従
来よりも少ない注意力で、粘着剤に空気を抱き込ますこ
となく貼り付けが行える台板を提供する。
【0026】(3)写真やポスター等の位置決め不良に
よるズレが生じた場合に、従来よりも容易に修正が可能
な台板を提供する。
【0027】(4)貼着された写真やポスター等が長時
間安定して台板に付着され、時間の経過と共に剥れたり
しわがよったりすることがない台板を提供する。
【0028】
【課題を解決するための手段】このために請求項1の発
明では、図1及び図2に示されるように、板状の基材1
の表面に粘着剤2が付設され、それを覆って剥離シート
3が設けられた展示パネル用台板において、粘着剤2が
網目状に設けられている展示パネル用台板としているも
のである。
【0029】更に本発明を図面に基づいて説明する。
【0030】基材1は、ベニヤ板又は発泡プラスチック
板である。歴史的にはベニヤ板の方が古くより用いられ
ているが、軽量性と加工性の良さから、硬質の発泡プラ
スチック板が好ましい。
【0031】発泡プラスチック板としては、厚さが2〜
30mm、密度が20〜200kg/m3 の押出発泡ポ
リスチレン板が好ましい。厚さが薄過ぎると基材として
の剛性が不足しやすく、厚過ぎるとかさばるので展示用
として不都合を生じやすい。また、密度が低過ぎると基
材としての剛性が不足しやすく、密度が高過ぎると重量
が増して取り扱いにくく、材料的に不経済になりやす
い。
【0032】発泡プラスチック板の表面は、できるだけ
平滑であることが写真やポスター等の展示には好まし
い。このような要求に適うものとしては、表面にスキン
層が形成された押出発泡ポリスチレン板であり、光学式
変位センサーで求めた表面粗さが0.5mm以下である
ことが好ましい。更に好ましくは0.2mm以下であ
る。尚、スキン層とは、押出発泡することによって発泡
プラスチック板の表面にできる、内部よりは密度が高い
平滑な層である。
【0033】上記光学式変位センサーとは、被測定物表
面との間隔を一定に保った状態で等速度で移動しながら
光を被測定物表面に照射して反射光を受光するもので、
被測定物表面の凹凸変位が光の反射率と比例しているこ
とを利用して、電気信号に変換してレコーダーに出力さ
れる光の反射率から表面粗さが得られるようにしたもの
である。
【0034】本発明における押出発泡ポリスチレン板の
表面粗さは、押出方向に対する幅方向に光学式変位セン
サーを移動させ、レコーダーのチャートから波の最大値
と最小値を読み取り、波の上下差として求められる値で
ある。
【0035】粘着剤2は永久接着型のものであり、写真
用の印画紙やポスターに用いる高級アート紙への粘着力
が強く、印画紙や高級アート紙の層割れ強度よりも強
い。もっとも、貼着後すぐにこのような強い強度がでる
ことは、かえって写真やポスター等の台板への貼着作業
を行いにくくすることから、ごく初期においては貼り直
しがきくように、再剥離性のあることが好ましい。即
ち、印画紙や高級アート紙の裏面へ、時間の経過と共に
徐々に粘着剤2のなじみが進行することによって、粘着
力あるいは付着力が向上することが好ましい。
【0036】粘着剤2の具体的配合は特に限定されるも
のではないが、本発明に用いる粘着剤2としては、アク
リル酸エステル系ポリマーが主体となったものが好まし
く、溶剤系でもエマルジョン系でも使用できる。特に本
発明においては、後述するように、粘着剤2が非付設部
分4を残したパターンとして付設されていることから、
初期の粘着力が0.3〜1.2kg/50mmのものを
容易に得ることができる。通常の貼り付け作業では、
0.8kg/50mm前後で容易に剥すことができる。
また、写真やポスター等を貼着した後の時間の経過と共
に粘着力を向上させることができ、1.5〜4kg/5
0mmの接着強度で安定して、再剥離を防止することが
できる。このような状態になることを本明細書では粘着
剤の永久接着という。
【0037】台板の表面には、粘着剤2が一定の網目パ
ターンとして付設され、その付設面は剥離シート3で覆
われている。粘着剤2が一定の網目パターンで設けられ
ているとは、粘着剤2が基材1の全面に付設されている
のではなく、粘着剤2の付設部分と非付設部分4とが一
定の割合で均一に存在し、このうち付設部分が網目パタ
ーンとなっていることを言う。特に非付設部分4は、粘
着剤2より分離した空気が逃げ込む領域となる。
【0038】上記粘着剤2の付設部分と非付設部分4と
の割合は、30/70〜70/30であることが好まし
い。このような範囲であると、初期の粘着力が比較的小
さく、ズレが生じた時に従来よりも容易に修正が可能で
あり、かつ時間の経過と共に確実に強い接着力を得るこ
とができる。
【0039】粘着剤2の付設部分と非付設部分4との線
幅比は約1:1〜1:2であることが好ましく、粘着剤
2部分の幅は0.5〜2.0mm、特に1.0mm前後
が好ましい。
【0040】基材1としてプラスチック発泡板を使用す
る場合、放置しておくと静電気を帯びることが多く、こ
れが空気中の埃を吸着すると、台板の裏面や端面が黒く
汚れてくる。これを防止するために、台板の裏面、即ち
粘着剤2を付設する面とは反対の面及び端面に、帯電防
止剤(界面活性剤を主成分とするものが多い)を塗布し
ておくことが好ましい。
【0041】基材1への粘着剤2の付設は、グラビヤロ
ール方式の回転式塗布機あるいはロールコータによる基
材1への塗布で行うことができる。ロールに粘着剤2を
塗布する網目パターンを凹溝加工しておき、粘着剤2を
ロール表面から掻き落として凹溝内にのみ粘着剤2を残
し、これを基材1に転写することによって、一定のパタ
ーンで粘着剤2を付設することができる。
【0042】
【作用】剥離シート3を剥し、粘着剤2の付設面に写真
(印画紙)やポスター(アート紙)等を貼り合わせる
と、粘着剤2の非付設部分4における基材1と写真やポ
スターとの間には小さな空間が残されることになる。写
真やポスターの裏面と粘着剤2との界面にある空気は、
多数のこの小空間に分散して逃げることができ、これに
よってブリスターが防止される。
【0043】写真やポスター等の位置が台板に対してず
れることがあるが、網目パターンの粘着剤2の初期の粘
着力は弱いので、これを修正することが容易である。即
ち、粘着剤2が基材1の全面に付設されているのではな
く、粘着剤2の付設部分と非付設部分4とが一定の割合
で存在しているので、ごく初期の台板の接着力は比較的
弱く、再剥離性がある。
【0044】しかしながら、被着体である印画紙や高級
アート紙の裏面へ、時間の経過と共に徐々に粘着剤2の
なじみが進行し、粘着力あるいは付着力が向上する。そ
して、結果として、台板と被着体との永久接着が実現す
る。
【0045】上記粘着剤2のなじみの進行に伴って、粘
着剤2と写真やポスターとの界面に存在する微細な空気
粒は徐々に凝集して大きな粒に凝縮してくる。粘着剤2
の非付設部分4は、この凝集してくる空気が逃げる領域
となる。
【0046】尚、被着体である写真用の印画紙やポスタ
ーのアート紙は、菊判(636×639)や四六判(7
88×1091)が使用可能である。
【0047】ところで、例えば実公昭47−35863
号公報には、写真の保存用アルバムについて、「厚手の
基板の表面に、感圧接着剤を施し、その上面を可透視性
フィルムで着剥自在に被覆してなる台板において、感圧
接着剤を斜線条に設けたことを特徴とする写真等の保存
用台板」なるものが示されている。
【0048】しかしながら、このような写真の保存用ア
ルバムに用いられる粘着剤は、再剥離性を有することが
必須である。即ち、粘着剤の可透視性フィルムに対する
粘着力あるいは付着力が粘着剤自体の凝集力より長時間
小さいことが基本的特性として要求される。更に、再剥
離性粘着剤の粘着力あるいは付着力は、保存する写真の
印画紙の層割れ強度よりも強くあってはならない。この
再剥離性は、可透視性フィルムをアルバム台紙へ繰り返
し貼ったり剥したりするためには必須の要件である。
【0049】上記公告公報において、感圧接着剤を線状
に設けているのは、可透視性フィルムの剥し易さを主た
る目的としているものである。その他、実開平1−89
176号公報でも、写真保存用アルバムにおける可透視
性フィルムの繰り返し剥し易さを第一の目的としてい
る。再剥離性粘着剤は、長期に弱粘着性を維持すること
が重要なものである。
【0050】一方、本発明において用いられる粘着剤
は、永久接着型のものであり、写真用の印画紙やポスタ
ーを繰り返し貼ったり剥したりするためのものではな
い。永久接着型の粘着剤は、写真用の印画紙やポスター
に用いる高級アート紙への粘着力が強く、この粘着力は
通常印画紙や高級アート紙の層割れ強度よりも強い。
【0051】このようなことから、写真の保存用アルバ
ムに用いられる技術は、本発明とは基本的にその目的や
解決課題が異なり、作用も相違するものである。
【0052】
【実施例】
実施例1 厚さ7mm、密度約100kg/m3 のポリスチレン押
出発泡板を基材1とし、図1及び図2に示されるような
台板を作成した。粘着剤2としてはアクリル系エマルジ
ョンタイプの粘着剤を使用し、網目状パターンで付設し
た。粘着剤2付設部分の幅は1mm、粘着剤2付設部分
の幅と非付設部分4の幅の比は1:1で、粘着剤2の付
設量は約30g/m2 (ドライ)とした。
【0053】得られた台板について、下記印画紙に対す
る初期接着力を測定したところ、約0.8kg/50m
mであった。1ケ月経過後、被着体の再剥離は不可能で
あった。
【0054】また、被着体として、760×1080m
m(B全サイズ)の写真(印画紙:フジブロマイドWP
FM3)と洋紙(アート紙:100g/m2 )を用
い、貼り付け作業性と、貼り付け後展示した時の安定性
を調べた。
【0055】結果を表1に示す。
【0056】実施例2 約25g/m2 (ドライ)で粘着剤2を付設した以外は
実施例1と同様にして台板を作成した。
【0057】得られた台板について、初期接着力を測定
したところ、約0.6kg/50mmであった。2週間
経過後、被着体の再剥離は不可能であり、無理やりに剥
そうとすると層割れを起こした。
【0058】また、実施例1と同様の被着体を用い、実
施例1と同様の環境下で、貼り付け作業性と、貼り付け
後展示した時の安定性を調べた。
【0059】結果を表1に示す。
【0060】比較例1 基材1の片面全面に、約40g/m2 (ドライ)で粘着
剤2を付設した以外は実施例1と同様にして台板を作成
した。
【0061】得られた台板について、初期接着力を測定
しようとしたが、再剥離は不可能であり、層割れを起こ
した。
【0062】また、実施例1と同様の被着体を用い、実
施例1と同様の環境下で、貼り付け作業性と、貼り付け
後展示した時の安定性を調べた。
【0063】結果を表1に示す。
【0064】比較例2 基材1の片面全面に、約30g/m2 (ドライ)で、ア
クリルゴム系溶剤タイプの粘着剤2を付設した以外は実
施例1と同様にして台板を作成した。
【0065】得られた台板について、初期接着力の測定
は不可能であった。
【0066】また、実施例1と同様の被着体を用い、実
施例1と同様の環境下で、貼り付け作業性と、貼り付け
後展示した時の安定性を調べた。
【0067】結果を表1に示す。
【0068】
【表1】 (注)◎:十二分に要求を満たしている ○:満足 △:やや不満足 ×:全く要求を満たしていない
【0069】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、次の効果を奏するものである。
【0070】(1)台板に貼られた写真やポスター等の
表面の「ふくれ」の発生が激減するため、高価な写真等
でも安心して貼ることができる。
【0071】(2)台板への貼り付け作業において、従
来よりも少ない注意力で空気を抱き込まないように写真
やポスター等を貼ることができ、高度な熟練を必要とし
ないので、初心者でも取り扱い易い。
【0072】(3)写真やポスター等の位置決め不良に
よるズレが生じた場合でも、従来より容易に修正が可能
で、失敗を少なくすることができる。
【0073】(4)貼着された写真やポスター等が長時
間安定して台板に付着され、時間の経過と共に剥れたり
しわがよったりすることがなく、また全体の反りも減少
させることができる。
【0074】(5)温湿度の変化により起こる伸縮応力
は均等に拡散されるので、写真やポスター等の表面に発
生する凹凸は見られなくなる。従って、従来技術として
説明したような特殊な架橋剤を用いる必要もない。
【0075】(6)上記の諸効果については、粘着剤を
多数の平行線状あるいは点状に付設することによっても
達成は可能である。しかしながら、このようなパターン
ではパネルの縁部には粘着剤が存在しない確率が高いの
で、写真やポスター等の被着物の端部でのメクレの原因
となりやすく、写真やポスター等の展示物の美観及び商
品価値を著しく損なうことが懸念される。本発明の網目
状パターンであればこのような懸念は全く無用である。
更に、平行線の場合には、写真やポスター等の被着物の
温湿度変化等による伸縮に対して抗力が一方向のみであ
るので、パネルの反りが懸念される。本発明の網目状パ
ターンであれば抗力が均等化され、このような懸念も少
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る台板の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 基材 2 粘着剤 3 剥離シート 4 非付設部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の基材の表面に粘着剤が付設され、
    それを覆って剥離シートが設けられた展示パネル用台板
    において、粘着剤が網目状に設けられていることを特徴
    とする展示パネル用台板。
  2. 【請求項2】 板状の基材が、表面にスキン層を有する
    発泡ポリスチレン板であることを特徴とする請求項1の
    展示パネル用台板。
  3. 【請求項3】 粘着剤が永久接着型のものであることを
    特徴とする請求項2の展示パネル用台板。
  4. 【請求項4】 粘着剤付設部分と非付設部分との面積比
    が約2:1〜1:2であり、かつ粘着剤付設部分の線幅
    が0.5〜2.0mmであることを特徴とする請求項1
    の展示パネル用台板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかの展示パネル用台
    板における剥離シートが剥され、粘着剤の付設面に写真
    が貼られていることを特徴とする展示写真パネル。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4いずれかの展示パネル用台
    板における剥離シートを剥し、粘着剤の付設面に写真を
    貼着し、写真と粘着剤との界面に存在する微細空気を、
    粘着剤非付設部分の基材と写真のと間に残される空間に
    逃げられるようにして写真のふくれを防止することを特
    徴とする展示写真パネルのブリスター防止方法。
JP17555895A 1995-06-20 1995-06-20 展示パネル用台板、展示写真パネル及び展示写真パネルのブリスター防止方法 Expired - Lifetime JP3203469B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002024561A (ja) * 2000-07-06 2002-01-25 Ichiro Shibata パネル再利用及び再商品化ネットシステム
JP2005271341A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Diatex Co Ltd 防滑性合成樹脂シート
JP2019179227A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 リンテック株式会社 粘着シート
JP2023140251A (ja) * 2022-03-22 2023-10-04 株式会社ボウルド 写真等の作品の裏打ち材及び裏打ち方法

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